JP2002227094A - 光学読み取り用用紙 - Google Patents

光学読み取り用用紙

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JP2002227094A
JP2002227094A JP2001352874A JP2001352874A JP2002227094A JP 2002227094 A JP2002227094 A JP 2002227094A JP 2001352874 A JP2001352874 A JP 2001352874A JP 2001352874 A JP2001352874 A JP 2001352874A JP 2002227094 A JP2002227094 A JP 2002227094A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光学読み取り適性および、印刷工程や光学読み
取り工程における搬送性に優れ、OCR用紙やOMR用
紙として有用な光学読み取り用用紙を提供する。 【解決手段】パルプ成分の少なくとも50重量%が下記
式および式を充足するパルプで構成された支持体の
両面に、少なくとも接着剤と導電剤とポリオレフィン系
樹脂が塗布ないし含浸された光学読み取り用用紙。 式 0.3≦ L ≦1.0 式 0.3≦ d/D ≦0.8 ・L:J.TAPPI紙パルプ試験方法No.52に準
拠して測定した長さ加重平均繊維長(mm) ・d:顕微鏡写真法で測定した平均ルーメン径(μm) ・D:顕微鏡写真法で測定した平均繊維径(μm)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はOCR用紙またはO
MR用紙として有用な光学読み取り用用紙に関し、特に
光学読み取り適性ならびに印刷工程や光学読み取り工程
における搬送性に優れた光学読み取り用用紙に関する。
【0002】
【従来の技術】手書きや印刷による文字、記号あるいは
マークを光学的に読み取り、読み取ったデータをコンピ
ュータで処理するOCRシステムやOMRシステムは古
くから知られている。そして、近年のコンピュータの性
能向上や情報ネットワーク網の充実に伴って、かかるシ
ステムの導入がますます拡大し、また読み取り装置の処
理速度も高速化が図られている。
【0003】一方で、かかるシステムに使用されるOC
R用紙やOMR用紙においても、帳票印刷方式の多様化
および高速化が進み、最近では個別情報(変動情報)の
一部を高速のインクジェット方式で印刷することも行わ
れている。このような帳票印刷の高速化および読み取り
処理速度の高速化に伴い、OCR用紙やOMR用紙に
は、夾雑物がないこと、地合むらがなく均一な不透明性
を有すること、光沢を出さないで平滑性が良好なこと等
の光学読み取り適性に係わる特性の他に、印刷時や読み
取り時における給紙不良、重送あるいは蛇行といった搬
送トラブルのないことが従来にも増して要求されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、光学読み取
り適性に優れ、しかも高速で帳票印刷や読み取り処理を
行っても給紙不良や重送あるいは蛇行などの搬送トラブ
ルを生ずることのない光学読み取り用用紙を提供するこ
とを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、パルプ成分の
少なくとも50重量%が下記式および式を充足する
パルプで構成された支持体の両面に、少なくとも接着剤
と導電剤とポリオレフィン系樹脂を塗布ないし含浸せし
めたことを特徴とする光学読み取り用用紙である。 式 0.3≦ L ≦1.0 式 0.3≦ d/D ≦0.8 ・L:J.TAPPI紙パルプ試験方法No.52に準
拠して測定した長さ加重平均繊維長(mm) ・d:顕微鏡写真法で測定した平均ルーメン径(μm) ・D:顕微鏡写真法で測定した平均繊維径(μm)
【0006】さらに、ポリオレフィン系樹脂が軟化点7
0〜140℃のポリエチレンワックスまたは酸化ポリエ
チレンワックスであること、その塗布ないし含浸量が両
面で0.01〜0.06g/m2であることが好まし
い。
【0007】また、導電剤が塩素原子を含まないアルカ
リ金属塩またはアルカリ土類金属塩であること、特に炭
酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭
酸水素カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸
水素ナトリウム、硫酸水素カリウム、燐酸二水素ナトリ
ウム、燐酸二水素カリウム、燐酸水素二ナトリウム、燐
酸水素二カリウム、燐酸三ナトリウムおよび燐酸三カリ
ウムから選ばれるアルカリ金属塩であることが好まし
く、また、二酸化塩素製造設備から排出されるセスキ芒
硝を含有する廃液を水酸化ナトリウムまたは炭酸ナトリ
ウムで中和して製造した芒硝であることが好ましい。か
かる導電剤の塗布ないし含浸量は、両面で0.1〜1.
