JP2002212925A - 可動型路面標識とその製造方法 - Google Patents

可動型路面標識とその製造方法

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JP2002212925A
JP2002212925A JP2001009635A JP2001009635A JP2002212925A JP 2002212925 A JP2002212925 A JP 2002212925A JP 2001009635 A JP2001009635 A JP 2001009635A JP 2001009635 A JP2001009635 A JP 2001009635A JP 2002212925 A JP2002212925 A JP 2002212925A
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Application number
JP2001009635A
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English (en)
Inventor
Takashi Tokunaga
孝 徳永
Yoshinobu Yasui
義信 安井
Daiichiro Hirukawa
大一朗 蛭川
Hirokazu Kawashima
博和 川島
Yukio Sugawara
幸夫 菅原
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Kinugawa Rubber Industrial Co Ltd
Original Assignee
Kinugawa Rubber Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 除雪刃等の通過により標識本体が沈降する際
に、内圧上昇によって反発力が大きくなるのを防ぐ。 【解決手段】 除雪刃28の通過の際には、標識本体2
を上下動可能に弾性支持している弾性支持部材3が撓み
変形するとともに圧縮コイルスプリング25が圧縮変形
して標識本体2が沈降する。逆に外力が除荷されれば元
の状態に復元する。無負荷状態において、空間部4を中
心とした密閉された内部空間を予め負圧状態としておく
ことより、標識本体2の沈降に伴いその内部空間の容積
が縮小化されたとしても、内圧上昇による反発力の増加
を防ぐことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、道路のセンターラ
インや車線変更禁止線、路肩部あるいは交差点中心相当
部等に適宜間隔もしくは単独で埋設される自発光式、反
射式等の路面標識(道路鋲とも称される)の改良に関
し、特に降雪地帯で除雪機による道路の除雪作業が行わ
れる場合等に備えて、その除雪刃との干渉を回避するた
めに積極的に上下動可能な構造とした路面標識の構造に
関する。
【0002】
【従来の技術】この種の可動型路面標識の代表的なもの
として例えば特開平9−158135号公報に記載され
ているものがある。この従来の可動型路面標識は、車両
の乗り上げ等によって荷重を受けた時には路面レベルま
で沈降しその荷重が除去されると自律的に所定量だけ上
動するようにしたもので、その概略を図10に示す。
【0003】同図から明らかなように、アルミニウム合
金等からなる円筒状の標識本体101は箱形基体102
に収容配置されるようになっていて、その中央部には軸
部103が一体に形成されているとともに箱形基体10
2から突出する上部には適宜幅寸法の反射体104が設
けられていて、上記箱形基体102に突設された軸部1
05に対し複数個の鋼球106を介して上下動可能に案
内支持されている。そして、標識本体101は箱形基体
102の内底面との間に介装された圧縮コイルスプリン
グ107によって常時上方に付勢されているとともに、
その標識本体101と箱形基体102との間は押さえリ
ング108によって圧締固定されたパッキン109によ
りシールされている。
【0004】また、上記パッキン109によって密閉さ
れることになる箱形基体102の内部空間はゴム質系弾
性体110により二つの空間R1,R2に仕切られてい
て、一方の空間R1にはシリコーン系あるいは油系ペー
スト状の半凝固剤111が充填されている。
