JP2002257518A - 光散乱法による表面の複合評価システム - Google Patents

光散乱法による表面の複合評価システム

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光散乱法によってSiウエハ等の超精密加工
面のナノメータオーダの微粒子、スクラッチ、サブナノ
メータオーダのマイクロラフネスを同時に短時間で測定
でき、装置構造も比較的簡単で安価である光散乱法によ
る表面の複合評価システムを提供する。 【解決手段】 レーザ光を所定スポット径に収束させ、
試料表面に対して照射させる収束光学系2と、照射レー
ザ光に対して試料を走査する駆動制御系3と、極微弱な
全散乱光を集光する集光光学系4と、全散乱光を検出
し、その信号を積分して電圧に変換する光検出系5と、
光検出系で得られた積分電圧波高値データとレーザ光の
照射位置データを基に、試料表面の微粒子の粒径と位
置、スクラッチの溝幅と長さと位置、マイクロラフネス
の値と分布を、それぞれ試料表面に配した仮想微粒子か
らのレーリー散乱とする散乱モデルに対応させて演算し
て同定する演算処理系6とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光散乱法による表
面の複合評価システムに係わり、更に詳しくはシリコン
ウエハ等の超精密加工面の微粒子、スクラッチ、マイク
ロラフネスを同時に測定して評価することが可能な光散
乱法による表面の複合評価システムに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】超LSIにおける高集積化の進歩は著し
く、半導体メモリーDRAMでは記憶容量が1〜4ギガ
ビットのものが開発中で、そのためデザインルールも次
世代の0.1μm幅に突入しようとしている。さて、デ
バイスウエハでは金属汚染物や異物(パーティクル)、
及びスクラッチなどの微細欠陥がデバイス不良の要因と
されている。即ち、半導体デバイスの欠陥のほとんど
は、シリコン(Si)ウエハに付着した異物により生じる
とされており、LSI製造での歩留りと信頼性を考慮す
れば、大きさがパターン幅の1/5〜1/3程度の異物
(パーティクル)が問題となる。そのため、清浄な環境
に対する管理も、より厳しく要求され、パターン幅が
0.1μmの場合、直径30nm〜50nm程度の微粒
子の検出と除去が不可欠となる。
【0003】しかし、散乱光を用いた粒径測定機(パー
ティクルカウンター)は種々あるが、何れも微粒子から
生じた散乱光の絶対光量を検出するもので、ノイズ(迷
光)の影響により、現在測定できる微粒子は粒径0.0
8μm程度であり、それ以下のものを計測できるものは
見あたらない。更に、従来の光散乱法では、表面からの
スペックルパターンの影響により、原理的にも検出可能
な粒径は30nm程度とされている。粒径が0.8μm
以下になると、検出散乱光は極微弱光となり、例えば粒
径10nmでは粒子からの散乱光強度も1pW(10ー
12W)程度の極微弱光となって、光電子パルス列として
検出される。そのため、フォト・カウンティング法など
による極微弱光検出法もあるが、計測に膨大な時間を要
する。また、迷光を10ー12W程度まで抑えることは非
常に困難なため、直径がナノメータオーダの微粒子から
の散乱光は常に迷光レベル以下となり、信号がその中に
埋もれる状態となるため、測定が非常に困難となってい
た。
【0004】また、3次元表面構造解析顕微鏡である縞
走査干渉顕微鏡(Zygo)によって、表面粗さ(ラフネ
ス)を測定することはできるが、表面に付着した微粒子
を計測することはできない。尚、表面の微視的観察に
は、走査型電子顕微鏡も使用されるが、一般的に電子顕
微鏡は高価であるとともに、広い面積の表面を観察する
には計測時間がかかり過ぎるといった問題がある。
【0005】ところで、本発明者は、特許第27479
21号公報に記載されるようなシリコンウエハ等の試料
表面に付着したナノメータオーダの超微粒子の粒径を測
定する光散乱法による超微粒子の粒径測定装置を既に提
供している。つまり、この光散乱法による超微粒子の粒
径測定装置は、レーザ光を所定スポット径に集光して試
料表面に照射するレーザ光照射手段と、内面に形成され
た楕円面鏡の第一焦点と第二焦点を、周囲の稜線を結ぶ
面より僅かに外方に位置するように設定するとともに、
前記第一焦点を中心とした等角位置に、前記レーザ光を
該第一焦点を含む近傍に照射すべく入出射口を開設して
なる楕円集光器と、前記楕円集光器の第一焦点を含む近
傍に試料表面を位置し且つ該試料を等速で移動し得る移
動装置と、前記楕円集光器の第二焦点にその焦点を一致
させた放物面鏡を内面に形成し、該焦点に集光された試
料表面に付着した超微粒子からの散乱光を案内するパラ
ボラ集光器と、前記パラボラ集光器の他端に配し、該パ
ラボラ集光器により案内された極微弱な散乱光を単一光
電子状態の離散パルス状信号として検出する光電子増倍
管を内装し、該光電子増倍管を冷却し得る検出器と、該
検出器により検出された散乱光の信号を積分して電圧に
変換し、そのピーク値電圧から超微粒子の粒径を算出す
る信号処理手段とより構成されている。
【0006】前述の公報記載の装置によって、シリコン
ウエハ等の試料表面に付着したナノメータオーダの超微
粒子の粒径を測定することが可能となったが、シリコン
ウエハの表面にはダイシングやポリッシングによってで
きたスクラッチとポリッシングによっても除去すること
