JP2002209867A - 脳の磁気共鳴映像から白質と灰白質および脳脊髄液を分離し体積を算出する方法 - Google Patents

脳の磁気共鳴映像から白質と灰白質および脳脊髄液を分離し体積を算出する方法

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JP2002209867A
JP2002209867A JP2001003112A JP2001003112A JP2002209867A JP 2002209867 A JP2002209867 A JP 2002209867A JP 2001003112 A JP2001003112 A JP 2001003112A JP 2001003112 A JP2001003112 A JP 2001003112A JP 2002209867 A JP2002209867 A JP 2002209867A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 磁気共鳴映像装置から提供された脳のイメー
ジから白質と灰白質および脳脊髄液を分離してその体積
を算出する方法を提供する。 【解決手段】 磁気共鳴映像装置により作られたスライ
スのうち、大脳部分の同一な横断面に対して撮影した陽
子密度映像と、T2強調映像からの白質と灰白質および脳
脊髄液の分離および体積算出方法において;互いに異な
る二成分の比率を考慮して全体から各成分を構成するピ
クセルの数を算出する第1過程と、第1過程により算出
されたピクセルの数に基づき二成分が重なってぼやけた
領域内で二部分を分離できる判別値を決定する第2過程
と、第2過程による判別値により分離された映像から各
成分の体積を求める第3過程を含んで成ることを特徴と
する脳の磁気共鳴映像からの白質と灰白質および脳脊髄
液の分離および体積算出方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は脳イメージ処理方法
に関するものであって、より詳細には磁気共鳴映像装置
(MR)から提供された脳イメージから白質と灰白質および
脳脊髄液を分離し各々の体積を算出する方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】人間の全ての生体機能を総括している脳
の構造および役割に対する医学的研究は既に相当部分行
われており、また各種の脳疾患の発見および治癒のため
の医療技術にも多くの進展があった。このような医療技
術の発展には電算化断層撮影機器(CT)や磁気共鳴映像機
器(MR)を利用した映像診断が非常に重要な役割を担当し
てきたし、今後もこのような医学映像を通じた診断技術
は継続的な発展を遂げるものと期待している。しかし、
アルツハイマー病や脳性麻痺などのように脳収縮を伴う
退行性脳疾患の場合、疾病の発生有無を磁気共鳴映像を
用いる診断放射線専門医の肉眼による主観的な判断に依
存しているだけであり、脳の白質(white matter)および
灰白質(gray matter)の萎縮およびそれによる脳脊髄液
(CSF)の増加程度を定量的に算出し、各組織の萎縮程度
を調べるなどの客観的な基準により疾病の発生有無を早
期診断できる方法は、現在開発されていない。
【0003】白質と灰白質の萎縮およびこれによる脳脊
髄液の増加現象は退行性脳疾患の患者が示す最も一般的
な現象であり、このような組織の萎縮程度を定量的に算
出し、体積の変化を追跡し、また正常人の体積と比較し
てその萎縮程度を調べることは疾病の発生を診断できる
最も基本的でしかも客観的な診断方法として活用でき
る。 しかし、脳が有している複雑な構造および磁気共
鳴映像の物理的な特性により、一定の厚さ(普通3〜5mm)
のスライスに撮影して各位置で単一の明暗値に表現した
時、画的素(voxel)の大きさによって部分体積(アーテ
ィファクト)の問題があり、これによって明暗値のぼや
け現象を示すことになる磁気共鳴映像から白質と灰白質
および脳脊髄液の部分体積を考慮して各々を分離できる
方法が現在まで未だ開発されなかった。したがって、人
間の大脳を構成している白質と灰白質および脳脊髄液の
体積を定量的に算出できる方法もやはり現在までは開発
されていない。但し、一部の研究チームで脳の磁気共鳴
映像を対象に脳領域全体を分離するなどの初歩的な研究
およびT1強調映像(T1 weighted image)を対象に使用者
の手作業による半自動化方式で白質と灰白質の領域を分
離する試みはなされてきた。
【0004】しかし、このような方法もやはり白質と灰
白質との対比がよくないT1強調映像を研究対象としてい
るため、各組織の正確な分離が成されていず、また使用
者の手作業による処理時間の非効率性の問題および脳脊
髄液は別途に処理できないという問題を有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は磁気共鳴映像
装置から提供された脳のイメージから白質と灰白質およ
び脳脊髄液を分離してその体積を算出する方法を提供し
ようとするものである。
【0006】本発明のまた他の目的は絶対的基準なしに
与えられた脳のイメージから白質と灰白質および脳脊髄
液の明暗値を決定し、各々を分離できる判別値を決定す
る方法を提供することにある。
【0007】本発明のさらに他の目的は退行性脳疾患の
可能性がある患者に対して白質と灰白質および脳脊髄液
の体積を算出して正常人と比較し、体積の変化を追跡す
ることによって脳疾患の早期予測および診断できる方法
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るための本発明によるイメージ処理方法は、磁気共鳴映
