JP2002241342A - 2−ヒドロカルビル−2−アダマンチルアクリレート類の製造方法 - Google Patents
2−ヒドロカルビル−2−アダマンチルアクリレート類の製造方法Info
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Abstract
(メタ)アクリレート類を容易にかつ安定に高収率で製
造することのできる方法を提供する。 【解決手段】 式(1)で示される2−アダマン
タノン類を、式(2)または式(3)で示される少なく
とも1種の有機金属化合物と式(4)または式(5)で
示される少なくとも1種のアクリル酸化合物と反応させ
ることを特徴とする式(6)で示される2−ヒドロカル
ビル−2−アダマンチルアクリレート類の製造方法。 【化1】 (式中、Yは水素原子、アルキル基、ヒドロキシル基、
またはハロゲン基を示し、nは1〜14の整数を示す) 【化2】 (式中、R1は炭化水素基、Xはハロゲン原子を示す) 【化3】 (式中、R2は水素原子またはアルキル基、R3はアル
キル基を示す) 【化4】 (式中、R2は前記と同様) 【化5】
Description
ーザ用レジスト原料や高機能性ポリマー原料として注目
を集めている2−ヒドロカルビル−2−アダマンチルア
クリレート類の製造方法に関するものである。
タ)アクリレート類は、そのエステル構造に対応する部
分を有する2−アダマンタノン誘導体を出発原料とする
場合、一般的には通常、2−アダマンタノン誘導体を2
−アルキル−2−アダマンタノール誘導体に変え、その
2−アルキル−2−アダマンタノール誘導体を(メタ)
アクリル酸あるいは(メタ)アクリル酸ハライドなどと
反応させることによって製造していた。
(1996)には、2−メチル−2−アダマンタノールとメ
タクリロイルクロリドとのエステル化反応により、2−
メチル−2−アダマンチルメタクリレートを合成するこ
とが記載されている。また、特開2000−22991
1号公報には、2−アルキル−2−アダマンチル(メ
タ)アクリレートの合成に際し、対応する2−アルキル
−2−アダマンタノール誘導体に(メタ)アクリロイル
クロリドを反応させることが記載されている。また、特
開2000−309558号公報には、対応する2−ア
ルキル−2−アダマンタノール誘導体またはその金属塩
と(メタ)アクリル酸ハライドとを反応させることが記
載されている。
は、第3級アルコールエステルの製造の際に、第3級ア
ルコールを分離、精製することなく、ケトン化合物を有
機金属化合物の存在下でカルボン酸ハライドと反応させ
る方法が記載されている。しかしながら、エステル化試
薬として使用される(メタ)アクリル酸ハライドは、高
価で取扱いが困難である、除去が困難な副生物が多いと
いう欠点がある。また、(メタ)アクリル酸ハライドを
用いると副生成物としてアルキルアダマンチルハロゲン
化物が生成し、蒸留生成の際に酸を発生し、目的物質で
ある2−アルキル−2−アダマンチル(メタ)アクリレ
ート類を分解してしまい収率が著しく低下するなどの欠
点がある。
ルキルアダマンチルハロゲン化物を含む2−アルキル−
2−アダマンチル(メタ)アクリレート類とアルカリ化
合物と接触させることにより、アルキルアダマンチルハ
ロゲン化物を蒸留生成に影響を与えない物質にすること
により、収率低下を防ぐことを記載している。また、特
開2000−229911号公報では、ベンゾイルクロ
リドまたは三塩化リンと(メタ)アクリル酸とを反応さ
せた酸クロリドを用いることにより2−アルキル−2−
アダマンチル(メタ)アクリレート類を高収率で製造す
る方法を提供している。しかしながら、酸ハライドを用
いるには特別な工夫を要するため、酸ハライドを用いな
い、工業的に実施が容易な2−ヒドロカルビル−2−ア
ダマンチルアクリレート類を高収率で製造することがで
きる製造方法の開発が望まれていた。
ドロカルビル−2−アダマンチルアクリレート類を2−
アダマンタノン類から合成するに際し、(メタ)アクリ
ル酸ハライドを原料とすることなく、容易にかつ安定に
高収率で製造することのできる方法を提供することにあ
る。
を重ねた結果、(メタ)アクリル酸ハライドの代わりに
アクリル酸エステル類及び/又はアクリル酸無水物類を
用いれば、2−アダマンタノン類から2−ヒドロカルビ
ル−2−アダマンチルアクリレート類を効率よく製造で
きることを見出し本発明に到達した。
2−アダマンタノン類を、式(2)または式(3)で示
される少なくとも1種の有機金属化合物と式(4)また
は式(5)で示される少なくとも1種のアクリル酸化合
物と反応させることを特徴とする式(6)で示される2
−ヒドロカルビル−2−アダマンチルアクリレート類の
製造方法を提供する。
またはハロゲン基を示し、nは1〜14の整数を示す)
キル基を示す)
タノン類(2−アダマンタノン及びその誘導体)は下記
式(1)で表される。
キシル基、またはハロゲン原子を示す。アルキル基とし