【0005】したがって、上記標識本体101の頂部に
車両乗り上げ等による何らかの外力が作用すると、図1
1に示すように標識本体101は圧縮コイルスプリング
107を圧縮変形させながらその頂部が路面レベルRと
なるまで沈降する。同時に標識本体101の下動に伴っ
て空間R1内の半凝固剤が圧縮力を受け、その結果とし
てゴム質系弾性体110が空間R2側に大きく膨出変形
するかたちとなる。また、上記外力が除去されると標識
本体101は圧縮コイルスプリング107およびゴム質
系弾性体110の自己復元力により再び元のレベルまで
上動することになる。これにより、標識本体101が上
下動を繰り返した場合の衝撃を吸収して、騒音および振
動の低減に寄与することになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の構造
では、上記標識本体101の胴部の一部が反射体104
の取付部位として路面Rよりも上方に突出しているた
め、車両の乗り上げ等に際しては標識本体101がスム
ーズに下動することになるものの、例えば除雪機の除雪
刃が路面に沿って横方向から進行してきたような場合に
はその除雪刃が標識本体101もしくは反射体104と
干渉し、それらの損傷を招く結果となって好ましくな
い。
【0007】また、上記標識本体101は圧縮コイルス
プリング107を介して上下動可能に弾性支持されてい
て、しかも複数の鋼球106の介在によりその上下動作
が円滑になされるように配慮されてはいても、箱形基体
102とゴム質系弾性体110とで囲まれた空間R2が
実質的に密閉空間となっているため、標識本体101の
下動時に半凝固剤111の流動を伴いながらゴム質系弾
性体110が空間R2側に膨出しようとしてもその空間
R2内の空気の逃げ場がなく、圧縮コイルスプリング1
07のばね力に流体ばねのばね力が上乗せされるかたち
となる。その結果として標識本体101を支えている全
体のばね系のばね定数が必要以上に大きくなり、標識本
体101自体の反発力の増加にその上下動が円滑に行え
なくなって、上記と同様に標識本体101の損傷を招く
おそれがあるほか、場合によっては標識本体101とパ
ッキン109との摺動部から内部の半凝固剤111が液
漏れする可能性があり、その保守点検に余分な工数を必
要とする。
【0008】他方、上記のような除雪刃と標識本体との
干渉回避を考慮したものとして例えば特開2000−6
4231号公報に記載されているように、標識本体の上
下動作をハウジングとの間に介装したゴム系の弾性支持
部材の弾性力のみに依存するようにしたものも提案され
ているが、このタイプのものにおいても、標識本体の上
下動を許容するためにハウジング内に確保された空間部
が密閉空間であることには変わりはない。そのため、標
識本体が下降しようとしてもその内圧上昇のために特に
その標識本体の下降動作が緩慢となって、上記と同様に
車両の乗り上げ通過による振動を招いたり除雪刃と標識
本体とが干渉するおそれがあり、なおも改善の余地を残
している。
【0009】本発明は以上のような背景のもとになされ
たもので、とりわけ標識本体の下降動作が内部空間の内
圧上昇によって妨げられることがないようにし、もって
除雪刃等との干渉による損傷を未然に防止するとともに
作動安定性の向上を図った構造を提供しようとするもの
である。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、上部が開口した略有底筒状のハウジングと、このハ
ウジング内に収容されて発光機能もしくは反射機能を有
する標識本体と、上記ハウジングと標識本体との間に介
装されてそのハウジングと標識本体とを連結しつつハウ
ジングに対し標識本体を上下動可能に弾性支持している
ゴム系の弾性支持部材とを備え、少なくとも上記ハウジ
ングと標識本体との間にはハウジングに対する標識本体
の下降を許容するための密閉された空間部が形成された
可動型路面標識であることを前提としている。
【0011】その上で、上記ハウジングに対して標識本
体が上昇している状態では空間部が負圧となるように設
定されているとともに、上記ハウジングと標識本体との
間にはこの標識本体を上方に付勢する復帰ばねが介装さ
れていることを特徴としている。
【0012】上記標識本体としては発光式および反射式
