JP2002248583A - 摩擦攪拌加工方法及びその装置 - Google Patents

摩擦攪拌加工方法及びその装置

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JP2002248583A
JP2002248583A JP2001050357A JP2001050357A JP2002248583A JP 2002248583 A JP2002248583 A JP 2002248583A JP 2001050357 A JP2001050357 A JP 2001050357A JP 2001050357 A JP2001050357 A JP 2001050357A JP 2002248583 A JP2002248583 A JP 2002248583A
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joining
friction stir
processing
rotating tool
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JP2001050357A
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Hisanobu Okamura
久宣 岡村
Masahiko Sakamoto
征彦 坂本
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】接合及び加工後の変形及び変形に伴う接合欠陥
並びに酸化を防止でき、長時間の接合においても熱的な
破損を減少できる摩擦攪拌加工方法及びその装置を提供
する。 【解決手段】被加工物よりも硬い材質の回転ツール1を
回転させながら前記被加工物に挿入し、前記回転ツール
1と被加工物との間で発生する摩擦熱によって前記被加
工物を大気中又は液体中にて接合又は加工する摩擦攪拌
加工方法において、前記接合又は加工の最中常に接合部
5又は加工部の大気又は液体を非酸化性ガス3によって
排除する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な摩擦攪拌加
工方法及び装置に関し、特に加工後による酸化及び変形
並びに加工によって生じる欠陥を防止し、被加工部の品
質を改善する摩擦攪拌加工方法とその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】摩擦攪拌加工方法は、実質的に被加工物
の材質よりも硬い材質の回転ツール(金属棒)を加工部に
挿入し、この回転ツールを回転させながら移動するか又
は被加工物自体を移動することによって、回転ツールと
被加工物との問で発生する摩擦熱により接合又は加工す
る方法である。これは、特公表7-505090号公報(EP06154
80B1)で公知である。つまり、回転ツールと被加工物と
の摩擦熱による塑性流動現象を利用したもので、アーク
溶接のように被加工物を溶かして溶接するものではな
い。このため、金属の融点以下で接合できるなど多くの
利点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】特公表7-505090号公報
の摩擦掩拝接合方法は、回転ツールと被加工物との問に
よって生じる摩擦熱によって接合または加工する。その
接合方法は特にアルミニウム合金に適している。しか
し、前記接合方法で被加工物を接合した場合、次のよう
な課題が生じる。
【0004】アルミニウム合金でも被加工物の接合長さ
が長い場合又は厚さが厚い場合、または被加工物の剛性
が高い銅又は鉄鋼を接合、又は加工する場合、回転ツー
ルと被加工物との摩擦熱が大きくなる。このため、接合
または加工後の変形(ひずみ)が大きくなり、変形に伴う
欠陥も生じやすくなる。さらに、前記回転ツールの温度
も高くなるため、熱的な破損も頻繁に生じる。
【0005】摩擦攪拌加工方法によって大気中又は水中
で加工する場合、接合部及び加工部の表面に空気又は水
分が直接接触するため、特に加工材表面の酸化が激し
