JP2002222260A - 介護現場状況把握装置 - Google Patents

介護現場状況把握装置

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JP2002222260A
JP2002222260A JP2001018234A JP2001018234A JP2002222260A JP 2002222260 A JP2002222260 A JP 2002222260A JP 2001018234 A JP2001018234 A JP 2001018234A JP 2001018234 A JP2001018234 A JP 2001018234A JP 2002222260 A JP2002222260 A JP 2002222260A
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Minoru Tawara
稔 田原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 介護提供者の被介護者宅に対する介護支援業
務の実施状態を記録して、その情報を関係者が利用でき
るようにする介護現場状況把握装置の提供。 【解決手段】 被介護者関係情報入力手段を兼ねた介護
提供者関係情報入力手段1であって、介護提供者用磁気
カード1a、被介護者用磁気カード1b及びその記録内
容を読み取るカード読み取り装置1cで構成した介護提
供者関係情報入力手段1と、磁気カード1aをカード読
み取り装置1cに挿入した際の日時と抜き取る際の日時
を出力し、かつ介護予定時間を計測する日時信号発生部
2と、介護支援状況を録音・録画する録音手段3a及び
録画手段3bからなる介護状況記録手段3と、記録した
データを保存する記憶手段4と、データを外部の関係者
とやり取りするサーバと通信するための通信手段5と、
これらを制御する演算制御部6とで構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、介護提供者が証人
のいない訪問先の被介護者に対して介護・支援を行って
いる在宅介護現場の状況と現に介護の手間に要した時間
とを正確に把握するための介護現場状況把握装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、被介護者に対する介護支援は
各市町村で立案し予算化した範囲内で介護措置として実
施されていたが、平成12年4月からは新しい介護保険
制度がスタートするに至った。その概要は、すでに新聞
やテレビなどで報じられているが、初めに内容を簡単に
説明しておくと、先ず介護支援を希望する者が、市町村
の窓口に介護支援サービスを受けるための申請手続を行
うことからその作業は開始されることとなる。
【0003】この申請が行われると、介護支援を希望す
る者のところに市町村の調査員や市町村から委託された
介護支援専門員(居宅介護支援事業者:ケアマネージャ
ー等)が出向いて聞き取り調査を行い、予め定められて
いる調査項目に対して回答を受け、その回答に基づいて
コンピューター処理し、「一日当たりの介護の手間に必
要な時間」を推計し、その長さによって介護支援の必要
度、即ち、要介護度区分の中の要支援、要介護1〜5の
合わせて6区分への当て嵌めがなされ、これをもって一
次判定とする。
【0004】更に、この一次判定の結果と介護支援を希
望する者のかかりつけの医師(ない場合は市町村の窓口
に相談)の診断書とを基に、複数人(5人程度)の医
療、福祉及び保険の専門家で構成する介護認定審査会に
よって二次判定がなされ、自立、要支援及び要介護1〜
5のいずれかに最終認定される。そしてここで要支援又
は要介護1〜5の認定を受けた者に対しては、その認定
に応じて、ケアプラン(介護サービス計画)が立案さ
れ、これに基づいて身体介護、家事介護、訪問看護又は
身体介護と家事介護を合わせた複合介護等の各介護支援
サービスが受けられることとなる。
【0005】そして認定を受けた者、即ち、被介護者
が、市町村が指定した指定事業者であるケアマネージャ
(居宅介護支援事業者)にケアプランの立案を依頼し、
更に同様に市町村が指定した指定事業者である居宅サー
ビス事業者に介護支援を要請し、かつ契約をすることに
より、該居宅サービス事業者から派遣される必要な資格
を保持する介護提供者によって初めて被介護者はこの介
護保険制度の下での介護支援を受けることができること
となる。該介護支援は前記ケアマネージャによって立案
されたケアプランに基づいて行われるべきことは言うま
でもない。
【0006】ところで、被介護者には、原則として、各
市町村で決められた保険料と現に受けた介護支援サービ
スの対価の10%相当分(一部負担金)とのそれぞれの
支払い義務が生じ、前者は医療保険の保険料とともに納
入すべきものであり、後者は介護提供事業者に対して支
払うべきものである。
【0007】しかし、このような新しい介護保険制度の
下での介護支援に対しては、被介護者、介護提供者、ケ
アマネージャ、居宅サービス事業者及び市町村の担当部
署のそれぞれの立場に於いて、次のようなトラブルや不
正若しくは不備不安等の発生が想定されるものである。
【0008】先ず、被介護者の立場から見ると、介護提
供者が密室状態で無防備な被介護者の居宅内に入ること
となるので、物品や金銭が無くなったり、契約した内容
に正しく沿った介護支援をして貰えなかったり、不当請
求をされたり、或いはいじめられたり、言動により精神
的に侮辱されたり、若しくは、意思の疎通が十分に取れ
ずに不安になったりする等のことが考えられる。
【0009】介護提供者の立場から見ると、契約内容に
沿った正当な介護支援を行ったのに正しく評価して貰え
なかったり、被介護者から必要以上の介護支援を要請さ
れたり、正規の時間をオーバーしての介護支援を求めら
れたり、金銭その他を盗んだとか壊したとかの有らぬ疑
いを掛けられたり、言動により精神的に侮辱されたり、
健常者には到底理解できないような言動をあたかも実際
にあったように主張されたりする等のことが考えられ
る。
【0010】ケアマネージャ等の介護支援専門員の立場
から見ると、被介護者の要介護度区分に適合した最適な
ケアプランを作成し、これに基づいて介護が開始された
にもかかわらず、在宅介護現場での実施日時や状況が正
確かつ速やかに把握できないため、被介護者及び介護提
供者或いは市町村の担当部署のそれぞれからの苦情や問
い合わせに対して納得のゆく適切な説明や判断更にはそ
の判断に関する説明ができない等、業務に関わる現に必
要な現場情報の不足が考えられる。
【0011】居宅サービス事業者の立場から見ると、介
護提供者から確認不能な不当な報告書を提出されたり、
介護提供者が契約内容に沿った正規の介護支援を行った
のに市町村の担当部署で評価して貰えず正当な支給を受
けることができなかったり、支給が遅れたり等の問題が
生じ、これらによって相互信頼の欠如を生じさせること
となることが考えられる。
【0012】最後に市町村の担当部署の立場から見る
と、居宅サービス事業者から不当な報酬を請求された
り、被介護者と介護提供者との介護支援トラブルの処理
判断に困惑したりする等が考えられる。
【0013】そして以上のような想定される、若しくは
生じつつあるトラブルや不正若しくは不備不安は、介護
サービスの基本形態を従来の「措置」から「ビジネスを
導入した契約制」に変換したため生じることになったも
のであり、具体的には、新規に発生した介護ビジネスに
参入した様々な居宅サービス事業者等がその判断で記録
したに過ぎない報告書を根拠として、「介護保険から給
付されるサービス対価の請求」に求められている「現に
サービスの提供に要した費用」要件を評価することにし
たところにある。
【0014】即ち、特に居宅介護サービスの介護現場
は、必然的に証人のいない訪問先になるため、介護提供
者又はその報告に基づいて必要書類を作成する居宅サー
ビス事業者は、いずれの被介護者に対して、いずれの介
護提供者が、どのような介護サービスをどのような提供
状況の下で、どれだけの時間提供したか、についての報
告に、それらの事実を裏付ける何らの証拠資料をも付す
ことができないのが実状であり、この点に前記トラブル
や不正若しくは不備・不安等の主たる原因がある。これ
は制度上の信頼性の確立に重大な支障を生じることが考
えられるきわめて重要な問題である。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上の問題
点に鑑み、在宅介護現場に於ける高い透明性の確保を図
ることにより、介護保険制度上の信頼性の確保に資する
ことを解決の課題とするものであり、具体的には、少な
くとも、「現にサービスの提供に要した費用」要件を評
価するために必要な情報を把握するという観点から、居
宅介護現場に於ける介護提供者及び被介護者の実際の行
動を的確に把握できるようにし、これによって介護サー
ビス等の評価の基礎を否定できない事実に基づいて正確
に把握できるようにし、被介護者、介護提供者、ケアマ
ネージャ、居宅サービス事業者及び市町村の担当部署の
いずれもが無用な不利益を被ることがないようにする介
護現場状況把握装置を提供することを解決の課題とす
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の1は、訪問した
介護提供者が、自己を特定する情報及びその訪問・退出
の入力をするための介護提供者関係情報入力手段と、前
記介護提供者の訪問・退出の入力の際に、それらの入力
時点の日時情報を取得するための日時信号発生部と、前
記介護提供者の訪問時から退出時までの介護現場の状況
の記録を行うための介護状況記録手段と、前記被介護者
を特定する情報を入力する被介護者関係情報入力手段
と、前記介護提供者を特定する情報、前記訪問・退出の
入力に基づいて取得された訪問・退出日時情報及び前記
介護状況記録手段の記録事項のそれぞれを相互に関連づ
けて保存するとともに、前記被介護者関係情報入力手段
を通じて入力された前記被介護者を特定する情報をも保
存する記憶手段と、上記記憶手段に保存してある情報
を、通信回線を介して外部とやり取りするための通信手
段と、で構成した介護現場状況把握装置である。
【0017】本発明の2は、本発明の1の介護現場状況
把握装置に於いて、前記介護提供者関係情報入力手段
を、そのカード挿入口に、介護提供者の持参する所定の
カードが差し込まれた際に、該カードに記録されている
介護提供者を特定する情報を読み取るとともに、該カー
ドが挿入されたことでこれによって特定される介護提供
者がその挿入時点に訪問したものと認識し、該カードが
抜き取られることで該介護提供者が退出したものと認識
するように構成した介護現場状況把握装置である。
【0018】本発明の3は、本発明の1の介護現場状況
把握装置に於いて、前記介護提供者関係情報入力手段
を、訪問した介護提供者を特定する情報の入力をするた
めの文字情報入力用キー群と、介護提供者の訪問時・退
出時にそれぞれその旨の入力をするための二つのキーと
を備えたキーボードに構成した介護現場状況把握装置で
ある。
【0019】本発明の4は、本発明の1、2又は3の介
護現場状況把握装置に於いて、前記日時信号発生部は、
介護提供者の訪問入力時からの時間の経過を計測し、介
護予定時間が経過した際には、該介護予定時間の経過を
報知する報知信号を発するように構成した介護現場状況
把握装置である。
【0020】本発明の5は、本発明の1、2、3又は4
の介護現場状況把握装置に於いて、前記介護状況記録手
段を、録音手段及び録画手段の一方又は双方で構成した
介護現場状況把握装置である。
【0021】本発明の6は、本発明の1、2、3、4又
は5の介護現場状況把握装置に於いて、前記通信手段
を、前記記憶手段に蓄積されている情報を定期的又は非
定期的に取り出して、インターネットを介して、サーバ
の記憶手段に順次登録するように構成し、他方、該サー
バには、外部の関係者が、インターネットを介して、そ
の記憶手段に登録された情報にアクセスするためのアク
セス手段を構成した介護現場状況把握装置である。
【0022】本発明の7は、本発明の6の介護現場状況
把握装置に於いて、前記アクセス手段を、外部の関係者
と前記サーバの記憶手段に登録した情報のやり取りをす
る際に、その前提として該外部の関係者が該情報にアク
セスする資格を有するか否かの確認動作を行うように構
成した介護現場状況把握装置である。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明は、基本的に、介護提供者
関係情報入力手段と、日時信号発生部と、介護状況記録
手段と、被介護者関係情報入力手段と、記憶手段と、通
信手段とで構成した介護現場状況把握装置である。もっ
とも上記各構成要素からそれぞれに備えられた制御要素
を分離して一つに纏めた制御手段を構成し、これによっ
て上記各構成要素の制御要素以外の部分の動作を制御す
ることとするのも可能であり、そのようにした場合は、