ては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、アミル基
などの炭素数1〜10のアルキル基であるのが好まし
い。ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子および
ヨウ素原子が挙げられる。nは1〜14、好ましくは1
〜4の整数を示す。複数のYが存在する場合、これらは
同一でも異なっていてもよい。2−アダマンタノン類と
しては、2−アダマンタノンが特に好ましい。
(2)で示されるグリニャール化合物及び/又は式
(3)で示される有機リチウム化合物を用いる。
炭化水素基、好ましくは炭素数1〜10の脂肪族、脂環
族、または芳香族炭化水素基であり、更に好ましくは、
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、フェニル
基である。また、Xは、ハロゲンとして塩素、臭素、ヨ
ウ素が例示される。具体的なグリニャール化合物として
は、CH3MgBr、C2H5MgBr、C4H9MgB
r、有機リチウム化合物としては、CH3Li、C2H5
Li、C4H9Liが挙げられる。
合物を添加する際の溶媒としては、テトラヒドロフラン
やジエチルエーテルなどのエーテル類、ヘキサンやヘプ
タン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエンなどの炭化
水素化合物、四塩化炭素やジクロロメタンなどのハロゲ
ン化合物が挙げられるが、反応に不活性ならばそれらに
限定されるものではない。
合物は、原料の2−アダマンタノン類に対してそれぞれ
1〜10当量、好ましくは1〜2当量の範囲の量で使用
する。グリニャール化合物および有機リチウム化合物を
添加する際、添加方法および添加速度に特に規定はない
が、通常、反応温度の異常昇温が生じない程度の速度で
添加するのが好ましい。
式(4)で表されるアクリル酸エステル類及び/又は下
記式(5)で表されるアクリル酸無水物類を用いる。
原子またはアルキル基を表す。アルキル基としては、メ
チル基、エチル基のような炭素数1〜4のアルキル基が
例示される。R2としては水素原子またはメチル基が好
ましい。R3はアルキル基、好ましくはメチル基、エチ
ル基のような炭素数1〜6のアルキル基を示す。アクリ
ル酸エステル類の具体例としては、アクリル酸やメタク
リル酸のメチルエステル、エチルエステル、isoプロ
ピルエステルなど;アクリル酸無水物類の具体例として
は、無水アクリル酸、無水メタクリル酸などが挙げられ
る。
アダマンタノン類に対して1〜100当量、好ましくは
1〜20当量、更に好ましくは1〜5当量である。1当
量より少ないと収率が低下し、100当量より多いと釜
効率の低下や精製が困難になる。
および添加速度に特に規定はない。例えば、グリニャー
ル化合物及び/又は有機リチウム化合物を添加する前
に、反応溶液中に予め仕込んでおいてもよいし、またグ
リニャール化合物及び/又は有機リチウム化合物を添加
する際に、同時添加してもよいが、通常、グリニャール
化合物及び/又は有機リチウム化合物を添加した後に、
アクリル酸化合物を添加するのが好ましい。
00℃、好ましくは−50℃〜100℃で行う。−70
℃より低いと反応速度が低下し、200℃より高いと反
応の制御が困難になることや副反応が進行して収率が低
下する。また、グリニャール化合物及び/又は有機リチ
ウム化合物の添加時およびその後の反応温度とアクリル
酸エステル類及び/又はアクリル酸無水物類の添加時お
よびその後の反応温度は同一でも異なっていてもよい
し、また、各反応温度は加熱あるいは冷却などの操作に
より−70℃〜200℃の範囲内で変化させてもよい。
0.5〜1000時間、好ましくは1〜100時間必要
である。反応時間は反応温度に依存するので、所望の収
率などに応じて決定されるので、上記の範囲に限定され
るものではない。
ンチルアクリレート類について、式(6)中のR1は、
式(2)のグリニャール化合物のR1、および式(3)
の有機リチウム化合物のR1と対応している。また、式
(6)中のR2は、式(4)のアクリル酸エステル類の
R2および式(5)のアクリル酸無水物類のR2と対応
している。
応収率で目的の2−アルキル−2−アダマンチル(メ
タ)アクリレート類が得られるが、アクリル酸化合物と
してアクリル酸無水物を用いる場合には、反応溶液中に
アミン類が存在しているとより高収率で目的物質が得ら
れる。すなわち、メチルアミン、ジメチルアミン、トリ
メチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエ
チルアミン、n−プロピルアミン、ジ−n−プロピルア
ミン、ジ−iso−プロピルアミン、トリ−n−プロピ
ルアミン、n−ブチルアミン、ジ−n−ブチルアミン、
ジ−iso−ブチルアミン、トリ−n−ブチルアミン、
ジフェニルアミン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.