く、製品としての品質及び美観の低下になる。これは特
に鉄系、チタン合金系、マグネシウム合金系、ジルコニ
ウム合金系の場合に顕著である。
【0006】本発明の目的は、接合及び加工後の変形及
び変形に伴う接合欠陥並びに酸化を防止でき、長時間の
接合においても熱的な破損を減少できる摩擦攪拌加工方
法及びその装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、摩擦攪拌によ
って大気中又は液体中で接合又は加工する場合、回転ツ
ールの先端部の接合部又は加工部近傍を空気や空気中の
水分を遮蔽するシールド管で覆い、前記シールド管の中
を不活性ガスで満し、接合又は加工の最中常に接合部又
は加工部に噴射させるた状態で接合または加工すること
によって達成できる。一方、液体中での接合又は加工と
して、水中、油中、ガスなどの冷却材の中で前記摩擦攪
拌加工方法によって接合する場合、回転ツール及び加工
部近傍を前記冷却材を遮蔽するシールド管で覆い、前記
シールド材の中を不活性ガスで満たした状態で接合また
は加工することによって達成できる。
【0008】本発明は、被加工物よりも硬い材質の回転
ツールを回転させながら前記被加工物に挿入し、前記回
転ツールと被加工物との間で発生する摩擦熱によって前
記被加工物を大気中又は液体中にて接合又は加工する摩
擦攪拌加工方法において、前記接合又は加工の最中常に
接合部又は加工部の大気又は液体を非酸化性ガスによっ
て排除することを特徴とする。
【0009】又、本発明は、被加工物よりも硬い材質の
回転ツールを回転させながら前記被加工物に挿入し、前
記回転ツールと被加工物との間で発生する摩擦熱によっ
て前記被加工物を大気中にて接合又は加工する摩擦攪拌
加工方法において、前記接合又は加工の最中常に接合部
又は加工部の大気又は液体を非酸化性ガスによって排除
すると共に、前記接合部又は加工部の前記非酸化性ガス
の外側に液体冷媒を噴射して冷却しながら前記接合又は
加工することを特徴とする。
【0010】前記非酸化性ガスを前記回転ツールの前記
挿入部分の全周を覆いながら前記被加工物表面に噴射さ
せること、又、前記液体冷媒の噴射を前記接合又は加工
方向の前後の少なくとも一方で行うことが好ましい。
【0011】本発明は、被加工物よりも硬い材質の前記
被加工物への挿入部と該挿入部より大径のショルダー部
とを有する回転ツールを回転させながら被加工物に挿入
し、前記回転ツールと被加工物との問で発生する摩擦熱
によって前記被加工物を大気中又は液体中にて接合又は
加工する摩擦攪拌加工装置において、前記回転ツールは
接合部又は加工部の大気又は液体を非酸化性ガスによっ
て排除するシールド手段を備えていることを特徴とする
更に、本発明は、被加工物よりも硬い材質の前記被加工
物への挿入部と該挿入部より大径のショルダー部とを有
する回転ツールを回転させながら被加工物に挿入し、前
記回転ツールと被加工物との問で発生する摩擦熱によっ
て前記被加工物を大気中にて接合又は加工する摩擦攪拌
加工装置において、前記回転ツールは接合部又は加工部
の大気を非酸化性ガスによって排除するシールド手段
と、該シールド手段の外側に液体冷媒を噴射させる液体
冷媒噴射手段とを備えていることを特徴とする。
【0012】前記シールド手段は前記回転ツールの前記
ショルダー部の全周を覆い、前記非酸化性ガスを前記被
加工物表面に噴射させるように前記回転ツールに設けら
れていること、又、前記液体冷媒噴射手段は前記接合又
は加工の方向の前後の少なくとも一方に備えていること
が好ましい。
【0013】
【作用】回転ツール及び加工部近傍をシールド管で覆
い、前記シールド管の中を不活性ガスで満した状態で接
合または加工することによって回転ツール及び加工部近
傍を空気中の酸素、窒素、水分から遮蔽できる。このた
め、接合部及び加工部の酸化、ぜい化、硬化などを防止
できる。
【0014】一方、水中またはオイルまたはガスなどの
冷却材の中で接合または加工する場合、前記回転ツール
及び加工部近傍を前記冷却材を遮蔽するシールド管で覆
い、前記シールド管の中を不活一性ガスで満たした状態