該制御手段もまた基本的な構成要素の一つであるという
こともできる。
【0024】前記介護提供者関係情報入力手段は、ケア
プランに基づいて被介護者宅を訪問した介護提供者が、
自己を特定する情報及びその訪問・退出の入力をするた
めの入力手段である。
【0025】前記介護提供者関係情報入力手段として
は、種々のそれが考えられるが、容易、スピーディかつ
正確に入力できるものが好ましい。この介護提供者関係
情報入力手段は、たとえば、介護提供者を特定する情報
の記録されたカードと、これを挿入する挿入口を備え、
該挿入口に挿入されたカードの記録内容を読み取ること
ができるカード読み取り装置とで構成することができ
る。該カード読み取り装置は、介護提供者の訪問・退出
の入力手段も兼ね、該カードが挿入口に挿入された時点
を介護提供者の訪問時点と判断し、その訪問時点の日時
は前記日時信号発生部から取得し、更に該カードが抜き
取られた時点を退出時点と判断し、その退出時点の日時
は前記日時信号発生部から取得するように構成すること
ができる。
【0026】前記カードは、たとえば、磁気カード、I
Cカード又は厚手の紙で作成された紙カード等であり、
何れでも採用可能である。情報の記録は、磁気カード又
はICカードであれば、云うまでもなく、磁気又は電圧
等によるディジタル記録であり、紙カードであれば、文
字及びバーコード等の一方又は双方による記録で、前記
カード読み取り装置は、これらに対応し、それらを読み
取れるものでなければならないのは云うまでもない。
【0027】なお前記介護提供者を特定する情報は、そ
の住所、氏名、所属(指定居宅サービス事業者)、資格
等であり、これらが前記カードにそれぞれ対応する記録
形式で記録されるものである。
【0028】それぞれ前記介護提供者関係情報入力手段
で入力された情報は、前記介護提供者を特定する情報と
その訪問退出の日時情報とを関連づけて前記記憶手段に
保存する。
【0029】前記介護提供者関係情報入力手段として
は、以上のようなカード及びカード読み取り装置によっ
て構成するものの他、たとえば、訪問した介護提供者を
特定する情報の入力をするための文字情報入力用キー群
と、介護提供者の訪問時・退出時にそれぞれその旨の入
力をするための二つのキーとを備えたキーボードに構成
することもできる。
【0030】この場合は、悉くキー入力をすることにな
るので、若干手間がかかるが、文字情報であれば、どの
ような内容の入力も可能である利点もある。
【0031】前記日時信号発生部は一般的な構成の時計
機能を持った手段であり、たとえば、その基本部分は、
安定した周波数のクロックパルスを発生させる発振回路
と、その出力パルスを計数して日時信号を得る計数部と
で構成することができる。前記日時信号発生部は、たと
えば、以上のような構成であり、前記介護提供者の訪問
・退出の入力の際に、それらの入力時点の日時情報を生
成する等、正確な日時情報を発生させ、これを必要な場
合に出力できるようにしたものである。
【0032】また、前記日時信号発生部は、介護提供者
の訪問入力時からの時間の経過を計測し、介護予定時間
が経過した際に、該介護予定時間の経過を報知する報知
信号を発するように構成することができる。なお介護予
定時間は、そのための入力手段を別に用意し、または他
の入力手段を兼用可能に構成しておき、予めケアプラン
に基づいて前記記憶手段に保存しておくこととするのが
良い。報知信号は、介護提供者に予定時刻の到来を報知
し得るものであればどのようなものであっても良い。た
とえば、ブザーや光の点滅又は音声による報知等を自由
に採用することができる。
【0033】前記介護状況記録手段は、前記介護提供者
の訪問時から退出時までの介護現場の状況の記録を行う
ための手段であり、その間の前記介護提供者及び前記被
介護者の行動を客観的に記録することを目的とする。具
体的には、前記介護状況記録手段は、録音手段及び録画
手段の一方又は双方で構成することができる。録音手段
は、被介護者に近接する位置に配して、この付近での介
護提供者及び被介護者の声その他の物音を録音可能に
し、また録画手段も被介護者に近接する位置に配して該
被介護者を中心とする付近を撮影し、介護提供者及び被
介護者の行動等の録画を可能とする。
【0034】前記介護状況記録手段は、録音手段及び録
画手段の双方又は一方のいずれを採用する場合であって
も、前記介護提供者の訪問時点から退出時点までの間の
介護状況等を、前記目的の観点から十分に記録できるよ
うに、継続的に又は断続的に動作するように構成する。
前記のように、介護提供者の訪問入力をカードのカード
読み取り装置の挿入口への挿入によって行うものとした
場合は、この時点から動作を開始し、カードを抜き取っ
た時点でその動作を停止するようにする。
【0035】前記介護状況記録手段として録音手段や録
画手段を採用した場合は、その記録は、前記介護提供者
を特定する情報及びその訪問退出の時刻情報と関連づけ
て前記記憶手段に保存する。このとき、それらの音声信
号情報やビデオ信号情報はそれら自体相当大容量となる
ので圧縮して保存するのが適当である。
【0036】前記被介護者関係情報入力手段は、たとえ
ば、前記介護提供者関係情報入力手段をこれに兼用する
ように構成することができる。前記介護提供者関係情報
入力手段をカード及びカード読み取り装置を採用した場
合は、そのカードの一部に被介護者の情報である旨の記
号その他を付しておき、これで区別し、その記号その他
が付してある場合は、被介護者のカードとしてその記録
内容を読みとるようにすることができる。あるいは、カ
ードを挿入する際に特別に設けてあるキーの操作を行っ
てそのカードが被介護者の情報を記録したものである旨
の入力ができるようにすることができる。
【0037】前記介護提供者関係情報入力手段を、訪問
した介護提供者を特定する情報の入力をするための文字
情報入力用キー群と、介護提供者の訪問時・退出時にそ
れぞれその旨の入力をするための二つのキーとを備えた
キーボードに構成した場合は、上記文字情報入力用キー
群を前記被介護者関係情報入力手段に兼用し、これらに
よってその情報を入力するように構成することもでき
る。
【0038】前記被介護者関係情報は、通常、この装置
を用いる特定の被介護者に関する情報をいったん入力し
てしまうと、その後は、その内容の変更があった場合の
みしか使用しないので、特別の手段を構成するよりは、
以上のように他の手段を兼用するように構成するのが良
い。
【0039】前記被介護者関係情報として、入力すべき
内容は、概ね、被介護者の氏名、住所、生年月日、要介
護度区分等である。この入力内容には併せてケアプラン
を作成したケアマネージャ名も含めるのが良い。或い
は、更にケアプランそのものを加えることとしても良
い。前記被介護者関係情報入力手段で入力された以上の
情報は、前記記憶手段に特に他の情報とは関連づけずに
保存する。
【0040】前記記憶手段は、できるだけ大容量の情報
を保存可能なそれを採用するのが適当である。たとえ
ば、複数のハードディスク等を用いて構成することがで
きる。
【0041】前記通信手段は、前記記憶手段に保存して
ある情報を、通信回線を介して、外部とやり取りするた
めの手段である。したがってこの目的を達成できるもの
であればその構成は特定のそれに限定されない。たとえ
ば、後記通信プログラムを実行する演算制御部、画面表
示を行うディスプレー、キーボード等の入力手段、ター
ミナルアダプター(TA)及びDSU又はモデム、通信
プログラム等によって構成されるものとすることができ
る。上記演算制御部は、前記のように、前記制御手段を
各構成要素の制御用に構成した場合は、これと兼用する
事とするのが適当である。しかして、この場合は、該制
御手段は、前記介護提供者関係情報入力手段、日時信号
発生部、介護状況記録手段、被介護者関係情報入力手段
及び記憶手段を、それぞれ制御するとともに、通信手段
の演算制御部として動作する。
【0042】前記記憶手段に保存してある情報は、たと
えば、前記通信手段により、インターネット等の通信回
線を介して、外部の関係者、即ち、居宅サービス事業
者、ケアマネージャ、介護提供者及び市町村の担当部署
が、直接、これにアクセスしてその情報を読み出すこと
ができるように構成することができる。勿論、アクセス
する者に対して、その資格を有するか否かの確認を行
い、有資格者以外のアクセスを拒否する構成を備える等
の必要はある。資格区分を定め、読み出し以上の操作、
たとえば、保存情報の消去等は特別の資格を有する者し
かできないように構成する等の必要もある。
【0043】また前記記憶手段に保存してある情報の外
部からの読み出しに関しては、以上の構成に代えて、次
の構成を採用することができる。即ち、前記通信手段
を、前記記憶手段に蓄積されている情報を定期的又は非
定期的に取り出して、インターネットを介して、インタ
ーネットに接続しているサーバの記憶手段に順次登録す
るように構成し、他方、該サーバには、外部の関係者が
その記憶手段に登録された情報にアクセスするためのア
クセス手段を備えることとするものである。
【0044】当然、この場合も、前記アクセス手段を、
外部の関係者と前記サーバの記憶手段に登録した情報の
やり取りをする際に、その前提として該外部の関係者が
該情報にアクセスする資格を有するか否かの確認動作を
行うように構成する必要がある。更にアクセスする者に
資格区分を定め、読み出し以上の操作、たとえば、保存
情報の消去等については、特別の資格を有する者しかで
きないように構成する等の必要があるのも同様である。
【0045】このように構成し、前記サーバの記憶手段
に情報を早めに移動することとすることにより、個々の
被介護者宅に設置する介護現場状況把握装置の記憶手段
を比較的容量の小さなものにすることができる。また情
報を取得しようとする外部の関係者にとっては、一カ所
にアクセスすることで、関係の多数の被介護者の情報を
入手することができることとなる。
【0046】したがって本発明の介護現場状況把握装置
によれば、この装置の使用開始に際して、まず初めに被
介護者関係情報入力手段を用いて、この装置を使用する
被介護者の関係情報(前記のように、ケアマネージャ
名、或いはケアプランも含む)を入力しておくものとす
る。これは、前記介護提供者関係情報入力手段を兼用す
る場合は、該介護提供者関係情報入力手段を用いて入力
する。該介護提供者関係情報入力手段が、カード及びカ
ード読み取り装置で構成され、そのカードの一部に付し
た被介護者関係の情報である旨の記号その他によって被
介護者のカードと介護提供者のカードとを区別するよう
に構成したものである場合は、そのような符号等を付し
たカードを用いて入力する。
【0047】この場合は、被介護者用のものであること
を示す符号等を付し、かつその情報を記録したカードを
カード読み取り装置の挿入口に挿入する。そうすると、
その記録内容が該カード読み取り装置で読み取られ、前
記符号等により、該カードの記録内容が被介護者関係の
情報である旨認識され、かつ該カードの記録内容である
被介護者関係の情報が前記記憶手段に保存されることと
なる。
【0048】該介護提供者関係情報入力手段が既述の他
の構成である場合は、先に説明した入力の仕方で入力す
る。もちろん、独自の入力手段を構成した場合は、それ
に応じた入力の仕方で入力するのは言うまでもない。
【0049】なお前記被介護者関係情報として入力すべ
き内容は、既述のように、概ね、被介護者の氏名、住
所、生年月日、要介護度区分等及びケアプランを作成し
たケアマネージャ名である。或いはこれらにケアプラン
を含めたものである。前記被介護者関係情報入力手段で
入力された以上の情報は、前記記憶手段に他の情報とは
関連づけずに保存される。
【0050】この後、介護提供者が被介護者宅を訪問し
た際には、前記介護提供者関係情報入力手段により、介
護提供者自身を特定する情報及び訪問した旨の入力を行
う。
【0051】該介護提供者関係情報入力手段を前記カー
ド及びカード読み取り装置で構成した場合は、介護提供
者は、被介護者宅を訪問した際に、まず持参したカード
をカード読み取り装置の挿入口に挿入する。そうする
と、該カードの記録内容である介護提供者を特定する情
報が該カード読み取り装置で読み取られ、これが前記記
憶手段に保存されることとなる。
【0052】同時に、このカードの挿入口への挿入は、
介護提供者が被介護者宅に訪問した旨の入力ともなり、
訪問日時が前記日時信号発生部から取得され、これもま
た前記介護提供者を特定する情報と関連づけて記憶手段
に保存されることとなる。
【0053】前記介護提供者関係情報入力手段を、前記
文字情報入力用のキー群と訪問・退出の入力をするため
の二つのキーとを備えたキーボードに構成した場合は、
被介護者宅を訪問した介護提供者は、云うまでもなく、
前記文字情報入力用のキーボードで自己を特定する必要
な情報の入力を行い、かつ訪問・退出の入力をするため
の二つのキーを利用して訪問した旨の入力を行う。後者
の入力によって前記日時信号発生部から訪問日時が取得
