JP2002205556A - 車両のバッテリ固定構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 この発明の目的は、作業者の負担にならない
重量にまとめ、バッテリの配線や固定のための作業性を
向上し、バッテリの固定のための部品点数を削減し、か
つ、トランクルーム内のアンダーフロアを補強する車両
のバッテリ固定構造を提供する。 【解決手段】 車両２のトランクルーム１０に複数個の
バッテリ１６を搭載た車両のバッテリ固定構造におい
て、バッテリ１６をトレー内に複数個配列し、このトレ
ーをバッテリボックス５４内に複数配列し、このバッテ
リボックス５４の長手方向両側の各端部壁に取付フラン
ジ８２部を夫々設け、トランクルーム１０内のアンダー
フロア４には中央部位の凹部８８の車両幅方向両側にサ
イドパネル６に連結される平部９２を夫々形成して設
け、これら各平部９２にバッテリボックス５４の各取付
フランジ８２を取付ボルト９８により夫々取付けて設
け、バッテリボックス５４をアンダーフロア４に固定し
たことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は車両のバッテリ固
定構造に係り、特に、作業者の負担にならない重量にま
とめ得て、バッテリの配線や固定のための作業性を向上
し得て、バッテリの固定のための部品点数を削減し得
て、車両のトランクルーム内のアンダーフロアを補強し
得る車両のバッテリ固定構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】車両には、動力源として、内燃機関でな
くモータを搭載して電気自動車や、内燃機関及びモータ
を搭載したハイブリッド車がある。これらの車両は、モ
ータに供給する電力を蓄えるバッテリを搭載している。
モータによる車両の走行には、大電力を必要とするの
で、複数個のバッテリを個々に固定して搭載している。

【０００３】このような車両のバッテリ固定構造として
は、特開１９９８−７４４９９号公報、特開１９９８−
１２９２７６号公報に開示されるものがある。

【０００４】特開１９９８−７４４９９号公報に開示さ
れるものは、複数のバッテリを載置したバッテリ収納ト
レイが下方から取付けられる取付面部を設け、この取付
面部に複数のバッテリの上面に沿って変形しながら密着
しうる形状可変部材を装着したものである。

【０００５】特開１９９８−１２９２７６号公報に開示
されるものは、各バッテリの上部を押さえる押さえ部材
と、この押さえ部材に対して直角方向に沿ってバッテリ
トレイに固着された兼用トレイと、この兼用ストッパに
押さえ部材を結合するための中継部材とを設け、前記押
さえ部材にはバッテリの上面及び側面に対向する上方規
制板部及び側方規制板部を設けたものである。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】ところで、車両に搭載
した複数個のバッテリは、モータに電力を供給するため
に配線を結線する必要があり、また、個々にあるいは複
数個にまとめて固定機構によって固定する必要がある。

【０００７】ところが、車載状態の複数個のバッテリを
結線する作業や固定する作業は、作業姿勢の自由度を規
制された状態での作業となるため、作業者に無理な姿勢
を強要することになり、配線や固定のための作業性を低
下させる不都合がある。

【０００８】また、車載状態の複数個のバッテリを金属
板、ボルト等の固定機構によって固定する場合には、バ
ッテリを載置するトレイやバッテリボックスに、バッテ
リの載置スペース以外に、バッテリ外形寸法の外側にボ
ルト用ボス部やねじ孔の形成スペースを確保する必要が
あるため、トレイやバッテリボックスが大型化して車両
搭載上の自由度が制限され、レイアウト上において不利
となる不都合がある。

【０００９】さらに、バッテリを固定する場合には、金
属板やボルト等の固定用部品を必要とするとともに、ボ
ルト用ボスやねじ孔の形成等を必要とすることにより、
重量の増加やコストの上昇を招く不都合があるととも
に、ボス形成スペースの確保によりバッテリボックスが
大型化する不都合がある。

【００１０】また、バッテリボックスは、車両のアンダ
ーフロアに固定されるが、このアンダーフロアに凹部が
形成されている場合には、複数個のバッテリを配列した
バッテリボックスの搭載によって凹部に荷重が集中する
ため、アンダーフロアが変形するおそれがある。