0g/m2であることが好ましい。
【0008】さらに、支持体が脱墨古紙パルプを5〜5
0重量%の範囲で含んでいても良い。また、支持体を構
成するパルプ成分の少なくとも一部が、漂白工程で分子
状塩素や塩素系化合物を使用しないで製造されたパルプ
であるのが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の光学読み取り用用紙は、
上記の如く、支持体を構成するパルプ成分の少なくとも
50重量%が下記式および式を充足するパルプであ
るところに第一の特徴を有する。そして、かかる支持体
を用いることで、光学読み取り適性に必要な均一な地
合、不透明性および平滑性を有し、しかも光学読み取り
工程等で要求される搬送トラブルの少ない適度な剛度を
有する光学読み取り用用紙を得ているものである。 式 0.3≦ L ≦1.0 式 0.3≦ d/D ≦0.8 ・L:J.TAPPI紙パルプ試験方法No.52に準
拠して測定した長さ加重平均繊維長(mm) ・d:顕微鏡写真法で測定した平均ルーメン径(μm) ・D:顕微鏡写真法で測定した平均繊維径(μm)
【0010】因みに、上記式における長さ加重平均繊
維長(以下、L値と略記する。)が1.0mmを越える
と紙料の分散性が劣り、得られた支持体の地合不良や平
滑性および不透明度の低下を招く。また、L値が0.3
mmを下回ると、紙層内のパルプ同士の絡み合いが少な
くなり、紙力低下や紙粉が発生しやすくなる。
【0011】一方、上記式で規定するd/D比が0.
8を越えると、繊維が柔軟で易叩解性となり、得られた
支持体の地合や平滑性は向上するものの、不透明度や剛
度や通気性やクッション性の低下を招く。また、逆にd
/D比が0.3未満では、繊維が硬いことに起因して潰
れにくくなり、支持体の平滑性が低下し紙粉も発生しや
すくなる。
【0012】なお、かかる特定のL値およびd/D比を
充足するパルプの配合率が50重量を下回ると、特定パ
ルプの特性が充分に発揮されず、本発明の所望の効果が
得られない。
【0013】なお、本発明で規定する長さ加重平均繊維
長は、J.TAPPI紙パルプ試験方法No.52「紙
及びパルプの繊維長試験方法(光学的自動計測法)」に
準拠して、フィンランドのKAJAANI社製FS−1
00型で測定した値である。また、平均繊維径および平
均ルーメン径は顕微鏡写真法で測定したものであるが、
具体的には、パルプ繊維をアクリル樹脂で包埋した後、
ミクロトームを用いて薄層切片とし、各切片の顕微鏡写
真を撮影し、各々について25本の繊維を計り、平均値
を求めた。
【0014】本発明で特定する上記のようなパルプ繊維
を得る方法としては、パルプを構成する繊維形態は樹種
によって大きく異なるため、本発明の規定を充足する樹
種を選定しパルプ化する方法、パルプ化したパルプ繊維
を叩解処理によって前記特定の繊維長に揃える方法等が
挙げられる。
【0015】パルプ繊維の種類や製法等については、特
に限定するものではないが、例えばKP、SP、AP法
等によって得られる広葉樹パルプや針葉樹パルプ等の化
学パルプが一般に使用される。これらのうちでも、特に
楓、樫、樺、ブナ、楢、アスペン、ユーカリ等の広葉樹
を原料とするKP、SP、AP法等によって得られる化
学パルプが好ましく使用される。
【0016】本発明の光学読み取り用用紙は、前記の如
く、特定のL値およびd/D比を充足するパルプを50
重量%以上含有する支持体を使用するところに特徴を有
するものであるが、勿論パルプ成分の全てを特定のL値
およびd/D比を充足するパルプで構成することもでき
るし、その他のパルプ成分として特定のL値およびd/
D比を充足しない広葉樹パルプや針葉樹パルプを適宜併
用することもできる。なお、これらの化学パルプを製造
する際の漂白方法についても特に限定するものではない
が、漂白工程で塩素ガスような分子状塩素を使用しない
で漂白したECFパルプ、さらには二酸化塩素のような
塩素系化合物をも使用しないで漂白したTCFパルプの
使用が、環境保全の観点から好ましい。