ができない微細な凹凸が存在し、これらを同時に観察す
ることができなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明が前述
の状況に鑑み、解決しようとするところは、光散乱法に
よってシリコンウエハ等の超精密加工面のナノメータオ
ーダの微粒子、スクラッチ、サブナノメータオーダのマ
イクロラフネスを同時に短時間で測定することが可能で
あり、また装置構造も比較的簡単で安価である光散乱法
による表面の複合評価システムを提供する点にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題解
決のために、レーザ光を所定スポット径に収束させ、試
料表面に対して所定入射角度で照射させる収束光学系
と、照射レーザ光に対して試料をY方向への一定走査間
隔毎に相対的に一定速度でX方向へ走査する駆動制御系
と、極微弱な全散乱光を集光する集光光学系と、集光し
た全散乱光を単一光電子状態の離散パルス状信号として
検出し、その信号を積分して電圧に変換する光検出系
と、該光検出系で得られた積分電圧波高値データとレー
ザ光の照射位置データを基に、試料表面の微粒子の粒径
と位置、スクラッチの溝幅と長さと位置、マイクロラフ
ネスの値と分布を、それぞれ試料表面に配した仮想微粒
子からのレーリー散乱とする散乱モデルに対応させて演
算して同定する演算処理系とを備えた光散乱法による表
面の複合評価システムを構成した。
【0009】ここで、本発明は、前記収束光学系で収束
させたレーザ光を、前記駆動制御系によって一定走査速
度で駆動された試料表面に対して照射するとともに、該
試料表面からの正反射光を除去し、極微弱な散乱光を前
記光検出系を構成する光電子増倍管で単一光電子状態の
離散パルス状信号として検出することにより、外部光に
よる迷光、ショットノイズやスペックルの影響を相殺
し、最大検出感度を微粒子の粒径で6nm、スクラッチ
の溝幅で1nm、ラフネスの値で0.1nmを達成して
なるものである。
【0010】具体的には、前記積分電圧波高値データを
レーザスポット径に相当する長波長成分とそれよりも十
分に短い短波長成分とに分離し、長波長成分の積分電圧
波高値データと照射位置データを基に、長波長成分の検
出信号のY方向への不連続性を判断して、試料表面に直
径が異なる仮想微粒子を離散状態で配した粒子散乱モデ
ルに対応させて粒径を演算し、微粒子を測定するのであ
る。
【0011】また、前記積分電圧波高値データをレーザ
スポット径に相当する長波長成分とそれよりも十分に短
い短波長成分とに分離し、長波長成分の積分電圧波高値
データと照射位置データを基に、長波長成分の検出信号
のY方向への連続性を判断して、試料表面に複数の仮想
微粒子を略直線状に連続して配したスクラッチ散乱モデ
ルに対応させて粒径を演算し、該粒径を溝幅に換算して
スクラッチを測定するのである。
【0012】そして、前記積分電圧波高値データをレー
ザスポット径に相当する長波長成分とそれよりも十分に
短い短波長成分とに分離し、短波長成分の積分電圧波高
値データと照射位置データを基に、試料表面に複数の仮
想微粒子が敷き詰められ且つレーザ光のスポット内で前
記仮想微粒子の粒径を均一としたラフネス散乱モデルに
対応させて各スポット内の平均粒径を演算し、該粒径を
平均粗さに換算してマイクロラフネスを測定するのであ
る。
【0013】更に、1以上の異なる走査方向毎に取得し
た積分電圧波高値データと照射位置データを基にスクラ
ッチを測定し、各測定結果を合成してなることが好まし
い。
【0014】また、共通の積分電圧波高値データと照射
位置データを基に、各散乱モデルによって測定した微粒
子、スクラッチ、マイクロラフネスに関する測定結果を
合成し、二次元又は三次元表示すれば、試料表面の測定
範囲を視覚的に評価することができるので好ましい。
【0015】更に、レーザ光の波長を変化させて試料表
面を走査することにより、試料表面に対するレーザ光の
侵入深さを変えることが可能であるので、試料表面から
の所定深さの情報を得ることも好ましい。
【0016】本発明は、試料表面に付着した微粒子、加
工の際に表面に形成されたスクラッチ、表面のマイクロ
ラフネスを同時に測定し、試料表面を複合的に評価する
ものであるが、その測定原理について簡単に説明する。
本発明では、試料表面を一定走査速度で走査することに
より、外部光が回り込んで集光光学系に入っても光う検
出系で直流電圧成分として相殺し、取り除かれるので真
の意味での迷光としてのノイズは存在しない。従って、
得られた積分電圧波高値データには微粒子、スクラッ
チ、マイクロラフネス(微細凹凸)からの散乱光のみが
反映されているので、ノイズに埋もれた微粒子からの散
乱光を取り出す従来の方法とは異なり、粒径0.1μm
の測定限界の壁を破ることができたのである。試料表面
の微粒子の粒径、スクラッチの溝幅はレーザスポット径
よりも小さく、レーザスポットが通過する間発生するの
で、微粒子やスクラッチに起因する散乱光の積分電圧波
高値データの信号波形は、レーザスポット径に相当する
裾幅を有するパルスとなる。スクラッチによる散乱光の
積分電圧波高値データの信号波形は、微粒子によるもの
と同じ波形となるが、この信号波形がY方向へもレーザ
スポット径以上に連続している場合には、微粒子とは明
らかに識別されてスクラッチによるものと判断できる。
即ち、X方向走査で得られる信号波形が、一定ステップ
でY方向に走査していっても連続してレーザスポット径
よりも長く続けば、スクラッチと見なすことができる。