像装置によって作られたスライスの中、大脳部分の同一
な横断面(axial section)に対して撮影された陽子密度
(proton density)映像とT2強調映像から白質と灰白質お
よび脳脊髄液の分離しその体積を算出する方法におい
て;互いに異なる二成分の割合を考慮して全体から各成
分を構成するピクセルの数を算出する第1過程と、前記
第1過程により算出されたピクセルの数を基準に二成分
が重なってぼやけた領域内で二部分を分離できる判別値
を決定する第2過程と、前記第2過程による判別値によ
り分離された映像から各成分の体積を求める第3過程を
含んで成ることを特徴とする。
【0009】本発明による白質と灰白質および脳脊髄液
の分離および体積算出方法の細部的な特徴は陽子密度(P
D)映像の脳イメージから脳を除外した部分を除去し、対
応すT2映像から同一の領域を除去する第1過程と、前記
第1過程が完了したT2映像から脳脊髄を除去し、対応す
る陽子密度(PD)映像から同一領域の脳脊髄を分離する第
2過程と、前記第2過程により脳脊髄が分離されて白質
と灰白質だけからなる陽子密度(PD)映像から各成分の部
分体積を算出する第3過程と、前記第3過程によって算
出された白質と灰白質の部分体積の情報と断層撮影装置
から提供されるスライス情報を利用して白質および灰白
質の各体積を算出する第4過程を含む点にある。
【0010】
【発明の実施の形態】以下本発明の構成およびその動作
に関して詳細に説明する。図1は本発明による磁気共鳴
映像処理と関連した装置等との制御および処理関係を示
す制御ブロック図である。
【0011】磁気共鳴(MR)映像装置1から提供され
る映像ファイルはインターフェース装置2を介して映像
処理ユニット3に伝達される。この際、映像処理ユニッ
ト3は伝達された映像情報を主記憶装置4に貯蔵し、補助
記憶装置5に貯蔵された本発明のために準備された白質
と灰白質の分離のためのプログラムをローディングす
る。前処理過程の後、白質と灰白質の分離のための判別
値の決定を通じて分離された白質と灰白質の映像を映像
出力装置6を介して出力し、同時に算出された白質と灰
白質の体積を映像データベースに貯蔵する。映像データ
ベースには算出された白質と灰白質の映像および算出さ
れた体積に対する情報、そして取扱われた映像に該当す
る人(正常人または患者)に対する性別、年齢、氏名など
についての情報を維持している。
【0012】脳の映像撮影装置としては、コンピュータ
断層撮影装置または磁気共鳴映像装置等があり、本発明
で処理する映像ファイルは磁気共鳴装置から得られたも
のを意味する。また、抽出映像の出力装置としては処理
された映像情報を使用者が認識できるようにディスプレ
ー機能のあるもので、プリンターまたはモニター等が挙
げられる。
【0013】磁気共鳴映像装置から提供される脳に対す
る一つの映像スライスのサイズは265×256サイズであ
り、各ピクセルが0から4095までの明暗値により表現で
きる映像が込められている。一つのピクセルは2バイト
で構成され脳の磁気共鳴映像スライスの一つは256×256
×2=128Kbyteである。また、このファイルのヘッダー
には映像の構成と形式についての情報から患者の身の上
についての情報に至るまで多様な種類の情報を有してい
る。
【0014】本発明はこのような映像スライス情報を更
に8ビットPGM(Portable Gray Map)形式のファイルに変
換した後に白質と灰白質の分離のために使用する。この
過程で映像ファイルの各ピクセルは8ビットに表現され
られる0から255までの明暗値を有する映像に表現され
る。
【0015】白質と灰白質および脳脊髄液の分離および
体積の算出のために本発明で利用する映像スライスは磁
気共鳴映像装置によって作られた全体スライス中の、大
脳部分の同一な横断面に対して撮影された陽子密度映像
とT2強調映像である。このような二種類の映像スライス
は各々15スライス内外に構成されている。
【0016】大脳部分に対して横断面で下端部(目の高
さ)から上へ上がりながら5mmずつの厚さで撮影されて、
圧縮された明暗値で生成された映像スライスは位置によ
って異なる様子を見せることになる。下段部の幾つかの
スライスには比較的に小さい面積の大脳と共に小脳およ
び目の一部、そして脳幹等が表現されており、中間程度
の位置では映像のサイズが最も大きくて楕円形の形態を
有することになり、映像の中央には蝶状の脳室を有して
いる。そして、上端部に行くにしたがって映像のサイズ
は段々小さい楕円形の様子になる。
【0017】図2は陽子密度映像スライスであり、図3
はT2強調映像スライスである。同一な断面に対して撮影
されたT2強調映像と陽子密度映像は明暗値の分布におい
て、異なる特性を有している。T2強調映像は陽子密度映
像に比べて全体的に暗く表現されているが、脳脊髄部分
に対しては陽子密度映像より相対的に明るく表現されて
いるので、脳脊髄の抽出のために容易に使用される。し
かし、相対的に白質と灰白質部分は陽子密度映像より暗
く表現されており、また二成分の区分が極めて難しい。
反面、陽子密度映像は脳脊髄部分の区別は容易でない
が、白質部分と灰白質部分の対比がT2強調映像に比べて
容易なので本発明で白質と灰白質の分離は陽子密度映像
に対して行われる。
【0018】本発明では白質と灰白質の分離以前に脳領
域に該当しない残りの部分を先ず除去するようにした。
この過程では先ず陽子密度映像において映像の黒い背景
を除去した後、脳内部領域を囲んでいる外皮と脂肪層等
から脳の内部領域を分離することになる。映像の黒い背
景の除去は次のようにして行われる。初期の陽子密度映
像は楕円形態の脳映像と共に明暗値が0に近い黒地を有
する。