【0017】また、特定のL値およびd/D比を充足す
るパルプ以外のパルプ成分として脱墨古紙パルプを併用
することもできる。かかる脱墨古紙パルプには、上白、
クリーム上白、罫白、カード、特白、中白、模造、色
上、ケント、白アート、特上切、別上切、新聞、雑誌、
さらには非塗工コンピュータ用紙、PPC用紙、上質
紙、感熱紙、感圧複写紙、各種顔料塗工紙、高歩留りパ
ルプ含有紙などを原料とする古紙パルプが挙げられる。
なお、これらの脱墨古紙パルプを併用する場合には、夾
雑物等による誤読を防止するために、夾雑物の少ない脱
墨古紙パルプの使用が望ましく、脱墨古紙パルプの併用
割合を全パルプ成分に対して5〜50重量%の範囲で調
節するのが望ましい。
【0018】本発明で使用するパルプ繊維は、木材パル
プを主体とするものであるが、パルプ成分の50重量%
以下の範囲で、必要に応じてケナフ、竹、麻等の非木材
パルプやポリエステルやポリオレフィン等の合成パル
プ、或いは合成繊維、さらにはガラス繊維、セラミック
繊維等の無機質繊維を併用することもできる。
【0019】本発明の支持体は、上記の如きパルプ成分
を、広葉樹パルプではフリーネス(CSF)が400〜
600ml程度となるように、また針葉樹パルプではフ
リーネス(CSF)が400〜650ml程度となるよ
うに叩解して紙料が調成され、抄紙機で抄造して得られ
る。前述の如く、本発明の支持体は、特定のL値および
d/D比を充足するパルプを50重量%以上含有するこ
とを特徴とするが、必要に応じて、L値およびd/D比
を充たさない針葉樹パルプを5〜30重量%程度の範囲
で配合することもできる。
【0020】また、紙料中には、通常、強化ロジンサイ
ズ剤、ロジンエマルジョンサイズ剤、アルキルケテンダ
イマー系サイズ剤、アルケニル無水コハク酸系サイズ剤
等のサイズ剤、硫酸バンド、カチオン澱粉等の定着剤、
紙力増強剤、歩留向上剤、焼成カオリン、構造化カオリ
ン、二酸化チタン、クレー、タルク、軽質あるいは重質
炭酸カルシウム、ホワイトカーボン、尿素ホルムアルデ
ヒド樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂等の抄紙用
填料等が配合され、さらに必要に応じて耐水化剤、紫外
線吸収剤、着色剤、蛍光染料等の各種抄紙用薬品を適宜
添加することもできる。
【0021】本発明において、支持体の紙灰分や坪量に
ついては特に限定するものではないが、通常、紙灰分が
1〜10重量%程度、坪量は60〜200g/m2程度
の範囲である。
【0022】本発明の光学読み取り用用紙は、かくして
得られた支持体の両面に、少なくとも接着剤と導電剤と
ポリオレフィン系樹脂が塗布ないし含浸されていること
を第二の特徴とする。そして、かかる構成を採用するこ
とでより優れた用紙搬送性を得ているのである。
【0023】本発明で使用する接着剤としては、とうも
ろこし、馬鈴薯あるいはタピオカ等を原料として製造さ
れた酸化澱粉、酵素変性澱粉、エステル化澱粉、カチオ
ン化澱粉、リン酸エステル化澱粉などの澱粉類、カルボ
キシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシ
アルキルセルロースなどの水溶性セルロース化合物類、
カルボキシ変性、シラノール変性等の各種変性あるいは
未変性のポリビニルアルコール類、ポリアクリルアミド
類、カゼインや大豆蛋白等の蛋白質類等が挙げられる。
【0024】導電剤としては、例えば塩化ナトリウム、
塩化カリウム、塩化リチウム、塩化バリウム、塩化アン
モニウム、臭化カリウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウ
ム、硝酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、硫酸ナト
リウム、硫酸カリウム、硫酸アンモニウム、硫酸水素ナ
トリウム、硫酸水素カリウム、燐酸二水素ナトリウム、
燐酸二水素カリウム、燐酸水素二ナトリウム、燐酸水素
二カリウム、燐酸三ナトリウム、燐酸三カリウム、硫酸
