JP2002237666A - 配線板およびその製造方法 - Google Patents

配線板およびその製造方法

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JP2002237666A
JP2002237666A JP2001032052A JP2001032052A JP2002237666A JP 2002237666 A JP2002237666 A JP 2002237666A JP 2001032052 A JP2001032052 A JP 2001032052A JP 2001032052 A JP2001032052 A JP 2001032052A JP 2002237666 A JP2002237666 A JP 2002237666A
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solder ball
copper
via hole
wiring board
wiring
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English (en)
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Masahiro Kokuni
昌宏 小國
Mitsuyoshi Yokura
與倉  三好
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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  • Non-Metallic Protective Coatings For Printed Circuits (AREA)
  • Printing Elements For Providing Electric Connections Between Printed Circuits (AREA)
  • Manufacturing Of Printed Circuit Boards (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】配線の高密度化が可能な配線板および該配線板
を安価で効率よく製造する方法を提供する。 【解決手段】少なくとも2層の配線層を有し、ハンダボ
ール搭載用パッドが形成された配線板であって、該ハン
ダボールの径が20〜200μmφであることを特徴と
する配線板、および、両面に銅層を有する樹脂膜の片面
の銅層をビアホールパターンに合わせて開孔し、該銅層
をエッチングマスクとして用い樹脂膜をウエットエッチ
ングすることによりビアホールを形成し、次いでビアホ
ール内全部あるいは一部に導電性物質を充填することに
より両面の銅層の導通を取り、その後両面の銅層をパタ
ーニングして配線層およびハンダボール搭載用パッドを
形成する配線板の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はIC等の電子部品を
搭載するための配線板およびその製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、配線板は高密度化が要求されつつ
ある。多層配線板の高密度化の方法としては、例えば、
特公平4−55555号公報に開示されているような方
法が挙げられる。
【0003】すなわち、コア基板上に感光性の絶縁樹脂
を塗布し、これを露光現像することによりビアホールを
有する絶縁樹脂層を形成する。次いでこの絶縁樹脂層の
表面を酸化剤等による処理にて粗化した後、粗化面にメ
ッキレジストを設け、その後レジスト非形成部分に無電
解メッキを施してビアホールを含む配線パターンを形成
する。かかる工程を複数回繰り返すことで多層化した配
線板が得られる。このような方法を用いる場合、ビアホ
ールが100μmφを超える大きな孔であれば問題ない
が、ビアホールが100μmφ以下になると感光性絶縁
樹脂の感度が不十分であり、結果として100μmφ以
下の微細孔を形成することができず、絶縁樹脂層が厚く
なるにつれてこの問題は顕著であった。
【0004】その他、多層配線板の製造方法としては、
いわゆるRCC(樹脂付き銅箔)を使用した多層化技術
が注目を浴びている。この技術はRCCを配線板に積層
し、銅箔をエッチング除去してビアホール形成部位に開
口を設け、この開口部にレーザーを照射して樹脂層を除
去し、開口部をメッキしてビアホールを形成する技術で
ある。このような方法の場合も、ビアホールが100μ
mφを超える大きな孔の場合は安価で簡便な炭酸ガスレ
ーザーを用いることができるが、100μmφ以下にな
ると炭酸ガスレーザーでの孔あけは不可能となり、高価
なエキシマレーザーやYAGレーザーを使用せねばなら
ず、また基本的に1孔ずつの加工となるため、生産コス
トが上昇し、生産速度が低下する問題を有していた。ま
た、パンチングやドリル加工のような簡便な孔あけ方法
も実用化されているが、やはり100μmφ以下の孔形
成は困難であった。
【0005】一方、ハンダボールは通常250〜800
μmφの径を有するものが用いられるが、高密度化が進
むにつれてハンダボール径も小さくなる傾向にある。ハ
ンダボール径がビアホール径よりも小さくなると、ビア
ホール上にハンダボールを形成するのが困難となり、ビ
アホールと別の箇所にハンダボール搭載用パッドを形成
