JP2002194191A - ポリエステルブロック共重合体組成物 - Google Patents

ポリエステルブロック共重合体組成物

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JP2002194191A
JP2002194191A JP2000397043A JP2000397043A JP2002194191A JP 2002194191 A JP2002194191 A JP 2002194191A JP 2000397043 A JP2000397043 A JP 2000397043A JP 2000397043 A JP2000397043 A JP 2000397043A JP 2002194191 A JP2002194191 A JP 2002194191A
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polyester block
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hydrogen
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Kazuteru Akiba
和輝 秋葉
Mamoru Horiuchi
衛 堀内
Yoko Furuta
洋子 古田
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Du Pont Toray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】機械的強度に優れ、高温度雰囲気などいかなる
使用条件下においても、スティックスリップが抑制され
た成形品を形成し得るポリエステルブロック共重合体組
成物を製造する。さらに、そのポリエステルブロック共
重合体組成物からなり、高温度雰囲気などいかなる使用
条件において、長期間スティック・スリップによる摺動
音を発生しない自在軸継手用フレキシブルブーツを得
る。 【解決手段】ポリエステルブロック共重合体に脂肪酸ア
ミド化合物および特定の繰り返し単位からなる化合物を
配合することを特徴とするポリエステルブロック共重合
体組成物。およびそのポリエステルブロック共重合体組
成物をもちいて製造した自在軸継手用フレキシブルブー
ツ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は柔軟性や弾性回復性
などのゴム的性質、機械的物性、耐屈曲疲労性などの耐
久性、成形性に加え、摺動特性、特にスティックスリッ
プの抑制効果が長期間にわたって持続するポリエステル
ブロック共重合体組成物に関するものであり、自在軸継
手に装着されて、防塵および、自在軸継手を潤滑するグ
リースを保持するフレキシブルブーツに好適に用いられ
るポリエステルブロック共重合体組成物に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】ポリブチレンテレフタレート単位のよう
な結晶性芳香族ポリエステル単位をハードセグメントと
し、ポリ(アルキレンオキシド)グリコールのような脂
肪族ポリエーテル単位および/またはポリラクトンのよ
うな脂肪族ポリエステル単位をソフトセグメントとする
ポリエステルブロック共重合体は、機械強度、耐衝撃
性、弾性回復性、柔軟性などの機械的性質や低温、高温
特性が優れ、さらに熱可塑性で成形加工が容易であるこ
とから、自動車部品および電気・電子部品、繊維、フィ
ルムなどに用途を拡大している。
【0003】しかし、ポリエステルブロック共重合体の
成形品が使用環境において、他の部品、あるいはそれ自
身と擦れあうような用途においては、上記の特性に加
え、摺動性が重要となる。つまり、ポリエステルブロッ
ク共重合体成形品が他材あるいは自材との摩擦を受けな
がら使用される用途で、特に摺動時にかかる荷重が大き
い場合、摩耗によってポリエステルブロック共重合体か
らなる部品が摩滅・破損に至ることがある。また、摺動
時の荷重が小さく、重大な摩耗が起こらない場合でも、
スティックスリップによる成形品摺動時の作業感触不
良、動作不良、きしみ音が発生する。この摺動時の異常
な摺動音が問題となっている用途に自在軸継手に装着さ
れるフレキシブルブーツ用途がある。
【0004】自動車の等速ジョイントのような自在軸継
手の防塵・グリース保持を目的としたフレキシブルブー
ツは、大口径部と小口径部を蛇腹部によって連結した形
状を有しており、従来は、おもにクロロプレンゴムが用
いられてきた。しかし、自動車の等速ジョイント用フレ
キシブルブーツとした場合、クロロプレンゴムは、繰り
返し屈曲応力に対する耐久性や大気中のオゾンに対する
耐久性が不足しており、長期間の使用によって、両者が
複合的に作用した結果、蛇腹の谷部に亀裂が発生し、破
損にいたることが問題となっている。また、耐寒性にも
劣るため、極寒冷地での使用時に硬化し、破損にいたる
ことがある。さらに、機械的強度が小さいクロロプレン
ゴム製フレキシブルブーツでは、走行中飛び石などによ
る破損や、自動車の高速走行時のような高速回転時に
は、異常に膨張し、変形や他部品との干渉による破損な
どの問題が発生する。
【0005】このようなクロロプレンゴム製フレキシブ
ルブーツの問題点に対し、ポリエステルブロック共重合
体は、耐屈曲疲労性、耐オゾン性、耐寒性、機械的強度
に優れることから、近年、ポリエステルブロック共重合
体がフレキシブルブーツ用途に広く用いられている。
【0006】しかし、ポリエステルブロック共重合体に
よって成形されたフレキシブルブーツを装着した自在軸