亜鉛、硫酸亜鉛カリウム、硫酸亜鉛アンモニウム等の無
機塩類、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム、アルキル
ベンゼンスルホン酸カルシウム等のアニオン性高分子導
電剤、ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロ
ライド等のカチオン性高分子導電剤などが挙げられる。
【0025】これらの導電剤のうちでも、塩素原子を含
まないアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩は、か
かる導電剤を含む光学読み取り用用紙が焼却された場合
でも有害物質を発生する虞がないため、好ましく用いら
れる。これらのアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属
塩のうちでも、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水
素ナトリウム、炭酸水素カリウム、硫酸ナトリウム、硫
酸カリウム、硫酸水素ナトリウム、硫酸水素カリウム、
燐酸二水素ナトリウム、燐酸二水素カリウム、燐酸水素
二ナトリウム、燐酸水素二カリウム、燐酸三ナトリウム
および燐酸三カリウム等のアルカリ金属塩は、比較的少
量の使用で所望の効果が得られるため、より好ましく用
いられる。また、これらのアルカリ金属塩およびアルカ
リ土類金属塩として、二酸化塩素の製造設備から排出さ
れるセスキ芒硝を含有する廃液を水酸化ナトリウムまた
は炭酸ナトリウムで中和して、必要に応じて分離・精製
して得た芒硝も好ましく用いられる。なお、かかるセス
キ芒硝を含有する廃液の中和には、酸化カルシウムや水
酸化カルシウムも使用することが可能である。
【0026】二酸化塩素の製造設備としては、公知の各
種の二酸化塩素発生法が使用できるが、漂白工程で分子
状塩素を使用しないパルプを使用する場合には塩素を副
生しない発生法を選択することが好ましい。具体的に
は、セスキ芒硝が利用できることから塩素酸塩をメタノ
ール還元して二酸化塩素を製造する日本カーリット社の
R−8法や保土谷エンジニアリング社のSVP−LIT
E法などの方法が好ましい。
【0027】なお、本発明において、導電剤の使用量に
ついては特に限定するものではないが、支持体の両面に
絶乾固形分として0.1〜1.0g/m2の導電剤が塗
布ないし含浸されるようにするのが好ましい。因みに、
0.1g/m2未満では摩擦帯電の防止効果が不十分と
なる虞があり、一方、1.0g/m2を越えるとベトツ
キを生じる虞がある。
【0028】また、本発明で使用されるポリオレフィン
系樹脂としては、ポリエチレンワックスや酸化ポリエチ
レンワックス、ポリプロピレンワックス、パラフィンワ
ックス等が挙げられるが、これらの中でも軟化点が70
〜140℃、好ましくは90〜110℃のポリエチレン
ワックスや酸化ポリエチレンワックスが好ましく用いら
れる。また、その粒子径が60〜90nm程度のものが
好ましい。本発明において、かかるポリオレフィン系樹
脂は、紙表面の滑りを最適化して搬送性を向上させる働
きがある。なお、軟化点が70℃を下回ると、塗布・乾
燥時に紙中に浸透し易すくなるため、最適な滑り性が得
られ難く、かつ塗布・乾燥時にドライヤー等の表面を汚
すことがあり、この汚れが紙面に付着して、読み取り不
良の原因となる虞もある。また140℃よりも高いとき
には、強度が弱くなり、紙粉が発生しやすくなるなどの
問題を生ずる虞がある。
【0029】ポリオレフィン系樹脂の使用量について
は、特に限定するものではないが、支持体の両面でポリ
オレフィン系樹脂成分として0.01〜0.06g/m
2の範囲で塗布ないし含浸されるようにするのが好まし
い。因みに、0.01g/m2未満では充分な搬送性改
良効果を得られない虞があり、また、0.06g/m2
を越えると滑って逆に印刷機での蛇行、不揃い、光学読
み取り機での不揃い等の搬送性を低下させる虞がある。
