JP2002223143A - 弾性表面波装置 - Google Patents

弾性表面波装置

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JP2002223143A
JP2002223143A JP2001020701A JP2001020701A JP2002223143A JP 2002223143 A JP2002223143 A JP 2002223143A JP 2001020701 A JP2001020701 A JP 2001020701A JP 2001020701 A JP2001020701 A JP 2001020701A JP 2002223143 A JP2002223143 A JP 2002223143A
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reflector
surface acoustic
acoustic wave
electrode
idt
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Katsumi Takayama
勝己 高山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 周波数温度特性を変化させないで、弾性表面
波の反射効率を向上させ、反射器を形成するための電極
指の本数を減らすことにより、小型に形成することがで
きる、低周波数に対応した弾性表面波装置を提供するこ
と。 【解決手段】 圧電基板12にすだれ状電極13aを形
成して設けた櫛形電極13及び反射器14とを備える弾
性表面波装置において、前記反射器を構成するすだれ状
電極が、そのライン幅LWとスペース幅SWに関して、
そのライン幅LWとスペース幅SWの比率(LW/(L
W+SW))であるメタライゼーションレシオMRが、
60パーセント以上であり、かつ、前記反射器のすだれ
状電極には、酸化膜が被覆されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気信号と弾性表
面波との間の変換を行うすだれ状電極を有する弾性表面
波装置に係り、特に、低周波数に対応した小型な弾性表
面波装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯電話やテレビ受像機等の電子
部品や通信部品において、共振子や帯域フィルタ等とし
て弾性表面波装置(以下、「SAW(Surface
Acoustic Wave)デバイスという」)が使
用されている。
【0003】図7は、従来のSAWデバイスの一例を示
す平面図である。
【0004】このSAWデバイス1は、例えば、1ポー
ト型SAW共振子であり、圧電基板2とすだれ状電極で
ある櫛形電極(以下、「IDT」(Inter Dig
ital Transducer)という)3及び反射
器4を備えている。
【0005】圧電基板2は、例えば水晶で矩形板状に形
成されている。IDT3及び反射器4は、圧電基板2の
表面に導体金属を蒸着あるいはスパッタリング等により
薄膜状に形成した上で、フォトリソグラフィ等によりす
だれ状となるように形成されている。
【0006】具体的には、IDT3は、複数の電極指3
aが所定のピッチで並設されて長手方向の各端部が交互
に導通されるように形成されている。即ち、2つの櫛形
状の電極の各櫛歯部分が、所定距離隔てて互い違いに入
り込むように形成されている。このIDT3は、電気的
に接続されている外部端子5を介して電気信号と弾性表
面波(SAW)との間の変換を行う機能を有する。この
場合、図8に示されているように、IDT3の電極指3
aと向かい合う電極指3aの間のスペース幅SWは、各
電極指3aのライン幅LWと等しく設定されている。
【0007】反射器4は、複数の電極指4aが所定のピ
ッチで並設されて長手方向の各両端部が導通されるよう
に形成されている。そして、例えば、同一構成の2つの
反射器4が、電極指4aがIDT3の電極指3aと平行
になるように、かつIDT3を弾性表面波の伝播方向、
即ちIDT3の電極指3aの長手方向に直交する方向に
所定距離隔てて挟み込むように形成されている。この反
射器4は、IDT3から伝搬してくる弾性表面波を反射
して、弾性表面波のエネルギーを内部に閉じこめる機能
を有する。この場合、図8に示されているように、反射
器4の電極指4aと、隣り合う電極指4aの間のスペー
ス幅SWは、各電極指4aのライン幅LWと等しく設定
されている。そして、IDT3と反射器4の各電極指3
a,4aの幅LWは互いに等しくされている。