継手が、高角度で屈曲・回転する場合、そのフレキシブ
ルブーツの蛇腹を形成する山部の隣り合う側面が接触
し、異常な摺動音が発生することがある。
【0007】かかる摺動時の不良を低減するために、成
形部品の形状を変更したり、成形品の摺動面に微細な凹
凸を生じせしめるような表面処理をしたり、潤滑剤を塗
布したりする等の処置が必要である。しかし、これらの
技術では成形品の形状が制限されたり、特殊な加工や手
間が必要であったりするうえ、必ずしも十分効果を得ら
れないことがある。したがって、これらの方法の実施に
は制限がある。
【0008】そこで、ポリエステルブロック共重合体に
摺動性を付与することによって、成形品が摩擦を受けて
使用される場合の問題を解消することが提案されてい
る。ポリエステルブロック共重合体自体に摺動性を付与
する方法として、種々の摺動性改良剤を配合することが
提案されており、例えば、特開昭52−65552号公
報には、固体潤滑剤および酸アミドのような高級脂肪酸
誘導体を、特開平3−139557号公報にはポリ(ア
ルキレンオキシド)モノアルキルエーテルを、また、特
開平3−229753号公報にはシリコーン樹脂を、さ
らに、特開平5−279557号公報には飽和脂肪族炭
化水素基置換アマイド等の長鎖炭化水素基置換アマイド
を摺動性改良剤として添加することが提案されている。
【0009】これらの公報に開示されたポリエステルブ
ロック共重合体からなる成形品表面の摩擦係数は低減
し、摺動時にかかる荷重が大きい場合の摺動による摩耗
を低減させ、部品の破損等を防止できる。しかし、摺動
時のスティックスリップ、特に自動車等の等速ジョイン
ト用フレキシブルブーツの使用時におけるスティック・
スリップが原因となる摺動音に対して、次のような理由
で、これらの発明に開示された内容では防止効果が不十
分である。
【0010】スティックスリップの発生原因は種々ある
が、そのひとつに摺動表面の摩擦係数が一定でなく、場
所によって摩擦係数が異なる場合があげられる。そのよ
うに、場所によって摩擦係数が異なる表面に対して、他
材あるいは自材を相手材として摺動させた場合、摩擦係
数が小さい部分では、摺動抵抗が小さくなめらかに相手
材が移動していく。ところが、表面の滑りが悪い部分で
は、摺動抵抗が急激に大きくなる。さらに移動が進み、
摩擦係数の小さい部分にさしかかると、摺動抵抗は急激
に小さくなる。この繰り返しによって、スティックスリ
ップが発生すると考えられる。
【0011】このようなスティック・スリップの発生原
因に対して、上述の発明に開示されたポリエステルブロ
ック共重合体組成物では、摺動性改良剤として添加して
いる添加剤が、成形品表面に均一に滲出するまでの時間
が長く、均一に滲出する途中の段階では摩擦係数の小さ
い部分と比較的大きな部分とが表面に混在する。そのよ
うな状態では、スティック・スリップが発生し易く、フ
レキシブルブーツの摺動音を抑制できない。
【0012】そこで、フレキシブルブーツ摺動時の摺動
音の抑制について、例えば、特開平6−117535号
公報には、摩擦摩耗特性改良剤としてシリコーン樹脂を
含有したポリエステルブロック共重合体を用いたフレキ
シブルブーツが提案されている。また、特開平9−17
7971号公報には高級脂肪酸とエチレンジアミンの反
応生成物であるエチレンビスアルキレンアミドを含有し
たポリエステルブロック共重合体を用いたフレキシブル
ブーツが提案されている。さらに、本発明者らも、特開
平11−130952号公報に、両末端が水酸基である
ポリ(アルキレンオキシド)エーテル等を添加したポリ
エステルブロック共重合体組成物を提案している。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開平6−1
17535号公報に開示されている、摩擦摩耗特性改良
剤としてシリコーン樹脂を添加したポリエステルブロッ
ク共重合体は、スティック・スリップを抑制できるが、
その添加量が少ない場合、表面に滲出したシリコーン樹
脂が摩擦によって拭い取られ、スティック・スリップ抑
制効果の持続性が不足する。また、スティック・スリッ
プ抑制効果の持続性を改善しようと、シリコーン樹脂の
添加量を多くすると、ポリエステルブロック共重合体と
シリコーン樹脂の相溶性が悪いため、フレキシブルブー
ツの成形時に層状剥離が発生し、フレキシブルブーツと
しての耐久性が著しく損なわれる。したがって、シリコ
ーン樹脂を添加したポリエステルブロック共重合体組成
物は、長期間にわたってフレキシブルブーツ表面のステ
ィック・スリップを抑制することができない。
【0014】一方、特開平9−177971号公報に開
示されている、エチレンビスアルキレンアミドを含有し
たポリエステルブロック共重合体では、摩擦摩耗特性改
良剤として添加しているエチレンビスアルキレンアミド
のポリエステルブロック共重合体に対する相溶性がほと
んどないため、非常に短時間で成形品表面に滲出し、効
果的にスティック・スリップを抑制する。しかし、ポリ
エステルブロック共重合体との親和性がほとんどないた
め、表面に滲出した添加剤が摩擦・摩耗によって容易に
脱落し、スティック・スリップ抑制効果の持続時間が不
足する。また、スティック・スリップ抑制効果の持続性
を改善しようと、エチレンビスアルキレンアミドの添加
量を多くすると、摩擦係数が極端に低下するため、自在
軸と接している部分の密着性が低下し、フレキシブルブ
ーツが保持すべきグリースが漏出する問題が発生する。
したがって、エチレンビスアルキレンアミドを含有する
ポリエステルブロック共重合体組成物も、長期間にわた
ってスティック・スリップ抑制できるフレキシブルブー