【００１１】

【課題を解決するための手段】そこで、この発明は、上
述不都合を解消するために、車両のトランクルームに複
数個のバッテリを搭載た車両のバッテリ固定構造におい
て、前記バッテリをトレー内に複数個配列し、このトレ
ーをバッテリボックス内に複数配列し、このバッテリボ
ックスの長手方向両側の各端部壁に取付フランジ部を夫
々設け、前記トランクルーム内のアンダーフロアには中
央部位に凹部を形成して設けるとともにこの凹部の車両
幅方向両側にサイドパネルに連結される平部を夫々形成
して設け、これら各平部に前記バッテリボックスの長手
方向両側の各取付フランジを取付ボルトにより夫々取付
けて設け、前記バッテリボックスを前記アンダーフロア
に固定したことを特徴とする。

【００１２】

【発明の実施の形態】この発明の車両のバッテリ固定構
造は、バッテリをトレー内に複数個配列し、このトレー
をバッテリボックス内に複数配列し、このバッテリボッ
クスを車両のトランクルーム内のアンダーフロアに固定
することにより、トレーによって複数個のバッテリを車
両への搭載時に作業者の負担にならない重量にまとめる
ことができ、車両に搭載する前にトレーにバッテリを配
列した状態で配線の結線作業やトレーにバッテリを固定
する作業を行うことができ、また、トランクルーム内の
アンダーフロアには中央部位に凹部を形成して設けると
ともにこの凹部の車両幅方向両側にサイドパネルに連結
される平部を夫々形成して設け、これら各平部にバッテ
リボックスの長手方向両側の各取付フランジを取付ボル
トにより夫々取付けてバッテリボックスをアンダーフロ
アに固定したことにより、凹部を跨いで固定したバッテ
リボックスをアンダーフロアの補強部材として機能させ
ることができる。

【００１３】

【実施例】以下図面に基づいて、この発明の実施例を説
明する。図１〜図１８は、この発明の第１実施例を示す
ものである。図１において、２は車両、４はアンダーフ
ロア、６はサイドパネル、８はサイドトリム、１０はト
ランクルーム、１２はリヤバンパ、１４は後輪である。
この車両２は、アンダーフロア４とサイドパネル６とサ
イドトリム８とによりトランクルーム１０を区画形成
し、サイドパネル６の外側に後輪１４を配設している。

【００１４】車両２のトランクルーム１０には、複数個
のバッテリ１６を搭載している。バッテリ１６は、図４
〜図７に示す如く、電解液等を収納する本体１８とこの
本体１８の上部を密閉するように覆う蓋体２０とからな
り、バッテリカバー２２内に収納している。バッテリカ
バー２２は、板状部材２４から形成される。板状部材２
４は、バッテリ１６の底面よりも小さい面積の長四角形
状の底板部２６と、この底板部２６の長手方向において
対向する各辺から突出された一対の端板部２８・２８
と、底板部２６の幅方向において対向する各辺から突出
された一対の側板部３０・３０とから十字形状に形成さ
れている。

【００１５】板状部材２４は、一対の端板部２８・２８
及び側板部３０・３０をバッテリ１６の各側面に沿うよ
うに底板部２６に対して上方向に折曲して対向させ、対
向する端板部２８・２８及び側板部３０・３０の外周に
長四角短筒形状の枠板部３２を固着してバッテリカバー
２２を形成している。バッテリカバー２２は、底板部２
６と端板部２８・２８と側板部３０・３０との各内側
に、夫々緩衝用の保護材４０を付設している。

【００１６】バッテリカバー２２は、一対の端板部２８
・２８及び側板部３０・３０のいずれか一方、この実施
例においては一対の端板部２８・２８の先端を側板部３
０・３０よりも上方に突出させ、この突出させた一対の
端板部２８・２８の先端を外側下方に折り返して係止部
３４・３４を夫々形成して設けている。係止部３４・３
４には、バッテリ１６の蓋部２０に跨るように、弾性部
材３６の両端が係止具３８・３８により伸張状態で係止
される。

【００１７】バッテリ１６は、端板部２８・２８及び側
板部３０・３０と枠板部３２とによって側面及び隅部の
一部を覆われた状態で、バッテリカバー２０内に保護材
４０を介して収納される。バッテリカバー２２に収納さ
れたバッテリ１６は、係止部３４・３４に両端を伸張状
態で係止した弾性部材３６により弾性押圧され、固定さ
れる。