【0019】図4は8番目の映像に対するヒストグラム
で明暗値0から10の間で高いピークを構成する画素は脳
映像の黒地および脳の内部を囲んでいる脂肪層を構成し
ている画素等であり、90以上の明暗値を有する画素は脳
の外皮および内部を構成している画素である。本発明で
はこのような明暗値の差異を利用して映像の黒い背景を
除去した。即ち、映像の黒い背景を構成する任意の1画
素(0,0)から始まって明暗値90以下に該当する画素を4
−連結性(4-connectivity)によって追跡した後、追跡さ
れた画素を除去した。一方、脳の外皮の中で脳の内部を
囲んでいる明暗値90以下の脂肪層は黒い背景を構成する
画素と連結されていないので除去しない。
【0020】図5は背景が除去された陽子密度映像を示
す。次に図5のように映像の黒地が除去された後、脳の
内部を囲んでいる外皮と脂肪層から脳の内部を分離する
ことになる。しかし、本発明では脳の内部領域に対する
分離以前に陽子密度映像の明暗値分布を調節した。
【0021】脳の磁気共鳴映像は映像を構成する画素の
明暗値分布が個人毎に異なって表われ、また同一人の場
合にもスライス毎に異なって表われることも有り得る。
したがって、脳内部で白質と灰白質を構成している部分
の明暗値もスライス毎に異なって表現されることも有り
得る。図5でも分るように脳の上端部に対して撮影され
た一部スライスの場合、脳内部の領域の明るさが他のス
ライスより明るく表われている。このような上端部に対
する一部スライスの場合、脳の内部とこれを囲んでいる
脂肪層との対比が明確でないので、脳領域の抽出が正確
にできなくなり、また白質と灰白質の領域分離のために
使用される判別値の決定が正確に行われないこともあ
る。したがって、全てのスライスに対して脳内部におけ
る明暗値の分布が互いに類似した分布になるように明暗
値の分布を調節した。
【0022】本発明では色々な磁気共鳴映像の観察を通
じて、白質と灰白質が混じっている脳の内部領域におけ
る平均明暗値が120になるように調節した場合、脳の内
部とこれを囲む脂肪層の明暗値の対比が明確になって脳
内部の抽出が容易に行われ、最終的に白質と灰白質の分
離のための判別値も安定的に決定できることが分った。
【0023】図6は、このような明暗値調節が行われた
陽子密度映像で、下端部の一部映像が以前より若干暗く
なったことを分かり、これによって全ての陽子密度映像
が皆類似した明暗値分布を有することになる。
【0024】陽子密度(PD)映像の明暗値の調節が行われ
た後、脳の内部を外皮および脂肪層から分離して抽出す
ることになる。明暗値の調節が行われた後、脳の内部は
全体的に90以上の明暗値を有することになり、90以下の
明暗値を有する楕円形態の脂肪層によって囲まれてい
る。したがって、脳の内部に該当する幾つかの位置から
90以上の明暗値を有する画素を4−連結性によって追跡
すると、脂肪層と脳の外皮だけが残ることになる。この
時、90以下の明暗値に該当するが、脳の内部に存在する
一部画素は除外される。しかし、このような部分はたと
え90以下の明暗値を有しているとしても、脳の内部領域
に存在する部分であって、脳の内部領域と見なされて分
離されねばならない。したがって、更に脳の外皮を構成
する1画素から4−連結性によって隣接した画素を追跡
すると、脳の内部領域を除外した外皮および脂肪層など
が連結された領域に追跡でき、このようにして追跡され
た領域を背景が除去された図4のように背景が除去され
た映像から逆に分離すると、脳の内部に該当する領域を
脳全体の映像から分離することができるようになる。
【0025】図7はこのような過程によって90以上の明
暗値を有する画素が追跡された後、除去された状態を示
しており、図8はこれを逆に利用して最終的に脳の内部
領域を脳全体の映像から分離したものである。
【0026】一方、図8のように内部領域が分離された
陽子密度映像を利用して対応するT2強調映像においても
脳の内部に該当する部分を分離することができ、このよ
うな方法によって脳の内部領域が分離されたT2強調映像
は図9で示した。
【0027】本発明でなそうとする白質と灰白質および
脳脊髄液の抽出および体積算出は図8のように陽子密度
映像から分離された脳の内部領域に対する映像を対象に
行われ、図9のようなT2強調映像に対して分離された脳
の内部領域に対する映像は脳脊髄液の抽出および分析の
ために使用される。
【0028】本発明で最終的になそうとする白質と灰白
質および脳脊髄液の分離を通じての各々の体積算出は図
8の映像で示している脳の内部領域を対象にして遂行す
る。白質と灰白質および脳脊髄液の分離において最も重
要な点はぼやけた明暗値の解釈を通じて白質と灰白質の
部分体積を考慮して白質と灰白質を分離することであ
る。
【0029】部分体積の問題による明暗値のぼやけ現像
の問題は一般的に映像の画的素(voxel)のサイズにより
発生することになる。普通、磁気共鳴映像機器(MR)は人
体に対して一定の厚さ(3mm~10mm)にスキャンして、映像
スライスを生成することになり、普遍的に5mmの厚さで
スキャンする場合、13枚から16枚程度の映像スライスが
生成される。この時、スキャンの厚さが薄い場合には画
的素のサイズも相対的に小さくなり、スキャンの厚さが
厚い場合には画的素のサイズもやはり増加する。小さい
画的素が脂肪やまたは水分だけを含んでいれば、大きい
画的素の場合は二成分の全てを含むことになり、したが
って、大きい画的素に含まれている脂肪と水分の量の平
均した重さと同じ信号強度を有することになる。結果的
に更に一定した厚さを構成している各画的素から発生し
た信号強度の算術的な平均によって明暗値を決定した
後、二次元スライスで一つの画素の明暗値として決定さ