0]ノネン−5、1,5−ジアザビシクロ[5.4.
0]ウンデセン−5、ジアザビシクロ[2.2.2]オ
クタンなどのアミン類が挙げられるが、特にトリエチル
アミンでの効果が高い。
ルアニリン、ジメチルアニリン、トルイジン、アニシジ
ン、クロロアニリン、ブロモアニリン、ニトロアニリ
ン、アミノ安息香酸などのアニリン類;ピリジン類、ピ
ロール類、キノリン類、ピペリジン類などの含窒素複素
環式化合物類;ナトリウムメトキシド、リチウムメトキ
シドなどの金属アルコキシド類;水酸化テトラメチルア
ンモニウム、水酸化トリメチル−n−プロピルアンモニ
ウムなどの水酸化第四アンモニウム類;硫酸エチルアン
モニウム、硝酸トリメチルアンモニウム、塩化アニリニ
ウムなどのアミンの硫酸塩、硝酸塩、塩化物;または炭
酸水素ナトリウムなどの無機塩基が反応溶液中に存在し
ていてもよい。
マンタノン類に対して、添加しない場合の0当量を含
め、0〜100等量、好ましくは0.000001〜1
0当量、より好ましくは0.01〜2当量を添加する。
それより多くても収率向上の効果は変わらない。
加速度に特に規定はない。例えば、グリニャール化合物
および有機リチウム化合物を添加する前に、反応溶液中
に予め仕込んでおいてもよいし、またグリニャール化合
物および有機リチウム化合物を添加した後で、(メタ)
アクリル酸無水物を添加する前に添加してもよいし、
(メタ)アクリル酸無水物を添加する際に同時添加して
もよい、また(メタ)アクリル酸無水物を添加した後に
添加してもよい。
することにより、グリニャール化合物および有機リチウ
ム化合物由来のマグネシウム塩およびリチウム塩が除去
される。このとき、洗浄水中に塩化ナトリウムや炭酸水
素ナトリウム等、適当な無機塩が含まれていてもよい。
また、未反応のアクリル酸無水物類をアルカリ洗浄によ
り除去する。アルカリ洗浄には、水酸化ナトリウム水溶
液、水酸化カリウム溶液、アンモニア水などが挙げられ
るが、用いるアルカリ成分に特に規定はない。また、金
属不純物を除去するために、酸洗浄しても良い。酸洗浄
には、塩酸水溶液、硫酸水溶液、リン酸水溶液などの無
機酸およびシュウ酸水溶液などの有機酸が挙げられる
が、塩酸は僅かでも残留すると蒸留精製時に目的物質を
分解させるため、通常、塩酸以外の無機酸を用いること
が望ましい。
ルビル−2−アダマンチルアクリレート類の物性に応じ
て、反応液に有機溶媒を添加してもよい。添加する有機
溶媒は、反応と同一のものを使用することもできるし、
異なったものを使用することもできるが、通常、水との
分離がよい極性の小さい溶媒を用いることが望ましい。
2−ヒドロカルビル−2−アダマンチルアクリレート類
は、有機層から蒸留、濃縮、濾過、晶析、再結晶、カラ
ムクロクロマトグラフィー等の公知方法で分離される。
説明する。但し、本発明はこれらの実施例により限定さ
れるものではない。
ドロフラン(THF)を3口フラスコに入れ、窒素雰囲
気下、エチレングリコール/水にて−25℃まで冷却し
た。次いで、フラスコの内容物を−25〜−20℃で保
ちながら、35mL(2−アダマンタノンに対して1.
