JP2002214046A - 非接触型温度センサーおよびそれを用いた赤外線体温計 - Google Patents

非接触型温度センサーおよびそれを用いた赤外線体温計

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JP2002214046A JP2001013925A JP2001013925A JP2002214046A JP 2002214046 A JP2002214046 A JP 2002214046A JP 2001013925 A JP2001013925 A JP 2001013925A JP 2001013925 A JP2001013925 A JP 2001013925A JP 2002214046 A JP2002214046 A JP 2002214046A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非接触型温度センサーに対する環境温度変化
の影響を実質的にゼロ(0)にすることができる非接触
型温度センサーを提供すると共に、非接触型温度センサ
ーをプローブの先端に装着して、被測定物により接近し
た位置で温度測定を行うことができる赤外線体温計を提
供する。 【解決手段】 本発明による非接触型温度センサー
は、サーモパイルの温度と被測定物の温度とが同じであ
るとき、サーモパイルの出力電圧は常にゼロになるとい
う特性に着目して発明されたものであり、被測定物との
間の相対温度を測定するためのサーモパイルと、サーモ
パイルの温度を測定するためのサーミスタと、サーモパ
イルの出力をゼロ(0)にするようにサーモパイルの冷
接点の温度を加熱または冷却するための加熱/冷却素子
とを有しており、そして、赤外線体温計は加熱/冷却素
子の加熱または冷却を制御してサーモパイルの出力ゼロ
時におけるサーミスタの検出温度を測定して表示するた
めの制御測定回路を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は非接触で温度を測定する
ための温度センサー、並びに、それを用いた赤外線体温
計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図7および図8に示すように、従来の非
接触型温度センサーAは、被測定物との相対温度を測定
するためのサーモパイルBと、サーモパイルの温度を測
定するためのサーミスタCとをキャンD内に内包した構
造を有している。サーモパイルBは、被測定物Eからの
赤外線をキャンDの頂部に設けられた赤外線フィルタF
を通して吸収することによって温度変化を生じる赤外線
吸収膜Gと、それぞれ冷接点をヒートシンクHに接合さ
れ、温接点を赤外線吸収膜Gに接合された複数の熱電対
Iとから構成されており、サーモパイルBの出力は複数
の熱電対Iからの出力を合成したものとして現われる。
【0003】このような非接触型温度センサーAは、被
測定物の赤外線を吸収することにより生じる赤外線吸収
膜Gの温度変化を熱電対Iのゼーベック効果により電気
信号として取り出すことによって、基準温度となるヒー
トシンクHと被測定物E(図1参照)との間の温度の差
を検出する。これと同時に、サーミスタBの抵抗値を測
定して非接触型温度センサーA自体の温度を検出し、制
御回路において、サーモパイルBによって計測された温
度とサーミスタCで計測された温度を足す処理を行うこ
とにより被測定物の温度を求めている。
【0004】このように構成された非接触型温度センサ
ーAの赤外線吸収膜Gは、被測定物からの赤外線を吸収
するだけでなく、キャンDの頭部の壁面から放射されて
いる赤外線もまた吸収してしまう。通常、キャンDの頭
部の壁面は非接触型温度センサー自体の温度と同一の温
度と理論上みなすこともできるが、実際には外部からの
要因で急激な温度変化が与えられると、キャンDの頭部
と赤外線吸収膜Gとの間に温度差が生じてしまい、結果
として出力が過渡的に不安定になり、意図しない不要な
電圧を出力してしまう。
【0005】このため、従来の赤外線体温計では、図9
に示すように、赤外線吸収膜Gに温度変化が均一で緩や
かに加わるように、非接触型温度センサーAを熱伝導度
が良好な金属ホルダーJ内に設置し、さらに空気やプラ
スチック等の断熱部材K,Lで包み、そして、放射率が
限りなく小さくなるように金メッキされた金属導波管M
を非接触型温度センサーAの前面に設け、被測定物Eよ
りの熱輻射の影響が小さくなるように構成する必要があ
った。また、冷接点温度補償用のセンサーとして用いら
れるサーミスタCは、熱電対Iの冷接点との間の熱結合
が悪いと温度差を生じて正確な計測ができなくなるた
め、サーミスタCを同一のキャンD内に取り付け、冷接
点とサーミスタとの熱結合度を高めるように構成してい
