JP2002214141A - 植物生育の診断方法 - Google Patents

植物生育の診断方法

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JP2002214141A JP2001013898A JP2001013898A JP2002214141A JP 2002214141 A JP2002214141 A JP 2002214141A JP 2001013898 A JP2001013898 A JP 2001013898A JP 2001013898 A JP2001013898 A JP 2001013898A JP 2002214141 A JP2002214141 A JP 2002214141A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レーザー誘起蛍光を利用し、化学薬品を一切
使用することなしに、かつ、非破壊で、生きたままの植
物の生育状況を、短時間で、しかも客観的な指標をもっ
て的確に診断する。 【解決手段】 レーザー光の照射によって植物生葉から
放出されるレーザー誘起蛍光を観測することによる植物
生育の診断方法であって、観測された、685nmもし
くはその近傍の波長の蛍光強度:F685と、740nm
もしくはその近傍の波長の蛍光強度:F740との比(F
740/F685)が1.0以下の場合をもって、病変、老
化、あるいは枯死の状態、もしくはこれらいずれかの状
態への移行過程にあると判別する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願の発明は、植物生育
の診断方法に関するものである。さらに詳しくは、この
出願の発明は、化学薬品を一切使用することなしに、か
つ非破壊で、生きたままの植物の生育を、短時間で診断
することのできる、新しい植物生育の診断方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術と発明の課題】樹木や園芸植物、あるいは
野菜等の農産品植物について、その生育状態を診断し
て、病変や、老化、あるいは枯死等の変異を早期に判別
することが、環境保全や、農業、あるいは農産加工業等
にとって重要な課題になってきている。
【0003】しかしながら、従来では、これら植物の健
康状況を判別するには目視等の経験による主観的な手法
が一般的であって、客観的な指標をもっての判別はほと
んど実現されていないのが実情である。
【0004】もちろん、化学分析的手法による判別も検
討されているが、このような手段は、生体としての植物
を破壊することを前提としているため、好ましくなく、
また、化学薬品を使用することから、その処理等に多く
の手間と時間を要することになり、実際的ではない。
【0005】このような状況において、植物の生葉にレ
ーザー光を照射して、生葉より放出されるレーザー誘起
蛍光より植物の状態についての有用情報を取得しようと
の提案がなされ、この出願の発明者らによって、レーザ
ー誘起蛍光のスペクトル解析の詳細な検討が進められて
きている。このようなレーザー誘起蛍光の利用は、生体
としての植物を破壊することがなく、しかも分析のため
の化学薬品を使用しなくともよいという利点を有してい
る。
【0006】だが、この出願の発明者らの検討にもかか
わらず、これまでのところ、従来一般的な手法であった
目視等の経験的な主観判別の方法に実際的に代わり得る
だけの客観的指標を持った、レーザー誘起蛍光を利用し
ての植物生産の診断方法は依然として具体化されていな
い。
【0007】そこで、この出願の発明は、発明者らのこ
れまでの、詳細で、精力的な検討を踏まえて、レーザー
誘起蛍光を利用する場合の長所を生かし、化学薬品を一
切使用することなしに、かつ、非破壊で、生きたままの
植物の生育状況を、短時間で、しかも客観的な指標をも
って的確に診断することのできる、新しい方法を提供す
ることを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】この出願の発明は、上記
の課題を解決するものとして、第1には、レーザー光の
照射によって植物生葉から放出されるレーザー誘起蛍光
を観測することによる植物生育の診断方法であって、観
