JP2002198475A - 熱伝導材および熱伝導材の製造方法 - Google Patents

熱伝導材および熱伝導材の製造方法

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JP2002198475A JP2000395377A JP2000395377A JP2002198475A JP 2002198475 A JP2002198475 A JP 2002198475A JP 2000395377 A JP2000395377 A JP 2000395377A JP 2000395377 A JP2000395377 A JP 2000395377A JP 2002198475 A JP2002198475 A JP 2002198475A
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conductive material
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heat
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Shunji Hyozu
俊司 俵頭
Akihiro Niki
章博 仁木
Seiji Nishikawa
聖司 西川
Hirobumi Omura
博文 尾村
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発熱体及び放熱体の表面への界面密着性が高
く、高熱伝導性を有しているにもかかわらず、取り扱い
が容易である高熱伝導材を提供することを目的とする。 【解決手段】 二つの部材間に挟まれるように介在し、
一方の部材の熱を他方の部材に伝える熱伝導材におい
て、高熱伝導材料からなる高熱伝導接触層が、前記高熱
伝導接触層よりも柔軟性を有する柔軟層の表面の両部材
との接触面側に積層されているとともに、両高熱伝導接
触層が前記柔軟層の残りの表面に積層された高熱伝導材
料からなる連結層を介して連結されていることを特徴と
する構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた熱伝導性と
界面密着性を有しており、取り扱いが容易な熱伝導材お
よび熱伝導材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、電気・電子部品などの発熱体に
添設して発熱体から伝わった発熱体の熱を放熱させるヒ
ートシンク等の放熱部品との間には、従来、熱が発熱体
から放熱部品に効率よく伝わるようにシリコーンオイル
コンパウンドや、窒化ホウ素、アルミナ、窒化ケイ素ま
たは窒化アルミニウムなどの熱伝導性の高い充填材を高
充填したシリコーンゴムシートなどが用いられている
(例えば、特開平10−139893号公報)。
【0003】すなわち、電気・電子部品に限らず、発熱
体及び放熱体の表面は、平滑でないことが多く、僅かに
凹凸を有している。従って、両者を直接接触させても接
触面積が小さく熱伝導が悪い場合がある。そこで、柔軟
で凹凸に添いやすく高熱伝導性を有する上記のようなシ
リコーンオイルコンパウンドやシリコーンゴムシート等
の熱伝導材を発熱体と放熱体との間に介在させるように
なっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記シリコー
ンオイルコンパウンドの場合、柔軟性があり、密着性が
高く、熱抵抗性もよいのであるが、粘稠体であるので、
取り扱い性が悪いとともに塗りムラが発生する恐れもあ
る。一方、上記のシリコーンゴムシートのように、柔軟
性樹脂に高熱伝導性の充填材を充填したような熱伝導材
の場合、高い熱伝導性を得るために、熱伝導性充填材の
充填量を大きくすると、柔軟性すなわち変形追従性が乏
して密着性が悪くなる。したがって、シリコーンゴムシ
ートのような熱伝導材に密着性を求めようとすると、充
填材量が不十分で熱伝導率が低く、熱抵抗の大きいもの
にならざるを得ない。
