JP2002168463A - 温水循環式暖房装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 暖房用の放熱器の放熱温度を常に一定温度に
なるようにした温水循環式暖房装置を提供する。 【解決手段】 貯湯タンク１と、この貯湯タンク１の下
部に接続され給水源に接続された給水管５を設ける。貯
湯タンク１の水又は湯を沸き上げるヒータ２と、この貯
湯タンク１の上部に設けられた給湯管７を設ける。この
給湯管７に接続されたミキシングバルブ８と、このミキ
シングバルブ８から夫々分岐して設けられ温度センサ１
５を有する往き管９及び戻り管１０とからなる循環路１
１を設ける。この循環路１１に循環ポンプ１２を介して
設けられた暖房用の放熱器１３を設ける。循環路１１の
温水温度の低下を温度センサ１５が検知した場合ミキシ
ングバルブ８を動作させ給湯管７及び往き管９を通して
貯湯タンク１の新しい熱い温水を循環路１１に供給す
る。この新しい温水の供給により押し出された冷水は戻
り管１０、戻し管１４及び給水管５を介して貯湯タンク
１下部に戻される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】本発明は、深夜電力等を利用して湯を沸き
上げ貯湯タンク内に湯水を貯湯し、この貯湯された湯水
を放熱器に循環させて床または、室内の暖房に供する温
水循環式暖房装置に関する。

【０００２】

【従来技術】従来この種温水循環式暖房装置は、例えば
特許第２５５８８８８号公報に示されるように、貯湯式
温水器上部の採湯口から延びる給湯管と、該温水器下部
の給水口から延びる戻り管との間に、温水式床暖房パネ
ルと循環ポンプとを設けて循環回路を形成するととも
に、前記床暖房パネルに温度センサを設け、この温度セ
ンサが検出する、床暖房の温度が所定の温度より低い場
合には、前記循環ポンプを作動させて、床暖房パネル内
に充填されていた温水を戻り管を経て貯湯式温水器内に
戻すとともに、前記床暖房パネル内に給湯管を経て貯湯
式温水器からの新たな温水を供給して、前記床暖房パネ
ル内の温水の入れ替えを行うようにし、この温水の入れ
替え後に循環ポンプの作動を停止するようにし、以下充
填と停止が繰り返され床暖房を行うようになっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、このような温
水循環式暖房装置であれば、床暖房パネルに供給された
温水が放熱管内に充填された直後は第２図に示されるよ
うにパネル内温度は比較的高い温度になるが、温水が放
熱するにしたがって徐々に低下し比較的低い温度になり
使用者に不快感を与える不具合がある。

【０００４】本発明は、このような点に鑑みなされたも
ので、暖房用の放熱器の放熱温度を常に一定温度になる
ようにした温水循環式暖房装置を提供することを目的と
する。

【０００５】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の温水循環
式暖房装置は、貯湯タンクと、この貯湯タンクの下部に
接続され給水源に接続された給水管と、この貯湯タンク
内の水又は湯を沸き上げるヒータと、この貯湯タンクの
上部に設けられた給湯管と、この給湯管に接続されたミ
キシングバルブと、このミキシングバルブから夫々分岐
して設けられ温度センサを有する往き管及び戻り管とか
らなる循環路と、この循環路に循環ポンプを介して設け
られた暖房用の放熱器と、前記戻り管から分岐して設け
られ前記放熱器から戻ってきた冷水を前記給水管を介し
て前記貯湯タンク下部に戻す戻し管とを具備したもので
ある。

【０００６】そして、温度センサが循環している温水温
度が設定温度より低下したことを検知した場合、ミキシ
ングバルを動作させ貯湯タンク上部の給湯管から往き管
に新しい多量の温水を供給し、循環路内の冷水と混合し
薄めながら適温にする。また、貯湯タンクからの補水に
より増えた分の冷水は、逃げ場を失い押出されるように
戻し管及び給水管を介して貯湯タンクの下部に温度成層
をこわすことなく戻される。これにより循環路内の温水
温度は常に一定となり放熱器から放熱される温度の低下
を招くことなく使用者に対し快適な暖房効果が得られ
る。

【０００７】 請求項２記載の温水循環式暖房装置は、
放熱器は複数個設けられるとともに、往き管に流量セン
サが設けられる。この流量センサが前記複数の放熱器の
使用数に応じた流量の変化を検知して前記循環ポンプの
回転数を制御するようにしたものである。

【０００８】そして、選択された放熱器が複数個の場
合、その選択された放熱器の数量に応じて循環ポンプの
回転数を制御し、各放熱器に充分な適温水を速やかに供
給する。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
面を参照して説明する。

【００１０】

【実施例】図１に示すように、１は内部にヒータ２を有
した貯湯タンクで、この貯湯タンク１の底部には減圧弁
３および逆止弁４を介して給水源である水道管に配管さ
れる給水管５が接続されている。また、貯湯タンク１の
上部側には貯湯タンク１内が所定圧力になつた場合に圧
力を逃がす圧力逃し弁６が設けられるとともに、給湯管
７が設けられている。そして、この給湯管７には電動式
のミキシングバルブ８が接続されている。また、このミ
キシングバルブ８には往き管９と戻り管１０とが夫々分
岐して取付けられ、これら往き管９と戻り管１０とによ
り循環路１１が形成されている。そして、この循環路１
１には循環ポンプ１２と床暖房パネルなどより成る放熱
器１３が設けられている。また、戻り管１０には分岐し
て戻し管１４が設けられ給水管５の減圧弁３の出力側に
接続されて戻り管１０の冷水を貯湯タンク１の下部に戻
すようになっている。また往き管９には温度センサ１５
が設けられミキシングバルブ８から出ている湯水の温度
の監視と設定温度の温度補正を行うようになっている。

