JP2002248304A - 固液分離装置 - Google Patents

固液分離装置

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JP2002248304A
JP2002248304A JP2001164135A JP2001164135A JP2002248304A JP 2002248304 A JP2002248304 A JP 2002248304A JP 2001164135 A JP2001164135 A JP 2001164135A JP 2001164135 A JP2001164135 A JP 2001164135A JP 2002248304 A JP2002248304 A JP 2002248304A
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JP
Japan
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solid
liquid
elastic band
separation device
container
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Pending
Application number
JP2001164135A
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English (en)
Inventor
Toshihiro Tamura
敏裕 田村
Isao Yoneda
勲 米田
Hiroyuki Takami
博之 高見
Kenji Aida
謙次 会田
Hironori Azeura
博紀 畦浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディスポーザ粉砕排水などに含まれる比較的
小さな粒子状の固体を分離できると共に、目詰まりを生
じることなく長期にわたり大量の固液混合物を処理する
ことができる固液分離装置を提供する。 【解決手段】 容器2内の一側上部と他側下部に容器内
壁間にわたるプーリ3,4をそれぞれ配置し、両プーリ
3,4間に無端の弾性体帯5を容器内壁間全幅にわたっ
て複数近接して架け渡し、これら複数の弾性体帯5の上
側傾斜面6が上方に移動するように駆動する構成とし
て、複数の弾性体帯5の上方に固体と液体の固液混合物
が流入する流入口13を形成すると共に、複数の弾性体
帯によって分離された液体を排出する液体排出口15及
び固体を排出する固体排出口17を形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、ディスポーザな
どから排出される生ごみ粉砕物を含んだ排水のような固
液混合物を固体分と液体分に分離する固液分離装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】生ごみ粉砕物を含んだ排水を固液分離す
る固液分離装置としては、例えば特開平10−2881
6号公報(B01D 29/11)や特開平08−13
88号公報(B30B 9/12)に開示されたような
スクリュー式のものがある。また、下水道施設等では、
スクリーンが一般的に使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、スクリュー
式のように連続して流入してくる固液混合物を処理でき
るものは、比較的小さな粒子状の固体を捕捉できないと
いう課題がある。
【0004】一方、スクリーンのように小さな粒子状の
固体を捕捉するものは、目詰まりなどの問題により長期
にわたり大量の固液混合物を処理することができないと
いう課題がある。
【0005】そこで、本願発明はこのような課題を解決
するためになされたものであり、ディスポーザ粉砕排水
などに含まれる比較的小さな粒子状の固体を分離できる
と共に、目詰まりを生じることなく長期にわたり大量の
固液混合物を処理することができる固液分離装置を提供
することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記のような目的を達成
するために、本願発明は、容器内の一側上部と他側下部
に容器内壁間にわたるプーリをそれぞれ配置し、両プー
リ間に無端の弾性体帯を容器内壁間全幅にわたって複数
近接して架け渡し、これら複数の弾性体帯の上側傾斜面
が上方に移動するように駆動する構成として、前記複数
の弾性体帯の上方に固体と液体の固液混合物が流入する
流入口を形成すると共に、前記複数の弾性体帯によって
分離された液体を排出する液体排出口及び固体を排出す
る固体排出口を形成したことを特徴とするものである。
【0007】また、前記複数の弾性体帯は、各弾性体帯
の幅よりも小さな隙間を空けて並行するように配置さ
れ、ほぼ同速度で駆動されることを特徴とするものであ
る。
【0008】また、前記プーリに、前記複数の弾性体帯
を所定の間隔に保持する溝部を形成したことを特徴とす
るものである。
【0009】また、前記複数の弾性体帯の上側傾斜面と
容器内壁とにより前記流入口より流入する固液混合物の
流入部を形成すると共に、前記複数の弾性体帯の上側傾
斜面より下側傾斜面側で、前記流入口より流入する固液
混合物が前記上側傾斜面に当たる高さ位置より上に位置
するように前記液体排出口を形成したことを特徴とする
ものである。
【0010】一方、前記複数の弾性体帯の上側傾斜面と
容器内壁とにより前記流入口より流入する固液混合物の
流入部を形成すると共に、容器底面側に前記液体排出口
を形成したことを特徴とするものである。
【0011】さらに、前記弾性体帯の張力を調整する調
整手段を備えたことを特徴とするものである。
【0012】一方、前記弾性体帯に一定以上の張力をか
けてプーリ間に架け渡したことを特徴とするものであ
る。
【0013】また、前記複数の弾性体帯の上側傾斜面の
成す傾斜角度を10度〜60度の範囲内に設定したこと
を特徴とするものである。
【0014】また、前記流入口から流入する固液混合物
の流入量に合わせて、前記複数の弾性体帯間に形成され
るスリット幅の合計と弾性体帯移動速度とを設定したこ
とを特徴とするものである。
【0015】さらに、前記上側傾斜面の両プーリ間に、
