JP2002206923A - 測距装置 - Google Patents

測距装置

Info

Publication number
JP2002206923A
JP2002206923A JP2001002786A JP2001002786A JP2002206923A JP 2002206923 A JP2002206923 A JP 2002206923A JP 2001002786 A JP2001002786 A JP 2001002786A JP 2001002786 A JP2001002786 A JP 2001002786A JP 2002206923 A JP2002206923 A JP 2002206923A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
integration
determining
distance
distance measurement
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001002786A
Other languages
English (en)
Inventor
Osamu Nonaka
修 野中
Koichi Nakada
康一 中田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP2001002786A priority Critical patent/JP2002206923A/ja
Publication of JP2002206923A publication Critical patent/JP2002206923A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Measurement Of Optical Distance (AREA)
  • Focusing (AREA)
  • Automatic Focus Adjustment (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 暗い時にも明るい時にも正確な測距を行える
測距装置を提供すること。 【解決手段】 測距装置は、被写体21に対して測距用
光をパルス的に投光する投光源(IRED4a又はスト
ロボ装置5a)と、被写体21からの光の分布を電気信
号に変換するセンサアレイ3a,3bとを有し、さら
に、選択的に所定の投光源を投光駆動した際これらセン
サアレイで得られた反射信号光成分を抽出する手段(定
常光除去部7,パターン判定部11,A/D変換部16)
と、この手段の出力を上記パルス的投射に同期して積分
する手段(積分判定部17)と、被写体21の明るさを判
定する手段(光量判定部14)と、この手段の出力に応じ
て上記パルス的投光のパルス幅を決定する手段(制御部
1a)とを備える。そして上記信頼性判定部13は、測
距用光の非投光時におけるセンサアレイ3a,3bの出
力結果に基づき上記明るさを判定するように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オートフォーカス
(AF)カメラ等に用いられる測距装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】カメラのAF技術は大きく2つに分けて
被写体像を利用するパッシブタイプと、カメラから投射
した測距用光を利用するアクティブタイプの2つの方式
がある。しかし、これらの方式には各々その方式の原理
に基づく欠点があるため、両方式を組み合わせたハイブ
リッド方式のAF方式(以下「ハイブリッドAF」と称
す)が提案されている。
【0003】特にアクティブAFに関しては、特開昭6
3−133014号において、被写体条件に起因する測
距の状況に応じて測距用光の投射(例えば発光回数の切
換え)及び、積分の回数を切り換えて計測精度を向上さ
せる提案がされており、これは、非常に大きな効果を奏
するため多くのカメラに利用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこれは、
発光の回数を切り換えるに留まり、1回の発光時間を切
り換えるものではなかった。また、センサアレイを用い
るハイブリッドAFにおいては、発光積分時に生じる積
分ノイズが大きく測距の誤差に影響するので、単に積分
回数を増やし測距時間を延長するだけでは、状況によっ
てはかえって精度の劣化を招くことがあった。よって、
ハイブリッドAFでは発光時と非発光時の差をとる時の
スイッチングノイズを避けるために、なるべく良い条件
では積分回数を減少させたい。
【0005】しかるに現在、発光回数の切換えのみで、
1回の発光時間を換えるものは無く、発光回数の調整に
ついて考慮した技術は見当たらない。本発明は以上の現
状に鑑みて成されたものであり、本発明の目的は、暗い
時にも明るい時にも正確な測距を行なうことを可能にす
