JP2002225173A - 複合フイルム - Google Patents

複合フイルム

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JP2002225173A
JP2002225173A JP2001362152A JP2001362152A JP2002225173A JP 2002225173 A JP2002225173 A JP 2002225173A JP 2001362152 A JP2001362152 A JP 2001362152A JP 2001362152 A JP2001362152 A JP 2001362152A JP 2002225173 A JP2002225173 A JP 2002225173A
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JP2001362152A
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English (en)
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Shigenobu Yoshida
重信 吉田
Shinji Dosaki
慎二 銅崎
Takatoshi Miki
崇利 三木
Kenji Sugie
健志 杉江
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Mitsubishi Chemical Corp
Mitsubishi Polyester Film Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Mitsubishi Polyester Film Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】各層間およびシーラント層との間の高いラミネ
ート強度を有し、且つ、ガスバリア性および帯電防止性
に優れた複合フイルムを提供する。 【解決手段】帯電防止剤含有層(A)と帯電防止剤非含
有層(B)とから成る共押出積層フイルムにおいて、帯
電防止剤非含有層(B)の表面にアンカーコート層と無
機物蒸着層とを順次に形成して成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複合フイルムに関
し、詳しくは、帯電防止性とガスバリアに優れた複合フ
イルムに関する。
【0002】
【従来の技術】蒸着フイルムは、蒸着する金属、金属酸
化物などの無機物を選択することにより、ガスバリアー
性、水分不透過性、可視・紫外光の遮断性、熱線反射
性、導電性、透明導電性、磁気記録性などの特性を種々
に変更し得るため、各種の用途に利用されている。例え
ば、包装材料、装飾用材料、窓ガラスの遮断用材料、金
・銀糸用材料、コンデンサー材料、表示材料、配線基板
材料、磁気記録材料などに利用されている。斯かる用途
の一つとして、電子部品、粉体などの静電気を嫌う包装
物の包装材料においては、通常、帯電防止剤が使用され
る。
【0003】一方、従来、ガスバリア性や密着性の低下
を防止するため、蒸着フイルムの基材フイルムと蒸着層
との間に、各種ポリウレタン樹脂、各種ポリエステル樹
脂、各種アクリル樹脂、これらの混合物などから成る塗
布層(アンカーコート層)を設ける方法が多数提案され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、帯電防
止剤を含むフイルム表面に蒸着を行った場合、帯電防止
剤の影響により蒸着膜としてガスバリア性、密着性など
の特性が低下するという問題がある。吸湿や酸素の反応
により劣化する粉体物などは、ガスバリア性と静電気に
より付着しない包装材料が求められる。また、電子部品
では静電気により破壊される場合があるため、これらの
包装を行う上で信頼性の高いガスバリアー性を有する帯
電防止性フイルムが求められる。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するため、フイルム構成について鋭意検討を行った