れる。
【0030】図10の11は人体を撮影するために通過する
一定な厚さを有する断面を意味し、12は任意の一軸から
スキャンされる厚さを構成している画的素を示してい
る。このような各画的素から放出される信号強度の算術
的な平均値が一つの明暗値として表現された後、13のよ
うに二次元断面を構成する一つの画素の明暗値として決
定される。
【0031】大脳の軸上面に対して撮影された磁気共鳴
映像で示している大部分の明暗値のぼやけ現象は磁場が
通過する一定の厚さの中に互いに異なる量の水素原子を
有している白質と灰白質または脳脊液などが共に存在す
ることによって表われることになる。即ち、一定した厚
さの中に存在する各々異なる組織は原子核の弛緩時間の
間、各々異なる量のエネルギーを放出することになり、
放出されたエネルギーの量によって互いに異なる明暗値
として決定される。この時、磁気共鳴映像機器は一定の
厚さの中で決定された各画的素から放出される信号強度
による明暗値の算術的な平均を採って、一つの明暗値と
して生成することになり、その結果として、二次元の磁
気共鳴映像で明暗値のぼやけ現象を示すことになる。図
11の(a)は3mmの厚さで撮影された脳の軸上面に対する
陽子密度映像であり、(b)は10mmの厚さで撮影された陽
子密度映像である。既に言及したように、(b)の場合、
画的素のサイズが増加することにしたがって部分体積の
問題が一層大きく表われるので、(a)に比して明暗値の
ぼやけ現象が甚だしくなり、映像の解像度が低下する。
【0032】本発明では、このような磁気共鳴映像の生
成原理を根拠として、明暗値のぼやけ現象を示す陽子密
度映像を対象に二成分を分離しようとする場合、ぼやけ
現象を示す領域に表われている明暗値の中、適当な明暗
値を判別値に決定して、二成分を分離する方法を使用し
ており、分離された後、ぼやけ現象を示す部分は各々の
明暗によって特定成分として取扱った。
【0033】図12の(a)は一定の厚さの中に互いに異な
る明暗値を有する二成分が存在していることを示してお
り、(b)はこのような断面が磁気共鳴映像機器により撮
影されてから後、各成分が含まれた割合によってぼやけ
た状態に表われた様子を示している。また、(c)は(b)の
映像が適当な判別値により分離された様子を示してい
る。この時、(c)のような分離された映像から絵(a)のよ
うな元々の断面にある様子は分からないが、各位置に表
われた明暗値から各成分の量を逆に算出することにな
る。
【0034】本発明では、今まで言及されたこのような
事実を基準として一定の厚さの内にy1の明暗値を有する
成分がz%、y2の明暗値を有する成分が(100−z)%含まれ
た場合に表われる明暗値Gは、二つの明暗値の比率によ
る算術的な平均によって生成されるという原理によって
次の式により算出し、最終的にぼやけ現像により表われ
る明暗値Gから逆に各成分の含有比率を算出することに
なった。
【0035】
【数7】 したがって、ぼやけ現象を示す明暗値Gから逆に元々の
厚さの中に含まれていた各成分の部分体積を算出するこ
とになる。
【0036】即ち、上の式から特定成分の部分体積は次
のように類推することができる。若しA成分の明暗値がy
1であり、B成分の明暗値がy2の時、一定の厚さの中にこ
のような成分が混しってGの明暗値を示したとすれば、G
の明暗値を有するピクセル中A成分がz% でありB成分が
(1−z)%であることを算出できるであろう。
【0037】このような方法により、図12の(b)のよ
うに圧縮された映像でAまたはB成分の割合を考慮して全
体から各成分を構成するピクセルの数を探し出すことが
でき、このようなピクセルの数を基準として二成分が重
なってぼやけた領域内で二部分を分離できる明暗値を決
定する。このような明暗値を判別値と呼び、図12の
(c)は決定された判別値により分離された映像であ
る。
【0038】若し、図12の(a)を実際の脳において5mm
の厚さを有する一つの断面であるとする時、図12の
(b)は磁気共鳴映像装置により作られた映像であると
言及した。ここで図12の(b)のような映像から図12の
(a)のような脳の実際の様子は知ることができない。
但し、本発明で提案する明暗値の分析を通じて各位置に
表われた明暗値から各成分の含有比率を算出した後、こ
れを用いて判別値を決定し、決定された判別値を利用し
て図12の(b)のような映像を図12の(c)のような映像
の如く分離することになる。同様に図12の(c)のよう
な映像から図12の(a)のような元々の様子はやはり知
ることができないが、図12の(c)に表われている各成
分を構成するピクセルの数は実際の断面である図12の
(a)で各成分の部分体積を考慮して表現されたもので
あり、これを根拠として各成分の体積を正確に算出する
ことができる。
【0039】これからは、本発明で取扱っている人間の
脳に対して磁気共鳴装置により生成された映像を対象と
して今までのアルゴリズムを詳細に説明することにす
る。一方、これから説明されるアルゴリズムが適用され
て処理される映像は図8の映像中の3番目と8番目と12番
目の映像に対してのみ示すことにし、残りの映像スライ
スも同じ過程によって処理される。
【0040】本発明では、先ずT2強調映像を用いて脳脊
髄液を抽出した。T2強調映像は全体的に陽子密度映像よ
り暗く表現されているが、脳脊髄液部分は明るく強調さ
れている。したがって、T2強調映像から先ず脳脊髄液を
抽出した後、対応する陽子密度映像に対してT2強調映像
から抽出された脳脊髄液と同一の位置の画素を陽子密度
映像の脳脊髄液として抽出することになる。
【0041】T2強調映像でも脳脊髄液に該当する画素の
明暗値分布はスライス毎に異なり得る。したがって、一