る測距装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し目的を
達成するため、本発明では次のような手段を講じてい
る。本発明は上述したハイブリッド方式またはコンビネ
ーション方式に関する改良であって、上記欠点に対処
し、最適な積分条件によるアクティブモードとパッシブ
モードを組み合わせ、輝度や距離によらず安定した高精
度の測距を可能とした測距装置を提案するものである。
【0007】すなわち、本発明はアクティブAFにおい
て特有の動作である定常光除去時の誤差による測距判断
や計算の失敗を防止するため、例えば、対象物から入射
する光の分布を電気信号に変換するセンサアレイと、こ
の対象物に対して測距用光をパルス的に投光する投光源
と、この投光源を投光駆動した時に上記センサアレイか
ら得られる反射信号光成分を抽出する抽出手段と、この
抽出手段の出力を上記パルス的投光に同期して積分する
積分手段と、上記対象物の明るさを判定する判定手段
と、この判定手段の出力に応じて上記パルス的投光のパ
ルス幅を決定する決定手段とを備えるような測距装置を
提案する。また、上記判定手段は、その測距用非光投光
時に上記センサアレイの出力結果によって上記明るさを
判定するような測距装置を提案する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の測距装置は、被写体の明
るさによって投光源の種類や投光源からの投光の積分時
間を適宜に切り換えることで、明るい場合のみならず暗
い場合においても正確な測距を行えるように改良された
ものである。
【0009】通常、所定量まで積分するAF方式におい
て積分回数を減らすには、1回の積分時間を長くすれば
よいが、明るいシーンでは、もし積分回数を減らせばノ
イズ相殺効果が無くなって逆に精度劣化となる。そこ
で、本発明では輝度によって積分時間を切り換えるよう
に工夫している処にその一特徴がある。この特徴を実現
する構成を詳しく説明する前に、本発明に係わる測距装
置の基本構成を図1に示し、その後この発明の改良点を
交えて図2から詳しく本発明を説明する。
【0010】(第1実施形態)図1に示すように本発明
の測距装置においては、受光素子用の画素が並んだセン
サアレイ3a,3bが測距対象の被写体21に対面する
ように並設されている。また、ここに被写体21の像を
結像させるために、センサアレイ3a,3bの前に2つ
の受光レンズ2a,2bを焦点距離fだけ離間して設
け、これらのレンズ2a,2bに視差Bを持たせて「三
角測距の原理」にて、被写体距離Lを求めるように構成
されている。
【0011】被写体距離Lの大小によって2つのセンサ
アレイ3a,3bに結像する被写体21の像は、各レン
ズ光軸基準の相対位置を変化させる。これを検出するた
めにA/D変換手段(A/D変換部:コンバータ16)
はセンサアレイ3a,3bからの積分出力(但しここで
は、積分手段を成す積分回路は各センサアレイ3a,3
bの各画素に含めて表わしている。)をディジタル信号
に変換し、ワンチップマイコンなどから成る演算制御手
段(制御部:CPU1)が2つのセンサアレイ3a,3
bのディジタル像信号を比較して、上記相対位置差検出
及び距離算出を行なうように構成されている。
【0012】2つのセンサアレイ3a,3bから検出さ
れた像が同じ被写体21のものであるか否かを調べるた
め、CPU1はその像の相対位置差を検出するための相
関演算手段(相関演算部12)や像のパターンが測距に
ふさわしいか否かを調べるパターン判定手段(パターン
判定部11)等の機能を有する。またCPU1は更に、
上記相対位置誤差を検出した時の像の一致度や上記像の
パターン判定の結果、低コントラストや繰返しパター
ン、単調増加、単調減少のパターンである時には、当該
測距の信頼性が低いと判定する信頼性判定手段(信頼性
判定部13)を有している。
【0013】さらにこの測距装置は、上記定常除去時に
測距用光を投射し、被写体21で反射して入射してきた
入射光量を判定する光量判定手段(光量判定部14)を
有し、これらの各機能の結果より、ピント合せ手段(ピ
ント合せ部9)の制御量を決定する。またCPU1は、
レリーズスイッチ8の入力状態を検出し、その他、カメ
ラ撮影シーケンスを司り、測距時にも必要に応じてドラ
イバ4bを介して前述のIRED4aを投光制御した
り、ストロボ発光手段(ストロボ装置5a)を介してス
トロボ発光部を適宜に発光制御するようになっている。
そしてこの測距装置は、対象物の明るさを判定する判定
手段(光量判定部14)を更に有し、この判定手段の出
力に応じてパルス的投光のパルス幅を決定する。尚この
判定手段は、測距用光投光時のセンサアレイ3a,3b
の出力結果によって上記明るさを判定するように構成さ
れている(詳細後述)。
【0014】ここで、上述のような構成をもつ測距装置
が測距の際に考慮しなければならないもの、即ち、被写
体を照らしている太陽光や人工照明のような定常光に起