【0005】そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなさ
れ、発熱体及び放熱体の表面への界面密着性が高く、高
熱伝導性を有しているにもかかわらず、取り扱いが容易
である高熱伝導材を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に、本発明の請求項1にかかる熱伝導材(以下、「請求
項1の熱伝導材」と記す。)は、二つの部材間に挟まれ
るように介在し、一方の部材の熱を他方の部材に伝える
熱伝導材において、高熱伝導材料からなる高熱伝導接触
層が、前記高熱伝導接触層よりも柔軟性を有する柔軟層
の表面の両部材との接触面側に積層されているととも
に、両高熱伝導接触層が前記柔軟層の残りの表面に積層
された高熱伝導材料からなる連結層を介して連結されて
いることを特徴とする構成とした。
【0007】上記構成において、熱伝導材の形状として
は、たとえば、ブロック形状や円柱形状などが挙げられ
るが、特に、本発明の請求項3に記載した熱伝導材(以
下、「請求項3の熱伝導材」と記す。)のように、シー
ト状に形成されていることが好ましい。さらに、熱伝導
材は、部材との接触面に接着層を備えるようにしてもよ
い。
【0008】また、本発明の請求項2にかかる熱伝導材
は、二つの部材間に挟まれるように介在し、一方の部材
の熱を他方の部材に伝える熱伝導材において、高熱伝導
材料により形成された高熱伝導層が、この高熱伝導層よ
りも柔軟性を有する芯層の表面の少なくとも一部に積層
されてなる複数の熱伝導材形成部材が、少なくともいず
れか一つの熱伝導材成形部材の高熱伝導層の一部が、両
部材との両接触面側にそれぞれ露出して高熱伝導接触層
を形成し、両接触面に露出する高熱伝導接触層同士が、
前記熱伝導材形成部材の他の高熱伝導層部分または他の
熱伝導材形成部材の高熱伝導層を介して高熱伝導状態と
なるように連結されていることを特徴とする構成とし
た。
【0009】上記構成において、高熱伝導接触層および
連結層を形成する高熱伝導材料としては、特に限定され
ないが、通常、放熱シートなどとして使用されている熱
伝導材に配合される各種充填材を用いることができる。
例えば、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ベ
リリウム、酸化チタン、酸化インジウムすず(ITO)
などの酸化物類;窒化ホウ素、窒化ケイ素、窒化アルミ
ニウムなどの窒化物類;炭化ケイ素などの炭化物類;
銅、銀、鉄、アルミニウム、ニッケル、チタンなどの金
属充填材;各種合金充填材;ダイヤモンド、カーボンな
どの炭素系充填材;石英、石英ガラスなどのシリカ粉類
などが挙げられる。また、請求項2の熱伝導材における
高熱伝導層を形成する高熱伝導材料についても、上記充
填材を用いることが出来る。
【0010】高熱伝導接触層は、この高熱伝導接触層単
独で熱伝導率が5W/m・℃以上を確保することができ
るのであれば、変形追従性を確保するため、上記高熱伝
導材料に柔軟性を有する樹脂を添加することが好まし
い。また、高熱伝導接触層の厚みは、特に限定されない
が、0.1μm〜500μmの範囲内にあることが好ま
しい。
【0011】すなわち厚みが500μmを超えると、高
熱伝導接触層の柔軟性が低下し変形追従性が落ちてしま
う。したがって、2つの部材間に熱伝導材を挟ませると
きの締め付け圧力を強くしなければならなくなるのに加
えて、無理に締め付けたときに接触層が折れ曲がってし
まい、熱伝導効率が悪くなってしまうおそれがある。
【0012】また、柔軟層および芯層を形成する材料と
しては、高熱伝導接触層よりも柔軟性を有していれば特
に限定されないが、たとえば、シリコーン系樹脂、ウレ
タン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ
エステル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、二重結合を有す
るモノマーを単独重合または共重合させてなるアクリル
系樹脂、スチレン系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、アクリロ
