JP2002193630A - 幅広板硝子の製造法改良 - Google Patents

幅広板硝子の製造法改良

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JP2002193630A
JP2002193630A JP2000392641A JP2000392641A JP2002193630A JP 2002193630 A JP2002193630 A JP 2002193630A JP 2000392641 A JP2000392641 A JP 2000392641A JP 2000392641 A JP2000392641 A JP 2000392641A JP 2002193630 A JP2002193630 A JP 2002193630A
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glass ribbon
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Gen Kojima
弦 小島
Yoshihiro Shiraishi
喜裕 白石
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Asahi Glass Co Ltd
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    • C03B35/14Transporting hot glass sheets or ribbons, e.g. by heat-resistant conveyor belts or bands
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    • C03B35/24Transporting hot glass sheets or ribbons, e.g. by heat-resistant conveyor belts or bands on a fluid support bed, e.g. on molten metal on a gas support bed
    • C03B35/246Transporting continuous glass ribbons
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
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Abstract

(57)【要約】 【課題】成形される硝子リボンの形状を安定化できると
共に、支持体上を搬送される硝子リボンの安定搬送を行
うことができる。 【解決手段】支持体12に流下する硝子リボン13の流
下位置近傍に、液体を内部に包含しうる材質または構造
からなるロール基材中に、常温付近では気体でなく、少
なくともガラス転移点以上で気体である蒸気膜形成剤が
液体状態で導入される押さえロール24を配置して、硝
子リボン13の支持体反対側面を押さえるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は幅広板硝子の製造改
良法に係り、特に溶融硝子を連続的に幅広板硝子に成形
する幅広板硝子の製造法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】板硝子の製法としては、溶融スズを用い
るフロート法、引き上げ法、ダウンドロー法、フュージ
ョン法等が知られている。
【0003】しかしながら、上記フロート法は、熱伝導
性が硝子よりも高い媒体上(溶融スズのフロートバス
上)に硝子リボンを浮上させて成形するために、媒体と
の熱の授受が大きく、媒体の温度の影響を大きく受ける
ので、媒体の温度制御が非常に重要であり、また、冷却
中における硝子リボン表面と内部の温度差が少なくなる
ように媒体の温度を硝子の温度に近づけて厳密な制御の
もとに徐々に冷却することが必要となるため、冷却がゆ
っくりとならざるを得ず、十分に長いフロートバスが必
要となり、成形時間が長くなる。また、品質的にもスズ
に由来する各種欠点を生じることが多い。更に、スズ資
源の枯渇も懸念されている。
【0004】一方、引き上げ法、ダウンドロー法、フュ
ージョン法では、垂直方向の成形のために重力に起因す
る硝子リボンへの力の制御が困難で、硝子肉厚の制御が
困難となり、それを軽減するための媒体の温度制御が複
雑になるという問題があった。
【0005】このような背景から、本願出願人は、蒸気
膜形成剤を含む基材を用いて蒸気膜の薄層を介して溶融
硝子リボンを板状に成形する板硝子の成形方法に関する
