JP2002165617A - ファスナー位置決め部材及び位置決め機能付きファスナー - Google Patents

ファスナー位置決め部材及び位置決め機能付きファスナー

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JP2002165617A
JP2002165617A JP2000361360A JP2000361360A JP2002165617A JP 2002165617 A JP2002165617 A JP 2002165617A JP 2000361360 A JP2000361360 A JP 2000361360A JP 2000361360 A JP2000361360 A JP 2000361360A JP 2002165617 A JP2002165617 A JP 2002165617A
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fastener
base
guide
positioning member
groove
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Shinji Torigoe
伸二 鳥越
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3M Innovative Properties Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インサート成形工程の準備段階で、成形主体
の型内に配置されるファスナー保持用のガイドに対し
て、ファスナーを適正位置に迅速に位置決めする。 【解決手段】 ファスナー位置決め部材70は、一対の
ファスナー10の基部14に掛着可能な第1及び第2の
掛着部72、74と、ガイド12に係止可能な係止部7
6とを備える。第1の掛着部72は、第1方向に延びる
1つの第1スリット80を有して、ファスナー10の基
部裏面32の1つのポスト42を掛止保持し、第2の掛
着部74は、第1方向に略直交する第2方向に延びる2
つの第2スリット82を有して、他のファスナー10の
基部裏面32の2つのポスト42を掛止保持する。ファ
スナー位置決め部材70は、これらファスナー10を、
互いに直交する方向へ延びる相対位置関係で相互連結し
て、対応する相対位置関係で配置される一対のガイドに
迅速かつ容易に据付けることを可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、帯状のファスナー
を成形主体に一体的に取付けるためのインサート成形工
程の準備段階で、成形主体の型内に配置されるファスナ
ー保持用のガイドに対して、ファスナーを適正位置に位
置決めするために用いられるファスナー位置決め部材に
関する。さらに本発明は、そのようなガイドに対する自
己位置決め機能を有したファスナーに関する。
【0002】
【従来の技術】乗物用座席、事務用又は家庭用の椅子、
マットレス等の、例えば発泡性樹脂材料の成形体からな
るクッション性を有する芯材と、芯材の表面を被覆する
布帛や皮革等からなる柔軟な被覆材とを備えた物品にお
いて、被覆材を芯材に固着するために、基部の一面すな
わち主表面に複数の係合要素を配設した対面係合式のフ
ァスナー(いわゆる面ファスナー)を使用することは知
られている。特に、座席や椅子等の物品では、使用者に
高水準の安楽性を提供する事が望まれるので、被覆材を
芯材に固着する固着手段として、被覆材の縫目等に沿っ
て芯材表面に凹設した細長い溝に配置可能な帯状のファ
スナーが利用される傾向にある(例えば特開平11−1
27915号公報参照)。
【0003】このような帯状のファスナーを、係合要素
群を露出させた状態で芯材表面の所望位置に固定的に設
置するためには、成形主体である芯材の型内にファスナ
ーをインサートとして配置し、芯材の成形と同時にファ
スナーを芯材に固定するインサート成形法を有利に適用
できる。このインサート成形法においては、成形主体の
型内に、ファスナーを予め定めた姿勢に保持する伸長レ
ール状のガイドが敷設される。ガイドは通常、ファスナ
ーの基部及び係合要素群を収容可能な伸長形の溝部を有
し、ファスナーは、この溝部に係合要素群及び基部を挿
入して、基部の裏面(主表面の反対側の面)を露出した
状態でガイドに据付けられる。なお、成形主体の型内に
は、成形主体に装備すべきファスナーの個数に対応した
個数のガイドが、それらファスナーの配置に対応した配