般的な観察値により特定した明暗値以上の画素を単に脳
脊髄液として算出する場合、脳脊髄液の算出がスライス
毎に異なる特徴を有することになるので、正確な抽出が
行われないこともある。これにより本発明ではスライス
毎に各スライスの明暗値分布に関わりなく、脳脊髄液画
素の明暗値の下限を決定するためにガウス分布曲線を利
用した。即ち、脳内部領域のT2強調映像に対してヒスト
グラムを求めた後、ガウス分布曲線と重なる明暗値の
中、最も大きな明暗値を脳脊髄液に該当する画素が有す
る明暗値の下限と決定した。図13は8番目の映像に対し
て生成されたヒストグラムとガウス分布曲線と重なった
様子であり、この場合明暗値112が脳脊髄液の下限と決
定された。
【0042】図14は脳脊髄液が抽出されたT2強調映像の
中で3番目と8番目と12番目の映像であり、図15は対応す
る陽子密度映像から図14で示されたT2強調映像の脳脊髄
液部分と同一の位置のピクセルを脳脊髄液として抽出し
て除去した映像である。一方、図15の陽子密度映像から
抽出された脳脊髄液は図16に示した。
【0043】陽子密度映像から抽出された脳脊髄液はT2
強調映像とは異なる明暗値分布を有する。一定の厚さ中
に純粋な脳脊髄液だけが存在する場合は、比較的に明る
く表現されるが、白質または灰白質と共に混しっている
場合にはこれらの量に比例して暗く表現されている。図
17のヒストグラムは図14に示されたT2強調映像から抽出
された脳脊髄液と図16で示されたように陽子密度映像か
ら抽出された脳脊髄液との関係を示している。
【0044】T2強調映像から脳脊髄液として抽出された
画素が陽子密度映像ではAからCまで広く分布している。
この中、B以上の明暗値で対応する画素は純粋な脳脊髄
液に該当し、AからBの明暗値で対応する画素は白質また
は灰白質と混しっている場合であって、このようなピク
セルからは脳脊髄液の部分体積が算出されなければなら
ない。図18は脳脊髄液が除去された陽子密度映像と抽出
された脳脊髄液に対するヒストグラムを表現したもので
ある。図18において領域Aは脳脊髄液が除去された陽子
密度映像に対するヒストグラムである。この部分では白
質と灰白質の部分体積を算出することにもなる。領域B
とCは陽子密度映像から抽出された脳脊髄液に対するヒ
ストグラムであって、この中Cは純粋な脳脊髄液に該当
し、Bは白質および灰白質と混じっている脳脊髄液に対
する部分である。ここでy1は白質が有し得る明暗値の下
限であり、y3は灰白質が有し得る明暗値の上限であると
同時に純粋な脳脊髄液が有し得る明暗値の下限と見なさ
れる。
【0045】領域Aに対するヒストグラムの分布関数をH
とする時、H(G)は明暗値Gに該当する画素の数である。
ここで一定の厚さの中にy1の明暗値を有する成分がz%、
y3の明暗値を有する成分が(100−z)%含まれている時、
ぼやけ効果により表われる明暗値Gは次のとおりであ
る。
【0046】
【数8】 若し、明暗値Gがy1とy3の中間に該当する明暗値を示す
とすれば、このような明暗値に該当する画素の中50%は
白質に該当し、残りの50%は灰白質に該当する成分と見
ることができる。したがって、領域Aで白質の部分体積
に該当する画素の数は次のように算出され、この時zは
各明暗値にしたがって異なる割合に適用される。即ち、
y1の明暗値では100%に、y3の明暗値では0%に適用され
る。したがって、領域Aで白質の部分体積に該当する画
素の数は次のとおりである。
【0047】
【数9】 白質の部分体積は領域Bからも算出されなければならな
い。しかし、このような部分は脳脊髄液と共に混じって
いる部分であって、先ず脳脊髄液の部分体積に該当する
画素を除去しなければならない。Wを領域BとCに対する
分布関数とする時、W(G)は明暗値Gに該当する画素の数
である。ここで、先ずy3以上の明暗値に該当する画素を
純粋な脳脊髄液として抽出することになり、抽出された
純粋な脳脊髄液に該当する画素の数は次のとおりであ
る。
【0048】
【数10】 次に領域Bの各明暗値から脳脊髄液の部分体積に該当す
る画素を抽出して除去する。若し、一定の厚さの中にy3
の明暗値を有する脳脊髄液がz%、y2の明暗値を有する白
質および灰白質成分が(100−z)%含まれた時に表われる
明暗値Gは次のとおりである。
【0049】
【数11】 このとき、領域Bの明暗値y2からy3までの各明暗値にお
いて脳脊髄液の部分体積に該当する画素の数は次のとお
りである。
【0050】
【数12】 したがって、PCSF1とPCSF2の和PCSFは与えられた陽子密
度映像において、脳脊髄液全体に該当する画素の数であ
る。今、領域Bから白質と灰白質の部分体積に該当する
画素の数を算出することができる。W′ を領域Bから脳
脊髄液の部分体積に該当する画素を除去した後に残った
部分に対するヒストグラムの分布関数とする時、W′
(G) は領域Bで明暗値Gに該当する画素の数である。この
時、白質の部分体積に該当する画素の数は次のとおりで
ある。
【0051】
【数13】 PV1とPV2の和PVは与えられたPD映像で白質に該当する画
素の数であり、このとき、灰白質に該当する画素の数は
次のとおり算出することができる。
【0052】
【数14】 図19はこれまでに説明した白質の部分体積を算出する過
程を示すヒストグラムである。
【0053】与えられた陽子密度映像から純粋な、そし
て部分体積に該当する脳脊髄液を除去した後、白質と灰
白質を分離する明暗値を決定することになる。
【0054】Tを脳脊髄の影響を除去した陽子密度映像
に対するヒストグラムとする時、白質成分に対する明暗
値の下限であるy1から各明暗値における画素の数を累積