のうちいずれの方式のものでもよく、またゴム系の弾性
支持部材はハウジングおよび標識本体に対して例えば加
硫接着等の手段により結合される。
【0013】さらに、上記復帰ばねは弾性支持部材とと
もに標識本体に積極的に上方への復元力を付与するもの
であるが、標識本体がハウジングに対して傾斜しながら
下降することもあることを考慮すると、請求項2に記載
の発明のように、その復帰ばねを圧縮コイルスプリング
とした上でハウジングの底部中央部と標識本体の底部中
央部との間に介装するか、もしくは請求項3に記載の発
明のように、上記復帰ばねを緩衝ゴムとした上でハウジ
ング側の底部中央と標識本体の底部中央部との間に介装
されていることが望ましい。
【0014】この場合、請求項4に記載の発明のよう
に、上記緩衝ゴムが、ハウジングと標識本体とを連結し
ているゴム系の弾性支持部材または標識本体と一体に形
成されていると部品点数の削減の上でより好ましいもの
となる。
【0015】したがって、これら請求項1〜4に記載の
発明では、標識本体に上方から外力が加わらない無負荷
状態では、標識本体は弾性支持部材および復帰ばねの弾
性復元力をもってハウジングに対して上昇して、その状
態を自己保持している。
【0016】一方、車両の乗り上げもしくは除雪刃の通
過等により標識本体に上方からの外力が加わると、標識
本体は弾性支持部材および復帰ばねを弾性変形させなが
ら、ハウジング内に埋没するかのごとく下降(沈降)す
る。標識本体の下降動作に伴いハウジング内の空間部の
容積が縮小化されるものの、その空間部が予め負圧とな
っているために空間部の容積縮小化に伴う内圧上昇はき
わめて小さいものとなる。したがって、標識本体の下降
に伴うばね定数の増加が少なく、上記弾性支持部材およ
び復帰ばねの弾性力に打ち勝つだけの外力が加わるだけ
で標識本体はスムーズに下降し、例えば除雪刃が通過す
る場合にも標識本体は確実に下降してこれを許容し、両
者の直接的な干渉が回避される。
【0017】請求項5に記載の発明は、上記請求項1〜
4のいずれかに記載の可動型路面標識を製造する方法で
あって、上記ハウジングの一部となるリング部材と標識
本体とをインサートとしてゴム系の弾性支持部材を金型
成形して、上記リング部材と標識本体とを連結する工程
と、上記ハウジングと標識本体との間に復帰ばねを介装
しながら上記弾性支持部材およびリング部材が付帯して
いる標識本体をハウジング内に収容して、上記リング部
材とハウジングとを不離一体に結合する工程とを含んで
いる。
【0018】その上で、上記リング部材とハウジングと
の結合の際に、そのハウジングに対して標識本体が下降
状態となるように保った状態でリング部材とハウジング
との結合を行って、結合完了後に弾性支持部材および復
帰ばねの力により標識本体を自己復元させることにより
上記空間部を負圧状態とすることを特徴としている。
【0019】上記リング部材とハウジングとを不離一体
に結合する手段としては、例えば塑性加工の一つである
かしめ加工を採用すると、結合強度および生産性の面で
好ましいものとなる。
【0020】したがって、この請求項5に記載の発明で
は、ハウジングに対して下降状態となるように標識本体
を収容して、実質的に空間部となるべき領域の空気を一
部追い出した状態でリング部材とハウジングとをかしめ
加工等により不離一体に結合する。その後に、弾性支持
部材および復帰ばねの弾性力をもって標識本体を復元さ
せてハウジングに対し上昇状態とすると、内部の空間部
の容積増加に伴いその内圧が低下して目的とする負圧状
態となる。その結果として、空間部を負圧にするための
手段を特に必要としないことになる。
【0021】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、標識本
体が収容されたハウジング内の空間部を予め負圧状態と
したため、標識本体の下降動作に伴う内圧上昇を防ぐこ
とができ、標識本体の下降動作時にばね定数が高くなる
ことがなくその下降動作がスムーズに行われる。その結
果、除雪刃等によって標識本体に損傷を与えるようなこ
とがなくなり、作動信頼性が高くなるほか、保守点検作
業も容易となる効果がある。また、標識本体の上昇復帰
力は弾性支持部材のみならずハウジングと標識本体との
間に介装した復帰ばねによっても得るようにしているの
で、標識本体の上昇復帰動作も確実且つ安定して行われ