技術を提案している(特開平9─295819号公
報)。この板硝子の製法によれば、省資源、省エネルギ
ー化、板硝子の高品質化、設備及び運転コストの低減、
ジョブチェンジの容易化、小規模生産から大規模生産ま
での多様な対応が可能等の効果を奏する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
9─295819号公報に開示された前記従来の製法
は、成形時に硝子リボンに働く力によって以下に述べる
問題が生じ易い。即ち、硝子溶融炉から支持体上に流下
された硝子リボンの搬送方向(長手方向)では、成形装
置の下流側に配設された搬送ローラやピンチローラによ
り硝子リボンに引っ張り張力が与えられるが、この引っ
張り張力により、硝子リボンの上流側が支持体から浮き
上がってしまうという問題がある。この浮き上がった硝
子リボン部分は、支持体に支持されずに空中を飛ぶよう
になるため、硝子リボンの形状が不安定になると共に、
硝子リボンに皺や凸凹になり易いという欠点がある。ま
た、硝子リボンの搬送が不安定になり蛇行等の原因にな
るという欠点もある。
【0007】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、溶融硝子を蒸気膜形成剤を含む基材を用いて
板硝子に成形する製法において、成形される硝子リボン
の形状を安定化できると共に、支持体上を搬送される硝
子リボンの安定搬送を行うことのできる幅広板硝子の製
造法の改良を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するために、支持体上に供給された溶融状態の硝子リボ
ンを板硝子に連続的に成形する製法であって、液体を内
部に包含しうる材質又は構造からなる前記支持体中に、
常温付近では気体ではなく、少なくとも該硝子のガラス
転移点以上で気体である蒸気膜形成剤を液体状態で導入
する工程と、該支持体とガラス転移点以上の温度にある
硝子とを、前記蒸気膜形成剤が気化した蒸気膜の薄層を
介して互いに摺動させる工程と、を含む板硝子の製法に
おいて、前記支持体に供給される前記硝子リボンの供給
位置近傍の上方に、液体を内部に包含しうる材質または
構造からなるロール基材中に、常温付近では気体でな
く、少なくともガラス転移点以上で気体である蒸気膜形
成剤が液体状態で導入される押さえロールを配置して、
前記硝子リボンの前記支持体反対側面を硝子リボンの上
方から押さえるようにしたことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下添付図面に従って本発明の好
ましい実施の形態について詳説する。
【0010】図1は、本発明を実施するための幅広板硝
子の連続成形装置を模式的に示した図である。
【0011】成形装置10は、主として、蒸気膜形成剤
を内部に包含可能に形成された支持体12、12…と、
蒸気膜形成剤を支持体12に給液する給液装置16と、
支持体12を周回させるベルトコンベア20と、成形さ
れた硝子リボン13を搬送するローラ23と、硝子リボ
ン13に搬送方向の力を付与する張力付与装置22と、
支持体12に供給される硝子リボン13の供給位置近傍
の上方に配置された押さえロール24とで構成される。
また、成形装置10の前段側には、硝子原料を溶解する
硝子溶融炉14が配設されており、この硝子溶融炉14
から溶融状態の硝子Gが支持体12上に供給される。溶
融硝子Gは成形装置10に供給され、ここで支持体12
から蒸気膜形成剤が気化した蒸気膜の薄層18を介して
搬送されることにより、支持体12上で板状硝子リボン
13に成形される。
【0012】硝子溶融炉14は、板硝子となる所定原料
を溶解するとともに溶解温度を制御して成形に好適な粘
度範囲と温度範囲の溶融硝子Gを調整する。このような
硝子の成形を行うためには、成形初期の溶融硝子Gの温
度が所定の範囲にあり、成形に適した溶融硝子Gの粘度
であることが重要である。即ち、溶融硝子Gの粘度が1
00〜100万ポイズの範囲にあり、好適には500〜
10万ポイズの間であるような温度領域で処理されるこ
とが好ましい。
【0013】硝子溶融炉14により温度及び粘度の調整
された溶融硝子Gは、硝子溶融炉14の出口スリット1
4Aからリボン状の流れとなって支持体12上に供給さ
れる。硝子溶融炉14からの溶融硝子Gの供給は、その
粘度や温度において所定の硝子リボンが得られるもので
あれば、如何なる方式で供給してもよい。即ち、オレフ
ィス、リップ、スリット、孔から支持体12上に直接供
給してもよく、また、過度の冷却を防止できるのであれ
ばロール等(図示せず)による予備成形を行なってもよ
い。
【0014】支持体12は、単位ユニットを連続させた
