JP2002206015A - レゾール型フェノール樹脂の製造方法 - Google Patents

レゾール型フェノール樹脂の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 未反応のフェノール類とアルデヒド類が少な
いレゾール型フェノール樹脂を高収率に製造する事を目
的とする。 【解決手段】 フェノール類とアルデヒド類とを有機ホ
スホン酸を用いて反応してノボラック型フェノール樹脂
を合成する工程、その後、該ノボラック型フェノール樹
脂とアルデヒド類とを反応してアルカリ性触媒を用いて
レゾール化する工程を有するレゾール型フェノール樹脂
の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、未反応のフェノー
ル類、アルデヒド類が少ないレゾール型フェノール樹脂
を高収得に得るための製造方法に関するものである。本
発明のレゾール型フェノール樹脂は、例えば砥石、研磨
布紙、摩擦材、成形材料、積層板、接着剤、塗料、発砲
体のバインダーとして有用に用いられるものである。
【0002】
【従来の技術】レゾール型フェノール樹脂は、通常、仕
込みモル比でフェノール類1モルに対しアルデヒド類を
1〜3モルとして、触媒に水酸化ナトリウム、アンモニ
ア水、第3級アミン、アルカリ土類金属の酸化物及び水
酸化物、炭酸ナトリウムなどアルカリ性触媒を用いるこ
とで反応される。しかしながら、これらの触媒を用いて
反応させた場合、反応終了後に未反応のフェノール類や
アルデヒド類が残存する。未反応フェノールが多いと、
レゾール型フェノール樹脂を使用する際に、異臭が発生
し作業環境を悪化させる。さらに、硬化させた場合に強
度が低下するといった問題が生じる。また、未反応アル
デヒド類が多いと、これもまた異臭を発生し環境衛生上
好ましくない。
【0003】従って、レゾール型フェノール樹脂は未反
応のフェノール類とアルデヒド類が少ないことが要求さ
れる。未反応のフェノール類とアルデヒド類を少なくす
る方法として、フェノール類1モルに対しアルデヒド類
を1.3モル以下の低反応モル比として、未反応のフェ
ノール類を除去する方法と、フェノール類1モルに対し
アルデヒド類を1.7以上の高反応モル比として未反応
のアルデヒド類を除去する方法がある。未反応フェノー
ル類の除去は水蒸気蒸留法が一般的に知られている。し
かし、水蒸気蒸留法は、長時間行わないと効果が少な
く、除去工程が長時間になるいう欠点があった。また、
アルデヒド類は、尿素等のアルデヒド類のキャッチ剤を
添加することによって除去が可能であるが、多量のアル
デヒド類のキャッチ剤を添加することによって変性剤と
して作用し耐水性など物性面が悪化する問題があった。
【0004】それ以外にも、例えば、特公昭58−17
211号公報による方法がある。これは樹脂濃度が5〜
45重量%程度となるように水を添加した後、これを1
00〜130℃程度に予め加熱しておいた管長(L)と
管内径(D)との比L/Dが少なくとも1000の管内
に、減圧状態で送り込み、そのとき多量に発生する水蒸
気によって管壁内面に縮重合生成物の過度の生成や付着
等を抑制しつつ連続的に脱水処理を行うものである。こ
のような操作により、未反応のフェノール類やアルデヒ
ド類を脱水液と共に溜去することができる。しかし、こ
れらの方法では著しく工程が煩雑になったり、水洗工程
のための特殊な装置が必要になるといった問題があっ
た。
【0005】この他に本発明の反応手順と同様に、ノボ
ラック型フェノール樹脂を合成後、レゾール化させる方
法が考えられる。しかし、通常の塩酸、硫酸、リン酸、
亜リン酸、蓚酸、p−トルエンスルホン酸といった無機
酸あるいは有機酸を用いノボラック型フェノール樹脂を
製造した後でレゾール化を行う場合には、ノボラック型
フェノール樹脂の合成段階でモノマーが少なく低核体成
分が多いノボラック型フェノール樹脂を合成することは
できない。このため、フェノール類に対してアルデヒド
類の反応モル比を0.3以下といった低モル比で低分子
量成分の多いノボラック型フェノール樹脂を合成後、真
空蒸留法等により大量の未反応フェノール類を除去して
からでないと、レゾール化の時に、未反応フェノール類
を低減することは困難であった。
【0006】さらには、従来からの方法によりフェノー