各弾性体帯間の所定の間隔が変化するのを防止する機構
を備えたことを特徴とするものである。
【0016】また、前記各弾性体帯の裏側に付着した固
体分や液体分を除去する機構を備えたことを特徴とする
ものである。
【0017】また、前記流入口から流入する固液混合物
の圧力や流速等を軽減する機構を備えたことを特徴とす
るものである。
【0018】また、前記弾性体帯と弾性体帯が架け渡さ
れるプーリをユニット化して、前記容器内に着脱可能に
構成したことを特徴とするものである。
【0019】また、前記弾性体帯に囲まれた空間に、弾
性体帯の上側傾斜面を通過した液体分を受けて排出する
樋を設けたことを特徴とするものである。
【0020】一方、前記弾性体帯の上側傾斜面を通過し
た液体分で返送側の弾性体帯に付着した固体分を洗い流
す構成としたことを特徴とするものである。
【0021】また、前記固体排出口側に、前記弾性体帯
に付着した固体分を除去する機構を備えたことを特徴と
するものである。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の実施形態を図面
を参照して詳細に説明する。
【0023】図1〜図4は、本願発明の一実施形態に係
る固液分離装置の構成を示す図であり、図1は側断面
図、図2は図1の矢示X方向から見た要部断面図、図3
は図1の上蓋を外して矢示Y方向からみた要部断面図、
図4は図2の矢示Z方向から見た側面図である。
【0024】本実施形態の固液分離装置1は、略直方体
形状の容器2内の一側上部と他側下部に容器2内壁間に
わたる駆動プーリ3と従動プーリ4をそれぞれ配置し、
両プーリ3,4間に無端の弾性体帯5を容器2内壁間全
幅にわたって複数近接して架け渡し、これら複数の弾性
体帯5の上側傾斜面6が上方に移動するように駆動プー
リ3の軸7に連結されたモータ等から成る駆動部8によ
って回転駆動する構成となっている。
【0025】下部側に配置された従動プーリ4は軸9に
回転自在に取り付けられ、その上方には、容器2の上面
開口を覆う上蓋10を貫通して逆T字状の流入管11が
取り付けられている。この流入管11には、流し台のシ
ンク下に取り付けられたディスポーザ等からの排水管1
2が連結されるようになっており、粉砕された生ごみ等
を含む固液混合物が横方向に開口する両側の流入口1
3,13から流入するように構成されている
【0026】また、上記複数の弾性体帯5の上側傾斜面
6と容器2内壁とにより、上記流入管11の流入口13
より流入する固液混合物の流入部14が形成されるよう
になっている。
【0027】そして、容器2の一方の側壁には、上記複
数の弾性体帯5の上側傾斜面6より下側傾斜面側で、流
入管11の流入口13から流入する固液混合物が上側傾
斜面6に当たる高さ位置より上,すなわち駆動プーリ3
側に片寄らせて上側傾斜面6の高さ方向ほぼ中間に位置
するように液体排出口15が形成されている。この液体
排出口15には、下方に伸びる排出筒16が設けられて
おり、下水道あるいは排水処理装置への排水管に連結さ
れるようになっている。
【0028】また、駆動プーリ3の下方には、仕切壁2
bが設けられて、駆動プーリ3を越えて落下する固体を
排出する固体排出口17及び排出筒18が形成され、排
出筒18を通って落下する固体(有機物)は微生物分解
処理方式のコンポスト化(堆肥化)装置等に投入される
ようになっている。
【0029】上記各弾性体帯5は、ゴム等から成る断面
形状が円形のもので、これに合わせて、図2,図3に示
すように駆動プーリ3と従動プーリ4には各弾性体帯5
がはまり込んで各弾性体帯5間を所定の間隔に保持する
溝部3a,4aが形成されている。これにより、各弾性
体帯5を所定間隔で駆動することが可能となる。駆動プ
ーリ3の溝部3a間の間隔及び従動プーリ4の溝部4a
間の間隔は、各弾性体帯5が、弾性体帯5の幅よりも小
さな隙間(スリット)Sを空けて並行して駆動されるよ
うに形成されている。これにより、固液混合物の分離精
度を向上することができる。
【0030】また、駆動プーリ3の下方に位置する仕切
壁2bには、図2(b)に拡大図示したように、各弾性
体帯5や駆動プーリ3の各溝部3a間に付着した固体分
を掻き取るため先端部が対応する形状に形成されたスク
レーパ20が取り付けられている。また、図2(c)に
拡大図示したように、両側に位置する弾性体帯5に隣接
する容器2の側壁2aは、それらの間の隙間を小さくす
るべく内側に張り出すように形成されている。
【0031】また、弾性体帯5を断面円形に形成したこ
とにより、図3(b)に拡大図示したように、従動プー
リ4側も凹凸形状を成すため、容器2壁面との間に生じ
る隙間を小さくするように、上記形状に合わせた凹凸板
21が取り付けられている。
【0032】一方、上側傾斜面6の下方には、下側に回
った弾性体帯5を溝のない3個のプーリ22,23,2
4で湾曲させることにより、弾性体帯5のテンション
(張力)を調整するテンション調整部25が設けられて
いる。3個のプーリ22〜24のうち、両側のプーリ2
2,24は軸26,28が固定されており、真ん中のプ
ーリ23の軸27を等間隔に複数設けられた軸孔29間
で移動させることにより位置調整可能となっており、弾
性体帯5のテンションを適正に調整することができるよ
うになっている。これにより、滑りの問題が無くなり、
各弾性体帯5の移動速度を一定に保つことが可能とな
る。
【0033】以上の構成において、ディスポーザで粉砕
された生ごみ粉砕物を含む排水のような固液混合物は流
入管11の両側流入口13,13から流入し、各弾性体
帯5間にスリットSが形成された上側傾斜面6上に流れ
落ちる。このとき、まず、弾性体帯5の上側傾斜面6と
容器2内壁で形成された流入部14に貯まり、水位が上
昇する。弾性体帯5の上側傾斜面6を上方に駆動するこ
とにより、目詰まりの無い新たなスリットSが繰り出さ
れることによって、液体がスムーズに通り抜けるため、
固液混合物を継続的に濾過分離できる。
【0034】従って、比較的簡単な構成で、ディスポー
ザ粉砕排水などに含まれる比較的小さな粒子状の固体を
分離できると共に、目詰まりを生じることなく長期にわ
たり大量の固液混合物を処理することができる。また、
複数の弾性体帯5は側面から見て容器2のほぼ対角線上
に配置されるので、固液分離の処理面積に対して容器2
を小型化できるため、装置の小型化を図ることができ、
