JP2002206880A - 沸騰冷却装置 - Google Patents

沸騰冷却装置

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JP2002206880A
JP2002206880A JP2001002915A JP2001002915A JP2002206880A JP 2002206880 A JP2002206880 A JP 2002206880A JP 2001002915 A JP2001002915 A JP 2001002915A JP 2001002915 A JP2001002915 A JP 2001002915A JP 2002206880 A JP2002206880 A JP 2002206880A
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JP2001002915A
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English (en)
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Koji Tanaka
公司 田中
Hajime Sugito
肇 杉戸
Takahide Oohara
貴英 大原
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Denso Corp
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Denso Corp
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Publication date
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    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28DHEAT-EXCHANGE APPARATUS, NOT PROVIDED FOR IN ANOTHER SUBCLASS, IN WHICH THE HEAT-EXCHANGE MEDIA DO NOT COME INTO DIRECT CONTACT
    • F28D15/00Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies
    • F28D15/02Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies in which the medium condenses and evaporates, e.g. heat pipes
    • F28D15/0266Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies in which the medium condenses and evaporates, e.g. heat pipes with separate evaporating and condensing chambers connected by at least one conduit; Loop-type heat pipes; with multiple or common evaporating or condensing chambers

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷媒容器と放熱器との間を冷媒が良好に循環
できる冷媒循環性を確保できる沸騰冷却装置を提供する
こと。 【解決手段】 放熱器3は、2本のヘッダ11とチュー
ブ12を具備し、2本のヘッダ11が、それぞれ冷媒容
器2の上プレート6に開口するヘッダ差込孔より容器内
部へ差し込まれて冷媒室に連通している。但し、2本の
ヘッダ11は、それぞれのヘッダ差込量が一方のヘッダ
11Aより他方のヘッダ11Bの方が大きく設定されて
いる。チューブ12は、2本のヘッダ11に接続される
チューブ12の両端部間で高低差を有し、冷媒容器2の
上プレート6に対し傾斜して設けられている。これによ
り、チューブ12内で凝縮した凝縮冷媒がチューブ12
の傾斜方向(下方)に流れ易くなり、凝縮冷媒がチュー