る。
【0022】また、請求項2,3に記載の発明によれ
ば、復帰ばねである圧縮コイルスプリングもしくは緩衝
ばねをハウジングおよび標識本体の底部中央部に配置し
たことにより、特に除雪刃が通過する際には、緩衝ばね
力を受けることにより沈降しにくい標識本体上面の中央
部よりもその上面周縁部から先に傾くようにして下降す
ることから、除雪刃が標識本体を一段と乗り越えやすく
なる利点がある。
【0023】さらに、請求項4に記載の発明によれば、
上記復帰ばねである緩衝ゴムが標識本体もしくは弾性支
持部材と一体に形成されていることにより、部品点数が
削減されてその部品管理工数の低減化および製造コスト
の削減の上で有利となる。
【0024】請求項5に記載の発明によれば、ハウジン
グの一部となるリング部材に予め弾性支持部材を連結し
た上、ハウジングに対し標識本体を下降状態とするべく
これを押し込んでハウジングの内部空間を縮小化した状
態でそのハウジングの一部となるリング部材とハウジン
グとを結合するようにしたことから、ハウジングに対し
標識本体を上昇状態とするべくこれを復元させれば直ち
にハウジング内の空間部が負圧状態となることから、そ
の空間部を負圧にするための特別な手段を必要とせず、
製造設備の簡略化と生産性の向上を図ることができる効
果がある。
【0025】
【発明の実施の形態】図1〜6は本発明に係る可動型路
面標識の好ましい実施の形態として発光式の路面標識の
構造を示す図であって、特に図1は平面図を、図2は図
1のA−A線に沿う断面図を、図3は同じく図1のB−
B線に沿う断面図をそれぞれ示している。
【0026】図1〜3に示すように、この可動式路面標
識は大別して、上部が開口した略有底円筒状をなすハウ
ジング1と、このハウジング1内に上下動可能に収容さ
れた略円筒状の標識本体2と、これらハウジング1と標
識本体2との間に介装されて標識本体2をハウジング1
に対し上下動可能に弾性支持しているゴム系の弾性支持
部材3とから構成されていて、図2に示すように上面か
ら車両乗り上げ等による外力が作用しない無負荷状態で
はアスファルト等の路面Rから所定量aだけ突出するよ
うに道路等に埋設される。
【0027】そして、上記ハウジング1と標識本体2お
よび弾性支持部材3で囲まれた空間は完全なる密閉空間
となっていて、図2,3に示す無負荷状態ではその密閉
空間が所定の負圧状態となるように設定されているとと
もに、特にハウジング1の内底面1aと標識本体2の底
面2aとの間に確保された空間部4をもって標識本体2
の下降変位を許容するようになっている。
【0028】上記ハウジング1は、例えばアルミニウム
合金にて形成されたフランジ部5a付きのハウジング本
体5と、同じくアルミニウム合金にて形成されて、事後
的にかしめ加工を施すことによって上記フランジ部5a
に一体的に固定されるリング部材としての外側リング6
とから構成されていて、結果としてハウジング1の内周
面は大径の上部内周面1aと小径の下部内周面1bとに
より段付き形状に形成されている。
【0029】また、ハウジング本体5の外周面にはその
二等分位置に上下方向に延びるリブ7が突設されている
とともに、このリブ7にはそのリブ板厚方向に貫通する
ようにハウジング本体5の外周面の接線方向を指向する
アンカーピン8が圧入されていて、このアンカーピン8
がアスファルト等に埋設されることにより可動型路面標
識全体の抜け止めが施されるようになっている。
【0030】上記標識本体2は外周形状が円筒状をなす
有底状のアルミニウム合金製のホルダ9を中心として形
成されていて、そのホルダ9の胴部たる円筒外周面は下
部に至るにしたがって漸次直径が小さくなるような滑ら
かな段付き形状とされ、内部は略矩形状の収容空間10
とそれよりも大径の上部収容空間11とをもって段付き
形状となっている。そして、下側の収容空間10内に
は、光源である複数の発光ダイオード12と太陽電池1
3および二次電池としての蓄電池14等が発光体ユニッ
ト15としてユニット化された上でビス16にて固定さ
れるかたちで内蔵されているとともに、そのホルダ9の
上側の収容空間1にはシール材17を介してポリカーボ
ネート樹脂等からなる透光板(レンズ)18が複数のボ
ルト19にて圧締固定されている。この透光板18の上
面はホルダ9の上端面よりも所定量だけ低くなってい