【００１８】バッテリ１６を収納したバッテリカバー２
２は、トレー４２内に複数配列される。トレー４２は、
図８〜図１０に示す如く、長四角形状の底部４４と、底
部４４の長手方向両側において対向する端壁部４６・４
６と、底部４４の幅方向両側において対向する側壁部４
８・４８とにより、箱形状に形成されている。トレー４
２は、底部４４の幅方向両側に夫々ボルト挿通孔５０・
５０を長手方向に配列して形成して設け、側壁部４８・
４８に透孔５２・５２を形成して設けている。

【００１９】トレー４２内には、図１１〜図１３に示す
如く、バッテリカバー２２に収納したバッテリ１６を複
数、この実施例においては４個のバッテリ１６をまとめ
て配列している。バッテリカバー２２は、互いに側面の
枠板部３２を近接させるとともに端壁部４６・４６に近
接させた状態で、トレー４２の長手方向に配列して固定
される。

【００２０】バッテリ１６を配列したトレー４２は、バ
ッテリボックス５４内に複数配列される。バッテリボッ
クス５４は、図１４〜図１６に示す如く、長四角形状の
底部５６と、底部５６の長手方向両側において対向する
端壁部５８・５８と、底部５６の幅方向両側において対
向する側壁部６０・６０とにより、箱形状に形成されて
いる。

【００２１】バッテリボックス５４は、底部５６の幅方
向両側に夫々断面略逆Ｕ字形状のトレー支持部６２・６
２を長手方向に指向させて平行に設けている。トレー支
持部６２・６２には、複数配列されたトレー４２に対応
させて、夫々緩衝用の保護材６４・６４を設けている。
また、バッテリボックス５４は、底部５６のトレー支持
部６２・６２間に断面略逆Ｕ字形状の一対のトレー取付
部６６・６６を幅方向に指向させて４組設けている。各
組の一対のトレー取付部６６・６６には、前記トレー４
２のボルト挿通孔５０・５０に対応させて、夫々ボルト
螺着孔６８・６８を設けている。

【００２２】バッテリボックス５４内には、図１７・図
１８に示す如く、バッテリ１６を配列したトレー４２を
複数、図においては４個をまとめて配列している。トレ
ー４２は、バッテリボックス５４の底部５６のトレー支
持部６２・６２に保護材６４・６４を介して載置され、
トレー４２のボルト挿通孔５０・５０に挿通した取付ボ
ルト７０・７０をトレー取付部６６・６６のボルト螺着
孔６８・６８に螺着することにより、長手方向に配列し
て固定される。

【００２３】また、バッテリボックス５４は、端壁部５
８・５８及び側壁部６０・６０の外側上端に夫々取付ボ
ス７２・７２を設け、取付ボス７２・７２にボルト螺着
孔７４・７４を設けている。バッテリボックス５４は、
図１８に示す如く、端壁部５８・５８及び側壁部６０・
６０の外側上端に載置したバッテリカバー７６のボルト
挿通孔７８・７８にカバー取付ボルト８０・８０を挿通
し、ボルト螺着孔７４・７４に螺着することによりバッ
テリカバー７６を取付けている。

【００２４】さらに、バッテリボックス５４は、長手方
向両側の端壁部５８・５８の外側下端に、アンダーフロ
ア４に取付けるための取付フランジ８２・８２を夫々設
けている。取付フランジ８２・８２には、ボルト挿通孔
８４・８４を設けている。

【００２５】バッテリボックス５４は、車両２のトラン
クルーム１０内のアンダーフロア４上に配設される。ア
ンダーフロア４には、図１〜図３に示す如く、中央部位
に平坦部８６により凹部８８を形成して設けるととも
に、この凹部８８の車両幅方向両側に上方傾斜する傾斜
部９０・９０を介してサイドパネル６に連結される平部
９２・９２を夫々形成して設けている。これら各平部９
２・９２には、車両前後方向に延びる断面略逆Ｕ字形状
の連結部材９４・９４を取付けて設けている。各連結部
材９４・９４には、バッテリボックス５４の取付フラン
ジ８２・８２のボルト挿通孔８４・８４に対応させて、
夫々ボルト螺着孔９６・９６を形成して設けている。