【0008】このような構成において、電気信号が、外
部端子5を介してIDT3に入力されると、圧電効果に
より弾性表面波に変換される。この弾性表面波は、ID
T3の電極指3aの長手方向に対して直交方向に伝搬さ
れ、IDT3の両側から反射器4に放射される。このと
き、圧電基板2の材質、電極の厚みや電極の幅等で決定
される伝播速度とIDT3の電極指3aの電極周期LW
+SWの2倍に等しい波長を持つ弾性表面波が、最も強
く励振される。この弾性表面波は、反射器4により多段
反射されてIDT3に戻され、共振周波数付近の周波数
(動作周波数)fv のみの電気信号に変換されてIDT
3から外部端子5を介して出力される。
【0009】ここで、SAWデバイス1は、例えば10
6メガヘルツ程度の低周波数に対応するように形成さ
れ、IDT3の対数(対となる電極指3aの対の数)6
0対、反射器4の電極指の数150本程度のものであ
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、SA
Wデバイスが搭載される各種情報機器類等は、きわめて
小型化されていく傾向にあり、搭載機器の目的に応じ
て、高周波数対応のSAWデバイスや、低周波数対応の
SAWデバイス等の各種SAWデバイスも小型化される
必要がある。
【0011】ここで、SAWデバイスの周波数はf=v
/λ(v=圧電基板の音速、λ=表面波の波長)である
ことから、周波数fが低いと波長は長くなり、IDT及
び反射器の間隔が大きくなるためSAWデバイスが大型
化してしまう。このため、低周波数に対応したSAWデ
バイスを小型化する上では、IDTの対数や反射器の電
極の本数を減らすことが有効である。
【0012】しかしながら、特に反射器の電極の本数を
減らすと、表面波の反射効率が低下し、チップ端面に到
達した表面波が端面でバルク波に変換されてスプリアス
となる。また、チップ端面で反射された表面波が逆位相
となって戻り、伝搬する表面波を阻害するという問題が
ある。
【0013】そこで、反射器4の電極の本数を増加させ
ないで、反射器4の反射率を高める手法として、電極の
膜厚を厚くする方法がある。すなわち、反射器4の電極
指4aの膜厚を厚くすると、重量が増えて、弾性表面波
の反射率が高くなって、エネルギーの閉じ込め効果が向
上するので、その分電極本数を減らすことが可能とな
る。
【0014】図9は、電極の膜厚が異なる2種類のSA
Wデバイスについて、その温度と周波数変化の関係を比
較したグラフである。図において、Aは電極の膜厚H/
λ=2.1パーセントのSAWデバイス、Bは電極の膜
厚H/λ=2.7パーセントのSAWデバイスについ
て、温度変化によって周波数変化がどのように生じるか
を示している。ここで、Hは電極膜の高さ(電極の膜
厚)であり、λは表面波の波長である。
【0015】図示されているように、SAWデバイス
は、AからBに示すように、電極の膜厚を厚くして、上
述のように反射器4の反射率を向上させようとすると、
周波数変化曲線の頂点温度がP1からP2へ変化してし
まい、SAWデバイス1を各種機器に実装して使用する
場合の使用環境温度において、周波数変化が大きくなっ
てしまうという欠点を有する。
【0016】本発明の目的は、上記課題を解消して、周
波数温度特性を変化させないで、弾性表面波の反射効率
を向上させ、反射器を形成するための電極指の本数を減
らすことにより、小型に形成することができる、低周波
数に対応した弾性表面波装置を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的は、請求項1の
発明によれば、圧電基板にすだれ状電極を形成して設け
た櫛形電極及び反射器とを備える弾性表面波装置におい
て、前記反射器を構成するすだれ状電極が、そのライン
幅LWとスペース幅SWに関して、そのライン幅LWと
スペース幅SWの比率(LW/(LW+SW))である
メタライゼーションレシオMRが、60パーセント以上
であり、かつ、前記反射器のすだれ状電極には、酸化膜
が被覆されている弾性表面波装置により、達成される。
【0018】請求項1の構成によれば、反射器を構成す
るすだれ状電極のメタライゼーションレシオMRを、6
0パーセント以上とすることで、弾性表面波の反射率が
向上し、性能を低下させることなく、反射器を構成する
すだれ状電極の本数を削減することができる。さらに、
反射器のすだれ状電極に酸化膜を被覆することで、さら
に弾性表面波の反射率が向上する。
【0019】ここで、メタライゼーションレシオMRを
高くするにしたがい、その分、弾性表面波の反射率は高
くなるが、装置が小型化するにしたがい、メタライゼー