因する光成分に関する除去機能について、図2(a),
(b)に基づき詳しくその回路構成と動作を説明する。
図2(a)に示す受光素子3a1は、例えば像信号検出
用のセンサアレイを構成する1つの画素に相当するもの
である。入射光量に応じてここから出力される光電流I
p は、定数光除去トランジスタ7aを介してGNDに流
れるようになっている。積分アンプ16a、積分コンデ
ンサ16b、リセット用のスイッチ16c、16d等か
ら成る積分回路には電流が流れないように、電流検出回
路7cがトランジスタ7aのゲート電圧を制御してい
る。
【0015】ホールド用のコンデンサ7bは上記ゲート
電位を固定するため設けられている。この固定状態で、
例えば赤外発光ダイオード4aを発光させて、集光レン
ズ4を介して被写体21に対して測距用光をパルス的に
投光し、且つ電流検出回路7cを非作動とすると、その
パルス光の急激な変化にはコンデンサ7bの両端の電圧
変化は応答できず、スイッチ16dをONさせておく
と、パルス光に応じた光電流のみが積分回路に入力さ
れ、積分アンプ16aの出力には、上記測距用パルス光
に基づく光電変換電圧が出力される。よって、この出力
をA/D変換すれば、反射信号光に応じた反射光量デー
タが検出可能となる。
【0016】ただし、明るいシーンで定常光電流Ip
大きくなるにつれ、熱雑音やショットノイズ等の影響
で、誤って積分回路に入力される誤差成分が増加してし
まう。また、回路のオフセット誤差の影響なども受け易
くなる。また、前述した如く明るいシーンの場合、この
ままでは正確な反射光量検出が困難となるので、本発明
では、これらのランダムなノイズ成分を除去するため
に、被写体21の明るさが所定以上に明るい場合には、
何度も測距動作を繰り返してその測距結果を平均化する
ように構成実施している。このように積分回数を増加さ
せる事によりこの平均化の効果が得られるため、測距精
度が向上する。よって、明るい場合には発光と積分回数
を増加させるように制御している。
【0017】逆に暗い場合には、前述のランダムなノイ
ズ分は少ないので、積分回数を増加させる必要はない。
逆に、積分回数を増加させると、積分時に生じるスイッ
チングノイズの影響が大きくなってしまい、これがセン
サアレイを構成する各センサごとに影響の度合いが異な
る事から測距精度に劣化を生じやすい。例えば、本来、
図12(a)のような滑らかな波形を成す反射信号光パ
ターンが得られるべき状況でも、1回の発光積分時間を
短くして積分回数を増加させていくと、図12(b)の
ように各センサ画素のスイッチングノイズが顕著なパタ
ーンとなってしまう。このようなノイズ成分を含んだ像
信号では、左右のセンサアレイのパターン比較時に誤差
を生じ易く、誤測距する確率が高くなってしまう。つま
り、スイッチングノイズを抑制するためには積分回数は
減少させた方がよく、反対に、輝度が高い時に生じる熱
雑音等のランダムノイズを減少させるには積分回数を増
加させて、平均化を行った方がよい。
【0018】そこで本発明の測距装置では、明るさに応
じて、発光積分時間や積分回数を切り換えることで、測
距の高精度化を図っている。また、IRED4aの光量
は通電時間が長くなる程、発生した熱によって減少する
ので(図12参照)、発光時間を短くして自然冷却しな
がら測距した方がS/N的には有利になることに着目し
て次のように実施している。
【0019】上記の定常光の明暗を判定するためには、
電流検出手段7cを非作動として、図2(b)に示すよ
うにリセットスイッチ16cをいったんONした後、積
分回路に上記定常光電流Ip を流し込み、積分電圧が所
定レベルVcになるまでの時間tINT をコンパレータ1
7を利用して検出してやればよい。例えば明るいシーン
では、このtINT が短く、暗いシーンではtINT が長く
なるため、このtINT をカウントするだけで明暗判定が
できる。この時、余計な光が入らないようにIRED4
aは非作動としておくように制御する。
【0020】また本発明では、図3(a)のように並ん
だ測距センサ3aにて所定エリアから出力される像信号
が図3(b)のようにローコントラストであったり、図
3(c)のように繰り返しパターンであったり、図3
(d)のように単調変化パターンであったりした場合、
更には相関演算の結果の信頼性が低い場合には、投光手
段4aを投射して反射信号光のパターンによって測距を
行なうように構成されている。
【0021】なお、投光レンズ4の前方にはパターン形
成用のマスクをおいてもよいし、発光部そのもののパタ
ーンを用いてもよい。また、このIRED4aによる反
射信号光が少ない場合には、IREDより光量の多いス
トロボ光投射による測距を行なう。ただし、この場合、
反射信号光には特定のパターンが無いので、多くの場
合、図3(f)のようにコントラストの低い信号光分布
となる。
【0022】このようなセンサアレイ3a(,3b)と投
光パターンの位置関係を、この発明応用のカメラの画面