【００２６】バッテリボックス５４は、長手方向を車両
幅方向に指向させてアンダーフロア４の凹部８８を跨ぐ
ようにトランクルーム１０内に配設し、アンダーフロア
４に取付けて設けている。この実施例においては、アン
ダーフロア４の凹部８８の車両幅両側の各平部９２・９
２に連結部材９４・９４を夫々取付けて設け、これら各
連結部材９４・９４上にバッテリボックス５４の長手方
向両側の端壁部５８・５８の各取付フランジ８２・８２
を載置し、取付フランジ８２・８２のボルト挿通孔８４
・８４に挿通した取付ボルト９８・９８を連結部材９４
・９４の各ボルト螺着孔９６・９６に螺着することによ
り、アンダーフロア４に固定している。

【００２７】アンダーフロア４の凹部８８内には、バッ
テリ１６の電力制御用のインバータ１００を配設してい
る。また、アンダーフロア４の凹部８８下側には、イン
バータ１００冷却用のラジエータ１０２を配設してい
る。インバータ１００とラジエータ１０２とは、冷媒循
環用のパイプ１０４により連絡され、ポンプ１０６によ
り冷媒が循環される。なお、図２・図３において、符号
１０８はリヤシートである。

【００２８】次に、実施例の作用を説明する。

【００２９】この車両２のバッテリ固定構造は、バッテ
リ１６をトレー４２内に複数個配列し、このトレー４２
をバッテリボックス５４内に複数配列し、このバッテリ
ボックス５４を車両２のトランクルーム１０内のアンダ
ーフロア４に固定している。

【００３０】これにより、このバッテリ固定構造は、ト
レー４２によって複数個のバッテリ１６を車両２への搭
載時に作業者の負担にならない重量にまとめることがで
き、車両２に搭載する前にトレー４２にバッテリ１６を
配列した状態で配線の結線作業やトレー４２にバッテリ
１６を固定する作業を行うことができる。

【００３１】このため、このバッテリ固定構造は、バッ
テリ１６の配線や固定のための作業性を向上し得て、車
両２にバッテリ１６を搭載する際の作業者への負担を軽
減することができる。

【００３２】また、この車両２のバッテリ固定構造は、
トランクルーム１０内のアンダーフロア４には中央部位
に凹部８８を形成して設けるとともにこの凹部８８の車
両幅方向両側にサイドパネル６に連結される平部９２・
９２を夫々形成して設け、これら各平部９２・９２にバ
ッテリボックス５４の長手方向両側の各取付フランジ８
２・８２を取付ボルト９８・９８により夫々取付けてバ
ッテリボックス５４をアンダーフロア４に固定したこと
により、凹部８８を跨いで固定したバッテリボックス５
４をアンダーフロア４の補強部材として機能させること
ができ、また、この実施例においては、アンダーフロア
４の各平部９２・９２に車両前後方向に延びる連結部材
９４・９４を夫々取付けて設け、これら各連結部材９４
・９４にバッテリボックス５４の各取付フランジ８２・
８２を夫々取付けてバッテリボックス５４をアンダーフ
ロア４に固定したことにより、連結部材９４・９４によ
ってアンダーフロア４の凹部８８により形成される空間
部を高さ方向に拡大することができる。

【００３３】このため、このバッテリ固定構造は、バッ
テリボックス５４の固定によって車両２のトランクルー
ム１０内のアンダーフロア４を補強することができ、車
両２の剛性を高めることができ、また、連結部材９４・
９４を介してバッテリボックス５４を固定することによ
って凹部８８の形状を変更することなく凹部８８に配設
されるインバータ１００等の部品の高さに合わせて空間
部を形成することが可能になる。

【００３４】さらに、この車両のバッテリ固定構造は、
十字形状の板状部材２４の一対の端板部２８・２８及び
側板部３０・３０をバッテリ１６の各側面に沿うように
底板部２６に対して折曲し、端板部２８・２８及び側板
部３０・３０に枠板部３２を固着してバッテリカバー２
２を形成して設け、このバッテリカバー２２内に複数の
バッテリ１６を緩衝用の保護部材４０を介して収納して
設けている。