ツを与えることができない。
【0015】さらに、本発明者らが特開平11−130
952号公報に開示している、両末端が水酸基であるポ
リ(アルキレンオキシド)エーテル等を含有したポリエ
ステルブロック共重合体組成物では、成形品表面を同添
加剤が均一に覆い、効果的にスティック・スリップを抑
制する。しかし、ポリ(アルキレンオキシド)エーテル
類は、融点が概ね100℃以下であるため、自動車の等
速ジョイント用フレキシブルブーツなどの用途において
は雰囲気温度がその融点以上になることがある。融点以
上の雰囲気温度で液化したポリ(アルキレンオキシド)
エーテル等の添加剤はフレキシブルブーツ蛇腹の擦れ合
いによって拭い取られ易くなり、高温度条件でのスティ
ック・スリップ抑制の持続性が不足する。
【0016】本発明者らは、ポリエステルブロック共重
合体成形品の摺動性改良に関し、スティックスリップの
抑制、特にその抑制効果が長期間にわたって持続するこ
とを目的として検討した結果、特定の摺動音抑制剤を組
み合わせて添加したポリエステルブロック共重合体によ
る成形品では、スティック・スリップが発生しないだけ
でなく、長期間いかなる使用条件下においてもスティッ
ク・スリップ抑制効果が持続することを見いだし本発明
に到達した。
【0017】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、主と
して結晶性芳香族ポリエステル単位からなる高融点結晶
性重合体セグメント(a)と、主として脂肪族ポリエー
テル単位および/または脂肪族ポリエステル単位からな
る低融点重合体セグメント(b)とを主たる構成成分と
するポリエステルブロック共重合体(A)に、下記構造
式(I)で表される脂肪酸アミド化合物(B)を1種類
または2種類以上の混合物として、さらに、下記構造式
(II)、(III)で表される化合物群から選ばれる化合
物Cを1種類または2種類以上を配合してなるポリエス
テルブロック共重合体組成物において、脂肪酸アミド化
合物(B)の配合量がポリエステルブロック共重合体
(A)100重量部に対して、0.005〜5重量部、
化合物(C)の配合量が0.01〜20重量部であるポ
リエステルブロック共重合体組成物。
【0018】
【化4】 (式中、R1、R2は、飽和脂肪族炭化水素基、不飽和脂
肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基
を表し、R1とR2は同一の基であっても良い。R3、R4
は、それらの炭化水素基から、さらに1つの一級水素を
取り除いた炭化水素基を表し、R3とR4は同一の基であ
ってもよい。)
【0019】
【化5】
【0020】
【化6】 (上記式(II)、(III)において、R6、R9、R10は
炭素数1〜6の炭化水素化合物から2水素を除いた基。
R5、R7は水素、あるいは炭素数1〜20の炭化水素化
合物から1水素を除いた基。R8は水素、あるいは炭素
数1〜20の炭化水素化合物から1水素を除いた基、あ
るいは上記R10に1水酸基が結合した基。R11は、水
素、あるいは炭素数1〜20の炭化水素化合物から1水
素を除いた基、あるいは上記R9に1水酸基が結合した
基。x、yは、1〜1000の整数を表す。)
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳述する。
【0022】本発明に用いられるポリエステルブロック
共重合体(A)の高融点結晶性重合体セグメント(a)
は、芳香族ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導
体と脂肪族ジオールから形成されるポリエステルであ
り、好ましくはテレフタル酸および/またはジメチルテ
レフタレートと1,4−ブタンジオールから誘導される
ポリブチレンテレフタレートであるが、この他に、イソ
フタル酸、フタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン
酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸、ジフェニル−
4,4’−ジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボ
ン酸、5−スルホイソフタル酸、あるいはこれらのエス
テル形成性誘導体などのジカルボン酸成分と、分子量3
00以下のジオール、例えば、エチレングリコール、ト
リメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘ
キサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、デ
カメチレングリコールなどの脂肪族ジオール、1,4−
シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメチ
ロールなどの脂環式ジオール、キシリレングリコール、
ビス(p−ヒドロキシ)ジフェニル、ビス(p−ヒドロ
キシフェニル)プロパン、2,2−ビス[4−(2−ヒ
ドロキシエトキシ)フェニル]プロパン、ビス[4−
(2−ヒドロキシ)フェニル]スルホン、1,1−ビス
[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]シクロヘ
キサン、4,4’−ジヒドロキシ−p−タ−フェニル、
4,4’−ジヒドロキシ−p−クオ−タ−フェニルなど
の芳香族ジオールなどから誘導されるポリエステル、あ
るいはこれらのジカルボン酸成分およびジオール成分を
2種以上併用した共重合ポリエステルであっても良い。
