JP2002216655A - カラー陰極線管 - Google Patents

カラー陰極線管

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JP2002216655A
JP2002216655A JP2001007992A JP2001007992A JP2002216655A JP 2002216655 A JP2002216655 A JP 2002216655A JP 2001007992 A JP2001007992 A JP 2001007992A JP 2001007992 A JP2001007992 A JP 2001007992A JP 2002216655 A JP2002216655 A JP 2002216655A
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JP2001007992A
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Tetsuya Masumura
哲哉 増村
Juichi Okamoto
寿一 岡本
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】プレス成形されたシャドウマスクのスプリング
バックを十分に低減し、画像品位の向上を図ることが可
能なカラー陰極線管を提供することにある。 【解決手段】蛍光体スクリーンに対向してシャドウマス
ク12は、プレス成形により形成され、なだらかなドー
ム状に成形されているととも電子ビーム通過孔を有した
ほぼ矩形状のマスク主面20と、このマスク有効部の周
縁21から延出しマスク主面とほぼ直交する方向に折り
曲げられたスカート部18と、を有している。スカート
部には、マスク主面の周縁とほぼ平行に延びた凸状のビ
ード22と、それぞれビードを分断して延びているとと
もにスカート部の外縁から所定距離だけ離間した複数の
スロット状の開孔24とが形成されている

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プレス成形された
シャドウマスクを備えたカラー陰極線管に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、カラー陰極線管は、ほぼ矩形状
の有効部を有したガラス製パネルと、このパネルに連接
されたガラス製ファンネルと、ファンネルの小径部に連
接された円筒状のガラス製ネックとからなる真空外囲器
を備えている。パネルの有効部内面には、青、緑、赤に
発光するドット状またはストライプ状の3色蛍光体層、
および黒色遮光層からなる蛍光体スクリーンが形成され
ているとともに、真空外囲器内には、この蛍光体スクリ
ーンに対向して、多数の電子ビーム通過孔を有したシャ
ドウマスクが配置されている。また、ネック内には3電
子ビームを放出する電子銃が配設されているとともに、
ネック外周からファンネルの外周面にかけて偏向ヨーク
が装着されている。
【0003】上記構成のカラー陰極線管では、電子銃か
ら放出された3電子ビームを偏向ヨークの発生する水
平、垂直偏向磁界により水平、垂直方向に偏向し、シャ
ドウマスクを介して蛍光体スクリーンを高周波で水平走
査するとともに低周波で垂直走査することにより、カラ
ー画像を表示する。
【0004】シャドウマスクには、プレス成形するタイ
プと、張力を印加するタイプとがある。プレス成形によ
りシャドウマスクを形成する場合、まず、平坦なマスク
基材をプレス成形機のノックアウ卜およびダイの上に載
せる。そして、ブランクホルダとダイスとにより、マス
ク基材の周辺部に位置した固定部を挟持してマスク基材
を固定する。続いて、ポンチによりマスク基材を所定の
曲面に張り出させた後、ブランクホルダとダイスとを離
してマスク基材の周辺部を開放する。
【0005】次に、ノックアウトおよびポンチを下方に
移動させ、マスク基材の周辺部をポンチとダイスとの間
のスペースに引き込むことによりほぼ直角に折り曲げ、
スカート部を形成する。その後、全ての型を元に戻し、
成形されたシャドウマスクを取り出す。
【0006】上記のようにプレス成形されたシャドウマ
スクは、なだらかなドーム状をした所定曲面に成形され
ているとともに多数の電子ビーム通過孔を有したほぼ矩
形状の主面と、この主面に直交して有効部の周縁から電
子銃側に延びたスカート部と、を有している。また、ス
カート部には、プレス成形の際にマスク基材の周縁部を
固定して滑りを防止するためのビードが全周に亘って形
成されている。
【0007】そして、このようなシャドウマスクは、ス
カート部を介してマスクフレームに固定され、このマス
クフレームは、パネルに突設されたスタッドピンに弾性
支持体を介して脱着自在に支持されている。プレス成形
されたシャドウマスクは、自ら所定の形状を維持してい
るため、簡易的かつ軽量なマスクフレームを使用でき、