されることになるのは先に説明した介護提供者関係情報
入力手段をカード及びカード読み取り装置で構成した場
合と同様であり、またそれぞれの情報が記憶手段に保存
されるのも云うまでもなく同様である。
【0054】こうして介護提供者によって訪問した旨の
入力がされ、ケアプランにしたがった介護支援のための
時間が始まると、これと同時に、前記介護状況記録手段
の動作が開始し、被介護者及び介護提供者の様子が継続
して又は断続的に記録されることとなる。該介護状況記
録手段を録音手段で構成した場合は、介護提供者及び被
介護者の動作に伴う物音や会話等が継続的又は断続的に
録音されることとなる。また該介護状況記録手段を録画
手段で構成した場合は、介護提供者及び被介護者の様子
が継続的又は断続的に録画されることとなる。両手段で
構成した場合は、録音及び録画の双方が行われることと
なる。
【0055】したがって介護提供者は、前記介護提供者
関係情報入力手段でその情報の入力を行ってしまえば、
その後は、本来の業務であるケアプランに従った介護支
援業務に専念することができる。介護支援業務の遂行中
に生じた様々な事柄、たとえば、介護提供者及び被介護
者のそれぞれの動作、会話、動作に伴う様々な物音等は
前記介護状況記録手段で継続的又は断続的に記録され、
これが介護提供者を特定する情報に関連づけて記憶手段
に記録され、客観的な記録が残されてゆくこととなる。
【0056】前記日時信号発生部に、介護予定時間の経
過を報知する報知信号を発するように構成した場合に
は、以上のようにして必要な介護支援業務を行い、ケア
プランに基づく予定の時間が経過すると、前記日時信号
発生部から報知信号が発せられ、予定時間が経過したこ
とが報知される。報知信号は予め定められたブザー、光
の点滅又は音声の形式で発せられる。したがって介護提
供者は、正確に計測された日時信号発生部による報知信
号によって、過不足なく、予定の時間の介護支援業務を
行うことができることとなる。
【0057】介護提供者は、特別なことがなければ、こ
の時点で業務を終了し、被介護者宅を退出するが、この
とき、前記介護提供者関係情報入力手段を用いて退出の
入力を行う。この退出の入力は、該介護提供者関係情報
入力手段として前記カード及びカード読みとり装置を採
用した場合は、単に該カードを抜き取ることで、その退
出の入力をしたものと認識される。
【0058】前記カードの抜き取り操作等の退出の入力
操作が行われると、前記日時信号発生部から該入力操作
の時点の日時が取得され、これが介護提供者の退出日時
として前記訪問日時と関連づけて前記記憶手段に保存さ
れることとなる。前記介護状況記録手段の動作も該入力
操作の時点で停止し、その記録内容も介護提供者関係情
報及び訪問・退出日時と関連づけて前記記憶手段に保存
されることとなる。介護状況記録手段の記録内容は圧縮
して保存するのが良い。
【0059】なお同一の介護提供者又は異なる介護提供
者の各回の介護支援業務は、以上のように、各回の訪問
毎にひとまとまりの情報として記憶手段に保存されるこ
ととなる。
【0060】ところで、以上のようにして記憶手段に保
存された各回の訪問毎の情報は、これにアクセスする資
格を有する関係者は、種々の態様で、通信回線を介し
て、これを読み出すことができるようにすることができ
る。
【0061】たとえば、外部の関係者と電話回線を介し
て直接情報のやり取りをする場合は、その通信用のプロ
グラムを次のような内容のものとする。外部の関係者
が、たとえば、パソコン端末を利用して、電話回線を介
してアクセスしてくると、該端末の画面に最初に資格確
認画面を表示して、該関係者がアクセスする資格を有す
るか否かの確認を行う。たとえば、IDとパスワードの
入力を求め、これによってアクセスする資格の確認を行
う。外部の関係者の内、ケアマネージャ及び市町村の担
当部署には全情報についてのアクセス権を認め、居宅サ
ービス事業者には、その居宅サービス事業者関係の介護
提供者が行った介護支援業務に関する情報についてのみ
アクセス権を認め、介護提供者には該介護提供者が行っ
た介護支援業務に関する情報についてのみのアクセス権
を認めることとする。
【0062】なお被介護者又はその家族は、全情報につ
いてアクセス権を有することとするのは言うまでもな
い。なおまた前記記憶手段は、公平な立場でその情報に
責任を持ち得る市町村の担当部署等にのみ削除の資格を
与え、該担当部署等で必要なバックアップを取った上
で、削除できるようにしておくのが良い。云うまでもな
く、他の関係者がそれにアクセスしてその情報を知る必
要が生じると想定される一定期間は削除すべきでなく、
したがって該一定期間を経過して初めて削除可能になる
ように設定しておくのが良い。
【0063】そこで、外部の関係者のそれぞれがパソコ
ン端末を利用して電話回線を介してアクセスすると、前
記したように、まずそれぞれの端末の画面に資格確認画
面が表示され、ここでIDとパスワードの入力が求めら
れ、これを入力すると、データベースの中から、該当す
るIDとパスワードが存在するか否かの確認が行われ、
それが存在すれば、引き続いて、端末の画面に情報検索
画面を表示し、この画面で、居宅サービス事業者名、介
護提供者名、期間等の検索条件を用いて、必要に応じて
それらの論理和又は論理積を取って、登録情報中から必
要な情報の検索を行うことができるようにする。
【0064】被介護者又はその家族の場合は、先に述べ
た資格区分により、該被介護者に関する全ての情報にア
クセス可能であり、したがって該被介護者に関する全て
の情報が検索対象となる。他の外部の関係者の場合も、
同様に、それぞれ先に述べた資格区分によりアクセス可
能な情報の範囲が検索可能な範囲になる。
【0065】前記情報検索画面中で、検索条件が指定さ
れ、それが確認されると、対象の介護現場状況把握装置
の記憶手段に保存されている全保存情報中から検索条件
に一致する情報が検索され、次に端末の画面にリスト表
示画面が表示され、これにヒットした情報のリストが表
示される。このリストについては、その中から希望のそ
れを選択し、録音データ、録画データ又はそれ以外のデ
ータ等の必要なデータ種別を定め、ダウンロード、画面
表示又は削除等の操作種別を選択してこれを実行するこ
とで、リストアップされた情報についてその通りの操作
を行うことができる。勿論、削除は、既述の資格区分と
の関係で、市町村の関係部署のみが可能であり、他の関
係者に対しては、選択肢である「削除」は表示されない
か、機能しないように構成するのが適当である。
【0066】したがって、たとえば、介護提供者は、そ
の資格区分の範囲内の情報、即ち、自己の提供した介護
支援業務に関する情報を検索するとともに、端末の画面
に表示し又はダウンロードし、これに基づいて容易かつ
正確に必要書類を作成し、自己の属する居宅サービス事
業者にこれを提出することができる。必要なコンピュー
タプログラムを作成しておけば、上記ダウンロードした
データに基づいて自動的に必要書類を作成することも可
能である。また被介護者との間でトラブルがあった場合
には、上記情報によって、介護業務を行った時間、介護
の内容、その他について、自己の行為を客観的に証明す
ることが可能になる。
【0067】また居宅サービス事業者は、必要に応じ
て、その属する介護提供者の介護支援業務に関する情報
を検索してその端末の画面に表示し又はダウンロード
し、これらに基づいて該介護提供者の提出した書類の内
容をチェックし、その内容が正しいものであるか否かを
確認することができる。あるいは、該居宅サービス事業
者は、市町村の担当部署に提出する書類を画面表示し又
はダウンロードしたデータに基づいて容易かつ正確に作
成することができる。この場合も、必要なコンピュータ
プログラムを作成しておけばダウンロードしたデータに
基づいて自動的に必要書類を作成することも可能であ
る。
【0068】ケアマネージャは、被介護者と介護提供者
との間で何らかのトラブルが発生した場合等に、そのト
ラブルの内容に応じて、必要な範囲の情報を検索し、得
られた情報を端末の画面に表示し又はダウンロードする
ことにより、介護業務を行った時間を確認し、あるいは
前記介護状況記録手段の情報をチェックすることで、介
護現場での正確な実施状況を把握する事が可能となる。
そして介護支援業務の実施状況の正確な把握に基づい
て、公平かつ適切な判断が可能となり、その判断の根拠
も明瞭に説明することが可能となる。
【0069】市町村の担当部署は、介護支援業務に関連
して何らかの問題を感じた場合は、その問題に応じて、
必要な範囲の情報を検索し、得られた情報を端末の画面
に表示し又はダウンロードして、それらの情報をチェッ
クすることにより、居宅サービス事業者から提出された
書類の内容の確認を行うことができる。また前記ケアマ
ネージャの場合と同様に、被介護者と介護提供者との介
護支援トラブルがあった場合等にも、前記画面表示し又
はダウンロードした情報により、介護現場での正確な実
施状況を把握し、これによって公平かつ適切な判断を行
うための根拠を確かなものにすることができる。こうし
てこのような被介護者と介護提供者間のトラブルを的確
に判断することができ、かつ第三者に対してその判断に
関する不安を感じさせないようにすることができる。
【0070】またその被介護者に関する情報のバックア
ップをする必要がある場合は、全情報をダウンロード
し、これを保有する記憶手段にバックアップ保存するこ
とができる。前記のように、前記一定の期間が経過した
情報については、前記のようにその情報を検索してリス
トアップし、これを削除することができる。こうして対
象の介護現場状況把握装置の記憶手段の該当する記憶領
域をその後に発生する情報の保存のために解放すること
ができる。
【0071】更にこのように、被介護者及び介護提供者
を特定する情報、介護の開始から終了までの時間、介護
提供者が介護支援業務を実行している間の該介護提供者
及び被介護者の様子並びにその周辺の様子が客観的に記
録されかつ保存され、このように保存された情報が、後
に関係者によって必要に応じて読み出され、チェックを
受けることができるものであるため、通常、被介護者と
介護提供者としかいない被介護者宅での介護支援提供業
務の透明性が確保されることとなる。
【0072】即ち、介護保険制度は、被介護者に介護提
供者が介護支援サービスを提供し、その対価を被介護者
及び保険者から受け取るものであるが、介護支援サービ
スは弱者である被介護者しかいない該被介護者宅で提供
されるものであり、これが人的、時間的及び内容的に適
正なものであることが保証されなければ、制度自体の信
頼性が失われてしまう。しかし本発明の介護現場状況把
握装置によれば、以上のように、それらが客観的な情報
として保存され、かつ後に、該情報が通信手段を利用し
て関係者によってアクセス可能となっているため、提供
した介護支援サービスの前記各面に於ける質を確認する
ことが可能となっており、更にこのように関係者によっ
て介護支援サービスの監視が可能となるため、自ずと介
護提供者も自己の行為を律し、問題の生じない行動を取
るようになり、介護保険制度の信頼性を高めることがで
きるものとなる。
【0073】ところで、前記通信手段は、前記記憶手段
に蓄積されている情報を定期的又は非定期的に取り出し
て、インターネットを介して、これに接続するサーバの
記憶手段に順次登録するように構成し、他方、該サーバ
には、外部の関係者がその記憶手段に登録された情報に
アクセスするためのアクセス手段を備えたものに構成す
ることもできる。
【0074】この場合は、前記通信手段を構成する通信
プログラムには、前記サーバの記憶手段に被介護者の介
護現場状況把握装置の記憶手段に蓄積した情報を登録す
る手順及び関係者が該サーバの記憶手段に登録した情報
にアクセスするため手順等が構成される必要がある。そ
の内容は、たとえば、次のようなものである。
【0075】前記サーバに介護情報交換サイトを構成
し、ここでは、たとえば、市町村単位の被介護者に関し
て行われた介護支援業務に関する前記情報のデータベー
スを構成し、該サイトにアクセスした関係者がこれらか
ら必要な情報を検索して読み出すことが可能であるよう
に構成する。
【0076】この介護情報交換サイトでは、関係者、即
ち、被介護者(又はその家族)、介護提供者、居宅サー
ビス事業者、ケアマネージャ及び市町村の担当部署がイ
ンターネットを介してこれにアクセスしてくると、まず
初めに該関係者のパソコン端末等(介護現場状況把握装
置を組む)に資格確認画面を表示して、該関係者がこの
サイトにアクセスする資格を有しているか、更にはどの
範囲の情報までアクセスする資格を有しているかの確認
を行う。前記の場合と同様に、たとえば、IDとパスワ
ードとの入力を求め、これによって上記アクセスする資
格の確認を行う。
【0077】資格の内容は、この場合は、たとえば、以
下の通りとする。外部の関係者の内、市町村の担当部署
には全被介護者の全情報についてのアクセス権を認め、
かつその情報を取得して、その保有する記憶手段等にバ
ックアップし、かつ所定の期間が経過して、その情報の