ブ12内に滞留することが少なくなるので、良好な冷媒
循環性を確保できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷媒の沸騰と凝縮
による潜熱移動によって発熱素子を冷却する沸騰冷却装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、コンピュータチップ等の電子
機器用素子の冷却には、アルミ製空冷フィン等が多く用
いられてきたが、素子の性能向上と共に発熱量が年々増
加しているため、空冷フィンでは対応できなくなってき
ている。そこで、素子の熱を冷媒に伝達し、その冷媒の
沸騰と凝縮による潜熱移動によって素子を冷却する沸騰
冷却装置が開発されている。
【0003】この冷媒を用いた沸騰冷却装置の一例とし
て、例えば特開平10-256445 号公報がある。この公報に
記載された沸騰冷却装置は、複数枚のプレートを積層し
て構成された冷媒容器を具備している。この積層構造の
冷媒容器は、素子の熱を冷媒に伝える受熱部の表面積を
大きく確保でき、且つ比較的安価に製造できるメリット
がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の沸騰
冷却装置は、冷媒容器が密閉構造であり、発熱素子の熱
を受けて沸騰気化した冷媒蒸気が冷媒容器の内壁面で放
熱して凝縮する。この構成では、実用的にも冷媒容器の
大きさに限界があり、凝縮面積を大きく確保できないた
め、十分な放熱性能が得られないという問題がある。
【0005】これに対し、冷媒容器の上部に放熱器を設
けた沸騰冷却装置(例えば特開2000-183259 号公報参
照)が知られている。放熱器は、冷媒容器の内部と連通
する一組のヘッダと、両ヘッダ間に設けられる複数本の
チューブ、及び放熱フィン等から構成される。この沸騰
冷却装置では、冷媒容器の内部で沸騰気化した冷媒蒸気
が一方のヘッダを経てチューブ内へ流れ込み、チューブ
内を流れる際に冷却されて凝縮し、液滴となって他方の
ヘッダから冷媒容器に還流する。
【0006】この様な放熱器を有する沸騰冷却装置は、
冷媒容器と放熱器との間で良好に冷媒を循環させること
が高性能化のために不可欠となる。しかし、上記公報に
記載された従来装置では、冷媒容器を水平に配置して使
用した場合に、チューブ内で凝縮した液冷媒がそのまま
チューブ内に滞留する傾向がある。その結果、冷媒の循
環性が損なわれ、所望の放熱性能が得られなくなること
があった。本発明は、上記事情に基づいて成されたもの
で、その目的は、積層構造の冷媒容器と、この冷媒容器
上に組付けられる放熱器とを具備する沸騰冷却装置にお
いて、冷媒容器と放熱器との間を冷媒が良好に循環でき
る冷媒循環性を確保することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】(請求項1の手段)冷媒
容器上に組付けられる放熱器は、冷媒室に連通して冷媒
容器上に立設する2本のヘッダと、その2本のヘッダを
介して冷媒室と連通するチューブとを有し、そのチュー
ブは、2本のヘッダに接続される両端部間で高低差を有
する様に、冷媒容器に対し傾斜して設けられている。こ
の構成によれば、チューブ内で凝縮した凝縮冷媒がチュ
ーブ内をスムーズに流れることができ、チューブ内に凝
縮冷媒が滞留することを防止できるので、冷媒の循環性
が向上する。
【0008】(請求項2の手段)請求項1に記載した沸
騰冷却装置において、2本のヘッダは、それぞれのヘッ
ダ端部を冷媒容器の上面に開口するヘッダ差込孔より冷
媒室へ差し込んで組付けられ、そのヘッダ差込量が一方
のヘッダより他方のヘッダの方が大きく設定されてい
る。この構成によれば、2本のヘッダの各ヘッダ差込量
を変えるだけで、容易にチューブを傾斜させることがで
きるので、2本のヘッダを共通化できる。また、冷媒室
で沸騰気化した冷媒蒸気は、ヘッダ差込量が大きい他方
のヘッダよりヘッダ差込量が小さい一方のヘッダへ流入
しやすくなり、冷媒蒸気の流れ方向が一方向に特定され
るので、更に冷媒循環性が向上する。
【0009】(請求項3の手段)請求項1または2に記
載した沸騰冷却装置において、冷媒容器を構成する複数
枚の板状部材は、冷媒容器の底面を形成する下プレー
ト、冷媒容器の上面を形成する上プレート、及び両プレ
ート間に積層される2枚以上の中間プレートから成り、