る。
【0031】なお、上記の発光ダイオード12は太陽電
池13もしくは蓄電池14からの電力供給を受けて、特
に夜間において例えば200回/min程度の割合で赤
色もしくは橙色にて点滅を繰り返すもので、この点滅光
は透光板18の反射部20にて反射して路面Rの長手方
向すなわち車両走行方向を指向するように放射されるこ
とになる。
【0032】上記弾性支持部材3は、ハウジング1の一
部を形成している外側リング6の円筒状の内周面1aと
標識本体2たるホルダ9の円筒外周面との間の隙間を埋
めるべく、それら両者の間に円環状に設けられているも
ので、上方に向かって膨出するように所定のゴム材料を
もって断面略逆U字状に形成されているとともに、その
内外周面は加硫接着にて外側リング5およびホルダ9に
それぞれ固定されている。
【0033】また、上記円環状の弾性支持部材3の頂部
は、図1に示すようにその円周方向において、互いに対
向することになる断面略山形状の一対の***部3aと同
じく一対の平坦な開放凹部3bとに区画されていて、各
***部3aの頂部はホルダ9の上端面よりもわずかに上
方に突出しているとともに、各開放凹部3bごとに先に
述べた一対の発光ダイオード12を臨ませてあることに
よって、該開放凹部3bを通して上記発光ダイオード1
2の光を車両走行方向から視認できるようにしてある。
【0034】すなわち、上記弾性支持部材3の上端部の
うち路面Rの長手方向(車両走行方向)を指向すること
になる前後二箇所が開先角度θの開放凹部3bとして一
段低くなっているととともに、それ以外の部分が***部
3aとして開放凹部3bよりも高くなっていて、これら
の***部3aは傾斜面3cをもって上記開放凹部3bに
滑らかに連続している。これにより、発光ダイオード1
2からの照射光が***部3aにて遮られることなく開放
凹部3bから路面の長手方向に照射されることになる。
なお、図1,2に示すように、上記弾性支持部材3側の
開放凹部3bと同様の配置のもとにホルダ9の上端面に
も開放凹部9bが形成されている。
【0035】他方、上記ホルダ9の胴部たる円筒外周面
と底面は、弾性支持部材3と一体成形されることによっ
てこれに連続することになる所定厚みのクッションゴム
層21にて被覆されている。これら弾性支持部材3およ
びクッションゴム層21は、上記ホルダ9と外側リング
6とをインサートとして金型成形により所定形状に成形
する際にそれらホルダ9および外側リング6に加硫接着
され、外側リング6をハウジング本体5のフランジ部5
aにはめ合わせて事後的にかしめ加工を施すことにより
その外側リング6とハウジング本体5とが一体化される
ことになる。
【0036】ここで、上記ホルダ9を被覆しているクッ
ションゴム層21の最大直径はハウジング本体5の内径
よりも所定量だけ小さく形成されていることにより、両
者の間には隙間Gが確保されていて、この隙間Gをもっ
て弾性支持部材3の内側空間と標識本体2の下側の空間
部4とが連通されている。同時に、標識本体2側のクッ
ションゴム層21との間に所定の隙間Gを形成している
ハウジング本体5の内周面は、標識本体2の上下動を案
内する機能をも有している。
【0037】なお、上記クッションゴム層21のうちホ
ルダ9の底壁部に相当する部分ではストッパゴム層22
として機能するようになっていて、ハウジング1に対し
て標識本体2が過剰に下降した場合にそのストッパゴム
層22がハウジング1の内底面1aに当接してストッパ
効果と緩衝効果とを発揮するようになっている。
【0038】上記ハウジング本体5およびホルダ9のう
ち相互に対向することになるハウジング本体側の内底面
1aの中央部とホルダ9の底面2aの中央部にはそれぞ
れ着座凹部23,24が形成されていて、これら着座凹
部23,24に着座しつつ位置決めされるかたちで復帰
ばねである圧縮コイルスプリング(円錐コイルスプリン
グ)25が介装されている。これにより、標識本体2は
常時上方に付勢されて復帰力が作用している。
【0039】また、上記ホルダ9の円筒外周面を被覆し
ているクッションゴム層21のうちその下部には周溝2
6が形成されている一方、ハウジング本体5のうち周溝
26に相当する部分にはその円周方向の等分位置に外側
からストッパピン27が圧入されていて、各ストッパピ
ン27は周溝26に係合している。これらのストッパピ