また、3官能以上の多官能カルボン酸成分、多官能オキ
シ酸成分および多官能ヒドロキシ成分などを5モル%以
下の範囲で共重合することも可能である。
【0023】本発明に用いられるポリエステルブロック
共重合体(A)の低融点重合体セグメント(b)は、脂
肪族ポリエーテルおよび/または脂肪族ポリエステルで
ある。脂肪族ポリエーテルとしては、ポリ(エチレンオ
キシド)グリコール、ポリ(プロピレンオキシド)グリ
コール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、
ポリ(ヘキサメチレンオキシド)グリコール、エチレン
オキシドとプロピレンオキシドの共重合体、ポリ(プロ
ピレンオキシド)グリコールのエチレンオキシド付加重
合体、エチレンオキシドとテトラヒドロフランの共重合
体などが挙げられる。また、脂肪族ポリエステルとして
は、ポリ(ε−カプロラクトン)、ポリエナントラクト
ン、ポリカプリロラクトン、ポリブチレンアジペート、
ポリエチレンアジペートなどが挙げられる。これらの脂
肪族ポリエーテルおよび/または脂肪族ポリエステルの
なかで得られるポリエステルブロック共重合体の弾性特
性からポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポ
リ(プロピレンオキシド)グリコールのエチレンオキシ
ド付加物、ポリ(ε−カプロラクトン)、ポリブチレン
アジペート、ポリエチレンアジペートなどが好ましい。
また、これらの低融点重合体セグメントの数平均分子量
としては共重合された状態において300〜6000程
度であることが好ましい。
【0024】本発明に用いられるポリエステルブロック
共重合体(A)における低融点重合体セグメント(b)
の共重合量は、好ましくは10〜80重量%、更に好ま
しくは15〜75重量%である。
【0025】本発明に用いられるポリエステルブロック
共重合体(A)は公知の方法で製造することができる。
例えば、ジカルボン酸の低級アルコールジエステル、過
剰量の低分子量グリコール、および低融点重合体セグメ
ント成分を触媒の存在下エステル交換反応せしめ、得ら
れる反応生成物を重縮合する方法。あるいはジカルボン
酸と過剰量のグリコールおよび低融点重合体セグメント
成分を触媒の存在下エステル化反応せしめ、得られる反
応生成物を重縮合する方法。また、あらかじめ高融点結
晶性セグメントを作っておき、これに低融点セグメント
成分を添加してエステル交換反応によりランダム化せし
める方法。高融点結晶性セグメントと低融点重合体セグ
メントを鎖連結剤でつなぐ方法。さらにポリ(ε−カプ
ロラクトン)を低融点重合体セグメントに用いる場合
は、高融点結晶性セグメントにε−カプロラクトンモノ
マを付加反応させるなど、いずれの方法をとってもよ
い。
【0026】本発明のポリエステルブロック共重合体組
成物に用いられる成分のひとつである脂肪酸アミド化合
物(B)は、下記構造式(I)で表される化合物群から
選ばれる。
【0027】
【化7】 (式中、R1、R2は、飽和脂肪族炭化水素基、不飽和脂
肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基
を表し、R1とR2は同一の基であっても良い。R3、R4
は、それらの炭化水素基から、さらに1つの一級水素を
取り除いた炭化水素基を表し、R3とR4は同一の基であ
ってもよい。) 構造式(B)における基R1、R2としては、メチル基、
エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシ
ル基、ヘプシル基、オクチル基、カプリル基、ラウリル
基、ウンデカニル基、ミリスチル基、パルミチル基、ヘ
プタデカニル基、ステアリル基、アラキジル基、ベヘニ
ル基などの飽和脂肪族炭化水素基、パルミトレイル基、
ヘプタデセニル基、オレイル基、エイコセニル基、エル
シル基、リノール基、リノレン基、などの不飽和脂肪族
炭化水素基、シクロペンチル基、シクロペンテニル基、
シクロヘキシル基などの脂環式炭化水素基、フェニル
基、フェニルプロパン基、フェニルスルホン基、ベンジ
ル基、トルイル基、キシリル基、ナフチル基などの芳香
族炭化水素基が挙げられる。R1とR2は同一の基であっ
ても良い。また、構造式(B−1)における基R3、R4
としては、基R1、R2の例として挙げた上記の炭化水素
基からさらに末端の1水素取り除いた基が挙げられる。
これらのうち、基R1、R2はパルミチル基、ステアリル
基、ヘプタデカニル基、パルミトレイル基、ヘプタデシ
ル基、オレイル基、エイコセニル基などの組合せからな
るものが好ましい。また、基R3は、エチル基の末端か
らさらに1水素を取り除いた基が、さらに基R4は、n
−ブチル基やn−オクチル基の末端からさらに1つ一級
水素取り除いた基が好ましい。
【0028】本発明のポリエステルブロック共重合体組
成物において、これらの脂肪酸アミド化合物(B)は、
1種類または、2種類以上の化合物を組み合わせて、ポ
リエステルブロック共重合体(A)100重量部に対
し、0.005〜5重量部、好ましくは0.01〜5重
量部を配合する。脂肪酸アミド化合物(B)の配合量が
0.005重量部未満ではスティックスリップの抑制効
果の持続性が十分でなく、5重量部を越えるとポリエス
テルブロック共重合体との溶融時における相溶不良が著
しくなり、成形品表面に剥離等が発生するため機械物性
などが損なわる。
【0029】本発明のポリエステルブロック共重合体組
成物に用いられる成分のひとつである化合物(C)は、
下記構造式(II)、(III)で表される化合物群から選
ばれる。
【0030】
【化8】
【0031】