流し台のシンク下に設置することもできるようになる。
【0035】また、流入口13から流入する固液混合物
の流入量に合わせて、複数の弾性体帯5間に形成される
スリットSの目幅合計と、弾性体帯移動速度とを適切に
設定することによって、流入する固液混合物の流入量に
耐えうる構成,すなわち流入する固液混合物が容器2か
ら溢れたりすることなく、安定動作が可能となる。
【0036】一方、生ごみ粉砕物等の固体は、上側傾斜
面6上を弾性体帯5に載って上方に移動する。上方に移
動した固体は、駆動プーリ3を越えて下方に回り込む
と、下に落下する。このとき、駆動プーリ3に当接した
スクレーパ20により付着した固体を掻き落とすことに
よって、弾性体帯5が従動プーリ4側に移動するときに
液体に混ざり込む固体量を減少することができる。
【0037】また、本実施形態では、容器2側面の上述
した位置に液体排出口15を形成して、液体排出口15
の下辺水位まで液体を貯めることができる構成であるた
め、流入口13からの流入の勢いを液体そのもので抑制
することが可能となる。従って、流入する固液混合物が
直接弾性体帯5に当たることによって、弾性体帯5間の
目幅を広げ、固体が液体に混じって流出するような不具
合を防ぐことができる。なお、上記のように構成して
も、流入口13から継続的に流入があれば、液体排出口
15の下辺水位まで貯められた液体が順次入れ替わるの
で、液体が滞留して悪臭等が発生し不衛生になるなどの
問題は生じない。
【0038】さらに、本実施形態では、流入管11を逆
T字状に形成して、流入する固液混合物が両側の流入口
13から横方向に流下するようにしているので、排水管
12からの流入の勢いが逆T字状流入管11で弱められ
るので、上記の作用効果をさらに高めることができる。
【0039】なお、図1に示した上側傾斜面6の傾斜角
度θは、10度〜60度の範囲内に設定することが望ま
しい。すなわち、傾斜角度が10度より小さくなると、
それだけ装置自体が長くなるので小型化にとって不利と
なり、また60度を超えると、上側傾斜面6上に載った
固体分が滑り落ちて上方に移送できなくなる。
【0040】図5〜図8は本願発明の他の実施形態を示
す構成図であり、それぞれ前記実施形態の図1〜図4に
対応し、前記実施形態と同一符号は同一又は相当部分を
示している。
【0041】前記実施形態と異なる点は、前記実施形態
では、容器2側面に液体排出口15を形成したが、本実
施形態では、容器2の底面に液体排出口30を形成し、
そのまま下方に向けた排出筒31が設けられている。
【0042】これにより、流入口13からの流入が継続
してなくても、容器2内に排水が滞留することがなくる
ので、悪臭等が発生して不衛生になるなどの問題は生じ
ない。
【0043】図9は、本願発明の更に他の実施形態を示
す要部構成図であり、前記実施形態と同一符号は同一又
は相当部分を示している。
【0044】本実施形態においては、前記実施形態で駆
動プーリ3に形成した溝部3aを弾性体帯5の径よりも
深く形成して、溝部3a間に弾性体帯5よりも突出する
ブレード3bが形成されるように構成したものである。
【0045】このように構成することにより、駆動プー
リ3側に移動してくる各弾性体帯5間のスリットSに目
詰まりした固体分をブレード3bで掻き上げるようにし
て浮かせることができ、さらにスクレーパ20で浮いた
固体分を掻き取って落下させることにより、スリットS
に目詰まりした固体分をきれいに除去することができ
る。この場合、スクレーパ20の先端は直線状のもので
よい。
【0046】なお、上記各実施形態では、弾性体帯5の
断面形状が円形のものについて示したが、断面形状が逆
台形や逆三角形のものでもよく、この場合、スクレーパ
20の先端形状は直線状のものでも簡単に固体を掻き取
ることができる。
【0047】また、弾性体帯5が内側に歯付きのもので
あれば、テンションの管理が不十分でも、滑りの問題が
無くなり、各弾性体帯5の移動速度を一定に保つことが
可能である。
【0048】また、弾性体帯5は隣同士が一部繋がった
ものでも可能であり、また、変形例として金属帯に丸孔
や長孔を形成したもので可能である。
【0049】また、上記各実施形態においては、容器の
側面又は底面のいずれか一方に液体排出口15又は30
を形成したが、両方に形成して、使用環境等に応じて、
いずれか一方を使用し、他方は蓋で閉鎖するようにして
もよく、また、底面側の排出口30は通常は蓋で閉鎖し
ておいて、定期的なメンテナンス時用として使用するよ
うにしてもよい。
【0050】図10〜図15は本願発明の更に他の実施
形態を示す構成図であり、前記実施形態と同一符号は同
一又は相当部分を示している。
【0051】本実施形態においては、容器2内の一側上
部に配置されるプーリ40が軸41に回転自在に取り付
けられた従動プーリで、この上部従動プーリ40の下方
の固体排出口17側に駆動プーリ3が配置され、その軸
7に連結されたモータ等から成る駆動部8によって回転
駆動する構成となっている。
【0052】本実施形態における弾性体帯5は、図1
0,図13に示すように、上側傾斜面6を形成するため
の下部従動プーリ4と上部従動プーリ40、上述したよ
うに上部従動プーリ40の下方の固体排出口17側に配
置された駆動プーリ3、及び駆動プーリ3から仕切壁2
bの上端を超えて容器2底面側を這わせるために配置さ
れた溝無しプーリ42,42と溝付きプーリ43,43
で案内され、図示のようなループを形成する。
【0053】これらのプーリに架け渡された各弾性体帯
5は駆動プーリ3の矢印方向の回転により、前記実施形
態と同様に、上側傾斜面6が斜め下方から斜め上方へと
移動する。各弾性体帯5は溝付きプーリで案内されるた
め、所定の間隔の隙間(スリットS)を有する。
【0054】なお、本実施形態における各弾性体帯5
は、芯材が入っていないゴム等から成る断面形状が逆台
形のもので、予め一定以上の張力(伸び率にして1〜5
0%)をかけて各プーリ間に架け渡されている。これに
より、前記実施形態のような張力を調整するテンション
調整部25が不要となる。
【0055】さらに、本実施形態では、上述したループ
形状による弾性体帯5に囲まれて容器2底面側に形成さ
れた空間に樋50が設けられている。この樋50に、弾
性体帯5の上側傾斜面6を通り抜けた液体分が集めら
れ、容器2の横方向に排出する構成になっている。