測された、685nmもしくはその近傍の波長の蛍光強
度:F685と、740nmもしくはその近傍の波長の蛍
光強度:F740との比(F740/F685)が1.0以下の
場合をもって、病変、老化、あるいは枯死の状態、もし
くはこれらいずれかの状態への移行過程にあると判別す
ることを特徴とする植物生育の診断方法を提供する。
【0009】また、この出願の発明は、第2には、レー
ザー光の照射によって植物生葉から放出されるレーザー
誘起蛍光を観測することによる植物生育の診断方法であ
って、685nmもしくはその近傍の波長の蛍光強度:
685と、740nmもしくはその近傍の波長の蛍光強
度:F740との比(F740/F685)と比例関係にあるク
ロロフィル濃度との検量線に基づいて、観測された前記
の蛍光強度比(F740/F685)から植物含有のクロロフ
ィル量を推定することを特徴とする植物生育の診断方法
を提供し、第3には、クロロフィル量が、観測による最
大値の1/5以下と推定されたことをもって、病変、老
化、あるいは枯死の状態、もしくはこれらいずれかの状
態への移行過程にあると判別することを特徴とする植物
生育の診断方法を提供する。
【0010】そして、この出願の発明は、第4には、レ
ーザー光の照射によって植物生葉から放出されるレーザ
ー誘起蛍光を観測することによる植物生育の診断方法で
あって、観測された685nmもしくはその近傍の波長
の蛍光強度:F685と、530nmもしくはその近傍の
波長の蛍光強度:F530との比(F530/F685)が、最
大値よりも1.5以上減少したことをもって、病変ある
いは枯死の状態、もしくはこれらいずれかの状態への移
行過程にあると判別することを特徴とする植物生育の診
断方法を提供し、第5には、レーザー光の照射によって
植物生葉から放出されるレーザー誘起蛍光を観測するこ
とによる植物生育の診断方法であって、観測された68
5nmもしくはその近傍の波長の蛍光強度:F685と、
530nmもしくはその近傍の波長の蛍光強度:F530
との比(F530/F685)のレベルおよびその増加速度の
少くともいずれかによって、植物ごとの、病変あるいは
枯死の状態、もしくはそれらいずれかの状態への移行過
程にあると判別することを特徴とする植物生育の診断方
法を提供する。
【0011】さらに、以上の方法について、この出願の
発明は、第6には、蛍光強度F685は、680〜685
nmの範囲の波長の強度であることを特徴とする植物生
育の診断方法。
【0012】第7には、蛍光強度F530は、530〜5
40nmの範囲の波長の強度であることを特徴とする植
物生育の診断方法を提供する。
【0013】第8には、この出願の発明は、パルスレー
ザー光を照射して、ゲート機能付CCDによって蛍光を
遠隔受信検出し、遠隔観測を可能とすることを特徴とす
る前記いずれかの植物生育の診断方法を提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】この出願の発明は上記のとおりの
特徴をもつものであるが、以下にその実施の形態につい
て説明する。
【0015】まず、この出願の発明の前提となるレーザ
ー誘起蛍光(LIF:Laser-Induced Fluorescence)の
観測について説明すると、レーザー光を植物の生葉に対
して照射すると、蛍光が放出される。このレーザー誘起
による蛍光(LIF)をスペクトル分析すると、このス
ペクトルは、400nm〜650nmの短波長成分(Blu
e-green Fluorescence) と、650nm以上の長波長成
分(Red Fluorescence)とにより構成されており、短波長
成分は、470〜480nmと、530〜540nmの
付近の波長に強度ピークを有し、長波長成分は、680
〜685nmと、730〜740nmの付近の波長に強
度ピークを有していることが確認される。
【0016】そして、これまでの検討によると、蛍光の
長波長成分の起源は、植物のクロロフィルによるもので
あることがわかっている。つまり、植物の生育や枯死に
係わる光合成活動等に関する生理情報を含むものであ
る。
【0017】一方、短波長成分については、その起源は
確定されていないが、クロロフィルとは別の、植物の伸
長や枯死などの成長過程に関する情報を含むと考えられ
る。