【００３５】これにより、このバッテリ固定構造は、板
形状の端板部２８・２８及び側板部３０・３０と枠板部
３２とによって、バッテリ１６の側面及び隅部の一部が
覆われずに露出した状態でバッテリカバー２２内に保護
材４０を介して収納されるため、バッテリ１６の発熱を
バッテリカバー２２外に放熱することができ、バッテリ
１６の熱的負荷を軽減して放電能力の低下を防止するこ
とができる。

【００３６】また、この車両２のバッテリ固定構造は、
バッテリカバー２２の一対の端板部２８・２８の先端を
外側下方に折り返して係止部３４・３４を夫々形成して
設け、バッテリ１６の本体１８を覆う蓋部２０に跨るよ
うに各係止部３４・３４に弾性部材３６を係止してバッ
テリ１６をバッテリカバー２２に固定している。

【００３７】これにより、このバッテリ固定構造は、バ
ッテリ１６を弾性部材３６によるバッテリカバー２２の
固定によって、固定作業を簡素化することができ、金属
板やボルト等の固定用部材を不要にすることができると
ともに、ボルト用ボスやねじ孔の形成等を不要にするこ
とができ、重量の軽減やコストの低減を図ることができ
るとともに、スペースの有効利用を図ることができ、ト
レー４２やバッテリボックス５４の小型化を図ることが
でき、また、弾性部材３６と保護材４０による固定によ
ってバッテリ１６の振動を防止することができ、騒音の
低減を図ることができる。

【００３８】さらに、このバッテリ固定構造は、バッテ
リカバー２２やトレー４２、バッテリボックス５４、連
結部材９４等を単純形状で部品点数を多くすることによ
り、量産効果を図ることができる。

【００３９】図１９は、第２実施例を示すものである。
第２実施例のバッテリ固定構造は、アンダーフロア４の
凹部８８内の車両幅方向一側にインバータ１００を偏ら
せて配設し、車両幅方向一側の平部９２下側にラジエー
タ１０２を配設し、インバータ１００とラジエータ１０
２とを冷媒循環用のパイプ１０４により連絡し、ポンプ
１０６により冷媒を循環するものである。

【００４０】第２実施例のバッテリ固定構造は、アンダ
ーフロア４の凹部８８内の車両幅方向一側にインバータ
１００を偏らせて配設したことにより、凹部８８内の車
両幅方向他側にバッテリ１６を搭載し得る空間を創出す
ることができ、バッテリ１６の追加搭載によって電力量
を増大させることができる。また、このバッテリ固定構
造は、車両幅方向一側の平部９２の下側、即ち後輪１４
の内側とアンダーフロア４の傾斜部９０とで囲まれる部
位にラジエータ１０２を配設したことにより、ラジエー
タ１０２を地面から遠ざけることができ、飛び石や突起
物による損傷を防止することができる。

【００４１】なお、この発明は、上述実施例に限定され
ることなく、種々応用改変が可能である。例えば、トラ
ンクルーム１０のアンダーフロア４の凹部８８内には、
図２０に示す如く、傾斜部９０上とバッテリボックス５
４の底部５６下との間の余剰空間１１０に合致する形状
のバッテリ１６を形成し、このバッテリ１６を余剰空間
１１０に搭載することにより、空間の有効利用と電力量
の増大を図ることができる。また、バッテリ１６は、例
えば、図２１・図２２に示す如く１／４円形状あるいは
２等辺三角形状のバッテリ部１６Ｐに分割して設け、こ
れら各バッテリ部１６Ｐを夫々４個まとめて円形状ある
いは四角形状の１個のバッテリ１６となるように連結体
１１２により分離可能に連結することにより、１個のバ
ッテリ１６として搭載可能であるとともに、個々のバッ
テリ部１６Ｐに分割して１／４円形状あるいは２等辺三
角形状の余剰空間に配設することができる。