た。
【0006】このような従来の赤外線体温計では、環境
温度の上昇中、非接触型温度センサーAと被測定物Eと
の間に金属導波管Mの長さ分の離間間隔があるため、非
接触型温度センサーAと金属導波管Mの先端部との間に
温度差を生じ、非接触型温度センサーAの温度が金属導
波管Mの先端部の温度よりも低くなって正方向の誤差を
生じていた。また、環境温度の下降中は、金属導波管M
の先端部の温度が非接触型温度センサーAの温度よりも
低くなって負方向の誤差を生じる。このような誤差を少
なくするため、非接触型温度センサーAを金属ホルダー
Jで包み込むことによって温度変化の影響を少なくする
ことが考えられるが、金属ホルダーJを用いることは製
品の大型化を招弊することになり、寸法に対する製品上
の限界があった。
【0007】一方、サーモパイルBとサーミスタCから
の各出力は、図10に示すような制御回路Nにおいて処
理されているが、サーモパイルBからの出力は、特に体
温測定の場合には極めて微弱であるため、信号処理が可
能なレベルまで、使用するサーモパイルBの性能のバラ
ツキに応じて予め校正されている増幅度で増幅(N1)
されたのち、非直線出力を直線化するためにリニアライ
ズ処理(N2)し、被測定物の放射率が異なることによ
る測定示度のズレを補正するための放射率補正(N3)
が行われる。サーミスタCからの出力もまた非直線であ
るため、リニアライズ処理(N4)が行われる。それぞ
れの処理が行われたサーモパイルBおよびサーミスタC
からの各出力は、サーモパイルBの出力とサーミスタC
の出力を加算(N5)したのち、温度換算(N6)さ
れ、その温度を表示器に表示(N7)することにより温
度測定が行われている。
【0008】このため、従来の赤外線体温計では、サー
モパイルBおよびサーミスタCについて個々に校正を行
わねばならなかった。特に、サーミスタCはその製造メ
ーカによって抵抗−温度特性のバラツキを小さな誤差範
囲内に抑えたものが供給されているのに対し、サーモパ
イルBの出力電圧特性のバラツキは非常に大きく、体温
計として使用するためには、黒体炉等の特殊な装置を用
いて煩雑な温度校正作業を行わねばならないものであっ
た。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、環境
温度変化の影響を実質的にゼロ(0)にすることができ
る非接触型温度センサーを提供すると共に、その非接触
型温度センサーをプローブの先端に装着することによっ
て、被測定物により接近した位置で温度測定を行うこと
ができる赤外線体温計を提供することにある。
【0010】本発明の別の目的は、実質的にサーモパイ
ルの校正作業を不要にし、サーミスタについて校正作業
を行うだけで使用することができる非接触型温度センサ
ーおよびそれを用いた赤外線体温計を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、サーモパイル
の温度と被測定物の温度とが同じであるとき、サーモパ
イルの出力電圧は常にゼロになるという特性に着目して
発明されたものであり、本発明による非接触型温度セン
サーは、被測定物との相対温度を測定するためのサーモ
パイルと、サーモパイルの冷接点の温度を測定するため
のサーミスタと、サーモパイルの冷接点を加熱または冷
却するための加熱/冷却素子とを備えることによって上
記課題を解決している。
【0012】サーモパイルの出力がゼロになるように加
熱/冷却素子によってサーモパイルの冷接点を加熱また
は冷却する。サーモパイルの出力がゼロということは、
サーモパイルの冷接点の温度が温接点の温度と等しいこ
とであり、そのとき、サーモパイルの冷接点の温度を測
定するサーミスタが検出した温度を被測定物の温度とし
て扱うことができる。
【0013】本発明による非接触型温度センサーはま
た、サーモパイルの冷接点とサーミスタと加熱/冷却素
子とを同一の熱伝達部材を介して熱的に一体化すること
もでき、これにより、サーミスタが測定すべきサーモパ
イルの冷接点の温度を正確に測定することができる。ま
た、本発明による非接触型温度センサーは、加熱/冷却
素子に熱電冷却半導体を応用したペルチェ素子を使用
し、加熱/冷却素子の一方の可逆熱/冷接点を熱伝達部
材に接合し、他方の可逆熱/冷接点をヒートシンクに接
合することもできる。電流が流されたとき、熱伝達部材
に接合された加熱/冷却素子の可逆熱/冷接点では発熱
または熱吸収作用が生じ、熱伝達部材を介してサーモパ
イルの冷接点を加熱または冷却する一方、ヒートシンク
に接合された加熱/冷却素子の可逆熱/冷接点では、前
記と逆に、熱吸収または発熱作用が生じる。この加熱/
冷却素子の加熱/冷却は電流の向きによって決定され
る。
【0014】本発明による赤外線体温計は、上述した非
