JP2002231980A - 薄膜半導体処理装置 - Google Patents

薄膜半導体処理装置

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JP2002231980A
JP2002231980A JP2001022850A JP2001022850A JP2002231980A JP 2002231980 A JP2002231980 A JP 2002231980A JP 2001022850 A JP2001022850 A JP 2001022850A JP 2001022850 A JP2001022850 A JP 2001022850A JP 2002231980 A JP2002231980 A JP 2002231980A
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semiconductor
thin
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epitaxial film
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Shinichi Mizuno
眞一 水野
Misao Kusunoki
美佐雄 楠
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄膜半導体素子の製造の際に、多孔質シリコ
ン層における単結晶シリコン基板からのエピタキシャル
膜の剥離を、エピタキシャル膜が損傷するのを極力抑え
ながら容易に行うことができる薄膜半導体処理装置を提
供する。 【解決手段】 薄膜半導体処理装置10は、ガス圧縮機
12および圧力容器11を備える。圧力容器11内の底
面には基板保持部13が固定され、上面には上下方向に
変位可能なピストン14が設けられる。基板保持部13
のウェハチャック15に半導体基板の裏面、ピストン1
4のウェハチャック16にエピタキシャル膜3の表面を
それぞれ密着させることで、半導体基板1が保持され
る。ガス圧縮機12から圧力容器11に供給された圧縮
ガスは多孔質シリコン層2の隙間を通過するので、エピ
タキシャル膜3には上方向に圧力が加わり、エピタキシ
ャル膜3はピストン14と共に押し上げられて半導体基
板1から剥離される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太陽電池素子など
の薄膜半導体素子を製造する際に、半導体基板からエピ
タキシャル膜を剥離するための薄膜半導体処理装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、単結晶シリコン薄膜を用いた太陽
電池素子を製造する方法として、例えば、単結晶シリコ
ン基板の表面に多孔質(ポーラス)シリコン層を形成
し、この多孔質シリコン層上に単結晶シリコン薄膜(エ
ピタキシャル膜)からなる光電変換部を形成し、この光
電変換部にプラスチックフィルムを接着した後に、引張
応力により、この光電変換部を単結晶シリコン基板から
剥離するものがある(特開平8−213645号公
報)。この方法を用いることにより、プラスチックフィ
ルムや紙シートなどに形成された柔軟な太陽電池素子を
得ることが可能となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の製造
方法では、剥離層を有する多孔質シリコン層における単
結晶シリコン基板からの光電変換部の剥離は手で行われ
ている。しかしながら、多孔質シリコン層の剥離層の引
張強度が面内において均一ではないため、この剥離の際
には微妙な力の調整が必要となる。そのため、この剥離
を自動化することは容易ではなく、量産には不向きであ
るという問題がある。また、剥離の前に光電変換部に接
着させるべきプラスチックフィルムは高温には耐えられ
ないので、プラスチックフィルムが接着された状態で
は、低温での加工しか行うことができないという問題が
ある。そのため、例えば、はんだ付けなどの高温での加
工においては、特開平9−255487号公報に記載さ
れているように、プリント基板を用いた処理が必要とな
る。
【0004】また、多孔質シリコン層における単結晶シ
リコン基板からの単結晶シリコン薄膜の剥離をウォータ