マスクフレームに高い精度と強度とが求められる張力印
加タイプのシャドウマスクに比較して、カラー陰極線管
を低コストで構成することができる。
【0008】上記のようなプレス成形によって形成され
たシャドウマスクでは、屈曲されたスカート部が元に戻
ろうとする方向の応力、すなわち、スプリングバックが
生じる。特に、スカート部にビードが設けられている場
合、スカート部の屈曲成形が妨害されるとともに、スプ
リングバックが強固となる。
【0009】そして、このようなスプリングバックによ
りスカート部が本来の位置よりも外側方向に広がると、
これに追従してマスク主面の一部が本来の存在位置より
も内側に突出変形してしまう。マスク主面が変形した場
合には、シャドウマスクによって電子ビームを正確に色
選別することが困難となり、色純度の劣化、画像品位の
低下を招くこととなる。
【0010】上記のようなスカート部に生じるスプリン
グバックを軽減するため、スカート部のコーナー部と長
辺領域、および短辺領域間に、スカート部外縁に開口し
たノッチを設け、プレス成形した時にスカート部に加え
られる縮み応力をノッチの変形で吸収するようにしたシ
ャドウマスクが提供されている。
【0011】また、特開平9−35657号公報には、
スカート部に複数の応力吸収孔を形成し、プレス成形し
た時にスカート部に加えられる縮み応力を複数の応力吸
収孔によって吸収することにより、スカート部に生じる
スプリングバックを軽減したシャドウマスクが開示され
ている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】このような既知のシャ
ドウマスクは、ノッチ、応力吸収孔等のスプリングバッ
ク軽減手段を備えていないシャドウマスクに比較して、
一定のスプリングバック軽減を図ることができる。しか
しながら、スカート部の周縁に沿って延びたビードを有
したシャドウマスクにおいては、マスク主面の曲面成形
に伴ってスカート部を屈曲成形する際、スカート部のビ
ードにより屈曲成形が妨害されため、従来の対策では応
カ吸収効果は不完全でありスプリングバックを十分に低
減することが困難となる。
【0013】この発明は以上の点に鑑みなされたもの
で、その目的は、プレス成形されたシャドウマスクのス
プリングバックを十分に低減し、画像品位の向上を図る
ことが可能なカラー陰極線管を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明に係るカラー陰極線管は、内面に蛍光面が
設けられたパネルと、上記蛍光面に対向して配置され、
上記蛍光面に向けて電子ビームを放出する電子銃と、上
記蛍光面に対向して配置され、上記電子ビームが通過す
る多数の電子ビーム通過孔を有したシャドウマスクと、
を備え、上記シャドウマスクはプレス成形により形成さ
れ、ほぼドーム状に成形されているとともに上記電子ビ
ーム通過孔を有したほぼ矩形状のマスク主面と、マスク
主面の周縁から延出しマスク主面とほぼ直交する方向に
折り曲げられたスカート部と、を有し、上記スカート部
には、マスク主面の周縁とほぼ平行に延びた凸状のビー
ドと、それぞれ上記ビードを分断して延びているととも
にスカート部の外縁から所定距離だけ離間した複数のス
ロット状の開孔とが形成されていることを特徴としてい
る。
【0015】また、この発明に係るカラー陰極線管によ
れば、上記シャドウマスクの外側にマスクフレームが設
けられ、上記スカート部は、上記マスク主面の長辺から
延出した一対の長辺側スカート部と、上記マスク主面の
短辺から延出した一対の短辺側スカート部と、を有し、
上記スカート部は、各コーナ部で上記マスクフレームに
溶接されているとともに、上記各長辺側スカート部の中
央部および上記各短辺側スカート部の中央部で上記マス
クフレームに溶接され、上記スロット状の開孔は、上記
スカート部において、隣合う溶接部間に少なくとも1つ
形成されていることを特徴としている。
【0016】本発明に係るカラー陰極線管において、上
記スロット状の開孔と上記スカート部の外縁との距離
は、約1mmないし3mmの範囲に設定されていること
が望ましい。
【0017】上記のように構成されたカラー陰極線管に
よれば、シャドウマスクのスカート部にビードを分断す
る複数のスロット状開孔を形成することにより、シャド
ウマスクのプレス成形の際、ビードの制約を受けずスカ
ート部を屈曲成形することが可能となり、スカート部に
生じるスプリングバックを軽減することができる。これ
により、スプリングバックに起因するマスク主面の変形
を防止し、色純度および画像品位の向上したカラー陰極
線管を得ることができる。また、各スロット状の開孔を
スカート部の外縁から所定距離だけ離して形成すること
により、シャドウマスクの機械的強度を十分に維持する
ことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下図面を参照しながら、この発
明の実施の形態に係るカラー陰極線管について詳細に説