置で敷設される。
【0004】従来、この種のガイドにファスナーを据付
ける際には、ファスナーの基部の長手方向一端をガイド
の長手方向一端に実質的に位置合せした後、作業者が手
作業により、この位置合せ端から長手方向他端へ向けて
係合要素群及び基部を漸進的に溝部に押し込んでいた。
ここで、ガイドの溝部は通常、成形主体の成形時に、溶
融材料の流動によるファスナーの位置ずれ及びファスナ
ーの基部主表面側への溶融材料の浸入を防止できるよ
う、基部を適正位置に摩擦保持可能な寸法及び形状を有
している。したがって、ガイドの溝部にファスナーを押
し込む際に、作業者は一般に、へら状の押圧工具や押圧
ローラを用いて、所要の押圧力を基部の裏面に長手方向
へ漸進的に加えることにより、ファスナーをガイドに適
正に据付けていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の手作業
によりファスナーをガイドに据付ける方法では、成形主
体に複数のファスナーを装備することが要求される場
合、複数のガイドに対して順次、ファスナーを1つずつ
据付けなければならない。その結果、ファスナーの据付
け作業に時間を要し、ファスナー付き成形主体の生産性
の向上が妨げられる懸念があった。特に、複数のファス
ナーを互いに交差する方向へ延設して成形主体上に配置
することが要求される場合には、対応する配置で型内に
敷設された複数のガイドに対し、作業者はそれらファス
ナーに1つずつ異なる方向へ漸進的に押圧力を加えなが
ら据付ける必要があり、作業時間が著しく増加すること
が懸念された。さらに、そのような異なる方向へ延びる
複数のガイドに対し、個々のファスナーを適正位置に正
確に位置決めして迅速に据付けるためには、作業の熟練
が要求されることになっていた。
【0006】本発明の目的は、帯状のファスナーを成形
主体に一体的に取付けるためのインサート成形工程の準
備段階で、成形主体の型内に配置されるファスナー保持
用のガイドに対して、ファスナーを適正位置に正確かつ
迅速に位置決めすることができ、以って、ファスナー据
付け作業に要する時間を削減してファスナー付き物品の
生産性を向上できるファスナー位置決め部材を提供する
ことにある。本発明の他の目的は、上記したガイドに対
する自己位置決め機能を有し、以って、ファスナー据付
け作業に要する時間を削減してファスナー付き物品の生
産性を向上できるファスナーを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、主表面を有する帯状の基
部及び該基部の該主表面に設けられる複数の係合要素を
備えるファスナーと、該ファスナーの該基部及び該複数
の係合要素を受容できる伸長形の溝部を有するガイドと
を、相対的に位置決めするファスナー位置決め部材にお
いて、前記ファスナーの前記基部に掛着可能な掛着部
と、前記ガイドに係止可能な係止部とを具備し、前記掛
着部を前記ファスナーの前記基部に掛着した状態で該基
部及び前記複数の係合要素を前記ガイドの前記溝部に挿
入したときに、前記係止部が該ガイドに係止されて該フ
ァスナーと該ガイドとを相対的に位置決めすること、を
特徴とするファスナー位置決め部材を提供する。
【0008】請求項2に記載の発明は、前記ファスナー
の前記基部が、前記主表面の反対側の裏面に突設される
連結要素を備え、前記ガイドが、該ファスナーの該連結
要素を露出させた状態で該基部及び前記複数の係合要素
を前記溝部に受容するようになっている、請求項1に記
載のファスナー位置決め部材において、前記掛着部が、
該ファスナーの該連結要素に掛着されるとともに、前記
係止部が、該ガイドの該溝部に隣接する壁部分に係止さ
れるファスナー位置決め部材を提供する。
【0009】請求項3に記載の発明は、複数の前記掛着
部を具備する請求項1又は2に記載のファスナー位置決
め部材であって、該複数の掛着部を複数の前記ファスナ
ーの前記基部にそれぞれ掛着することにより、該複数の
ファスナーを、互いに交差する方向へ延びる相対位置関
係で相互連結するとともに、該複数のファスナーの相対
位置関係と実質的同一の相対位置関係で配置される複数
の前記ガイドに対して位置決めするファスナー位置決め
部材を提供する。
【0010】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
のファスナー位置決め部材において、第1方向に延びる
1つの第1スリットを有する第1の前記掛着部と、該第
1方向に直交する第2方向に延びる2つの第2スリット