20を基準に図9に図示すると、センサアレイ3aのモ
ニタエリアは画面中心部の符号3cとなり、ストロボ光
は画面全体を照射して露出を制御しなければならず、符
号5bで示すように広いパターンとなり、IRED4a
のパターン光は符号4cで示すような赤外光パターンを
形成する。このように、測距装置において上記の測距用
光投射なしで測距対象物の像信号の相対位置差で測距す
るモードを「パッシブAF」と呼ぶ。また、上記の定常
光除去動作を伴いIRED4aやストロボ等の光投射を
伴う測距モードを「アクティブAF」と呼ぶ。
【0023】つづいて、図4及び図5には、本発明の第
1実施形態における測距装置の動作をフローチャートに
例示して具体的にその動作制御について説明する。図4
のフローチャートには、この測距装置の測距動作の手順
を示している。最初は、前述のパッシブモードによる測
距(パッシブAF)を行い(S1)、所定のレベルまで像
信号が積分された場合の積分時間tINTを求める(S
2)。
【0024】前述の「パターン判定」によって、又は相
関演算の結果によって上記パッシブAFの信頼性を判定
し(S3)、もし信頼性が高ければステップS29へ分
岐し、2つの像信号位置より三角測距にて距離算出を行
ない(S29)、リターンする。 一方、そのパッシブ
AFの信頼性が低い場合は、ステップS4にてIRED
を用いた「プリ測距」を行なう。この時、所定時間のパ
ルス光をn回投光しA/D変換手段によって積分電圧V
INT を求める(S4)。この積分電圧VINT が大きい程
IREDの光が充分に対象物まで届いていて明るいと判
断できる。逆に、もしVINT が小さいとIREDの光量
では不充分なのでより強力なストロボ光投射を行なう
が、この時、前述のように被写体を照らしている太陽光
や人工照明のような定常光成分を考慮しなければ、正し
い判定はできない。
【0025】従って、その定常光成分を検出するため
に、上記ステップS1のパッシブAF時の積分時間モニ
タ結果tINT (ステップS2の結果)を用い、ステップ
S5にて明るさの判断を行なう(S5)。つまり、所定
時間t0 との比較によってS4におけるIREDプリ積
分時の積分電圧VINT の大小を判断する判定電圧V1
2 を決定する。もしtINT が短い時間値であり明るい
と判断された場合には、V1 より大きな判定電圧V2
INT を比較する(S6)。また暗いシーンで定常光が
少なくtINT が長い場合にはV2 より小さい定数V1
INT を比較する(S7)。これによって、投光源とし
てのIREDによる測距を行なうか、又はストロボ装置
による投光のもとで測距を行なうかを判定する。なお、
この積分電圧はVINTはセンサアレイを構成する全セン
サのうち最も入射光量の大きいものの積分電圧を選択す
るように実施してもよいし、センサアレイの所定のエリ
アのうち最も入射光量の大きいものを選ぶようにしても
よい。
【0026】こうして択一的に決定された投光源によっ
て、ステップS8,S11にてIREDの光、又はスト
ロボの光を利用したアクティブモードによる測距動作が
「本測距」として行われる。これは、所定時間の発光で
所定の電圧に到るまで投光積分を繰り返していくもの
で、利用する投光源がIREDの場合はステップS8に
てサブルーチン「IRED-AF」(S8a〜S8d)
を実行する。即ち、対象物の輝度を測定し(S8a)、
その輝度によって積分時間を切り換える。詳しくは、高
輝度の場合は発光時間を短く設定し(S8c)、そうで
なければ発光時間を相対的に長く設定して(S8b)、
発光し、積分処理(S8d)を行なう。その後は、続く
ステップS9,S10の判定ループにて積分終了が制御
される。
【0027】また上記判定ステップS7の結果、利用す
る投光源がストロボ装置の場合はステップS11,S1
2,S13のループにて次のように制御される。即ち、
所定回数以上の投光積分を行なうとエネルギーが無駄に
なりタイムラグにも影響するので、上記判定ステップS
10,S13にて所定の時間で積分処理を終了させ(S
12)、積分回数リミッタn2 を設けて回数で終了時期
を制御している(S13)。
【0028】以上の本測距の後は、反射光量を積分され
た結果P(即ち積分電圧VINTを積分回数で割った値)
(S20)と、パターン判定(S21)の結果より、三
角測距ができるか否かを判断する(S22)。この時、
図5のように発光時間を被写体の明るさによって切り換
える。もし三角測距ができる反射光像信号になっていれ
ばステップS24にて三角測距を行なう(S24)。一
方、パターンが充分でない場合又はステップS25にて
三角測距の信頼性が低いと判断した場合は(S25)、
ステップS23にて先の反射光量Pによる光量AFを行
なう(S23)。
【0029】このように、光を投射して反射光量を調べ
た時、近距離の対象物からは多くの光が戻り、遠距離の
対象物からは少ない光が返ってくる事を利用した距離測
定方式により、コントラストの無い被写体にとっても有
効な測距方式となる。ただし、この場合、被写体の反射