で接合または加工することにより前記冷却材に直接接触
することなく加工できる。このため、水中においても接
合または加工部に酸化、ぜい化、硬化などを発生するこ
となく、接合部および加工部以外の部分を冷却材で効率
的に冷却できる。従って、加工部材の温度、変形を減少
できる。さらに回転ツールの熱的損傷も低減できる。
【0015】
【発明の実施の形態】(実施例1)図1はアルミニウム
合金からなる接合材を大気中で摩擦撹絆接合する場合の
実施例を示す断面図である。前記回転ツール1は回転し
た状態で前記細い部分が被接合材4の接合部5に挿入さ
れ、回転した状態で接・合線方向に移動することにより
摩擦熱と接合材の塑性流現象で接合される。本発明では
回転ツール1及び接合部の近傍から大気の空気または水
分を遮蔽するため、回転ツール1をシールド管2で覆い、
前記シールド管2の中にアルゴンガス3を流した状態で接
合する。前記回転ツール1の先端部分は細く加工されて
いる。この先端部の直径は5mm、太い部分の径は15m
mである。ここで、前記回転ツール1を覆うシールド管2
の内径は前記回転ツールの外径より大きい50mmである。
回転ツール1は、被接合材4に挿入される被接合材4より
硬い工具鋼等よりなる挿入部と、挿入部と同等の材質で
それより大径のショルダー部とを有するものである。
【0016】なお、前記シールド管2は接合の過程で300
℃以上の高温になるため、耐熱牲のカーボン繊維を布状
に成型して造られている。アルゴンガスは接合の問、連
続的に流され、大気中に放出される。ここで、アルガゴ
ンガスの流量を調節することによりシールド管の内部圧
力を大気の圧力より高くキープできる。これによって、
回転ツール1と接合部5を大気から遮蔽できるため、回転
ツール1と接合部5の表面の酸化を防止できる。さらに、
回転ツール1の熱的損傷の減少及び接合後の接合材4の変
形を減少できる。本実施例で用いた接合材4はその厚さ8
mm、幅が500mm、長さ5000mmのアルミニウム合金(JIS規
格A5083)、回転ツールの回転数は1000rpm、移動速度は3
00mm/min、アルゴンガス流量は20リットル/minである。
【0017】(実施例2)本実施例では実施例1と同様
の本発明によってマグネシウム合金、ジルコニウム合
金、鉄合金の各々を大気中において突合せ接合する場合
について説明する。実施例1と同様に回転ツールと接合
部近傍を大気の空気又は水分から遮蔽するため、回転ツ
ールと接合部近傍をシールド管で覆い、前記シールド材
の中にアルゴンガスを流した状態で接合する。この結
果、いずれの接合材も表面に酸化と欠陥の見られない良
好な接合体が得られることを確認している。
【0018】(実施例3)図2は鋳造によって製作され
た鉄合金からなる円筒管6を大気中で加工部の近傍に水
をかけながら摩擦攪拌加工する場合の実施例を示す斜視
図である。本実施例では前記鋳造合金の内部に存在する
気泡欠陥の補修が目的である。前記円筒管6の内部に存
在する気泡欠陥は前記回転ツール1の回転によって攪拌
と圧縮されて無くなる。回転ツール1及び加工部の近傍
から水分を遮蔽するため、回転ツール1をシールド管2で
覆い、前記シールド管2の中にアルゴンガス3を流し、円
筒管6の加工部表面にアルゴンガス3を噴射させた状態で
加工する。さらに加工部の近傍を強制的に冷却するた
め、アルゴンガス3の外側で加工部の近傍に水7を注ぎな
がら加工する。
【0019】前記回転ツール1の先端部分は細く加工さ
れ、先端部の径5mmは、太い部分の径15mmである。ここ
で、前記回転ツール1を覆うシールド管2の内径は前記
回転ツールユの外径よりわずかに大きい50mmである。な
お、前記シールド管2は耐熱牲のカーボン繊維を布状に
成型して造られている。前記回転ツール1は回転した状
態で前記細い部分が加工部に挿入した後、円筒管6を回
転して移動することにより加工される。
【0020】アルゴンガス3は加工の間、常時流され、
接合材とシールド管の空隙から外部に放出される。この
アルゴンガス3の流量を調節することにより前記シール
ド管1の内部の圧力を白動的に調節できる。これによ
り、加工部の近傍に外部からの水の侵入を遮蔽できる。