しなければならず、高密度化の妨げとなっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、配線
の高密度化に伴いハンダボール径を微細化した配線板お
よび該配線板を安価に効率よく製造する方法を提供する
ことをその目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記した本発明の目的
は、少なくとも2層の配線層を有し、ハンダボール搭載
用パッドが形成された配線板であって、該ハンダボール
の径が20〜200μmφであることを特徴とする配線
板、および、両面に銅層を有する樹脂膜の片面の銅層を
ビアホールパターンに合わせて開孔し、該銅層をエッチ
ングマスクとして用い樹脂膜をウエットエッチングする
ことによりビアホールを形成し、次いでビアホール内全
部あるいは一部に導電性物質を充填することにより両面
の銅層の導通を取り、その後両面の銅層をパターニング
して配線層およびハンダボール搭載用パッドを形成する
配線板の製造方法によって達成される。
【0008】
【発明の実施の形態】すなわち本発明の配線板は、配線
板の高密度化ために要求される微細なハンダボールを搭
載したものであり、またその製造方法は、従来、困難で
あった微細なハンダボールを搭載させるために必要な微
細なビアホールの形成を、ウエットエッチングにより安
価に効率よく行なうものである。
【0009】以下、具体的に本発明を説明する。
【0010】本発明の配線板においては、搭載されるハ
ンダボール径が20〜200μmφであることが必要で
ある。ハンダボール径が20μmφ未満であると、ハン
ダボールとハンダボール搭載用パッドとの接合が不十分
となり、断線を生じやすくなる。また、ハンダボール径
が200μmφを超えると、目的とする配線の高密度化
が達成されない。
【0011】20〜200μmφのハンダボールを搭載
するためには、ハンダボール搭載用パッド径は20〜1
80μmφが好ましい。ハンダボール搭載用パッドに比
べてハンダボール径が大きすぎるとリフローして大きな
基板に搭載する際に時間がかかり、逆にハンダボール径
が小さ過ぎるとリフローして大きな基板に搭載する際に
接合不良が生じやすくなる。
【0012】配線層およびハンダボール搭載用パッドの
配置については用途によって変化するので一概に言えな
いが、ハンダボール搭載用パッドの少なくとも一部がビ
アホール上に形成されていることが好ましい。ビアホー
ル上にハンダボール搭載用パッドを形成することによ
り、基板上での配線に使用可能な領域が増え、高密度化
が容易となり、設計の自由度も増す。ビアホール上にハ
ンダボール搭載用パッドを形成する場合、ビアホール径
よりもハンダボール搭載用パッド径が同じか大きくなる
ように設計するのが好ましい。この理由から、ビアホー
ル径としては20〜100μmφが好んで選ばれる。
【0013】また、ハンダボール搭載用パッド以外の配
線部分上に更にソルダーレジスト層を有することが、配
線部分を保護する点、ハンダボール搭載を容易にする点
などから好ましい。ソルダーレジスト層は通常ハンダボ
ール搭載面に形成されるが、場合によってはハンダボ−
ル搭載面でない配線層の上にも形成できる。ハンダボー
ル搭載面のみにソルダーレジスト層を形成する場合、そ
の他の配線層は金メッキなどを施して保護したり、樹脂
などで固めてしまうことが好ましい。
【0014】ソルダーレジスト層の材料としては公知の
ものが使用でき、例えば感光性または非感光性エポキシ
樹脂、感光性または非感光性アクリル樹脂、感光性また
は非感光性ポリイミド樹脂などが挙げられるが、これら
に限定されない。ソルダーレジスト層の厚みとしては、
保護する配線部分の厚みに対応するが、好ましくは3〜
50μm、より好ましくは5〜30μmである。薄すぎ
ると配線部分の保護が不十分となり、厚すぎるとコスト
面で不利となるばかりでなく、搭載するハンダボールと
のバランスが悪くなる。
【0015】上記配線層およびハンダボール搭載用パッ
ドは、基板として以下に示すような樹脂膜上に形成され
ていることが好ましい。
【0016】すなわち樹脂膜としては、ポリイミド(例
えば東レ・デュポン(株)製「カプトン」、宇部興産
(株)(製)「ユーピレックス」、鐘淵化学工業(株)
製「アピカル」など)、ポリアミド(例えば東レ(株)
製「ミクトロン」など)、PPS(ポリフェニレンサル
ファイド)、PET(ポリエチレンテレフタレート、例
えば東レ(株)製「ルミラー」など)、液晶ポリマー
(例えば東レ(株)製「シベラス」、ポリプラスチック
ス(株)製「ベクトラ」、日本石油化学(株)製「ザイ
ダー」など)などからなるものが挙げられるが、これら
に限定されるものではない。上記樹脂は単独で用いられ
ても2種以上をブレンドしたり貼り合わせたりしたもの
でもよい。また、樹脂膜中に種々の添加剤を加えたもの
でもよい。
【0017】添加剤としては、例えば難燃剤などのフィ
ラー、ガラスクロスなどが挙げられるが、これらに限定
されない。これらの中ではとりわけ主としてポリイミ
ド、ポリアミド、あるいは液晶ポリマーからなる樹脂膜
が好ましい。
【0018】樹脂膜の厚みは特に限定されず、多層配線
板としての機能に適した厚みが選択できるが、好ましく
は500μm以下、より好ましくは125μm以下であ
る。
【0019】以下、上記本発明の配線板の好ましい製造
方法について説明すると共に配線板の構造について、さ
らに詳しく述べる。