保有価値がなくなったと認められた場合は、これを削除
することも可能とする。
【0078】前記ケアマネージャには、該ケアマネージ
ャがケアプランを作成した被介護者の全情報についての
みアクセス権を認める。前記居宅サービス事業者には、
該居宅サービス事業者に属する介護提供者が行った介護
支援業務に関する情報についてのみアクセス権を認め
る。前記介護提供者には該介護提供者が行った介護支援
業務に関する情報についてのみアクセス権を認める。ま
た被介護者又はその家族には、該被介護者に関する全情
報についてアクセス権を認める。
【0079】関係者が前記介護情報交換サイトに接続
し、資格確認画面で、ID及びパスワードの入力等を行
って、それぞれの資格に応じたアクセス権を確認された
後、その端末には、該資格確認画面に引き続いて、作業
選択画面が表示され、この画面で登録情報の検索と情報
の登録のいずれかが選択できるようにする。なお上記選
択肢の内、情報の登録は、被介護者又はその家族のみに
有効であり、それ以外の関係者には各選択肢に付設表示
する選択ボタンが表示されないか、機能しないようにす
るのが適当である。
【0080】アクセスした者が被介護者又はその家族で
ある場合で、情報の登録が選択された場合は、被介護者
の介護現場状況把握装置の記憶手段に蓄積された未登録
の情報のサーバの記憶手段への登録が行われる。後述す
るように、情報の登録が選択された場合は、自動的にこ
れが行われるように構成するのが適当である。
【0081】他方の登録情報の検索は、関係者のいずれ
もが選択可能とする。しかしてこの登録情報の検索が選
択された場合は、端末の画面に情報検索画面を表示し、
この画面で、ケアマネージャ名、居宅サービス事業者
名、介護提供者名、被介護者名、期間等の検索条件を用
い、必要に応じて、それらの論理和又は論理積を取っ
て、登録情報中から必要な情報の検索を行うことができ
るようにする。
【0082】なお先に述べたように、アクセスする者が
被介護者又はその家族である場合は、他の被介護者関係
の情報にはアクセスできない等、先に述べた資格区分で
認められた情報以外にはアクセスできない。したがって
各関係者が検索可能なのは、言うまでもなく、それぞれ
がアクセス可能な情報の範囲内でだけである。
【0083】検索条件が指定され、それが確認される
と、サーバの記憶手段に登録されている全登録情報中か
ら検索条件に一致する情報が検索され、端末の画面にリ
スト表示画面が表示され、これにヒットした情報のリス
トが表示される。このリストについては、その中から希
望のそれを選択し、録音データ、録画データ又はそれ以
外のデータ等の必要なデータ種別を定め、ダウンロー
ド、画面表示又は削除等の操作種別を選択してこれを実
行することで、リストアップされた情報についてその通
りの操作を行うことができる。勿論、削除は、既述の資
格区分との関係で、市町村の関係部署のみが可能であ
り、他の関係者に対しては、選択肢である「削除」は表
示されないか、機能しないように構成するのが適当であ
る。
【0084】したがってそれぞれの関係者は、被介護者
宅で行われた介護提供者による介護支援業務について、
客観的かつ正確な情報を得ることができるので、先に述
べた被介護者の個別の介護現場状況把握装置の記憶手段
にアクセスする場合についてと同様な効果を得ることが
できる。更にこの場合は、情報が一カ所に集中して管理
され、かつアクセス可能になるため、関係者の情報への
アクセスが能率的になり、かつ個別の介護現場状況把握
装置の記憶手段の容量をあまり大きなものにしなくて済
む利点もある。
【0085】なお前記介護状況記録手段は、その録画手
段及び録音手段をそれぞれ相応するものに構成し、かつ
その通信手段を利用することにより、遠隔診察のために
兼用することも可能である。たとえば、この場合には、
ケアプランに組み入れた遠隔診察日時に合わせて看護者
等が被介護者宅を訪問し、その看護者等が医師の指導を
受けながら被介護者に関する診察に必要な情報、即ち、
音声、映像、脈拍、体温、血圧、血色、元気度等の状態
を報告し、医師による診断を受けられるようにすること
ができる。被介護者に関する音声情報及び映像情報は、
録画手段及び録音手段を利用して直接に医師のもとに送
ることができる。
【0086】その場で得られる医師の診察結果の概要
は、診察を支援する看護者等を通じて被介護者又は家族
に伝えられる。詳しい診察結果については、緊急の場合
を除いて、後日、医師から、生活指導や投薬目録及び請
求書等とともに通知される。医師からの通知も前記通信
手段を通じて行うことが可能ではあるが、被介護者側で
の対応がうまく行かない可能性が高いので、これには用
いない方が適当である。
【0087】前記介護状況記録手段は、その録画手段及
び録音手段並びに通信手段を予防検診にも同様に兼用す
ることができる。
【0088】
【実施例】以下図面に基づいて本発明の一実施例を詳細
に説明する。図面は本発明の一実施例を示すもので、図
1はその全体の構成を示すブロック図、図2は通信手段
の構成を示すブロック図、図3はインターネットを介し
て接続するサーバと介護現場状況把握装置を含む関係者
の端末との接続状態を示した説明図、図4はサーバの構
成を示すブロック図、図5は端末の画面に表示される資
格確認画面の概要図、図6は端末の画面に表示される作
業選択画面の概要図、図7は端末の画面に表示される情
報登録画面の概要図、図8は端末の画面に表示される情
報検索画面の概要図、図9は端末の画面に表示されるリ
スト表示画面の概要図、図10は端末の画面に表示され
るデータ表示画面の概要図、図11は関係者がその端末
でサーバに接続した際の手順の内、資格確認の過程を示
すフローチャート、図12は関係者がその端末でサーバ
に接続した際の手順の内、作業選択の過程及び情報登録
の過程を示すフローチャート、図13は関係者がその端
末でサーバに接続した際の手順の内、情報検索の過程を
示すフローチャート、図14は関係者がその端末でサー
バに接続した際の手順の内、情報の出力の過程を示すフ
ローチャートである。
【0089】この実施例は、図1に示すように、基本的
に、被介護者関係情報入力手段を兼ねた介護提供者関係
情報入力手段1と、日時信号発生部2と、介護状況記録
手段3と、記憶手段4と、通信手段5と、これらを制御
する演算制御部6とで構成した介護現場状況把握装置で
ある。
【0090】前記介護提供者関係情報入力手段1は、ケ
アプランに基づいて被介護者宅を訪問した介護提供者
(身体介護、家事介護、訪問看護のサービスを提供する
者のいずれをも含む)が、自己を特定する情報及びその
訪問・退出の入力をするための入力手段であり、被介護
者を特定する情報、そのケアプラン及びこれを作成した
ケアマネージャ名を入力する入力手段をも兼ねた構成に
したものである。
【0091】この介護提供者関係情報入力手段1は、具
体的には、図1に示すように、該介護提供者を特定する
情報の記録された介護提供者用磁気カード1a又は被介
護者を特定する情報、そのケアプラン及びケアマネージ
ャ名の記録された被介護者用磁気カード1bと、それら
の記録内容を読み取るカード読み取り装置1cとで構成
したものである。
【0092】前記介護提供者を特定する情報は、その住
所、氏名、所属(指定居宅サービス事業者)及び資格で
あり、介護提供者用磁気カード1aにはこれらの情報が
記録されるが、更に該磁気カード1aには、これらの情
報の外に、これが介護提供者用の磁気カードであること
を示す識別用データも記録され、両者の情報は、いずれ
も、云うまでもなく、磁気によるディジタル記録がされ
る。
【0093】前記被介護者を特定する情報は、その住
所、氏名、生年月日、性別及び要介護度区分であり、こ
れらの情報が前記磁気カード1bに記録されるが、既述
のように、併せて、該被介護者のためのケアプラン及び
これを作成したケアマネージャの氏名も記録される。該
磁気カード1bには、これらの外に、更に、これが被介
護者用の磁気カードであることを示す識別用データも記
録され、以上の情報は、いずれも、前記磁気カード1a
と同様に、磁気によるディジタル記録がされる。
【0094】前記カード読み取り装置1cは、この実施
例では、同一の機能を持った二つのカード挿入口1d、
1dを備えたものとする。これは看護と介護との両方の
サービス提供者が同時に又は相前後して被介護者宅を訪
問することがあり、これに対応できるようにするためで
ある。いずれにしても、これらのカード挿入口1d、1
dのいずれかに前記いずれかの磁気カード1a、1bが
挿入されると、まず初めにそれらに記録されている識別
用データを読み取ってその磁気カードが介護提供者用磁
気カード1aか又は被介護者用磁気カード1bかについ
ての識別が行われ、引き続いて他の記録内容の読み取り
及びカードの種別に応じた後述する他の動作が行われる
ようになっている。
【0095】前記カード挿入口1dへの磁気カードの挿
入は、その磁気カードが前記識別用データの読み取りに
よって介護提供者用磁気カード1aであることが確認さ
れると、その挿入時点が介護提供者の訪問時点と認識さ
れ、前記日時信号発生部2からその挿入時点の日時デー
タが取得される。また該磁気カード1aをカード挿入口
1dから抜き取ると、その抜き取り時点の日時データが
介護提供者の退出時点と認識され、前記日時信号発生部
2からその抜き取り時点の日時データが取得される。
【0096】上記のようにして取得された訪問時点及び
退出時点の日時データはそれぞれ前記記憶手段4のデー
タ保存領域4aに保存される。前記カード読み取り装置
1cに於いては、前記識別用データの読み取りに引き続
いて、介護提供者を特定する情報が該磁気カード1aか
ら読み取られ、これが前記訪問時点の日時データと関連
づけられて前記記憶手段4のデータ保存領域4aに保存
される。退出時点の日時データは、その時点で訪問時点
の日時データと対の関係を持ったものとして保存され
る。
【0097】また前記カード挿入口1dに磁気カードを
挿入した際に、その磁気カードが前記識別用データの読
み取りによって被介護者用磁気カード1bであることが
確認されると、該被介護者を特定する情報、ケアプラン
及びケアマネージャ名が該磁気カード1bから読み取ら
れ、これが、前記記憶手段4のデータ保存領域4aに保
存される。
【0098】前記日時信号発生部2は、この実施例で
は、その基本部分は、安定した周波数のクロックパルス
を発生させる発振回路と、その出力パルスを計数して日
時信号を生成する計数部とで構成した一般的なものであ
る。
【0099】前記日時信号発生部2は、先に述べたよう
に、前記介護提供者が被介護者宅を訪問し、持参した磁
気カード1aを前記カード読み取り装置1cのカード挿
入口1dに挿入した際及び退出に先立って該磁気カード
1aを該カード挿入口1dから引き抜いた際に、各々そ
の時点の日時データを出力し、かつ介護提供者の訪問入
力時、即ち、磁気カード1aのカード挿入口1dへの挿
入の際からの時間の経過を計測し、ケアプランに基づく
該介護提供者の介護予定時間が経過した際に、該介護予
定時間の経過を報知する報知信号を発するように構成し
たものである。
【0100】前記介護予定時間は、前記記憶手段4のデ
ータ保存領域4aに保存したケアプランから該当する介
護提供者及び日時のそれを読み出して適用するようにな
っている。また前記報知信号としては、この実施例で
は、ブザー音を採用した。
【0101】前記介護状況記録手段3は、この実施例で
は、録音手段3a及び録画手段3bで構成したものであ
る。上記録音手段3aは、これを構成するマイクロフォ
ン3a1を被介護者に近接する位置に配して、この付近
での介護提供者及び被介護者の会話その他の物音を録音
可能にする。また録画手段3bもこれを構成するビデオ
カメラ3b1を被介護者を中心とする付近を撮影し得る
ように配する。
【0102】前記介護状況記録手段3は、介護提供者が
前記磁気カード1aをカード読み取り装置1cのカード
挿入口1dに挿入した時点から動作を開始し、該磁気カ
ード1aを抜き取った時点でその動作を停止するように
する。前記介護状況記録手段3の録音手段3a及び録画
手段3bの内、前者は、上記の期間中、録音動作を継続
し、後者は5分毎に録画と録画停止を繰り返す、断続的
な録画動作を行うようにする。
【0103】上記録音及び録画に基づく録音及び録画デ
ータは、それぞれ前記介護提供者を特定する情報及びそ
の訪問退出の日時データと関連づけて前記記憶手段4の
データ保存領域4aに保存する。このとき、これらの録
音及び録画データは圧縮して保存する。
【0104】前記記憶手段4は、この実施例では、複数
のハードディスクを用いて構成している。
【0105】前記通信手段5は、この介護現場状況把握
装置を通信回線に接続して、前記記憶手段4のデータ保
存領域4aに保存してある前記各情報を外部とやり取り
するための手段であり、この実施例では、図1及び図2
に示すように、前記演算制御部6と、モニタ5aと、キ
ーボード5bと、マウス5cと、ターミナルアダプター