【００１１】１６は制御部で、温度センサ１５よりの温
度信号を受けてミキシングバルブ８を動作させるように
なっている。

【００１２】次に、温水循環式暖房装置の動作について
説明する。

【００１３】まず、深夜電力等を用いてヒータ２により
貯湯タンク１内の湯水を沸き上げる。次に、ミキシング
バルブ８を希望する設定温度に設定し給湯管７から往き
管９を通して貯湯タンク１内の湯水を循環路１１に供給
する。次に、ミキシングバルブ８の設定温度を「水」側
に設定し循環路１１を確保する。そして、循環ポンプ１
２を動作させ放熱器１３より放熱し室内の暖房や床の暖
房に供する。そして、この放熱により循環水の温度が低
くなると温度センサ１５が検知し、この検知された温度
信号を制御部１６に送り、制御部１６はこの温度信号に
基づいてミキシングバルブ８を動作させ貯湯タンク１内
より新しい多量の温水を往き管９より循環路１１内の冷
水に混合し薄めながら供給する。一方、新しい多量の温
水の供給により逃げ場を失った冷水は、押出されるよう
に戻り管１０、戻し管１４及び給水管５を介して貯湯タ
ンク１内下部に温度成層Ａを損なわずに戻される。以後
温度センサ１５は常に循環路１１内の温水温度を監視し
ミキシングバルブ８を動作して放熱器１３から放熱され
る放熱量を一定にする。なお、貯湯タンク１内より供給
される湯水温度が適温より高い場合は温度センサ１５か
らの信号によりミキシングバルブ８を締めて湯水の流れ
を停止させ適温以上熱くならないようにする。

【００１４】次に、第２の実施形態による温水循環式暖
房装置について説明する。

【００１５】図２に示されるように、放熱器１３が複数
設けられた温水循環式暖房装置を対象としたものであ
り、第１の実施形態と同一部分には同一符号を付して説
明は省略する。

【００１６】１３Ａ、１３Ｂは現存の放熱器１３に並列
接続された第２、第３の放熱器であり各部屋に夫々配置
され、この放熱器１３、放熱器１３Ａ、放熱器１３Ｂに
開閉弁１７、開閉弁１７Ａ、開閉弁１７Ｂが夫々設けら
れ使用者の選択により複数の放熱器を適宜使用できるよ
うになっている。１８は往き管９に設けられた流量セン
サである。

【００１７】次に、第２の実施形態による温水循環式暖
房装置の動作について説明する。

【００１８】例えば、放熱器１３、放熱器１３Ａ、放熱
器１３Ｂの内２つ又は３つの放熱器が選択された場合、
流量センサ１８が使用数に応じた流量の変化を検知して
制御器１６に流量信号を送り、この流量信号に基づいて
循環ポンプ１２に制御信号を送り、循環ポンプ１２の回
転数を制御して、各放熱器に充分な適温水を速やかに供
給する。

【００１９】

【発明の効果】 請求項１記載の温水循環式暖房装置に
よれば、温度センサが循環している温水温度が設定温度
より低下したことを検知した場合、ミキシングバルを動
作させ貯湯タンクから給湯管及び往き管を通して新しい
温水を循環路に供給し、循環路内の冷水と混合させなが
ら薄め適温にするようにしたため、循環路内の湯水温度
は常に一定となり放熱器から放熱される温度の低下を招
くことなく使用者に対し快適な暖房効果が得られる。

【００２０】請求項２記載の温水循環式暖房装置よれ
ば、放熱器は複数個設けられるとともに、前記往き管に
流量センサが設けられ、この流量センサが複数の放熱器
の使用数に応じた流量の変化を検知して循環ポンプの回
転数を制御するようにしたため、選択された放熱器の数
量に応じて循環ポンプの回転数を制御し、各放熱器に充
分な適温水を速やかに供給する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態を示す温水循環式暖房装置
の構成図である。

【図２】この発明の第２の実施形態に係る温水循環式暖
房装置の構成図である。

【符号の説明】

１ 貯湯タンク ２ ヒータ ５ 給水管 ７ 給湯管 ８ ミキシングバルブ ９ 往き管 １０ 戻り管 １１ 循環路 １２ 循環ポンプ １３ 放熱器 １４ 戻し管 １５ 温度センサ １６ 制御部 １８ 流量センサ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 貯湯タンクと、この貯湯タンクの下部に
   接続され給水源に接続された給水管と、この貯湯タンク
   内の水又は湯を沸き上げるヒータと、この貯湯タンクの
   上部に設けられた給湯管と、この給湯管に接続されたミ
   キシングバルブと、このミキシングバルブから夫々分岐
   して設けられ温度センサを有する往き管及び戻り管とか
   らなる循環路と、この循環路に循環ポンプを介して設け
   られた暖房用の放熱器と、前記戻り管から分岐して設け
   られ前記放熱器から戻ってきた冷水を前記給水管を介し
   て前記貯湯タンク下部に戻す戻し管とを具備したことを
   特徴とする温水循環式暖房装置。
2. 【請求項２】 放熱器は複数個設けられるとともに、前
   記循環路に流量センサが設けられ、この流量センサが前
   記複数の放熱器の使用数に応じた流量の変化を検知して
   前記循環ポンプの回転数を制御するようにした請求項１
   記載の温水循環式暖房装置。