JP2002176754A - 回転子の絶縁被覆方法及びその絶縁被覆 - Google Patents

回転子の絶縁被覆方法及びその絶縁被覆

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JP2002176754A
JP2002176754A JP2000371508A JP2000371508A JP2002176754A JP 2002176754 A JP2002176754 A JP 2002176754A JP 2000371508 A JP2000371508 A JP 2000371508A JP 2000371508 A JP2000371508 A JP 2000371508A JP 2002176754 A JP2002176754 A JP 2002176754A
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conductor bar
rotor
varnish
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slot
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JP2000371508A
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Manabu Nakayama
学 中山
Tatsuo Honda
龍夫 本田
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐熱性の高いワニスをスロット溝と導体バーと
の間隙に適用することによって、高温環境下において導
体バーの固有振動数の低下を防ぐと共に、回転子を小型
化することにある。 【解決手段】スロット溝2内には充分な高耐熱性の液状
ワニス11を満たした状態で、導体バー3をスロット溝
2内に圧入し、導体バー3が液状ワニス11を押圧し、
液状ワニス11がスロット溝2及び導体バー3に形成さ
れている凹部に強制的に圧入されるので、空隙の少ない
均一な機械的強度を強くしたワニス層11Aを形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は回転子鉄心の複数の
スロットと導体バーとの間にワニスを充填する回転子の
絶縁被覆及びその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図3及び図4は、回転子の鉄心と導体バ
ーから成るかご型誘導電動機の回転子鉄心1の断面図を
示しており、図5はこの鉄心を用いた組立構成図の一例
である。図において、1は回転子鉄心、2は回転子鉄心
1の周上に等間隔に設けられたスロット溝、3は回転子
鉄心1のスロット溝2に挿入された導体バー、4は導体
バー間を短絡した短絡環である。
【0003】回転子鉄心1は、電磁鋼板を円盤状に打ち
抜き形成したものを積層して構成される。回転子鉄心1
には導体バー3を挿入するためのスロット溝2があり、
このスロット溝2は打ち抜き加工時に同時に形成され
る。かご型導体は導体バー3をスロット溝2の中に打ち
込み、多数本の導体バー3の両端を短絡環4で短絡して
構成される。
【0004】回転子鉄心1に導体バー3を挿入するため
には、スロット溝2の幅寸法は導体バー3の幅寸法より
も大きくなければならない。従って、スロット溝2と導
体バー3の間には微小な間隙5が生じる。しかし、間隙
5がある状態では回転子鉄心1に対する導体バー3の拘
束が充分でないため、固有振動数も低く、共振した導体
部分が疲労破壊する恐れがある。そのため、従来は間隙
5にワニスを充填し、導体バー3の拘束状態を理想的な
固定端に近付けている。
【0005】また特開昭58−157355号公報に於
いては、スロット溝に予めワニスを注入した後にワニス
を抜くことによって、スロット溝の内側に薄い絶縁層を
形成しておくことが記載されている。例えば、アルミダ
イキャストの場合、スロット溝にワニスを注入し、ワニ
スを抜くことによって、薄い絶縁層を形成した後、アル
ミをキャストする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】(1)インバータによ
る電源周波数の制御によって誘導電動機の回転数を制御
し、電動機出力を制御する手法が一般的になっており、
誘導電動機の高回転化、小型化が進んでいる。しかし、
電源のインバータ化、誘導電動機の高回転化によって共
振周波数が複雑化しており、回転子の固有振動数を高く
する設計が必要となっている。 (2)また、電動機の小型化は回転子の最高温度の増大
を招く。一般的に、ワニスは熱による影響を受け、例え
ば弾性率、機械的強度は温度上昇に伴い低下し、また、
長期的な高熱環境下に曝されることによって、ワニスは
熱分解を起し、その体積が減少する。温度が大なる程度
これらの影響は増大することが知られている。 (3)ワニスの弾性率低下は導体バーの固有振動数の低
下を直接的に寄与し、機械的強度の低下、ワニスの体積
減少は間隙5の増大を通じて、導体バーの固有振動数の
低下に寄与する。 (4)回転子をワニスに浸漬する方法では、ワニスを高
粘度のまま高密度(80%)に充填することは不可能で
あるため、ワニスの温度を上げることによって、ワニス
の粘度を低下させてから回転子を浸漬する必要がある。
これは、最低粘度が含浸可能な粘度(例えばエポキシ樹
脂の場合、0.1Pa.s)以下であるワニスに対して
のみ適用が可能であり、粘度が高いワニスについては適
用が不可能であることを示唆している。 (5)また、アルミダイキャストの回転子のように、予
めワニスをスロットに注入した後にワニスを抜き、硬化
させることによって、絶縁層を形成した後に導体バーを
挿入する方法では、ギャップなく導体バーを挿入するた
めにはスロット内縁に固着した絶縁層を削り取りなが
ら、導体バーを挿入しなければならない。その結果、導
体バーの挿入工程の作業時間が増し、挿入時導体バーが
屈曲したり回転子が湾曲したりする等の問題を生じる。
【0007】本発明の目的は、導体バーとスロット溝と
の間に高耐熱性ワニスを均一に充填し得る回転子の絶縁
被覆方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、回転子は、スロット溝内に液状ワニスを充填した状