【0018】各種の植物生葉についてのレーザー誘起蛍
光(LIF)のスペクトル分析によると、一般的に、短
波長成分は、初夏と、秋〜冬にかけて強度が大きく、長
波長成分は、夏から初秋で大きな強度を示すことが確認
されている。このような一般的傾向を代表例として示し
たものが、図1のとおりのケヤキのLIFスペクトルの
月変化である。この蛍光スペクトルは、Nd:YAGレ
ーザーからのレーザー光を第3高調波に変換し、波長3
55nmパルスレーザーとして照射した場合のものであ
る。この図1には、前記の傾向がよく示されている。
【0019】さらに詳細に検討すると、ケヤキの8月と
12月のLIFスペクトル(ピーク波長685nmで規
格化したもの)を示した図2から明らかなように、夏と
冬(落葉時)では顕著な差異を示し、685nm波長の
ピークを基準とすると、短波長側ピークは、冬に大きく
増大し、逆に、740nm近傍の長波長側のピークは、
夏に増大し、冬には著しい減少を示すことがわかる。
【0020】そこで、長波長側の強度ピークに注目し、
ポプラを対象とした観測でGreen Leafからの傾向とYell
ow Leafからの蛍光のスペクトルを見ると、図3のよう
に、740nm近傍の強度ピークに大きな変動が認めら
れる。
【0021】長波長側強度ピークは、植物の生育や枯死
に係わる光合成活動に関する生体情報を反映しているこ
と、特に、図3に例示したGreen LeafとYellow Leafと
の顕著な差異からも、まず、長波長側の蛍光強度ピーク
に着目することにより、植物の健康状態の判別が可能と
なるものと考えられる。
【0022】この出願の第1ないし第3の発明は、この
判別のための方法を具体化したものである。すなわち、
第1の発明においては、観測された685nmもしくは
その近傍の波長の蛍光強度:F685と、740nmもし
くはその近傍の波長の蛍光強度:F740との強度比(F
740/F685)が1.0以下の場合には、クロロフィルの
光合成活動は実質的に停止ないしは減衰過程にあり、病
変、老化、あるいは枯死の状態にあるか、これらの状態
への移行過程にあると判別する。
【0023】このような強度比(F740/F685)1.0
以下という指標は、目視等による経験的、主観的判断に
先行して客観性のあるものとして確認されている。
【0024】なお、ここで、「老化」との規定について
は、通常の季節的な落葉も包含している。
【0025】強度比(F740/F685)が1.0を超えて
いる場合には、一般的に各種植物においては健全な生育
状態にあるものと判別されるが、経時的に強度比の減少
が観測される場合には、次の段階での老化や枯死等が考
慮されてよいことは言うまでもない。
【0026】そして、この出願の第2の発明において
は、前記のとおりの強度比(F740/F685)と、対象植
物のクロロフィル濃度との関係を示す検量線を作成し、
この検量線に基づいて、観測された強度比(F740/F
685)からクロロフィル量を推定することにより植物生
育を判別する。
【0027】クロロフィル含有量には、植物の種類によ
って差異があるが、LIFの強度比(F740/F685)と
の間には比例的な関係がある。このため、この関係につ
いての検量線を作成しておくことによって、観測された
強度比からクロロフィル量が推定できることになる。こ
の推定値からの植物の生育診断は、たとえば、次の方法
として実現される。
【0028】(1)検量線との対応から推定されるクロ
ロフィル量の最高値に対しての割合から判断する。
【0029】(2)同様に推定されるクロロフィル量の
増減の傾向から判断する。
【0030】このような判断は、たとえば通常の季節、
あるいは年周期での生育パターンからの経時的ずれとし
ても考慮されることになる。野菜や園芸植物の場合に
は、このような経時的パターンを考慮しての、病変や、
老化、あるいは枯死の判別が有効となる。
【0031】この出願の第3の発明は、上記(1)の方
法として、クロロフィル量が、検量線における観測によ
る最大値の1/5以下と推定されたことをもって、病
変、老化、あるいは枯死の状態、もしくはそれらの状態
への移行過程にあると判別することを特徴としている。
【0032】以上の方法は、レーザー誘起蛍光(LI
F)の長波長側のピーク強度に着目した方法であるが、