ニトリル系樹脂、オレフィン系樹脂、天然あるいは合成
ゴム系樹脂などの柔軟性を有するが挙げられる。これら
は単独で用いられてもよく、2種以上併用されてもよ
い。また、これら樹脂に柔軟性を損なわない範囲で、高
熱伝導材料を練りこむようにすると、より優れた熱伝導
性を得ることができるため好ましい。
【0013】なお、柔軟層および芯層の硬度は、熱伝導
材としての密着性を確保することができるのであれば特
に限定されないが、ショアA硬度50以下にあることが
好ましい。すなわち、上記硬度よりも柔軟層および芯層
が硬ければ、高熱伝導接触層の変形追従性が悪くなって
しまい、熱伝導材としての密着性が不十分となってしま
う。
【0014】また、高熱伝導接触層および連結層と、柔
軟層との比率(高熱伝導層と芯層との比率)としては、
体積比として5/95〜50/50の範囲にあることが
好ましい。すなわち、高熱伝導接触層および連結層の割
合が少なすぎると、放熱特性が悪くなってしまい、高熱
伝導接触層および連結層の割合が多すぎると、熱伝導材
の柔軟性が低下してしまい、他の部材への密着性が悪く
なってしまう。ここで、連結とは、「熱的接続」、すな
わち、高熱伝導接触層間を高熱伝導状態で接続すること
をいう。したがって、特に優れた高熱伝導状態を確保す
るために、連結層は高熱伝導接触層と一体に形成されて
いることが好ましい。また、連結層は、熱抵抗を損なわ
ない範囲で第三の高熱伝導材料を介在させてもよい。さ
らに、連結層は高熱伝導接触層間をできるだけ短距離
で、すなわち迂回させることなく結ぶようにすると、効
率よく熱伝導を向上させることができるので好ましい。
なお、連結層が積層されている残りの表面とは、柔軟層
の高熱伝導接触層が積層されている面以外の部分をい
い、高熱伝導状態を確保できるのであれば、連結層はこ
の一部に積層されても全部に積層されていてもよく特に
限定されない。以上のように柔軟層の表面に高熱伝導接
触層および連結層を積層させるようにすると、確実に高
熱伝導性を有する熱伝導材を容易に製造することができ
る。
【0015】以上のような熱伝導材は、どのように製造
されてもよく、特に限定されないが、たとえば、請求項
4に記載の熱伝導材の製造方法(以下、「請求項4の製
造方法」という。)のように、帯状または線状をした高
熱伝導材料からなる高伝熱体が、柔軟層の周囲に巻回さ
れて、接触層および連結層を形成するようにした製造方
法や、請求項5に記載の熱伝導材の製造方法(以下、
「請求項5の製造方法」という。)のように、帯状また
は線状をした高熱伝導材料からなる高伝熱体と、帯状ま
たは線状をした前記高伝熱体よりも柔軟性を有する柔軟
体との少なくとも一本づつを、少なくとも高伝熱体が前
記柔軟体の表面に露出するように撚り合わせる製造方法
や、請求項6に記載の熱伝導材の製造方法(以下、「請
求項6の製造方法」という。)のように、高熱伝導材料
よりも柔軟性を有する柔軟体の周囲に高熱伝導材料が露
出するように、無電解メッキ、コーティング、真空蒸
着、物理的蒸着、化学的蒸着からなる群の少なくとも何
れかを行い、前記柔軟体の表面に高熱伝導材料を被覆す
るようにした製造方法などが挙げられる。
【0016】上記構成において、コーティングとは、特
に限定されないが、たとえば、高熱伝導材料の微紛を単
独またはバインダーに混ぜ合わせて得られるペーストを
コーティングする方法などが挙げられる。また、物理的
蒸着としては、特に限定されないが、たとえば、イオン
プレーティングやイオンスパッタリングなどが挙げられ
る。また、化学的蒸着とは、プラズマCVDなどが挙げ
られる。さらに、たとえば、高熱伝導層と柔軟層との積
層体を捻って圧縮することにより熱伝導材を製造するな
ど上記製造方法以外の方法で熱伝導材を製造してもよ
い。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる熱伝導材の
実施の形態を図面とともに説明する。図1は、本発明に
かかる熱伝導材の1実施の形態を示した斜視図である。
図2は、図1に示した熱伝導材1が他の部材としてヒー