2当量)のメチルリチウムのエーテル溶液をゆっくりと
滴下した。滴下の完了後、さらに1時間にわたって攪拌
を継続し、その後、10gのメタクリル酸メチル(2−
アダマンタノンに対して3当量)をゆっくりと滴下し
た。その後、フラスコをシリコーンバスに浸して、反応
温度55℃にて4.5時間、反応させた。
を添加し、さらに25mLの飽和食塩水を添加し、十分
に攪拌した。反応溶液を分液し、有機層を純水20mL
で2回洗浄した。得られた有機層を濃縮し、溶媒および
未反応のメタクリル酸メチルを除去し、粗生成物を得
た。この粗生成物をシリカゲルカラムで精製したとこ
ろ、GC−MS分析および1H NMR分析から、7.
4g(収率96%)の純粋な2−メチル−2−アダマン
チルメタクリレートが得られた。
ドロフラン(THF)を3口フラスコに入れ、窒素雰囲
気下、エチレングリコール/水にて−25℃まで冷却し
た。次いで、フラスコの内容物を−25〜−20℃で保
ちながら、13mL(2−アダマンタノンに対して1.
2当量)のメチルマグネシウムブロミドのエーテル溶液
をゆっくりと滴下した。滴下の完了後、さらに1時間に
わたって攪拌を継続し、その後、10gのメタクリル酸
メチル(2−アダマンタノンに対して3当量)をゆっく
りと滴下した。その後、フラスコをシリコーンバスに浸
して、反応温度60℃にて6時間、反応させた。
を添加し、さらに25mLの飽和食塩水を添加し、十分
に攪拌した。反応溶液を分液し、有機層を純水20mL
で2回洗浄した。得られた有機層を濃縮し、溶媒および
未反応のメタクリル酸メチルを除去し、粗生成物を得
た。この粗生成物をシリカゲルカラムで精製したとこ
ろ、6.9g(収率88%)の純粋な2−メチル−2−
アダマンチルメタクリレートが得られた。
ドロフラン(THF)を3口フラスコに入れ、窒素雰囲
気下、エチレングリコール/水にて−25℃まで冷却し
た。次いで、フラスコの内容物を−25〜−20℃で保
ちながら、35mL(2−アダマンタノンに対して1.
2当量)のメチルリチウムのエーテル溶液をゆっくりと
滴下した。滴下の完了後、さらに1時間にわたって攪拌
を継続し、その後、10gの無水メタクリル酸(2−ア
ダマンタノンに対して2当量)をゆっくりと滴下した。
その後、フラスコをシリコンバスに浸して、反応温度5
5℃にて3時間、反応させた。
を添加し、さらに25mLの飽和食塩水を添加し、十分
に攪拌した。反応溶液を分液し、有機層に5%水酸化ナ
トリウム水溶液20mLを添加し、十分に攪拌して未反
応の無水メタクリル酸を除去した。さらに、純水20m
Lで2回洗浄した。得られた有機層を濃縮し、溶媒を除
去し、粗生成物を得た。この粗生成物をシリカゲルカラ
ムで精製したところ、GC−MS分析および1H NM
R分析から、7.1g(収率90%)の純粋な2−メチ
ル−2−アダマンチルメタクリレートが得られた。
ドロフラン(THF)を3口フラスコに入れ、窒素雰囲
気下、エチレングリコール/水にて−25℃まで冷却し
た。次いで、フラスコの内容物を−25〜−20℃で保
ちながら、13mL(2−アダマンタノンに対して1.
2当量)のメチルマグネシウムブロミドのエーテル溶液
をゆっくりと滴下した。滴下の完了後、さらに1時間に
わたって攪拌を継続し、その後、10gの無水メタクリ
ル酸(2−アダマンタノンに対して2当量)をゆっくり
と滴下した。その後、フラスコをシリコンバスに浸し
て、反応温度55℃にて3時間、反応させた。
を添加し、さらに25mLの飽和食塩水を添加し、十分
に攪拌した。反応溶液を分液し、有機層に5%水酸化ナ
トリウム水溶液20mLを添加し、十分に攪拌して未反
応の無水メタクリル酸を除去した。さらに、純水20m
Lで2回洗浄した。得られた有機層を濃縮し、溶媒を除
去し、粗生成物を得た。この粗生成物をシリカゲルカラ
ムで精製したところ、6.6g(収率85%)の純粋な
2−メチル−2−アダマンチルメタクリレートが得られ
た。
ドロフラン(THF)を3口フラスコに入れ、窒素雰囲
気下、エチレングリコール/水にて−25℃まで冷却し
た。次いで、フラスコの内容物を−25〜−20℃で保
ちながら、35mL(2−アダマンタノンに対して1.