ージェットにより行う方法がある(特開平11−045
840号公報、特開平2000−100680号公
報)。しかし、この方法では、その剥離に時間がかかる
と共に、水圧により単結晶シリコン薄膜に亀裂が生じる
という問題がある。
【0005】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、太陽電池素子などの薄膜半導体素子
の製造の際に、多孔質シリコン層における単結晶シリコ
ン基板からのエピタキシャル膜の剥離を、エピタキシャ
ル膜が損傷するのを極力抑えながら容易に行うことがで
きる薄膜半導体処理装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明による薄膜半導体
処理装置は、表面に多孔質半導体層、この多孔質半導体
層の上に半導体素子構成膜がそれぞれ形成された半導体
基板を保持する保持部を有する容器と、多孔質半導体層
において半導体基板から半導体素子構成膜が剥離される
ように、容器内に圧縮ガスを供給する供給手段とを備え
ている。
【0007】本発明による薄膜半導体処理装置では、表
面に多孔質半導体層、この多孔質半導体層の上に半導体
素子構成膜がそれぞれ形成された半導体基板が容器内の
保持部に保持された後、供給手段によりこの容器内に圧
縮ガスが供給される。これにより、多孔質半導体層にお
いて半導体基板から半導体素子構成膜が剥離される。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0009】〔第1の実施の形態〕図1は本発明の第1
の実施の形態に係る薄膜半導体処理装置10の概略構成
を表すものである。この薄膜半導体処理装置10は、太
陽電池素子などの薄膜半導体素子を製造する際に用いら
れる半導体基板1に対して剥離処理を行うためのもので
ある。剥離処理の対象となる半導体基板1は、例えば単
結晶シリコンからなり、この半導体基板1の表面には例
えば陽極化成法により多孔質シリコン層2、多孔質シリ
コン層2の上にはエピタキシャル成長によりエピタキシ
ャル膜3が、それぞれ形成されている。上記の剥離処理
は、この多孔質シリコン層2の剥離層(図示せず)にお
いて半導体基板1からエピタキシャル膜3を剥離するた
めのものである。なお、エピタキシャル膜3の剥離を小
さい力(引張応力)で行えるように、多孔質シリコン層
2は、多孔質化率(ポーラシティ)および隙間が大きく
なるように形成されている。
【0010】薄膜半導体処理装置10は、圧力容器11
を備えており、この圧力容器11には、ガス供給管12
Aを介してガス圧縮機12が連結されている。圧力容器
11内の底面には基板保持部13が固定されている。圧
力容器11内の上面には基板保持部13に対向してピス
トン14が設けられている。このピストン14は、支持
部材(図示せず)により上下方向に変位可能に支持され
ている。
【0011】圧力容器11は、例えば約20MPa以上
の圧力に耐えられるようになっている。ガス圧縮機12
は、例えばコンプレッサからなり、ガス供給管12Aを
通して、例えば約1MPa〜20MPa(数十kg/c
2 〜数百kg/cm2 )の範囲内の圧力の圧縮ガスを
圧力容器11に供給するようになっている。この圧縮ガ
スとしては、多孔質シリコン層2内の隙間を通過可能な
もの、例えば空気を用いる。その他、ヘリウム(He)
または水素(H2 )などのような、N2 (分子量28)
またはO2 (分子量32)などよりも分子量が小さい分
子のガスを用いてもよい。このようなガスの方が、多孔
質化率や隙間が大きい多孔質シリコン層2内の隙間を通
過しやすいからである。
【0012】因みに、バルクの単結晶シリコンの、引張
応力や摺り応力に対する強度は、例えば約200MPa
(2000kg/cm2 )である。しかしながら、多孔
質シリコン層2は多数の隙間を有しているので、バルク
の単結晶シリコンの場合よりもその強度は小さく、例え
ば約0.5MPa(数十kg/cm2 )である。従っ
て、ガス圧縮機12から供給される圧縮ガスの圧力は、
この強度よりも高い上記の範囲内の値となる。
【0013】基板保持部13は、半導体基板1を載せて
保持するためのものであり、エピタキシャル膜3の剥離
の際に半導体基板1が離れないように半導体基板1の裏
面(下面)を吸着する例えば静電吸着型のウェハチャッ
ク15を含んでいる。ピストン14は、ガス圧縮機12