【0056】下部従動プーリ4側に位置する樋50上縁
内側には、上側傾斜面6の弾性体帯5を伝わって流れ落
ちてくる水や少量の固形物を堰き止めて樋50内に排出
するためのブラシ型堰51が取り付けられている。弾性
体帯5と接触する部分がブラシで形成されているため、
弾性体帯5を傷付けることなく、弾性体帯5を伝わって
流れ落ちてくる水や少量の固形物を樋50内に取り込む
ことができる。
【0057】また、上記樋50は、図15に示すよう
に、弾性体帯5のスリットSを通過した液体分が樋50
内に滞留ないように排出口52に向けて下り勾配の傾斜
が設定されている。この勾配は、一般的に液体分が自然
流下するために必要な1/100以上に設定されてい
る。
【0058】また、弾性体帯5等に付着した水や固形物
が容器2の底に堆積するのを防止するため、容器2底部
には、排出口30及びこの排出口30から下方に延びる
排出筒31が設けられており、この排出筒31が樋50
の排出口52に取り付けられた排出筒53に連結されて
いる。
【0059】また、上部従動プーリ40の下側から上記
樋50の上縁に向かって下方に傾斜し、後述する裏面掻
き取り用回転ブラシや溝部清掃ブラシで除去された水や
固形物を樋50に排出させるための排出傾斜板54が設
けられている。
【0060】また、固液混合物が流入する流入口13の
下方には、流入する固液混合物の落下による圧力が、弾
性体帯5に直接作用するのを防止するための流入傾斜板
60が設けられている。この流入傾斜板60は、容器2
の側壁に図示しない蝶番等により取り付けられていて、
樋50の上方に達する先端側が上下に回動可能に構成さ
れている。これにより、弾性体帯5の上側傾斜面6に対
して、下部従動プーリ4側から弾性体帯5の表面に固形
物が付着して送られてきた場合には2点破線で示すよう
に上方に持ち上げられて、表面に付着した固形物が通る
隙間が形成される一方、流入口13から固液混合物が流
入するときは、その圧力や自重で実線で示すように隙間
が閉じられ、流入する固液混合物が下部従動プーリ4側
に流出してその溝部4aに固形物が堆積するような不具
合が生じないように構成されている。なお、バネ等によ
り流入傾斜板60を弾性体帯5側に付勢するようにして
もよい。
【0061】また、上側傾斜面6の中央部付近の弾性体
帯5裏側には、固液混合物の流入時に発生する流速や圧
力等により、各弾性体帯5間の所定の隙間(スリット
幅)が変化することを防止するため、弾性体帯5の断面
形状(ここでは逆台形)と同様の溝形状を有する目開き
防止用の回転プーリ61が配置されている。この回転プ
ーリ61は、その軸62が、駆動部8によって回転駆動
される駆動プーリ3の軸7に歯付きプーリ62aと歯付
きベルト62bを介して連結されて、弾性体帯5の移動
速度と同じ速度となるように回転駆動される。また、こ
の回転プーリ61の溝部61aの深さは、弾性体帯5の
厚み寸法以下に設定されており、溝部61a間の突出部
が弾性体帯5の表面に露出して固形物が引っかかるよう
な不具合が生じないように構成されている。
【0062】また、上記目開き防止用回転プーリ61と
上部従動プーリ40との間には、弾性体帯5の裏面に接
するように裏面掻き取り用回転ブラシ71が配置されて
いる。なお、ブラシ以外の、スポンジや布等から成る回
転ローラでもよい。この裏面掻き取り用回転ブラシ71
は、その軸72が、駆動部8によって回転駆動される駆
動プーリ3の軸7に歯付きプーリ72aと交差させた歯
付きベルト72bを介して連結されて、回転方向が弾性
体帯5の進行方向とは逆になるように設定されており、
その回転速度は弾性体帯5の1〜5倍の周速度となるよ
うに設定することが好ましい。また、この裏面掻き取り
用回転ブラシ71に付着した固形物や水を除去するスク
レーパ73が配置されている。
【0063】さらに、上部従動プーリ40の溝部40a
に付着した固形物を除去する溝部清掃ブラシ74が配置
されている。
【0064】また、弾性体帯5が上部従動プーリ40を
通過し、その下方に配置した駆動プーリ3に向かって略
垂直下方に進行方向を変えて固形物を搬送することで、
この搬送中に固形物をその自重で排出口17方向に落下
させるように構成されている。上部従動プーリ40と駆
動プーリ3間の弾性体帯5が水平線と成す角度は、剥離
した固形物が落下し易いように90〜120゜に設定す
ることが好ましい。
【0065】さらに、下方に配置された駆動プーリ3で
弾性体帯5の進行方向が大きく変わる位置に、弾性体帯
5に付着した固形物を強制的に掻き取って除去する回転
ブラシ81が配置されている。この掻き取り用回転ブラ
シ81は、弾性体帯5にブラシ部分を押し当てて弾性体
帯5に付着した固形物を掻き飛ばすものである。排出口
17の下方に掻き飛ばすため、この回転ブラシ81は駆
動プーリ3の横に配置されて、その軸82が、駆動部8
によって回転駆動される駆動プーリ3の軸7に歯付きプ
ーリ82aと歯付きベルト82bを介して連結されて、
弾性体帯5の進行方向とは逆方向に回転駆動されるよう
に設定されており、その回転速度は弾性体帯5の移動速
度に対して1〜10倍の周速度となるように設定するこ
とが好ましい。なお、ブラシ以外に、スポンジや布等を
用いて、弾性体帯5に押し当てるようにして掻き取るも
のであってもよい。
【0066】さて、以上の構成において、流入口13か
ら流入した固液混合物は流入傾斜板60に当たり、流速
や水圧が低下する。これにより、流入する固液混合物が
直接弾性体帯5に当たることによって、弾性体帯5間の
目幅を広げ、固形物が液体に混じって流出するような不
具合を防ぐことができるため、固形物の回収率を向上す
ることができる。また、この流入傾斜板60は、弾性体
帯5を伝わって固液混合物が斜め下方,すなわち下部従
動プーリ4側に流出するのを防止している。弾性体帯5
間の隙間や裏面を伝わって流れ落ちる少量の固液混合物
はブラシ型堰51で堰き止められ、樋50へと流出す
る。
【0067】目開き防止用回転プーリ61は、固液混合
物の流入時に発生する流速や圧力等により、弾性体帯5
間の隙間(スリット幅)が変化するのを防止しており、
これにより、固形物の回収率をさらに向上させることが
できる。また、液体分はスリットSを通して樋50に排
出されるので、分離された液体分が容器2内に滞留する
ことなく効率よく排出することができる。