【0020】すなわち、上記配線板は、両面に銅層を有
する樹脂膜の片面の銅層をビアホールパターンに合わせ
て開孔し、該銅層をエッチングマスクとして用い樹脂膜
をウエットエッチングすることによりビアホールを形成
し、次いでビアホール内全部あるいは一部に導電性物質
を充填することにより両面の銅層の導通を取り、その後
両面の銅層をパターニングして配線層およびハンダボー
ル搭載用パッドを形成する配線板の製造方法により容易
に製造できる。
【0021】上記方法においては、樹脂膜をウエットエ
ッチングするために、樹脂膜の両面に銅層が形成されて
いることが必要である。樹脂膜上に銅層を形成する方法
としては、エポキシ樹脂やポリイミド樹脂など各種接着
剤を用いて銅箔を貼り付ける方法、熱融着により銅箔を
貼り付ける方法、スパッタやメッキなどにより樹脂膜に
直接銅を積層していく方法などが挙げられる。また、東
洋メタライジング(株)製「メタロイヤル」や新日鐵化
学(株)製「エスパネックス」などのような市販の銅張
り板を用いてもよい。銅層の厚みについては特に限定さ
れないが、好ましくは3〜50μm、より好ましくは5
〜18μmである。厚すぎると微細配線形成に不利であ
り、薄すぎると配線形成の際にピンホールや断線が生じ
やすくなるので上記範囲が好ましい。
【0022】次に、上記のような両面銅層を有する樹脂
膜の片面の銅層をビアホールパターンに合わせて開孔す
る。開孔する方法としては、YAGレーザー(基本波、
第2高調波、第3高調波、第4高調波)や各種エキシマ
レーザーなどのレーザーによる方法、上部にレジストを
設けてパターン加工した後レジストパターンに合わせて
銅エッチングする方法などが挙げられる。とりわけ銅の
損傷や加工の簡便性からレジストによるパターン加工が
好ましい。この際、レジストとしては配線基板のパター
ニングに用いられる公知のレジスト材料を用いることが
できる。また、銅のエッチング液としては塩化鉄系水溶
液、塩化銅系水溶液、過酸系水溶液などが選ばれるが、
これらに限定されない。
【0023】このようにしてパターン形成された銅層を
エッチングマスクとして用い、樹脂膜にウエットエッチ
ングを施す。本発明においては、ビアホールを100μ
mφを超える比較的大きな孔として形成することも可能
であるが、主として炭酸ガスレーザーやパンチング、ド
リル加工では形成し難い20〜100μmφの小さな孔
を形成することを目的としている。このような微細孔形
成のためのエッチング液としては、エッチングされる樹
脂膜に適したエッチング液が選択される。すなわち、比
較的エッチングされ易い樹脂膜にはエッチング力が低い
エッチング液を用いることで形状を整えることが好まし
く、逆に耐エッチング性の高い樹脂膜にはエッチング力
が高いエッチング液を用いることが好ましい。
【0024】例えば、樹脂膜としてポリイミド膜やポリ
アミド膜、液晶ポリマーなどをエッチングする場合、エ
チレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、ヘキサメチレンジアミン、ベンジルアミンなどの脂
肪族アミン系溶液、p−フェニレンジアミン、m−フェ
ニレンジアミン、3−キシリレンジアミン、4−キシリ
レンジアミンなどの芳香族アミン系溶液、水酸化カリウ
ムや水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属化合物を含ん
だ溶液、及びこれらの組み合わせたアルカリ性溶液など
が用いられるが、これらに限定されない。
【0025】上記のエッチング液は非水系、水系どちら
でもよく、液の均一性を向上させるためにアルコール系
化合物やエッチングの異方性を発現させるための尿素な
どの各種添加剤を併用してもよい。また、場合によって
は不均一な組み合わせでもよい。好ましいエッチング液
の組み合わせとしては以下のものが挙げられるが、これ
らに限定されない。
【0026】(1)水酸化カリウム/水/アミン/アル
コールの組み合わせ(例えば水酸化カリウム/水/エチ
レンジアミン/エチレングリコール、水酸化カリウム/
水/エタノールアミン/エチレングリコール、水酸化カ
リウム/水/エチレンジアミン/エタノール、水酸化カ
リウム/水/エタノールアミン/エタノール、水酸化カ
リウム/水/エチレンジアミン/グリセリン、水酸化カ
リウム/水/エタノールアミン/グリセリン、水酸化カ
リウム/水/ベンジルアミン/エチレングリコール)。
【0027】(2)水酸化ナトリウム/水/アミン/ア
ルコールの組み合わせ(例えば水酸化ナトリウム/水/
エチレンジアミン/エチレングリコール、水酸化ナトリ
ウム/水/エタノールアミン/エチレングリコール、水
酸化ナトリウム/水/エチレンジアミン/エタノール、
水酸化ナトリウム/水/エアノールアミン/エタノー
ル、水酸化ナトリウム/水/エチレンジアミン/グリセ
リン、水酸化ナトリウム/水/エタノールアミン/グリ
セリン、水酸化ナトリウム/水/p−フェニレンジアミ
ン/エタノール)。
【0028】(3)水酸化カリウム/水/アミンの組み
合わせ(例えば水酸化カリウム/水/エタノールアミ
ン、水酸化カリウム/水/ジエタノールアミン) (4)水酸化ナトリウム/水/アミンの組み合わせ(例
えば水酸化ナトリウム/水/エタノールアミン、水酸化
ナトリウム/水/ジエタノールアミン)。
【0029】(5)水酸化カリウム/アミン/アルコー
ルの組み合わせ(例えば水酸化カリウム/エチレンジア