少なくとも1枚の中間プレートには、冷媒室で沸騰気化
した冷媒蒸気が2本のヘッダのうち一方のヘッダへ流れ
る様に冷媒蒸気の流れ方向を規制するスリットパターン
が設けられている。この構成によれば、冷媒室で沸騰気
化した冷媒蒸気が一方のヘッダへ流入しやすくなり、冷
媒蒸気の流れ方向が一方向に特定されるので、更に冷媒
循環性が向上する。
【0010】(請求項4の手段)請求項1〜3に記載し
た何れかの沸騰冷却装置において、冷媒容器は、2本の
ヘッダのうち一方のヘッダが組付けられる位置の方が他
方のヘッダが組付けられる位置より高くなる様に、冷媒
容器の上面の少なくとも一部がチューブと略平行に傾斜
して設けられ、その傾斜面の内側に冷媒室で沸騰気化し
た冷媒蒸気を一方のヘッダへ導く蒸気通路が形成されて
いる。この構成によれば、冷媒室で沸騰気化した冷媒蒸
気が蒸気通路を流れて一方のヘッダへ流入しやすくな
り、冷媒蒸気の流れ方向が一方向に特定されるので、更
に冷媒循環性が向上する。
【0011】(請求項5の手段)冷媒容器上に組付けら
れる放熱器は、冷媒室に連通して冷媒容器上に立設する
1本のヘッダと、一端がヘッダに接続され、他端が冷媒
容器に接続されるチューブとを有し、このチューブは、
一端が最も高い位置に設けられ、一端から下方へ傾斜す
る傾斜部を有している。この構成では、チューブ内で凝
縮した凝縮冷媒がチューブ内をスムーズに流れることが
でき、チューブ内で滞留することがないので、冷媒の循
環性を向上できる。また、冷媒室に開口するヘッダとチ
ューブの開口面積(通路断面積)を比較すると、ヘッダ
の方がチューブより大きいため、冷媒室で沸騰気化した
冷媒蒸気がヘッダへ流入しやすくなり、冷媒蒸気の流れ
方向が一方向に特定されるので、更に冷媒循環性が向上
する。
【0012】(請求項6の手段)請求項1〜5に記載し
た何れかの沸騰冷却装置において、冷媒容器上に複数の
放熱器が組付けられている。この場合、必要な放熱量に
合わせて放熱器の数を増減できる。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。 (第1実施例)図1は沸騰冷却装置1の全体形状を示す
斜視図である。本実施例の沸騰冷却装置1は、冷媒の沸
騰と凝縮による潜熱移動によって発熱体(図示しない)
を冷却するもので、内部に液冷媒を貯留する冷媒容器2
と、この冷媒容器2の上部に組付けられる放熱器3とか
ら成り、一体ろう付けによって製造される。
【0014】発熱体は、例えばプリント基板(図示しな
い)に実装されたコンピュータチップであり、冷媒容器
2の底面中央部に密着して配置され、プリント基板をボ
ルトとナット(図示しない)により冷媒容器2に固定し
て取り付けられる。冷媒容器2は、複数枚のプレート
(下述する)を積層して構成され、内部に密閉された冷
媒室2a(図2参照)を形成している。冷媒室2aに
は、冷媒容器2に取り付けられる冷媒注入パイプ4を通
じて所定量の冷媒が注入される。冷媒注入パイプ4は、
冷媒を注入した後、先端部が封じられる。
【0015】冷媒容器2を構成する各プレートは、伝熱
性に優れる金属板(例えばアルミニウム板)の表面(片
面)に予めろう材層が形成されているブレージングシー
トが使用される。このプレートは、冷媒容器2の底面を
形成する下プレート5、冷媒容器2の上面を形成する上
プレート6、両プレート5、6間に重ね合わされる2枚
以上の中間プレート7から成り、この中間プレート7に
打ち抜かれたスリット7a(図3参照)によって冷媒室
2aが形成されている。
【0016】各プレート5〜7には、図1に示す様に、
プリント基板を固定するために使用するボルトを挿通す
るための挿通孔8が4箇所開けられている。また、各プ
レート5〜7を精度良く組付けるために、各プレート5
〜7を積層方向に貫通するピン9が設けられ、更に各プ
レート5〜7の誤組付けを防止するための切欠き部10
がプレート角部に設けられている。
【0017】放熱器3は、2本のヘッダ11(11A、
11B)と、両ヘッダ11間に設けられる複数本のチュ
ーブ12、及び放熱フィン13等より構成される。2本
のヘッダ11は、それぞれ冷媒容器2の上プレート6に
開口するヘッダ差込孔より容器内部へ差し込まれて冷媒
室2aに連通している。但し、図2に示す様に、2本の
ヘッダ11は、それぞれのヘッダ差込量が一方のヘッダ