【化9】 (上記式(II)、(III)において、R6、R9、R10は
炭素数1〜6の炭化水素化合物から2水素を除いた基。
R5、R7は水素、あるいは炭素数1〜20の炭化水素化
合物から1水素を除いた基。R8は水素、あるいは炭素
数1〜20の炭化水素化合物から1水素を除いた基、あ
るいは上記R10に1水酸基が結合した基。R11は、水
素、あるいは炭素数1〜20の炭化水素化合物から1水
素を除いた基、あるいは上記R9に1水酸基が結合した
基。x、yは、1〜1000の整数を表す。) また、上記構造式(II)で表される化合物の例として
は、ポリカプロラクトン、ポリエナントラクトン、ポリ
カプリロラクトン、およびその末端封止化合物などが挙
げられるが、なかでもポリカプロラクトンが好ましい。
【0032】さらに、上記構造式(III)で表される化
合物の例としては、ポリエチレンアジペート、ポリブチ
レンアジペートなどが挙げられるが、なかでもポリブチ
レンアジペートが好ましい。
【0033】上記構造式(II)、(III)中の繰り返し
単位の数であるx、yは、1〜1000の整数である
が、市場からの入手し易さから10〜500が好まし
い。
【0034】本発明のポリエステルブロック共重合体組
成物において、これらの化合物群から選ばれる化合物
(C)は、1種類または、2種類以上の化合物を組み合
わせて、ポリエステルブロック共重合体100重量部に
対し、0.01〜20重量部、好ましくは0.2〜10
重量部配合する。これより少ない配合量では、効果的に
スティック・スリップを抑制することができない。ま
た、これより多い配合量では、ポリエステルブロック共
重合体組成物の強度が低下し、これを成形してなるフレ
キシブルブーツなどの成形品が破損しやすくなるため好
ましくない。
【0035】本発明のポリエステルブロック共重合体組
成物の製造方法は特に限定されるものではないが、例え
ば、ポリエステルブロック共重合体、脂肪酸アミド化合
物(B)、化合物(C)、必要であればカーボンブラッ
クをはじめとする他の添加物を一緒に配合した原料をス
クリュー型押出機に供給し溶融混練する方法が挙げられ
る。
【0036】また本発明のポリエステルブロック共重合
体組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、公知
のヒンダードフェノール系、ホスファイト系、チオエー
テル系、芳香族アミン系などの酸化防止剤、ベンゾフェ
ノン系、ベンゾトリアゾール系、ヒンダードアミン系な
どの耐光剤、ガラス繊維などの補強剤、難燃剤などを任
意に含有せしめることができる。
【0037】本発明のポリエステルブロック共重合体組
成物は射出成形、ブロー成形、押出成形、圧縮成形など
により成形品とされるが、とりわけブロー成形されてな
る自在軸継手用フレキシブルブーツ用素材として優れて
いる。
【0038】これらの成形品は表面のスティック・スリ
ップが効果的に抑制されるだけでなく、高温度条件下な
ど、いかなる使用条件においても、長期間その効果を持
続できる。また、ポリエステルブロック共重合体本来の
ゴム弾性、耐久性、機械的強度も損なわれていない。
【0039】
【作用】本発明のポリエステルブロック共重合体組成物
は、化合物(C)と脂肪酸アミド化合物(B)を摺動性
改良剤として含有する。
【0040】この化合物(C)は本発明者らが、特開平
11−130952号公報で開示した化合物と同種のも
のであり、成形品表面に均一に滲出し、効果的にスティ
ック・スリップを抑制する。しかし、この化合物(C)
の融点は概ね100℃以下であるため、成形品が高温度
雰囲気で摩擦を受ける場合、融点以上になり液化するた
め、拭い取られやすくなる。
【0041】しかしながら、化合物(C)と共に脂肪酸
アミド化合物(B)を添加した本発明のポリエステルブ
ロック共重合体組成物では、脂肪酸アミド化合物(B)
と化合物(C)がポリエステルブロック共重合体による
成形品表面に滲出する。驚くべきことに、この化合物
(B)と(C)の混合析出物は、高温度雰囲気下で化合
物(C)が融解した状態でも摩擦によって表面から拭い
取られ難く、長時間にわたってスティック・スリップ抑
制効果を持続する。
【0042】このように、本発明のポリエステルブロッ
ク共重合体組成物は、それからなる成形品表面のスティ
ック・スリップを効果的に抑制するだけでなく、高温度
条件下など、いかなる使用条件においても、長期間その
効果を持続できる。そのため、自動車用等速ジョイント
のフレキシブルブーツなどに好適な組成物である。
【0043】
【実施例】以下に実施例によって本発明の効果を説明す
る。なお、実施例中の%および部とは、ことわりのない
場合すべて重量基準である。また、例中に示される物性
は次のように測定した。 ・融点:差動走査熱量計(Du Pont社製DSC-910型)を使
用して、窒素ガス雰囲気下、10℃/分の昇温速度で加
熱した時の融解ピークの頂上温度を測定した。 ・溶融粘度指数(MFR値):ASTM D−1238
にしたがって、荷重2160gで測定した。 ・硬度(デュロメーターDスケ−ル):ASTM D−
2240にしたがって、測定した。 参考例 ポリエステルブロック共重合体(A−1)の製造 テレフタル酸362部、1,4−ブタンジオール392
部および数平均分子量約1000のポリ(テトラメチレ
ンオキシド)グリコール134部を、チタンテトラブト
キシド0.15部と共にヘリカルリボン型撹拌翼を備え
た反応容器に仕込み、190〜225℃で3時間加熱し
て反応水を系外に留出しながらエステル化反応をおこな
った。反応混合物に”イルガノックス”1010(チバ
ガイギー社製ヒンダ−ドフェノ−ル系酸化防止剤)0.