ミン/エタノール、水酸化カリウム/エタノールアミン
/エタノール、水酸化カリウム/エチレンジアミン/エ
チレングリコール、水酸化カリウム/エタノールアミン
/エチレングリコール)。
【0030】(6)水酸化ナトリウム/アミン/アルコ
ールの組み合わせ(例えば水酸化ナトリウム/エチレン
ジアミン/エタノール、水酸化ナトリウム/エタノール
アミン/エタノール、水酸化ナトリウム/エチレンジア
ミン/エチレングリコール、水酸化ナトリウム/エタノ
ールアミン/エチレングリコール)が挙げられる。
【0031】エッチング液の温度に関しては、エッチン
グされる樹脂膜の性質に大きく依存し、エッチング液組
成にも依存するので一慨に言えないが、通常は20〜1
00℃、好ましくは40〜90℃である。あまり温度を
上げ過ぎるとエッチング中にエッチング液組成が変化し
てしまい、逆に温度が低すぎるとエッチングの効率が下
がるので上記範囲が好ましい。
【0032】エッチング液を樹脂膜に供給する方法とし
ては、エッチング液にエッチングされる樹脂膜を浸漬す
る方法、エッチング液をエッチングされる樹脂膜に噴射
する方法などが挙げられる。
【0033】エッチング液に浸漬させる場合には、更
に、超音波を照射する方法が有効である。超音波の発生
には通常公知の振動子が用いられる。これらの振動子の
周波数は特に限定されないが、好ましくは10〜100
0kHz、より好ましくは20〜600kHzである。
これらの振動子は単独あるいは複数個用いられる。超音
波の照射方向としては、エッチングされる樹脂膜の厚み
方向やエッチングされる樹脂膜の横方向や斜め方向から
超音波を当てることが考えられるが、好ましくはエッチ
ングされる樹脂膜の厚み方向である。
【0034】エッチング液を噴射する場合には、通常ス
プレーノズルを吹き出し口の先端に取り付け、圧力によ
り吹き出す方法が用いられる。スプレーノズルの形状に
ついては特に限定はないが、例えば(株)共立合金製作
所のミニミスト、ラウンドミスト、空気噴射ノズル、デ
スケーリングノズル、QCノズル、フラットスプレーノ
ズル、ワイドフラットノズル、長円吹ノズル、斜方フラ
ットノズル、サイドスプレーノズル、フルコーンノズ
ル、角吹ノズル、楕円吹ノズル、渦巻ノズル、ホロコー
ンノズル、洗浄用ノズル、ニードルジェットノズルなど
が挙げられるが、これらに限定されるものではない。ノ
ズルは単独でも複数個使用してもよく、また異なる種類
のノズルを組み合わせて使用してもよい。吹き出す圧力
についてもエッチングされる樹脂膜の種類や厚みなどに
よって大きく異なるが、通常は9000〜100000
00Pa圧力で噴き出すことが好ましい。噴き出す方向
はエッチングされる樹脂膜の厚さ方向や、エッチングさ
れる樹脂膜の横方向や斜め方向から噴射させることがあ
るが、好ましくはエッチングされる樹脂膜の厚さ方向で
ある。
【0035】ウエットエッチングの際には、マイクロ波
や紫外線、赤外線、レーザーなどを照射しながらエッチ
ングする方法も有効である。これらの照射を併用するこ
とにより、微細孔をより短時間で樹脂膜の厚さ方向に異
方的にエッチングすることが可能となる。
【0036】上記のようなウエットエッチングによるビ
アホール形成方法は、一度に大面積を一括して処理する
ことが可能であり、樹脂膜形状がシート状でも帯状でも
処理できる。とりわけ帯状の場合には連続してエッチン
グできるため、非常に効率がよい。更に、ウエットエッ
チングに用いられる材料は安価なフォトレジストや安価
なエッチング薬品であるため、レーザー加工に比べて効
率よく安価にビアホール形成が可能である。更に、一括
処理するためにむらが少なくなり、形状の整ったビアホ
ール形成が可能である。
【0037】孔径の選択肢も広く、上記したように10
0μmφ以下の孔径でも100μmφを超える孔径と特
に区別なく加工でき、大きさの異なる孔径でも一括で処
理できるが、好ましくは20〜100μmφの孔径であ
る。ビアホール径が大き過ぎる場合、ビアホール上に設
けるハンダボール搭載用パッドの径もそれだけ大きくな
り、結果として配線に使用できる領域が少なくなり、高
密度化に不利となる。ビアホール径が小さすぎる場合、
ビアホール内への導電性物質の埋め込みが困難となり、
断線が生じやすくなるので20〜100μmφが好まし
い。
【0038】次に、ウエットエッチングにより形成され
たビアホール内の全部あるいは一部に導電性物質を充填
する。上記方法においては、ビアホール径が通常より小
さいため、導電性物質のみでビアホール内全部を埋める
ことも可能であり、従来のように樹脂を必ずしも併用し
なくてもよい。充填方法としては、導電性ペースト剤の
埋め込みやスパッタ、無電解メッキ、電解メッキ、及び
これらの併用などが挙げられるが、特に限定されない。
これらの中では微細なビアホール内への導電性物質充填
が可能なメッキが好ましい。ビアホール内にメッキを施
す場合、樹脂膜のエッチングの際にマスクとして使用し
た銅層と反対側の銅層を電極に使用し、電解メッキによ
り導電性物質を充填する方法が有効である。
【0039】電解メッキを行う方法としては、無電解メ
ッキ工程を含まないダイレクトプレーティング法を用い
てもよいが、樹脂膜壁面との接着性を向上させるため、
樹脂膜壁面のクリーニング、触媒付与、触媒活性化、無
電解メッキなどを適宜併用することは任意である。
【0040】クリーニングとしては、各種脱脂剤、過硫
酸アンモニウム、硫酸、塩酸などの薬品による処理、R
IE(リアクティブイオンエッチング)などのドライプ