ションレシオMRを高くすることは、電極間の隙間を極
小化させることになり、製造しにくくなって、歩留りも
低下する。このため、本発明者が種々試みた結果、反射
器のすだれ状電極に酸化膜を被覆することで同様の作用
があることが判明した。また、メタライゼーションレシ
オMRを高くするだけでなく、反射器のすだれ状電極に
酸化膜を被覆することによって、製造上の困難性を生じ
ることなく、所望の反射率を得ることができる。
【0020】請求項2の発明は、請求項1の構成におい
て、前記反射器及び櫛形電極を構成するすだれ状電極
が、そのライン幅LWとスペース幅SWに関して、その
ライン幅とスペース幅の比率としてのLW/(LW+S
W)であるメタライゼーションレシオMRが、60パー
セント以上であることを特徴とする。
【0021】請求項2の構成によれば、反射器だけでな
く、櫛形電極を構成するすだれ状電極に関しても、メタ
ライゼーションレシオMRを、60パーセント以上とす
ることで、弾性表面波の反射率が向上し、その分、性能
を低下させることなく、反射器を構成するすだれ状電極
の本数を削減することができる。
【0022】請求項3の発明は、請求項1または2の構
成において、前記メタライゼーションレシオMRが、6
0パーセント以上で80パーセント以下であることを特
徴とする。
【0023】請求項3の構成によれば、反射器及び/ま
たは櫛形電極を構成するすだれ状電極のメタライゼーシ
ョンレシオMRを、60パーセント以上とすることで、
弾性表面波の反射率が向上し、その分、性能を低下させ
ることなく、反射器を構成するすだれ状電極の本数を削
減することができる。ここで、メタライゼーションレシ
オMRを80パーセントより高めると、フォトリソグラ
フィーにより、電極形成する際に、電極間の間隔が小さ
くなりすぎて、製造が困難となる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を図面に基づいて説明する。
【0025】図1は、本発明のSAWデバイスの第1の
実施形態の概略構成を示す平面図である。
【0026】このSAWデバイス10は、圧電基板12
と、すだれ状電極であるIDT13及びIDT13の両
側にそれぞれ配置された反射器14,14を備えるSA
W共振子である。
【0027】圧電基板12は、圧電材料として、例え
ば、水晶,リチウムタンタレート,LBO等の単結晶基
板やZnO/Si等の多層膜基板等でなり、本実施形態
では、例えば、レイリー波を伝搬する圧電材料として、
結晶材料のカット角方位(φ,θ,ψ)が(0,12
3,0)の水晶基板が使用されている。圧電基板12の
形状は、例えば、図示されているように、矩形板状とさ
れている。
【0028】IDT13及び反射器14は、圧電基板1
2の表面に、アルミニウムやチタン等の導体金属を蒸着
あるいはスパッタリング等により薄膜状に形成した上
で、フォトリソグラフィ等により、すだれ状となるよう
に形成されている。
【0029】具体的には、IDT13は、複数の電極指
13aが後述するスペースでなる所定のピッチで並設さ
れて長手方向の各端部が交互に導通されるように形成さ
れている。即ち、2つの櫛形状の電極の各櫛歯部分が、
所定距離隔てて互い違いに入り込むように形成されてい
る。このIDT13は、電気的に接続されている外部端
子15を介して電気信号と弾性表面波(SAW)との間
の変換を行う機能を有する。
【0030】IDT13の両側には、それぞれギャップ
Gを隔てて、反射器14,14が設けられている。反射
器14は、複数の電極指14aが、IDT13と同じよ
うに、スペースを設けて所定のピッチで並設されて長手
方向の各両端部が導通されるように形成されている。
【0031】そして、例えば、同一構成の2つの反射器
14,14が、電極指14aがIDT13の電極指13
aと平行になるように、かつIDT13を弾性表面波の
伝播方向、即ちIDT13の電極指13aの長手方向に
直交する方向に所定距離隔てて挟み込むように形成され
ている。この反射器14,14は、IDT13から伝搬
してくる弾性表面波を反射して、弾性表面波のエネルギ
ーを内部に閉じこめる機能を有する。
【0032】図2は、図1の所定部分の拡大断面図であ
り、図2(a)は、IDT13の各電極指13aの延び
る方向と直交する方向に切断した部分拡大断面図、図2
(b)は、反射器14,14の各電極指14aの延びる
方向と直交する方向に切断した部分拡大断面図である。
【0033】図2(a)に示すように、IDT13の各
電極指13aと、隣り合う電極指13aの間のスペース
幅SW2は、各電極指13aのライン幅LW2と等しく