ルとホルムアルデヒドを酸触媒下で反応させてビスフェ
ノールFを製造した後にレゾール化反応を行えば、結果
的に未反応フェノール類が少なく、未反応のアルデヒド
類が少ないレゾール型フェノール樹脂の製造が可能であ
る。しかしこの場合、ビスフェノールFの製造時に大量
の未反応フェノールを除去する工程を経なければならな
い。一方、これらの触媒を用いモル比を高くしノボラッ
ク型フェノール樹脂を合成すると、モノマーは少なくな
るものの、分子量が大きくなり、レゾール化するときに
容易にゲル化する。このように、未反応フェノール類と
アルデヒド類が少ないレゾール型フェノール樹脂を製造
する事は困難であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、未反応のフ
ェノール類とアルデヒド類が少ないレゾール型フェノー
ル樹脂を高収率に製造する事を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1)フェノ
ール類とアルデヒド類とを有機ホスホン酸を用いて反応
してノボラック型フェノール樹脂を合成する工程、その
後、該ノボラック型フェノール樹脂とアルデヒド類とを
アルカリ性触媒を用いて反応するレゾール化の工程を有
するレゾール型フェノール樹脂の製造方法、(2)有機
ホスホン酸が、一般式(I)に示す有機ホスホン酸であ
る第(1)項記載のレゾール型フェノール樹脂の製造方
法 R−PO(OH)2 (I) (Rは、炭素原子を必ず含み、かつ−COOH及び又は
−PO(OH)2 を含む基である。)である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に用いるフェノール類は、
特に限定されない。例えば、フェノール、オルソクレゾ
ール、メタクレゾール、パラクレゾール、キシレノー
ル、パラターシャリーブチルフェノール、パラオクチル
フェノール、パラフェニルフェノール、ビスフェノール
A、ビスフェノールF、レゾルシンなどから選ばれた少
なくとも1種以上のフェノール類があげられ、フェノー
ル樹脂の用途により適宜選択されるが、通常、フェノー
ルやクレゾールが多く用いられる。
【0010】本発明に用いるアルデヒド類は、特に限定
されない。例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒ
ド、ブチルアルデヒド、アクロレインやこれらの混合物
であり、これらのアルデヒド類の発生源となる物質ある
いはこれらのアルデヒド類の溶液を使用することも可能
で、これらのアルデヒド類から選ばれた少なくとも1種
以上のアルデヒド類があげられるが、通常はホルムアル
デヒドが多く用いられる。
【0011】本発明においてノボラック型フェノール樹
脂を合成する工程で使用する有機ホスホン酸は、ホスホ
ン酸基−PO(OH)2 を含む有機化合物であり、いかな
るものも使用可能であるが、一般式(I)で示される有
機ホスホン酸が、未反応フェノール類とアルデヒド類が
少ないレゾール型フェノール樹脂を製造するために好ま
しい。 R−PO(OH)2 (I) (Rは、炭素原子を必ず含み、かつ−COOH及び又は
−PO(OH)2 を含む基である。) 一般式(I)で示される有機ホスホン酸としては、アミ
ノポリホスホン酸類であるエチレンジアミンテトラキス
メチレンホスホン酸、エチレンジアミンビスメチレンホ
スホン酸、アミノトリメチレンホスホン酸、β−アミノ
エチルホスホン酸N,N−ジ酢酸、アミノメチルホスホ
ン酸N,N−ジ酢酸や、1−ヒドロキシエチリデン−
1,1’−ジホスホン酸、2−ホスホノブタン−1,
2,4−トリカルボン酸等がある。本発明の目的からみ
て工業的に大量生産され安価であるアミノトリメチレン
ホスホン酸や、1−ヒドロキシエチリデン−1,1’−
ジホスホン酸、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリ
カルボン酸が好ましい。
【0012】ノボラック型フェノール樹脂を合成する工
程のフェノール類とアルデヒド類の反応モル比は、フェ
ノール類1.0モルに対して、アルデヒド類が0.1〜
0.8モル、好ましくは0.3〜0.7モルである。フ
ェノール類1.0モルに対して、アルデヒド類が0.1
モルより低いとフェノールの割り合いが十分に低下せ