11Aより他方のヘッダ11Bの方が大きく設定されて
いる。これにより、2本のヘッダ11は、冷媒容器2の
上プレート6から上方へ突出する高さが異なり、一方の
ヘッダ11Aの方が他方のヘッダ11Bよりヘッダ差込
量が小さい分だけ高くなっている。なお、2本のヘッダ
11は、ヘッダ差込量が異なるだけで、同一形状に設け
られている。
【0018】チューブ12は、厚みが小さく、幅が大き
い偏平管で、2本のヘッダ11の側面にそれぞれ開口す
るチューブ挿入孔(図示しない)に両端が差し込まれて
各ヘッダ11の内部に開口し、2本のヘッダ11を介し
て冷媒室2aに通じている。但し、冷媒容器2に対する
2本のヘッダ11の高さが異なるため、2本のヘッダ1
1に接続されるチューブ12の両端部間で高低差を有
し、冷媒容器2の上プレート6に対し傾斜して設けられ
ている。
【0019】放熱フィン13は、例えばアルミニウム等
の薄板を交互に折り曲げて波状に成形したコルゲートフ
ィンであり、チューブ12の表面に接触してチューブ1
2の上下両側に設けられている。なお、最下層の放熱フ
ィン13と冷媒容器2の上プレート6との間に生じるく
さび状の空間には、スペーサ14が配置されている。こ
のスペーサ14により、最下層の放熱フィン13の脱落
を防止でき、且つくさび状の空間に冷却風が通り抜ける
ことを防止できる。
【0020】次に、沸騰冷却装置1の作動を説明する。
冷媒容器2の冷媒室2aに貯留されている冷媒は、発熱
体の熱を受けて沸騰気化し、冷媒室2aから主に一方の
ヘッダ11Aへ流入する。ここで、2本のヘッダ11
は、それぞれのヘッダ差込量が異なり、一方のヘッダ1
1Aより他方のヘッダ11Bの方がヘッダ差込量が大き
くなっている。この場合、冷媒室2aで沸騰気化した冷
媒蒸気は、他方のヘッダ11Bより上方に開口している
一方のヘッダ11Aの方へ流入しやすくなる。
【0021】一方のヘッダ11Aを経て各チューブ12
内を流れる冷媒蒸気は、放熱器3に送風される冷却風を
受けて冷却され、潜熱を放出してチューブ12の内壁面
で凝縮する。凝縮して液滴となった凝縮冷媒は、チュー
ブ12内を傾斜方向(下方)に流れて他方のヘッダ11
Bへ流入し、他方のヘッダ11Bから冷媒室2aへ還流
する。この冷媒の沸騰と凝縮による潜熱移動が繰り返さ
れ、放熱フィン13を介して大気に放熱されることによ
り発熱体が冷却される。
【0022】(本実施例の効果)本実施例の沸騰冷却装
置1は、冷媒容器2を水平に配置した時に、チューブ1
2が水平面(冷媒容器2の上プレート6)に対し傾斜す
るため、チューブ12内で凝縮した凝縮冷媒がチューブ
12の傾斜方向(下方)に流れ易くなる。これにより、
凝縮冷媒がチューブ12内に滞留することが少なくなる
ので、冷媒の流れがスムーズになり、良好な冷媒循環性
を確保できる。また、上記の作動説明に記載した様に、
一方のヘッダ11Aより他方のヘッダ11Bの方がヘッ
ダ差込量が大きくなっているため、冷媒室2aで沸騰気
化した冷媒蒸気は一方のヘッダ11Aの方へ流入し易く
なる。その結果、冷媒蒸気が冷媒室2aから抜け易くな
るので、冷媒の循環性が更に向上し、放熱性能を向上で
きる。
【0023】(第2実施例)図3は中間プレート7の平
面図である。本実施例は、冷媒容器2に使用される中間
プレート7のうち、特に放熱器3側に使用される中間プ
レート7Bに冷媒蒸気の流れ方向を規制するスリットパ
ターンを設けた一例である。
【0024】上プレート6と下プレート5との間に重ね
合わされる2枚以上の中間プレート7は、その積層方向
において、発熱体側(下層側)に使用される中間プレー
ト7Aと放熱器3側(上層側)に使用される中間プレー
ト7Bとがあり、両プレート7A、7Bに形成されるス
リットパターンが異なっている。その一例として、図3
(a)に発熱体側に使用される中間プレート7Aを示
し、図3(b)に放熱器3側に使用される中間プレート
7Bを示す。
【0025】ここで、放熱器3側に使用される中間プレ
ート7Bには、プレート長手方向(図3(b)の左右方
向)に延びる複数本のスリット7a、上プレート6の一
方のヘッダ差込孔に通じる一方のヘッダ開口部7b、及
び上プレート6の他方のヘッダ差込孔に通じる他方のヘ
ッダ開口部7cが形成されている。但し、一方のヘッダ
開口部7bは、複数本のスリット7aと連通している
が、他方のヘッダ開口部7cは、各スリット7aと連通
することなく、独立して形成されている。