して、累積された画素の数がPV1とPV2の和を初めて含む
ことになる明暗値tを判別値に決定した。
【0055】
【数15】 図20はこのような判別値の決定を示すヒストグラムであ
り、図21は決定された判別値により最終的に各成分が分
離された陽子密度映像である。脳の内部で明るく表現さ
れている部分は脳脊髄液であり、最も暗い部分が白質そ
して残りの部分は灰白質部分である。
【0056】各スライスから白質と灰白質および脳脊髄
液が分離された後、分離された各成分を構成する画素の
数を利用して、白質と灰白質の体積を算出することがで
きる。このとき、磁気共鳴映像のヘッダーに保管されて
いる情報の中、各画素のサイズおよびスライス間の間隔
に対する情報が利用され、本発明では下記の式により各
白質と灰白質および脳脊髄液の体積を算出した。
【0057】
【数16】 N:処理された磁気共鳴映像スライスの数 Si:スライス番号 Wp:抽出された成分を構成する画素の数 X, Y:1画素の横および縦の長さ
【発明の効果】今まで脳の磁気共鳴映像装置で生成され
た映像から、明暗値分析を通じて一定した厚さの中に含
まれた白質と灰白質および脳脊髄液の部分体積を算出
し、これに基づいて各映像スライスから白質と灰白質お
よび脳脊髄液を分離できる判別値の決定方法について記
述した。また、分離された白質と灰白質および脳脊髄液
を構成するピクセルの数および映像のヘッダーにある情
報を利用して白質と灰白質の体積を求める方法も提示し
た。したがって、本発明で提案された一連の方法を利用
して、先ず各年齢別に正常人に対する白質と灰白質およ
び脳脊髄液の体積を算出して統計を求めた後、退行性脳
疾患の可能性がある患者に対して白質と灰白質および脳
脊髄液の体積を算出して正常人と比較し、また体積の変
化を追跡することによってこのような脳疾患の早期予測
および診断などの診療行為に利用することができると判
断される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による脳イメージ処理装置の構成を示す
制御ブロック図である。
【図2】白質と灰白質の抽出のために用いられるPDス
ライスを示す図である。
【図3】脳脊髄液の抽出のために用いられるT2強調映
像スライスを示す図である。
【図4】初期陽子密度映像のヒストグラムを示す図であ
る。
【図5】背景の黒字が除去された陽子密度映像スライス
を示す図である。
【図6】明暗値の調節が成された陽子密度映像スライス
を示す図である。
【図7】脳の内部が追跡された陽子密度映像スライスを
示す図である。
【図8】脳の内部が最終的に分離された陽子密度映像ス
ライスを示す図である。
【図9】脳の内部が分離されたT2強調映像スライスを
示す図である。
【図10】所定の厚さの位置で互いに異なる信号強度に
よる各画素の平均明暗値の算出過程を示す例示図であ
る。
【図11a】3mmの厚さに撮影された軸上面の磁気共
鳴映像スライスを示す図である。
【図11b】10mmの厚さに撮影された軸上面の磁気
共鳴映像スライスを示す図である。
【図12】互いに異なる二成分のぼやけた領域における
判別値による映像分離例示図である。
【図13】T2強調映像の脳脊髄液明暗の下限値の決定
例示図である。
【図14】脳脊髄液が除去されたT2強調映像スライス
を示す図である。
【図15】脳脊髄液が除去された陽子密度映像スライス
を示す図である。
【図16】陽子密度映像から抽出された脳脊髄液の映像
スライスを示す図である。
【図17】T2強調映像の脳脊髄液と陽子密度映像の脳
脊髄液の対応関係を示す例示図である。
【図18】陽子密度映像のヒストグラムを示す図であ
る。
【図19】白質の部分体積を算出するために用いられた
ヒストグラムを示す図である。
【図20】判別値の決定のためのヒストグラムを示す図
である。
【図21】白質と灰白質および脳脊髄液に分離された陽
子密度映像スライスを示す図である。
【符号の説明】
1 MR映像処理装置 2 インターフェース装置 3 映像処理ユニット 4 主記憶装置 5 補助記憶装置 6 映像出力装置
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年7月17日(2001.7.1
7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【請求項】 前記第過程は、 陽子密度映像のヒトの脳イメージから黒地を除去する第
3−1段階と、 全てのスライスに対して脳の内部とこれを囲んだ脂肪層
の明暗値の対比が明確になるように明暗値の分布が互い
に類似した分布を有するように陽子密度映像の明暗値分
布を調節する第3−2段階と、 前記第3−2段階により明暗値の調節が行われた陽子密
度映像から脳の内部を囲んでいる外皮と脂肪層から脳の
内部を分離して抽出する第3−3段階と、 内部領域が分離された陽子密度映像を用いて対応するT2
強調映像から脳の内部に該当する部分を分離する第3−
4段階からなることを特徴とする請求項に記載のヒト
脳の磁気共鳴映像からの白質と灰白質および脳脊髄液
の分離および体積算出方法。
【請求項】 前記第過程は、脳の内部領域のT2強調映像に対するヒストグラムに従っ
たガウス分布曲線と重なる明暗値の中で最も大きな明暗
値を求め、 脳脊髄液に該当する画素の明暗値の下限に決
定することを特徴とする請求項に記載の脳の磁気共鳴
映像からの白質と灰白質および脳脊髄液の分離および体
積算出方法。
【請求項】 前記第過程は、 白質と灰白質だけを含んでいる陽子密度(PD)映像の第1
ヒストグラム(H)を生成する第5−1段階と、 前記第5−1段階によって生成された第1ヒストグラム
(H)から白質の部分体積(PV1)を算出する第5−2段階