5dと、DSU5eと、前記記憶手段4のプログラム保
存領域4bに保存した通信用プログラムとで構成したも
のである。
【0106】また前記演算制御部6は、図1に示すよう
に、通信手段5の一部を構成するとともに、前記介護提
供者関係情報入力手段1、日時信号発生部2、介護状況
記録手段3及び記憶手段4を、別に用意され、前記記憶
手段4のプログラム保存領域4bに保存されているメイ
ンプログラムによって、以上に述べた如く動作するよう
に、制御するものである。
【0107】ところで、図3及び図4に示すように、こ
の実施例では、一方で、前記記憶手段4のデータ保存領
域4aに蓄積されている既述の情報、即ち、被介護者を
特定する情報、介護提供者を特定する情報、該介護提供
者の訪問及び退出日時情報、該介護提供者の訪問中の録
音及び録画情報、ケアプランを定期的又は非定期的に取
り出して、LAN及びルータrを介してインターネット
nに接続するサーバ10の記憶手段10bに順次登録す
るように構成し、他方で、該サーバ10には、被介護者
及びその家族、並びに外部の関係者が該サーバ10の記
憶手段10bに登録された情報にアクセスするためのア
クセス手段を備えることとしたものである。
【0108】前記サーバ10は、より詳細には、図4に
示すように、演算制御部10aと、記憶手段10bと、
入出力手段10cとからなり、先に述べたように、LA
N及びこれに接続するルータrを介してインターネット
nに接続している。
【0109】前記各部の内、前記演算制御部10aは、
前記記憶手段10bの後記プログラム保存領域10b1
に保存されているプログラムに基づいて、各部の制御、
データの転送、種々の演算及び判断等を実行する。上記
プログラムに基づくその動作は、後述する通りである。
前記記憶手段10bは、前記のように、前記演算制御部
10aが実行するプログラムを保持するプログラム保存
領域10b1及び各被介護者の介護現場状況把握装置
t、t…に於ける記憶手段4のデータ保存領域4aから
取り出したデータを保存するデータ保存領域10b2と
からなる。
【0110】また前記入出力手段10cは、キーボー
ド、モニタ及びプリンタ等の装置群からなる。
【0111】前記アクセス手段は、前記記憶手段10b
のプログラム保存領域10b1に保存されているプログ
ラム(資格確認モジュール、メニュー画面モジュール、
情報登録モジュール、検索モジュール及び閲覧モジュー
ル)を実行することにより構成される。その構成は及び
作用乃至手順は後述する通りである。
【0112】したがってこの実施例の介護現場状況把握
装置によれば、この装置の使用開始に際して、まず初め
に、この装置を使用する被介護者に関する住所、氏名、
生年月日、要介護度区分、ケアプラン及びケアマネージ
ャの氏名等の情報を入力しておくものとする。この実施
例の装置では、これを前記介護提供者関係情報入力手段
1を兼用して入力できるようにしたので、これによって
入力する。
【0113】被介護者本人又はその家族、或いはケアマ
ネージャが前記被介護者用磁気カード1bを、前記介護
提供者関係情報入力手段1のカード読み取り装置1cに
於ける二つのカード挿入口1d、1dのいずれか一方に
挿入すると、その識別用データによって該磁気カードが
被介護者用のそれであることが認識され、その記録内容
である被介護者に関するデータが読み取られ、これらが
前記記憶手段4のデータ保存領域4aに登録されること
となる。
【0114】該磁気カード1bへの被介護者の住所、氏
名、生年月日、要介護度区分、ケアプラン及びケアマネ
ージャの氏名等の情報の記録は、予め、所定のパソコン
等によって行うものであるが、これは担当のケアマネー
ジャが行い、被介護者宅に届けるようにするのが適当で
ある。
【0115】また届けた際に、前記のように、この介護
現場状況把握装置への入力作業も行ってしまうのが好ま
しい。なお被介護者に関する情報の内、要介護度区分は
半年毎に見直され、ケアプランも書き換えられるため、
該介護現場状況把握装置への登録もやり直す必要が生じ
る。必要が生じた際には、ケアマネージャが磁気カード
1bを記録し直して持参し、これを用いて、上記と同様
の操作をし、前記記憶手段4のデータ保存領域4aに登
録した内容を上書き訂正するようにするのが良い。
【0116】この後、介護提供者が被介護者宅を訪問し
た際には、まず持参した磁気カード1aを前記介護提供
者関係情報入力手段1のカード読み取り装置1cに於け
るいずれかのカード挿入口1dに挿入する。このように
磁気カード1aが挿入されると、初めにその識別用デー
タにより該磁気カードが介護提供者用のそれであること
が確認され、引き続いて他の記録内容、即ち、介護提供
者を特定する住所、氏名、所属(指定居宅サービス事業
者名等)及び資格データの読み取り、並びに前記日時信
号発生部2からの該磁気カード1a挿入時点の日時デー
タの取得が行われ、両データは関連づけられて前記記憶
手段4のデータ保存領域4aに登録される。
【0117】なお該磁気カード1aへの介護提供者の情
報の記録は、予め、所定のパソコン等によって行うもの
であるが、これは自ら又は所属する居宅サービス事業者
の担当者等が行うのが適当である。
【0118】また前記のように磁気カード1aが挿入さ
れ、これが前記識別用データにより介護提供者のそれで
あることが確認されると、介護支援のための時間が開始
し、一方で、前記記憶手段のデータ保存領域4aのケア
プラン情報にアクセスし、該介護提供者の氏名及びその
訪問日時に基づいて、該ケアプランから当該の介護予定
時間を読み出し、前記日時信号発生部2により介護予定
時間の進行が計測される。
【0119】前記のように、前記カード挿入口1dに磁
気カード1aが挿入されると、他方で、前記介護状況記
録手段3の録音手段3a及び録画手段3bの録音及び録
画動作が開始し、被介護者と介護提供者との会話又は被
介護者の近辺で発する物音が継続的に録音され、かつ被
介護者を中心とする付近の様子が5分ごとに断続的に録
画される。
【0120】上記録音及び録画に基づく録音及び録画デ
ータは、それぞれ前記介護提供者を特定する情報及びそ
の訪問退出の日時データと関連づけて前記記憶手段4の
データ保存領域4aに保存される。これらの録音及び録
画データは圧縮して保存される。
【0121】したがって介護提供者は、前記のように、
持参した磁気カード1aを前記介護提供者関係情報入力
手段1のカード読み取り装置1cに於けるいずれかのカ
ード挿入口1dに挿入するだけで、自らを特定する情報
の入力が完了し、かつ終了時間も前記日時信号発生部2
がブザー音により報知してくれるので、直ちに本来の業
務であるケアプランに従った介護支援業務に入り、これ
に専念することができる。
【0122】介護支援業務を行う間は、既述のように、
前記録音手段3aによる継続的な録音動作と録画手段3
bによる断続的な録画動作が行われているので、該業務
の遂行中に生じた様々な事柄、たとえば、介護提供者及
び被介護者のそれぞれの動作、相互の会話、各々の動作
に伴う様々な物音等が継続的に録音され、また断続的に
録画され、これらが介護提供者を特定する情報に関連づ
けて前記記憶手段4のデータ保存領域4aに保存され、
客観的な記録が残されてゆくこととなる。
【0123】したがって介護提供者は、その介護支援業
務の行われる場が、被介護者と二人だけの密室状態の中
であっても、その業務の実施にあたって自ずと身を律す
ることとなり、適切な介護支援業務の実施が期待される
ことともなる。
【0124】介護提供者が、以上のように、必要な介護
支援業務を行い、ケアプランに基づく予定の時間が経過
すると、前記日時信号発生部2からブザー音による報知
信号が発せられ、介護予定時間が経過したことが報知さ
れる。したがって介護提供者は、正確に計測された日時
信号発生部2による報知信号によって、過不足なく、予
定の時間の介護支援業務を行うことができることとな
る。
【0125】この時点で介護提供者は特別なことがなけ
れば業務を終了し、被介護者宅を退出するが、このと
き、前記カード読み取り装置1cのカード挿入口1dか
ら前記磁気カード1aの抜き取り操作を行う。これで退
出のための操作は完了である。
【0126】前記磁気カード1aの抜き取り操作による
退出操作が行われると、前記日時信号発生部2から該抜
き取り操作の時点の日時データが取得され、これが介護
提供者の退出日時データとして前記訪問日時データと関
連づけて前記記憶手段4のデータ保存領域4aに保存さ
れることとなり、他方、この時点で、前記介護状況記録
手段3の録音手段3a及び録画手段3bの録音及び録画
動作も停止する。既述のように、それまでの録音及び録
画データは、それぞれ前記介護提供者関係の情報及びそ
の訪問・退出日時データと関連づけて前記記憶手段4の
データ保存領域4aに保存される。既述のように、これ
らのデータは圧縮して保存される。
【0127】なお同一の介護提供者又は異なる介護提供
者の各回の介護支援業務は、以上のように、各回の訪問
毎にひとまとまりの情報として前記記憶手段4のデータ
保存領域4aに保存されることとなる。
【0128】ところで、以下には、以上の介護現場状況
把握装置の記憶手段4に保存されているデータのサーバ
10の記憶手段10bへの移動、及びサーバ10の記憶
手段10bに保存した情報への関係者のアクセスに関し
て説明する。これは、前記したように、前記サーバ10
に構成するアクセス手段で実現するものであり、またこ
のアクセス手段は下記介護情報交換サイトとして構成す
るものである。
【0129】前記サーバ10には、上記のように、介護
情報交換サイトを構成する。この介護情報交換サイト
は、市町村単位の被介護者に関して行われた介護支援業
務に関する情報を集めてデータベースを構成し、該サイ
トにアクセスした関係者が該データベースから必要な情
報を検索して読み出すことが可能であるように構成する
ものである。また情報を集めてデータベースを構成する
ため、被介護者又はその家族、或いはこれに代わって担
当のケアマネージャが介護現場状況把握装置の記憶手段
4に保存されているデータを該サイトを構成するサーバ
の記憶手段10bに登録できるように構成するものであ
る。
【0130】この介護情報交換サイトは、前記したよう
に、資格確認モジュール、メニュー画面モジュール、情
報登録モジュール、検索モジュール及び閲覧モジュール
の各プログラムモジュールが実行されることによって構
成される。これらの各プログラムモジュールはアクセス
する関係者の端末(前記介護現場状況把握装置を含む)
tのWebブラウザ等の閲覧ソフトウエア上から起動さ
れる。
【0131】前記資格確認モジュールは、これが起動さ
れると、アクセスする関係者の端末tの画面に、図5に
示すように、資格確認画面を表示する。この資格確認画
面には、ID入力欄21、パスワード入力欄22及びそ
れらの入力の確認を求める確認ボタン23が表示され
る。この画面では、入力されたID及びパスワードか
ら、アクセスしてきた者がこの介護情報交換サイトにア
クセスする資格を有しているか、更にはどの範囲の情報
までアクセスする資格を有しているかの確認を行うよう
になっている。
【0132】資格の確認は、サーバ10の記憶手段10
bにおけるデータ保存領域10b2に予め保存されてい
る関係者名簿を検索し、入力されたID及びパスワード
に一致するID及びパスワードを持った関係者の有無を
調べて行われる。名簿中に該当するものがなければ、入
力に誤りがある旨の指摘をして、再入力を求めるように
なっている。
【0133】各関係者のアクセス権の内容はこの実施例
では次のように定めた。外部の関係者の内、市町村の担
当部署には全被介護者の全情報についてのアクセス権を
認め、かつその情報を取得して、その保有する記憶手段
等にバックアップし、かつ所定の期間が経過して、その
情報の保有価値がなくなったと認められた場合は、これ
を消去することも可能とする(資格A)。
【0134】前記ケアマネージャには、該ケアマネージ
ャがケアプランを作成した被介護者の全情報についての
みアクセス権を認める(資格B)。前記居宅サービス事
業者には、該居宅サービス事業者に属する介護提供者が
行った介護支援業務に関する全情報についてのみアクセ
ス権を認める(資格C)。前記介護提供者には該介護提
供者が行った介護支援業務に関する全情報についてのみ
アクセス権を認める(資格D)。
【0135】また被介護者又はその家族には、該被介護
者に関する全情報についてのみアクセス権を認める(資
格E)。なおこのような通信操作は、通常、被介護者自
身が行うことは不可能であることが多いので、その家族
又は担当のケアマネージャが、これに代わって行うべき
ものである。以下、通信操作に関して、被介護者が操作
する如く述べている場合はいちいち断らなくてもそのよ
うな趣旨を含んでいる。
【0136】前記資格確認画面でIDとパスワードが入
力され、アクセスする関係者の資格が確認されると、資
格確認モジュールの実行が終了し、メニュー画面モジュ
ールが起動され、該関係者の端末tの画面に作業選択画