ロセス処理などが挙げられるが、これらに限定されな
い。
【0041】触媒としては、例えばパラジウムを含んだ
ものが挙げられるが、これに限定されず、広く公知のも
のが使用できる。
【0042】無電解メッキ液としては、無電解ニッケル
メッキ液、無電解銅メッキ液、無電解スズメッキ液、無
電解金メッキ液、無電解パラジウムメッキ液などが挙げ
られるが、これらに限定されない。電解メッキ液として
は、銅メッキ液、はんだメッキ液、パラジウムメッキ
液、スズメッキ液、ニッケルメッキ液、銀メッキ液など
が挙げられるが、これらに限定されない。
【0043】スパッタを施す場合には、クロムスパッ
タ、ニッケルスパッタ、銅スパッタなどが挙げられる
が、これらに限定されない。
【0044】ビアホール内への導電性物質の充填は樹脂
膜の両側の銅層の導通をとることが目的であるため、ビ
アホール内全部に導電性物質を充填する必要はなく、ビ
アホール内の壁面のみに導電性物質を付着させ、中央部
には絶縁性樹脂などを埋め込んでもよい。逆に、ビアホ
ール内の壁面には絶縁性物質を付着させ、中央部に導電
性物質を充填させることも可能である。
【0045】充填する導電性物質の種類としては電気的
な導通がとれる物質であれば特に限定されないが、銅、
ニッケル、クロム、スズ、鉛、鉄、アルミニウム、銀、
金、亜鉛、パラジウムなどの金属を単独あるいは併用し
て用いることができる。これらの中ではニッケル、クロ
ム、銅、金の併用が好ましく、とりわけ、まずスパッタ
にてクロムやニッケルを付着させ、その後に銅や金をメ
ッキにより付着させる方法が好ましい。
【0046】ビアホール内への導電性物質充填により両
面の導通をとった後、両面の銅層をパターニングし、配
線層およびハンダボール搭載用パッドを形成するが、好
ましくはパターニング前に両面の銅層の平坦化や薄膜化
を目的として適当な研磨を施すのがよい。この場合、半
導体プロセスにて用いられているCMP(Chemical Mec
hanical Polishing)法で研磨してもよいが、簡便には
研磨ブラシや研磨バフを1本あるいは数本使い分けて研
磨する方法が用いられる。
【0047】研磨ブラシとしては、合成樹脂フィラメン
トに研磨砥粒を混入しブラシ用フィラメントとしたもの
などをロール状に仕上げたものなどが挙げられる。ま
た、研磨バフとしては、不織布に砥粒材を配合したもの
をロール状に仕上げたものなどが挙げられる。
【0048】配線層およびハンダボール搭載用パッドの
パターニングの方法としては、通常レジストをマスクと
して形成し、エッチングにより配線層およびハンダボー
ル搭載用パッドを形成するのが一般的であるが、これに
限定されず、例えばレーザーにより直接銅を彫刻するこ
とにより形成してもよい。
【0049】レジストを用いる場合、両面の銅層の上部
にレジストを設けてパターン加工した後レジストパター
ンに合わせて銅エッチングする方法が挙げられる。この
際、レジストとしては配線基板のパターニングに用いら
れる公知のレジスト材料を用いることができる。また、
銅のエッチング液としては塩化鉄系水溶液、塩化銅系水
溶液、過酸系水溶液などが選ばれるが、これらに限定さ
れない。
【0050】エッチング方法としては、エッチング液に
浸漬する方法、エッチング液を噴射する方法などが挙げ
られる。エッチング液に浸漬させる場合には、更に超音
波を照射する方法が有効である。超音波の発生には通常
公知の振動子が用いられる。これらの振動子の周波数は
特に限定されないが、好ましくは10〜1000kH
z、より好ましくは20〜600kHzである。これら
の振動子は単独あるいは複数個用いられる。超音波の照
射方向としては、エッチングされる銅層の厚み方向や銅
層の横方向や斜め方向から超音波を当てることが考えら
れるが、好ましくはエッチングされる銅層の厚み方向で
ある。
【0051】エッチング液の噴射する場合には、通常ス
プレーノズルを吹き出し口の先端に取り付け、圧力によ
り吹き出す方法が用いられる。スプレーノズルの形状に
ついては特に限定はないが、例えば(株)共立合金製作
所のミニミスト、ラウンドミスト、空気噴射ノズル、デ
スケーリングノズル、QCノズル、フラットスプレーノ
ズル、ワイドフラットノズル、長円吹ノズル、斜方フラ
ットノズル、サイドスプレーノズル、サイドスプレーノ
ズル、フルコーンノズル、角吹ノズル、楕円吹ノズル、
渦巻ノズル、ホロコーンノズル、洗浄用ノズル、ニード
ルジェットノズルなどが挙げられるが、これらに限定さ
れるものではない。ノズルは単独でも複数個使用しても
よく、また異なる種類のノズルを組み合わせて使用して
もよい。
【0052】吹き出す圧力についても、エッチングされ
る膜の種類や厚みなどによって大きく異なるが、通常は
9000〜10000000Pa圧力で噴き出すことが
好ましい。噴き出す方向はエッチングされる銅層の厚さ
方向や、銅層の横方向や斜め方向から噴射させることが
あるが、好ましくはエッチングされる銅層の厚さ方向で
ある。
【0053】上記のようにして所望のハンダボール搭載
用パッドを有する配線板を形成した後、例えば、ハンダ
ボールを搭載する側の配線層上にソルダーレジスト層を
設けることも好ましい。ソルダーレジスト層を設けるこ
とで、本来ハンダボールを搭載すべき箇所、すなわちハ
ンダボール搭載用パッドの部分だけにハンダボールを搭
載できるようになる。
【0054】ソルダーレジストとしては上述のものが使