【0068】上側傾斜面6上に分離された固形物は、弾
性体帯5により斜め上方に搬送される。弾性体帯5の裏
側に付着した少量の固液混合物は裏面掻き取り用回転ブ
ラシ71で掻き取られ、排出傾斜板54上に落ちる。排
出傾斜板54は樋50に向かって傾斜して設置してある
ため、掻き取られた固液混合物は自重で樋50に流出す
る。
【0069】上記の裏面掻き取り用回転ブラシ71で除
去できなかった固液混合物は、それより斜め上方の上部
従動プーリ41の溝部40aに付着するが、このプーリ
41が一回転するまでに溝部清掃ブラシ74で除去され
て排出傾斜板54上に落ち、自重で樋50に流出する。
【0070】上側傾斜面6上に残った固形物は、弾性体
帯5で搬送されるうちに水分が減少する。そして、上部
従動プーリ40を通過した後、略垂直下方に搬送される
途中で、固形物は自重で弾性体帯5より剥離し、固体排
出口17に落下する。
【0071】自重で落下しない固形物は、駆動プーリ3
部分で弾性体帯5の進行方向が大きく変わることにより
表面にひび割れが生じて剥離しやすくなったところを掻
き取り用回転ブラシ81で強制的に掻き飛ばされ、除去
される。この回転ブラシ81は弾性体帯5に強く押し当
て、先端ではなく腹の部分が弾性体帯5に当たるように
なっている。弾性体帯5と回転体ブラシ81の接触距離
を多くすることが有効である。掻き取られた固形物は、
押し当てられていたブラシが元に戻る勢いで、固体排出
口17の下方に飛ばされるので、回転ブラシ81や容器
2内壁に固形物が付着し難くなる。
【0072】以上のように、本実施形態によれば、固形
物の回収率が向上すると共に、上部従動プーリ40や下
部従動プーリ4などの溝部40a、4aへの固形物の堆
積を防ぐことができるので、長期間メンテナンスが不要
な固液分離装置を実現でき、装置寿命も向上する。
【0073】なお、図16に示すように、弾性体帯5と
図示しない各プーリや排出傾斜板等を両側板2cで挟ん
でユニット化し、容器2内に着脱可能とすることによ
り、メンテナンス時にはユニット毎一体で容器2から取
り出すことができる。また、弾性体帯5から固形物を掻
き取る回転ブラシ81、目開き防止用回転プーリ61、
裏面掻き取り用回転ブラシ71等は単独で取り外し可能
とすることにより、固液分離装置1の容器2が固定され
ている場合でも、上記の方法で容易にメンテナンスが可
能となる。
【0074】図17は本願発明の更に他の実施形態を示
す側断面図であり、前記実施形態と同一符号は同一又は
相当部分を示している。
【0075】本実施形態では、駆動プーリ3部分に前記
実施形態の回転ブラシ81に加えて、その前側で駆動プ
ーリ3の下側に、前記回転ブラシ81より小径でブラシ
先端が弾性体帯5に接するように配置された回転ブラシ
83を備えたものであり、前述した大径の回転ブラシ8
1と同様にして駆動部8に連結された軸84により弾性
体帯5の進行方向とは逆方向に回転駆動される。
【0076】まず、小径の回転ブラシ83で、固形物を
掻き取っておいてから、掻き残した固形物を回転ブラシ
83と径の異なる大径の回転ブラシ82で、前述したよ
うにブラシの腹を押し当てることにより効率よく掻き残
した固形物を除去することができる。このように径の異
なる2つのブラシで固形物を掻き取る構成にすることが
好ましいが、同じ径のブラシを2つ使用する構成にして
もよい。
【0077】このように、回転ブラシを2個又は2個以
上(好ましくは種類の異なるもの)配置することで、弾
性体帯5に付着している固形物をより一層効率良く掻き
取ることができる。
【0078】図18は本願発明の更に他の実施形態の構
成を示す図で、(a)は側断面図、(b)はその要部を
他の方向から見た断面図であり、前記実施形態と同一符
号は同一又は相当部分を示している。
【0079】本実施形態では、駆動プーリ3部分に前記
実施形態の回転ブラシ81,83の代わりに、板状で弾
性体帯5との接触部分が尖った形状に形成されたスクレ
ーパ85を配置したものである。
【0080】本実施形態のように、各弾性体帯5の断面
形状が逆台形で表面側が平面状を成すものや、固液混合
物の性状によっては、上記のようなスクレーパ85で弾
性体帯5に付着している固形物を除去することも有効で
ある。
【0081】図19は本願発明の更に他の実施形態の構
成を示す図で、(a)は側断面図、(b)はその要部を
他の方向から見た断面図であり、前記実施形態と同一符
号は同一又は相当部分を示している。
【0082】本実施形態では、駆動プーリ3の最下部付
近の弾性体帯5に接するように掻き取りワイヤ86を通
し、弾性体帯5の進行方向と直角方向に移動させること
で、付着している固形物に前記実施形態とは異なる横方
向の力を加えて剥離除去するようにしたものである。掻
き取りワイヤ86の移動方向は、同図(b)の矢印で示
すように、掻き取りワイヤ86をループ状に形成して図
の右方向又は左方向に移動したり、棒状の掻き取りワイ
ヤ86を往復動させるようようにする。
【0083】なお、上記掻き取りワイヤ86の材質は、
金属、植物繊維、ゴム、樹脂等の帯、又は棒状のもので
断面形状は円形又は多角形のもの等、使用条件に応じて
各種のものが考えられる。
【0084】図20は本願発明の更に他の実施形態を示
す側断面図であり、前記実施形態と同一符号は同一又は
相当部分を示している。
【0085】本実施形態では、上部従動プーリ40から
駆動プーリ3に向けて弾性体帯5が略垂直下方に固形物
を搬送している途上で、弾性体帯5に裏側から強制的に
振動を与える振動ローラ87を備えたものである。
【0086】このように、固形物を略垂直下方に搬送中
の弾性体帯5に強制的に振動を与えることで、付着して
いる固形物を効率良く剥離することができる。
【0087】なお、上記各実施形態で示した固形物の除
去を行う構成を適宜複合して適用することで、相乗効果
により一層の固形物除去効果が期待できる。
【0088】図21は本願発明の更に他の実施形態を示
す側断面図であり、前記実施形態と同一符号は同一又は
相当部分を示している。
【0089】弾性体帯5に付着した微細な固形物が上述
してきた構成により除去することが困難な場合は、前記
実施形態の樋50を設ける構成に対して、図21に示す
ように、上側傾斜面6のスリットSで分離した液体分を
下を通る返送側の弾性体帯5にかけて洗い流すような矢
印で示す流路を構成することも有効である。この場合、