【0021】本実施例における回転ツール1の回転数は1
OOOrpm、円筒管の移動速度は300mm/minである。本発明
によって前記鋳造合金の表面の酸化を防止し、かつ、前
記鋳造合金の内部に存在する気泡欠陥が補修できる。さ
らに、アルゴンガス3と水冷7によって回転ツール1と接
合部近傍を効率的に冷却できるため、回転ツール1の熱
的損傷の減少及び加工後の円筒管6の変形を減少でき
る。
【0022】(実施例4)図3は、Nb-Ti合金からなる
超伝導線材8が純銅からなる安定化材9の中に埋め込まれ
た超伝導コイルを水中10で接合する場合の断面図であ
る。Nb-Ti合金の超電導線材8は300℃以上の温度では超
電導特性が失われるため、30ぴC以下で接合する必要が
ある。このため、本実施例では10℃の水槽11の中で摩擦
撹絆接合するものである。
【0023】本実施例においては、前記回転ツール1を
透明なアクリル系の筒から造られるシールド管2で覆
い、このシールド管2の中にアルゴンガス3を流した状態
で水中で接合する。回転ツール1の先端部分は細く加工
され、先端部の径2mmは、太い部分の径6mmである。この
細い部分が銅安定化材9の突合せ接合部に挿入され、回
転しながら接合線方向に移動して接合される。なお、回
転ツール1の外径は6mmのため、前記回転ツール1.覆うシ
ールド管2の内径は前記回転ツールの外径より大きい15m
mである。
【0024】アルゴンガス3は接合の間、連続的に流さ
れ、シールド管2と安定化材9との表面の空隙から順次水
中に排出される。ここで、アルゴンガス3の流量を調節
することによりシールド管2の中の圧力を外部の水圧よ
り高くできるため、シールド材3の中には水の侵入はな
い。従って、接合部の近傍は水との接触がないため、安
定化材の純銅の表面の酸化は全く見られない。本実施例
では回転ツール1の温度は300℃以下、超伝導線材8の近
くの温度は200℃以下に冷却されるため、超電導特性を
損なうことなく接合できる。さらに、接合後の変形も本
発明を実施しない場合に比べて1/5以下に減少できる。
なお、回転ツールの回転数は1O00rpm、移動速度は500mm
/min、アルゴンガスの流量は30リッター/minである。
【0025】(実施例5)接合材としてマグネシウム合
金、ジルコニウム合金、鉄合金の各々を水中で摩擦攪拌
接合する実施例について説明する。本実施例では前記実
施例4と同じく回転ツール及び接合部近傍を水から遮蔽
するため、回転ツールと接合部近傍を透明なアクリル製
のシールド管で覆い、前記シールド管の中にアルゴンガ
スを流した状態で接合する。この結果、接合材の表面に
酸化と変形の見られない良好な接合体が得られる。
【0026】(実施例6)本実施例では厚さ40mm、幅10
0mm、長さ500の鋳造で造られたアルミニウム合金(JIS規
格ADC1O)の内部に存在する気泡欠陥を本発明によって水
中で補修する場合について説明する。前記アルミニウム
合金の内部に存在する気泡欠陥は前記回転ツールの回転
によって前記合金の内部が攪拌・圧縮されるため無くな
る。本実施例においは前記回転ツールを金属繊維を布状
に成型してて造られたシールド管で覆い、このシールド
管の中に窒素ガスを流した状態で水中で補修する。本実
施例における回転ツールの外径は30mmのため、前記回転
ツーを覆うシールド管の内径は前記回転ツールの外径よ
り大きい50mmである。
【0027】ここで、シールド内の圧力はアルゴンガス
の流量を調節することにより水中の水圧より高く保持で
きるため、前記シールド管の中には水の侵入はない。従
って、加工部の近傍は水との接触がないため、前記アル
ミニウム合金表面及び補修後の内部にも酸化は全く見ら
れない。また、補修後の変形も本発明を実施しない場合
に比べて1/10以下に減少できる。さらに、回転ツールも
窒素ガスで強制的に冷却されるため、回転ツールの温度
は300℃以下にキープできる。従って、回転ツールの熱
的な損傷もない。本発明によって補修したアルミニウム
合金を白動車用の部品として適用できる。
【0028】(実施例7)図4に示す本実施例では、厚