を有する第2の前記掛着部とを具備し、該1つの第1ス
リットを第1の前記ファスナーに掛着するとともに該2
つの第2スリットを第2の前記ファスナーに掛着するこ
とにより、該第1及び第2のファスナーを互いに略T字
状に直交する相対位置関係で相互連結するファスナー位
置決め部材を提供する。
【0011】請求項5に記載の発明は、請求項3に記載
のファスナー位置決め部材において、第1方向に延びる
1つの第1スリットを有する第1の前記掛着部と、該第
1方向に直交する第2方向に延びる1つの第2スリット
を有する第2の前記掛着部とを具備し、該1つの第1ス
リットを第1の前記ファスナーに掛着するとともに該1
つの第2スリットを第2の前記ファスナーに掛着するこ
とにより、該第1及び第2のファスナーを互いに略L字
状に直交する相対位置関係で相互連結するファスナー位
置決め部材を提供する。
【0012】請求項6に記載の発明は、端縁領域に前記
掛着部を備える板状の本体部をさらに具備する請求項1
〜5のいずれか1項に記載のファスナー位置決め部材に
おいて、前記係止部は、該本体部から水平に延設される
延長片を有し、該掛着部を前記ファスナーの前記基部に
掛着した状態で該基部及び前記複数の係合要素を前記ガ
イドの前記溝部に挿入したときに、該延長片が、該溝部
に隣接する該ガイドの側壁部に形成された窪みに係止さ
れるようになっているファスナー位置決め部材を提供す
る。
【0013】請求項7に記載の発明は、端縁領域に前記
掛着部を備える板状の本体部をさらに具備する請求項1
〜6のいずれか1項に記載のファスナー位置決め部材に
おいて、前記係止部は、該本体部から鉛直に突設される
突起を有し、該掛着部を前記ファスナーの前記基部に掛
着した状態で該基部及び前記複数の係合要素を前記ガイ
ドの前記溝部に挿入したときに、該突起が、該溝部に隣
接する該ガイドの長手端壁部に形成された穴に嵌入され
るようになっているファスナー位置決め部材を提供す
る。
【0014】請求項8に記載の発明は、請求項1〜7の
いずれか1項に記載のファスナー位置決め部材におい
て、前記係止部は、前記掛着部に隣接して設けられる凹
壁部を有し、該掛着部を前記ファスナーの前記基部に掛
着した状態で該基部及び前記複数の係合要素を前記ガイ
ドの前記溝部に挿入したときに、該凹壁部が、該溝部に
隣接する該ガイドの長手端壁部に形成された突部を受容
するようになっているファスナー位置決め部材を提供す
る。
【0015】請求項9に記載の発明は、請求項1〜8の
いずれか1項に記載のファスナー位置決め部材におい
て、前記ファスナーの前記複数の係合要素の係合対象物
を、該ファスナーに対し予め定めた位置に位置決めして
係留できる対象物係留部をさらに具備するファスナー位
置決め部材を提供する。
【0016】請求項10に記載の発明は、主表面を有す
る帯状の基部と、該基部の該主表面に設けられる複数の
係合要素とを具備し、該基部及び該複数の係合要素を受
容可能な伸長形の溝部を有して成形主体の型内に配置さ
れるガイドを用いたインサート成形工程により、該成形
主体に一体的に取付けられるようになっているファスナ
ーにおいて、前記基部は、前記複数の係合要素をそれぞ
れに備える複数の基部部分に分割され、前記複数の基部
部分に一体的に形成されて、それら基部部分を互いに交
差する方向へ延びる相対位置関係で相互連結するととも
に、前記ガイドに係止可能に延設される係止部を具備
し、前記複数の基部部分及び前記複数の係合要素を、前
記複数の基部部分の相対位置関係と同一の相対位置関係
で前記型内に配置される複数の前記ガイドの前記溝部に
挿入したときに、前記係止部が少なくとも1つのガイド
に係止されて、前記基部を該複数のガイドに対して位置
決めするようになっていること、を特徴とするファスナ
ーを提供する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明の実施の形態を詳細に説明する。図面において、同一
又は類似の構成要素には共通の参照符号を付す。まず、
図1〜図3を参照して、本発明の一実施形態によるファ
スナー位置決め部材を適用可能なファスナー10及びガ
イド12の全体構成を概説する。
【0018】ファスナー10は、多方向の可撓性を有す
る対面係合式のファスナーであり、帯状の基部14と、
基部14の一面すなわち主表面16に規則的離間配置で
立設される複数の係合要素18とを備える。基部14
は、長手方向へ互いに離間して整列配置される複数の箱
状部20と、それら箱状部20を相互に一体的に連接す
る複数の連接部22とを備えて構成される。各箱状部2