接触型温度センサーと、非接触型温度センサーの加熱/
冷却素子の加熱/冷却作用を制御すると共にサーモパイ
ルおよびサーミスタの出力を処理して測温表示するため
の制御測定回路とを備えており、そして、制御測定回路
は加熱/冷却素子に通電することによってサーモパイル
の冷接点を加熱または冷却し、サーモパイルの出力がゼ
ロになったとき、サーミスタの検出温度を測定表示する
ことにより前述した課題を解決している。
【0015】サーモパイルの冷接点を加熱または冷却し
て測温することは、環境温度の変化による影響を積極的
にかつ確実に回避しており、これにより、従来における
ような金属管やセンサーフレーム等の環境温度の変化に
対処する手段を必要とせず、それにより、測定プローブ
の先端に取り付けて使用することが可能になり、被測定
物の温度を正確に測定することができる。また、サーモ
パイルは、その出力電圧特性に関係なく、出力がゼロで
あるか否かを判別するためだけに用いられているため、
サーモパイルについて黒体炉等の特殊な装置を用いた煩
雑な温度校正作業を行う必要がなく、製造メーカによっ
て保証された性能を有するサーミスタについて温度補正
を行えばよい。
【0016】本発明による赤外線体温計はまた、少なく
とも加熱/冷却素子でサーモパイルの冷接点を加熱また
は冷却することによりサーモパイルの冷接点の温度が温
接点の温度と等しくなったときと、加熱/冷却素子でサ
ーモパイルの冷接点を冷却または加熱することによりサ
ーモパイルの冷接点の温度が再び温接点の温度と等しく
なったとき、制御測定回路がサーミスタの検出温度をそ
れぞれ測定し、それらの平均値を表示するように構成す
ることもでき、これにより、測定誤差を最小に抑えるこ
とができる。また、本発明による赤外線体温計は、熱電
冷却半導体を応用したペルチェ素子を加熱/冷却素子と
して使用し、加熱/冷却素子に最初に通電する電流の向
きを制御測定回路がサーモパイルの出力に応じて決定す
るようにも構成できる。通常、サーモパイルの冷接点の
温度が環境温度(温接点の温度)よりも低いとき、サー
モパイルの出力はマイナス(−)を示し、高いときには
プラス(+)を示す。このため、測温開始時、サーモパ
イルの出力がマイナスのとき、制御測定回路は、加熱/
冷却素子がサーモパイルの冷接点を加熱するように加熱
/冷却素子に電流を流し、サーモパイルの出力がプラス
のとき、加熱/冷却素子がサーモパイルの冷接点を冷却
するように加熱/冷却素子に逆方向の電流を流し、常に
サーモパイルの出力がゼロになるように制御される。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の実施例による赤外線温度
計は、図1に示すように、非接触型温度センサー1が体
温計の本体を構成するプローブ2の先端部に設けられて
おり、また、プローブ2の内部には後述する制御測定回
路3(図4参照)が設けられている。本発明の非接触型
温度センサー1は、図2および図3に示すように、被測
定物Eとの間の相対温度を測定するためのサーモパイル
10と、サーモパイル10の冷接点の温度を測定するた
めの温度センサーとして機能するサーミスタ11と、サ
ーモパイル10の冷接点を加熱または冷却するための加
熱/冷却素子12とがキャン13の内部に配置されてお
り、キャン13の頂部には赤外線フィルター13aが設
けられている。
【0018】サーモパイル10は、赤外線フィルター1
3aを通過した被測定物Eからの赤外線を受光すること
により発熱する赤外線吸収膜14と、複数の熱電対15
とから構成される。各熱電対15はその温接点15aを
赤外線吸収膜14にそれぞれ接合し、冷接点15bを熱
伝達部材16にそれぞれ接合して設けられており、複数
の熱電対15からの合成出力がサーモパイル10の出力
として処理される。
【0019】サーミスタ11は熱伝達部材16に接合し
て設けられており、サーモパイル10の冷接点を構成す
る各熱電対15の冷接点15bの温度を熱伝達部材16
を介して計測している。加熱/冷却素子12は熱電冷却
半導体を応用したペルチェ素子を複数個用いている。各
加熱/冷却素子12の2つの可逆熱/冷接点12a,1
2bは、加熱/冷却素子12に通電したとき、一方の可
逆熱/冷接点で発熱作用を生じると、他方の可逆熱/冷
接点で熱吸収作用を生じる。この可逆熱/冷接点での発
熱または熱吸収作用は、加熱/冷却素子12に流される
電流の向きによって決定される。加熱/冷却素子12の
可逆熱/冷接点12aおよび12bは、サーモパイル1
0の冷接点およびサーミスタ11が接続される熱伝達部
材16と、放熱または蓄熱用或いは熱吸収用部材として
のヒートシンク17とにそれぞれ接合されている。赤外
線吸収膜14と熱伝達部材16とヒートシンク17との
各間は、相互に熱的な影響を受けないように熱絶縁材1