さ50mm、高さ6000mm、直径5000mmの円筒状のステレンス
製容器の表面近傍に存在する微小な亀裂を水中で補修す
る場合について説明する。前記ステンレス鋼12の表面に
発生している亀裂欠陥13は、亀裂部13を前記回転ツール
1の回転と移動によって亀裂部が攪拌と圧縮されて無く
なる。図4に示すように、回転ツール1はステンレス鋼1
2の断面に対して横向き(水平)方向に配置されている。
前記回転ツール1を覆うシールド管2は耐熱製の透明なガ
ラスで造られている。シールド管2は先端部が末広がり
のラッパ状である。
【0029】これにより加工中の加工状態を観察でき
る、このシールド管2の中にアルゴンガス3を流した状態
で水中で亀裂を補修する。本実施例こおける回転ツール
1の外径は15mmのため、前記回転ツール1を覆うシール
ド管2の内径は前記回転ツールの外径より大きい50mmで
ある。アルゴンガス3は前記シールド管2内に連続的に
流され、シールド管2と前記ステンレス合金表面12との
空隙から順次、水中に排出される。ここで、シールド管
の中には圧カセンサ、温度センサ、湿度センサさらに加
工状態を観察するためのCCDカメラが配置されている。
これにより、加工過程の加工状態の物理的情報並びに肉
眼的観察ができる。
【0030】例えば、水中において回転ツール1の水深
さが変化した場合、シールド管の内部の圧力はアルゴン
ガスの流量を白動的に調節することにより常に水圧より
高く保持できる。このため、前記シールド管の中には水
の侵入はない。従って、亀裂部の近傍は水との接触がな
いため、前記ステンレス鋼及び補修後の内部にも酸化と
欠陥は全く見られない。さらに、回転ツールの温度は30
0℃以下に冷却されるため長い時間の間、熱的な損傷も
ない。なお、本発明では、回転ツールだけでなく回転ツ
ールの回転と移動用の駆動機構さらに一部の制御機構も
シールド管で覆われ、水の浸入を防止する機構が設けら
れている。さらに、前記摩擦攪拌加工装置、水シールド
機構、起動機構は上下、左右の移動が可能なロボットに
取付けられ、原子炉用機器の内部及び船舶などの欠陥の
補修または接合を水中で効率的にできる。
【0031】(実施例8)本発明を蒸気タービン翼の亀
裂の補修への適用例について説明する。図5は摩擦攪拌
加工方法で蒸気タービン翼の亀裂を補修する場合の斜視
図を示す。前記タービン翼14の表面近傍に発生している
亀裂欠陥13は、亀裂部を前記回転ツール1の回転と移動
によって亀裂部が攪拌と圧縮されて無くなる。前記回転
ツール1を覆うシールド管2は耐熱製の透明なガラスで造
られている。これにより加工中の加工状態を観察でき
る。このシールド管2の中にアルゴンガス3を流した状
態で大気中で亀裂を補修する。シールド管2は先端が末
広がりのラッパ状である。
【0032】本実施例こおける回転ツール1の外径はlOm
mのため、前記回転ツール1覆うシールド材3の内径は前
記回転ツールの外径より大きい40mmである。アルゴンガ
ス3は前記シールド管ユ内に連続的に流され、シールド
管2と前記タービン翼14の表面との空隙から順次大気中
に排出される。ここで、アルゴンガスの流量を調節する
ことによりシールド管の中の圧力は常に大気の圧力より
高い状態キープすることができる。このため、前記シー
ルド管2の中に大気中の空気や水分の侵入はない。従っ
て、亀裂部の近傍は空気や水との接触がないため、加工
部近傍の表面酸化が防止できる。さらに、回転ツールの
温度は300℃以下に冷却されため長い時間の間、熱的な
損傷もない。なお、本実施例では、前記摩擦攪拌加工装
置、シールド機構、駆動機構は上下、左右の移動がか可
能なロボットに取付けられ、前記タービン翼の表面形状
に沿って移動する。なお、前記加工装置を固定して前記
タービン翼を移動ロボットに取付けて移動しても本目的
を達成できる。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、接合及び加工後の変形
並びに変形に伴う接合欠陥を防止でき、又加工材の酸
化、ぜい化、硬化などの特性の劣化が防止できる。更
に、ジルコニウム合金、チタン合金、マグネシウム合金