ものや所定長の単位ユニットを組み合わせたものでもよ
く、更にはベルト状に加工したもの、単位ロールを連続
的に配列させたもの等を使用することができる。本実施
の形態では、複数の矩形の支持体12、12…がベルト
コンベア20の無端状ベルト20Aの表面に一定の間隔
をもって長手方向に配列固定された例で説明する。この
ように支持体12同士を若干の間隔をもって配列する
と、支持体12同士の間には硝子リボン13の移動方向
に対し直交する溝12Bが形成される。
【0015】無端状ベルト20Aは、駆動ロール20C
及び従動ロール20Dからなる一対のロールの間に張設
され、駆動ロール20Cの図1で上時計回り方向または
反時計回り方向の回転によって駆動される。これによ
り、無端状ベルト20Aは、図1の矢印26方向または
矢印28方向に周回移動することができる。更に、無端
状ベルト20Aの移動速度は、支持体12上の硝子リボ
ン13の進行速度と異なるように設定される。これによ
り、支持体12と硝子リボン13とは蒸気膜の薄層18
を介して摺動運動する。また、ベルトコンベア20に
は、無端状ベルト20Aの上側移動経路をガイドするガ
イド板21が設けられ、無端状ベルト20Aの上面の移
動はこのガイド板21にガイドされて安定して移動す
る。
【0016】支持体12は、液体を内部に包含しうる材
質又は液体を内部に包含しうる構造であることが必要で
あり、例えば多孔質体又は繊維質体のものが好適に使用
される。多孔質体の場合には、連通孔であることが好ま
しい。また、多孔質体の表面は、好ましくは5mm以
下、より好ましくは1mm以下、更に好ましくは100
μm以下の孔径の微細な孔を有している。また、蒸気膜
形成剤と親和性の高い材質であることが好ましい。
【0017】支持体12の基本となる材料としては、連
通孔を有する多孔質親水性カーボンが好適に使用し得る
が、その他の例えば、セルロース、紙、木、竹等の天然
物由来の高分子材料、炭素系材料等も使用できる。ま
た、鉄、ステンレス鋼、ニッケル、アルミニウム、白
金、チタン等の金属材料、酸化アルミニウム、酸化ジル
コニウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素等の金属酸化物、金
属炭化物、金属窒化物を主成分とするセラミックス材料
等も使用できる。なお、支持体12の成形面は、微細な
孔や繊維状の凸凹以外は非常に平滑であってもよく、逆
に一定の凸凹があってもよい。
【0018】支持体12には、給液装置16から蒸気膜
形成剤が供給され、この蒸気膜形成剤を硝子リボン13
の高熱で瞬間的に気化させることにより、配列された複
数の支持体12、12…と硝子リボン13の間に蒸気膜
の薄層18を形成する。
【0019】蒸気膜形成剤としては、常温において液体
で、且つ少なくともガラス転移点以上では気体である有
機物、無機物の各種の物質を使用することができる。ま
た、支持体12への供給の操作性の点から、融点が40
°C以下で、大気圧下における沸点が50〜500°
C、更に好ましくは300°C以下のものがよい。更
に、蒸気膜形成剤が気化した蒸気が硝子及び支持体12
に悪影響を与える程に化学的に反応せず、毒性が低く、
使用される温度で不燃性であることが好ましく、代表的
なものとして水を使用することができる。このように、
蒸気膜形成剤としては、硝子リボン13の高熱によって
瞬間的に気化し、安定な蒸気膜を形成することのできる
液体を適切に選択することが必要である。高熱で瞬間的
に気化することにより形成された蒸気膜の薄層18の熱
伝導性は、液体や固体の熱伝導性に比べて著しく小さい
ため、硝子リボン13に対して断熱的な環境を効果的に
形成することができる。
【0020】蒸気膜形成剤を支持体12に供給する給液
装置16は、主として、ベルトコンベア20の下方に設
けられた浴槽29で構成され、無端状ベルト20Aが周
回移動して一対のロール20C、20D間の下側にきた
ときに、無端状ベルト20Aに支持された支持体12が
浴槽29内の蒸気膜形成剤の液体中を潜るように形成さ
れる。これにより、給液装置16から支持体12に蒸気
膜形成剤が供給される。なお、給液装置16としては、
浴槽式のものに限定されるものではなく、例えば、支持
体12に蒸気膜形成剤を噴霧する方式のものでもよく、
或いは浴槽の液体を湿潤ロール(図示せず)に一旦含ま
せてから湿潤ロールを支持体12に接触させて蒸気膜形
成剤を給液する方式のものでもよい。また、スプレー方
式のものでもよい。
【0021】張力付与装置22は、ベルトコンベア20
の終端部側(駆動ロール20C側)の搬送ロール23の
後部に設けられた一対のピンチローラ22A、22Bで
構成され、硝子リボン13を搬送方向に引っ張る方向に