0は、互いに略平行に延びる平坦な上板部分24及び下
板部分26と、それら上下板部分24、26を互いに接
続する一対の側板部分28と、それら板部分24、2
6、28の間で長手方向へ延びる仕切板部分30とを備
えた実質的中空構造を有する。基部14の主表面16
は、複数の箱状部20の上板部分24によって構成さ
れ、それら箱状部20の上板部分24に同一個数の係合
要素18が同一配列で設けられる。また、複数の箱状部
20の下板部分26は、複数の連接部22と協働して、
主表面16の反対側に位置する基部14の裏面32を構
成する。
【0019】各係合要素18は、各箱状部20の上板部
分24から略直立状に突出する脚部34と、脚部34の
先端近傍にて側方へ突設される複数の係合片36とを備
える。ファスナー10は、複数の係合要素18の先端に
形成した複数の係合片36が、他物体の対応の係合要素
に係合することにより、他物体に着脱可能に取付けられ
る。なお、基部14の長手方向両端の箱状部20′に
は、係合要素18が設けられない。
【0020】各箱状部20の下板部分26には、その長
手方向略中央に、横断方向へ延びるスリット38が形成
される。さらに下板部分26には、スリット38を横断
して長手方向へ延びる1本のリブ40が、基部14の全
長に渡って裏面32に突設される。リブ40には、各箱
状部20に対して2個ずつ、リブ40に沿って薄板状に
延びるポスト42が、裏面32に対し直立状に立設さ
れ、それらポスト42の各々の先端に、裏面32に対し
略平行に延びる薄板状のアンカー44が形成される。各
ポスト42及び各アンカー44は、後述するインサート
成形工程を経て成形主体に固定的に埋め込まれる連結要
素であり、成形主体に対するファスナー10の機械的連
結部分を構成する。
【0021】上記構成を有するファスナー10は、中空
構造の各箱状部20における応力分散作用により、基部
14を水平方向すなわち主表面16に略平行な方向へ全
体として比較的容易に撓曲することができる。また、薄
肉の各連接部22の蝶番作用により、基部14を鉛直方
向すなわち主表面16に略直交する方向へ全体として比
較的容易に撓曲することができる。このようにファスナ
ー10は、基部14を水平方向及び鉛直方向のいずれに
も容易に撓曲できるので、多様な立体的表面を有する物
体の所望の表面部位に、基部14を三次元的に正確に追
従させて設置することができる。なお、好ましくはファ
スナー10は、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン等の樹脂材料から一体的に形成される。
【0022】ガイド12は、ファスナー10を所望長さ
に渡って支持するレール状ブロック体であり、底壁部4
6と、底壁部46の長手方向へ延びる両縁に沿って底壁
部46から一体的に立設される一対の側壁部48とを備
える。これら底壁部46及び一対の側壁部48は、ファ
スナー10の基部14及び複数の係合要素18を収容可
能な1条の溝部50を、ガイド12の全長に渡って形成
する。両側壁部48は、ガイド12の全長に渡って一様
な間隔で互いに対向する内面48aをそれぞれに有す
る。底壁部46は、ガイド12の長手方向両端領域にて
両側壁部48の内面48aに直交する一対の封止面52
と、各側壁部48の内面48aに隣接してガイド12の
長手方向へ延設される一対の補助支持面54とを有す
る。溝部50は、それら封止面52及び補助支持面54
の上方で両側壁部48の内面48aの間にファスナー1
0の基部14を収容可能な第1部分50aと、それら封
止面52及び補助支持面54の下方でファスナー10の
複数の係合要素18を収容可能な第2部分50bとに、
機能上で分割される。なお、図示の平坦な封止面52の
代わりに、ガイド12の長手方向端面に向かって上向き
に傾斜する封止面52′(例えば図19参照)を採用す
ることもできる。
【0023】両側壁部48の内面48aの相互間隔は、
支持対象物であるファスナー10の基部14の横断方向
寸法と略同一に形成される。したがって、ガイド12の
溝部50にファスナー10を適正に収容したときに、各
側壁部48の内面48aは、溝部50の第1部分50a
に受容されたファスナー10の基部14の長手方向へ延
びる側縁に密接する。また、底壁部46の一対の封止面
52は、ファスナー10の長手方向両端の箱状部20′
における主表面16に密に当接され、底壁部46の一対
の補助支持面54は、ファスナー10の主表面16の両
側縁近傍領域に密に当接される。このようにしてガイド