明する。図1に示すように、カラー陰極線管装置は真空
外囲器10を備え、この真空外囲器は、周縁にスカート
部2を有し外面が平坦なほぼ矩形状のパネル1と、パネ
ルのスカート部に連接されたファンネル4と、ファンネ
ルの小径部に連接された円筒状のネック3と、を有して
いる。また、パネル1とファンネル4との結合部分の内
側には、図示しない磁気遮蔽体が配置されている。
【0019】パネル1の内面には赤、緑、青にそれぞれ
発光する複数の蛍光体、および遮光層よりなる蛍光体ス
クリーン6が形成されている。ネック3からファンネル
4にかけてその外周には、水平、垂直偏向コイルを有す
る偏向ヨーク7が装着されている。また、ネック3内に
は、蛍光体スクリーン6の蛍光体に向けて、同一水平面
上を通るセンタビーム8Gおよび一対のサイドビーム8
R、8Bからなる一列配置の3電子ビームを放出する電
子銃9が配置されている。
【0020】真空外囲器10内には、蛍光面として機能
する蛍光体スクリーン6に対向してシャドウマスク12
が配設され、矩形状のマスクフレーム14に取り付けら
れている。このシャドウマスク12は、後述するよう
に、色識別用の多数の電子ビーム通過孔が形成されたマ
スク主面と、マスク主面の周縁から延出しているととも
にマスクフレーム14に固定されたスカート部と、を有
し、プレス成形により形成されている。そして、シャド
ウマスク12は、マスクフレーム14に固定された弾性
支持体15をパネル1のスカート部2の内面に突設され
たスタッドピン17と係合することにより、パネルに対
して脱着自在に支持されている。
【0021】なお、パネル1を含む真空外囲器10は、
パネルの中心および電子銃9を通って延びる管軸Z、管
軸と直交して延びる長軸(水平軸)Xと、管軸および長
軸と直交して延びる短軸(垂直軸)Yと、を有してい
る。
【0022】そして、上記のような構成のカラー陰極線
管では、電子銃9から放出された3電子ビーム8B、8
G、8Rをファンネル4の外側に装着された偏向ヨーク
7により偏向し、シャドウマスク12の電子ビーム通過
孔を介して蛍光体スクリーン6を水平、垂直走査するこ
とによりカラー画像を表示する。
【0023】図2ないし図4に示すように、シャドウマ
スク12はプレス成形により形成され、なだらかなドー
ム状に成形されたほぼ矩形状のマスク主面20と、マス
ク主面の全周に亘って、マスク主面の周縁21からマス
ク主面に対してほぼ垂直に延出したスカート部18と、
を一体に備えている。マスク主面20は、それぞれ垂直
軸Y方向に延びる多数の電子ビーム通過孔19が所定の
配列ピッチで形成されたほぼ矩形状の有孔部20aと、
この有孔部の周囲を囲んだ矩形枠状の無孔部20bとを
有している。
【0024】スカート部18は、それぞれマスク主面2
0の長辺から延出した一対の長辺側スカート部18a
と、それぞれマスク主面の短辺から延出した一対の短辺
側スカート部18bと、を有している。また、スカート
部18には、プレス成形時の滑り止めとして機能する凸
状のビード22が形成され、マスク主面20の周縁21
とほぼ平行に、かつ、スカート部の全周に亘って延びて
いる。
【0025】更に、スカート部18には、それぞれビー
ド22を分断して延びた複数の細長いスロット状の開孔
24が形成されている。各開孔24は、マスク主面20
の周縁21とほぼ直交する方向に延びているとともに、
スカート部18の外縁25から所定距離dだけ離間して
設けられている。この距離dは、約1mmないし3mm
の範囲に設定されている。
【0026】各長辺側スカート部18aには例えば8本
の開孔24が所定の間隔を置いて形成され、各短辺側ス
カート部18bには例えば6本の開孔24が所定の間隔
を置いて形成されている。また、スカート部18の各コ
ーナの両側には、それぞれスカート部の外縁からマスク
主面20の周縁に向かって延びたノッチ26が形成され
ている。
【0027】そして、上記のように構成されたシャドウ
マスク12は、マスクフレーム14の内側に配置され、
例えば、スカート部18の各コーナ部、各長辺側スカー
ト部18aのY軸を挟むように2点、および各短辺側ス
カート部18bのX軸を挟むように2点、の合計12点
でマスクフレームに溶接されている。
【0028】なお、シャドウマスク12に形成されたス
ロット状の開孔22は、各長辺側スカート部18aにお
いて、隣合う溶接部間に4本ずつ設けられ、また、各短
辺側スカート部18bにおいて、隣合う溶接部間に3本
ずつ設けられている。
【0029】上記構成のシャドウマスク12は以下の工
程により製造される。図5(a)に示すように、まず、
プレス成形してシャドウマスクを形成する前の矩形板状
のマスク基材30を用意する。この平坦なマスク基材3
0の有孔部20aには予め電子ビーム通過孔19が形成
されている。また、マスク基材30において、スカート
部18となる部分には、予め所定数のスロット状の開孔
24およびノッチ26が所定位置にそれぞれ形成されて