率は所定範囲内に入っているものと仮定している。
【0030】上述したフローチャート(図4)に基づく
処理の結果をタイミングチャートに図示すると、図6及
び図7(a),(b)のようになる。図6には、IRE
Dを三回発光させてのプリ測距結果(n0 =3の時のV
INT)が、V1 以下であってIREDの光では測距でき
ないと判断し、ストロボ光による測距動作に移行した一
例を示している。ストロボ装置は5回の発光で積分判定
電圧Vc に達したので発光を終了している。
【0031】また、図7(a),(b)は3回のIRE
Dの発光で、同じ積分量だけ積分してもパッシブAF時
のtINTがt0 より大きかった時(暗時)とt0 以下だ
った時(明時)で判定電圧がV2 ,V1 と切り換わる事
によって、後半の本測距がIRED又はストロボに切り
換わる様子を示している。明るい時には前述のように光
電流Ip が増加してセンサやホールドトランジスタにノ
イズがのりやすく、それが積分されて実際より多く積分
される事を、このような工夫にて対策している。もしこ
のような対策を講じないと、実際にはIREDでは測距
できないシーンでIREDが選択されたりして、本測距
で誤測距してしまう。
【0032】よって、このような場合であっても、本発
明の如き工夫にて正しくストロボ利用の測距に切り換わ
り、充分な反射光量による正確な測距が可能となる。ま
た、充分に近くてストロボ発光が不必要な場合には、よ
り消費電力の少ないIREDを用いた測距を行なうこと
ができるので省エネルギー効果も得られる。
【0033】次に、本測距においてもこの高輝度時のノ
イズ誤差が測距に影響する事を対策するための制御につ
いて、図8に示すフローチャートに基づき説明する。ス
テップS30〜S34は、パッシブ測距時の積分時間t
INTによって光量AFの補正係数Kを切り換える時の判
断処理である。t0 <t1 とすると、上記ステップS3
0にてYESに分岐する場合は非常に明るいシーンである
と判断し、上記ステップS30をNO、上記ステップS3
1もNOに分岐する場合は暗いシーンであると判断し、ス
テップS31をYESに分岐する場合はその中間の明るさ
のシーンであると判断する。
【0034】暗いシーンではノイズ誤差を考慮する必要
がないので、ステップS33の補正係数Kは1であるが
(S33)、明るくなるにつれこの補正係数Kを1/2
に設定し(S34),更に1/4に小さく設定して(S
32)、続くステップS35における計算では「遠距
離」が出るように設定している。つまり、このような補
正係数Kの調整は、明るいシーンにてノイズやオフセッ
ト分が積分されて近距離側の出力となり易い事に対する
1つの対策である。すなわち、例えばAFカメラなどで
ピント合せレンズの繰出し量に比例する被写体距離xの
逆数VL を算出するとき、1回の発光積分で1mの被写
体から反射してくる光量P0 と、発光回数n、入射光量
Pを利用する計算式に前述の補正係数Kを乗ずる事(S
35)によって、明るい被写体の場合の光量AFの誤差
に対処したものである。
【0035】よって、このような対策を実施したこと
で、明るいシーンではノイズに影響されず、暗い時のみ
ならず明るい時にも正確な測距が可能となる。
【0036】(第2実施形態)次に、本発明の第2実施
形態に係わる測距装置について説明する。ただしこの装
置の基本構成は図1に示したものと等価であるので説明
を省略し、図10から特徴的な部分を中心に詳しく述べ
る。図10のブロック図は、信号光の抽出性能を向上さ
せた定常光除去回路を示す。図中の電流検出回路7cよ
り前段は、前述の第1実施形態で説明した図2に例示の
回路構成と実質的に同じであり、IRED4aのパルス
投光による反射信号光が光電流に変換され電流検出回路
7cの出力として出力される。ただし、電流検出回路7
cの誤差やノイズによって、この出力には前述のように
厳密には定常光に依存した出力が重畳されている。尚、
この誤差を「ホールド誤差」と称する。
【0037】したがって、この第2実施形態では積分回
路を二列用意しており、積分アンプ16aのための積分
コンデンサ16bはIRED4aが非投光時の出力電流
が入力されるように制御し(即ち、スイッチ16dをA
側にON制御し)、積分コンデンサ16bには、IRE
D4aの投光時の出力電流が入力されるように(即ち、
スイッチ16dをB側にON)制御するようになってい
る。
【0038】そして、IRED4aをデューティ50%
で発光させ、上記スイッチ16dをそれに同期してA
側、B側に交互にONさせることによって、得られた2
つの積分結果の差を差分増幅手段(差分増幅部16h)
で増幅すると、次に示す図11(a),(b)のタイム
チャートのような測距制御が行われる。
【0039】図11(a)には、1回の発光時間をt
IRED1にした場合のタイミングチャートを示している。
すなわち、最初に2つの積分回路のスイッチ16c,1
6gを所定のReset信号でON制御して出力を初期化し