挟持回転することにより、硝子リボン13を搬送ならび
に延伸させるための力を付与する。ピンチローラ22
A、22Bは、その回転数を可変できるようになってい
る。これにより、硝子リボン13の搬送方向に付与する
力を可変することにより、成形される板硝子の板厚、品
質の調整を制御するとともに、蒸気膜の薄層18に接触
している硝子リボン13の接触時間等を可変して冷却時
間等の制御を行なう。
【0022】ところで、このような成形装置10によ
り、幅広板硝子を安定的に成形するには、張力付与装置
22により付与される張力により、硝子リボンの上流側
が浮き上がる恐れがあるので、これを防止して、硝子リ
ボンの形状安定性と搬送安定性を向上させる必要があ
る。そこで、本発明の成形装置10では、図1の如く、
支持体12に流下される硝子リボン13の供給位置近傍
の上方に、含水基材ロールを配置して、硝子リボン13
の支持体反対側面を押さえるようになっている。
【0023】押さえロール24は、図2に示すように、
ロール胴体の周面部30が蒸気膜形成剤を内部に包含可
能なロール基材で形成されると共に、ロール両端部32
が蒸気膜形成剤が含有されない基材で形成され、ロール
基材中に導入された蒸気膜形成剤がロール表面から気化
するように構成される。これにより、硝子リボン13の
支持体反対側面と押さえロール24との間に蒸気膜の薄
層18を安定的に形成する。ロール基材に蒸気膜形成剤
を供給する方法としては、押さえロール24の回転軸3
4と周面部30との間に形成される中心空洞部36に供
給することで、ロール基材全体に浸透するようにしても
よく、或いは押さえロール24の硝子リボン13に面し
ていない側に湿潤ロール(図示せず)を接触配置して、
湿潤ロールに供給した蒸気膜形成剤が押さえロール24
に転写されるようにしてもよい。また、ノズルを用いて
蒸気膜形成剤を押さえロール24の表面にスプレーする
スプレー方式でもよい。要は、押さえロール24のロー
ル基材中に蒸気膜形成剤が十分に含有されるように供給
できる方法であればよい。
【0024】ロール基材としては、液体を内部に包含し
うる材質又は構造であり、例えば多孔質体や繊維質体の
材料のものを好適に使用できる。多孔質体の場合には、
連通孔であることが好ましい。また、多孔質体の表面
は、好ましくは5mm以下、より好ましくは1mm以
下、更に好ましくは100μm以下の孔径の微細な孔を
有している。また、蒸気膜形成剤と親和性の高い材質で
あることが好ましい。
【0025】ロール基材の基本となる材料としては、多
孔質親水性カーボンが特に好適であるが、その他の例え
ば、セルロース、紙、木、竹等の天然物由来の高分子材
料、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、ゴム等の合成高分子
系材料、炭素系材料等が好適に使用できる。また、鉄、
ステンレス鋼、白金等の金属材料、酸化アルミニウム、
酸化ジルコニウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素等の金属酸
化物、金属炭化物、金属窒化物を主成分とするセラミッ
クス材料等も使用できる。なお、ロール基材の成形面
は、微細な孔や繊維状の凸凹以外は非常に平滑であって
もよく、逆に一定の凸凹があってもよい。使用する蒸気
膜形成剤としては、支持体12に供給する蒸気膜形成剤
と同様である。
【0026】上記の如く構成された成形装置10を使用
して板硝子を成形する方法を説明する。蒸気膜形成剤と
して水の例で説明する。
【0027】硝子溶融炉14から溶融硝子Gがリボン状
となって支持体12上に連続的に供給されると、支持体
12に保持された水は、硝子リボン13の高熱により瞬
間的に気化する。これにより、硝子リボン13と支持体
12の界面で水蒸気が連続的に発生し、硝子リボン13
と支持体12との間には蒸気膜の薄層18が形成され
る。この場合、通常、硝子溶融炉14から供給される溶
融硝子Gは、通常のソーダライムガラスの場合、成形に
好適な950〜1300°C程度で支持体12に供給さ
れるが、余りに高温になると支持体12からの蒸気発生
が激しすぎて安定した供給操作が阻害されるとともに、
支持体12をはじめとする各種の部材や装置の耐久性に
も悪影響がある。したがって、硝子の組成にもよるが、
一般的には、硝子リボン13が1400°Cを超えない
温度で支持体12へ流下させることが好ましい。
【0028】このように、硝子溶融炉14から支持体1
2に流下される硝子リボン13の流下温度は、低めにす
る方が好ましいが、流下温度が低くなると、張力付与装
置22により、硝子リボン13の上流側、特に流下部分
が支持体12から浮き上がり易くなる。そこで、本発明