2当量)のメチルリチウムのエーテル溶液をゆっくりと
滴下した。滴下の完了後、さらに1時間にわたって攪拌
を継続し、その後、0.4gのトリエチルアミン(2−
アダマンタノンに対して0.1当量)を添加した。その
後、7.7gの無水メタクリル酸(2−アダマンタノン
に対して1.5当量)をゆっくりと滴下した。その後、
フラスコをシリコンバスに浸して、反応温度25℃にて
1.5時間、反応させた。
し、さらに25mLの飽和食塩水を添加し、十分に攪拌
した。反応溶液を分液し、5%水酸化ナトリウム水溶液
20mLを添加し、十分に攪拌して未反応の無水メタク
リル酸を除去した。さらに、純水20mLで2回洗浄し
た。得られた有機層を濃縮し、溶媒を除去し、粗生成物
を得た。この粗生成物をシリカゲルカラムで精製したと
ころ、GC−MS分析および1H NMR分析から、
7.6g(収率97%)の純粋な2−メチル−2−アダ
マンチルメタクリレートが得られた。
ドロフラン(THF)を3口フラスコに入れ、窒素雰囲
気下、エチレングリコール/水にて−25℃まで冷却し
た。次いで、フラスコの内容物を−25〜−10℃で保
ちながら、38mL(2−アダマンタノンに対して1.
05当量)のメチルマグネシウムブロミドのエーテル溶
液をゆっくりと滴下した。滴下の完了後、さらに1時間
にわたって攪拌を継続し、その後、1.21gのトリエ
チルアミン(2−アダマンタノンに対して0.3当量)
を添加した。その後、7.7gの無水メタクリル酸(2
−アダマンタノンに対して1.5当量)をゆっくりと滴
下した。その後、フラスコをシリコンバスに浸して、反
応温度25℃にて1.5時間、反応させた。
し、さらに25mLの飽和食塩水を添加し、十分に攪拌
した。反応溶液を分液し、次に5%水酸化ナトリウム水
溶液20mLを添加し、十分に攪拌して未反応の無水メ
タクリル酸を除去した。さらに、純水20mLで2回洗
浄した。得られた有機層を濃縮し、溶媒を除去し、粗生
成物を得た。この粗生成物をシリカゲルカラムで精製し
たところ、7.4g(収率95%)の純粋な2−メチル
−2−アダマンチルメタクリレートが得られた。
ドロフラン(THF)を3口フラスコに入れ、窒素雰囲
気下、エチレングリコール/水にて−25℃まで冷却し
た。次いで、フラスコの内容物を−25〜−20℃で保
ちながら、130mL(2−アダマンタノンに対して
1.05当量)のメチルマグネシウムブロミドのエーテ
ル溶液をゆっくりと滴下した。滴下の完了後、さらに1
時間にわたって攪拌を継続し、その後、77gの無水メ
タクリル酸(2−アダマンタノンに対して1.5当量)
と12g(2−アダマンタノンに対して0.3当量)の
トリエチルアミンを同時にゆっくりと滴下した。その
後、フラスコをシリコンバスに浸して、反応温度25℃
にて1.5時間、反応させた。
し、さらに250mLの飽和食塩水を添加し、十分に攪
拌した。反応溶液を分液し、次に5%水酸化ナトリウム
水溶液200mLを添加し、十分に攪拌して未反応の無
水メタクリル酸を除去した。さらに、純水200mLで
2回洗浄した。得られた有機層を濃縮し、溶媒を除去
し、粗生成物80gを得た。この粗生成物を蒸留精製し
たところ、72g(収率92%)の2−メチル−2−ア
ダマンチルメタクリレート(純度98%)が得られた。
定量的に進行させることができ、かつ容易な精製により
高純度2−ヒドロカルビル−2−アダマンチルアクリレ
ート類を高収率で得ることができる。さらに、2−ヒド
ロカルビル−2−アダマンタノール類中間体を分離して
精製する必要がないため、工程の簡略化が可能となる。
Claims (18)
- 【請求項1】 式(1)で示される2−アダマンタノン
類を、式(2)または式(3)で示される少なくとも1
種の有機金属化合物と式(4)または式(5)で示され
る少なくとも1種のアクリル酸化合物と反応させること
を特徴とする式(6)で示される2−ヒドロカルビル−
2−アダマンチルアクリレート類の製造方法。 【化1】 (式中、Yは水素原子、アルキル基、ヒドロキシル基、
またはハロゲン基を示し、nは1〜14の整数を示す) 【化2】 (式中、R1は炭化水素基、Xはハロゲン原子を示す) 【化3】 (式中、R2は水素原子またはアルキル基、R3はアル