態でスロット溝内に導体バーを圧入し、液状ワニスを加
熱硬化して、スロット溝と導体バーとの間隙ワニス層を
形成することにある。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図1によ
り説明する。図1は本発明に係る回転子のワニス充填方
法の一例を示したものである。回転子鉄心1にはスロッ
ト溝2、風穴1A及びシャフト穴1Bを有する。風穴1
A及びシャフト穴1Bに仮シャフト8を挿入し、仮シャ
フト8の頭部8Aにより風穴1A及びシャフト穴1Bの
下側を塞ぐと共に、上側の仮シャフト8の端部に治具9
を装着して、上側の風穴1A及びシャフト穴1Bを塞い
ている。この回転子鉄心1を充填用の容器6に挿入す
る。またスロット溝2に対向する充填用の容器6の底表
面には保護シート7を設けている。治具9を介して上か
らプレス機10で回転子鉄心1を押さえつけ、回転子鉄
心1に導体バー3を打込み時にぐらつかないようにす
る。
【0010】図1の状態で充填用の容器6内に液状ワニ
ス11を注ぎ込む。前述の仮シャフト8及び治具9は風
穴1A及びシャフト穴1Bに液状ワニス11が浸入する
のを防止するためのものである。この状態でスロット溝
2内には充分な液状ワニス11により充填されている。
【0011】次に、スロット溝2に挿入した導体バー3
の上端側からハンマで打ち込み、導体バー3をスロット
溝2に圧入する。圧入の際は、導体バー3の下端部が保
護シート7に至るまでハンマで打ち込む。保護シート7
は導体バー3の下端部及び容器6の破損を防止する働き
をしている。
【0012】すべてのスロット溝2に導体バー3の圧入
が終わったら、プレス機10の荷重を抜き治具9を取り
外し、クレーン等を用いて回転子鉄心1及び仮シャフト
8を容器6から取り出す。取り出した後、仮シャフト8
を取り外し、導体バー3が装着された回転子鉄心1を加
熱炉に挿入し、液状ワニスを加熱硬化させ、図2に示す
スロット溝2と導体バー3との間隙5にワニス層12A
を形成する。その後、導体バー3を清掃し、導体バー3
間に短絡環4を取付け、機械加工することにより回転子
を製作する。
【0013】この製作方法においては、スロット溝2内
には充分な液状ワニス11を満たした状態で、スロット
溝2に挿入した導体バー3の上端部からハンマで打ち込
み、導体バー3をスロット溝2内に圧入する。この結
果、導体バー3が液状ワニス11を押圧し、液状ワニス
11はスロット溝2及び導体バー3に形成されている凹
部に強制的に圧入されるので、空隙の少ない均一なワニ
ス層11Aを形成する。このワニス層11Aは押圧した
分だけ機械的強度を強くできるので、絶縁破壊を生じに
くいと共に、ワニス層11Aが間隙5内に緻密に充填さ
れており、導体バーの固有振動数を高くすることができ
る。
【0014】また本発明の製作方法によれば、無溶剤液
状レジン例えばエポキシ樹脂,シリコーン樹脂に無機充
填材例えばアルミナを添加した粘度の高い高耐熱性ワニ
スも容易にスロット溝2内に注入することができる。こ
のため、ワニス層11Aの耐熱性が増加したり、絶縁破
壊を生じにくくなる等により導体バー3の電流容量が増
し、この分、回転子及びかご型誘導電動機を大型化した
り、或いは小型化できる。更に、高耐熱性ワニスを使用
できるので、高温状況下においても導体バーの固有振動
数が低下しにくい。
【0015】また前述の実施例では容器内に液状ワニス
を満たしたが、液状ワニスを直接スロット溝内に満たし
た状態で、スロット溝2内に導体バーを圧入してもよ
い。またかご型誘導電動機の回転子について説明した
が、他の回転電機の回転子にも本発明を適用できること
は勿論である。
【0016】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、回転子及びかご型誘導電動機を小型化できる。更
に、高耐熱性ワニスを使用できるので、高温状況下にお
いても導体バーの固有振動数を高くした回転子を提供す
ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例として示した回転子の製作方法
を説明するための容器の断面図。
【図2】図1により製作した回転子鉄心の部分断面図。
【図3】従来のかご型誘導電動機の回転子鉄心の平面
図。
【図4】図3に使用した回転子鉄心の部分断面図。
【図5】図3及び図4に使用したかご型誘導電動機の回
転子の断面図。
【符号の説明】
1…回転子鉄心、2…スロット溝、3…導体バー、4…
短絡環、5…間隙、6…容器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H013 LL01 MM04 NN05 5H604 AA05 BB01 BB09 BB14 CC02 CC05 CC15 DB02 PB03 PE06 5H615 AA01 BB01 BB06 PP02 PP08 PP13 QQ12 RR07 SS05 SS10 SS19 SS24 SS44 TT31

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転子鉄心に複数のスロット溝を有し、
    これらのスロット溝に導体バーを挿入し、前記スロット
    溝と前記導体バーとの間隙に絶縁層を形成する回転子の
    絶縁被覆方法において、前記スロット溝に液状絶縁物を
    充填し、前記スロット溝内に挿入した前記導体バーの一
    端を加圧し、前記導体バーをスロット溝内に圧入し、前
    記間隙の前記液状絶縁物を加熱硬化し、絶縁層を形成す
    ることを特徴とする回転子の絶縁被覆方法。
  2. 【請求項2】 前記絶縁物として高耐熱性の無溶剤液状
    レジンに無機充填材を添加した高耐熱性ワニスを使用し
    たことを特徴とする請求項1記載の回転子の絶縁被覆方
    法。
  3. 【請求項3】 かご型誘導電動機のスロット溝と導体バ
    ーとの間隙に高耐熱性絶縁物を充填したことを特徴とす
    る回転子の絶縁被覆。
  4. 【請求項4】 前記高耐熱性絶縁物として無溶剤液状レ
    ジンに無機充填材を添加したワニスを使用したことを特
    徴とする請求項3に記載の回転子の被絶縁覆。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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