75部を添加した後、245℃に昇温し、次いで50分
かけて系内の圧力を0.2mmHgの減圧とし、その条
件下で2時間30分重合をおこなった。得られたポリマ
を水中にストランド状で吐出し、カッティングをおこな
ってペレットとした。
【0044】ポリエステルブロック共重合体(A−2)
の製造 ジメチルテレフタレ−ト245部、1,4−ブタンジオ
ール171部およびポリ(テトラメチレンオキシド)グ
リコ−ル(数平均分子量約1400)239部を、チタ
ンテトラブトキシド0.15部と共にヘリカルリボン型
撹拌翼を備えた反応容器に仕込み、210℃で2時間加
熱して、理論メタノ−ル量の95%のメタノ−ルを系外
に留出させた。反応混合物に”イルガノックス”101
0 0.75部を添加した後、245℃に昇温し、次い
で50分かけて系内の圧力を0.2mmHgの減圧と
し、その条件下で2時間20分重合をおこなった。得ら
れたポリマを水中にストランド状で吐出し、カッティン
グをおこなってペレットとした。
【0045】表1にA−1、A−2の組成と物性を示
す。なお、表中、低融点重合体セグメントの種類で、P
TMGはポリ(テトラメチレンオキシド)グリコールを
表し、数字は、数平均分子量を示す。
【0046】
【表1】 実施例および比較例の組成物を構成する脂肪酸アミド化
合物(B)を表2に、化合物(C)を表3に示す。
【0047】
【表2】
【0048】
【表3】 実施例1〜4 ポリエステルブロック共重合体(A−1)、(A−2)
それぞれ100重量部に、表2に示す脂肪酸アミド化合
物(B)および、表3に示す化合物(C)と組み合わせ
て、表4に示す割合でV−ブレンダーで混合し、45m
mのスクリューを有する二軸押出機を用いて表4に示す
温度で溶融混練しペレット化した。
【0049】
【表4】 得られたポリエステルブロック共重合体組成物の物性に
ついて、射出成形片を用いて下記の評価をおこなった。 ・引張物性:JIS K7113に準拠し、2号試験片
について測定。また、これらのポリエステルブロック共
重合体組成物を射出成形機をもちいて、直径100m
m、厚さ3mmの円板試験片を成形し、下記のスティッ
ク・スリップ試験をおこなった。結果を表5に示す。 ・スティックスリップ試験:射出成形後20℃に3日間
静置した1組の円板試験片から直径50mmの小径円板
1枚を打ち抜く。直径100mmの円板試験片をテーバ
ー摩耗試験機にセットし、直径50mmの円板試験片を
該試験機の摩耗輪回転軸にセットする。摩耗輪回転軸に
2631gの荷重をかけ、直径100mmの円板試験片
表面が水で濡らした状態でテーバー摩耗試験をおこな
い、該試験機が100回、500回、1000回転経過
時の騒音を測定する。暗騒音(約60dB)に対して騒
音が増加した場合にスティックスリップが発生すると判
断する。測定は、雰囲気温度25℃および100℃でお
こない、試験中は常に直径100mmの円板試験片表面
が濡れているように水を随時滴下する。
【0050】
【表5】 比較例1〜4 ポリエステルブロック共重合体(A−1)、(A−2)
100重量部に表2に示す脂肪酸アミド化合物(B)お
よび/または、表3に示す化合物(C)を、表4に示す
割合でV−ブレンダーで混合し、45mmのスクリュー
を有する二軸押出機を用いて表4に示す温度で溶融混練
し、ペレット化した。これらのペレットを用いて実施例
と同じ評価をおこなった。結果を表5に示す。
【0051】表5の実施例1から実施例4と参考例1お
よび参考例2の比較に示すように、本発明のポリエステ
ルブロック共重合体組成物は、引張物性の極端な低下も
なく、またスティック・スリップ試験においても雰囲気
温度に依らず、長時間スティック・スリップが抑制され
ている。
【0052】それに対し、比較例1のように脂肪酸アミ
ド化合物(B)だけを含むポリエステルブロック共重合
体組成物では、高温雰囲気におけるスティックスリップ
を長時間抑制することはできない。また、比較例2のよ
うに脂肪酸アミド化合物(B)と化合物(C)の添加量
が少ない場合、室温雰囲気においてスティック・スリッ
プを長時間抑制できない上、高温度雰囲気におけるステ
ィック・スリップを抑制できない。
【0053】一方、比較例3のように化合物(C)の添
加量が多すぎる場合、スティック・スリップは長時間抑
制できるものの、参考例2との比較で明らかなように引
張強度のような機械的強度の低下が著しい。また、比較
例4のように脂肪酸アミド化合物(B)の添加量が多す
ぎる場合、成形品表面に層状剥離が発生し、実用上問題
がある。 実施例5および比較例5 参考例(A−2)のポリエステルブロック共重合体10
0部に対して、”イルガノックス”1010(チバガイ
ギー製ヒンダードフェノール系酸化防止剤)0.5部、
ジフェニルメタンジイソシアネート0.3部、カーボン
ブラック1.0部、表2に示す脂肪酸アミド化合物(B