その最大波高値により溝幅を、またY方向に続く走査距
離からスクラッチ長さを測定できる。
【0017】また、微粒子やスクラッチの無い表面で
は、レーザスポット光内での面粗さによる凹凸の数が、
スポット毎に異なると、走査方向(X方向)に従って散
乱光強度が変化する。即ち、マイクロラフネスは、表面
粗さに応じて検出信号の揺らぎ成分として検出される。
これは、微粒子やスクラッチの測定にはノイズ成分とな
るが、この短波長成分はレーザスポット径内に相当する
表面領域の平均粗さを示している。
【0018】ここで、微粒子及びスクラッチと表面粗さ
による散乱光からの検出電圧信号は、その波形に大きな
違いがあり、前者は検出電圧信号の長波長成分、後者は
短波長成分として反映されている。つまり、表面粗さの
凹凸による信号波形では、一定間隔でレーザスポットを
移動させるときの散乱光強度の変化として取り出される
ので、微粒子及びスクラッチによる信号波形の波長の方
が、表面粗さの凹凸による信号波形の波長より1オーダ
以上長いものとして検出される。従って、試料表面から
の散乱光の積分電圧波高値データの信号波形を、レーザ
スポット径と同程度の長波長成分とそれよりも十分に短
い短波長成分とに分離してデータ処理する。ここで、積
分電圧波高値データの信号波形を長波長成分と短波長成
分とに分離する手段としては、ハード的にはローパスフ
ィルタ回路、ハイパスフィルタ回路あるいはバンドパス
フィルタ回路で達成できるが、同じ処理をソフト的なデ
ータ処理でも行える。
【0019】
【発明の実施の形態】先ず、図1に示した構成図に基づ
き本発明の光散乱法による表面の複合評価システムを説
明する。基本構成は、本発明者による特許第27479
21号公報に記載された装置と同様である。図中符号1
はレーザ、2は収束光学系、3は駆動制御系、4は集光
光学系、5は光検出系、6は演算処理系をそれぞれ示し
ている。
【0020】本発明に係る光散乱法による表面の複合評
価システムを構成する測定装置は、レーザ1より発生さ
せたレーザ光を所定スポット径に収束させ、試料表面A
に対して所定入射角度で照射させる収束光学系2と、照
射レーザ光に対して試料AをY方向への一定走査間隔毎
に相対的に一定速度でX方向へ走査する駆動制御系3
と、極微弱な全散乱光を集光する集光光学系4と、集光
した全散乱光を単一光電子状態の離散パルス状信号とし
て検出し、その信号を積分して電圧に変換する光検出系
5と、該光検出系5で得られた積分電圧波高値データと
レーザ光の照射位置データを基に、試料表面の微粒子の
粒径と位置、スクラッチの溝幅と長さと位置、マイクロ
ラフネスの値と分布を、それぞれ試料表面に配した仮想
微粒子からのレーリー散乱とする散乱モデルに対応させ
て演算して同定する演算処理系6とを備えている。
【0021】前記駆動制御系3は、XYZ3軸にテーブ
ル回転θ軸テーブルを加えた4軸駆動テーブルで構成し
ている。また、前記集光光学系4は、楕円鏡7と放物面
鏡8とで構成し、楕円鏡7の一方の焦点近傍に位置する
試料表面Aにレーザスポットを設定し、楕円鏡7の他方
の焦点近傍に放物面鏡8の焦点を位置させたものであ
る。また、前記光検出系5は、放物面鏡8の開放端を塞
ぐように配置させた光電子増倍管(PMT)9と、それ
に接続された検出回路で散乱光強度に比例した電圧信号
に変換し、積分電圧波高値データを得る信号制御ユニッ
ト10とから構成されている。前記光検出系5で得られ
た積分電圧波高値データは、パーソナルコンピュータか
らなる演算処理系6でデータ処理される。また、前記駆
動制御系3は、演算処理系6によりモータ制御ユニット
11を介して駆動され、試料表面Aでのレーザスポット
の照射位置データは演算処理系6に前記積分電圧波高値
データとともに記憶される。更に、光学系におけるレー
ザスポットの位置や焦点調整などの設定用にCCDカメ
ラ顕微鏡12を取付け、このCCDカメラ顕微鏡12
は、CCDカメラ制御ユニット13を介して前記演算処
理系6で制御されている。
【0022】次に、本発明の光散乱法による表面の複合
評価システムにおける微粒子の測定原理を説明する。本
実施形態では、試料表面に照射するレーザ光として波長
488nmのアルゴンレーザを用いた。この場合、試料
表面に付着した微粒子からの散乱光、特に直径100n
m以下の微粒子の場合の散乱光は、レーリー散乱光とな
り、その強度から粒径を計測するものである。また、本
実施形態ではレーザスポット径は5μmであり、このス
ポット光を1μm間隔で走査している。
【0023】一般的に、直線偏光レーザ光による球形粒
子からの散乱光強度は、マクスウエルの電磁方程式より
導いたベッセル関数と円筒関数を含むミー散乱式で求め
られる。更に、レーリー散乱光強度はミー散乱の近似解
として求められる。微小球形粒子からのレーリー散乱光
の全散乱光強度は、次の数1で表される。
【0024】
【数1】
【0025】ここで、λは入射レーザ光の波長、nは粒
子と媒質の相対複素屈折率、I0はレーザ強度、またdP
を粒子の直径として、αは粒径パラメータとして、α=
πdP/λとして定義される。数1に示すように、全散
乱光強度は粒径の6乗に比例するので、全散乱光強度を
計測してそれから粒径を求めるのが、本発明の基本測定
原理である。
【0026】ナノメートル(nm)オーダの粒子による
散乱光強度は、粒子をSiO2とし、出力1W、波長が
488nmのArレーザ光を5μmのスポット径に絞っ
て照射しても、10-12W以下の極微弱光である。従っ