トシンクHに接触している状態を示した側面視断面図で
ある。
【0018】図1に示したように、熱伝導材1は、高熱
伝導接触層2と、柔軟層3と、連結層4とを備えてい
る。高熱伝導接触層2は、図1に示したように、金属や
窒化物類などの高熱伝導材料により形成され、他の部材
と接触させたとき、その他の部材の接触面の凹凸に合わ
せて変形追従可能な厚みに積層されている。
【0019】柔軟層3は、アクリル樹脂などの柔軟性お
よび弾性を有する原料樹脂に窒化物類からなる高熱伝導
材料を含有させ、ショア硬度A2〜A50、厚み50〜
2000μmのシート状となるように形成されている。
連結層4は、高熱伝導接触層2と同じ材料により形成さ
れており、柔軟層3の高熱伝導接触層2が積層されてい
る残りの表面に積層されている。
【0020】上記構成をしている熱伝導材1は、図2に
示したように、ヒートシンクHに接触させたとき、この
ヒートシンクHの表面の僅かな凹凸に合わせて、高熱伝
導接触層2が変形追従することにより、密着度を高める
ようになっている。また、柔軟層3は、高熱伝導層2が
変形している部分を、柔軟層3の有する弾性力により、
押し返す方向に付勢するようになっている。
【0021】したがって、熱伝導材1は、この熱伝導材
1を二つの部材間に挟まれるように介在させたとき、こ
れら二つの部材との界面密着性に優れている。すなわ
ち、熱伝導材1と各部材との接触面の形状に合わせて柔
軟層3が変形し、これに伴い高熱伝導接触層2が変形追
従することにより、各部材との接触面に高密着するた
め、熱伝導材1を介在させることで、一方の部材の熱を
他方の部材に効率良く伝えることができる。
【0022】なお、本発明にかかる熱伝導材は、上記実
施の形態に限定されない。図3(a)〜(c)は、本発
明にかかる熱伝導材の他の実施形態を示した側面視断面
図である。図3(a)に示したように、熱伝導材1a
は、熱伝導材形成部材10aが接着剤、粘着材などを用
いて接合されることにより形成されている。
【0023】熱伝導材形成部材10aは、略直方体形状
をしており、高熱伝導層2aと、芯層3aとを備えてい
る。すなわち、熱伝導材形成部材10aは、アクリル樹
脂などの柔軟性を有する樹脂により略直方体形状に形成
されてなる芯層3aの表面に、金属や窒化物類などの高
熱伝導材料からなる高熱伝導層2aが変形追従性を有し
た状態で積層されることにより形成されている。高熱伝
導層2aは、図3(a)に示したように、他の部材との
接触面に露出している部分で、高熱伝導接触層21aを
形成するとともに、他の部分で連結層22aを形成する
ようになっている。以上のように複数の熱伝導形成部材
10aが接合された熱伝導材1aは、連結層22aが熱
伝導材1a中に分散して介在した状態となるため、むら
のない高熱伝導を達成することができる。
【0024】図3(b)に示した熱伝導材1bは、熱伝
導材形成部材10aが2枚重ね合わせることにより形成
されている。図3(c)に示した熱伝導材1cは、熱伝
導材形成部材10aと、この熱伝導材形成部材10aと
略同じ大きさをしている柔軟樹脂部材11aとが交互に
連結されることにより形成されている。このとき、熱伝
導材1bの厚み方向は、熱伝導性を有する接着剤で接合
されている。
【0025】柔軟樹脂部材11aは、芯層3aと同じ樹
脂材料により形成されている。高熱伝導層2aは、図3
(b)に示したように、他の部材との接触面に露出して
いる部分で、高熱伝導接触層21aを形成するととも
に、他の部分で連結層22aを形成するようになってい
る。なお、このとき、熱伝導材形成部材10a同士、お
よび熱伝導形成部材10aおよび柔軟樹脂部材11aの
接合は、接合面に微***を形成させておくとともに、芯
層3aおよび柔軟樹脂部材11aに接着性を有する樹脂
を使用し、この接着性を有する樹脂が微***を介して隣
接する部材同士を接合させるようにしてもよい。
【0026】また、図4は、熱伝導材形成部材10aを
2枚重ね合わせている間に、金属箔などの高伝熱材料か
らなる箔5dを介在させたものである。因みに、図4に