)1.0部、表3に示す化合物(C)1.5部をヘ
ンシェル・ミキサー中で混合した後、45mmのスクリ
ューを有する2軸押出機をもちいて、240℃で溶融混
練をおこない、吐出したポリマをペレット化し、実施例
5のポリエステルブロック共重合体組成物とした。
【0054】上記実施例5と同様に、ポリエステルブロ
ック共重合体(A−2)100重量部に対して、”イル
ガノックス”1010(チバガイギー製ヒンダードフェ
ノール系酸化防止剤)0.5部、ジフェニルメタンジイ
ソシアネート0.3部、カーボンブラック1.0部、表
2に示す脂肪酸アミド化合物(B)1.0部をヘンシ
ェル・ミキサー中で混合した後、45mmのスクリュー
を有する2軸押し出し機をもちいて、240℃で溶融混
練をおこない、比較例5のポリエステルブロック共重合
体組成物をとした。
【0055】得られたポリエステルブロック共重合体組
成物を80℃で5時間熱風乾燥した後、プレスブロー成
形機(オスバーガー社製SBE50/140型)を用い
て、シリンダー温度230℃、ノズル温度230℃、金
型温度30℃の成形条件で、等速ジョイント用フレキシ
ブルブーツを成形した。
【0056】このフレキシブルブーツを成形後24時間
以上20℃で静置した後、等速ジョイントに装着し、ジ
ョイント駆動時の作動音を騒音計を用いて測定した。測
定は、フレキシブルブーツ装着直後と、雰囲気温度10
0℃、ジョイント回転速度100rpm、作動角10°
←→38°を1周期10秒で揺動させ、48時間回転さ
せた後におこなった。また、試験条件は、フレキシブル
ブーツ表面には水がある状態で下記の作動音試験条件を
採用した。
【0057】作動音試験条件: 試験温度 :23℃ 試験回転速度 :200rpm 作動角度 :40° 騒音計までの距離:20cm なお、ジョイントの作動角度0°でフレキシブルブーツ
の蛇腹同士が接触しない場合、ジョイント駆動時の作動
音は約60dBである。
【0058】実施例5と比較例5のポリエステルブロッ
ク共重合体組成物の物性および、それらを用いて成形し
たフレキシブルブーツの作動音試験結果を表6に示す。
【0059】
【表6】 実施例5にある本発明のポリエステルブロック共重合体
組成物も用いて成形したフレキシブルブーツは、等速ジ
ョイント装着直後および高温度雰囲気での回転後の試験
において、異常摺動音の発生はなかった。
【0060】一方、比較例5のポリエステルブロック共
重合体組成物を用いて成形したフレキシブルブーツは、
等速ジョイントに装着直後の試験では、異常摺動音の発
生はなかった。しかし、高温度雰囲気で48時間回転さ
せた後の試験では、異常摺動音が発生した。したがっ
て、本発明のポリエステルブロック共重合体組成物は、
高温度雰囲気で使用された場合においてもスティック・
スリップによる摺動音を抑制することができる。
【0061】
【発明の効果】本発明は、ポリエステルブロック共重合
体に特定の化合物を溶融混合することで、良好な摺動性
を有するポリエステルブロック共重合体組成物を得るこ
とができる。特に、本発明のポリエステルブロック共重
合体組成物は、高温度雰囲気などのいかなる使用条件下
においても、長期間スティックスリップをおこさない成
形品を与えることができる。
【0062】また、本発明のポリエステルブロック共重
合体組成物からなる自在軸継手用フレキシブルブーツ
は、高温度雰囲気などいかなる使用条件において、長期
間スティック・スリップによる摺動音を発生しない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古田 洋子 愛知県名古屋市港区本星崎町字北3804番地 の19 東レ・デュポン株式会社名古屋事業 場内 Fターム(参考) 4J002 CF032 CF101 CF171 CF192 EH157 EP036 FD010 FD070 GN00

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主として結晶性芳香族ポリエステル単位
    からなる高融点結晶性重合体セグメント(a)と、主と
    して脂肪族ポリエーテル単位および/または脂肪族ポリ
    エステル単位からなる低融点重合体セグメント(b)と
    を主たる構成成分とするポリエステルブロック共重合体
    (A)に、下記構造式(I)で表される脂肪酸アミド化
    合物(B)を1種類または2種類以上、さらに、下記構
    造式(II)、(III)で表される化合物群から選ばれる
    化合物(C)を1種類または2種類以上を配合してなる
    ポリエステルブロック共重合体組成物において、脂肪酸
    アミド化合物(B)の配合量がポリエステルブロック共
    重合体(A)100重量部に対して、0.005〜5重
    量部、化合物(C)の配合量が0.01〜20重量部で