て、極微弱光のため光電子増倍管(PMT)からの出力
信号は光電子パルスが離散化された単一光電子状態(S
PE)で取り出されることになり、通常の散乱光検出に
よる微粒子計測法では、nmオーダの粒径検出は困難と
なる。そこで、本発明ではこの単一光電子パルスを、簡
単なCR検出回路を通して積分電圧波形として検出し、
微粒子の直径を計測するのである(前述の特許第274
7921号公報を参照)。図2は、試料表面Aに付着し
た微粒子Pからの散乱光を検出する様子を示し、(a)
はレーザ光Lと微粒子Pの関係、(b)はレーザスポッ
トSを示し、(c)はレーザ光の強度分布を示し、
(d)はPMTで検出される光電子パルスを示し、
(e)はCR検出回路を通して得られた積分電圧波形を
示している。
【0027】微粒子からの極微弱な散乱光をPMTで検
出する場合、図3に示すように、PMT光電面からの光
電子の不規則放出によるショットノイズに伴い、その出
力電流に揺らぎが生じる。図3中Vpは検出電圧の波高
値を示し、Vph(p−p)はショットノイズの揺らぎの
ピーク幅を示し、Vph(DC)はノイズの直流成分を示
している。極微弱光を扱う本発明では、PMTのショッ
トノイズが測定限界に大きく影響を与える。PMTにお
ける光電子流発生要因としては、(1)迷光(背景光)
の光電面への入射、(2)粒子からの検出散乱光の光電
面への入射、(3)光電面からの熱電子放出による暗電
流の三つがあるが、本発明の測定限界は(3)の暗電流
に依存する。暗電流のショットノイズによるS/Nを1
0とすれば、検出限界の微粒子の粒径は8.5nmとな
り、S/Nを1とすれば、粒径6nm程度となり、これ
が本発明の理論的な検出限界である。
【0028】本発明は、収束レーザ光を試料表面で走査
させて、微粒子、スクラッチ及び表面の微細凹凸から生
じる極微弱な散乱光の強度に比例した光電子増倍管から
の積分電圧波高値を検出して、微粒子の粒径及びスクラ
ッチも溝幅をナノメータオーダで計測するとともに、マ
イクロラフネスをサブミクロンオーダで同時に計測する
ものである。
【0029】図4(a)に示すような表面状態の試料
を、X方向へ走査して得られた散乱光の積分電圧波高値
データを図4(b)に示している。図中符号p1は大き
な微粒子、p2は小さな微粒子、Sはスクラッチを表し
ている。図4(a)に示すように、試料表面に微粒子や
スクラッチのない領域では、nmオーダの凹凸による面
粗さ、即ちマイクロラフネスに応じて生じる散乱光に応
じた電圧信号の揺らぎ成分として検出される。これは微
粒子やスクラッチの検出感度に影響するS/Nのノイズ
成分として、検出分解能低減の要因となる。即ち、表面
のマイクロラフネスにより生じる散乱光強度は、レーザ
スポット光内に存在する全凹凸の個数に比例したもので
ある。例えば、ラフネスが0.7nmで、粒径15nm
程度の微粒子による散乱光と同程度となるが、このマイ
クロラフネスによる散乱光は、微粒子やスクラッチを測
定する上では検出感度を示すS/Nのノイズ成分とな
り、これが微粒子やスクラッチ測定における検出分解能
を決める重要な要素となる。しかし、微粒子やスクラッ
チの測定においてノイズとなる散乱光成分は、外部光が
回り込むことにより生じる真の意味の迷光を除去できれ
ば、試料表面のマイクロラフネスによるものと見なすこ
とができ、これにより表面粗さを計測できる。
【0030】図4(a)に示すように、試料表面に収束
レーザ光を照射して一定速度で走査するとき、光電子増
倍管(PMT)の検出回路において、図4(b)に示す
ような微粒子やスクラッチからの散乱光に応じた積分電
圧波形として検出される。光学系への外部侵入光などの
迷光がPMTに入るが、これらは直流電圧成分として取
り出されるのでキャンセルでき、検出感度への影響は無
視できる。しかし、表面の粗さ、即ち微細凹凸(マイク
ロラフネス)が場所に依存して異なれば、収束スポット
光を走査すると、スポット光内の凹凸からの散乱光強度
も位置により変動し、スポット光の走査間隔(シフトス
テップ)ごとの光強度変化として取り出される。即ち、
図4(b)に示すように表面のマイクロラフネスの変化
に応じた光強度に応じた検出電圧の揺らぎの形で検出さ
れる。前述のように、この散乱光強度は、スポット光内
に存在する全凹凸の個数に比例したもので、ラフネスが
0.7nmで、粒径15nm程度のパーティクルによる
散乱光と同程度となり、本粒径測定法の検出限界とな
る。しかし、図4(b)に示すように、パーティクルか
らの検出信号波形の波長は、レーザスポット径(D)に
相当するので、走査間隔に応じたマイクロラフネスによ
る揺らぎ信号の波長に比べて、1オーダ程度の相違があ
る。そのため、検出電圧信号波をローパスフィルタに通
せば、図5(a)に示すように、微粒子とスクラッチの
検出信号のみを分離することができる。逆に、ハイパス
フィルタ回路を通すと、図5(b)に示すように、マイ
クロラフネスによる光強度変動信号を取り出すことがで
き、これより表面のマイクロラフネス、即ち平均表面粗
さを検出することができる。
【0031】また、図6に示すように、本発明では、X
Y2方向にレーザスポット光を走査しながら、面状態に
応じて生じた散乱光から、その表面情報を取り込んでい
る。即ち、Y方向の一定間隔ごとに得られるX方向への
走査による検出信号成分の合成により、被測定面上の面
情報が得られ、大きさがnmオーダの微粒子やスクラッ
チを測定することができる。更に、得られた検出信号の
波長成分に対するフィルタリングによって、マイクロラ