ず、レゾール化した際にも、遊離フェノール量が十分に
低下しない。0.8モルを越えると後段でレゾール化を
行うときにゲル化してしまう恐れがある。ノボラック型
フェノール樹脂の合成する工程における有機ホスホン酸
の添加量としては、フェノール類1モルに対して0.0
01〜3.0モル、好ましくは0.01〜2.0モルで
ある。有機ホスホン酸の添加量が3.0モルを越えて
も、未反応フェノール類を少なくする効果が変わらなく
なる。0.001モル未満では、有機ホスホン酸の効果
が小さい。
【0013】本発明においてノボラック型フェノール樹
脂を反応する工程の反応温度は、通常40〜240℃で
あり、好ましくは80℃〜140℃である。反応温度が
40℃より低いと、反応の進行が遅く、遊離フェノール
量を十分に低下させるのに時間を要する。また、240
℃より高温では触媒の有機ホスホン酸が加水分解するよ
うになる。反応時間については特に制限はなく、出発原
料の種類、配合モル比、触媒の使用量及び種類、反応条
件に応じて適宜決定すればよい。反応終了後、有機ホス
ホン酸を水洗にて除去あるいは回収することが可能であ
るが、除去あるいは回収方法、水洗方法について特に限
定されない。水洗等により回収した有機ホスホン酸は再
度触媒として使用することができる。また、アルカリ性
の物質によって中和してもよく、さらに過剰に添加して
そのままレゾール化を行うことも可能である。ノボラッ
ク型フェノール樹脂を反応後、未反応フェノール類は通
常十分少ないが、真空蒸留等により、更に未反応フェノ
ール類を除去した後、レゾール化反応を行ってもよい。
【0014】本発明におけるレゾール化する工程では、
触媒として水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化
カリウム、アンモニア水、トリエチルアミンなどの第3
級アミン、カルシウム、マグネシウム、バリウムなどア
ルカリ土類金属の酸化物及び水酸化物、炭酸ナトリウ
ム、ヘキサメチレンテトラミンなどのアルカリ性物質を
用いる。
【0015】レゾール化する工程におけるフェノール類
とアルデヒド類のモル比は、フェノール類1モルに対
し、ノボラック型フェノール樹脂を合成する工程とレゾ
ール化する工程で用いるアルデヒド類の合計で通常0.
9〜3モルであるが、好ましくは1.0〜2.5モルで
ある。アルデヒド類のモル数が0.9より低いとレゾー
ル化が不十分となることがあり、3モルを越えると未反
応のアルデヒド類が多くのこるようになる。このとき、
触媒の添加量は通常フェノール1モルに対し、0.01
〜1モルの範囲内であり、好ましくは0.05〜0.5
モルである。0.01モルより低いと触媒としての作用
が十分でないことがあり、また1モルより多いと、硬化
の際に悪影響を与えることがあり、場合により水洗など
により除去するか、アルカリ性の物質を添加し中和する
必要がある。
【0016】本発明のレゾール型フェノール樹脂の未反
応のフェノール類や未反応のアルデヒド類は十分少ない
が、更に除去するために従来より知られている未反応の
フェノール類や未反応のアルデヒド類を除去する工程を
組み合わせてもよい。例えば、未反応フェノール類は、
水蒸気蒸留法等を行うことによって除去が可能である。
未反応アルデヒド類は、尿素等のアルデヒド類のキャッ
チ剤を添加することによって除去が可能である。
【0017】本発明では有機ホスホン酸を触媒としてフ
ェノール類とアルデヒド類からノボラック型フェノール
樹脂を合成した後、さらにその生成物とアルデヒド類か
らレゾール型フェノール樹脂を合成することにより、未
反応フェノールと未反応アルデヒドを低減したレゾール
型フェノール樹脂が得られる理由は、以下のように考え
られる。本発明の有機ホスホン酸は、非常に水溶性が高
い。そして、フェノール類、アルデヒド類は水への溶解
性が相対的には小さく、ノボラック型フェノール樹脂は
分子量増大ととも水への溶解性が更に低下する性質を有
している。このため反応開始時には、触媒である有機ホ
スホン酸を多量に含んだ水相と、フェノール類からなる
触媒がほとんど存在しない有機相とに相分離した状態と
なる。そして、水相に溶出したフェノール類とアルデヒ
ド類の反応が優先的に進行し、その結果、未反応のフェ
ノール類が低減する。さらに、2核体以上の反応生成物