結果、完成されたものであり、その要旨は、帯電防止剤
含有層(A)と帯電防止剤非含有層(B)とから成る共
押出積層フイルムにおいて、帯電防止剤非含有層(B)
の表面にアンカーコート層と無機物蒸着層とを順次に形
成して成ることを特徴とする複合フイルムに存する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の複合フイルムは、基材フイルムとして、帯電防
止剤含有層(A)と帯電防止剤非含有層(B)とから成
る共押出積層フイルムを使用する。
【0007】上記の基材フイルムの原料としては、一般
にフイルム用として利用される様な樹脂原料であれば特
に制限はないが、ポリエチレンテレフタレート、ポリエ
チレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポ
リエチレン−2,6−ナフタレート等のポリエステル系
樹脂、エチレン、プロピレン、ブテン等の単重合体また
は共重合体等のポリオレフィン系樹脂、ナイロン6、ナ
イロン66、ナイロン12、共重合ナイロン等のポリア
ミド系樹脂、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニル
アルコール共重合体などのビニルアルコール系樹脂、ポ
リイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリサルホン
樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリエーテルケトン
樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルブチラール樹
脂、これらの高分子共重合体の混合物などが使用でき
る。
【0008】また、本発明で使用される帯電防止剤とし
ては、第一級アミン塩、第三級アミン、第四級アンモニ
ウム化合物などのカチオン系のもの、硫化油、硫酸化ア
ミド油、硫酸化エステル油、脂肪アルコール硫酸エステ
ル塩、アルキル硫酸エステル塩、脂肪酸エチルスルホン
酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルナフタレンスル
ホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、リン酸エス
テル塩などのアニオン系のもの、多価アルコールの部分
的脂肪酸エステル、脂肪アルコールのエチレンオキサイ
ド付加物、脂肪アミンまたは脂肪酸アミドのエチレンオ
キサイド付加物、アルキルフェノールのエチレンオキサ
イド付加物、アルキルナフトールのエチレンオキサイド
付加物、ポリエチレングリコール、アルキルジエタノー
ルアミンの脂肪酸エステル等の非イオン系のもの、カル
ボン酸誘導体、イミダゾリン誘導体等の両性系のものが
挙げられる。
【0009】なお、本発明においては、その効果を損な
わない限りにおいて、帯電防止剤以外の添加剤として、
公知の安定剤、潤滑剤、架橋剤、着色剤、紫外線吸収
剤、抗菌剤などを使用してもよい。
【0010】帯電防止剤含有層(A)と帯電防止剤非含
有層(B)とから成る共押出積層フイルムの製造には、
公知の積層フイルムの製造方法が適用される。例えば、
先ず、上記の2種類の原料を共押出法により溶融成形し
て積層シートを得る。具体的には、少なくとも2台の押
出機により各原料を溶融し、フラットダイ又は環状ダイ
から押出した後、急冷することにより、フラット状また
は環状の積層シートを得る。次いで、得られた積層シー
トを延伸する。
【0011】上記の帯電防止剤含有層(A)における帯
電防止剤の配合量は、通常0.1〜5重量%、好ましく
は0.1〜3重量%である。帯電防止剤の量が少なすぎ
る場合は充分な帯電防止機能が発揮されず、多すぎる場
合はフイルムの光学物性が悪化する場合がある。また、
層(A)/層(B)の比率は、通常1/9〜9/1、好
ましくは1/9〜1/1である。なお、各層の構成樹脂
は同一でも異なっていてもよい。
【0012】上記の延伸方法としては、通常、テンター
式逐次二軸延伸法、テンター式同時二軸延伸法、チュー