フネスによる信号成分を取り出せば、これによりサブナ
ノオーダの平均粗さを検出することができる。
【0032】(微粒子の測定)試料表面に付着した微粒
子を測定することは、前述の特許第2747921号公
報に記載されており、本発明においても同様である。微
粒子を測定においては、粒径が既知の標準微粒子(ポリ
スチレンラテックス粒子:PSL)を用いて、本微粒子
測定機の校正を図った。即ち、あらかじめ透過型電子顕
微鏡(Transmission Electron Microscopy:TEM)に
よるPSLの観測像から、目視で粒径を計測して平均粒
子径及び標準偏差を算出し、これと同じPSLを散布し
たSiウエハ表面を本測定機で計測して、目視値と比較
することで校正を行った。平均粒径が88nm、43n
m、37nmの3種類のPSLを用いて校正を行った。
Siウエハ表面に散布した平均粒径が37nmのPSL
を本測定機で測定した場合、平均粒径は36nmで誤差
は2.7%で、また標準偏差も3.2と精度良く、散布
したPSLを計測できていることが確認できた。また、
平均粒径が43nmと88nmのPSLについても、同
程度の精度で計測できていることを確認している。
【0033】本測定装置を用いて、パターン未形成の清
浄なSiウエハ表面の微粒子計測を試みた。計測した結
果を、図7(a)に粒子分布図として、また図7(b)
に計測粒径のヒストグラムとして示す。図7(a)に示
すように、パターン未形成の清浄なSiウエハでは、こ
れまで報告のない直径24〜32nm程度の粒子が存在
することを示すことができた。また、平均粒径が約28
nm程度の粒子が、500μm四方に280個程度、1
00μm四方に10個程度存在することも示すことがで
きた。ただし、この絶対数は、Siウエハの種類により
異なるが、粒径は同じように正規分布を示している。
【0034】(スクラッチの測定)先ず、本実施形態で
は、試料表面Aに形成されたスクラッチSの形状を図8
に示すように直線状であると仮定した。Siウエハの場
合、表面にスクラッチが形成される原因が、ポリッシン
グ等の表面研磨時の引っ掻き傷であり、測定範囲では直
線と見なして良いことによる。また、本測定装置では、
散乱光をCR積分回路により電圧に変換しており、凹凸
の区別がつかないため、凸状の欠陥と凹状の欠陥は同様
の散乱光強度と近似する。そこで、本発明では、スクラ
ッチを、図9に示すように、スクラッチ幅と同様の直径
の仮想微粒子psが試料表面に連続して並んで存在して
いるものとし、スクラッチの溝は近似した仮想微粒子の
半円状であるものとする。
【0035】従って、スクラッチの測定原理は、基本的
には前述の微粒子測定原理と同様であり、これを応用し
たものである。従って、スクラッチを構成する各仮想微
粒子からの全散乱光強度Isは前述の数1で表される。
本実施形態では、仮想微粒子直径をdsとするので、数
1における粒径パラメータαがπds/λとなる以外
は、前記同様である。ただし、数1はレーザスポット内
の強度分布がガウシアン分布となっているので、レーザ
スポット中心(r=0)での全散乱光強度を示してい
る。
【0036】ここで、スクラッチは、仮想微粒子が直線
で連続して並んでいるものと定義しているので、レーザ
スポットの中心における全散乱光強度がスクラッチの溝
幅を粒径と仮定したときの大きさとなる。レーザスポッ
ト内に連続して存在する単一微粒子の数nsは、D/ds
であり、またレーザスポット内の光強度が一定の場合に
対するガウシアン分布状態である場合の光強度比をtと
すれば、実際にスクラッチから発生する全散乱光強度I
ssは、数1にレーザスポット内に連続して存在する単一
微粒子の数nsと光強度比tを乗じたもので表され、次
の数2となる。
【0037】
【数2】
【0038】従って、この散乱光強度を測定することに
より、スクラッチの溝幅を推定することができる。本測
定装置では、出力される結果は単一微粒子の粒径として
示され、微粒子からの全散乱光強度から粒径に換算して
いる。従って、スクラッチを測定した場合も、スクラッ
チからの全散乱光強度から粒径に換算された結果が出力
される。そのため、スクラッチの溝幅を求める際、この
粒径として出力された全散乱光強度よりスクラッチの溝
幅を算出しなければならない。微粒子として出力された
スクラッチの溝幅をdps、実際のスクラッチの溝幅を
dpとすればdpsとdpの関係は次の数3で表され
る。
【0039】
【数3】
【0040】ここで、kとaは定数であり、k=0.1
19、a=1.20である。即ち、スポット径内に存在
するD/ds個の微粒子からの全散乱光強度から求めら
れる粒子径dpsを数3に代入すれば、スクラッチ幅d
pを算出できる。この関係式より、dpsとして本測定
装置による微粒子の測定限界の6nmを選べばdpは約
1nmとなる。
【0041】本測定装置を用いて、Siウエハ面に対す
る凹状の細長い微細欠陥であるスクラッチの測定を試み
た。本測定装置を用いて、パターン未形成のSiウエハ
表面を計測して得たスクラッチ形状の測定結果を、図1
1に三次元的に表示して示す。測定は、2×2mm領域
で行い、溝幅が6〜10nmのスクラッチが十本程度存
在することも示している。
【0042】(マイクロラフネスの測定)図6はレーザ
スポット光を2次元的に走査して得られる検出電圧信号
を示している。パーティクルや微細欠陥がない表面領域
からの信号は、表面の凹凸、即ち粗さに応じた微弱散乱
光によるものと見なすことができる。従って、この散乱