では、支持体12に流下される硝子リボン13の流下位
置近傍の上方に、押さえロール24を配置して、硝子リ
ボン13の支持体反対側面を押さえるようにした。これ
により、張力付与装置22で硝子リボン13の下流側に
引っ張り張力が付与されても、硝子リボン13の上流側
が支持体12から浮き上がるのを防止できるので、硝子
リボン13の形状が不安定になったり、硝子リボン13
の搬送が蛇行したりすることがない。しかも、押さえロ
ール24と硝子リボン13との間には、蒸気膜の薄層1
8による断熱層が形成されるので、硝子リボン13が押
さえロール24表面に直接接触することがない。従っ
て、硝子リボン13が急激に冷却されるのを防止するこ
とができると共に、成形された板硝子面に押さえロール
24の接触跡、皺や凸凹状態が残ることがない。この結
果、安定した形状で、且つ均厚性及び表面平滑性を満足
する高品質な幅広板硝子を得ることができる。
【0029】以上、硝子リボン13が支持体12から浮
き上がるのを押さえロール24で防止することを説明し
たが、本発明の幅広板硝子の製造においては、幅広な硝
子板幅の確保をする必要があり、その為には、上記押さ
えロール24と幅広な硝子板幅の確保をするための手段
を併用することが好ましい。
【0030】幅広な硝子板幅の確保をするための手段と
しては、図2の如く支持体12の両端部に凹部12A、
12Aを形成して、硝子リボン13の両端付近部13
A、13Aが、支持体12の凹部12A、12Aに向け
て重力により折れ曲がるようにするとよい。これによ
り、硝子リボン13の平坦部が収縮するのを防いで幅広
な硝子板幅の確保ができるだけでなく、硝子リボン13
の折れ曲がった両端付近部13A、13Aが、重力によ
り下向の力として働くので、硝子リボン13が支持体1
2から浮き上がるのを一層防止できる。また、硝子リボ
ン13の折れ曲がった両端付近部13A、13Aが、支
持体12をホールドするので、硝子リボン13搬送時の
蛇行防止にも効果がある。
【0031】また、別の幅広な硝子板幅の確保をするた
めの手段としては、図示しないが、硝子リボン13上面
の幅方向両端部に回転歯車状の部材を配置し、これの回
転数、硝子リボン13の進行方法に対する角度を調整す
ることで、幅広な硝子板幅の確保を無段階に調整できる
ようにしてもよい。また、回転歯車状の部材が硝子リボ
ン13の両端部をホールドするので、硝子リボン13搬
送時の蛇行防止にも効果がある。
【0032】尚、硝子リボン13の折れ曲がった両端付
近部13A、13Aは、所謂耳部と称され、製品出荷前
に切断されるものなので、製品板硝子の品質には悪影響
を与えない。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、硝
子リボンの上流側が支持体から浮き上がらないようにで
きるので、成形される硝子リボンの形状及び搬送の安定
性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するための幅広板硝子の連続成形
装置を模式的に示した側面図
【図2】押さえロールを説明する断面図
【符号の説明】
10…板硝子の成形装置、12…支持体、12A…凹
部、14…硝子溶融炉、16…給液装置、18…蒸気膜
の薄層、20…ベルトコンベア、22…張力付与装置、
24…押さえロール

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に供給された溶融状態の硝子リボ
    ンを板硝子に連続的に成形する製法であって、液体を内
    部に包含しうる材質又は構造からなる前記支持体中に、
    常温付近では気体ではなく、少なくとも該硝子のガラス
    転移点以上で気体である蒸気膜形成剤を液体状態で導入
    する工程と、該支持体とガラス転移点以上の温度にある
    硝子とを、前記蒸気膜形成剤が気化した蒸気膜の薄層を
    介して互いに摺動させる工程と、を含む板硝子の製法に
    おいて、 前記支持体に供給される前記硝子リボンの供給位置近傍
    の上方に、液体を内部に包含しうる材質または構造から
    なるロール基材中に、常温付近では気体でなく、少なく
    ともガラス転移点以上で気体である蒸気膜形成剤が液体
    状態で導入される押さえロールを配置して、前記硝子リ
    ボンの前記支持体反対側面を硝子リボンの上方から押さ
    えるようにしたことを特徴とする幅広板硝子の製造法。
  2. 【請求項2】前記硝子リボンの幅方向の両端付近を下方
    に折曲した形状に保持することを特徴とする請求項1の
    幅広板硝子の製造法。
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