面が表示されるようになっている。この作業選択画面に
は、図6に示すように、情報の登録の選択ボタン24
と、情報の検索の選択ボタン25と、それらのいずれか
の選択を確認して実行する実行ボタン26と、この介護
情報交換サイトの操作を終了する終了ボタン27とが表
示される。なおこの画面では、資格確認モジュールから
渡された資格確認の結果データにより、アクセスする関
係者が被介護者又はその家族以外の者であるとされてい
る場合は、情報の登録の選択ボタン24は、その旨の文
言とともに薄く表示され、機能しないようになってい
る。
【0137】前記作業選択画面で、情報の登録の選択ボ
タン24が選択され、それが確認されて実行ボタン26
がクリックされると(既述のように、これは被介護者又
はその家族がアクセスした場合に限る)、メニュー画面
モジュールの実行が終了し、情報登録モジュールが起動
して、図7に示すように、当該の被介護者の端末tの画
面(介護現場状況把握装置に於ける通信手段5のモニタ
5a)に情報登録画面が表示されるようになっている。
この情報登録画面には、送信を実行する送信ボタン28
と前記作業選択画面に戻るための戻るボタン29とが表
示されており、該戻るボタン29をクリックすれば、云
うまでもなく、情報登録モジュールの実行が終了し、前
記メニュー画面モジュールの実行に移り、再度、前記作
業選択画面に戻って、これが表示されるようになってい
る。
【0138】前記送信ボタン28をクリックすると、前
記介護現場状況把握装置の前記記憶手段4に於けるデー
タ保存領域4aに保存されている情報がサーバ10に送
信され、サーバ10側では、受け取った前記介護現場状
況把握装置の保存情報が該サーバ10の記憶手段10b
のデータ保存領域10b2に保存されるようになってい
る。
【0139】サーバ10側で受け取った情報は、より詳
細には、その情報中の、被介護者を特定する情報によっ
て識別され、前記データ保存領域10b2中の被介護者
毎に用意された保存領域に、被介護者を特定する情報、
介護提供者を特定する情報、介護提供者毎に関連づけて
保存されている訪問・退出の日時情報及び更に該日時情
報とも関連づけて保存されている訪問時の録音・録画情
報、ケアプラン、並びにケアマネージャの氏名が保存さ
れるようになっている。
【0140】上記情報登録動作が終了すると、情報登録
モジュールの実行が終了し、前記メニュー画面モジュー
ルの実行に移り、再度、前記作業選択画面に戻って、こ
れが表示されることとなる。この画面で終了ボタン27
をクリックすれば、該メニュー画面モジュールの実行も
終了し、この介護情報交換サイトの操作を終了すること
ができるようになっている。
【0141】また前記作業選択画面で情報の検索の選択
ボタン25をクリックし、更に実行ボタン26をクリッ
クすると、メニュー選択モジュールの実行が終了し、前
記検索モジュールが起動され、図8に示すように、情報
検索画面が表示される。このとき、前記資格確認モジュ
ールで確認された関係者の資格情報がメニュー選択モジ
ュールから検索モジュールに渡されるようになってい
る。
【0142】情報検索画面には、図8に示すように、条
件項目として、被介護者名、介護提供者名、居宅サービ
ス事業者名、ケアマネージャ名、期間が示され、それぞ
れには記入欄30、31、32、33、34が付記表示
されている。期間を除く各条件項目については、該当す
る氏名又は名称をその間にスペースを挟んで複数記入す
ることが可能なようになっている。また期間は日を単位
として何年何月何日〜何年何月何日のように記入する。
なお情報の全てを拾い出そうとする場合は、被介護者名
の記入欄30に「全部」と入力するようになっており、
その旨の説明(注)が該情報検索画面の条件項目の下方
に表示される。なおまた前記記入欄30〜34はいずれ
の関係者も自由に記入できるが、検索動作が行われる際
には、前記資格確認画面で確認された資格によって制限
を受けるので、その制限内の検索結果しか得られないよ
うになっている。即ち、介護提供者は、検索条件をどの
ように記入しても、自ら行った介護支援業務以外につい
ては、除外されるようになっている。
【0143】ところで、期間を除く条件項目の各一つの
記入欄に記入された複数の条件は相互に論理和の関係に
設定され、期間を含めて条件項目相互間は論理積の関係
に設定されている。
【0144】また該情報検索画面の最下部には、実行ボ
タン35が表示され、これをクリックすることで検索動
作を実行することができる。なお検索を実行するために
は、検索項目の一つ以上に条件が記入されている必要が
ある。検索は、前記記憶手段10bのデータ保存領域1
0b2に保存されている前記登録情報について行うもの
である。
【0145】検索動作が終了すると、検索モジュールの
実行が終了し、閲覧モジュールが起動され、検索結果の
データが前者から後者に渡される。閲覧モジュールが起
動すると、アクセスする関係者の端末tの画面にリスト
表示画面が表示され、ヒットしたデータのリストが表示
される。
【0146】リスト表示画面は、図9に示すように、上
部にリスト表示部を、中間部にデータ種別の選択部を、
そして下部に操作選択部及び実行部を、それぞれ構成す
る。
【0147】前記リスト表示部は、各回の介護支援業務
データを一纏まりとし、各一纏まりの介護支援業務デー
タを、「被介護者名、介護提供者名及び介護提供日時」
で区別して、リストアップするようにしてある。各一纏
まりの介護支援業務データの先頭には通し番号が付さ
れ、その右側で、データとの間には選択ボタンb1〜b
nが表示され、表示又はダウンロード等を希望する一纏
まりの介護支援業務データの頭部の選択ボタンbをクリ
ックすることにより、それらを選択できるようにしたも
のである。なおリストの最後には「全部のデータ」の欄
が構成してあり、その選択ボタンbnをクリックすれば
一度に纏めて全部のデータが選択できるようになってい
る。
【0148】前記データ種別の選択部は、録音・録画デ
ータ以外のデータ、録音データ、録画データ及び全種の
欄を構成し、それぞれの頭部に選択ボタンB1、B2、
B3、B4を配して、希望するいずれかの選択ボタンB
1、B2、B3、B4をクリックすることにより、それ
を選択できるようにしたものである。
【0149】前記操作選択部は、ダウンロード、画面表
示及び削除の欄を構成し、それぞれの頭部に選択ボタン
B5、B6、B7を配して、希望するいずれかの選択ボ
タンB5、B6、B7をクリックすることにより、それ
を選択できるようにしたものである。
【0150】前記操作選択部の下方に構成した実行部
は、実行ボタンB8を配して、これをクリックすること
により、前記リスト表示部で選択した一以上の一纏まり
の介護支援業務データの、データ種別の選択部で選択し
た種別のデータ(録音・録画データ以外のデータ、録音
データ、録画データ又は全種)に対して、操作選択部で
選択した操作(ダウンロード、画面表示又は削除)を実
行することができるようにしたものである。
【0151】なおこの実行部には、実行ボタンB8の直
下に戻るボタンB9が併設表示してあり、該戻るボタン
B9をクリックすることで、いつでも閲覧モジュールか
らメニュー画面モジュールに実行を移し、作業選択画面
を表示させることができるようになっている。この作業
選択画面で終了ボタン27をクリックすれば、該メニュ
ー画面モジュールの実行も終了し、この介護情報交換サ
イトの操作を終了することができる。勿論、他の作業を
選択できることは云うまでもない。
【0152】前記操作選択部で「ダウンロード」を選択
した場合は、アクセスした関係者の指定に従ってその端
末tの記憶手段のいずれかの領域に、選択した一以上の
一纏まりの介護支援業務データの、選択した種別のデー
タがダウンロードされ、その後、その内容を、該端末t
で確認することができる。なおダウンロード中は、該リ
スト表示画面中に他の小さなウインドウが表示され、ダ
ウンロード中であることを示すようになっており、ダウ
ンロードが完了すると、このウインドウも消えて、該リ
スト表示画面がまたアクティブ状態に戻るようになって
いる。
【0153】前記リスト表示画面の操作選択部で「画面
表示」を選択した場合は(前記したように、この実施例
では、録音データ及び録画データは画面表示できないよ
うに構成してあるので、これはそれ以外のデータに関し
てのみ可能である)、図10に示すように、選択した一
以上の一纏まりの介護支援業務データの録音・録画デー
タ以外の種別のデータを表示するデータ表示画面が表示
される。
【0154】録音・録画データ以外のデータとしては、
図10に示すように、被介護者の住所・氏名・要介護度
区分・生年月日・性別、介護提供の日時、サービスの種
別(身体介護、家事介護、看護等)、介護提供者の住所
・氏名・所属・資格、ケアマネージャの氏名、ケアプラ
ンの内容である。前記データ表示画面の下部には、以上
のデータ表示の外に、戻るボタンB10が表示され、こ
れをクリックすることで、前記リスト表示画面に戻れる
ようになっている。
【0155】前記リスト表示画面の操作選択部で「削
除」を選択した場合は、該画面のリスト表示部で選択ボ
タンbがクリックされた各一纏まりの介護支援業務デー
タのデータ種別の選択部で選択ボタンBがクリックされ
た種別のデータが、前記記憶手段10bのデータ保存領
域10b2から削除される。これは、既述のように、資
格区分との関係で、市町村の関係部署のみが可能であ
り、他の関係者に対しては、選択肢である「削除」に付
された選択ボタンB7は薄く表示され、機能しないよう
になっている。
【0156】なお削除中は、該リスト表示画面中に他の
小さなウインドウが表示され、削除中であることを示す
ようになっており、削除が完了すると、このウインドウ
も消えて、該リスト表示画面がまたアクティブ状態に戻
るようになっている。
【0157】この介護情報交換サイトは、以上のように
構成したものであり、関係者はそれぞれ自己の端末(既
述のように、被介護者の場合は介護現場状況把握装置)
tでインターネットを介してこれに接続することができ
る。関係者が、上記のようにして、外界誤情報交換サイ
トに接続すると、アクセスした関係者の端末tの画面
に、図11のステップSa1に示すように、資格確認画
面が表示される。この資格確認画面には、図5に示すよ
うに、ID入力欄21、パスワード入力欄22及びそれ
らの入力の確認を求める確認ボタン23が表示され、そ
れらの入力が促される。
【0158】関係者が前記ID入力欄21及びパスワー
ド入力欄22にそれぞれ自己のID及びパスワードを入
力し、かつ確認ボタン23をクリックすると、ステップ
Sa2で、該確認ボタン23による確認操作の有無が判
断され、確認ボタン23がクリックされていない場合は
その入力待ちの状態が維持され、上記のようにクリック
操作されている場合はステップSa3に移行して更にア
クセスする資格があるか否かが判断される。
【0159】資格の有無は、サーバ10の記憶手段10
bにおけるデータ保存領域10b2に予め保存されてい
る関係者名簿を検索し、入力されたID及びパスワード
に一致するID及びパスワードを持った関係者の有無を
調べて行われる。あれば資格あり、なければ資格なしで
ある。
【0160】資格がなければ、ステップSa4に移行し
て、該資格確認画面中に小さなウインドウを表示してパ
スワード又はIDに誤りのある旨の表示をし、かつ確認
ボタンを表示し、そのクリックによる確認を求め、これ
がクリックされると、該小ウインドウが消えて、ステッ
プSa1に戻り、資格確認画面がアクティブ状態に戻
る。
【0161】資格があれば、ステップSa5〜Sa8に
順次移行しながら、アクセスした関係者のID及びパス
ワードと一致したそれの保持者が、市町村担当者(資格
A)、ケアマネージャ(資格B)、居宅サービス事業者
(資格C)、介護提供者(資格D)又は被介護者(資格
E)のいずれにあたるかの判断が行われ、アクセスして
いる関係者の該当する資格区分が次のステップSa9で
保持される。
【0162】ステップSa9で、アクセスしてきた関係
者の資格区分が保持されると、図12のステップSb1
に移行し、図6に示すように、関係者の端末tの画面に
は作業選択画面が表示される。この画面では、アクセス
してきた関係者が資格Eの被介護者である場合に限っ
て、情報の登録と情報の検索の双方の作業の選択が可能
であり、それ以外の関係者に対しては、情報の登録欄が
薄く表示され、その選択ボタン24は機能しない。
【0163】アクセスしてきた関係者が被介護者である
場合で、情報の登録をしようとしてその選択ボタン24
をクリックし、更に実行ボタン26をクリックすると、
次のステップSb2に移行し、実行ボタン26がクリッ
クされたか否かが判断され、この場合はクリックされて
いるので、引き続いてステップSb4に移行し、情報の
登録が選択されたか否かが判断され、この場合はこれが
選択されているので、更にステップSb6に移行し、関
係者の端末tの画面に、図7に示すように、情報登録画
面が表示される。
【0164】情報登録画面には、送信ボタン28と戻る