ブラー式同時二軸延伸法などの二軸延伸法が採用され
る。延伸倍率は、機械的強度およびガスバリア性などの
点から、縦軸方向(シートの流れ方向)及び横軸方向
(シートの流れ方向に対して直角方向)の夫々に対し、
通常2.5〜10倍である。共押出積層フイルムの厚さ
は、通常5〜500μm、好ましくは10〜100μm
の範囲から選択される。また、帯電防止剤含有層(A)
側表面の固有表面抵抗は、通常1013Ω/□以下、好ま
しくは109〜101 2Ω/□である。
【0013】本発明の複合フイルムは、上記の様に構成
される基材フイルムの帯電防止剤非含有層(B)の表面
にアンカーコート層と無機物蒸着層とを順次に形成して
成ることを特徴とする。
【0014】アンカーコート層の材料としては、溶剤性
および/または水溶性の、ポリエステル樹脂、イソシア
ネート樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、エチレンビ
ニルアルコール樹脂、ビニル変性樹脂、エポキシ樹脂、
オキサゾリン基含有樹脂、変性スチレン樹脂、変性シリ
コン樹脂、アルキルチタネート等の1種または2種以上
が使用される。これらは、他の硬化剤やカップリング剤
を併用することも出来る。
【0015】アンカーコート層形成用の塗布液は、アン
カーコート層の固着性(ブロッキング性)、耐水性、耐
溶剤性、機械的強度の改良のため、架橋剤として、例え
ば、エポキシ系、メチロール化またはアルキロール化し
た尿素系、メラミン系、グアナミン系、アクリルアミド
系、ポリアミド系などの化合物、アジリジン化合物、ブ
ロックポリイソシアネート化合物、シランカップリング
剤、チタンカップリング剤、ジルコーアルミネートカッ
プリング剤、過酸化物、光反応性のビニル化合物や感光
性樹脂などを接着性を悪化させない範囲内で少量含有し
ていてもよい。
【0016】また、上記の塗布液は、固着性や滑り性の
改良のため、無機系微粒子として、例えば、シリカ、シ
リカゾル、アルミナ、アルミナゾル、ジルコニウムゾ
ル、カオリン、タルク、炭酸カルシウム、酸化チタン、
バリウム塩、カーボンブラック、硫化モリブデン、酸化
アンチモンゾル等を含有してもよい。
【0017】アンカーコート層形成用の塗布液の塗布方
法としては、基材フイルムの製膜時に塗布する方法また
は製膜後に塗布する方法の何れであってもよい。塗布装
置としては、例えば、リバースロールコーター、グラビ
アコーター、ロッドコーター、エアドクタコーター等が
使用される。また、二軸延伸フイルムの製膜工程で塗布
する場合は、縦方向に一軸延伸したフイルムに塗布液を
塗布し、乾燥または未乾燥の状態で横方向に延伸し、次
いで、熱処理を施すのが好ましい。斯かる方法は、製
膜、塗布および乾燥を同時に行えることから、製造コス
ト面においてメリットが大きい。
【0018】アンカーコート層は、帯電防止剤非含有層
(B)の表面に形成されるが、帯電防止剤含有層(A)
の表面にも設けることが出来る。この様に両面に設ける
場合、アンカーコート層の組成は同一でも異なっていて
もよい。なお、基材フイルムの塗布性や接着性を改良す
るため、塗布前にフイルムの表面に化学処理、放電処理
などを施してもよい。
【0019】アンカーコート層の厚さは、通常0.01
〜5μm、好ましくは0.02〜1μmである。厚さが
0.01μm未満の場合は、均一な樹脂層が得難い傾向
にあり、また、5μmを超える場合は、滑り性が低下し
てフイルムの取扱いが困難となる傾向にある。
【0020】帯電防止剤非含有層(B)側のアンカーコ
ート層の表面に形成される無機物蒸着層の材料として
は、アルミニウム、珪素、マグネシウム、パラジウム、
亜鉛、錫、ニッケル、銀、銅、金、インジウム、ステン
レス鋼、クロム、チタン等の金属類、これら各金属の酸
化物またはそれらの混合物が挙げられる。
【0021】無機物蒸着層の厚さは、本発明の複合フイ
ルムの最終用途によって適宜選択されるが、通常50〜
3000Å、好ましくは100〜2000Åの範囲であ
る。無機物蒸着層の厚さが薄すぎる場合は防湿性が不充
分であり、厚すぎる場合は蒸着層に亀裂が起こり剥離が
発生する恐れがある。