おいて、符号2dは高熱伝導層を示し、符号21dは高
熱伝導接触層を示し、符号22dは連結層を示し、符号
3dは芯層を示している。
【0027】なお、上記実施の形態において、熱伝導材
形成部材は、図5(a)に示した熱伝導材形成部材10
のように略直方体形状をしていたが、図5(b)に示し
た熱伝導材形成部材20のように円柱形状をしていても
良い。また、熱伝導材形成部材は図示していないが球状
や俵状やその他のブロック体状等をしていてもよい。
【0028】さらに、本発明にかかる熱伝導材は、図6
(a)、(b)に示したように、アクリル樹脂などの柔
軟性および弾性を有する原料樹脂に窒化物類からなる高
熱伝導材料を含有させ、ショア硬度A2〜A50、厚み
50〜2000μmのシート状となるように形成した柔
軟層20eに0.1μm〜500μmの径をした金属線
30eが巻回されてなる熱伝導材10eのような形態を
していてもよい。
【0029】上記構成をしている熱伝導材10eは、柔
軟層20eに金属線30eを巻回させるだけの操作で製
造することができるため、非常に容易に製造することが
できる。なお、熱伝導材10eにおいて、符号31eは
高熱伝導接触層を示し、符号32eは連結層を示してい
る。
【0030】図7(a)、(b)は、熱伝導形成部材を
製造する一例の説明図である。まず、図7(a)に示し
たように、線状をした高熱伝導材料からなる高伝熱体3
0fを12本、線状をした柔軟樹脂からなる柔軟体20
fの表面に露出するように撚り合わせて、ワイヤー体1
00fを形成させる。次に、ワイヤー体100fを型に
入れ圧縮することにより、略直方体形状をした熱伝導形
成部材10fを得る。上記方法を行うと、容易に熱伝導
形成部材を得ることができる。
【0031】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。 (実施例1)厚み400μmをしたアクリル樹脂(2E
HA/AA=90/10)製のシートを、400μm間
隔で切断して、断面視400μm角をした略直方体の芯
層3gを形成した後、前記芯層の表面に50μmの厚み
をしたアルミ箔2gを巻きつけ、この芯層3gを形成し
ているアクリル樹脂の有する粘着力によりアルミ箔2g
を接着させることにより、図8に示したような熱伝導材
形成部材10gを得た。
【0032】また、厚み500μmをしたアクリル樹脂
(2EHA/AA=90/10)製のシートを、400
μm間隔で切断して、断面視500μm×400μm角
をした略直方体の柔軟樹脂部材11gを得た。熱伝導材
形成部材10gと、柔軟樹脂部材11gとが、交互にな
るよう平面状に1列に並べ、図9に示したような、厚み
500μmをした熱伝導材としてのシート1gを得た。
【0033】(実施例2)実施例1で作成したシート1
gを、熱伝導材形成部材10gが重なり合うように2枚
重ねて、図10に示したような2層のシート1hを作成
した。なお、シート1hの端面に柔軟樹脂部材11gが
きたときは、この柔軟樹脂部材11gのシート端面にア
ルミ箔を貼り付けるようにした。
【0034】(実施例3)実施例1で作成したシート1
gを、熱伝導材形成部材10gと柔軟樹脂部材11gと
が重なり合うように位相をずらせて2枚重ねて、図11
に示したような2層のシート1iを作成した。なお、シ
ート1iの端面に柔軟樹脂部材11gがきたときは、こ
の柔軟樹脂部材11iのシート端面に、図11に示した
ようにアルミ箔12gを貼り付けるようにした。
【0035】(実施例4)実施例1で作成したシート1
gを、熱伝導材形成部材10gが重なり合うように2枚
重ねるとともに、この重ね合わせた間に50μmの厚み
をしたアルミ箔5gを挟み込んだ。
【0036】(実施例5)エチレン酢酸ビニル共重合体
(以下、「EVA」と記す。)樹脂(日本ポリケム社
製:ノバテックEVA780)と、フタル酸ジオクチル
(以下、「DOP」と記す。)とを重量比1:1の割合
で配合し、押出機にて混練を行った後、ストランドダイ
より押し出し、図13(a)、(b)に示した直径φ5
00μmのストランド状柔軟体3jを得た。
【0037】また、上述したEVA樹脂と、上述したD