から供給された圧縮ガスにより矢印で示す上方向(半導
体基板1の表面に対して垂直な方向)D1に変位するこ
とで、エピタキシャル膜3を半導体基板1から引き離す
ためのものである。このピストン14は、剥離の際にエ
ピタキシャル膜3がピストン14から離れないようにエ
ピタキシャル膜3の表面(上面)を吸着する例えば静電
吸着型のウェハチャック16を含んでいる。ウェハチャ
ック15は平滑な吸着面15A、ウェハチャック16は
平滑な吸着面16Aをそれぞれ有している。吸着面15
Aは半導体基板1の裏面、吸着面16Aはエピタキシャ
ル膜3の表面とそれぞれ密着するようになっており、こ
れにより吸着面15Aと半導体基板1の裏面との間およ
び吸着面16Aとエピタキシャル膜3の表面との間には
圧縮ガスが入り込まないようにしている。ウェハチャッ
ク15,16の吸着力は、約1MPa(数kg/c
2 )以下、例えば約0.5MPa(5kg/cm2
である。なお、これらのウェハチャック15,16の代
わりに、例えば多孔質セラミックからなる真空吸着型の
ウェハチャックをそれぞれ設けるようにしてもよい。半
導体基板1は、圧力容器11に設けられた出入口11A
を通して挿入または取り出しができるようになってい
る。
【0014】次に、以上のように構成された薄膜半導体
処理装置10の作用について説明する。
【0015】多孔質シリコン層2およびエピタキシャル
膜3が形成された半導体基板1が、出入口11Aを通し
て圧力容器11内に挿入され、基板保持部13に保持さ
れる。この際、ウェハチャック15の吸着により、吸着
面15Aに半導体基板1の裏面を密着させると共に、ピ
ストン14のウェハチャック16の吸着により、吸着面
16Aにエピタキシャル膜3の表面を密着させる。これ
により、ウェハチャック15の吸着面15Aと半導体基
板1の裏面との隙間、ウェハチャック16の吸着面16
Aとエピタキシャル膜3の表面との隙間に、それぞれ圧
縮ガスが入り込まないようにする。
【0016】この状態で、ガス圧縮機12から、ガス供
給管12Aを通して所定の圧力の圧縮ガスが圧力容器1
1に供給される。この際、多孔質シリコン層2には多数
の隙間があるため、圧縮ガスが多孔質シリコン層2の隙
間に入り込み、多孔質シリコン層2側から、半導体基板
1およびエピタキシャル膜3に対してそれぞれ圧力が加
わる。これにより、エピタキシャル膜3には、ウェハチ
ャック16側と多孔質シリコン層2側の差圧力が加わる
ので、エピタキシャル膜3がピストン14と共に上方向
D1に押し上げられ、エピタキシャル膜3が半導体基板
1から剥離される。なお、圧力容器11に供給される圧
縮ガスの圧力を、複数の段階に変化させる(例えば徐々
に上昇させる)ようにしてもよい。
【0017】以上のように、上記の実施の形態では、エ
ピタキシャル膜3をウェハチャック16の吸着面16A
に密着させた状態で、圧縮ガスを供給することにより、
多孔質シリコン層2において半導体基板1からエピタキ
シャル膜3を剥離している。従って、多孔質シリコン層
2側からエピタキシャル膜3に加わる圧力が面内におい
て不均一であったとしても、エピタキシャル膜3が割れ
てしまうなどの損傷を受けるのを極力防ぐことができ
る。また、エピタキシャル膜3は平滑な吸着面16Aに
密着されているため、多孔質シリコン層2の面内におけ
る引張強度分布が不均一となっている場合でも、エピタ
キシャル膜3の剥離を、その割れなどの損傷の発生を極
力抑えながら行うことができる。
【0018】また、圧縮ガスとして上記のような分子量
の小さい分子のガスを用い、このガスを多孔質シリコン
層2の隙間に短時間に入り込ませるようにすることで、
多孔質シリコン層2内の圧力を短時間で高くすることが
できると共に、エピタキシャル膜3に対して均一に圧力
を加えることができる。従って、エピタキシャル膜3に
おいて割れなどの損傷を極力生じさせることなくその剥
離を行うことが可能となる。
【0019】さらに、例えばプラスチックフィルムなど
を用いることなく、圧縮ガスによってエピタキシャル膜
3の剥離を行っているので、剥離の後の、ウェハチャッ
ク16に密着させた状態のエピタキシャル膜3に対し
て、高温での加工が可能になる。なお、ウェハチャック
16としては、加工の温度に耐えられるものを予め設け
ておくようにすればよい。
【0020】さらにまた、例えばウオータージェットを