【0030】本発明において、上記接着剤、導電剤およ
びポリオレフィン系樹脂を含む塗液は、一般に接着剤の
水溶液中に、導電剤とポリオレフィン系樹脂を添加し、
さらに必要に応じて表面サイズ剤や着色染料等を適宜添
加して調製される。かかる塗液の塗布方法については特
に限定するものではなく、例えばサイズプレス、メタリ
ングサイズプレス、ゲートロールコーター、ブレードコ
ーター、バーコーター、ロッドブレードコーター、エア
ナイフコーター等の公知の塗布装置から適宜選択して使
用することができる。 また、かかる塗液の塗布量につ
いても特に限定するものではないが、一般に2〜10g
/m2の範囲で調節される。
【0031】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明を具体的に説
明するが、勿論、本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。また、例中の部および%は特に断らない
限り、それぞれ重量部および重量%を示す。
【0032】実施例1 ユーカリ幼木を主体としECF法で漂白して得たLBK
P(L値:0.67,d/D比:0.51,叩解後フリ
ーネス:500ml)80部と、ヘムロックファーを主体
としECF法で漂白して得たNBKP(L値:1.9
0,d/D比:0.74,叩解後フリーネス:500m
l)20部からなるパルプスラリーに、ロジンサイズ剤
(荒川化学社製、サイズパインE)0.15%(対パル
プ固形分)、硫酸バンド1.2%(対パルプ固形分)、
焼成カオリン(エンゲルハード社製、アンシレックス)
2.5%(対パルプ)、紙力増強剤(王子コーンスター
チ社製、エースK100)0.4%(対パルプ固形分)
および歩留向上剤(ハイモ社製、ハイモロックDR30
15)0.006%(対パルプ固形分)を添加して紙料
を調成した。
【0033】得られた紙料を用いて長網抄紙機で抄紙
し、下記組成からなるサイズプレス液を乾燥塗布量が両
面で4.5g/m2となるようにオンマシンのサイズプ
レス装置で塗布し、カレンダー処理して坪量83.7g
/m2の光学読み取り用用紙を得た。 (サイズプレス液)酸化澱粉(王子コーンスターチ社
製、エースA)750部(固形分換算)、表面サイズ剤
(ミサワセラミックス社製、ハマコートS700)40
部(固形分換算)、導電剤(四国化成社製、無水芒硝)
100部、ポリオレフィン系樹脂(東邦化学社製、HY
TEC E−8852、軟化点103℃±)6部(固形
分換算)および水を添加し、混合して固形分濃度9%の
サイズプレス液とした。
【0034】実施例2 実施例1において、パルプ配合を、ユーカリ幼木を主体
としECF法で漂白して得たLBKP(L値:0.6
7,d/D比:0.51,叩解後フリーネス:500m
l)60部、アカシア幼木を主体としECF法で漂白し
て得たLBKP(L値:0.35,d/D比:0.6
8,叩解後フリーネス:500ml)20部、ヘムロック
ファーを主体としECF法で漂白して得たNBKP(L
値:1.90,d/D比:0.74,叩解後フリーネ
ス:500ml)20部とした以外は実施例1と同様にし
て光学読み取り用用紙を得た。
【0035】実施例3 実施例1において、パルプ配合を、ユーカリ幼木を主体
としECF法で漂白して得たLBKP(L値:0.6
7,d/D比:0.51,叩解後フリーネス:500m
l)60部、クヌギを主体としECF法で漂白して得た
LBKP(L値:0.79,d/D比:0.29,叩解
後フリーネス:500 ml)20部、ヘムロックファー
を主体としECF法で漂白して得たNBKP(L値:
1.90,d/D比:0.74,叩解後フリーネス:5
00 ml)20部とした以外は実施例1と同様にして光
学読み取り用用紙を得た。
【0036】実施例4 実施例1において、ユーカリ幼木を主体としECF法で
漂白して得たLBKP(L値:0.67,d/D比:
0.51,叩解後フリーネス:420ml)80部の代わ
りに、アスペンを主体としECF法で漂白して得たLB