前記した短波長側のピーク強度も有意な生体情報として
活用される。すなわち、まず、この出願の第4の発明
は、観測された685nmもしくはその近傍の波長の蛍
光強度:F685と、530nmもしくはその近傍の波長
の蛍光強度:F530との強度比(F530/F685)が、最
大値よりも1.5以上減少した段階で、植物は、病変、
あるいは枯死の状態にあるか、もしくはこれらいずれか
の状態への移行過程にあると判別することを特徴として
いる。
【0033】通常の季節やその他の生育周期における変
化では、発明者による詳細な検討の結果によれば、一般
的には、前記の強度比(F530/F685)が最大値よりも
1.5以上も減少するようなケースは見出せず、1.5
以上の減少は、植物の生育にとっての大きな異変であっ
て、病変、あるいは、水分や栄養、温度等の環境要因
や、病害虫、あるいは特異的な遺伝性の変化であると推
定される。
【0034】また、この出願の第5の発明によれば、前
記の強度比(F530/F685)には、植物の種類による個
性が認められることから、このことを踏まえて、その強
度比のレベル(大きさ)およびその増加速度の少くとも
いずれかによって、植物ごとの、病変、あるいは枯死の
状態、もしくはそれら状態への移行過程にあることを判
別することを特徴としている。
【0035】実際、たとえば、実施例にも例示したよう
に、サザンカの場合には、強度比が6を超えると病変等
の異変が生じていることが、しかもこの強度比が急増し
ている場合には、確実に病変等から枯死に急速に移行す
ることが確認される。
【0036】以上のようなこの出願の発明においては、
強度比を特定するための波長については、前記のとお
り、685nm,740nm,および530nmと限定
して考慮してもよいし、各々、±(5〜10)nmの範
囲を観測上の機器の特徴に応じて許容されるものとして
もよい。たとえば、685nmの波長については、68
0〜685nm、740nmの波長については、735
〜745nm、530nmの波長については、530〜
540nmの範囲にあるいずれかの波長として考慮する
ことができる。
【0037】観測のための機器や装置については、これ
までに知られている各種のもの等により構成することが
できる。
【0038】たとえば、基本的な構成としては、レーザ
ー光の照射のための光源装置と、レーザー誘起蛍光を受
光する受光装置と、受光した蛍光をスペクトル解析し、
前記の強度比(F740/F685)(F530/F685)を算出
し、所要の情報として示すことのできる演算装置と表示
装置が考慮される。
【0039】たとえば、図4は、このような装置による
構成を例示したものである。
【0040】この例においては、ネオジウム・ヤグレー
ザーからのレーザー光を非線形結晶を用いて第3高調波
に変換し、波長355nmのパルスレーザー光を得て励
起光源とする。355nmの波長を選ぶのは、いわゆる
Blue-green Fluorescenceと呼ばれる短波長蛍光スペク
トルを含む、全可視域でのLIFスペクトルの取得を目
指すためである。また時間分解蛍光スペクトル計測およ
びレーザー遠隔計測への発展性をも考慮に入れ、パルス
モードのレーザー装置を使用する。パルス時間幅はたと
えば10nsとし、レーザーエネルギーは0.2mJ
で、植物生体に損傷を与えない大きさであることとして
いる。レーザー光は適当な全反射ミラーにより測定試料
まで導かれて照射されるが、その際に非線形結晶から漏
れる波長の異なる少量の不要なレーザー光は光路中に配
置された光学フィルターにより除去される。試料からの
蛍光は光ファイバーにより集められ分光器へと送られ
る。光ファイバーの前面には照射レーザー光除去用フィ
ルターが取り付けられる。光ファイバーの入射端と植物
生葉は、たとえば20mm離れるものとし、直径約9m
mの領域からの蛍光が集められる。これに対して生葉上
でのレーザー光の直径は約10mmであり、分光後のL
IFスペクトルは、たとえば1024個の1次元配列M
OS型CCD検出器により電気信号に変換される。CC
Dの露光時間はたとえば50msに設定される。微弱な
LIFスペクトルを確実に検出する為の工夫として、イ
メージインテンシファイアー(II)により光を増幅し
て高感度に検出する。システム全体の制御や簡単な信号