【0022】蒸着方法としては、真空蒸着法、スパッタ
リング法、イオンプレーティング法、プラズマCVD法
などの公知の何れの方法であってもよい。例えば、真空
蒸着法による場合には、蒸発物質として、珪素、一酸化
珪素、二酸化珪素またはこれらの混合物を使用し、10
-3〜10-5Torrの真空下、電子ビーム、抵抗加熱ま
たは高周波加熱方式で蒸発物質を加熱蒸発させる。ま
た、酸素ガスを供給しながら行う反応蒸着法も採用でき
る。
【0023】上記の様に構成された複合フイルムの無機
物蒸着層の表面には、各種の包装材料としての応用範囲
の拡大のため、更にシーラント層を設けることが好まし
い。シーラント層は、無機物蒸着層に直接的に積層して
もよく、また、無機物蒸着層の表面に接着剤層を設けて
間接的に積層してもよい。
【0024】上記の接着剤としては、ウレタン系接着
剤、アクリル系接着剤、ポリエステル系接着剤などが挙
げられる。また、シーラント材としては、ポリエチレ
ン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン及
びエチレン系共重合体などのオレフィン系樹脂フイル
ム、アイオノマー樹脂などのヒートシール性を有するフ
イルム等が挙げられる。
【0025】シーラント材の積層は、例えば、ドライラ
ミネート法などの公知の方法により行われる。また、シ
ーラント材にも前述の帯電防止剤を添加することが出来
る。無機物蒸着層とシーラント層との間の剥離強度は、
通常200(g/15mm)以上、好ましくは400
(g/15mm)以上であり、その上限は通常1,50
0(g/15mm)である。
【0026】上記の様に構成される本発明の複合フイル
ムの酸素透過度は、通常5(cc/m2・day・at
m)以下、好ましくは2(cc/m2・day・at
m)以下であり、その下限は通常0.01(cc/m2
・day・atm)である。一方、、透湿度は、通常5
(g/m2・day)以下、好ましくは2(g/m2・d
ay)以下であり、その下限は通常0.01(g/m2
・day)である。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の例に限
定されるものではない。なお、以下の実施例におけるフ
イルムの評価方法は以下の通りである。
【0028】(1)酸素透過率(cc/m2・day・
atm):ASTM−D3985に準処し、酸素透過率
測定装置(モダンコントロール社製「OX−TRAN1
00」)を使用し、温度25℃、相対湿度80%の条件
下で測定した。
【0029】(2)透湿度(g/m2・day):水蒸
気透過率測定装置(モダンコントロール社製「Perm
atran−W1」)を使用し、温度40℃、相対湿度
90%の条件下で測定した。
【0030】(3)無機物蒸着層とシーラント層との間
の剥離強度(g/15mm):複合フイルムを幅15m
mの短冊状に切断し、その端部を一部剥離し、剥離試験
機により、100mm/分の速度でT型剥離試験を行っ
た。
【0031】実施例1 原料樹脂として固有粘度0.62dl/gのポリエチレ
ンテレフタレート(PET)を使用した。また、帯電防
止剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを使
用した。
【0032】先ず、1重量%の帯電防止剤を含有したP
ETと、帯電防止剤を含まないPETとを別々の押出機
に投入し、280〜300℃で各々の層の厚さ比が1:
1となる様に2層ダイから押出し、静電密着法を併用し
つつ冷却ドラム上でキャストし、厚さ約150μmの積
層シートを得た。
【0033】次いで、上記の積層シートを95℃で縦方
向に3.5倍延伸した後、110℃で横方向に3.5倍
延伸し、更に、230℃で4秒間熱処理し、厚さ12μ
mの二軸延伸積層PETフイルムを得た。帯電防止剤含
有層(A)の表面固有抵抗は1010Ω/□であった。な
お、表面固有抵抗は、温度23℃、湿度50%の条件下
で測定した(以下、同じ)。
【0034】次いで、上記の積層PETフイルムの帯電
防止剤非含有層(B)の表面に、イソシアネート化合物
(日本ポリウレタン社製「コロネートL」)と飽和ポリ