近接する下部従動プーリ4に固液混合物がかからないよ
うに、上下にブラシ55が付いたブラシ付き仕切板56
を取り付けるようにする。弾性体帯5と接触する上下部
分をブラシ55とすることは、弾性体帯5を傷付けない
点で有効である。
【0090】なお、図21では、樋50を無くして、上
側傾斜面6のスリットSで分離した液体分を全て下を通
る返送側の弾性体帯5にかけて洗い流すようにしたが、
樋50は無くさずに、上側傾斜面6のスリットSで分離
した液体分の一部を下を通る返送側の弾性体帯5にかけ
て洗い流すようにしてもよい。
【0091】また、弾性体帯5に付着した固形物が除去
できず、流入部14まで搬送された場合は流入傾斜板6
0で固形物が堰き止められて堆積する畏れがあるが、前
述したように流入傾斜板60を上下可動式にしたこと
で、固形物が付着した弾性体帯5の移動と共に流入傾斜
板60が自動的に二点破線で示すように上方に回動して
隙間が生じるので、弾性体帯5に付着した固形物は堆積
することなく上方に搬送することができる。
【0092】図22は本願発明の更に他の実施形態の要
部を示す側断面図であり、前記実施形態と同一符号は同
一又は相当部分を示している。
【0093】本装置の設置条件等の影響で、流入管11
からの固液混合物の流入速度が速い場合は、図22に示
すように、流入する固液混合物を一時溜めるための堰6
3を設けることも有効である。このように、流入する固
液混合物を一時溜めるための堰63を設けることによ
り、溜まった固液混合物がクッションとして作用するの
で、固液混合物の落下による圧力や流速等をさらに緩和
することができる。また、この堰63の下部と弾性体帯
5との間には、溜まった固液混合物が弾性体帯5の斜め
上方への移動に伴って流出するための隙間63aが形成
されており、一度に流入した固液混合物が平均化されて
弾性体帯5の上側傾斜面6上に流出していくので、固液
分離作用を均一化できる。
【0094】さらに、上記堰63に取り付けられて流入
傾斜板60と傾斜方向が逆に設定されたじゃま板64を
設けることで、じゃま板64自体の作用効果と共に、流
入傾斜板60や堰63との相乗効果により、弾性体帯5
に当たる固液混合物の流速や圧力を大幅に軽減すること
ができる。
【0095】図23は本願発明の更に他の実施形態の要
部構成及び作用を示す図であり、前記実施形態と同一符
号は同一又は相当部分を示している。
【0096】分離した固形物を自重で落下させるために
は、弾性体帯5の上に厚く堆積させることが効果的であ
る。そのためには、図23に示すように、流入部14に
設けた上記堰63の中央部に下方に突出する突出部63
bを形成して、弾性体帯5との隙間63cを両側の隙間
63aに対して半分以下にすると良い。固液混合物が流
入すると、同図(c)に示すように両側の隙間63aを
通過する固液混合物の流量が多くなり、これらが堰63
を越えて弾性体帯5の中央に集まる。すなわち、弾性体
帯5との隙間が同じ場合、両側は容器2の側壁2aと接
触するので流れが遅くなり中央部が速くなるので、両側
に固液混合物が厚く溜まりやすくなる。そこで、突出部
63bを形成して中央部の隙間63cを狭くすることに
より、中央部の流れを遅くするように作用するので、中
央部の方が固液混合物が厚く溜まるようになる。この状
態で、スリットSから水が流出すると、固体分が中央に
厚く堆積することになり、自重で落下しやすくなる。
【0097】また、両端の弾性体帯5と容器側壁2aと
の間に固形物が挟まるのを防止する構成としては、図2
3(a)に示すように、容器側壁2aに弾性体帯5の断
面形状に対応した溝部2dを形成し、その溝部2dによ
り両端の弾性体帯5を案内させることで実現できる。
【0098】ところで、本装置の使用時には、図24に
示すように、固体排出口17から下方に延びた排出筒1
8に、固形物減容装置(コンポスト式や乾燥式)100
や、固形物回収装置等が取り付け可能で、取り付け先の
装置を選ばない利点もある。
【0099】また、本装置の動作については、ディスポ
ーザや、途中に中継ポンプ槽が介在する場合はその圧送
用ポンプ等の運転と同時に起動させ、固液混合物の流入
終了後、弾性体帯5がループを一周以上移動してから停
止させることが好ましい。このように運転することで、
弾性体帯5に付着した固形物が除去されるので、固形物
が付着したまま時間が経って固形物が除去しにくくなる
のを防ぐことができる。
【0100】また、乾燥や凍結による本装置の可動部等
の固着を防止するためには、長期間停止させずに定期的
に空運転を行うことが有効である。凍結防止にはヒータ
を内蔵することも有効である。
【0101】図25は本願発明の更に他の実施形態を示
す側断面図であり、前記実施形態と同一符号は同一又は
相当部分を示している。
【0102】前記実施形態では、仕切壁2bが高いため
プーリ42,43を必要としたが、図25に示すように
仕切壁2bを低くすることにより、弾性体帯5のループ
形状を略直角三角形とすることができ、前記実施形態の
プーリ42,43を不要とすることができるため、構成
を簡素化でき、メンテナンスの容易化や低コスト化等の
作用効果が得られる。なお、この場合も、前記実施形態
同様、上部従動プーリ40と駆動プーリ3間の弾性体帯
5が水平線と成す角度θは、剥離した固形物が落下し易
いように90〜120゜に設定することが好ましい。
【0103】
【発明の効果】以上のように本願発明によれば、容器内
の一側上部と他側下部に容器内壁間にわたるプーリをそ
れぞれ配置し、両プーリ間に無端の弾性体帯を容器内壁
間全幅にわたって複数近接して架け渡し、これら複数の
弾性体帯の上側傾斜面が上方に移動するように駆動する
構成として、前記複数の弾性体帯の上方に固体と液体の
固液混合物が流入する流入口を形成すると共に、前記複
数の弾性体帯によって分離された液体を排出する液体排
出口及び固体を排出する固体排出口を形成したことによ
り、比較的簡単な構成で、ディスポーザ粉砕排水などに
含まれる比較的小さな粒子状の固体を分離できると共
に、目詰まりを生じることなく長期にわたり大量の固液
混合物を処理することができる。また、複数の弾性体帯
は容器のほぼ対角線上に配置されるので、固液分離の処
理面積に対して容器を小型化できるため、装置の小型化
を図ることができ、流し台のシンク下に設置することも
できるようになる。