などの酸化性が大きい金属の加工において加工後の酸化
を水中で行うことによって防止できる。一方、回転ツー
ルを効率的に冷却できるため、長時間の接合においても
熱的な破損を減少できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例を示す断面図。
【図2】 本発明の実施例を示す斜視図。
【図3】 本発明の実施例を示す断面図。
【図4】 本発明の実施例を示す斜視図。
【図5】 本発明の実施例を示す斜視図。
【符号の説明】
1…回転ツール、2…シールド管、3…アルゴンガス、4…
接合材、5…溶接部、6…円筒管、7…水、8…超伝導線
材、9…銅安定化材、10…水、11…容器、13…亀裂、14
…蒸気タービン翼。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被加工物よりも硬い材質の回転ツールを回
    転させながら前記被加工物に挿入し、前記回転ツールと
    被加工物との間で発生する摩擦熱によって前記被加工物
    を大気中又は液体中にて接合又は加工する摩擦攪拌加工
    方法において、前記接合又は加工の最中常に接合部又は
    加工部の大気又は液体を非酸化性ガスによって排除する
    ことを特徴とする摩擦攪拌加工方法。
  2. 【請求項2】被加工物よりも硬い材質の回転ツールを回
    転させながら前記被加工物に挿入し、前記回転ツールと
    被加工物との間で発生する摩擦熱によって前記被加工物
    を大気中にて接合又は加工する摩擦攪拌加工方法におい
    て、前記接合又は加工の最中常に接合部又は加工部の大
    気又は液体を非酸化性ガスによって排除すると共に、前
    記接合部又は加工部の前記非酸化性ガスの外側に液体冷
    媒を噴射して冷却しながら前記接合又は加工することを
    特徴とする摩擦攪拌加工方法。
  3. 【請求項3】請求項1又は2において、前記非酸化性ガ
    スを前記回転ツールの前記挿入部分の全周を覆いながら
    前記被加工物表面に噴射させることを特徴とする摩擦攪
    拌加工方法。
  4. 【請求項4】請求項2又は3において、前記液体冷媒の
    噴射を前記接合又は加工方向の前後の少なくとも一方で
    行うことを特徴とする摩擦攪拌加工方法。
  5. 【請求項5】被加工物よりも硬い材質の前記被加工物へ
    の挿入部と該挿入部より大径のショルダー部とを有する
    回転ツールを回転させながら被加工物に挿入し、前記回
    転ツールと被加工物との問で発生する摩擦熱によって前
    記被加工物を大気中又は液体中にて接合又は加工する摩
    擦攪拌加工装置において、前記回転ツールは接合部又は
    加工部の大気又は液体を非酸化性ガスによって排除する
    シールド手段を備えていることを特徴とする摩擦攪拌加
    工装置。
  6. 【請求項6】被加工物よりも硬い材質の前記被加工物へ
    の挿入部と該挿入部より大径のショルダー部とを有する
    回転ツールを回転させながら被加工物に挿入し、前記回
    転ツールと被加工物との問で発生する摩擦熱によって前
    記被加工物を大気中にて接合又は加工する摩擦攪拌加工
    装置において、前記回転ツールは接合部又は加工部の大
    気を非酸化性ガスによって排除するシールド手段と、該
    シールド手段の外側に液体冷媒を噴射させる液体冷媒噴
    射手段とを備えていることを特徴とする摩擦攪拌加工装
    置。
  7. 【請求項7】請求項6において、前記シールド手段は前
    記回転ツールの前記ショルダー部の全周を覆い、前記非
    酸化性ガスを前記被加工物表面に噴射させるように前記
    回転ツールに設けられていることを特徴とする摩擦攪拌
    加工装置。
  8. 【請求項8】請求項6又は7において、前記液体冷媒噴
    射手段は前記接合又は加工の方向の前後の少なくとも一
    方に備えていることを特徴とする摩擦攪拌加工装置。
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