エステル(東洋紡社製「バイロン300」)とを1:1
重量比で混合したアンカーコート層用樹脂をグラビアコ
ート法で塗布し、厚さ0.1μm(乾燥後の値)のアン
カーコート層を形成した。
【0035】次いで、真空蒸着装置に上記の積層PET
フイルムを供給し、5×10-5Torrの真空下、10
kwの電子ビーム加熱方式により、アンカーコート層の
表面に純度99.9%の一酸化珪素を加熱蒸着させ、厚
さ200Åの珪素酸化物薄膜層を形成した。
【0036】次いで、上記のフイルムのアンカーコート
層の表面にウレタン系接着剤(東洋モートン社製接着剤
「AD−900」と「CAT−RT−85」を10:
1.5の割合で配合)を塗布した後に乾燥し、厚さ4μ
mの接着剤層を形成した。
【0037】次いで、上記のフイルムの接着剤層の表面
に厚さ50μmの未延伸ポリエチレン(PE)フイルム
(東京セロファン製「TUX−TCS」)を積層し複合
フイルムとした。その後、40℃で4日間エージングを
行ない、物性測定に供した。結果を表1に示す。
【0038】実施例2 実施例1において、蒸着材料を純度99.99%のアル
ミニウムに変え、蒸着時に酸素ガスを導入し、3×10
-4Torrの真空下で酸化アルミニウムの薄膜形成を行
なった他は、実施例1と同様の方法で複合フイルムを得
た。得られた複合フイルムの評価結果を表1に示す。な
お、二軸延伸積層PETフイルムにおける帯電防止剤含
有層(A)の表面固有抵抗は1010Ω/□であった。
【0039】実施例3 実施例1と同様の方法にて厚さ約150μmの積層シー
トを得た。次いで、得られた積層シートを95℃で縦方
向に3.5倍延伸した後、帯電防止剤非含有層(B)の
表面に、後述の方法で調製した水性アクリル系樹脂20
重量%、水性ポリエステル樹脂(日本合成化学工業社製
「ポリエスターWR−961」)20重量%、水60重
量%の組成のアンカーコート層用塗布液を塗布し、更
に、110℃で横方向に3.5倍延伸し、230℃で熱
処理し、フイルム厚さ12μm、アンカーコート層の厚
さ0.1μmの二軸延伸積層PETルフイルムを得た。
【0040】その後、実施例1と同様に、一酸化硅素の
蒸着、ウレタン系接着剤の塗布、未延伸PPフイルムの
積層を行い複合フイルムを得た。得られた複合フイルム
の評価結果を表1に示す。なお、二軸延伸積層PETフ
イルムにおける帯電防止剤含有層(A)の表面固有抵抗
は1010Ω/□であった。
【0041】上記の水性アクリル系樹脂は、エチルアル
コール中、キサゾリン基含有ポリマー(日本触媒社製
「エポクロスWS−500」)60重量部、アクリル酸
エチル40重量部、メタクリル酸メチル30重量部、メ
タクリル酸20重量部、グリシジルメタクリレート10
重量部の混合物を溶液重合した後、水を加えつつ加熱し
エチルアルコールを除去し、アンモニア水でpH7.5
に調節して調製した。
【0042】実施例4 1重量%の帯電防止剤(ドデシルベンゼンスルホン酸ナ
トリウム)を含有したPET(A層用)と、帯電防止剤
を含まないPET(B層用)と、実施例1で得た積層シ
ートを溶融して回収したリサイクルPET(C層用)と
を別々の押出機に投入し、280〜300℃で各々の層
厚さ比がA/C/Bの構成にて1:1:1となる様に3
層ダイから押出し、静電密着法を併用しつつ冷却ドラム
上でキャストし、厚さ約150μmの積層シートを得
た。
【0043】次いで、次いで、上記の積層シートを実施
例1と同様に延伸・熱処理し、厚さ12μmの二軸延伸
積層PETフイルムを得た。帯電防止剤含有層(A)の
表面固有抵抗は1010Ω/□であった。
【0044】次いで、実施例1と同様に、アンカーコー
ト層の形成、一酸化硅素の蒸着、ウレタン系接着剤の塗
布、未延伸PPフイルムの積層を行い複合フイルムを得
た。得られた複合フイルムの評価結果を表1に示す。
【0045】実施例5 原料樹脂としてナイロン(NY)を使用した。また、帯
電防止剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
を使用した。
【0046】先ず、1重量%の帯電防止剤を含有したN