【0104】また、前記複数の弾性体帯は、各弾性体帯
の幅よりも小さな隙間を空けて並行するように配置さ
れ、ほぼ同速度で駆動されることにより、固液混合物の
分離精度を向上することができる。
【0105】また、前記プーリに、前記複数の弾性体帯
を所定の間隔に保持する溝部を形成したことにより、複
数の弾性体帯間に形成されるスリット幅を一定に保つこ
とができ、固液混合物の分離精度をさらに向上すること
ができる。
【0106】また、前記複数の弾性体帯の上側傾斜面と
容器内壁とにより流入口より流入する固液混合物の流入
部を形成すると共に、複数の弾性体帯の上側傾斜面より
下側傾斜面側で、流入口より流入する固液混合物が上側
傾斜面に当たる高さ位置より上に位置するように液体排
出口を形成することにより、液体排出口の下辺水位まで
液体を貯めることができる構成であるため、流入口から
の流入の勢いを液体そのもので抑制することが可能とな
る。従って、流入する固液混合物が直接弾性体帯に当た
ることによって、弾性体帯間の目幅を広げ、固体が液体
に混じって流出するような不具合を防ぐことができる。
【0107】一方、前記複数の弾性体帯の上側傾斜面と
容器内壁とにより流入口より流入する固液混合物の流入
部を形成すると共に、容器底面側に液体排出口を形成す
ることにより、流入口からの流入が継続してなくても、
容器内に排水が滞留することがなくるので、悪臭等が発
生して不衛生になるなどの問題が生じない。
【0108】さらに、前記弾性体帯の張力を調整する調
整手段を備えたことにより、滑りの問題が無くなり、各
弾性体帯の移動速度を一定に保つことが可能となる。
【0109】一方、前記弾性体帯に一定以上の張力をか
けてプーリ間に架け渡することにより、上記のような弾
性体帯の張力を調整する調整手段が不要となる。
【0110】また、前記複数の弾性体帯の上側傾斜面の
成す傾斜角度は10度〜60度の範囲内に設定すること
により、固液分離装置の小型化を図ることができると共
に、安定した固液分離を行うことができる。
【0111】また、前記流入口から流入する固液混合物
の流入量に合わせて、複数の弾性体帯間に形成されるス
リット幅の合計と弾性体帯移動速度とを設定することに
より、流入する固液混合物が容器から溢れたりすること
なく、安定動作が可能となる。
【0112】さらに、前記上側傾斜面の両プーリ間に、
各弾性体帯間の所定の間隔が変化するのを防止する機構
を備えることにより、固形物の回収率が向上する。
【0113】また、前記各弾性体帯の裏側に付着した固
体分や液体分を除去する機構を備ることにより、プーリ
の溝部等への固体分の堆積を防ぐことができるので、短
期間で清掃等のメンテナンスが必要となることがなくな
り、装置寿命も向上する。
【0114】また、前記流入口から流入する固液混合物
の圧力や流速等を軽減する機構を備えたことにより、固
形物の回収率がさらに向上する。
【0115】また、前記弾性体帯と弾性体帯が架け渡さ
れるプーリをユニット化して、前記容器内に着脱可能に
構成することにより、メンテナンスが容易になる。
【0116】また、前記弾性体帯に囲まれた空間に、弾
性体帯の上側傾斜面を通過した液体分を受けて排出する
樋を設けることにより、分離された液体分が容器内に滞
留することなく効率よく排出することができる。
【0117】一方、前記弾性体帯の上側傾斜面を通過し
た液体分で返送側の弾性体帯に付着した固体分を洗い流
す構成とすることにより、弾性体帯に付着した微細な固
形物でも除去できるようになる。
【0118】また、前記固体排出口側に、前記弾性体帯
に付着した固体分を除去する機構を備えたことにより、
固形物の回収率をさらに向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施形態に係る固液分離装置の構
成を示す図で、(a)は側断面図、(b)はその流入管
の正面図。
【図2】同じく、上記固液分離装置の構成を示す図で、
(a)は図1の矢示X方向から見た要部断面図、(b)
はそのA部拡大図、(c)はB部拡大図。
【図3】同じく、上記固液分離装置の構成を示す図で、
(a)は図1の上蓋を外して矢示Y方向から見た要部断
面図、(b)はそのC部拡大図。
【図4】同じく、上記固液分離装置の構成を示す図で、
図2の矢示Z方向から見た側面図。
【図5】本願発明の他の実施形態に係る固液分離装置の
構成を示す図で、(a)は側断面図、(b)はその流入
管の正面図。
【図6】同じく、上記固液分離装置の構成を示す図で、
(a)は図5の矢示X方向から見た要部断面図、(b)
はそのA部拡大図、(c)はB部拡大図。
【図7】同じく、上記固液分離装置の構成を示す図で、
(a)は図5の上蓋を外して矢示Y方向から見た要部断
面図、(b)はそのC部拡大図。
【図8】同じく、上記固液分離装置の構成を示す図で、
図6の矢示Z方向から見た側面図。
【図9】本願発明の更に他の実施形態を示す要部構成
図。
【図10】本願発明の更に他の実施形態に係る固液分離
装置の正面図。
【図11】上記図10の矢示X方向から見た一部切欠き
側面図。
【図12】上記図10の上蓋を外して矢示Y方向から見
た上面図
【図13】上記図10の側断面図。
【図14】上記図13のA−A断面図。
【図15】上記実施形態で設けられた樋の傾斜状態を示
すための要部断面図。
【図16】メンテナンスを容易とするための概略構成を
示す分解斜視図。
【図17】本願発明の更に他の実施形態を示す側断面
図。
【図18】本願発明の更に他の実施形態の構成を示す図
で、(a)は側断面図、(b)はその要部を他の方向か
ら見た断面図。
【図19】本願発明の更に他の実施形態の構成を示す図
で、(a)は側断面図、(b)はその要部を他の方向か
ら見た断面図。
【図20】本願発明の更に他の実施形態を示す側断面
図。
【図21】本願発明の更に他の実施形態を示す側断面
図。
【図22】本願発明の更に他の実施形態の要部を示す側
断面図。
【図23】本願発明の更に他の実施形態の要部構成及び
作用をを示す図。
【図24】本願発明の装置使用時の一形態を示す図。
【図25】本願発明の更に他の実施形態を示す側断面
図。
【符号の説明】