設定されている。そして、ライン幅LW2とスペース幅
SW2を合わせたLW2+SW2は、SAW共振子であ
るSAWデバイス10の表面弾性波の波長をλとした
時、λ/2に設定されている。
【0034】尚、IDT13の各電極指13aには酸化
膜13bを設けるようにしてもよい(図2(a)参
照)。IDT13の各電極指13aに酸化膜13bを設
けると、各電極指13aの短絡を有効に防止できる。
【0035】これに対して、図2(b)に示すように、
反射器14,14の各電極指14aのライン幅LW1
は、反射器14,14の各電極指14a,14aの間の
スペース幅SW1よりも大きく形成されている。具体的
には、この実施形態では、反射器14,14の各電極指
14aのライン幅LW1とスペース幅SW1に関して、
そのライン幅とスペース幅の比率,すなわち、LW1/
(LW1+SW1)で表されるメタライゼーションレシ
オMRが60パーセント以上に設定されている。そし
て、このメタライゼーションレシオMRは、80パーセ
ント以下であることが好ましい。尚、ライン幅LW1と
スペース幅SW1を合わせたLW1+SW1は、SAW
共振子であるSAWデバイス10の表面弾性波の波長を
λとした時、λ/2に設定されている。
【0036】しかも、反射器14の各電極指14aに
は、酸化膜14bが被覆されている。この酸化膜14b
は、例えば、電極指14aがアルミニウムで形成されて
いる場合には、電極指14aを形成後に、例えば、Al
2 3 でなる陽極酸化膜を設けることができる。
【0037】本実施形態は以上のように構成されてお
り、反射器14を構成するすだれ状電極14aのメタラ
イゼーションレシオMRを、60パーセント以上とする
ことで、弾性表面波の反射率が向上し、性能を低下させ
ることなく、反射器を構成するすだれ状電極の本数を削
減することができる。
【0038】ここで、メタライゼーションレシオMRを
高くするにしたがい、その分、弾性表面波の反射率は高
くなるが、装置が小型化するにしたがい、メタライゼー
ションレシオMRを高くすることは、電極間の隙間を極
小化させることとなり、フォトリソグラフィによる電極
形成の工程において、製造しにくくなり、歩留りも低下
する。この点で、メタライゼーションレシオMRは、8
0パーセント以下であることが好ましい。
【0039】さらに、反射器14のすだれ状電極14a
に上述のように酸化膜14bを被覆することで、さらに
弾性表面波の反射率が向上する。
【0040】すなわち、メタライゼーションレシオMR
を高くすることには、上述のような製造上の限界がある
ことから、このメタライゼーションレシオMRに関して
は、80パーセント未満とする。そして、さらに弾性表
面波の反射率を高めるために、反射器14のすだれ状電
極に酸化膜14bを被覆するようにして、高い反射率を
容易に得ることができる。この場合、酸化膜14bは、
陽極酸化法により形成されるので、電極形成の場合のよ
うに製造工程上の困難性がないので、メタライゼーショ
ンレシオMRを高くすることと、反射器14のすだれ状
電極に酸化膜14bを被覆することにより、容易に製造
できて、所望の反射率を有する反射器14を備えたSA
W共振子であるSAWデバイス10を得ることができ
る。
【0041】図3は、SAW10のメタライゼーション
レシオMRとCI(クリスタルインピーダンス)値の関
係を示したグラフである。この場合、SAW共振子であ
るSAWデバイス10として、例えば106メガヘルツ
程度の低周波数に対応するように形成され、IDT13
の対数(対となる電極指13aの対の数)60対、反射
器14の電極指の数100本程度、電極の膜厚H/λが
約2.1パーセント、の小サイズチップを用いている。
【0042】SAWデバイスでは、クリスタルインピー
ダンス(以下、「CI値」という)が40Ωよりも高い
と、発振回路と組み合わせた時に発振しない場合や、常
温では正常に動作しても、温度環境の変化により発振し
なくなってしまう場合がある。しかし、本実施形態のS
AW共振子であるSAWデバイス10では、図3に示さ
れているように、メタライゼーションレシオMRを61
%以上とした場合、そのCI値が40Ω以下となってい
る。したがって、反射器14の電極本数を削減しても、
十分な性能を発揮することができるものである。
【0043】図4は、SAW共振子であるSAWデバイ
ス10について、メタライゼーションレシオMRを変化
させた時のCI値に対応した度数分布を示しており、図
4(a)は、メタライゼーションレシオMRが53.3
パーセントの場合のCI値に対応した度数分布を示し、
図4(b)は、メタライゼーションレシオMRが59.