用いてエピタキシャル膜の剥離を行う方法では、多孔質
シリコン層に対する位置合わせを行う必要があるが、上
記の実施の形態では、圧縮ガスによる圧力(引張応力)
を利用しているので、多孔質シリコン層に対する位置合
わせを行うことなく、エピタキシャル膜を容易に剥離す
ることができる。
【0021】〔第2の実施の形態〕図2は本発明の第2
の実施の形態に係る薄膜半導体処理装置の概略構成を表
したものである。ここでは、第1の実施の形態と同一の
構成要素には同一の符号を付し、異なる部分についての
み説明する。
【0022】本実施の形態の薄膜半導体処理装置20
は、薄膜半導体処理装置10と比較して、さらに、圧力
容器11内に設けられ、連結部材22を介して基板保持
部13に連結された加振装置21を備えている。圧力容
器11内の底面には、例えばゴムからなる弾性板23が
例えば接着材により接着されている。基板保持部13
は、弾性板23の上に例えば接着剤により接着されてい
る。
【0023】加振装置21は、連結部材22を介して、
基板保持部13を半導体基板1の表面に対して平行な方
向(面内方向)に振動させるようになっている。弾性板
23は、基板保持部13を振動可能にするためのもので
ある。
【0024】以上のように構成された薄膜半導体処理装
置20では、半導体基板1が基板保持部13およびピス
トン14によって保持された状態で、ガス圧縮機12か
ら、ガス供給管12Aを通して圧縮ガスが圧力容器11
に供給されると共に、加振装置21によって、連結部材
22を介して基板保持部13を面内方向に振動させる。
これにより、エピタキシャル膜3には引張応力、多孔質
シリコン層2には摺り応力が生じるので、エピタキシャ
ル膜3は、ピストン14と共に上方向D1に押し上げら
れて半導体基板1から剥離される。
【0025】以上のように、上記の実施の形態では、半
導体基板1を基板保持部13およびピストン14によっ
て保持した状態で、圧縮ガスを圧力容器11内に供給す
ると共に、基板保持部13を振動させている。従って、
上記の薄膜半導体処理装置10のように、圧縮ガスの供
給のみを行った場合と比べて、多孔質シリコン層2にお
ける半導体基板1からのエピタキシャル膜3の剥離をよ
り容易に行うことができる。
【0026】なお、圧縮ガスを供給することなく、加振
装置21により基板保持部13を振動させて多孔質シリ
コン層2に摺り応力を生じさせることにより、半導体基
板1からエピタキシャル膜3を剥離することも可能であ
る。その他、加振装置21を連結部材22を介してピス
トン14に連結し、加振装置21によりピストン14を
振動させるようにしてもよい。加振装置21とは別の加
振装置をピストン14に連結し、基板保持部13および
ピストン14を同時に振動させるようにすることも可能
である。加振装置21の代わりに、基板保持部13に対
して面内の所定の方向にのみ力(引張力または押付力)
を加える装置を用い、圧縮ガスの供給と共に、基板保持
部13に対して所定の方向にのみ力を加えることによ
り、エピタキシャル膜3の剥離を行うようにしてもよ
い。
【0027】〔第3の実施の形態〕図3は本発明の第3
の実施の形態に係る薄膜半導体処理装置の概略構成を表
したものである。ここでは、第1および第2の実施の形
態と同一の構成要素には同一の符号を付し、異なる部分
についてのみ説明する。
【0028】本実施の形態の薄膜半導体処理装置30
は、薄膜半導体処理装置10と比較して、さらに、圧力
容器31、ガス圧縮機32および制御部34を備えてい
る。圧力容器31は、圧力容器11の上部に連結部33
により連結されている。ガス圧縮機32は、ガス供給管
32Aを介して圧力容器31に連結されている。ピスト
ン14は、上部が圧力容器31内に突出するように設け
られている。
【0029】圧力容器31は、圧力容器11と同様な構
成を有しており、圧力容器11と同程度の圧力に耐えら
れるようになっている。ガス圧縮機32は、ガス圧縮機
12と同様な構成を有しており、ガス供給管32Aを通
して、ガス圧縮機12と同程度の圧力の圧縮ガスを圧力
容器31に供給し、ピストン14に対して下方向D2に
圧力を加えるようになっている。制御部34は、ガス圧
縮機12,32からの圧縮ガスの圧力を調整すること
で、ピストン14の上下方向の動きを制御するようにな
っている。
【0030】以上のように構成された薄膜半導体処理装