光がスポット光内の凹凸から発生する散乱光の総和であ
るとすれば、求める表面粗さはスポット内の平均粗さと
して考えられる。即ち、図4(a)に示したように、任
意の粗さを構成する凹凸の一つを単一の微粒子として考
え、この凸部がレーザスポット内全体に均一に存在する
と仮定し、これら凹凸の大きさと数に比例した散乱光を
発すると考える。更に、スポット光を走査すれば、面粗
さに応じたスポット毎の凹凸数の相違により、散乱光強
度が変化した検出電圧信号として取り出すことができ、
この信号成分から表面のマイクロラフネス、即ち平均粗
さを検出することができる。
【0043】ただし、図4(a)と図4(b)に示した
ように、表面のうねりの波長lがレーザスポット径Dに
対して非常に大きいと、このうねり成分の高低差hは無
視され、レーザスポット内の微細な高低差、即ち平均粗
さだけが検出される。つまり、マイクロラフネス測定原
理は、レーザスポット径以上の波長をカットして粗さを
測定するハイパスフィルタを備えた非常に微小な領域の
表面形状をサブナノオーダで測定するものである。
【0044】微小凹凸からの散乱光強度を求めるための
モデルを図12に示す。図12に示すように、直径Dの
スポット内に高さがdrの凹凸がnr個詰まって並んで存
在しているものとする。これらの凸部を粒径drの単一
粒子とみなし、この単一粒子から生じる散乱光をIsr
すると、スポット内に存在するマイクロラフネスとみな
す全粒子nr個から生じる散乱光強度Ismは、次の数4
で表される。
【0045】
【数4】
【0046】ただし、trは照射レーザスポット光内強
度がガウシアン分布のときと均一分布の場合の比(散乱
光強度比係数)であり、以下の数で表されるものであ
る。
【0047】
【数5】
【0048】ここで、スポット内のマイクロラフネスと
見なす単一粒子の数nrは、レーザスポット径Dとその
粒径drより、nr=D2/dr 2で求められる。よって、
レーザスポット内のマイクロラフネスからの散乱光強度
smは、数4と数5より、次の数6として表される。
【0049】
【数6】
【0050】そこで、マイクロラフネスdrにおける全
散乱光強度Ismとその散乱光強度における粒径dpとの
関係を求めて図13に示す。また、マイクロラフネス
は、図14(a)及び(b)に示すようにピークからピ
ークの値であるが、微粒子の直径を測定するのはその中
心(基準線)からの測定値より求める。尚、図14
(b)は平滑処理後の検出信号を示している。よって、
任意のマイクロラフネスの試料に対する測定可能粒径
は、図13において縦軸の目盛を半分にした関係のよう
になる。従って、微粒子の測定限界を6nmとすれば、
マイクロラフネスの測定限界は、約0.1nmとなる。
【0051】次に、粗さの異なるSiウエハ表面を、本
測定装置と縞走査干渉顕微鏡(Zygo)で計測して、本測
定装置による粗さ測定法の実証を図った。その粗さ測定
の結果を図15と図16に示した。図に示すように、粗
さの絶対値には、相違はあるものの、本測定装置による
表面粗さ値は、走査型白色干渉計の粗さ値と相関してい
ることを示すことができ、本測定装置による粗さ測定法
の有効性を実証することができた。
【0052】また、前述のSiウエハとは異なる4枚の
Siウエハに対して、本測定装置と走査型白色干渉計で
測定し、その表面状態の3次元的表示を試みた。走査型
白色干渉計で測定した結果を図17(a)〜(d)に示
し、また本微粒子測定機で測定した結果を図18(a)
〜(d)に示した。本発明では、レーザスポット径より
も十分に長い波長のうねり成分は無視されるので、図1
7と図18の結果にはうねり成分による明確な相違点が
存在するが、それ以外のマイクロラフネスにおいては両
者において十分な相関が認められた。
【0053】最後に、図19に基づいて本発明に係る光
散乱法による表面の複合評価システムのデータ処理の手
順を説明する。先ず、X方向への走査により得られた検
出電圧信号をフィルタ回路に通して、波長による選別を
行う。長波長成分には微粒子とスクラッチに関する情報
が含まれており、Y方向走査ごとに粒子に相当する波形
の最大波高値が、レーザスポット径以上に連続している
か確認し、不連続であれば試料表面に付着した単一微粒
子と推定し、その波高値データから微粒子の粒径を算出
する。また、連続であれば試料表面に形成されたスクラ
ッチであると推定し、波高値データの最大値が連続する
Y方向距離をスクラッチのY方向長さ、また波高値から
スクラッチの溝幅を算出する。一方、検出電圧信号から
抽出された短波長成分からマイクロラフネスを算出する
のである。また、それぞれ得られた微粒子の粒径、スク
ラッチの長さ及び溝幅、マイクロラフネスの各測定結果
には、試料表面における位置情報がそれぞれ対応づけら
れおり、分布として2次元的あるいは3次元的に測定結
果を、図7(a)、図11、図18に示したように表示
することができる。
【0054】また、本発明ではレーザスポット径が5μ
m、走査間隔が1μmと、微粒子の粒径やスクラッチの
溝幅、マイクロラフネスのオーダと比較して非常に大き
なミクロンオーダであるにも係らず、微粒子の粒径で6
nm、スクラッチの溝幅で1nm、マイクロラフネスの
値で0.1nmの最大検出感度を達成することができる
のである。しかも、それらを一つの測定したデータから
同時に算出できるので、試料表面の複合的な評価ができ
るのである。
【0055】更に、本実施形態では詳しく説明しなかっ
たが、試料表面に照射されたレーザ光は、波長に応じて