いる。
【0030】続いて、図5(b)に示すように、マスク
基材30をプレス装置に装填し、プレス成形を行う。こ
の場合、まず、平坦なマスク基材30をプレス装置の上
型40aと下型40bとの間に位置決めして装填する。
次に、図6に示すように、上型40aのブランクホルダ
43を下降して、ブランクホルダ43と下型40bのダ
イス44とにより、マスク基材30の周辺部、つまり、
スカート部形成部分を挟持する。この際、ブランクホル
ダ43とダイス44との挟持面に形成されている環状の
凹凸部42a、42bからなるビード形成部により、凸
状のビード22を形成する。
【0031】このようにビード22を形成してマスク基
材30の滑りを防止した状態で、上型40aのポンチ4
1を下降させ、下型40bのノックアウト42により、
マスク主面部分を所定の曲面に張り出し加工する。その
後、ブランクホルダ43とダイス44とを離してマスク
基材30の周辺部を開放する。
【0032】次に、ポンチ41をノックアウト42に連
動して押し下げ、マスク基材30の周辺部をダイス44
とポンチ41との隙間454に引き込むことによりほぼ
直角に折り曲げ、スカート部18を形成する。その後、
全ての型を元に戻し、成形されたシャドウマスク12を
取り出す。
【0033】上記のように構成されたシャドウマスク1
2によれば、スカート部18に形成されるビード22を
分断するように複数のスロット状開孔24を設けている
ことから、マスク主面20の曲面に対応してスカート部
18を屈曲し成形する際、スカート部のビード22によ
ってスカート部の屈曲成形が妨害されることがなく、ス
カート部に加えられる縮み応力を十分に吸収することが
可能となる。同時に、プレス装置開放時に生じるスカー
ト部のスプリングバックを軽減することができマスク主
面20の曲面を損なわずにプレス成形することができ
る。
【0034】本発明者等は、本実施の形態に係るシャド
ウマスク12と、他の数種類のシャドウマスクとを用意
し、これらについてマスク強度およびスカート部広がり
量の比較を行った。その結果を図7(a)に示す。この
図7(a)において、第1は、スカート部にスロットが
形成されていないシャドウマスク、第2は、スカート部
に外縁から約2mmの間隔を置いてスロットが形成され
ているが、ビードを分断していないシャドウマスク、第
3は、本実施の形態に係るシャドウマスクであり、スロ
ット状開孔22とスカート部外縁との間隔dが2mmに
設定されたシャドウマスク、第4は、スカート部にその
外縁まで延びているとともにビードを分断したスロット
が形成されているシャドウマスクをそれぞれ示してい
る。また、これらのシャドウマスクは、パネルの対角が
17インチのカラー陰極線管に適合するものとした。
【0035】なお、図7(b)に示すように、マスク強
度は、内部にシャドウマスクが設けられた真空外囲器の
パネルに所定のおもりを落下させた場合のシャドウマス
クの耐落下強度を示している。また、図7(c)に示す
ように、スカート部の広がり量lは、スプリングバック
量に対応している。
【0036】図7から分かるように、本実施の形態に係
る第3のシャドウマスクによれば、スカート広がり量l
は0.5mmであり、スプリングバックの対策を行って
いない第1のシャドウマスクに比較して、スプリングバ
ック量が約80%改善されている。
【0037】また、スロットを持たない第1のシャドウ
マスクにおけるマスク強度(36G)を基準として場
合、本実施の形態に係る第3のシャドウマスクでは、マ
スク強度が40Gであり約25%向上している。これ
は、各スロット状の開孔24をスカート部18の外縁か
ら所定距離dだけ離して形成し、スカート部外縁に達し
ない構成とすることにより、マスク主面の張り強度を十
分に維持できるためである。
【0038】スロット状の開孔24からスカート部外縁
までの距離dは、種々の実験から、1mm〜3mmの範
囲に設定されている場合、スカート部のスプリングバッ
ク量が小さく、かつマスク主面の張り強度を高い値に維
持できることを確認した。
【0039】第4のシャドウマスクのように、スロット
をスカート部の外縁まで延びるように形成した場合、ビ
ードを分断したとしても、マスク強度は26Gとなり約
19%低下してしまうことが分かる。更に、ビードを分
断していないスロットを備えた第2のシャドウマスクに
対しても、本実施例のシャドウマスクはマスク強度が一
層向上していることが分かる。
【0040】上記のことから、本実施の形態に係るカラ
ー陰極線管によれば、シャドウマスク12のスカート部
18にビード22を分断する複数のスロット状開孔24
を形成することにより、シャドウマスクのプレス成形の
際、ビードの制約を受けずスカート部を屈曲成形するこ
とが可能となり、スカート部に生じるスプリングバック
を軽減することができる。これにより、スプリングバッ
クに起因するマスク主面20の変形を防止し、色純度お
よび画像品位の向上したカラー陰極線管を得ることがで