た後、IRED4aをON/OFFさせ、ON時には、
スイッチ16dをB側に、OFF時はA側にONさせる
ことにより、発光時の電流(信号分+ホールド誤差分)
と非発光時の電流(ホールド誤差分)を積分処理してい
く。この結果、その差分(即ち差分増幅部16hの出
力)は、前述のホールド誤差を除去したより精度の高い
反射光信号となる。
【0040】図11(b)は、IREDの発光時間をt
IRED2として、上述の図11(a)の倍の長さに設定し
た例であり、1回の積分時間が長くなった分、少ない発
光積分回数で所定の反射信号積分量となる。前述のよう
に暗いシーンでは、積分回数増加によってキャンセルさ
れるランダムノイズより、発光積分が増加するごとに増
加するスイッチングノイズが測距精度に悪影響を与える
(図12(b)参照)。
【0041】そこで本発明の第2実施形態では、暗いシ
ーンではスイッチングノイズを減少させるために、図1
1(b)に例示のような積分として、1回の積分発光時
間を長くする。また、明るいシーンでは、スイッチング
ノイズ以上に深刻な熱雑音によるランダムノイズを、積
分処理を繰り返すことによる平均化及び平滑化によって
除去した方が高精度になると考え、図10(a)のよう
な発光積分時間の短い、しかし回数の多い測距を行な
う。この時、1回の発光の、光量の大きい部分(参照、
図13のtIRED1の部分)を用いて測距できるので、ノ
イズ成分Nに対して信号成分が大きくでき、S/N比が
改善される。
【0042】このようなIREDアクティブモードAF
の発光時間切換えのための制御手順は、図14のフロー
チャートのように表わされる。つまり、プリ積分時(図
4中のS2)の積分時間tINTによってステップS40
〜S41によって所定レベルtINT1,tINT2(tINT1
INT2)を比較し、それが短い時には明るく、長い時は
明るいと判断される。よって、明るい時にはIREDの
発光、積分時間tIREDを短めの250μsに(S4
4)、暗い時にはt IREDを長めの1000μsに(S4
2)、その中間の明るさでは、tIREDを500μsに
(S43)、それぞれ設定する。
【0043】その後、ステップS45にてIRED発光
なし積分、ステップS47にて発光あり積分を行ない、
それぞれ設定された各積分時間に応じた積分処理に関す
る繰返しループ(S46、S48)が設けられ実行さ
れ、定常光を除去した反射信号積分が行なわれる。な
お、このような動作は前述した第1実施形態の図4中の
ステップS8に相当し、所定時間以内なら(図4中ステ
ップS10をNOに分岐する如く)所定レベルに積分量が
達するまで積分処理が繰り返される。
【0044】このように第2実施形態によれば、明るさ
に応じてアクティブモードの制御が最適化され、高精度
のハイブリッドAFが達成される。
【0045】(変形例)このほかにも、上述の実施形態
は本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形実施が可
能である。
【0046】以上、実施形態に基づき説明したが、本明
細書中には次の発明が含まれる。 (1) 被写体に対して測距用光をパルス的に投射する
IREDおよびストロボ装置から成る投光源と、該被写
体からの光の分布を電気信号に変換するセンサアレイ
と、選択的に所定の投光源を投光駆動した際に上記セン
サアレイで得た反射信号光成分を抽出する抽出手段(定
常光除去部,パターン判定部及びA/D変換部)と、上記
抽出手段の出力をパルス的投射に同期して積分する積分
手段(積分回路)と、該被写体の明るさを判定する判定手
段(光量判定部)と、上記判定手段の出力に応じてパルス
的投光のパルス幅を決定する手段(制御部)と、を備える
測距装置を提供できる。
【0047】(2) 上記判定手段は、上記測距用光の
投光時の上記センサアレイの出力結果で、所定の明るさ
よりも暗い場合は上記ストロボ装置からの発光を用いた
測距を行ない、所定の明るさよりも明るいと判定した場
合は、上記IREDを用いた測距を行なうことを特徴と
する(1)に記載の測距装置を提供できる。そして、よ
り消費電力の少ない測距を可能にする。
【0048】(3) 上記IREDを用いる測距の場合
は、その発光回数が多く、かつ発光積分時間が短くなる
ように測距制御を行なうことを特徴とする(2)に記載
の測距装置を提供できる。そして、明るい場合でもS/
N比の改善を可能にする。 (4) 上記制御部は、所定量まで積分するAF方式で
測距する場合、測距対象物の輝度によって積分時間を切
り換えることを特徴とする(2)に記載の測距装置を提
供できる。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように,本発明によればス
イッチングノイズやランダムノイズを対策した最適な積
分条件によるアクティブモードによって適切な反射信号
パターンが得られ、これによってパッシブモードで苦手
としたシーンでも正しい三角測距ができるようになる。