置30では、半導体基板1が基板保持部13およびピス
トン14によって保持された状態で、制御部34の制御
により、ガス圧縮機12,32から、ガス供給管12
A,32Aを通して同程度の圧力の圧縮ガスが圧力容器
11,31に供給される。これにより、ピストン14に
対して上方向D1および下方向D2にそれぞれ同程度の
圧力が加わることで、ピストン14を変位させないよう
にする。そして、多孔質シリコン層2内の圧力が十分に
高くなった後に、制御部34の制御により、ガス圧縮機
32から圧力容器31に供給される圧縮ガスの圧力のみ
を減少させる。ここでは、圧力を大気圧まで下げる。こ
れにより、エピタキシャル膜3がピストン14と共に上
方向D1に押し上げられて半導体基板1から剥離され
る。
【0031】以上のように、上記の実施の形態では、半
導体基板1を基板保持部13およびピストン14によっ
て保持し、ガス圧縮機12からの圧縮ガスを圧力容器1
1内に供給すると共に、ガス圧縮機32からの圧縮ガス
を圧力容器31に供給してピストン14を変位させない
ようにした状態で、ガス圧縮機32からの圧縮ガスの圧
力を減少させている。従って、エピタキシャル膜3の剥
離の前に、多孔質シリコン層2内の圧力を十分に高くす
ることができ、面内において均一に力を加えることが可
能となる。これにより、エピタキシャル膜3が割れて一
部の領域のみが剥離されてしまうことを防止することが
できる。なお、剥離強度(引張強度)が面内において不
均一である多孔質シリコン層2に対しては、剥離強度が
最も大きい部分でも十分に剥離することが可能な程度の
圧力を加えた状態で、上述のように、ガス圧縮機32か
ら圧力容器31に供給される圧縮ガスの圧力のみを減少
させるようにすることで、エピタキシャル膜の割れなど
の損傷を極力生じさせることなく剥離を行うことが可能
となる。
【0032】また、剥離に必要な最小剥離圧力よりも十
分高い圧力を加えることができるので、上記の薄膜半導
体処理装置10,20の場合よりも、短時間に圧縮ガス
を多孔質シリコン層2内に送り込んでエピタキシャル膜
3を剥離することが可能となる。従って、エピタキシャ
ル膜3の剥離時間を短縮することができる。なお、この
際、多孔質シリコン層2に対する最低圧力が最小剥離圧
力よりも高くなるようにすれば、多孔質シリコン層2内
の面内における圧力分布は不均一であってもよい。
【0033】薄膜半導体処理装置30では、ピストン1
4に対して下方向D2に力が加えられればよいので、圧
力容器31およびガス圧縮機32を用いる代わりに、他
の原理に基づく加圧装置を用いるようにしてもよい。
【0034】上記の薄膜半導体処理装置30の代わり
に、図4に示したような薄膜半導体処理装置40を用い
ることも可能である。薄膜半導体処理装置40は、薄膜
半導体処理装置30の機能に、薄膜半導体処理装置20
の機能を合わせて構成されたものであり、ピストン14
を変位させないように上下から圧力を加えると共に、基
板保持部13を振動させた状態で、ピストン14の上か
らの圧力を減少させるようになっている。従って、上記
の薄膜半導体処理装置10,20,30の場合と比べ
て、多孔質シリコン層2における半導体基板1からのエ
ピタキシャル膜3の剥離をより容易に行うことができ
る。
【0035】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、本発明は上記実施の形態に限定されることなく、
種々の変形が可能である。例えば、上記実施の形態で
は、基板保持部13のウェハチャック15の吸着面15
Aに半導体基板1の裏面、ピストン14のウェハチャッ
ク16の吸着面16Aにエピタキシャル膜3の表面を、
それぞれ密着させるようにしているが、逆に、基板保持
部13のウェハチャック15の吸着面15Aにエピタキ
シャル膜3の表面、ピストン14のウェハチャック16
の吸着面16Aに半導体基板1の裏面を、それぞれ密着
させるように、半導体基板1を上下反転して配置しても
よい。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の薄膜半導
体処理装置によれば、表面に多孔質半導体層、多孔質半
導体層の上に半導体素子構成膜がそれぞれ形成された半
導体基板を容器内の保持部に保持した後、供給手段によ
り容器内に圧縮ガスを供給するようにしたので、例えば