Yと、帯電防止剤を含まないNYとを別々の押出機に投
入し、280℃で各々の層の厚さ比が1:1となる様に
2層ダイから押出し、静電密着法を併用しつつ冷却ドラ
ム上でキャストし、厚さ約150μmの積層シートを得
た。
【0047】次いで、上記の積層シートを50℃で縦方
向に3.0倍延伸した後、80℃で横方向に3.0倍延
伸し、更に、130℃で2秒間熱処理し、厚さ15μm
(各層の厚さ比1:1)の二軸延伸積層NYフイルムを
得た。帯電防止剤含有層(A)の表面固有抵抗は1010
Ω/□であった。
【0048】次いで、実施例1と同様に、アンカーコー
ト層の形成、一酸化硅素の蒸着、ウレタン系接着剤の塗
布、未延伸PPフイルムの積層を行い複合フイルムを得
た。得られた複合フイルムの評価結果を表1に示す。
【0049】実施例6 原料樹脂としてMFR2.3g/10分のポリプロピレ
ン(PP)を使用した。また、帯電防止剤としてドデシ
ルベンゼンスルホン酸ナトリウムを使用した。
【0050】先ず、1重量%の帯電防止剤を含有したP
Pと、帯電防止剤を含まないPPとを別々の押出機に投
入し、210℃で各々の層の厚さ比が1:3となる様に
2層ダイから押出し、静電密着法を併用しつつ冷却ドラ
ム上でキャストし、厚さ約150μmの積層シートを得
た。
【0051】次いで、上記の積層シートを130℃で縦
方向に5.0倍延伸した後、1650℃で横方向に1
0.0倍延伸し、更に、160℃で4秒間熱処理し、厚
さ20μm(帯電防止剤含有層(A)と帯電防止剤非含
有層(B)の厚さ比1:3)の二軸延伸積層PPフイル
ムを得た。帯電防止剤含有層(A)の表面固有抵抗は1
11Ω/□であった。
【0052】次いで、実施例1と同様に、アンカーコー
ト層の形成、一酸化硅素の蒸着、ウレタン系接着剤の塗
布、未延伸PPフイルムの積層を行い複合フイルムを得
た。得られた複合フイルムの評価結果を表1に示す。
【0053】比較例1 実施例1において、1重量%の帯電防止剤を含有したP
ETのみを押出機に投入し、280〜300℃で1層ダ
イから押出し、静電密着法を併用しつつ冷却ドラム上で
キャストし、厚さ約150μmの単層シートを得た。表
面固有抵抗は1010Ω/□であった。
【0054】次いで、実施例1と同様に、延伸、熱処
理、アンカーコート層の形成、一酸化硅素の蒸着、ウレ
タン系接着剤の塗布、未延伸PPフイルムの積層を行い
複合フイルムを得た。得られた複合フイルムの評価結果
を表1に示す。
【0055】比較例2 実施例5において、1重量%の帯電防止剤を含有したN
Yのみを押出機に投入し、280℃で1層ダイから押出
し、静電密着法を併用しつつ冷却ドラム上でキャスト
し、厚さ約150μmの単層シートを得た。表面固有抵
抗は1010Ω/□であった。
【0056】次いで、実施例5と同様に延伸・熱処理
し、更に、実施例1と同様に、アンカーコート層の形
成、一酸化硅素の蒸着、ウレタン系接着剤の塗布、未延
伸PPフイルムの積層を行い複合フイルムを得た。得ら
れた複合フイルムの評価結果を表1に示す。
【0057】比較例3 実施例6において、1重量%の帯電防止剤を含有したP
Pのみを押出機に投入し、280〜300℃で1層ダイ
から押出し、静電密着法を併用しつつ冷却ドラム上でキ
ャストし、厚さ約150μmの単層シートを得た。表面
固有抵抗は10 11Ω/□であった。
【0058】次いで、実施例6と同様に延伸・熱処理
し、更に、実施例1と同様に、アンカーコート層の形
成、一酸化硅素の蒸着、ウレタン系接着剤の塗布、未延
伸PPフイルムの積層を行い複合フイルムを得た。得ら
れた複合フイルムの評価結果を表1に示す。
【0059】比較例4 実施例1において、アンカーコート層の形成を省略した
他は、実施例1と同様に操作して複合フイルムを得た。
得られた複合フイルムの評価結果を表1に示す。
【0060】参考例1 実施例1において、帯電防止剤を含有しないPETのみ
を押出機に投入し、280〜300℃で1層ダイから押
出し、静電密着法を併用しつつ冷却ドラム上でキャスト
し、厚さ約150μmの単層シートを得た。表面固有抵
抗は1015Ω/□であった。
【0061】次いで、実施例1と同様に、延伸、熱処