【００４２】

【発明の効果】このように、この発明の車両のバッテリ
固定構造は、トレーによって複数個のバッテリを車両へ
の搭載時に作業者の負担にならない範囲の重量にまとめ
ることができ、車両に搭載する前にトレーにバッテリを
配列した状態で配線の結線作業やトレーにバッテリを固
定する作業を行うことができる。このため、このバッテ
リ固定構造は、バッテリの配線や固定のための作業性を
向上し得て、車両にバッテリを搭載する際の作業者への
負担を軽減することができる。また、この発明の車両の
バッテリ固定構造は、凹部を跨いで固定したバッテリボ
ックスをアンダーフロアの補強部材として機能させるこ
とができる。このため、このバッテリ固定構造は、車両
のトランクルーム内のアンダーフロアを補強し得る。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の第１実施例を示す車両のトランクル
ームの断面図である。

【図２】アンダーフロアの平面図である。

【図３】アンダーフロアの側面図である。

【図４】バッテリカバーの平面図である。

【図５】バッテリカバーの側面図である。

【図６】バッテリカバーの端面図である。

【図７】バッテリカバーの斜視図である。

【図８】トレーの平面図である。

【図９】トレーの側面図である。

【図１０】トレーの端面図である。

【図１１】バッテリを配列したトレーの平面図である。

【図１２】図１１のＸＩＩ−ＸＩＩ線による断面図であ
る。

【図１３】図１１のＸＩＩＩ−ＸＩＩＩ線による断面図
である。

【図１４】バッテリボックスの平面図である。

【図１５】図１４のＸＶ−ＸＶ線による断面図である。

【図１６】図１４のＸＶＩ−ＸＶＩ線による断面図であ
る。

【図１７】バッテリ及びトレーを配列したバッテリボッ
クスの平面図である。

【図１８】図１７のＸＶＩＩＩ−ＸＶＩＩＩ線による断
面図である。

【図１９】この発明の第２実施例を示す車両のトランク
ルームの断面図である。

【図２０】この発明の応用例を示す車両のトランクルー
ムの概略断面図である。

【図２１】バッテリの第１の応用例を示す平面図であ
る。

【図２２】バッテリの第２の応用例を示す平面図であ
る。

【符号の説明】

２ 車両 ４ アンダーフロア ６ サイドパネル １０ トランクルーム １４ 後輪 １６ バッテリ ２２ バッテリカバー ４２ トレー ５４ バッテリボックス ８２ 取付フランジ ８８ 凹部 ９２ 平部 ９４ 連結部材 ９８ 取付ボルト

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 車両のトランクルームに複数個のバッテ
   リを搭載た車両のバッテリ固定構造において、前記バッ
   テリをトレー内に複数個配列し、このトレーをバッテリ
   ボックス内に複数配列し、このバッテリボックスの長手
   方向両側の各端部壁に取付フランジ部を夫々設け、前記
   トランクルーム内のアンダーフロアには中央部位に凹部
   を形成して設けるとともにこの凹部の車両幅方向両側に
   サイドパネルに連結される平部を夫々形成して設け、こ
   れら各平部に前記バッテリボックスの長手方向両側の各
   取付フランジを取付ボルトにより夫々取付けて設け、前
   記バッテリボックスを前記アンダーフロアに固定したこ
   とを特徴とする車両のバッテリ固定構造。
2. 【請求項２】 前記バッテリの底面よりも小さい面積の
   長四角形状の底板部とこの底板部の長手方向において対
   向する各辺から突出された一対の端板部と前記底板部の
   幅方向において対向する各辺から突出された一対の側板
   部とからなる十字形状の板状部材を設け、この板状部材
   の一対の端板部及び側板部を前記バッテリの各側面に沿
   うように底板部に対して折曲してバッテリカバーを形成
   して設け、このバッテリカバー内に前記バッテリを収納
   して前記トレー内に複数配列したことを特徴とする請求
   項１に記載の車両のバッテリ固定構造。
3. 【請求項３】 前記バッテリカバーは、前記一対の端板
   部及び側板部のいずれか一方の先端を外側下方に折り返
   して係止部を夫々形成して設け、前記バッテリの本体を
   覆う蓋部に跨るように前記各係止部に弾性部材を係止し
   てバッテリを前記バッテリカバーに固定したことを特徴
   とする請求項２に記載の車両のバッテリ固定構造。
4. 【請求項４】 前記アンダーフロアには、前記各平部に
   車両前後方向に延びる連結部材を夫々設け、これら各連
   結部材に前記バッテリボックスの各取付フランジを取付
   けて設けたことを特徴とする請求項１に記載の車両のバ
   ッテリ固定構造。