処理(背景光処理、信号積算)はパーソナルコンピュー
タで行う。
【0041】また、この出願の発明においては、遠隔観
測も可能としている。たとえば、第8の発明のように、
パルスレーザー光を照射して、ゲート機能付CCDによ
って蛍光を遠隔受信検出して、遠隔観測を可能とするこ
とである。
【0042】この方法によって、たとえば第2および第
3の発明のような、クロロフィル量の推定で植物生育の
診断が可能となる。
【0043】すなわち、レーザー光を大気中に伝搬させ
て目標とする植物や樹木に照射し、植物体から発せられ
る蛍光スペクトルを受信して得られる2波長(685n
m付近と740nm付近)蛍光画像の比より、遠隔的に
クロロフィル濃度を推定するものである。
【0044】このような方法に近いものとして光透過量
を計測してクロロフィル濃度を推定する方法がある。し
かしながら、これは植物葉を挟む接触法であり、また、
ポイントサンプリングなため測定可能領域が限定され
る。この発明で提案している非接触、広範囲かつ遠隔画
像計測法とは全く異なるものである。
【0045】装置構成を例示したものが図5である。こ
の図5に例示したように、レーザー光を大気中で伝搬さ
せ離れた場所に生育する植物に照射する。植物からの蛍
光はCCDカメラで画像として遠隔検出される。カメラ
前面には上記2波長に対応したフィルターが装着されて
いる。2波長画像比の計算が行われ検量線と照合してク
ロロフィル濃度が求められる。
【0046】たとえば、励起光源にNd:YAGレーザ
ーの第二高調波(532nm,10mJ,10ns,1
0Hz)を用いる。レーザーは測定領域を広範囲に確保
するために150mrad.に拡げられる。このときレ
ーザービームの直径は距離100mで15mとなる。ま
た、レーザーによって照射励起された植物生葉からの蛍
光は、直径50mmのカメラレンズを介してイメージイ
ンテンシファイア(II)付きのCCDカメラで検出さ
れる。蛍光画像やレーザー照射位置は、TVモニターに
よって確認しながら測定を行う。また、カメラレンズ前
面にクロロフィル蛍光の685nm、740nmに対応
した干渉フィルタ(中心波長685nm,740nm:
半値幅20nm)をそれぞれ入れることで、蛍光につい
ての波長情報を得ることができる。さらに、このシステ
ムではCCDカメラのDelay 時間を200ns〜420
0ns(30m〜630m)、Gate幅を10ns〜42
0ns(1.5m〜63m)で連続的に変化させること
を可能とし、測定距離や距離分解能を変えながら蛍光画
像を測定することも可能とする。
【0047】もちろん、以上のような装置構成は例示で
あって、これらのものに限定されることはない。
【0048】そこで、以下に実施例を示し、さらに詳し
くこの出願の発明について説明する。
【0049】
【実施例】<実施例1>図4の装置を用いて、サザンカ
の生育診断についてのモデル実験を行った。すなわち、
サザンカに与える水分量を変化させて、サザンカ葉のL
IFスペクトルを検出した。すなわち、測定試料である
サザンカは与える水分量を変化させて(ストレスを与え
て)生育された鉢植えのものを用いた。樹高は約70c
mである。水分条件は、それぞれ1回当たり100ml
の水分を月2回(生育ストレス大)、週2回(中)、1
日1回(小)と変化させた3種類である。
【0050】図6は、水分ストレスを与えはじめてから
59日後の代表的なLIFスペクトルの変化例を示した
ものである。スペクトルはクロロフィルの蛍光スペクト
ルのピーク波長の1つである685nmの強度で規格化
されている。このときのサザンカの状態は、水分ストレ
スの大きなものは完全に枯死、水分ストレスが中位のも
のは部分的に赤茶けた葉が点在、水分ストレスが小さな
ものは全ての葉が緑葉であった。緑葉のLIFスクトル
(波長685nm)を基準にして考えると、蛍光強度
(F685)と、蛍光強度(F740)との、クロロフイルに
由来し、光合成生理活動を反映している波長での強度比
(F740/F685)は、水分ストレスが大きく、枯死状態
にあるものは、明らかに1.0以下のレベルにある。一
方、赤茶けた葉が点在している水分ストレス中程度の場
合には、この強度比は、緑葉の場合と同様に約1.5の
レベルにある。
【0051】このことから、植物の生育においては、強