は前記の触媒特性上、より高分子化への反応は起こりに
くいことから、未反応フェノール類が少なく2核体成分
が多いノボラック型フェノール樹脂が得られる。次い
で、得られたノボラック型フェノール樹脂を原料にアル
デヒド類を必要量添加しレゾール化を行うことで未反応
フェノール類が少なく、かつ、未反応アルデヒド類が少
ないレゾール型フェノール樹脂を製造することが可能と
なる。
【0018】反応溶媒としては、水が一般的であり好ま
しいが、有機溶媒中でもよく、非極性溶媒を用いて、非
水系で行うこともできる。また、パラホルム等用いて反
応溶媒なしでもよい。有機溶媒としては、アルコール
類、ケトン類、芳香族類等で、アルコール類としては、
メタノール、エタノール、プロピルアルコール、エチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレング
リコール、グリセリン等で、ケトン類としては、アセト
ン、メチルエチルケトン等で、芳香族類としては、トル
エン、キシレン等が挙げられる。
【0019】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明す
る。ここで記載されている「部」及び「%」は全て「重
量部」及び「重量%」を示す。
【0020】(実施例1)攪拌機及び温度計を備えた三
口フラスコ中に1−ヒドロキシエチリデン−1,1’−
ジホスホン酸60%水溶液(フェリオックス115、
(株)ライオン製)1000部を仕込み、120℃に昇
温させ濃度85%になるまで常圧下で濃縮を行った。そ
の後、フェノール1000部仕込み、100℃に昇温し
た後、37%ホルムアルデヒドを2時間かけて518部
逐添した。その後、純水500部を添加混合後、60℃
まで下げて触媒を除去した。残留触媒を除去するため、
1000部の純水を添加混合し除去する水洗を2回行っ
た。その後、50%NaOH水溶液を20部、37%ホ
ルムアルデヒドを518部添加した後、80℃まで加熱
し、還流反応を2時間行った。その反応後、5000P
aで真空蒸留を行い80℃に達した時に、メチルアルコ
ールを添加し、25℃における粘度を200mP・sと
した。その結果、フェノール樹脂Aを1721部得た。
この内の一部をサンプリングし、未反応フェノール量、
未反応アルデヒド量を測定した。
【0021】(実施例2)実施例1と同様に三口フラス
コ中に1−ヒドロキシエチリデン−1,1’−ジホスホ
ン酸60%水溶液(フェリオックス115、(株)ライ
オン製)1000部を仕込み、120℃に昇温させ濃度
85%になるまで常圧下で濃縮を行った。その後、フェ
ノール1000部仕込み、100℃に昇温した後、37
%ホルムアルデヒドを2時間かけて518部逐添した。
その後、純水500部を添加混合後、60℃まで下げて
触媒を除去した。残留触媒を除去するため、1000部
の純水を添加混合し除去する水洗を2回行った。そし
て、トリエチルアミンを40部、37%ホルムアルデヒ
ドを518部添加した後、80℃まで加熱し、還流反応
を2時間行った。反応後、5000Paで真空蒸留を行
い80℃に達した時に、メチルアルコールを添加し、2
5℃における粘度を200mP・sとした。その結果、
フェノール樹脂Bを1612部得た。この内の一部をサ
ンプリングし、未反応フェノール量、未反応アルデヒド
量を測定した。
【0022】(実施例3)実施例1と同様に三口フラス
コ中に1−ヒドロキシエチリデン−1,1’−ジホスホ
ン酸60%水溶液(フェリオックス115、(株)ライ
オン製)1000部を仕込み、120℃に昇温させ濃度
85%になるまで常圧下で濃縮を行った。その後、フェ
ノール1000部仕込み、100℃に昇温した後、37
%ホルムアルデヒドを2時間かけて518部逐添した。
その後、純水500部を添加混合後、60℃まで下げて
触媒を除去した。残留触媒を除去するため、1000部
の純水を添加混合し除去する水洗を2回行った。そし
て、27%アンモニア水を40部、37%ホルムアルデ
ヒドを518部添加した後、80℃まで加熱し、還流反
応を1.5時間行った。反応後、5000Paで真空蒸
留を行い70℃に達した時に、メチルアルコールを添加
し、25℃における粘度を200mP・sとした。その
結果、フェノール樹脂Cを1863部得た。この内の一
部をサンプリングし、未反応フェノール量、未反応アル