ン27は、何らかの理由により弾性支持部材3がハウジ
ング1と標識本体2との間で切断された場合にその標識
本体2がハウジング1から抜け出るのを防止するための
もので、上記ストッパピン27としては例えば六角頭付
きの小ねじやブラインドリベット等が使用される。な
お、上記各ストッパピン27をハウジング本体5側に予
め形成された小孔に圧入する際に、シーリング剤もしく
は接着剤を併用することにより、ハウジング本体5の密
閉性が確保される。
【0040】したがって、本実施の形態の可動式型路面
標識によれば、特に図3に示すように弾性支持部材3が
路面Rから所定量aだけ突出するように設置されること
から、例えば除雪車の除雪刃28が乗り上げた場合や車
両が乗り上げた場合等のように、標識本体2に上方から
外力が作用すると、図4に示すように弾性支持部材3自
体が下方に撓みながら所定ストロークの範囲内で標識本
体2が傾斜しつつ沈降し、上記外力が除荷されると標識
本体2は再び弾性支持部材3自体および圧縮コイルスプ
リング25の復元力により元の状態に復帰する。
【0041】上記標識本体2の沈降時において、ハウジ
ング1と標識本体2および弾性支持部材3の三者で囲ま
れた空間(空間部4を含む)が完全なる密閉空間となっ
ているため、標識本体2の下降に伴ってその密閉空間の
容積が徐々に減少するものの、その密閉空間が予め負圧
状態となっているため、密閉空間の容積減少に伴う内圧
上昇によって標識本体2の沈降時の反発力すなわちばね
定数が必要以上に大きくなることがない。これにより、
標識本体2の沈降と復帰とが繰り返し行われたとしても
それらの動作が常にスムーズに且つ安定して行われる。
【0042】しかも、図3に示すように標識本体2の底
部中央部に圧縮コイルスプリング25のばね力が作用し
ていることから、図1に示す平面視において標識本体2
の中央部よりも弾性支持部材3に近い標識本体2の周縁
部の方が相対的に沈降しやすい傾向にある。そのため、
除雪刃28の乗り上げ開始時には図4に示すようにその
乗り上げ側が低くなるように標識本体2が直ちに傾動変
位して除雪刃28のスムーズな通過を助長する。
【0043】その上、上記弾性支持部材3の一部あるい
は全部が万が一破断もしくは切断されたような場合に
は、弾性支持部材3本来の弾性力もしくは復元力が必ず
しも十分に標識本体2に作用しなくなるものの、ストッ
パピン27が標識本体2側の周溝26と係合しているた
めにハウジング1からの標識本体2の飛び出しや抜き取
りは確実に阻止することができる。
【0044】ここで、内部空間が負圧状態となっていな
い従来構造の場合を想定すると、図5に示すように標識
本体2の沈降に伴い密閉空間の内圧が上昇してその沈降
の際のばね定数ひいては反発力が大きくなり、沈降動作
が緩慢となる。その結果、除雪刃28等が乗り越えにく
くなり、同図に示すように弾性支持部材3の一部を除雪
刃28との間に噛み込んでしまって、えぐれや傷の発生
を招くこととなる。
【0045】次に上記構造に係る可動型路面標識の製造
手順の一例について説明する。
【0046】図6に示すように、ゴム系の弾性支持部材
3を成形するために複数の上型31と下型32の組み合
わせからなる金型30を用意し、この金型30内にイン
サートとなる金属製のホルダ9と外側リング6とを所定
の位置関係となるようにセットした上で型締めする。こ
れにより、上下型31,32とホルダ9および外側リン
グ6とで囲まれた空間が上記弾性支持部材3やクッショ
ンゴム層21となるべき製品区間(キャビティ)とな
る。
【0047】この状態で、上型31の中央に設定された
注入口33から所定のゴム生地を注入して弾性支持部材
3等を所定形状に成形し、且つ加硫処理を施すと、ホル
ダ9の外周面を被覆するようにして弾性支持部材3とク
ッションゴム層21とがホルダ9に対し加硫接着されな
がら一体成形される。同時に上記弾性支持部材3を介し
てホルダ9と外側リング6とが連結される。そして、上
記弾性支持部材3等が成形されたならばその弾性支部材
3等とともにホルダ9を金型30から脱型する。
【0048】なお、上記上型31が複数に分割されてい
ることにより、脱型に際してホルダ9のうち周溝26に
相当する部分でのアンダーカットの関係を容易に回避で
きる。
【0049】次いで、図7に示すように弾性支持部材3
等と一体化されたホルダ9をハウジング本体5に装着