度比(F740/F685)が、経時的に1.0に向って減少
し、1.0を超えてさらに減少しようとしている場合に
は、明らかに生育に異変が起きており、生育条件を変更
しない限り枯死状態になることが理解される。
【0052】強度比(F740/F685)の1.0以下の減
少は、ケヤキやポプラ等の落葉樹においては、通常の季
節周期での落葉した冬期においても観測されるととも
に、これら樹木をはじめ、各種の植物において、通常の
季節周期以外での、病変による枯死(たとえば自動車排
ガスによるもの、あるいは病害虫によるもの等として)
でも明瞭に観測された。
【0053】一方、図6からは、枯死する以前に530
nm付近の相対強度が増加し、その後完全に枯死すると
逆に減少している。
【0054】図7は、水分ストレスを与えてからの経過
日数とLIFスペクトルのピークの相対強度(530n
m/685nm)の関係を示している。○、△、×はそ
れぞれ目視判断の結果を示したもので、順番に全てが緑
葉、一部が赤茶けた葉が点在、完全に枯死を表してい
る。水分ストレスの大きなものほど早期に枯死し始めて
いるが、枯死に伴いLIFスペクトルの相対強度にも急
激な増加がみられる。水分ストレスの少ない試料に注目
するとストレス経過に伴いLIFスペクトルの相対強度
が8付近まで徐々に増加し、その約40日後に目視で変
化が確認された。
【0055】図7のサザンカの場合だけでなく、各種植
物を対象として、相対強度比(F53 0/F685)に注目す
ると、その最大値よりも1.5以上減少した場合には、
観測時の目視による外観性にかかわらずに、病変あるい
は枯死の状態、あるいはその状態への移行過程であるこ
とが、強度比を観測した後の目視変化によって確認され
た。
【0056】そして、サザンカの場合には、図7にも示
されているように、いずれの試料においても、蛍光強度
比(F530/F685)が6を過ぎたことから病変が発生
し、7を超えると枯死に移行し、枯死後は3程度の低い
値になる。このことから、経時的にスペクトル変化を観
測することで、その増加や減少の傾向、そして植物によ
って特有の強度比レベルが、植物の病変や枯死を示すこ
とがわかる。 <実施例2>図5に例示した遠隔観測システムを用い
て、60m先に自生するイチョウ樹木(高さ5m、幅3
m)に、パルスNd:YAGレーザーの第2高調波(5
32nm,10mJ,10μs,10Hz)を、凹レン
ズを広げて照射した。蛍光は、ゲート機能とイメージイ
ンテンシファイアー付きCCDカメラを用いて画像とし
て検出した。
【0057】一方、クロロフィル濃度を液体クロマトグ
ラフィーにより求め、蛍光強度比(F530/F685)との
相関性を評価して、図8のとおりの検量線を作成し、こ
の検量線と観測された強度比とを対応させて、クロロフ
ィル濃度の分布画像を得た。
【0058】これによって遠隔的にクロロフィル濃度の
推定が行われた。
【0059】そして、このようなクロロフィル濃度の推
定において、各種の対象植物について検討したところ、
検量線クロロフィル濃度の最大値(これは植物の種類に
よって異なる)の1/5以下のレベルであると観測によ
り推定される場合には、いずれの場合も、植物は病変あ
るいは枯死の状態、もしくはこの状態への移行過程であ
ることが確認された。
【0060】実際、図8のイチョウの例においては、ク
ロロフィル濃度の最大値である2.7μmol/gの1
/5以下、すなわち、0.54μmol/g以下と推定
されるいずれの場合も、病変もしくは枯死、あるいは枯
死への移行途中にあった。
【0061】
【発明の効果】以上詳しく説明したとおり、この出願の
発明によって、レーザー誘起蛍光を利用する場合の長所
を生かし、化学薬品を一切使用することなしに、かつ、
非破壊で、生きたままの植物の生育状況を、短時間で、
しかも客観的な指標をもって的確に診断することができ
る。
【0062】そして、この出願の発明は、農林業、造園
業、バイオテクノロジー等、植物が絡む産業はもちろ
ん、都市開発や屋内空間デザイン等における植物アメニ
ティ機能維持へも利用できる。宇宙ステーションや他惑
星における人類生存環境確保に関わる植物機能維持(食
料生産、酸素発生・二酸化炭素消失等)のための基礎技