と、 前記第過程における脳脊髄イメージのうち、純粋な脳
脊髄を除去して残った映像から第2ヒストグラムを生成
する第5−3段階と、 前記第5−3段階により生成された第2ヒストグラムか
ら純粋な脳脊髄の部分体積を算出する第5−4段階と、 前記純粋な脳脊髄部分が除去された領域から白質が占め
る部分体積(PV2)を算出する第5−5段階と、 前記第1ヒストグラムの全体ピクセル値から前記第5−
2段階および第5−5段階により算出された白質の部分
体積の和(PV1+PV2)を差し引いて、灰白質の部分体積を
算出する第5−6段階と、 前記第1ヒストグラムと第2ヒストグラムを含む第3ヒ
ストグラムを生成する第5−7段階と、 前記第3ヒストグラムにおいて明暗値を増加させなが
ら、その分布関数の積分値を算出するうち、その値が前
記白質の部分体積の和(PV1+PV2)より大きくなる最初の
明暗値を判別値に設定する第5−8段階と、 前記第5−8段階により設定された判別値を基準とし
て、各スライスに対して白質と灰白質が分離された映像
を生成する第5−9段階を含んで成ることを特徴とする
請求項に記載の脳の磁気共鳴映像からの白質と灰白質
と脳脊髄液の分離および体積算出方法。
【請求項】 前記第5−2段階は、 脳脊髄全体が除去され、一定の厚さのスライス中に白質
と灰白質だけを含んでいるPD映像のヒストグラムをHを
生成して、純粋な白質の明暗値y1と純粋な灰白質の明暗
値y2を抽出し、一定の厚さの中にy1の明暗値を有する白
質がz% 、y3の明暗値を有する灰白質成分が(100−z)%
含まれた場合に表われる明暗値Gを
【数1】 式から算出し、 このような明暗値からz%を白質の部分体積に該当するピ
クセルで算出する方法を用いて明暗値y1からy3まで白
質の部分体積に該当するピクセルの和を
【数2】 式により算出することを特徴とする請求項に記載の脳
の磁気共鳴映像から白質と灰白質と脳脊髄液の分離およ
び体積算出方法。
【請求項】 前記第5−4段階は、 前記第過程により生成された陽子密度(PD)映像から純
粋な脳脊髄が除去され、白質と灰白質とともに混じって
いる脳脊髄映像に対するヒストグラムWにおいて、脳脊
髄の明暗値y3と、他の成分の明暗値y2を抽出してy3の明
暗値を有する脳脊髄がz%,y2の明暗値を有する脳脊髄
でない成分が(100−z)%含まれた場合に表われる明暗値G
【数3】 式で算出し、 明暗値y2からy3まで脳脊髄の部分体積に該当するピクセ
の和を
【数4】 式により算出することを特徴とする請求項に記載の脳
の磁気共鳴映像から白質と灰白質と脳脊髄液の分離およ
び体積の算出方法。
【請求項】 前記第5−5段階は、 W’を純粋脳脊髄の部分体積に該当する画素を除去した
後、残った部分に対するヒストグラムの分布関数とする
とき、白質の部分体積を
【数5】 式により算出することを特徴とする請求項に記載の脳
の磁気共鳴映像から白質と灰白質と脳脊髄液の分離およ
び体積算出方法。
【請求項】前記第過程により算出される映像スライ
ス全体による白質(または灰白質)の全体体積は、 抽出された白質(または灰白質)を含むスライス数をNと
し、スライスの間隔をDとし、i番目のスライスから抽出
された白質(または灰白質)を構成するピクセルの数をLp
とし、一ピクセルの横の長さをXとし、一ピクセルの縦
の長さをYとし、スライス番号をSiとする時、
【数6】 の式から算出されることを特徴とする請求項に記載の
脳の磁気共鳴映像からの白質と灰白質と脳脊髄液の分離
および体積算出方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C096 AA04 AA05 AA20 AB01 AB08 AB50 AC01 AD14 DC06 DC18 DC19 DC21 DC24 DC35 5B057 AA09 BA07 CA08 CA12 CA16 CB08 CB12 CC01 CE03 CE09 CH08 DA08 DB02 DB09 DC16 DC23 DC36 5L096 AA06 BA06 BA13 CA04 DA01 EA35 FA14 FA35 FA43 FA54 GA09

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気共鳴映像装置により作られたスライ
    スのうち、大脳部分の同一の横断面(axial section)に
    対して撮影された陽子密度映像とT2強調(T2 weighted i
    mage)映像からの白質と灰白質および脳脊髄液の分離お
    よび体積算出方法において;互いに異なる二成分の比率
    を考慮して全体から各成分を構成するピクセルの数を算
    出する第1過程と、 前記第1過程により算出されたピクセルの数に基づき二
    成分が重なってぼやけた領域内で二部分を分離できる判
    別値を決定する第2過程と、 前記第2過程による判別値により分離された映像から各
    成分の体積を求める第3過程を含んで成ることを特徴と
    する脳の磁気共鳴映像からの白質と灰白質および脳脊髄
    液の分離および体積算出方法。
  2. 【請求項2】 陽子密度(PD)映像の脳イメージから脳を
    除く部分を除去し、対応するT2映像から同一の領域を除
    去する第1過程と、 前記第1過程が完了したT2映像から脳脊髄を除去し、対
    応する陽子密度(PD)映像から同一の領域の脳脊髄を分離
    する第2過程と、 前記第2過程により脳脊髄数が分離されて白質と灰白質
    だけで成る陽子密度(PD)映像から各成分の部分体積を算
    出する第3過程と、 前記第3過程により算出された白質と灰白質の部分体積
    の情報と断層撮影装置から提供されるスライス情報を利