デヒド量を測定した。
【0023】(実施例4)実施例1と同様に実施例1と
同様に三口フラスコ中に1−ヒドロキシエチリデン−
1,1’−ジホスホン酸60%水溶液(フェリオックス
115、(株)ライオン製)1000部を仕込み、12
0℃に昇温させ濃度85%になるまで常圧下で濃縮を行
った。その後、フェノール1000部仕込み、100℃
に昇温した後、37%ホルムアルデヒドを2時間かけて
216部逐添した。その後、純水500部を添加混合
後、60℃まで下げて触媒を除去した。残留触媒を除去
するため、1000部の純水を添加混合し除去する水洗
を2回行った。そして、50%NaOH水溶液を40
部、37%ホルムアルデヒドを992部添加した後、8
0℃まで加熱し、還流反応を3時間行った。反応後、5
000Paで真空蒸留を行い70℃に達した時に、メチ
ルアルコールを添加し、25℃における粘度を200m
P・sとした。その結果、フェノール樹脂Dを1547
部得た。この内の一部をサンプリングし、未反応フェノ
ール量、未反応アルデヒド量を測定した。
【0024】(比較例1)実施例1と同様のフラスコ中
に、フェノール1000部、37%ホルムアルデヒドを
1204部、触媒として50%NaOH水溶液20部を
添加し、80℃で3時間反応させた。反応後、5000
Paで真空蒸留を行い80℃に達した時に、メチルアル
コールを添加し、25℃における粘度を200mP・s
とした。その結果、フェノール樹脂Eを1621部得
た。この内の一部をサンプリングし、未反応フェノール
量、未反応アルデヒド量を測定した。
【0025】(比較例2)実施例1と同様のフラスコ中
に、フェノール1000部、37%ホルムアルデヒドを
1204部、触媒として27%アンモニア水40部を添
加し、80℃で3時間反応させた。反応後、5000P
aで真空蒸留を行い70℃に達した時に、メチルアルコ
ールを添加し、25℃における粘度を200mP・sと
した。その結果、フェノール樹脂Fを1902部得た。
この内の一部をサンプリングし、未反応フェノール量、
未反応アルデヒド量を測定した。
【0026】実施例および比較例で得られたレゾール型
フェノール樹脂について、特性を評価した。結果を表1
に示す。
【表1】
【0027】表1において、反応モル比は、フェノール
に対する全ホルムアルデヒドのモル比である。評価項目
において、樹脂濃度はフェノール樹脂量に対する樹脂固
形分の割合であり、樹脂固形分は実施例、及び比較例で
得られたフェノール樹脂をJIS K6909の不揮発
分の測定方法に準じアルミ箔の容器に取り、135℃に
加熱した乾燥機内で1時間加熱したときの残量である。
収得率は仕込みフェノール量に対する樹脂固形分の割合
とした。未反応フェノール量はJIS K0114に準
じ、2,5‐キシレノールを内部標準として内部標準法
によって測定した。未反応のアルデヒド類は塩酸ヒドロ
キシルアミン法によって測定した。ゲル化時間はJIS
K6909に準じ150℃の熱板にレジン2ccを用
いて測定した値である。実施例で得られたレゾール樹脂
は比較例で得られたレゾール樹脂と比較して未反応のフ
ェノール及びアルデヒドの含有量がともに少ない。
【0028】
【発明の効果】以上の説明の通り、本発明の製造方法に
より、未反応フェノール類及び未反応、アルデヒド類が
少ないレゾール型フェノール樹脂を製造することができ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェノール類とアルデヒド類とを有機ホ
    スホン酸を用いて反応してノボラック型フェノール樹脂
    を合成する工程、その後、該ノボラック型フェノール樹
    脂とアルデヒド類とをアルカリ性触媒を用いて反応する
    レゾール化の工程を有するレゾール型フェノール樹脂の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 有機ホスホン酸が、一般式(I)に示す
    有機ホスホン酸である請求項1記載のレゾール型フェノ
    ール樹脂の製造方法。 R−PO(OH)2 (I) (Rは、炭素原子を必ず含み、かつ−COOH及び又は
    −PO(OH)2 を含む基である。)
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