用できるが、場合によっては後述するスティフナ用接着
剤をソルダーレジストとして用いてもよい。また、ソル
ダーレジスト層を設けるのに先立ち、配線層にニッケル
メッキや金メッキを施して配線層を保護するのもよい。
ニッケルメッキや金メッキを施す場合、メッキ厚みは各
々0.1〜10μmにすることが好ましい。あまり薄す
ぎると配線層の保護効果がなく、厚すぎると微細配線形
状が損なわれるため、0.1〜10μmが好ましい。
【0055】ソルダーレジスト層形成後、樹脂膜の形態
保持などの理由で補強板、すなわちスティフナを貼り付
けることも有効である。とりわけ樹脂膜厚みが125μ
m以下のいわゆるフイルム基材の場合、樹脂膜だけでは
形態保持が困難であるため、スティフナの貼り付けが有
効である。スティフナは半導体チップ搭載後に基板全体
に貼り付けてもよいが、通常は半導体チップが搭載部分
を除いた部分を補強する形のものが用いられる。スティ
フナの材質としてはステンレスなどの金属や各種プラス
チックなどが挙げられる。また、スティフナ用接着剤と
しては公知のものが使用でき、例えばエポキシ系接着
剤、ポリイミド系接着剤、アクリル系接着剤などが用い
られる。
【0056】以上のような方法により樹脂膜の両面に配
線を形成した配線板が得られるが、場合によっては更に
多層化することも可能である。多層化の方法としては、
例えば形成された配線層の少なくとも片面の上側に絶縁
樹脂層を設け、ビアホールを形成し、ビアホール内の全
部あるいは一部に導電性物質を充填することにより下側
の配線層との導通を取り、その後にビアホール部分と導
通が取れるように絶縁樹脂層の上側に配線層およびハン
ダボール搭載用パッドを形成する方法が挙げられる。
【0057】また、形成された配線層の少なくとも片面
の上側に樹脂付き銅箔を貼り付け、銅箔並びに樹脂にビ
アホールを形成し、ビアホール内の全部あるいは一部に
導電性物質を充填することにより下側の配線層との導通
を取り、その後にビアホール部分と導通が取れるように
樹脂層の上側に配線層およびハンダボール搭載用パッド
を形成する方法も挙げられる。いずれの場合にも上記に
示したウエットエッチングによりビアホール孔を20〜
100μmφにすることが好ましい。このようにして任
意の層数まで配線層を増やすことが可能となる。
【0058】本発明の配線板は、パソコン用マザーボー
ドといった大きな基板からCSP(チップスケールパッ
ケージ)用インターポーザといった小さな基板まで、幅
広い用途に適用でき、とりわけ高密度な配線が要求され
るハイエンド用途のマザーボードやハイエンドMPU
(マイクロプロセッサーユニット)用インターポーザに
好ましく適用できる。
【0059】
【実施例】以下実施例を挙げて本発明を説明するが、本
発明はこれらの例によって限定されるものではない。
【0060】実施例1 50μm厚の東レ・デュポン(株)製ポリイミドフイル
ム「カプトンEN」の両面に8μm厚の銅層を形成した
東洋メタライジング(株)製「メタロイヤル」を用い、
まず両面の銅上に(株)ヘキスト製ポジ型フォトレジス
ト「AZ P4000」を塗布し、ホットプレート上で
100℃、3分乾燥した。乾燥膜厚は10μmであっ
た。
【0061】次に、50μmφの孔を2mmおきに24
個×24個の格子状に配置したパターンを1つの単位と
したマスクを使い、プロキシミティ・マスクアライナー
(Cannon PLA501FA)にて片面を400
mJ/cm2で露光し、(株)ヘキスト製AZ 400
Kデベロッパーを水で5倍希釈した現像液を用いて3分
間現像し、マスクに合った50μmφのパターンを格子
状に形成した。
【0062】パターン形成されたフォトレジストを銅エ
ッチングマスクとし、エッチング液として40℃の塩化
鉄水溶液を用い、(株)共立合金製作所製フルコーンノ
ズル(型番1/4KSFHS0665)から圧力196
133Paで塩化鉄水溶液を噴射し、5分間銅をエッチ
ングし、50μmφのパターンを格子状に形成した。
【0063】銅層のエッチング終了後、両面のフォトレ
ジストを除去し、今度は銅を樹脂エッチングマスクと
し、水酸化カリウム33g、エチレングリコール22
g、エチレンジアミン11g、水34gで構成されるエ
ッチング液を70℃で用い、浸漬させて15分間樹脂膜
をエッチングし、続いて水酸化カリウム33g、エチレ
ングリコール72g、エチレンジアミン11g、水34
gで構成されるエッチング液を70℃で用い、浸漬させ
て15分間樹脂膜をエッチングし、50μmφのビアホ
ールを形成した。
【0064】次に、荏原ユージライト(株)製クリーナ
ー・コンディショナー液DP−110を用いて65℃で
5分間、荏原ユージライト(株)製マイクロエッチ液D
P−200と硫酸の混合液を用いて25℃で1分間、荏
原ユージライト(株)製プレディップ液DP−300と
塩酸との混合液を用いて25℃で1分間、荏原ユージラ
イト(株)製アクチベーター液DP−350とDP30
0と塩酸との混合液を用いて35℃で5分間、荏原ユー
ジライト(株)製メタライザー液DP−410BとDP
−400AとDP−400CとDP−400Dとの混合
液を用いて65℃で5分間、荏原ユージライト(株)製
スタビライザー液DP−500を用いて30℃で2分
間、荏原ユージラート(株)製酸性脱脂液PB−242
Dを用いて45℃で3分間、硫酸を用いて25℃で1分
間、そして荏原ユージライト(株)製硫酸銅メッキ液キ
ューブライトTHMIを用いて3A/dm2で35分間