【0026】この中間プレート7Bを冷媒容器2の放熱
器3側に使用すると、スリット7aへ流れ込んだ冷媒蒸
気が他方のヘッダ開口部7cへ流入することはなく、一
方のヘッダ開口部7bへ流入する。その結果、冷媒室2
aで沸騰気化した冷媒蒸気は、一方のヘッダ開口部7b
を経て一方のヘッダ11Aへ流入し易くなり、冷媒蒸気
の流れ方向を一方向に特定することができる。これによ
り、冷媒蒸気が冷媒室2aから抜け易くなり、良好な冷
媒循環性を確保できる。
【0027】(第3実施例)図4は沸騰冷却装置1の全
体形状を示す斜視図である。本実施例の沸騰冷却装置1
は、第1実施例に記載したスペーサ14を配置する代わ
りに、冷媒容器2の内部に蒸気通路15を設け、この蒸
気通路15を形成する上壁面15aをくさび状に傾斜さ
せた一例である。
【0028】蒸気通路15は、他方のヘッダ11B側か
ら一方のヘッダ11A側へ向かって上方へ傾斜して設け
られ、その蒸気通路15を形成する上壁面15a上に2
本のヘッダ11が立設している。この場合、2本のヘッ
ダ11の各ヘッダ差込量は同じであるが、蒸気通路15
を形成する上壁面15aが傾斜しているので、2本のヘ
ッダ11に接続されるチューブ12も上壁面15aと略
平行に傾斜している。
【0029】この構成によれば、冷媒室2aで沸騰気化
した冷媒蒸気が蒸気通路15を通って一方のヘッダ11
Aへ流入し易くなるので、冷媒蒸気の流れ方向を一方向
に特定することができ、冷媒の循環性が向上する。ま
た、蒸気通路15を冷媒蒸気が通過することにより、上
壁面15aに接触する最下層の放熱フィン13への熱伝
導が良くなり、放熱性能が向上するメリットも生じる。
【0030】(第4実施例)図5は沸騰冷却装置1の全
体形状を示す斜視図である。本実施例の沸騰冷却装置1
は、図5に示す様に、ヘッダ11が1本であり、このヘ
ッダ11にチューブ12の一端が接続され、チューブ1
2の他端が冷媒容器2に接続されている一例である。こ
の実施例においても、冷媒容器2に対しチューブ12が
傾斜して設けられ、チューブ12内で凝縮した凝縮冷媒
が冷媒室2aに還流し易くなっている。
【0031】また、ヘッダ11が1本であるため、冷媒
室2aで沸騰気化した冷媒蒸気が必然的にヘッダ11へ
流入し、冷媒の流れ方向が一方向に特定される。つま
り、冷媒室2aに開口するヘッダ11とチューブ12の
開口面積を比較すると、遙にヘッダ11の方がチューブ
12より開口面積が大きいため、ヘッダ11の方がチュ
ーブ12より流路抵抗が小さくなり、冷媒蒸気がヘッダ
11の方へ流入しやすくなる。これにより、冷媒室2a
から冷媒蒸気が抜け易くなり、且つ凝縮冷媒がチューブ
12内に滞留することも減少するため、良好な冷媒循環
性を確保できる。
【0032】(第5実施例)図6は沸騰冷却装置1の全
体形状を示す斜視図である。本実施例の沸騰冷却装置1
は、図6に示す様に、冷媒容器2の上部に複数の放熱器
3を組付けた一例である。複数の放熱器3は、冷却風の
流れ方向に対し相互に間隔を開けて配置され、同一構造
を有している。例えば、第1実施例と同様に、一方のヘ
ッダ11Aの方が他方のヘッダ11Bよりヘッダ差込量
が小さく、冷媒容器2の上プレート6から上方へ突出す
る高さが高くなっており、その2本のヘッダ11に接続
されるチューブ12が冷媒容器2の上プレート6に対し
傾斜して設けられている。本実施例の構成によれば、前
後の放熱器3の間で冷媒容器2に挿通孔8を追加できる
ので、冷媒容器2に対し複数の発熱体を取り付けること
が容易となる。また、必要放熱量に合わせて放熱器3の
数を増減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】沸騰冷却装置の全体形状を示す斜視図である
(第1実施例)。
【図2】冷媒容器の内部を示す断面図である。
【図3】中間プレートの平面図である(第2実施例)。
【図4】沸騰冷却装置の全体形状を示す斜視図である
(第3実施例)。
【図5】沸騰冷却装置の全体形状を示す斜視図である
(第4実施例)。
【図6】沸騰冷却装置の全体形状を示す斜視図である
(第5実施例)。
【符号の説明】