    用して白質および灰白質の各体積を算出する第4過程を
    含むことを特徴とする脳の磁気共鳴映像からの白質と灰
    白質の分離および体積算出方法。
  3. 【請求項3】 前記第1過程は、 陽子密度映像の脳イメージから黒地を除去する第1段階
    と、 全てのスライスに対して脳の内部とこれを囲んだ脂肪層
    の明暗値の対比が明確になるように明暗値の分布が互い
    に類似した分布を有するように陽子密度映像の明暗値分
    布を調節する第2段階と、 前記第2段階により明暗値の調節が行われた陽子密度映
    像から脳の内部を囲んでいる外皮と脂肪層から脳の内部
    を分離して抽出する第3段階と、 内部領域が分離された陽子密度映像を用いて対応するT2
    強調映像から脳の内部に該当する部分を分離する第4段
    階からなることを特徴とする請求項2に記載の脳の磁気
    共鳴映像からの白質と灰白質および脳脊髄液の分離およ
    び体積算出方法。
  4. 【請求項4】 前記第2過程は、 脳の内部領域のT2強調映像に対しヒストグラムを求めた
    後、ガウス分布曲線と重なる明暗値の中、最も大きな明
    暗値を脳脊髄液に該当する画素の明暗値の下限に決定す
    ることを特徴とする請求項2に記載の脳の磁気共鳴映像
    からの白質と灰白質および脳脊髄液の分離および体積算
    出方法。
  5. 【請求項5】 前記第3過程は、 白質と灰白質だけを含んでいる陽子密度(PD)映像の第1
    ヒストグラム(H)を生成する第1段階と、 前記第1段階によって生成された第1ヒストグラム(H)
    から白質の部分体積(PV1)を算出する第2段階と、 前記第2過程により分離された脳脊髄イメージのうち、
    純粋な脳脊髄を除去して残った映像から第2ヒストグラ
    ムを生成する第3段階と、 前記第3段階により生成された第2ヒストグラムから純
    粋な脳脊髄の部分体積を算出する第4段階と、 前記純粋な脳脊髄部分が除去された領域から白質が占め
    る部分体積(PV2)を算出する第5段階と、 前記第1ヒストグラムの全体ピクセル値から前記第2段
    階および第5段階により算出された白質の部分体積の和
    (PV1+PV2)を差し引いて、灰白質の部分体積を算出する
    第6段階と、 前記第1ヒストグラムと第2ヒストグラムを含む第3ヒ
    ストグラムを生成する第7段階と、 前記第3ヒストグラムにおいて明暗値を増加させなが
    ら、その分布関数の積分値を算出するうち、その値が前
    記白質の部分体積の和(PV1+PV2)より大きくなる最初の
    明暗値を判別値に設定する第8段階と、 前記第8段階により設定された判別値を基準として、各
    スライスに対して白質と灰白質が分離された映像を生成
    する第9段階を含んで成ることを特徴とする請求項2に
    記載の脳の磁気共鳴映像からの白質と灰白質の分離およ
    び体積算出方法。
  6. 【請求項6】 前記第2段階は、 脳脊髄全体が除去され、一定の厚さの中に白質と灰白質
    だけを含んでいるPD映像のヒストグラムをHを生成し
    て、純粋な白質の明暗値y1と純粋な灰白質の明暗値y3を
    抽出し、一定の厚さの中にy1の明暗値を有する白質がz
    % 、y3の明暗値を有する灰白質成分が(100−z)%含まれ
    た場合に表われる明暗値Gを 【数1】 式から算出し、 このような明暗値からz%を白質の部分体積に該当するピ
    クセルで算出する方法を用いて明暗値y1からy3まで白質
    の部分体積に該当するピクセルの和を 【数2】 式により算出することを特徴とする請求項3に記載の脳
    の磁気共鳴映像から白質と灰白質の分離および体積算出
    方法。
  7. 【請求項7】 前記第4段階は、 前記第3過程により生成された陽子密度(PD)映像から純
    粋な脳脊髄が除去され、白質と灰白質とともに混じって
    いる脳脊髄映像に対するヒストグラムWにおいて、脳脊
    髄の明暗値y3と、そうでない成分の明暗値y2を抽出して
    一定の厚さの中にy3の明暗値を有する脳脊髄がz%,y2
    の明暗値を有する脳脊髄でない成分が(100−z)%含まれ
    た場合に表われる明暗値Gを 【数3】 式で算出し、 明暗値y2からy3まで脳脊髄の部分体積に該当するピクセ
    ルの和を 【数4】 式により算出することを特徴とする請求項3に記載の脳
    の磁気共鳴映像から白質と灰白質の分離および体積の算
    出方法。
  8. 【請求項8】 前記第5段階は、 W’を純粋脳脊髄液の部分体積に該当する画素を除去し
    た後、残った部分に対するヒストグラムの分布関数とす
    るとき、白質の部分体積を 【数5】 式により算出することを特徴とする請求項3に記載の脳
    の磁気共鳴映像から白質と灰白質の分離および体積算出
    方法。
  9. 【請求項9】前記第4過程により算出される映像スライ
    ス全体による白質(または灰白質)の全体体積は、 抽出された白質(または灰白質)を含むスライス数をNと
    し、スライスの間隔をDとし、i番目のスライスから抽出
    された白質(または灰白質)を構成するピクセルの数をLp
    とし、一ピクセルの横の長さをXとし、一ピクセルの縦
    の長さをYとし、スライス番号をSiとする時、 【数6】 の式から算出されることを特徴とする請求項2に記載の
    脳の磁気共鳴映像からの白質と灰白質の分離および体積
    算出方法。
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