KP(L値:0.85,d/D比:0.72,叩解後フ
リーネス:500ml)80部を使用した以外は実施例1
と同様にして光学読み取り用用紙を得た。
【0037】実施例5 実施例1において、導電剤として無水芒硝の代わりに、
保土谷エンジニアリング社の塩素酸塩、硫酸、メタノー
ルを原料とするSVP−LITE法で得られたセスキ芒
硝1kg当り0.16kgの水酸化ナトリウムで中和
し、イオン交換水で希釈して得た10%芒硝溶液を用い
た以外は実施例1と同様にして光学読み取り用用紙を得
た。
【0038】比較例1 実施例1において、ユーカリ幼木を主体としECF法で
漂白して得たLBKP(L値:0.67,d/D比:
0.51,叩解後フリーネス:500 ml)80部の代
わりに、マングローブを主体としECF法で漂白して得
たLBKP(L値:1.04,d/D比:0.25,叩
解後フリーネス:500 ml)80部を使用した以外は
実施例1と同様にして光学読み取り用用紙を得た。
【0039】比較例2 実施例1において、ユーカリ幼木を主体としECF法で
漂白して得たLBKP(L値:0.67,d/D比:
0.51,叩解後フリーネス:500 ml)80部の代
わりに、ラワンを主体としECF法で漂白して得たLB
KP(L値:1.09,d/D比:0.83,叩解後フ
リーネス:500ml)80部を使用した以外は実施例1
と同様にして光学読み取り用用紙を得た。
【0040】比較例3 実施例1において、ユーカリ幼木を主体としECF法で
漂白して得たLBKP(L値:0.67,d/D比:
0.51,叩解後フリーネス:500ml)80部の代わ
りに、ブナを主体としECF法で漂白して得たLBKP
(L値:1.15,d/D比:0.54,叩解後フリー
ネス:500ml)80部を使用した以外は実施例1と同
様にして光学読み取り用用紙を得た。
【0041】比較例4 実施例1において、パルプ配合を、ユーカリ幼木を主体
としECF法で漂白して得たLBKP(L値:0.6
7,d/D比:0.51,叩解後フリーネス:500m
l)40部、ブナを主体としECF法で漂白して得たL
BKP(L値:1.15,d/D比:0.54,叩解後
フリーネス:500ml)40部、ヘムロックファーを主
体としECF法で漂白して得たNBKP(L値:1.9
0,d/D比:0.74,叩解後フリーネス:500m
l)20部とした以外は実施例1と同様にして光学読み
取り用用紙を得た。
【0042】比較例5 実施例1において、サイズプレス液に導電剤を添加しな
かった以外は、実施例1と同様にして光学読み取り用用
紙を得た。
【0043】比較例6 実施例1において、サイズプレス液にポリオレフィン系
樹脂を添加しなかった以外は、実施例1と同様にして光
学読み取り用用紙を得た。
【0044】かくして得られた11種類の光学読み取り
用用紙について、以下の項目を評価し、その結果を表1
に示した。 <地合>目視により評価した。 〔評価基準〕 ○:パルプの分散が良好。 △:パルプの分散が若干不良。 ×:パルプの分散が悪い。 <不透明度>ISO2471「紙及び板紙−不透明度
(紙裏あて)試験方法−拡散反射法」に準拠して測定し
た。 <平滑度>J.TAPPI紙パルプ試験方法No.5
「空気マイクロメーター型試験器による紙および板紙の
平滑度,透気度試験方法」のB(王研式平滑度)に準拠
して測定した。
【0045】<静摩擦係数>JIS P 8147「紙及
び板紙の摩擦係数試験方法」の水平法に準拠して測定し
た。 <表面電気抵抗>23℃,50%RHの環境下にて、T
ERAOHM METER R−503(KAWAGUC
HI ELECTRIC WORKS製)を用いて測定し
た。 <搬送性>A4サイズに断裁した光学読み取り用用紙1
000枚を、OCR読み取り装置(OCR−V103
5,東芝社製)に通紙し、搬送性を評価した。 〔評価基準〕 ○:搬送トラブルが全く発生しなかった。 ×:搬送トラブルが発生した。
【0046】
【表1】
【0047】
【発明の効果】表1から明らかなように、本発明の光学
読み取り用用紙は、地合、不透明度および平滑性が良好