キル基を示す) 【化4】 (式中、R2は前記と同様) 【化5】 (式中、R1、R2、Y、及びnは前記と同様。) - 【請求項2】 前記式(1)または(6)のYは、水素
原子、炭素数1〜10のアルキル基、ヒドロキシル基、
またはハロゲン原子を示す請求項1記載の製造方法。 - 【請求項3】 前記アルキル基がメチル基、エチル基、
イソプロピル基、またはアミル基である請求項2記載の
製造方法。 - 【請求項4】 前記式(1)で表される2−アダマンタ
ノン類が2−アダマンタノンである請求項1〜3のいず
れかに記載の製造方法。 - 【請求項5】 前記式(2)または(3)のR1が炭素
数1〜10の脂肪族、脂環族、または芳香族炭化水素基
である請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。 - 【請求項6】 前記R1がメチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基、またはフェニル基である請求項5記載
の製造方法。 - 【請求項7】 前記式(2)の有機金属化合物がCH3
MgBr、C2H5MgBr、またはC4H9MgBrであ
る請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法。 - 【請求項8】 前記式(3)の有機金属化合物がCH3
Li、C2H5Li、またはC4H9Liである請求項1〜
6のいずれかに記載の製造方法。 - 【請求項9】 前記式(2)及び/又は(3)の有機金
属化合物を前記式(1)の2−アダマンタノン類に対し
て1〜10当量使用する請求項1〜8のいずれかに記載
の製造方法。 - 【請求項10】 前記式(4)または(5)のR2が水
素原子または炭素数1〜4のアルキル基である請求項1
〜9のいずれかに記載の製造方法。 - 【請求項11】 R2が水素原子またはメチル基である
請求項10記載の製造方法。 - 【請求項12】 前記式(4)のR3が炭素数1〜6の
アルキル基である請求項1〜11のいずれかに記載の製
造方法。 - 【請求項13】 前記式(4)のアクリル酸化合物がア
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプ
ロピル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、ま
たはメタクリル酸イソプロピルである請求項1〜12の
いずれかに記載の製造方法。 - 【請求項14】 前記式(5)のアクリル酸化合物が無
水アクリル酸または無水メタクリル酸である請求項1〜
12のいずれかに記載の製造方法 - 【請求項15】 前記式(4)及び/又は(5)のアク
リル酸化合物を前記式(1)の2−アダマンタノン類に
対して1〜100当量使用する請求項1〜14のいずれ
かに記載の製造方法。 - 【請求項16】 前記式(1)の2−アダマンタノン類
と前記式(2)及び/又は(3)の有機化合物および前
記式(4)及び/又は(5)のアクリル酸化合物を−7
0℃〜200℃で反応させる請求項1〜15のいずれか
に記載の製造方法。 - 【請求項17】 式1の2−アダマンタノン類をアミン
類の存在下で式2及び式3の有機化合物の少なくとも一
と式5の無水アクリル酸化合物と反応させる請求項1〜
11、14〜16のいずれかに記載の製造方法。 - 【請求項18】 前記アミン類がメチルアミン、ジメチ
ルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチル
アミン、トリエチルアミン、n−プロピルアミン、ジ−
n−プロピルアミン、ジ−iso−プロピルアミン、ト
リ−n−プロピルアミン、n−ブチルアミン、ジ−n−
ブチルアミン、ジ−iso−ブチルアミン、トリ−n−
ブチルアミン、ジフェニルアミン、1,5−ジアザビシ
クロ[4.3.0]ノネン−5、1,5−ジアザビシク
ロ[5.4.0]ウンデセン−5、及びジアザビシクロ
[2.2.2]オクタンからなる群より選ばれた少なく
とも一の化合物である請求項17記載の製造方法。
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