試料表面から所定深さ侵入するので、本発明で得られた
測定結果はその侵入深さの情報が積分されたものと考え
られる。従って、異なる波長のレーザ光を照射すること
によって、試料表面からの深さに対応した情報が得られ
ることが予想され、それらを総合的に判断すれば、更に
多くの有益な表面状態が観測できる可能性がある。
【0056】
【発明の効果】以上にしてなる本発明に係る光散乱法に
よる表面の複合評価システムによれば、Siウエハなど
超精密加工面上の単一微粒子の粒径とスクラッチをナノ
メータ(nm)オーダで計測でき、またマイクロラフネ
スをサブナノメータオーダで計測でき、しかもそれらを
同時に大気中で計測できるので、試料表面の状態を複合
的に評価することができる。尚、単一微粒子の検出感度
は、現在19nmまで検出可能となっているが、原理的
に6nmまで可能であり、スクラッチの溝幅の検出感度
は1nm、マイクロラフネスの検出感度は0.1nmで
ある。
【0057】本発明は、収束レーザ光を試料表面上に照
射して走査しながら微粒子からのレーリー散乱光を検出
して、その粒径をナノメータオーダで計測する新しい測
定法である。即ち、微粒子からの極微弱散乱光を光電子
パルスの積分値として検出する新しい測定法で、検出器
の光電子増倍管(PMT)でのショットノイズと検出信
号の関係から、従来の光散乱法では不可能であった10
nm以下の粒径を検出できることを理論的に実証し、更
にパターン未形成の清浄なSiウエハ上に対して測定を
行った結果、19nmの粒径に相当する信号を検出して
いる。これは、従来の光散乱法を用いた計測器に比べて
1オーダ以上検出感度が高いことを意味している。
【0058】更に、粒径が既知の標準微粒子(ポリスチ
レンラテックス粒子:PSL)を付着させたSiウエハ
に対して本発明に係る測定装置によって粒径測定を行
い、その校正を図ることにより、粒径100nm以下に
おいて直線性の良い特性を得ており、本発明に係る測定
装置で標準微粒子の直径を比較的高い精度で検出してい
ることを確認し、その有用性も実証した。本発明に係る
測定装置によるマイクロラフネスの測定結果を、縞走査
干渉顕微鏡(Zygo)による測定結果とを比較することに
より、両者に相関が認められ、本発明のマイクロラフネ
スの測定に関しても比較的精度が高いことを確認し、そ
の有用性も実証した。
【0059】また、本発明に係る測定装置を用いて、パ
ターン未形成の清浄なSiウエハに対して微粒子測定を
試みた結果、これまで観測例のない直径が約24〜32
nmに相当する微粒子を検出することができ、その表面
における微粒子付着分布状態を示すことができた。
【0060】更に、本発明に係る測定装置を用いて、S
iウエハ表面の微細欠陥の検出を試み、幅10nm以下
のスクラッチと0.5nm程度のマイクロラフネスを検
出することができた。即ち、ナノメータオーダの微粒子
計測は勿論、スクラッチのような細長い微細欠陥、及び
サブナノオーダの表面粗さを含めた3種類の計測を同時
に行うことができることを実証することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光散乱法による表面の複合評価システ
ムに係る測定装置の概略図である。
【図2】試料表面上の微粒子にレーザ光を照射し場合の
観測状態を示す説明図である。
【図3】PMT光電面からの光電子の不規則放出による
ショットノイズと検出電圧の波高値との関係を示す説明
図である。
【図4】(a)は試料表面の状態を示した簡略断面図、
(b)はそれからの散乱光を計測した積分電圧波高値デ
ータを示すグラフである。
【図5】(a)は図4(b)のデータから長波長成分を
抽出した検出信号、(b)は同じく図4(b)のデータ
から短波長成分を抽出した検出信号を示している。
【図6】試料表面をX方向とY方向に走査して得られた
積分電圧波高値データを示す説明図である。
【図7】Siウエハ表面に付着させた微粒子を測定した
結果を示し、(a)は検出微粒子の分布図、(b)は検
出微粒子のヒストグラムを示している。
【図8】本発明において定義したスクラッチの形状を示
す簡略斜視図である。
【図9】本発明におけるスクラッチの測定モデルを示す
簡略斜視図である。
【図10】直線状に並んだ仮想微粒子とレーザスポット
との関係を示す説明図である。
【図11】Siウエハ表面のスクラッチ形状測定結果の
3次元表示を示す。
【図12】本発明のマイクロラフネスの測定モデルを示
す簡略断面図である。
【図13】マイクロラフネスの測定における表面粗さと
仮想微粒子の粒径の関係を示すグラフである。
【図14】マイクロラフネスと微粒子の測定における相
違を示す説明図であり、(a)は検出信号、(b)は平
滑処理後の検出信号を示している。
【図15】Siウエハ表面のマイクロラフネスを、本発
明に係る測定装置とZygoで測定した結果を示すグラフで
ある。
【図16】図15のSiウエハと異なるSiウエハ表面
のマイクロラフネスを、本発明に係る測定装置とZyg
oで測定した結果を示すグラフである。
【図17】4枚のSiウエハA、B、C、Dのマイクロ
ラフネスをZygoで測定した結果を3次元表示したグ
ラフである。
【図18】図17と同じSiウエハA、B、C、Dのマ
イクロラフネスを本発明に係る測定装置で測定した結果
を3次元表示したグラフである。
【図19】本発明におけるデータ処理の手順を示したフ
ローチャートである。
【符号の説明】