で光学読み取り適性に優れ、しかも給紙不良,重送,蛇
行などの搬送トラブルを生じない優れた用紙であった。
フロントページの続き Fターム(参考) 4L055 AA02 AA03 AC06 AC09 AG04 AG06 AG08 AG10 AG16 AG48 AG51 AG58 AH13 AH27 AH38 AH50 AJ02 BB11 BE08 BE10 EA04 EA14 EA16 EA18 EA20 FA11 FA30 GA08

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パルプ成分の少なくとも50重量%が下記
    式および式を充足するパルプで構成された支持体の
    両面に、少なくとも接着剤と導電剤とポリオレフィン系
    樹脂を塗布ないし含浸せしめたことを特徴とする光学読
    み取り用用紙。 式 0.3≦ L ≦1.0 式 0.3≦ d/D ≦0.8 ・L:J.TAPPI紙パルプ試験方法No.52に準
    拠して測定した長さ加重平均繊維長(mm) ・d:顕微鏡写真法で測定した平均ルーメン径(μm) ・D:顕微鏡写真法で測定した平均繊維径(μm)
  2. 【請求項2】ポリオレフィン系樹脂が、軟化点70〜1
    40℃のポリエチレンワックスまたは酸化ポリエチレン
    ワックスである請求項1記載の光学読み取り用用紙。
  3. 【請求項3】ポリオレフィン系樹脂が、両面で0.01
    〜0.06g/m2塗布ないし含浸された請求項1また
    は2記載の光学読み取り用用紙。
  4. 【請求項4】導電剤が、塩素原子を含まないアルカリ金
    属塩またはアルカリ土類金属塩の少なくとも1種である
    請求項1〜3項のいずれか1項に記載の光学読み取り用
    用紙。
  5. 【請求項5】導電剤が、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
    ム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、硫酸ナト
    リウム、硫酸カリウム、硫酸水素ナトリウム、硫酸水素
    カリウム、燐酸二水素ナトリウム、燐酸二水素カリウ
    ム、燐酸水素二ナトリウム、燐酸水素二カリウム、燐酸
    三ナトリウムおよび燐酸三カリウムからなる群から選ば
    れる少なくとも1種である請求項1〜4項のいずれか1
    項に記載の光学読み取り用用紙。
  6. 【請求項6】導電剤が、二酸化塩素製造設備から廃液と
    して排出されるセスキ芒硝含有廃液を水酸化ナトリウム
    または炭酸ナトリウムで中和して得た芒硝である請求項
    1〜4項のいずれか1項に記載の光学読み取り用用紙。
  7. 【請求項7】導電剤が、両面で0.1〜1.0g/m2
    塗布ないし含浸された請求項1〜6項のいずれか1項に
    記載の光学読み取り用用紙。
  8. 【請求項8】支持体を構成するパルプ成分として、脱墨
    古紙パルプを5〜50重量%含有する請求項1〜7項の
    いずれか1項に記載の光学読み取り用用紙。
  9. 【請求項9】支持体を構成するパルプ成分の少なくとも
    一部が、漂白工程で分子状塩素を使用しないで製造され
    たパルプである請求項1〜8項のいずれか1項に記載の
    光学読み取り用用紙。
  10. 【請求項10】支持体を構成するパルプ成分の少なくと
    も一部が、漂白工程で塩素系化合物を使用しないで製造
    されたパルプである請求項1〜8項のいずれか1項に記
    載の光学読み取り用用紙。
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JP2007520642A (ja) * 2003-06-17 2007-07-26 ニューページ コーポレーション 規格外繊維からなる平滑基材

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