8によって絶縁されている。
【0020】サーモパイル10の温接点(15a)およ
び冷接点(15b)は端子19a,19aを介して、サ
ーミスタ11は端子19b,19bを介して、そして、
加熱/冷却素子12の可逆熱/冷接点12aおよび12
bは端子19c,19cを介してそれぞれ制御測定回路
3に接続される。
【0021】制御測定回路3は、図4に示すように、サ
ーモパイル10の出力を判別するためのコンパレータ2
0と、コンパレータ20からの出力に応じて加熱/冷却
素子12へ制御信号を送ると共に、サーモパイル10の
出力がゼロになったときにサーミスタ11の検出温度を
測定するためのマイクロコントローラ21と、サーミス
タ11の抵抗値を温度値に換算するためのA/Dコンバ
ータ22と、サーミスタ11の検出温度を表示するため
の表示器23とから構成されている。
【0022】次に、制御測定回路3の動作について図5
を参照して説明する。サーモパイル10の出力は、サー
モパイル10の冷接点温度が温接点温度、すなわち、被
測定物の温度よりも低いときにはプラスの値を示し、冷
接点温度が温接点温度よりも高いときはマイナスの値を
示し、そして、冷接点温度が温接点温度と等しいときに
出力がゼロになる。コンパレータ20は、サーモパイル
10の出力がプラスのときに「0」を出力し、マイナス
のときに「1」を出力し、ゼロのとき、「0」から
「1」または「1」から「0」に遷移する。マイクロコ
ントローラ21は、コンパレータ20の出力が「0」の
とき、加熱/冷却素子12に加熱信号を送ってサーモパ
イル10の冷接点温度を上昇させ、コンパレータ20の
出力が「1」のとき、加熱/冷却素子12に冷却信号を
送ってサーモパイル10の冷接点温度を下降させる。
【0023】コンパレータ20の出力が「0」から
「1」または「1」から「0」に遷移したとき、マイク
ロコントローラ21は、A/Dコンバータ22によって
抵抗値から温度値に換算されたサーミスタ11の検出温
度を読み取って表示器23に表示させる。ここにおい
て、サーミスタ11の検出温度の読取は、コンパレータ
20の出力が「0」から「1」または「1」から「0」
に遷移するときの1回のみであってもよいが、好ましく
は、コンパレータ20の出力の「0」→「1」または
「1」→「0」の遷移に対応して加熱/冷却素子12に
加熱または冷却信号を送り、短時間のうちにコンパレー
タ20の出力の遷移を複数回行わせることによってサー
ミスタ11の検出温度のサンプリングを複数回行い、そ
れらの平均値を算出して表示することにより、測定誤差
をより小さくすることができる。
【0024】測定開始時にサーモパイル10の冷接点温
度と温接点とが同一または近似した値で変化するとき
(例えば、真夏日等のように体温計が体温に等しいとき
に使用するような場合)、図6に示すように、コンパレ
ータ20の出力が不安定となって「1」→「0」→
「1」→「0」を繰り返すことがあるが、コンパレータ
20の出力のいずれかの遷移時にサーミスタ11の検出
温度のサンプリングを行うことで温度を測定できる。し
かしながら、必要ならば、測温開始時に最初にコンパレ
ータ20から出力された値、「0」または「1」に基づ
いて、加熱/冷却素子12に加熱または冷却信号を一定
時間送ったのち、前述した測温作業を開始するように構
成することもできる。また、コンパレータ20の出力と
加熱/冷却素子12に送られる加熱または冷却信号との
関係を前述とは逆の関係で行うようにも構成できること
は当業者にとって容易に理解されよう。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、サーモパイルとサーミ
スタを一体化していることにより、サーモパイルの冷接
点とサーミスタとの間の熱結合度を高めることができる
と共に、非接触型温度センサーを小型化することができ
る。また、加熱/冷却素子によりサーモパイルの冷接点
を被測定物温度まで加熱または冷却して被測定物の温度
を測定するため、非接触型温度センサーが外部の温度に
影響されることはなく、それにより、非接触型温度セン
サーをプローブ最先端に取り付けた赤外線体温計に形成
でき、被測定物により接近した位置で温度測定を行うこ
とができる。加えて、サーモパイルの冷接点が被測定物
温度になったときにサーミスタの検出温度を測定して表
示できるため、相対的に大きなバラツキのあるサーモパ
イルを冷接点温度と被測定物温度とが同一であるか否か
の判断手段としてのみ使用し、相対的にバラツキのない
サーミスタに依存して被測定物の温度測定が行われるこ
とになり、温度校正作業を最小限に抑えることができ
る。また、サーミスタの検出温度のサンプリングを複数
回行ってその平均値を表示することができるため、温度