ボタン29とが表示されており、何らかの事情で送信の
必要がないと考えを変えた場合には、戻るボタン29を
クリックすると、まずステップSb7に移行して送信ボ
タン28がクリックされたか否かが判断され、クリック
されていなければ、ステップSb9に移行して戻るボタ
ン29がクリックされたか判断され、この場合はクリッ
クしているので、ステップSb1に戻り、関係者の端末
tの画面にはまた作業選択画面が表示されることとな
る。
【0165】情報登録画面で送信ボタン28をクリック
すると、ステップSb7に移行して送信ボタン28がク
リックされたかが判断され、この場合はクリックされて
いるので、ステップSb8に移行して、送信動作が実行
される。これによって、前記介護現場状況把握装置の前
記記憶手段4に於けるデータ保存領域4aに現在保存さ
れている未送信の情報がサーバ10に送信され、サーバ
10側では、受け取った前記介護現場状況把握装置の情
報が該サーバ10の記憶手段10bのデータ保存領域1
0b2に保存されることとなる。
【0166】サーバ10側で受け取った情報は、被介護
者を特定する情報、介護提供者を特定する情報、介護提
供者毎に関連づけて保存されている訪問・退出の日時情
報及び更に該日時情報とも関連づけて保存されている訪
問時の録音・録画情報、ケアプラン、並びにケアマネー
ジャの氏名であり、既述のように、その情報中の被介護
者を特定する情報によって識別され、前記データ保存領
域10b2中の被介護者毎に用意された保存領域に保存
されることとなる。
【0167】このような送信動作中は、情報登録画面の
中に小さなウインドウが表示され、その中に送信中であ
る旨の表示が現れ、送信が完了すると、これが消えてス
テップSb1に戻り、作業選択画面がまた表示される。
【0168】前記作業選択画面で、情報の検索の選択ボ
タン25をクリックし、更に実行ボタン26をクリック
すると、次のステップSb2に移行し、実行ボタン26
がクリックされたか否かが判断され、この場合はクリッ
クされているので、引き続いてステップSb4に移行
し、情報の登録が選択されたか否かが判断され、この場
合はそうではないのでステップSb5に移行し、更に検
索が選択されたか否かが判断され、この場合はこれが選
択されているので、図13のステップSc1に移行し、
関係者の端末tの画面に情報検索画面が表示される。
【0169】なお、誤って情報の登録の選択ボタン24
も情報の検索の選択ボタン25もクリックせずに実行ボ
タン26をクリックしてしまったような場合には、この
ステップSb5でも否定的な判断がされてステップSb
10に移行することとなる。そして、この場合は、作業
選択画面中に小さなウインドウが表示され、その中に作
業が選択されていない旨の表示とその確認のボタンが表
示され、このボタンをクリックすると、ステップSb1
に戻り、上記小さなウインドウが消えて、また作業選択
画面がアクティブ状態に戻る。
【0170】情報検索画面には、図8に示すように、被
介護者名、介護提供者名、居宅サービス事業者名、ケア
マネージャ名、期間の条件項目が表示され、各々には記
入欄30、31、32、33、34が付記表示され、そ
の入力が求められている。アクセスした関係者が、その
確認したいデータに対応させて上記記入欄30〜34に
必要な条件を記入し、該画面の下部の実行ボタン35を
クリックすると、ステップSc2に移行し、実行ボタン
35がクリックされたか否かが判断され、この場合はク
リックされているので、更にステップSc3に移行し、
前記記入欄30〜34の内の一以上の欄に条件が記入さ
れたか否かが判断される。記入されていなかった場合
は、ステップSc4に移行して、該条件検索画面中に小
さなウインドウが表示され、この中に検索条件の入力を
求める旨の文言及び確認ボタンが表示され、その確認が
求められる。確認ボタンをクリックすると、またステッ
プSc1に戻って上記ウインドウが消え、条件入力の待
機状態になる。
【0171】ステップSc3で、この場合は、前記記入
欄30〜34の内の一以上の欄に条件が記入されている
ので、記入されている旨の判断がされ、次のステップS
c5に移行して情報の検索が行われる。この検索は、前
記記憶手段10bのデータ保存領域10b2に保存され
ている前記登録情報について行われるものであるが、ア
クセスしてきた関係者の資格区分で認められる範囲の情
報を対象として検索され、検索動作が終了すると、図1
4に示すように、ステップSd1に移行し、関係者の端
末tの画面にリスト表示画面が表示され、ヒットしたデ
ータのリストが表示される。
【0172】リスト表示画面は、図9に示すように、上
部のリスト表示部、中間部のデータ種別の選択部、そし
て下部の操作選択部及び実行部からなっており、アクセ
スしてきた関係者が、該リスト表示部に表示されたリス
トからその全部又は一部を選択して、それらの選択ボタ
ンbをクリックし、データ種別の選択部に表示された種
別から全種を選択してその選択ボタンB4をクリック
し、更に操作選択部のダウンロードを選択してその選択
ボタンB5をクリックした上で、実行ボタンB8をクリ
ックすると、ステップSd2に移行し、実行ボタンB8
がクリックされたか否かが判断され、この場合はクリッ
クされているので、順次ステップSd3、Sd4、Sd
5と移行し、各ステップで、順に、リストの選択がされ
ているか、データ種別の選択がされているか、ダウンロ
ードの選択がされたかが判断され、それぞれこの場合は
肯定的な判断がされ、更にステップSd6に移行してダ
ウンロードが実行される。
【0173】ダウンロードは、アクセスした関係者の指
定に従ってその端末tの記憶手段のいずれかの領域に、
選択した一以上の一纏まりの介護支援業務データの、選
択した種別のデータがダウンロードされる。その後、そ
の内容を、該端末tで確認することができるのは云うま
でもない。なおダウンロード中は、該リスト表示画面中
に他の小さなウインドウが表示され、ダウンロード中で
ある旨の文言が表示され、ダウンロードが完了すると、
このウインドウも消えて、ステップSd1に戻り、該リ
スト表示画面がまたアクティブ状態に戻る。
【0174】アクセスしてきた関係者が、前記リスト表
示画面のリスト表示部に表示されたリストからその全部
又は一部を選択して、それらの選択ボタンbをクリック
し、データ種別の選択部に表示された種別から録音・録
画データ以外のデータを選択してその選択ボタンB1を
クリックし、更に操作選択部の画面表示を選択してその
選択ボタンB6をクリックした上で、実行ボタンB8を
クリックする。そうすると、ステップSd2に移行し、
実行ボタンB8がクリックされたか否かが判断され、こ
の場合はクリックされているので、順次ステップSd
3、Sd4、Sd5と移行し、各ステップで、順に、リ
ストの選択がされているか、データ種別の選択がされて
いるか、ダウンロードの選択がされたかが判断され、こ
の場合は、ステップSd3、Sd4ではこの場合は肯定
的な判断がされ、ステップSd5で否定的な判断がされ
るため、ステップSd7に移行して操作選択部の画面表
示が選択されたかが判断される。
【0175】この場合は、画面表示が選択されているの
で、ステップSd7では肯定的な判断がされて次のステ
ップSd8に移行し、関係者の端末tの画面にデータ表
示画面が表示される。
【0176】このデータ表示画面には、録音・録画デー
タ以外のデータとして、図10に示すように、被介護者
の住所・氏名・要介護度区分・生年月日・性別、介護提
供の日時、サービスの種別(身体介護、家事介護、看護
等)、介護提供者の住所・氏名・所属・資格、ケアマネ
ージャの氏名、ケアプランの内容が表示される。また該
データ表示画面の下部には、以上のデータ表示の外に、
戻るボタンB10が表示されている。この画面を見て必
要な情報を得た後に、戻るボタンB10をクリックする
と、ステップSd9に移行し、戻るボタンB10がクリ
ックされたか否かが判断され、クリックされたと判断さ
れると、ステップSd1に戻ってまた前記リスト表示画
面が表示される。
【0177】アクセスしてきた関係者が、市町村の担当
者であって、前記リスト表示画面のリスト表示部に表示
されたリストからその全部又は一部を選択して、それら
の選択ボタンbをクリックし、データ種別の選択部に表
示された種別から全種を選択してその選択ボタンB4を
クリックし、更に操作選択部の削除を選択してその選択
ボタンB7をクリックした上で、実行ボタンB8をクリ
ックする。
【0178】そうすると、ステップSd2に移行し、実
行ボタンB8がクリックされたか否かが判断され、この
場合はクリックされているので、順次ステップSd3、
Sd4、Sd5と移行し、各ステップで、順に、リスト
の選択がされているか、データ種別の選択がされている
か、ダウンロードの選択がされたかが判断され、この場
合は、ステップSd3、Sd4ではこの場合は肯定的な
判断がされ、ステップSd5で否定的な判断がされるた
め、ステップSd7に移行して操作選択部の画面表示が
選択されたかが判断される。この場合は、ステップSd
7でも否定的な判断がされ、ステップSd10に移行
し、更に操作選択部の削除が選択されたかが判断され、
ここで初めて肯定的な判断がされ、ステップSd11に
移行する。
【0179】ステップSd11では、選択されたデータ
が、前記記憶手段10bのデータ保存領域10b2から
の削除動作が行われる。なお削除動作中は、該リスト表
示画面中に他の小さなウインドウが表示され、削除中で
あることを示す文言が表示され、削除が完了すると、こ
のウインドウも消えて、ステップSd1に戻り、前記リ
スト表示画面がまたアクティブ状態に戻る。
【0180】リスト表示画面で戻るボタンB9をクリッ
クすると、ステップSd2に移行し、実行ボタンB8が
クリックされたか否かが判断され、この場合は否定的な
判断がされるので、ステップSd12に移行し、更にこ
こで戻るボタン9がクリックされたかが判断され、この
場合は肯定的な判断がされてステップSb1に移行し、
作業選択画面が表示される。否定的な判断がされれば、
ステップSd1に戻ってリスト表示画面の表示が維持さ
れる。
【0181】作業選択画面で、この介護情報交換サイト
の作業を終了しようとする場合は、該画面中の終了ボタ
ン27をクリックすれば良い。これをクリックすると、
ステップSb2に移行して実行ボタン26をクリックし
たかが判断され、ここで否定的な判断がされてステップ
Sb3に移行し、ここでは終了ボタン27をクリックし
たかが判断されて肯定的な判断がされ、既述のように、
この介護情報交換サイトの作業が終了する。
【0182】前記手順中に於いて、前記ステップSd3
でリストの選択がされているかについて否定的な判断が
された場合は、ステップSd13に移行し、リスト表示
画面中に小さなウインドウが表示され、その中にリスト
が選択されていない旨の文言及び確認ボタンが表示さ
れ、確認ボタンをクリックすると、ステップSd1に戻
ってリスト表示画面がアクティブ状態に戻ることとな
る。
【0183】前記手順中に於いて、前記ステップSd4
でデータ種別の選択がされているかについて否定的な判
断がされた場合は、ステップSd14に移行し、リスト
表示画面中に小さなウインドウが表示され、その中にデ
ータ種別が選択されていない旨の文言及び確認ボタンが
表示され、確認ボタンをクリックすると、ステップSd
1に戻ってリスト表示画面がアクティブ状態に戻ること
となる。
【0184】前記手順中に於いて、前記ステップSd1
0で削除の選択がされているかについて否定的な判断が
された場合は、ステップSd15に移行し、リスト表示
画面中に小さなウインドウが表示され、その中に操作選
択がされていない旨の文言及び確認ボタンが表示され、
確認ボタンをクリックすると、ステップSd1に戻って
リスト表示画面がアクティブ状態に戻ることとなる。
【0185】したがってこの実施例の介護現場状況把握
装置によれば、前記介護提供者の行う介護支援業務を客
観的に記録し、これを容易に関係者に必要な範囲で提供
することができる。それ故、得られた介護支援業務に関
するデータにより、事務処理を簡易にすることも可能で
あるが、それ以上に、介護保険制度の信頼性を高めるこ
とができることとなるものである。
【0186】即ち、介護保険制度は、被介護者に介護提
供者が介護支援サービスを提供し、その対価を被介護者
及び保険者から受け取るものであるが、介護支援サービ
スは弱者である被介護者しかいない該被介護者宅で提供
されるものであり、これが人的、時間的及び内容的に適
正なものであることが保証されなければ、制度自体の信
頼性が失われてしまう。しかしこの実施例によれば、以
上のように、現実に行われた介護支援業務が客観的な情
報として保存され、かつ後に、該情報が通信手段を利用
して関係者によってアクセス可能となっているため、提
供した介護支援サービスの各面に於ける質を確認するこ
とが可能となっており、更にこのように関係者によって
介護支援業務の監視が可能となるため、自ずと介護提供