きる。また、各スロット状の開孔24をスカート部18
の外縁から所定距離dだけ離して形成することにより、
シャドウマスクの機械的強度を十分に維持することがで
きる。
【0041】なお、この発明は上述した実施の形態に限
定されることなく、この発明の範囲内で種々変形可能で
ある。例えば、シャドウマスクのスカート部におけるス
ロット状の開孔の設置数、形成位置等は、カラー陰極線
管のサイズや種類等に応じて種々選択可能である。
【0042】
【発明の効果】以上の詳述したように、本発明によれ
ば、スカート部のビードを分断するスロット状の開孔を
設けることにより、プレス成形されたシャドウマスクの
スプリングバックを十分に低減し、画像品位の向上した
カラー陰極線管を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態に係るカラー陰極線管を
示す断面図。
【図2】上記カラー陰極線管におけるシャドウマスクを
示す平面図。
【図3】上記シャドウマスクの側面図。
【図4】上記シャドウマスクおよびマスクフレームの一
部を示す分解斜視図。
【図5】上記シャドウマスクを形成するためのマスク基
材を示す平面図およびプレス装置の一部を概略的に示す
断面図。
【図6】上記マスク基材にビードを形成した状態を示す
平面図およびプレス装置の一部を概略的に示す断面図。
【図7】上記シャドウマスクおよび他の比較用のシャド
ウマスクについてマスク強度およびスカート広がり量を
測定した結果を示す図、マスク強度の測定方法を概略的
に示す図、およびスカート広がり量の測定方法を示す
図。
【符号の説明】
1…パネル 3…ネック 4…ファンネル 6…蛍光体スクリーン 9…電子銃 10…真空外囲器 12…シャドウマスク 18…スカート部 18a…長辺側スカート部 18b…短辺側スカート部 19…電子ビーム通過孔 20…マスク主面 21…周縁 22…ビード 24…開孔 26…ノッチ 30…マスク基材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内面に蛍光面が設けられたパネルと、 上記蛍光面に対向して配置され、上記蛍光面に向けて電
    子ビームを放出する電子銃と、 上記蛍光面に対向して配置され、上記電子ビームが通過
    する多数の電子ビーム通過孔を有したシャドウマスク
    と、を備え、 上記シャドウマスクはプレス成形により形成され、ほぼ
    ドーム状に成形されているとともに上記電子ビーム通過
    孔を有したほぼ矩形状のマスク主面と、マスク主面の周
    縁から延出しマスク主面とほぼ直交する方向に折り曲げ
    られたスカート部と、を有し、 上記スカート部には、マスク主面の周縁とほぼ平行に延
    びた凸状のビードと、それぞれ上記ビードを分断して延
    びているとともにスカート部の外縁から所定距離だけ離
    間した複数のスロット状の開孔とが形成されていること
    を特徴とするカラー陰極線管。
  2. 【請求項2】上記シャドウマスクの外側にマスクフレー
    ムが設けられ、 上記スカート部は、上記マスク主面の長辺から延出した
    一対の長辺側スカート部と、上記マスク主面の短辺から
    延出した一対の短辺側スカート部と、を有し、 上記スカート部は、各コーナ部で上記マスクフレームに
    溶接されているとともに、上記各長辺側スカート部の中
    央部および上記各短辺側スカート部の中央部で上記マス
    クフレームに溶接され、 上記スロット状の開孔は、上記スカート部において、隣
    合う溶接部間に少なくとも1つ形成されていることを特
    徴とする請求項1に記載のカラー陰極線管。
  3. 【請求項3】上記スロット状の開孔は、上記マスク主面
    の周縁とほぼ直交する方向に延びていることを特徴とす
    る請求項1又は2に記載のカラー陰極線管。
  4. 【請求項4】上記スロット状の開孔と上記スカート部の
    外縁との距離は、約1mmないし3mmの範囲にあるこ
    とを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載
    のカラー陰極線管。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6713951B2 (en) * 2001-02-27 2004-03-30 Kabushiki Kaisha Toshiba Color cathode ray tube

Cited By (1)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6713951B2 (en) * 2001-02-27 2004-03-30 Kabushiki Kaisha Toshiba Color cathode ray tube

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