9パーセントの場合のCI値に対応した度数分布を示
し、図4(c)は、メタライゼーションレシオMRが6
4.7パーセントの場合のCI値に対応した度数分布を
示している。
【0044】これらの図に示されているように、メタラ
イゼーションレシオMRが53.3パーセントの場合に
は、CI値が40Ω以下の条件を満たすものは非常に少
なく、メタライゼーションレシオMRが59.9パーセ
ントの場合には、CI値が40Ω以下の条件を満たすも
のはかなり多くなり、ほぼ7割を越える。そして、メタ
ライゼーションレシオMRが64.7パーセントの場合
には、CI値が40Ω以下の条件を満たすものが大部分
となる。
【0045】図5は、本発明の第2の実施形態に係るS
AWデバイス30を示している。図において、第1の実
施形態と共通する構成については同一の符号を付して、
重複する説明は省略し、相違点を中心に説明する。
【0046】図6は、図2の所定部分の拡大断面図であ
り、IDT33及び反射器14を構成する各電極指13
a,14aの延びる方向と直交する方向に切断した部分
拡大断面図である。
【0047】図5及び図6に示すように、この実施形態
では、IDT33及び反射器14のメタライゼーション
レシオMRは同じに構成されている。すなわち、IDT
33及び反射器14,14の各電極指13a,14aの
ライン幅は同じであり、共通してLW1とされている。
そして、このライン幅LW1は、IDT33と反射器1
4,14の各電極指13a,13aの間,あるいは14
a,14aの間のスペース幅SW1よりも大きく形成さ
れている。具体的には、この実施形態では、このライン
幅LW1とスペース幅SW1に関して、そのライン幅と
スペース幅の比率,すなわち、LW1/(LW1+SW
1)で表されるメタライゼーションレシオMRが60パ
ーセント以上に設定されている。そして、このメタライ
ゼーションレシオMRは、80パーセント以下であるこ
とが好ましい。
【0048】また、各電極指13a,14aには、酸化
膜13b,14bが被覆されている。
【0049】本実施形態は以上のように構成されてお
り、IDT33及び反射器14のメタライゼーションレ
シオMRが共に60パーセント以上に設定されているの
で、第1の実施形態と同様の作用効果を発揮することが
できる。
【0050】本発明は、上述の実施形態に限定されるも
のではなく、請求項に記載の発明の趣旨を逸脱しない範
囲で、SAW共振子,SAWフィルター,SAW発振器
等のあらゆる形態のSAWデバイスに適用される。
【0051】特に、上述の各実施形態の個々の構成は、
必要により省略したり、これらと異なる他の構成と、あ
るいは個々の構成どうしを、任意に組み合わせることが
できる。
【0052】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、周
波数温度特性を変化させないで、弾性表面波の反射効率
を向上させ、反射器を形成するための電極指の本数を減
らすことにより、小型に形成することができる、低周波
数に対応した弾性表面波装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のSAWデバイスの第1の実施形態を示
す概略平面図。
【図2】図2は、図1のSAWデバイスの部分拡大断面
図であり、(a)は、IDT13の各電極指13aの延
びる方向と直交する方向に切断した部分拡大断面図、
(b)は、反射器14,14の各電極指14aの延びる
方向と直交する方向に切断した部分拡大断面図。
【図3】図1のメタライゼーションレシオMRとクリス
タルインピーダンス値の平均との関係を示すグラフ。
【図4】図1のSAWデバイスのメタライゼーションレ
シオMRを変化させた時のCI値に対応した度数分布を
示すグラフ。
【図5】本発明のSAWデバイスの第2の実施形態を示
す概略平面図。
【図6】図5のSAWデバイスのIDT13及び反射器
14を構成する各電極指13a,14aの延びる方向と
直交する方向に切断した部分拡大断面図。
【図7】従来のSAWデバイスの概略平面図。
【図8】図7のSAWデバイスのIDT3及び反射器4
を構成する各電極指3a,4aの延びる方向と直交する
方向に切断した部分拡大断面図。
【図9】電極の膜厚が異なる2種類のSAWデバイスに
ついて、その温度と周波数変化の関係を比較したグラ
フ。
【符号の説明】
10,30 SAWデバイス(弾性表面波装置) 13 IDT(櫛形電極) 13a 電極指 14 反射器 14a,14b,14c 電極指 15 反射端面 16 反射端面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電基板にすだれ状電極を形成して設け
    た櫛形電極及び反射器とを備える弾性表面波装置におい
    て、 前記反射器を構成するすだれ状電極が、そのライン幅L
    Wとスペース幅SWに関して、そのライン幅LWとスペ
    ース幅SWの比率(LW/(LW+SW))であるメタ
    ライゼーションレシオMRが、60パーセント以上であ
    り、 かつ、前記反射器のすだれ状電極には、酸化膜が被覆さ
    れていることを特徴とする弾性表面波装置。
  2. 【請求項2】 前記反射器及び櫛形電極を構成するすだ
    れ状電極が、そのライン幅LWとスペース幅SWに関し
    て、そのライン幅とスペース幅の比率としてのLW/
    (LW+SW)であるメタライゼーションレシオMR
    が、60パーセント以上であることを特徴とする、請求
    項1に記載の弾性表面波装置。
  3. 【請求項3】 前記メタライゼーションレシオMRが、
    60パーセント以上で80パーセント以下であることを
    特徴とする、請求項1または2に記載の弾性表面波装
    置。
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