また、それも困難なシーンではスイッチングノイズやラ
ンダムノイズを対策した光量モードでより正確な測距が
できるようになる。よって、暗い時にも明るい時にも正
確な測距を行なうことを可能にする測距装置を提供する
ことができ、苦手とする測距対象物の無い測距装置が実
現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の測距装置の構成を示す概略構成図。
【図2】図2(a)は、この測距装置の部分構成を示す
構成図、図2(b)は、その部分に係わる処理動作を示
すグラフ。
【図3】図3(a)は、この測距装置の受光素子を示す
正面図、図3(b)〜(f)は、この受光素子に対応す
る波形グラフ。
【図4】 本発明の測距装置の測距手順を示すフローチ
ャート。
【図5】 この測距手順のうち、本測距の動作手順の一
部を示すフローチャート。
【図6】 本測距の一部の処理動作を示すタイミングチ
ャート。
【図7】 図7(a),(b)は、暗時から明時の複数
回のストロボ発光に切り換わる動作を示すタイミングチ
ャート。
【図8】 本測距でのノイズ誤差に対する対策処理を示
すフローチャート。
【図9】 本発明を適用したカメラの画面を示し、セン
サアレイと投光パターンの位置関係を示す説明図。
【図10】 定常光除去回路を示すブロック回路図。
【図11】 本発明の測距制御における発光動作を示
し、図11(a)は、所定の短い発光時間にした場合の
タイミングチャート、図11(b)は、発光時間をその
倍にした場合のタイミングチャート。
【図12】 センサによる反射信号光パターンを示し、
図12(a)は、得られるべき反射信号光パターンを示
す波形図、図12(b)は、発光積分時間を短縮し、積
分回数を増加した場合の反射信号光パターンを示す波形
図。
【図13】 発光のための駆動電流と発光量の関係を示
すタイミングチャート。
【図14】 IREDにおけるアクティブモードAFの
発光時間切換え手順を示すフローチャート。
【符号の説明】
1…CPU(演算制御手段)、1a…制御部、
1b…EEPROM、2a,2b…受光レンズ、3a,
3b…センサアレイ、4,5…集光レンズ、4a…IR
ED、 4b…ドライバ、5a…ストロボ装置(ス
トロボ発光手段)、7…定常光除去部(定常光除去手
段)、7a…トランジスタ、 7b…コンデンサ、7c
…電流検出回路、8…レリーズスイッチ、9…ピント合
せ部(ピント合せ手段)、11…パターン判定部(パタ
ーン判定手段)、12…相関演算部(相関演算手段)、
13…信頼性判定部(信頼性判定手段)、14…光量判
定部(光量判定手段)、16…A/D変換部(A/D変
換手段)、16a,16e…積分アンプ(積分手段)、
16b,16f…積分コンデンサ、16c,16d,1
6g…スイッチ、16h…差分増幅部(差分増幅手
段)、17…積分判定部:コンパレータ(積分判定手
段)。S1〜S29…第1実施形態の測距手順、S8a
〜S8d…第1実施形態のIRED-AF手順、S30
〜S35…第1実施形態の光量AF手順、S40〜S4
8…第2実施形態のIRED-AF手順。
フロントページの続き Fターム(参考) 2F065 AA06 BB05 DD04 DD10 FF09 FF44 GG07 GG08 HH02 HH13 JJ02 JJ05 JJ09 JJ25 NN02 QQ03 QQ14 QQ25 QQ34 QQ42 SS13 UU01 UU05 2F112 AC03 BA07 CA02 EA05 EA20 FA03 FA07 FA12 FA29 FA45 GA05 2H011 BA14 DA01 2H051 BB20 BB25 CB20 CC03 CC12 CC19 EA11 EB03

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対象物から入射する光の分布を電気信号
    に変換するセンサアレイと、 上記対象物に対して測距用光をパルス的に投光する投光
    源と、 上記投光源を投光駆動したときに、上記センサアレイか
    ら得られる反射信号光成分を抽出する抽出手段と、 上記抽出手段の出力を上記パルス的投光に同期して積分
    する積分手段と、 上記対象物の明るさを判定する判定手段と、 上記判定手段の出力に応じて、上記パルス的投光のパル
    ス幅を決定する決定手段とを具備することを特徴とする
    測距装置。
  2. 【請求項2】 上記判定手段は、 上記測距用光の非投光時に上記センサアレイの出力結果
    によって、上記明るさを判定することを特徴とする、請
    求項1に記載の測距装置。