12は、ファスナー10の複数の係合要素18を溝部5
0の第2部分50bに収容するとともに、基部14を溝
部50の第1部分50aに嵌め込んだ状態で、ファスナ
ー10を摩擦力により所定の姿勢に保持することができ
る。その結果、ガイド12にファスナー10を支持した
状態で成形主体を成形する際に、溝部50の第2部分5
0b内への液状材料の浸入が防止される。なおガイド1
2は、例えばアルミニウム、アルミニウム合金、鉄等の
金属棒状素材から切削加工により一体的に作製できる。
【0024】図4は、ガイド12を用いたインサート成
形工程により、ファスナー10を成形主体56に一体的
に取付けてなる物品58を例示する。図示の例では、物
品58は乗物用座席を構成し、成形主体56はポリウレ
タン等の発泡性樹脂材料からなる芯材を構成する。この
構成では、複数のファスナー10が、布帛や皮革等から
なる被覆材60を成形主体56に固着する固着手段とし
て機能する。各ファスナー10は、被覆材60の所望の
縫目60aに沿う位置で成形主体56の表面に凹設され
る細長い凹所62に固定的に配置される。
【0025】インサート成形工程に際しては、成形主体
56の型(図示せず)内に、物品58に装備すべきファ
スナー10の個数に対応した個数のガイド12が、成形
主体56の表面上でのそれらファスナー10の配置に対
応した配置で敷設される。各ガイド12は、その溝部5
0を型の空隙部に向けて、型の成形面にパテ、ボルト、
磁石等の固定手段により固定される。各ファスナー10
は、その複数の係合要素18を、ガイド12の溝部50
の第2部分50bに挿入するとともに、基部14の複数
の箱状部20を、ガイド12の溝部50の第1部分50
aに嵌入して、対応のガイド12に据付けられる。それ
により、各ファスナー10の基部14の裏面32と、裏
面32に突設したリブ40並びに複数のポスト42及び
アンカー44とが、型の空隙部に露出して配置される。
【0026】この状態で、型の空隙部に成形主体56の
発泡性液状樹脂材料を供給する。この間、前述したよう
にファスナー10の基部14がガイド12の各一対の側
壁部内面48a、封止面52及び補助支持面54に密接
して、ガイド12の溝部50の第2部分50bへの液状
樹脂材料の浸入を阻止する。その後、液状樹脂材料を固
化させて成形主体56を成形すると、成形主体56の表
面には、型の空隙部内で各ガイド12が占有していた空
間に相当する位置に、それぞれ凹所62が形成される。
そして、図5に拡大して示すように、各凹所62内でフ
ァスナー10は、リブ40並びに複数のポスト42及び
アンカー44が成形主体56に埋設され、それにより、
複数の係合要素18を各凹所62の内部空間に露出させ
た状態で成形主体56に固定される。各ファスナー10
は、各凹所62内に露出する複数の係合要素18が、被
覆材60の縫目60aの裏面に形成した例えばループ群
からなる対応の係合要素64に着脱可能に係合し、それ
により、被覆材60を成形主体56の表面に固着する。
【0027】ここで、図4に示すように、成形主体56
の表面上で、複数のファスナー10を互いに交差する方
向へ延設して配置する場合には、対応する配置で型内に
敷設された複数のガイド12に対し、それらファスナー
10を1つずつ、適正位置に正確に位置決めして、順次
異なる方向へ漸進的に押圧力を加えながら据付けること
が要求される。本発明に係るファスナー位置決め部材
は、このような据付作業を、作業の熟練を要することな
く迅速かつ正確に実施できるようにするものである。以
下、図6〜図9を参照して、本発明の第1の実施形態に
よるファスナー位置決め部材70の構成を説明する。
【0028】図6及び図7に示すように、ファスナー位
置決め部材70は、一対のファスナー10の基部14に
それぞれ掛着可能な第1及び第2の掛着部72、74
と、ガイド12に係止可能な係止部76とを備える。第
1の掛着部72は、略I字状の本体部78の第1端領域
に形成され、第2の掛着部74は、第1端領域の反対側
に位置する本体部78の第2端領域に形成される。第1
の掛着部72には、第1方向すなわち本体部78の長手
方向に延びる1つの第1スリット80が設けられ、第2
の掛着部74には、第1方向に略直交する第2方向すな
わち本体部78の横断方向に延びる2つの第2スリット
82が設けられる。
【0029】第1の掛着部72に設けた第1スリット8
0は、ファスナー10の基部裏面32に設けたポスト4
2の厚みよりも僅かに大きな幅を有して、本体部78の
長手方向へ延びる中心線78aに沿ってクランク状に延