処理し、ビアホール内にメッキを施し、導電性物質を充
填した。
【0065】次に、メッキにより発生した銅層上の凹凸
を(株)角田ブラシ製作所製クリアバフ#400と#8
00とを用いて研磨を行いメッキにより厚膜化した銅層
を8μm厚になるまで削り取り、かつ平坦化した。
【0066】平坦化を行った後、両面の銅層の両面に再
度(株)ヘキスト製ポジ型フォトレジスト「AZ P4
000」をスピンコーターで塗布し、ホットプレート上
で100℃、3分乾燥した。(乾燥膜厚は10μmであ
った。)それからそれぞれの面に形成すべき最小線幅2
0μmの配線層並びに最小径90μmφのハンドボール
搭載用パッドに合ったパターンが組まれたマスクを用
い、上記アライナーにて両面をそれぞれ400mJ/c
2で露光し、AZ 400Kデベロッパーを水で5倍
希釈した現像液を用いて3分間現像し、マスクに合った
配線層並びにハンダボール搭載用パッドに合ったパター
ンを形成した。この際、ハンダボール搭載用パッドはビ
アホール上にくるようにした。
【0067】このようにしてパターン形成されたフォト
レジストを銅エッチングマスクとし、エッチング液とし
て40℃の塩化鉄水溶液を用い、(株)共立合金製作所
製フルコーンノズル(型番1/4KSFHS0665)
から圧力196133Paで塩化鉄水溶液を噴射し、5
分間銅をエッチングし、両面にハンダボール搭載用パッ
ド並びに配線パターンを形成した。銅層のエッチング終
了後、両面のフォトレジストを除去し、両面に最小線幅
20μmの配線層並びに最小径90μmφのハンダボー
ル搭載用パッドを有する両面配線板を得た。この際、ハ
ンダボール搭載用パッドはビアホール上に形成された。
【0068】このようにして得た両面配線板の両面の配
線層を保護するために、ハンダボール搭載用パッド部分
以外に厚さ15μmのソルダーレジスト層を設けた。そ
の後に150μmφのハンダボールを搭載し、ハンダリ
フローをかけてハンダボール搭載用パッドと接合した。
【0069】このようにしてできた配線板において、ハ
ンダボールと配線との接合を確認したところ、電気的に
問題なく接合していた。
【0070】比較例1 実施例1において、銅並びに樹脂膜をウエットエッチン
グする代わりに第3高調波YAGレーザーを用い、銅並
びに樹脂膜に60μmφの孔を形成した以外は実施例1
と同様にして両面配線板を形成した。ビアホール形状が
悪く、導電性物質の充填が不完全であり、そのため最小
径90μmφのハンダボール搭載用パッドがビアホール
上にうまく形成できず、150μmφのハンダボールの
搭載もうまくできなかった。
【0071】実施例2 実施例1で用いた50μm厚のポリイミドフイルム「カ
プトンEN」の代わりに50μm厚の宇部興産(株)製
「ユーピレックスS」の両面に8μm厚の銅層を形成し
た東洋メタライジング(株)製「メタロイヤル」を用
い、実施例1と同様の手順で銅エッチングマスク並びに
樹脂エッチングマスクを作製した。水酸化カリウム33
g、エチレングリコール17g、エチレンジアミン9
g、水27g、尿素4gで構成されるエッチング液を7
0℃で用い、マイクロ波を照射しながら浸漬させて5分
間樹脂膜をエッチングし、続いて水酸化ナトリウム33
g、エチレングリコール44g、エチレンジアミン22
g、水66g、尿素15gで構成されるエッチング液を
70℃で用い、浸漬させて5分間樹脂膜をエッチング
し、50μmφのビアホールを形成した。
【0072】このようにして形成したビアホール内に上
村工業(株)製クリーナー・コンディショナー「ACL
−009」、上村工業(株)製アクチベーター「MA
T」、上村工業(株)製レデューサー「MRD」、上村
工業(株)製アクセレーター「MEL」の順に薬品処理
を施した。その後に上村工業(株)製無電解銅メッキ液
「スルカップPEA」で無電解メッキを厚さ0.5μm
施し、その後に上村工業(株)製銅メッキ液「スルカッ
プEUC」を用いてビアホール内に導電性物質を充填し
た。
【0073】導電性物質充填後、実施例1と同様の方法
で研磨を行い、実施例1と同様の方法で両面に最小線幅
10μmの配線層並びに最小径70μmφのハンダボー
ル搭載用パッドを形成し、両面配線板を得た。この際、
ハンダボール搭載用パッドはビアホール上に形成され
た。
【0074】このようにして得た両面配線板の両面の配
線層を保護するために、ハンダボール搭載用パッド部分
以外に厚さ20μmのソルダーレジスト層を設け、ハン
ダボールを搭載しない側の半導体チップ搭載部以外を覆
うようにスティフナを接着剤により貼り付けて補強し
た。
【0075】その後に100μmφのハンダボールを搭
載し、ハンダリフローをかけてハンダボール搭載用パッ
ドと接合した。
【0076】このようにしてできた配線板において、ハ
ンダボールと配線との接合を確認したところ、電気的に
問題なく接合していた。
【0077】実施例3 実施例1で用いた50μm厚のポリイミドフイルム「カ
プトンEN」の代わりに50μm厚の鐘淵化学工業
(株)製「アピカルNPI」の両面に5μm厚の銅層を
形成した東洋メタライジング(株)製「メタロイヤル」
を用い、実施例1と同様の手順で銅エッチングマスク並
びに樹脂エッチングマスクを作製した。この際、20μ
mφの孔を2mmおきに24個×24個の格子状に配置
したパターンを1つの単位としたマスクを用いた。水酸
化カリウム25g、エチレングリコール30g、エチレ
ンジアミン10g、水30g、尿素5gで構成されるエ