1 沸騰冷却装置 2 冷媒容器 2a 冷媒室 3 放熱器 5 下プレート(板状部材) 6 上プレート(板状部材) 7 中間プレート(板状部材) 7a スリット 11 ヘッダ 11A 一方のヘッダ 11B 他方のヘッダ 12 チューブ 15 蒸気通路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大原 貴英 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 5E322 AA01 DB02 DB06 FA01 5F036 BA06 BA23 BB53 BB56

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数枚の板状部材を積層して内部に冷媒室
    を形成し、その冷媒室に発熱体の熱を受けて沸騰する液
    冷媒を貯留する冷媒容器と、 この冷媒容器上に組付けられ、前記冷媒室で沸騰気化し
    た冷媒蒸気を冷却して凝縮液化させる放熱器とを備えた
    沸騰冷却装置であって、 前記放熱器は、前記冷媒室に連通して前記冷媒容器上に
    立設する2本のヘッダと、その2本のヘッダを介して前
    記冷媒室と連通するチューブとを有し、 前記チューブは、前記2本のヘッダに接続される両端部
    間で高低差を有する様に、前記冷媒容器に対し傾斜して
    設けられていることを特徴とする沸騰冷却装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載した沸騰冷却装置におい
    て、 前記2本のヘッダは、それぞれのヘッダ端部を前記冷媒
    容器の上面に開口するヘッダ差込孔より前記冷媒室へ差
    し込んで組付けられ、そのヘッダ差込量が一方のヘッダ
    より他方のヘッダの方が大きく設定されていることを特
    徴とする沸騰冷却装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載した沸騰冷却装置
    において、 前記冷媒容器を構成する前記複数枚の板状部材は、前記
    冷媒容器の底面を形成する下プレート、前記冷媒容器の
    上面を形成する上プレート、及び両プレート間に積層さ
    れる2枚以上の中間プレートから成り、少なくとも1枚
    の前記中間プレートには、前記冷媒室で沸騰気化した冷
    媒蒸気が前記2本のヘッダのうち一方のヘッダへ流れる
    様に冷媒蒸気の流れ方向を規制するスリットパターンが
    設けられていることを特徴とする沸騰冷却装置。
  4. 【請求項4】請求項1〜3に記載した何れかの沸騰冷却
    装置において、 前記冷媒容器は、前記2本のヘッダのうち一方のヘッダ
    が組付けられる位置の方が他方のヘッダが組付けられる
    位置より高くなる様に、前記冷媒容器の上面の少なくと
    も一部が前記チューブと略平行に傾斜して設けられ、そ
    の傾斜面の内側に前記冷媒室で沸騰気化した冷媒蒸気を
    前記一方のヘッダへ導く蒸気通路が形成されていること
    を特徴とする沸騰冷却装置。
  5. 【請求項5】複数枚の板状部材を積層して内部に冷媒室
    を形成し、その冷媒室に発熱体の熱を受けて沸騰する液
    冷媒を貯留する冷媒容器と、 この冷媒容器上に組付けられ、前記冷媒室で沸騰気化し
    た冷媒蒸気を冷却して凝縮液化させる放熱器とを備えた
    沸騰冷却装置であって、 前記放熱器は、前記冷媒室に連通して前記冷媒容器上に
    立設する1本のヘッダと、一端が前記ヘッダに接続さ
    れ、他端が前記冷媒容器に接続されるチューブとを有
    し、このチューブは、前記一端が最も高い位置に設けら
    れ、前記一端から下方へ傾斜する傾斜部を有しているこ
    とを特徴とする沸騰冷却装置。
  6. 【請求項6】請求項1〜5に記載した何れかの沸騰冷却
    装置において、 前記冷媒容器上に複数の前記放熱器が組付けられている
    ことを特徴とする沸騰冷却装置。
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CN1302357C (zh) * 2003-10-31 2007-02-28 中国科学院理化技术研究所 用于计算机芯片降温的溶质溶解降温冷却装置
JP4679643B2 (ja) * 2006-07-04 2011-04-27 富士通株式会社 放熱ユニットおよび放熱器並びに電子機器
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