太陽電池素子の製造の際に、多孔質シリコン層における
単結晶シリコン基板からのエピタキシャル膜の剥離を、
エピタキシャル膜の損傷の発生を極力抑えながら容易に
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る薄膜半導体処
理装置の概略構成を表す図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係る薄膜半導体処
理装置の概略構成を表す図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態に係る薄膜半導体処
理装置の概略構成を表す図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態に係る薄膜半導体処
理装置の他の概略構成を表す図である。
【符号の説明】
1…半導体基板、2…多孔質シリコン層、3…エピタキ
シャル膜、10,20,30,40…薄膜半導体処理装
置、11,31…圧力容器、11A…出入口、12,3
2…ガス圧縮機、12A,32A…ガス供給管、13…
基板保持部、14…ピストン、15,16…ウェハチャ
ック、15A,16A…吸着面、21…加振装置、22
…連結部材、23…弾性板、33…連結部、34…制御
部。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に多孔質半導体層、前記多孔質半導
    体層の上に半導体素子構成膜がそれぞれ形成された半導
    体基板を保持する保持部を有する容器と、 前記多孔質半導体層において前記半導体基板から前記半
    導体素子構成膜が剥離されるように、前記容器内に圧縮
    ガスを供給する供給手段とを備えたことを特徴とする薄
    膜半導体処理装置。
  2. 【請求項2】 前記保持部は、前記半導体基板の、前記
    多孔質半導体層が形成されている面と反対側の面を吸着
    する第1の保持体と、前記半導体素子構成膜の、前記多
    孔質半導体膜が形成されている面と反対側の面を吸着す
    る第2の保持体とによって構成されていることを特徴と
    する請求項1記載の薄膜半導体処理装置。
  3. 【請求項3】 前記第1および第2の保持体は、それぞ
    れ静電吸着型または真空吸着型のウェハチャックを有す
    ることを特徴とする請求項2記載の薄膜半導体処理装
    置。
  4. 【請求項4】 前記供給手段は、前記圧縮ガスとして、
    ヘリウムガスまたは水素ガスを供給することを特徴とす
    る請求項1記載の薄膜半導体処理装置。
  5. 【請求項5】 前記供給手段は、前記多孔質半導体層側
    から前記半導体素子構成膜に向けて、前記半導体素子構
    成膜の表面に対して垂直に圧力が加わるように、前記圧
    縮ガスを供給することを特徴とする請求項1記載の薄膜
    半導体処理装置。
  6. 【請求項6】 更に、前記第1の保持体または第2の保
    持体の少なくとも1つに対して、表面に平行な方向に力
    を加えることにより、前記多孔質半導体層において摺り
    応力を発生させる発生手段を備えたことを特徴とする請
    求項2記載の薄膜半導体処理装置。
  7. 【請求項7】 前記発生手段は、前記第1の保持体また
    は第2の保持体の少なくとも1つを振動させることによ
    り前記摺り応力を発生させることを特徴とする請求項6
    記載の薄膜半導体処理装置。
  8. 【請求項8】 更に、前記半導体素子構成膜の表面に加
    わる圧力の方向と反対の方向から、前記第1の保持体ま
    たは第2の保持体のいずれかに力を加える手段を備えた
    ことを特徴とする請求項2記載の薄膜半導体処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7772289B2 (en) * 2003-07-22 2010-08-10 National Institute For Materials Science Colloidal crystals and method and device for manufacturing colloidal crystal gel

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