ッチング液を70℃で用い、紫外線を照射しながら浸漬
させて10分間樹脂膜をエッチングし、続いて水酸化ナ
トリウム30g、エチレングリコール20g、エチレン
ジアミン10g、水80g、尿素10gで構成されるエ
ッチング液を70℃で用い、紫外線を照射しながら浸漬
させて10分間樹脂膜をエッチングし、20μmφのビ
アホールを形成した。
【0078】このようにして形成したビアホール内に奥
野製薬工業(株)製「OPC−B41コンディクリー
ン」にて脱脂し、奥野製薬工業(株)製「OPC−40
0」でソフトエチングを施し、硫酸でデスマット処理
し、奥野製薬工業(株)製「OPC−SALM」でプレ
ディップし、奥野製薬工業(株)製「OPC−B61キ
ャタリスト」で触媒付与し、奥野製薬工業(株)製「O
PC−B71アクセレーター」で活性化し、奥野製薬工
業(株)製「OPC無電解銅M」で無電解メッキを施
し、最後に硫酸銅5水和物100g、硫酸200g、塩
化ナトリウム0.03g、水700gで構成される銅メ
ッキ液を用いてビアホール内に導電性物質を充填した。
【0079】導電性物質充填後、実施例1と同様の方法
で研磨を行い、実施例1と同様の方法で両面に最小線幅
8μmの配線層並びに最小径30μmφのハンダボール
搭載用パッドを形成し、両面配線板を得た。その後、ニ
ッケルメッキ1μm、金メッキ1μmを配線層上に形成
した。
【0080】このようにして得た両面配線板の両面の配
線層を保護するために、ハンダボール搭載用パッド部分
以外に厚さ15μmのソルダーレジスト層を設け、ハン
ダボールを搭載しない側の半導体チップ搭載部以外を覆
うようにスティフナを接着剤により貼り付けて補強し
た。
【0081】その後に50μmφのハンダボールを搭載
し、ハンダリフローをかけてハンダボール搭載用パッド
と接合した。
【0082】このようにしてできた配線板において、ハ
ンダボールと配線との接合を確認したところ、電気的に
問題なく接合していた。
【0083】比較例2 実施例2と同様にして銅をエッチングした後、炭酸ガス
レーザーを用いて樹脂膜に20μmφの孔を形成しよう
としたが、貫通しなかった。そのため両面配線板は形成
できなかった。
【0084】比較例3 実施例2において、20μmφの孔を2mmおきに24
個×24個の格子状に配置したパターンを1つの単位と
したマスクの代わりに110μmφの孔を2mmおきに
24個×24個の格子状に配置したパターンを1つの単
位としたマスクを用い、実施例1と同様にして銅をエッ
チングした。次に、炭酸ガスレーザーにより樹脂膜に1
10μmφの孔を形成した。その後実施例1と同様にし
て両面配線板を形成しようとしたが、110μmφのビ
アホールの上に最小径30μmφのハンダボール搭載用
パッドを形成することはできず、50μmφのハンダボ
ールも搭載できなかった。
【0085】
【発明の効果】本発明の配線板は、微細なハンダボール
を搭載するため、配線の高密度化が容易となる。また、
本発明の配線板の製造方法によれば、微細なハンダボー
ルを搭載するために必要な微細なビアホールを安価に効
率よく形成でき、配線板の製造が容易となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 3/42 640 H05K 3/42 640A Fターム(参考) 5E314 AA24 FF05 FF19 5E317 AA24 BB03 BB12 CC32 CD05 CD15 CD18 CD25 CD32 GG14 5E339 AB02 AC01 AD03 AE01 BC02 BD03 BD06 BE13 CC01 CD01 CE11 CF06 DD04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも2層の配線層を有し、ハンダボ
    ール搭載用パッドが形成された配線板であって、該ハン
    ダボールの径が20〜200μmφであることを特徴と
    する配線板。
  2. 【請求項2】ハンダボール搭載用パッドの少なくとも一
    部がビアホール上に形成されている請求項1記載の配線
    板。
  3. 【請求項3】ハンダボール搭載用パッド以外の配線部分
    上に更にソルダーレジスト層を有する請求項1記載の配
    線板。
  4. 【請求項4】両面に銅層を有する樹脂膜の片面の銅層を
    ビアホールパターンに合わせて開孔し、該銅層をエッチ
    ングマスクとして用い樹脂膜をウエットエッチングする
    ことによりビアホールを形成し、次いでビアホール内全
    部あるいは一部に導電性物質を充填することにより両面
    の銅層の導通を取り、その後両面の銅層をパターニング
    して配線層およびハンダボール搭載用パッドを形成する
    配線板の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007250866A (ja) * 2006-03-16 2007-09-27 Nippon Steel Chem Co Ltd 配線基板用積層体
JP4878389B2 (ja) * 2006-10-24 2012-02-15 ゲーエーアー エネルギーテヒニーク ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 熱交換器の製造方法

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