JP2001002786A 2001-01-10 2001-01-10 測距装置 Withdrawn JP2002206923A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001002786A JP2002206923A (ja) 2001-01-10 2001-01-10 測距装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001002786A JP2002206923A (ja) 2001-01-10 2001-01-10 測距装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002206923A true JP2002206923A (ja) 2002-07-26

Family

ID=18871234

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001002786A Withdrawn JP2002206923A (ja) 2001-01-10 2001-01-10 測距装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002206923A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005136751A (ja) * 2003-10-30 2005-05-26 Canon Inc 投射型画像表示装置
JP2008039746A (ja) * 2006-08-10 2008-02-21 Nissan Motor Co Ltd 光検出方法および光検出装置
JP2009103464A (ja) * 2007-10-19 2009-05-14 Nissan Motor Co Ltd 距離計測装置、距離計測方法および車両
JP2009103463A (ja) * 2007-10-19 2009-05-14 Nissan Motor Co Ltd 光検出装置、光検出方法および車両

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005136751A (ja) * 2003-10-30 2005-05-26 Canon Inc 投射型画像表示装置
JP4497890B2 (ja) * 2003-10-30 2010-07-07 キヤノン株式会社 投射型画像表示装置
JP2008039746A (ja) * 2006-08-10 2008-02-21 Nissan Motor Co Ltd 光検出方法および光検出装置
JP2009103464A (ja) * 2007-10-19 2009-05-14 Nissan Motor Co Ltd 距離計測装置、距離計測方法および車両
JP2009103463A (ja) * 2007-10-19 2009-05-14 Nissan Motor Co Ltd 光検出装置、光検出方法および車両

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7405762B2 (en) Camera having AF function
JP2002244027A (ja) 測距装置
JP3872841B2 (ja) 測距装置
JP2002221655A (ja) 測距装置
US6614509B2 (en) Distance measuring apparatus
JP2014016449A (ja) 焦点調節装置、撮像装置および撮像装置の制御方法
JP2002206923A (ja) 測距装置
US6826362B2 (en) Camera having distance measuring apparatus
JPH07318791A (ja) カメラの測距装置
JP2002214512A (ja) 測距装置
JP2002214516A (ja) オートフォーカスカメラ
US6285832B1 (en) Semiconductor photo detector element, distance measuring equipment, and camera
JP3087072B2 (ja) カメラ用測距装置
US6336004B1 (en) Distance measuring equipment and camera
US6345153B1 (en) Distance measuring equipment and camera
JP2004069953A (ja) カメラ
JP2882627B2 (ja) カメラの多点測距装置
JP2002228916A (ja) 測距装置
JP3700219B2 (ja) 焦点検出装置、および焦点検出装置の調整方法
JP2000047096A (ja) 測距装置及びそれを用いたカメラ
JP3012581B2 (ja) カメラの多点測距装置
KR100509362B1 (ko) 디지탈 카메라의 패시브 초점 조절 장치 및 그 방법
JP2000047093A (ja) カメラ
JP2000180703A (ja) 測距装置
JPH11183163A (ja) 測距装置及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20080401