OPと、窒化ホウ素粉末(電気化学工業社製:デンカポ
ロンナイトライドSGP)とを重量比1:1:10の割
合で配合し、押出機にて混練を行った後、ストランドダ
イより押し出し、図13(a)、(b)に示した直径φ
500μmのストランド状高伝熱体2jを得た。ストラ
ンド状柔軟体3jと、ストランド状高伝熱体2jとを図
13(a)、(b)に示したように並べて端部を固定
し、図13(b)に示した矢印部分Xを中心として図1
4に示したように捻った後、型に入れて圧縮し、図15
に示したように擬似ストライプ状の断面視500μm×
500μmの熱伝導材形成部材10jを得た。熱伝導材
形成部材10jを平面状に並べ、型に入れた後100℃
にて熱プレスすることで、それぞれの熱伝導材形成部材
10jを熱融着させて、図16に示したように、厚み5
00μmの熱伝導シート1jを得た。
【0038】(実施例6)実施例5で作成した熱伝導シ
ート1jを2枚重ね合わせた間に、50μmのアルミ箔
5jを挟み込んで図17に示したような熱伝導シート1
kを得た。
【0039】(実施例7)図6に示した金属線30eと
して径50μmの銅線を用いるとともに、柔軟層20e
としてアクリル樹脂(2EHA/AA=90/10)が
70VOL%と窒化ホウ素が30VOL%との混合物か
らなるシート(大きさ:10mm×8mm×0.3m
m、ショアA20)を用いた。柔軟層20eに100μ
mのピッチで金属線30eを巻回させることにより、熱
伝導材10eを得た。このとき金属線30eと柔軟層2
0eとの体積比は1.3:98.7となった。
【0040】(比較例1)市販の熱伝導シート(富士高
分子(株)社製:製品名サーコン30GTR)を熱伝導
材として用いた。 (比較例2)市販の熱伝導シート(信越化学(株)社
製:製品名TC−100TKC)を熱伝導材として用い
た。
【0041】以上の実施例1〜実施例7および比較例
1、比較例2における熱伝導材のそれぞれを、図18に
示した測定装置Sを用いて以下のようにして熱抵抗値を
求めた。測定装置Sを用いた熱抵抗値の測定は、アルミ
ニウム製の冷却器s1の上に、サンプルとなる熱伝導材
s2を乗せ、さらにその上に熱源となるIC(韓国製:
7805 UC8847、電力量3.5W)を乗せた。
【0042】以上の状態で、ボルトs3により、締め付
けトルク1N・mで締め付け、ICに電源を入れた5分
後のT1部分とT2部分との温度を測定した。なお、冷
却器s1は、内部に恒温水槽s4から23℃の水を循環
供給されるようになっている。また、熱抵抗値の計算は
以下のようにして行った。 熱抵抗値(℃/W)=(T1−T2)/(ICへの供給
電力量)
【0043】
【表1】
【0044】表1の結果より、実施例1〜実施例7は、
変形追従性に優れ、ICおよび冷却器との界面密着度が
高くなっているため、伝熱性に優れていることがわか
る。
【0045】
【発明の効果】以上のことより、本発明にかかる請求項
1または請求項2の熱伝導材は、発熱体及び放熱体の表
面への界面密着性が高く、高熱伝導性を有しているにも
かかわらず、取り扱いが容易である。したがって、電気
部品などの放熱部材として優れた効果を発揮する。ま
た、請求項3の熱伝導材は、上記効果に加えて、シート
形状をしているため、使い勝手に優れている。また、請
求項4〜請求項6の熱伝導材の製造方法は、変形追従性
に優れた熱伝導材を確実しかも容易に製造することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる熱伝導材の1実施の形態を示し
た斜視図である。
【図2】図1に示した熱伝導材がヒートシンクに接触し
ている状態を示した側面視断面図である。
【図3】本発明にかかる熱伝導材の他の実施形態を示し
た側面視断面図である。
【図4】本発明にかかる熱伝導材の他の実施形態を示し
た側面視断面図である。
【図5】本発明にかかる熱伝導材形成部材を示した斜視
図である。
【図6】本発明にかかる熱伝導材の他の実施形態を示し
た斜視図および側面視断面図である。
【図7】本発明にかかる熱伝導材形成部材の製造方法の
一例を説明するための側面図および正面図である。