1 レーザ 2 収束光学系 3 駆動制御系 4 集光光学系 5 光検出系 6 演算処理系 7 楕円鏡 8 放物面鏡 9 光電子増倍管 10 信号制御ユニット 11 モータ制御ユニット 12 CCDカメラ顕微鏡 13 CCDカメラ制御ユニット A 試料表面 P、P1、P2 微粒子 ps 仮想微粒子 S スクラッチ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/66 H01L 21/66 J Fターム(参考) 2F065 AA23 AA26 AA49 AA50 BB01 CC17 DD04 DD06 DD12 EE00 FF44 FF61 FF67 GG05 HH04 HH09 HH12 JJ01 JJ08 JJ17 LL19 MM03 PP12 PP13 QQ14 QQ17 QQ26 QQ33 QQ41 2G051 AA51 AB01 AB07 AB10 BA04 BA10 BB05 CA02 CA04 CB01 CB05 CC11 DA07 EA09 EA23 EA24 EC03 4M106 AA01 BA05 CA24 CA38 CA42 CA43 DB04 DB08 DB11 DB16 DB30 DJ04 DJ12

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光を所定スポット径に収束させ、
    試料表面に対して所定入射角度で照射させる収束光学系
    と、照射レーザ光に対して試料をY方向への一定走査間
    隔毎に相対的に一定速度でX方向へ走査する駆動制御系
    と、極微弱な全散乱光を集光する集光光学系と、集光し
    た全散乱光を単一光電子状態の離散パルス状信号として
    検出し、その信号を積分して電圧に変換する光検出系
    と、該光検出系で得られた積分電圧波高値データとレー
    ザ光の照射位置データを基に、試料表面の微粒子の粒径
    と位置、スクラッチの溝幅と長さと位置、マイクロラフ
    ネスの値と分布を、それぞれ試料表面に配した仮想微粒
    子からのレーリー散乱とする散乱モデルに対応させて演
    算して同定する演算処理系とを備えたことを特徴とする
    光散乱法による表面の複合評価システム。
  2. 【請求項2】 前記収束光学系で収束させたレーザ光
    を、前記駆動制御系によって一定走査速度で駆動された
    試料表面に対して照射するとともに、該試料表面からの
    正反射光を除去し、極微弱な散乱光を前記光検出系を構
    成する光電子増倍管で単一光電子状態の離散パルス状信
    号として検出することにより、外部光による迷光、ショ
    ットノイズやスペックルの影響を相殺し、最大検出感度
    を微粒子の粒径で6nm、スクラッチの溝幅で1nm、
    マイクロラフネスの値で0.1nmを達成してなる請求
    項1記載の光散乱法による表面の複合評価システム。
  3. 【請求項3】 前記積分電圧波高値データをレーザスポ
    ット径に相当する長波長成分とそれよりも十分に短い短
    波長成分とに分離し、長波長成分の積分電圧波高値デー
    タと照射位置データを基に、長波長成分の検出信号のY
    方向への不連続性を判断して、試料表面に直径が異なる
    仮想微粒子を離散状態で配した粒子散乱モデルに対応さ
    せて粒径を演算し、微粒子を測定してなる請求項1又は
    2記載の光散乱法による表面の複合評価システム。
  4. 【請求項4】 前記積分電圧波高値データをレーザスポ
    ット径に相当する長波長成分とそれよりも十分に短い短
    波長成分とに分離し、長波長成分の積分電圧波高値デー
    タと照射位置データを基に、長波長成分の検出信号のY
    方向への連続性を判断して、試料表面に複数の仮想微粒
    子を略直線状に連続して配したスクラッチ散乱モデルに
    対応させて粒径を演算し、該粒径を溝幅に換算してスク
    ラッチを測定してなる請求項1又は2記載の光散乱法に
    よる表面の複合評価システム。
  5. 【請求項5】 前記積分電圧波高値データをレーザスポ
    ット径に相当する長波長成分とそれよりも十分に短い短
    波長成分とに分離し、短波長成分の積分電圧波高値デー
    タと照射位置データを基に、試料表面に複数の仮想微粒
    子が敷き詰められ且つレーザ光のスポット内で前記仮想
    微粒子の粒径を均一としたラフネス散乱モデルに対応さ
    せて各スポット内の平均粒径を演算し、該粒径を平均粗
    さに換算してマイクロラフネスを測定してなる請求項1
    又は2記載の光散乱法による表面の複合評価システム。
  6. 【請求項6】 1以上の異なる走査方向毎に取得した積
    分電圧波高値データと照射位置データを基にスクラッチ
    を測定し、各測定結果を合成してなる請求項4記載の光
    散乱法による表面の複合評価システム。
  7. 【請求項7】 共通の積分電圧波高値データと照射位置
    データを基に、各散乱モデルによって測定した微粒子、
    スクラッチ、マイクロラフネスに関する測定結果を合成
    し、二次元又は三次元表示してなる請求項1〜6何れか
    に記載の光散乱法による表面の複合評価システム。
  8. 【請求項8】 レーザ光の波長を変化させて試料表面を
    走査してなる請求項1〜7何れかに記載の光散乱法によ
    る表面の複合評価システム。
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