    あるポリエステルブロック共重合体組成物。 【化1】 (式中、R1、R2は、飽和脂肪族炭化水素基、不飽和脂
    肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基
    を表し、R1とR2は同一の基であっても良い。R3、R4
    は、それらの炭化水素基から、さらに1つの一級水素を
    取り除いた炭化水素基を表し、R3とR4は同一の基であ
    ってもよい。) 【化2】 【化3】 (上記式(II)、(III)において、R6、R9、R10は
    炭素数1〜6の炭化水素化合物から2水素を除いた基。
    R5、R7は水素、あるいは炭素数1〜20の炭化水素化
    合物から1水素を除いた基。R8は水素、あるいは炭素
    数1〜20の炭化水素化合物から1水素を除いた基、あ
    るいは上記R10に1水酸基が結合した基。R11は、水
    素、あるいは炭素数1〜20の炭化水素化合物から1水
    素を除いた基、あるいは上記R9に1水酸基が結合した
    基。x、yは、1〜1000の整数を表す。)
  2. 【請求項2】 脂肪酸アミド化合物(B)の構造式
    (I)における基R3が、炭素数1〜6の飽和脂肪族炭
    化水素基、または炭素数1〜4の不飽和脂肪族炭化水素
    基である請求項1記載のポリエステルブロック共重合体
    組成物。
  3. 【請求項3】 脂肪酸アミド化合物(B)の構造式
    (I)における基R1、R2、R4が炭素数2以上の飽和
    脂肪族炭化水素基、不飽和脂肪族炭化水素基、脂環式式
    炭化水素基、芳香族炭化水素基である請求項1または2
    記載のポリエステルブロック共重合体組成物。
  4. 【請求項4】 脂肪酸アミド化合物(B)の構造式
    (I)における基R3がエチレンから1水素を除いた基
    である請求項1または請求項3記載のポリエステルブロ
    ック共重合体組成物。
  5. 【請求項5】 脂肪酸アミド化合物(B)の構造式
    (I)における基R1、R2がステアリル基、パルミチル
    基、オレイル基から選ばれる1種類以上の基である請求
    項1〜4いずれか記載のポリエステルブロック共重合体
    組成物。
  6. 【請求項6】 脂肪酸アミド化合物(B)の構造式
    (I)における基R4がn−オクチル基の末端から1つ
    の一級水素を除いた基である請求項1〜5いずれか記載
    のポリエステルブロック共重合体組成物。
  7. 【請求項7】 構造式(II)で表される化合物Cが、ポ
    リカプロラクトンまたはポリカプロラクトンを含むポリ
    エステルの混合物である請求項1〜6いずれか記載のポ
    リエステルブロック共重合体組成物。
  8. 【請求項8】 構造式(III)で表される化合物Cが、
    ポリブチレンアジペートまたはポリブチレンアジペート
    を含むポリエステルの混合物である請求項1〜6いずれ
    か記載のポリエステルブロック共重合体組成物。
  9. 【請求項9】 高融点結晶性重合体セグメント(a)
    が、主にポリブチレンテレフタレート単位で構成される
    請求項1〜8いずれか記載のポリエステルブロック共重
    合体組成物。
  10. 【請求項10】 低融点重合体セグメント(b)がポリ
    (テトラメチレンオキシド)グリコール単位で構成され
    る請求項1〜9いずれか記載のポリエステルブロック共
    重合体組成物。
  11. 【請求項11】 ポリエステルブロック共重合体(A)
    における低融点重合体セグメント(b)の共重合量が1
    0〜80重量%である請求項1〜10いずれか記載のポ
    リエステルブロック共重合体組成物。
  12. 【請求項12】 ブロー成形用として用いる請求項1〜
    11いずれか記載のポリエステルブロック共重合体組成
    物。
  13. 【請求項13】 大口径部と小口径部を蛇腹部によって
    連結した形状を有する自在軸継手用フレキシブルブーツ
    成形用として用いる請求項1〜11いずれか記載のポリ
    エステルブロック共重合体組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010265336A (ja) * 2009-05-12 2010-11-25 Fuji Kasei Kogyo Co Ltd ポリ乳酸系樹脂組成物
JP2013189550A (ja) * 2012-03-14 2013-09-26 Du Pont-Toray Co Ltd 耐熱熱可塑性エラストマー樹脂組成物

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