し、最初にハウジング本体5にストッパピン27を圧入
してそのストッパピン27を周溝26に係合させること
でハウジング本体5からのホルダ9の抜け止めを施す。
なお、ストッパピン27の圧入の際には先に説明したよ
うにシーリング剤もしくは接着剤を併用する。また、上
記ストッパピン27による抜け止め処理に先立ってホル
ダ9とハウジング本体5との間に圧縮コイルスプリング
25を予め介装しておくものとする。
【0050】そして、同図に示すようにハウジング本体
5に対してホルダ9を限界まで押し込んで、実質的にハ
ウジング本体5に対してホルダ9が最下降状態となるよ
うに拘束する。この状態は、ハウジング1と標識本体2
たるホルダ9および弾性支持部材3との間に確保される
ことになる密閉空間(空間部4を含む)の容積を縮小化
した状態にほかならず、この状態を維持したまま外側リ
ング6とハウジング本体5のフランジ部5aとの相対位
置決めを行ってその外側リング6の一部にかしめ加工を
施すことによりハウジング本体5と外側リング6とを不
離一体に結合してハウジング1を組み立てる。なお、外
側リング6のかしめ加工部を符号6aで示す。
【0051】このかしめ加工の完了をもってハウジング
1とホルダ9および弾性支持部材3で囲まれた空間が完
全なる密閉空間となることから、上記の拘束を解く。そ
の結果、ホルダ9は弾性支持部材3および圧縮コイルス
プリング25の復元力によってハウジング1に対し上昇
変位し、それに伴い上記密閉区間の容積の拡大化をもた
らすことから、上記ハウジング1とホルダ9および弾性
支持部材3で囲まれた空間が所定の負圧状態となる。
【0052】この後、ホルダ9内に発光体ユニット15
や透光板18等を組み込むことで、図1〜3に示した可
動型路面標識が完成する。
【0053】このように本実施の形態の製造方法によれ
ば、組み立て手順を工夫することによってハウジング1
とホルダ9および弾性支持部材3とで囲まれた空間を所
定の負圧状態とすることができ、負圧化のための特別な
装置等を一切必要としないことになる。
【0054】図8,9は本発明に係る可動式路面標識の
好ましい第2の実施の形態を示す図で、図3,4に基づ
いて先に説明した第1の実施の形態と共通する部分には
同一符号を付してある。
【0055】この第2の実施の形態では、第1の実施の
形態の圧縮コイルスプリング25に代えて、復帰ばねと
して機能することになる中空円筒状の緩衝ゴム35をホ
ルダ9の底面中央部においてストッパゴム層2と一体成
形しつつそのホルダ9と加硫接着したものである。
【0056】本実施の形態では、その緩衝ゴム35が圧
縮コイルスプリング25と同等の機能を発揮することは
もちろんのこと、緩衝ゴム35がホルダ9と一体成形さ
れるとにより部品点数を削減する上で有利となる。
【0057】ここで、上記緩衝ゴム35はストッパゴム
層23に対しこれとは非連続の別体構造とした上で、ホ
ルダ9の底面に対し接着剤もしくは圧入等の手段により
取り付けるか、または例えば弾性支持部材3の成形の際
に緩衝ゴムも同時成形してホルダ9の底面に一体に形成
するようにしてもよい。
【0058】なお、この第2の実施の形態の可動型路面
標識についても図6,7に示した第1の実施のものと基
本的に同様の製造手順により製造できることは言うまで
もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る可動型路面標識の第1の実施の形
態を示す平面図。
【図2】図1のA−A線に沿う断面図。
【図3】図1のB−B線に沿う断面図。
【図4】図3の状態から除雪刃が乗り上げた状態を示す
断面図。
【図5】従来の構造を想定した作動説明図。
【図6】図1〜3に示す可動型路面標識の弾性支持部材
を金型成形する際の工程説明図。
【図7】図6の工程に続いて各構成要素を組み付ける際
の工程説明図。
【図8】本発明に係る可動型路面標識の第2の実施の形
態を示す断面図。
【図9】図8の状態から除雪刃が乗り上げた状態を示す
断面図。
【図10】従来の可動型路面標識の一例を示す断面図。
【図11】図10に示す可動型路面標識の作動説明図。
【符号の説明】