測定誤差を最小限にとどめることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例による赤外線温度計の概要を
説明するための図である。
【図2】 本発明の実施例による非接触型温度センサー
を示す部分斜視図である。
【図3】 図2に示す非接触型温度センサーの断面図で
ある。
【図4】 図2に示す非接触型温度センサーと共に用い
られる制御測定回路のブロック図である。
【図5】 図4に示す制御測定回路における測定時の温
度と出力の関係を説明するための図である。
【図6】 図4に示す制御測定回路におけるサーモパイ
ルの冷接点温度と被測定物温度が同じような場合におけ
るコンパレータ出力を示す図である。
【図7】 従来の赤外線体温計に用いられる非接触型温
度センサーを示す部分斜視図である。
【図8】 図9に示す非接触型温度センサーの断面図で
ある。
【図9】 従来の赤外線体温計の概要を説明するための
図である。
【図10】 従来の赤外線体温計で用いられている制御
回路のブロック図である。
【符号の説明】
1 非接触型温度センサー 2 プローブ 3 制御測定回路 10 サーモパイ
ル 11 サーミスタ 12 加熱/冷
却素子 12a,12b 可逆熱/冷接点 13 キャン 13a 赤外線フ
ィルター 14 赤外線吸収膜 15 熱電対 15a 温接点 15b 冷接点 16 熱伝達部材 17 ヒートシ
ンク 18 熱絶縁材 19a,19b,1
9c 端子 20 コンパレータ 21 マイクロ
コントローラ 22 A/Dコンバータ 23 表示器 A 非接触型温度センサー B サーモパイ
ル C サーミスタ D キャン E 被測定物 F 赤外線フィ
ルタ G 赤外線吸収膜 H ヒートシン
ク I 熱電対 J 金属ホルダ
ー K,L 断熱部材 M 金属導波管 N 制御回路
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // G01K 1/20 G01K 7/12 Z

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定物との相対温度を測定するための
    サーモパイルと、サーモパイルの冷接点の温度を測定す
    るためのサーミスタと、サーモパイルの冷接点を加熱ま
    たは冷却するための加熱/冷却素子とを備えていること
    を特徴とする非接触型温度センサー。
  2. 【請求項2】 サーモパイルの冷接点とサーミスタと加
    熱/冷却素子とは同一の熱伝達部材を介して熱的に一体
    化されていることを特徴とする請求項1に記載の非接触
    型温度センサー。
  3. 【請求項3】 加熱/冷却素子は熱電冷却半導体を応用
    したペルチェ素子であり、加熱/冷却素子の一方の可逆
    熱/冷接点は熱伝達部材に接合され、他方の可逆熱/冷
    接点はヒートシンクに接合されていることを特徴とする
    請求項2に記載の非接触型温度センサー。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3に記載の非接触型
    温度センサーと、非接触型温度センサーの加熱/冷却素
    子の発熱/熱吸収作用を制御すると共にサーモパイルお
    よびサーミスタの出力を処理して測温表示するための制
    御測定回路とを備え、制御測定回路は加熱/冷却素子に
    通電することによってサーモパイルの冷接点を加熱また
    は冷却し、サーモパイルの出力がゼロ(0)になったと
    き、サーミスタの検出温度を測定表示することを特徴と
    する赤外線体温計。
  5. 【請求項5】 制御測定回路は、少なくとも加熱/冷却
    素子でサーモパイルの冷接点を加熱または冷却すること
    によりサーモパイルの冷接点の温度が温接点の温度と等
    しくなったときと、加熱/冷却素子でサーモパイルの冷
    接点を冷却または加熱することによりサーモパイルの冷
    接点の温度が再び温接点の温度と等しくなったときにサ
    ーミスタの検出温度をそれぞれ測定し、それらの平均値
    を表示することを特徴とする請求項4に記載の赤外線体
    温計。
  6. 【請求項6】 加熱/冷却素子は熱電冷却半導体を応用
    したペルチェ素子であり、制御測定回路はサーモパイル
    の出力に応じて加熱/冷却素子に最初に通電する電流の
    向きを決定することを特徴とする請求項4または5に記
    載の赤外線体温計。
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Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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