者も自己の行為を律し、問題の生じない行動を取るよう
になるものでもある。
【0187】
【発明の効果】したがって本発明の1の介護現場状況把
握装置によれば、介護提供者が被介護者宅で行った介護
支援業務の内容及びその日時が具体的かつ客観的に記録
され、これらをそれぞれの関係者が後に通信手段を介し
て必要な範囲で容易に入手することができるものであ
る。
【0188】それ故、たとえば、介護提供者の立場で
は、自己の提供した介護支援業務に関する情報を通信手
段を介して得て、これに基づいて容易かつ正確に必要書
類を作成し、自己の属する居宅サービス事業者にこれを
提出することができる。必要なコンピュータプログラム
を作成しておけば、該情報に基づいて自動的に必要書類
を作成することも可能である。また被介護者との間でト
ラブルがあった場合には、上記情報によって、介護業務
を行った時間、介護の内容、その他について、自己の行
為を客観的に証明することが可能になる。
【0189】また居宅サービス事業者の立場では、必要
に応じて、属する介護提供者の介護支援業務に関する情
報を通信手段を介して得て、これらに基づいて該介護提
供者の提出した書類の内容を確認することができる。あ
るいは、該居宅サービス事業者は、市町村の担当部署に
提出する書類を、該情報に基づいて容易かつ正確に作成
することができる。この場合も、必要なコンピュータプ
ログラムを作成しておけば該情報に基づいて自動的に必
要書類を作成することも可能である。
【0190】ケアマネージャの立場では、被介護者と介
護提供者との間で何らかのトラブルが発生した場合等
に、そのトラブルの内容に応じて、通信手段を介して必
要な範囲の情報を得、その情報により、介護業務を行っ
た時間を確認し、あるいは介護現場での正確な実施状況
を把握することが可能となる。そして介護支援業務の実
施状況の正確な把握に基づいて、公平かつ適切な判断が
可能となり、その判断の根拠も明瞭に示すことが可能と
なる。
【0191】市町村の担当部署の立場では、介護支援業
務に関連して何らかの問題を感じた場合は、その問題に
応じて、通信手段を介して必要な範囲の情報を得、それ
らの情報をチェックすることにより、居宅サービス事業
者から提出された書類の内容の確認を行うことができ
る。また前記ケアマネージャの場合と同様に、被介護者
と介護提供者との介護支援トラブルがあった場合等に
も、前記情報により、介護現場での正確な実施状況を把
握し、これによって公平かつ適切な判断を行うための根
拠を確かなものにすることができる。こうしてこのよう
な被介護者と介護提供者間のトラブルを的確に判断する
ことができ、かつ第三者に対してその判断に関する不安
を感じさせないようにすることができる。
【0192】またその被介護者に関する情報のバックア
ップをする必要がある場合は、全情報を通信手段を介し
て得て、これを保有する記憶手段にバックアップ保存す
ることができる。
【0193】本発明の2の介護現場状況把握装置によれ
ば、カードを挿入するのみで被介護者宅に訪問した介護
提供者の氏名その他の入力が完了し、更に挿入と抜き取
りで訪問時と退出時とが計測されるので、介護提供者
は、本来の業務である介護支援業務に専念することがで
きる。また介護支援業務を行った時間を客観的に記録す
ることが可能になる。
【0194】本発明の3の介護現場状況把握装置によれ
ば、介護提供者に関する情報の入力作業は、本発明の2
の場合より若干面倒になるが、何らかの変更があって
も、容易にそれに対応することができる。訪問時・退出
時の入力は同様に極めて簡単である。
【0195】本発明の4の介護現場状況把握装置によれ
ば、日時信号発生部がケアプランに基づく介護支援業務
の予定時間の経過を報知してくれるので、時間を気にし
ないで、過不足のないサービスを提供することができ
る。
【0196】本発明の5の介護現場状況把握装置によれ
ば、被介護者宅に於ける介護提供者と被介護者との様子
を録音又は録画し、或いはその双方をすることができる
ので、介護現場に於ける介護支援業務の有様を客観的に
記録することができる。
【0197】本発明の6の介護現場状況把握装置によれ
ば、多くの被介護者宅の介護現場状況把握装置に記録さ
れた情報がサーバに集められ、これに全ての関係者がア
クセスすることができるようにしたので、客観的な情報
の共有化が実現でき、介護現場の実状が不明なことから
生じるトラブルをことごとく解決することができる。こ
れらの情報を用いて必要な書類も容易に作成できるた
め、事務処理上の業務改善も容易に進めることができ
る。
【0198】本発明の7の介護現場状況把握装置によれ
ば、サーバにアクセスする関係者の資格を確認すること
としたので、プライバシーの保護が確立できる。
【0199】いずれにしても本発明によれば、このよう
に、被介護者及び介護提供者を特定する情報、介護の開
始から終了までの時間、介護提供者が介護支援業務を実
行している間の該介護提供者及び被介護者の様子並びに
その周辺の様子が客観的に記録されかつ保存され、この
ように保存された情報が、後に関係者によって必要に応
じて読み出され、チェックを受けることができるもので
あるため、通常、被介護者と介護提供者としかいない被
介護者宅での介護支援提供業務の透明性が確保されるこ
ととなるものである。
【0200】即ち、介護保険制度は、被介護者に介護提
供者が介護支援サービスを提供し、その対価を被介護者
及び保険者から受け取るものであるが、介護支援サービ
スは弱者である被介護者だけの該被介護者宅で提供され
るものであり、これが人的、時間的及び内容的に適正な
ものであることが保証されなければ、制度自体の信頼性
が失われることになる。
【0201】しかし本発明の介護現場状況把握装置によ
れば、以上のように、それらが客観的な情報として保存
され、かつ後に、それらの情報が通信手段を介して関係
者によってアクセス可能となっているため、提供した介
護支援サービスの各方面に於ける質を確認することが可
能となっており、更にこのように関係者によって介護支
援サービスの監視が可能となっているため、自ずと介護
提供者も自己の行為を律し、問題の生じない行動を取る
ようになり、介護保険制度の一層信頼性を高めることが
できるものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例の介護現場状況把握装置の全体の構成
を示すブロック図。
【図2】通信手段の構成を示すブロック図。
【図3】インターネットを介して接続するサーバと介護
現場状況把握装置を含む関係者の端末との接続状態を示
した説明図。
【図4】サーバの構成を示すブロック図。
【図5】端末の画面に表示される資格確認画面の概要
図。
【図6】端末の画面に表示される作業選択画面の概要
図。
【図7】端末の画面に表示される情報登録画面の概要
図。
【図8】端末の画面に表示される情報検索画面の概要
図。
【図9】端末の画面に表示されるリスト表示画面の概要
図。
【図10】端末の画面に表示されるデータ表示画面の概
要図。
【図11】関係者がその端末でサーバに接続した際の手
順の内、資格確認の過程を示すフローチャート。
【図12】関係者がその端末でサーバに接続した際の手
順の内、作業選択の過程及び情報登録の過程を示すフロ
ーチャート。
【図13】関係者がその端末でサーバに接続した際の手
順の内、情報検索の過程を示すフローチャート。
【図14】関係者がその端末でサーバに接続した際の手
順の内、情報の出力の過程を示すフローチャート。
【符号の説明】
1 介護提供者関係情報入力手段 1a 介護提供者用磁気カード 1b 被介護者用磁気カード 1c カード読み取り装置 1d カード挿入口 2 日時信号発生部 3 介護状況記録手段 3a 録音手段 3a1 マイクロフォン 3b 録画手段 3b1 ビデオカメラ 4 記憶手段 4a データ保存領域 4b プログラム保存領域 5 通信手段 5a モニタ 5b キーボード 5c マウス 5d ターミナルアダプター 5e DSU 6 演算制御部 10 サーバ 10a サーバの演算制御部 10b サーバの記憶手段 10b1 プログラム保存領域 10b2 サーバの記憶手段のデータ保存領域 10c 入出力手段 21 ID入力欄 22 パスワード入力欄 23 確認ボタン 24 情報の登録の選択ボタン 25 情報の検索の選択ボタン 26 実行ボタン 27 終了ボタン 28 送信ボタン 29 作業選択画面に戻るための戻るボタン 30〜34 記入欄 35 検索動作の実行ボタン b1〜bn リスト選択用の選択ボタン B1〜B4 データ種別の選択用の選択ボタン B5〜B7 操作種別の選択用の選択ボタン B8 データ出力の実行用の実行ボタン B9 作業選択画面に戻るための戻るボタン B10 リスト表示画面に戻るための戻るボタン n インターネット r ルータ t 介護現場状況把握装置及び他の関係者の端末

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 訪問した介護提供者が、自己を特定する
    情報及びその訪問・退出の入力をするための介護提供者
    関係情報入力手段と、 前記介護提供者の訪問・退出の入力の際に、それらの入
    力時点の日時情報を取得するための日時信号発生部と、 前記介護提供者の訪問時から退出時までの介護現場の状
    況の記録を行うための介護状況記録手段と、 前記被介護者を特定する情報を入力する被介護者関係情
    報入力手段と、 前記介護提供者を特定する情報、前記訪問・退出の入力
    に基づいて取得された訪問・退出日時情報及び前記介護
    状況記録手段の記録事項のそれぞれを相互に関連づけて
    保存するとともに、前記被介護者関係情報入力手段を通
    じて入力された前記被介護者を特定する情報をも保存す
    る記憶手段と、 上記記憶手段に保存してある情報を、通信回線を介して
    外部とやり取りするための通信手段と、 で構成した介護現場状況把握装置。
  2. 【請求項2】 前記介護提供者関係情報入力手段を、そ
    のカード挿入口に、介護提供者の持参する所定のカード
    が差し込まれた際に、該カードに記録されている介護提
    供者を特定する情報を読み取るとともに、該カードが挿
    入されたことでこれによって特定される介護提供者がそ
    の挿入時点に訪問したものと認識し、該カードが抜き取
    られることで該介護提供者が退出したものと認識するよ
    うに構成した請求項1の介護現場状況把握装置。
  3. 【請求項3】 前記介護提供者関係情報入力手段を、訪
    問した介護提供者を特定する情報の入力をするための文
    字情報入力用キー群と、介護提供者の訪問時・退出時に
    それぞれその旨の入力をするための二つのキーとを備え
    たキーボードに構成した請求項1の介護現場状況把握装
    置。
  4. 【請求項4】 前記日時信号発生部を、介護提供者の訪
    問入力時からの時間の経過を計測し、介護予定時間が経
    過した際に、該介護予定時間の経過を報知する報知信号
    を発するように構成した請求項1、2又は3の介護現場
    状況把握装置。
  5. 【請求項5】 前記介護状況記録手段を、録音手段及び
    録画手段の一方又は双方で構成した請求項1、2、3又
    は4の介護現場状況把握装置。
  6. 【請求項6】 前記通信手段を、前記記憶手段に蓄積さ
    れている情報を定期的又は非定期的に取り出して、イン
    ターネットを介して、サーバの記憶手段に順次登録する
    ように構成し、他方、該サーバには、外部の関係者が、
    インターネットを介して、その記憶手段に登録された情
    報にアクセスするためのアクセス手段を構成した請求項
    1、2、3又は4の介護現場状況把握装置。
  7. 【請求項7】 前記アクセス手段を、外部の関係者と前
    記サーバの記憶手段に登録した情報のやり取りをする際
    に、その前提として該外部の関係者が該情報にアクセス
    する資格を有するか否かの確認動作を行うように構成し
    た請求項6の介護現場状況把握装置。
JP2001018234A 2001-01-26 2001-01-26 介護現場状況把握装置 Pending JP2002222260A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007098030A (ja) * 2005-10-07 2007-04-19 Minoru Tawara 記憶手段保持器
JP2018036964A (ja) * 2016-09-01 2018-03-08 セコム株式会社 行動記録システム、端末装置及び行動記録方法
JPWO2018003518A1 (ja) * 2016-06-29 2019-04-18 コニカミノルタ株式会社 被監視者監視システムの中央処理装置および中央処理方法ならびに被監視者監視システム

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