【図8】本発明にかかる熱伝導材形成部材の実施例1を
示した斜視図である。
【図9】本発明にかかる熱伝導材の実施例1を示した斜
視図である。
【図10】本発明にかかる熱伝導材の実施例2を示した
斜視図である。
【図11】本発明にかかる熱伝導材の実施例3を示した
斜視図である。
【図12】本発明にかかる熱伝導材の実施例4を示した
斜視図である。
【図13】本発明にかかる熱伝導材形成部材の製造過程
を示した斜視図である。
【図14】本発明にかかる熱伝導材形成部材の製造過程
を示した斜視図である。
【図15】本発明にかかる熱伝導材形成部材の製造過程
を示した斜視図である。
【図16】本発明にかかる熱伝導材の製造過程を示した
斜視図である。
【図17】本発明にかかる熱伝導材の実施例6を示した
斜視図である
【図18】熱抵抗値を測定する装置の概略図である。
【符号の説明】
1 熱伝導材 2 高熱伝導接触層 3 柔軟層 4 連結層 10 熱伝導材形成部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 尾村 博文 大阪府三島郡島本町百山2−1 積水化学 工業株式会社内 Fターム(参考) 4F100 AB10 AB33 AK25 AK68 AR00B AT00A AT00C BA03 BA06 DC22A DC22C DD31 EH462 EH512 EH662 EH712 GB41 GB48 JJ01 JJ01A JJ01C JK06 JK13B JK17B JL02 JL05 5F036 AA01 BA23 BB01 BC12 BC23 BD21

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】二つの部材間に挟まれるように介在し、一
    方の部材の熱を他方の部材に伝える熱伝導材において、
    高熱伝導材料からなる高熱伝導接触層が、前記高熱伝導
    接触層よりも柔軟性を有する柔軟層の表面の両部材との
    接触面側に積層されているとともに、両高熱伝導接触層
    が前記柔軟層の残りの表面に積層された高熱伝導材料か
    らなる連結層を介して連結されていることを特徴とする
    熱伝導材。
  2. 【請求項2】二つの部材間に挟まれるように介在し、一
    方の部材の熱を他方の部材に伝える熱伝導材において、
    高熱伝導材料により形成された高熱伝導層が、この高熱
    伝導層よりも柔軟性を有する芯層の表面の少なくとも一
    部に積層されてなる複数の熱伝導材形成部材が、少なく
    ともいずれか一つの熱伝導材成形部材の高熱伝導層の一
    部が、両部材との両接触面側にそれぞれ露出して高熱伝
    導接触層を形成し、両接触面に露出する高熱伝導接触層
    同士が、前記熱伝導材形成部材の他の高熱伝導層部分ま
    たは他の熱伝導材形成部材の高熱伝導層を介して高熱伝
    導状態となるように連結されていることを特徴とする熱
    伝導材。
  3. 【請求項3】シート状に形成されている請求項1または
    請求項2に記載の熱伝導材。
  4. 【請求項4】帯状または線状をした高熱伝導材料からな
    る高伝熱体が、柔軟層の周囲に巻回されて、接触層およ
    び連結層を形成するようにした熱伝導材の製造方法。
  5. 【請求項5】帯状または線状をした高熱伝導材料からな
    る高伝熱体と、帯状または線状をした前記高伝熱体より
    も柔軟性を有する柔軟体との少なくとも一本づつを、少
    なくとも高伝熱体が前記柔軟体の表面に露出するように
    撚り合わせる熱伝導材の製造方法。
  6. 【請求項6】高熱伝導材料よりも柔軟性を有する柔軟体
    の周囲に高熱伝導材料が露出するように、無電解メッ
    キ、コーティング、真空蒸着、物理的蒸着、化学的蒸着
    からなる群の少なくとも何れかを行い、前記柔軟体の表
    面に高熱伝導材料を被覆するようにした熱伝導材の製造
    方法。
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