1 固液分離装置 2 容器 2a 側壁 2b 仕切壁 2c 側板 2d 溝部 3 駆動プーリ 3a 溝部 3b ブレード 4 従動プーリ 4a 溝部 5 弾性体帯 6 上側傾斜面 8 駆動部 10 上蓋 11 流入管 12 排水管 13 流入口 14 流入部 15,30 液体排出口 17 固体排出口 20 スクレーパ 21 凹凸板 22,23,24 プーリ 25 テンション調整部 40 上部従動プーリ 40a 溝部 42,43 プーリ 50 樋 51 ブラシ型堰 54 排出傾斜板 56 ブラシ付き仕切板 60 流入傾斜板 61 目開き防止用回転プーリ 61a 溝部 63 堰 63a 隙間 63b 突出部 63c 隙間 64 じゃま板 71 裏面掻き取り用回転ブラシ 73 スクレーパ 74 溝部清掃ブラシ 81,83 掻き取り用回転ブラシ 85 スクレーパ 86 掻き取りワイヤ 87 振動ローラ S スリット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高見 博之 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 会田 謙次 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 畦浦 博紀 兵庫県姫路市御国野町国分寺746−35 Fターム(参考) 4D026 BA01 BA03 BB01 BC14 BC15 BC33 BD02 BD06 BE01 BE11 BF06 BF11 BF19 BF20 BF21

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器内の一側上部と他側下部に容器内壁
    間にわたるプーリをそれぞれ配置し、両プーリ間に無端
    の弾性体帯を容器内壁間全幅にわたって複数近接して架
    け渡し、これら複数の弾性体帯の上側傾斜面が上方に移
    動するように駆動する構成として、前記複数の弾性体帯
    の上方に固体と液体の固液混合物が流入する流入口を形
    成すると共に、前記複数の弾性体帯によって分離された
    液体を排出する液体排出口及び固体を排出する固体排出
    口を形成したことを特徴とする固液分離装置。
  2. 【請求項2】 前記複数の弾性体帯は、各弾性体帯の幅
    よりも小さな隙間を空けて並行するように配置され、ほ
    ぼ同速度で駆動されることを特徴とする請求項1記載の
    固液分離装置。
  3. 【請求項3】 前記プーリに、前記複数の弾性体帯を所
    定の間隔に保持する溝部を形成したことを特徴とする請
    求項1又は請求項2記載の固液分離装置。
  4. 【請求項4】 前記複数の弾性体帯の上側傾斜面と容器
    内壁とにより前記流入口より流入する固液混合物の流入
    部を形成すると共に、前記複数の弾性体帯の上側傾斜面
    より下側傾斜面側で、前記流入口より流入する固液混合
    物が前記上側傾斜面に当たる高さ位置より上に位置する
    ように前記液体排出口を形成したことを特徴とする請求
    項1ないし請求項3のいずれかに記載の固液分離装置。
  5. 【請求項5】 前記複数の弾性体帯の上側傾斜面と容器
    内壁とにより前記流入口より流入する固液混合物の流入
    部を形成すると共に、容器底面側に前記液体排出口を形
    成したことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいず
    れかに記載の固液分離装置。
  6. 【請求項6】 前記弾性体帯の張力を調整する調整手段
    を備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項5のい
    ずれかに記載の固液分離装置。
  7. 【請求項7】 前記弾性体帯に一定以上の張力をかけて
    プーリ間に架け渡したことを特徴とする請求項1ないし
    請求項5のいずれかに記載の固液分離装置。
  8. 【請求項8】 前記複数の弾性体帯の上側傾斜面の成す
    傾斜角度を10度〜60度の範囲内に設定したことを特
    徴とする請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の固
    液分離装置。
  9. 【請求項9】 前記流入口から流入する固液混合物の流
    入量に合わせて、前記複数の弾性体帯間に形成されるス
    リット幅の合計と弾性体帯移動速度とを設定したことを
    特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の
    固液分離装置。
  10. 【請求項10】 前記上側傾斜面の両プーリ間に、各弾
    性体帯間の所定の間隔が変化するのを防止する機構を備
    えたことを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれ
    かに記載の固液分離装置。
  11. 【請求項11】 前記各弾性体帯の裏側に付着した固体
    分や液体分を除去する機構を備えたことを特徴とする請
    求項1ないし請求項10のいずれかに記載の固液分離装
    置。
  12. 【請求項12】 前記流入口から流入する固液混合物の
    圧力や流速等を軽減する機構を備えたことを特徴とする
    請求項1ないし請求項11のいずれかに記載の固液分離
    装置。
  13. 【請求項13】 前記弾性体帯と弾性体帯が架け渡され
    るプーリをユニット化して、前記容器内に着脱可能に構
    成したことを特徴とする請求項1ないし請求項12のい
    ずれかに記載の固液分離装置。
  14. 【請求項14】 前記弾性体帯に囲まれた空間に、弾性
    体帯の上側傾斜面を通過した液体分を受けて排出する樋
    を設けたことを特徴とする請求項1ないし請求項13の
    いずれかに記載の固液分離装置。
  15. 【請求項15】 前記弾性体帯の上側傾斜面を通過した
    液体分で返送側の弾性体帯に付着した固体分を洗い流す
    構成としたことを特徴とする請求項1ないし請求項13
    のいずれかに記載の固液分離装置。
  16. 【請求項16】 前記固体排出口側に、前記弾性体帯に
    付着した固体分を除去する機構を備えたことを特徴とす
    る請求項1ないし請求項15のいずれかに記載の固液分
    離装置。
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