理、アンカーコート層の形成、一酸化硅素の蒸着、ウレ
タン系接着剤の塗布、未延伸PPフイルムの積層を行い
複合フイルムを得た。得られた複合フイルムの評価結果
を表1に示す。
【0062】帯電防止剤を含まないフイルムでは、帯電
防止剤を含む比較例1のフイルムと異なり、良好なラミ
ネート強度、酸素透過度および透湿度が得られことが分
る。
【0063】参考例2 参考例1において、実施例1と同様に行なった延伸の
際、すなわち、積層シートの縦延伸後、横延伸前に、ア
ニオン系帯電防止剤としてスルホン酸ナトリウムの 重
量%水溶液を塗布し、厚さ0.05μmの帯電防止層を
形成した他は、参考例1と同様に、次いで、実施例1と
同様に、延伸、熱処理、アンカーコート層の形成、一酸
化硅素の蒸着、ウレタン系接着剤の塗布、未延伸PPフ
イルムの積層を行い複合フイルムを得た。得られた複合
フイルムの評価結果を表1に示す。
【0064】参考例2のフイルムの帯電防止層は、表面
固有抵抗が1010Ω/□であったが、ウエスで10回軽
く擦ることにより1014Ω/□に低下し、1分間水に浸
漬して乾燥することにより更に1015Ω/□に低下し
た。これに対し、前記の各実施例のフイルムは、帯電防
止剤がフイルムに練り込まれているため、この様な表面
固有抵抗の低下はなかった。
【0065】
【表1】
【0066】
【発明の効果】本発明によれば、各層間およびシーラン
ト層との間の高いラミネート強度を有し、且つ、ガスバ
リア性および帯電防止性に優れた複合フイルムが提供さ
れ、本発明の工業的価値は非常に大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 銅崎 慎二 茨城県牛久市東猯穴町1000番地 三菱化学 株式会社内 (72)発明者 三木 崇利 滋賀県坂田郡山東町井之口347番地 三菱 化学ポリエステルフィルム株式会社中央研 究所内 (72)発明者 杉江 健志 滋賀県坂田郡山東町井之口347番地 三菱 化学ポリエステルフィルム株式会社中央研 究所内 Fターム(参考) 4F100 AA01C AA20 AH02 AH02H AK01A AK01B AK04 AK42 AK51 AK51H AR00A BA03 BA04 BA07 BA10A BA10C BA10D CA22 EH20 EH202 EH46 EH462 EH66 EH66C EH662 EJ38 EJ382 GB08 GB15 GB41 JD02 JD03 JG04 JG04A JK06D JL12D JM02C YY00A YY00D

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯電防止剤含有層(A)と帯電防止剤非
    含有層(B)とから成る共押出積層フイルムにおいて、
    帯電防止剤非含有層(B)の表面にアンカーコート層と
    無機物蒸着層とを順次に形成して成ることを特徴とする
    複合フイルム。
  2. 【請求項2】 帯電防止剤含有層(A)における帯電防
    止剤の含有量が0.1〜5.0重量%である請求項1に
    記載の複合フイルム。
  3. 【請求項3】 帯電防止剤含有層(A)側表面の固有表
    面抵抗が1013Ω/□以下である請求項1又は2に記載
    の複合フイルム。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れかの複合フイルムの
    無機物蒸着層の表面に更にシーラント層を設けてなる複
    合フイルム。
  5. 【請求項5】 無機物蒸着層とシーラント層との間に接
    着剤層を設けてなる請求項4に記載の複合フイルム。
  6. 【請求項6】 無機物蒸着層とシーラント層との間の剥
    離強度が200(g/15mm)以上である請求項4又
    は5に記載の複合フイルム。
  7. 【請求項7】 酸素透過度が5(cc/m2・day・
    atm)以下、透湿度が5(g/m2・day)以下で
    ある請求項1〜6の何れかに記載の複合フイルム。
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