1…ハウジング 2…標識本体 3…弾性支持部材 4…空間部 5…ハウジング本体 6…外側リング(リング部材) 9…ホルダ 15…発光体ユニット 25…圧縮コイルスプリング(復帰ばね) 28…除雪刃 30…金型 35…緩衝ゴム(復帰ばね)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 蛭川 大一朗 千葉県千葉市稲毛区長沼町330番地 鬼怒 川ゴム工業株式会社内 (72)発明者 川島 博和 千葉県千葉市稲毛区長沼町330番地 鬼怒 川ゴム工業株式会社内 (72)発明者 菅原 幸夫 千葉県千葉市稲毛区長沼町330番地 鬼怒 川ゴム工業株式会社内 Fターム(参考) 2D064 AA01 AA22 BA05 BA12 CA05 DB05 DB14 EB05 GA03 HA24 JA01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上部が開口した略有底筒状のハウジング
    と、このハウジング内に収容されて発光機能もしくは反
    射機能を有する標識本体と、上記ハウジングと標識本体
    との間に介装されてそのハウジングと標識本体とを連結
    しつつハウジングに対し標識本体を上下動可能に弾性支
    持しているゴム系の弾性支持部材とを備え、少なくとも
    上記ハウジングと標識本体との間にはハウジングに対す
    る標識本体の下降を許容するための密閉された空間部が
    形成された可動型路面標識であって、 上記ハウジングに対して標識本体が上昇している状態で
    は空間部が負圧となるように設定されているとともに、 上記ハウジングと標識本体との間にはこの標識本体を上
    方に付勢する復帰ばねが介装されていることを特徴とす
    る可動型路面標識。
  2. 【請求項2】 上記復帰ばねが圧縮コイルスプリングで
    あって、この圧縮コイルスプリングが上記ハウジングの
    底部中央部と標識本体の底部中央部との間に介装されて
    いることを特徴とする請求項1に記載の可動型路面標
    識。
  3. 【請求項3】 上記復帰ばねが緩衝ゴムであって、この
    緩衝ゴムがハウジング側の底部中央と標識本体の底部中
    央部との間に介装されていることを特徴とする請求項1
    に記載の可動型路面標識。
  4. 【請求項4】 上記緩衝ゴムは、ハウジングと標識本体
    とを連結しているゴム系の弾性支持部材または標識本体
    と一体に形成されていることを特徴とする請求項3に記
    載の可動型路面標識。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の可動型
    路面標識を製造する方法であって、 上記ハウジングの一部となるリング部材と標識本体とを
    インサートとしてゴム系の弾性支持部材を金型成形し
    て、上記リング部材と標識本体とを連結する工程と、 上記ハウジングと標識本体との間に復帰ばねを介装しな
    がら上記弾性支持部材およびリング部材が付帯している
    標識本体をハウジング内に収容して、上記リング部材と
    ハウジングとを不離一体に結合する工程と、 を含んでいて、 上記リング部材とハウジングとの結合の際に、そのハウ
    ジングに対して標識本体が下降状態となるように保った
    状態でリング部材とハウジングとの結合を行って、結合
    完了後に弾性支持部材および復帰ばねの力により標識本
    体を自己復元させることにより上記空間部を負圧状態と
    することを特徴とする可動型路面標識の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009155957A (ja) * 2007-12-27 2009-07-16 Sekisui Jushi Co Ltd 自発光装置
JP2014034833A (ja) * 2012-08-09 2014-02-24 Hayashi Bussan Co Ltd 交通標識
JP2014528035A (ja) * 2011-09-11 2014-10-23 ソーラー ブライト リミテッドSolar Bright Limited ロードマーカーまたはライト式警告装置
CN111705698A (zh) * 2020-06-24 2020-09-25 杨海霞 一种易取放自固定的警示路锥

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