術として、発展的で大きな効果も期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】レーザー誘起蛍光(LIF)スペクトルの月別
の変化を例示した図である。
【図2】LIFスペクトルの夏と冬とを対比して例示し
た図である。
【図3】LIFスペクトルの長波長側ピークについて、
Green LeafとYellow Leafの場合とを対比して例示した
図である。
【図4】観測装置システムを例示した図である。
【図5】遠隔観測装置システムを例示した図である。
【図6】実施例1におけるLIFスペクトルを例示した
図である。
【図7】図6に関し、強度比の経時変化を例示した図で
ある。
【図8】強度比とクロロフィル濃度の検量線を例示した
図である。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザー光の照射によって植物生葉から
    放出されるレーザー誘起蛍光を観測することによる植物
    生育の診断方法であって、観測された、685nmもし
    くはその近傍の波長の蛍光強度:F685と、740nm
    もしくはその近傍の波長の蛍光強度:F740との比(F
    740/F685)が1.0以下の場合をもって、病変、老
    化、あるいは枯死の状態、もしくはこれらいずれかの状
    態への移行過程にあると判別することを特徴とする植物
    生育の診断方法。
  2. 【請求項2】 レーザー光の照射によって植物生葉から
    放出されるレーザー誘起蛍光を観測することによる植物
    生育の診断方法であって、685nmもしくはその近傍
    の波長の蛍光強度:F685と、740nmもしくはその
    近傍の波長の蛍光強度:F740との比(F740/F685
    と比例関係にあるクロロフィル濃度との検量線に基づい
    て、観測された前記の蛍光強度比(F740/F685)から
    植物含有のクロロフィル量を推定することを特徴とする
    植物生育の診断方法。
  3. 【請求項3】 クロロフィル量が、観測による最大値の
    1/5以下と推定されたことをもって、病変、老化、あ
    るいは枯死の状態、もしくはこれらいずれかの状態への
    移行過程にあると判別することを特徴とする請求項2の
    植物生育の診断方法。
  4. 【請求項4】 レーザー光の照射によって植物生葉から
    放出されるレーザー誘起蛍光を観測することによる植物
    生育の診断方法であって、観測された685nmもしく
    はその近傍の波長の蛍光強度:F685と、530nmも
    しくはその近傍の波長の蛍光強度:F530との比(F530
    /F685)が、最大値よりも1.5以上減少したことを
    もって、病変あるいは枯死の状態、もしくはこれらいず
    れかの状態への移行過程にあると判別することを特徴と
    する植物生育の診断方法。
  5. 【請求項5】 レーザー光の照射によって植物生葉から
    放出されるレーザー誘起蛍光を観測することによる植物
    生育の診断方法であって、観測された685nmもしく
    はその近傍の波長の蛍光強度:F685と、530nmも
    しくはその近傍の波長の蛍光強度:F530との比(F530
    /F685)のレベルおよびその増加速度の少くともいず
    れかによって、植物ごとの、病変あるいは枯死の状態、
    もしくはそれらいずれかの状態への移行過程にあると判
    別することを特徴とする植物生育の診断方法。
  6. 【請求項6】 蛍光強度F685は、680〜685nm
    の範囲の波長の強度であることを特徴とする請求項1な
    いし5のいずれかの植物生育の診断方法。
  7. 【請求項7】 蛍光強度F530は、530〜540nm
    の範囲の波長の強度であることを特徴とする請求項3な
    いし6のいずれかの植物生育の診断方法。
  8. 【請求項8】 パルスレーザー光を照射して、ゲート機
    能付CCDによって蛍光を遠隔受信検出し、遠隔観測を
    可能とすることを特徴とする請求項1ないし7のいずれ
    かの植物生育の診断方法。
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