設される。第1スリット80の最奥部には、1つのポス
ト42を所定姿勢に保持可能な形状及び寸法を有する保
持部分80aが形成され、第1スリット80の中間部に
は、保持部分80aに嵌入されたポスト42を保持部分
80a内に掛止保持する掛止部分80bが形成される。
第1の掛着部72は、第1スリット80の延長方向を、
第1のファスナー10の基部裏面32におけるリブ40
の延長方向に略平行に向けた相対配置で、第1のファス
ナー10の長手方向末端に位置するポスト42を保持部
分80a内に掛止保持する。このとき、ポスト42の側
縁を第1スリット80の導入開口端80cに当接した
後、ポスト42を掛止部分80bに押付けて第1スリッ
ト80の周辺領域を弾性変形させつつ押込むことによ
り、ポスト42を保持部分80a内にスナップ式に嵌合
させることができる。
【0030】なお、第1スリット80は、ファスナー1
0の長手方向末端のポスト42を保持部分80a内に掛
止保持したときに、隣合うポスト42が導入開口端80
cに部分的に挿入されているような形状及び寸法を有す
ることが有利である。このような構成によれば、第1の
掛着部72をファスナー10の基部14に掛着した後
に、外力等によって生じ得るファスナー位置決め部材7
0の位置ずれを、可及的に抑制することができる。
【0031】第2の掛着部74に設けた2つの第2スリ
ット82は、本体部78の中心線78aの両側でそれぞ
れ中心線78aに直交して同一直線上に延設される。第
2の掛着部74にはさらに、本体部78の中心線78a
から見てそれら第2スリット82の外側で中心線78a
に略平行に延びる一対の矢尻状の掛止片84と、中心線
78aに沿って同軸に延びる矩形の延長片86とが設け
られる。各第2スリット82は、対応の掛止片84と延
長片86との間で、ファスナー10の基部裏面32に設
けた1つのポスト42を所定姿勢に保持可能な形状及び
寸法を有する。また、各掛止片84は、延長片86に向
かって突出するその張出部分84aによって、対応の第
2スリット82に嵌入されたポスト42を第2スリット
82内に掛止保持する。第2の掛着部74は、両第2ス
リット82の延長方向を、第2のファスナー10の基部
裏面32におけるリブ40の延長方向に略平行に向けた
相対配置で、第2のファスナー10の所望位置にある隣
合う2つのポスト42を両第2スリット82内に掛止保
持する。このとき、各ポスト42の両側縁を対応の掛止
片84及び延長片86に当接した後、各ポスト42を張
出部分84aに押付けて対応の掛止片84を弾性変形さ
せつつ押込むことにより、各ポスト42を対応の第2ス
リット82内にスナップ式に嵌合させることができる。
【0032】なお、第2の掛着部74には、ファスナー
10の2つのポスト42を両第2スリット82内に掛止
保持したときに、ファスナー10のリブ40に衝合され
る突条88を設けることが有利である。このような構成
によれば、第2の掛着部74をファスナー10の基部1
4に掛着した後に、外力等によって生じ得るファスナー
位置決め部材70の位置ずれを、可及的に抑制すること
ができる。
【0033】このようにして、一対のファスナー10に
適正に取付けられたファスナー位置決め部材70は、そ
れらファスナー10を互いに直交する方向へ延びる相対
位置関係、特に第1のファスナー10の長手方向端面と
第2のファスナー10の長手方向中間位置における側方
端面とが適当な間隔を空けて対向する略T字状の相対位
置関係で、相互連結することになる(図6)。このよう
な相対位置関係で相互連結された一対のファスナー10
は、それらファスナー10の相対位置関係と実質的同一
の相対位置関係(すなわち直交関係)で配置される一対
のガイド12(例えば図8参照)に迅速かつ容易に据付
けることができる。
【0034】例えば図4を参照すると、乗物用座席の座
部の芯材として例示される成形主体56には、3本のフ
ァスナー10がH状の配置で装備されている。このよう
な成形主体56をインサート成形する際には、図8に示
すように、対応するH状の配置で型内に敷設された3個
のガイド12、12′のそれぞれにファスナー10を適
正に据付けることが要求される。そこで、2個のファス
ナー位置決め部材70を使用して、中央に配置されるフ
ァスナー10aの長手方向両端のポスト42を、それら
ファスナー位置決め部材70の第1の掛着部72の第1
スリット80にそれぞれ嵌合させるとともに、両側に配
置される一対のファスナー10bの長手方向略中央に位
置する隣合う2つのポスト42を、それらファスナー位
置決め部材70の第2の掛着部74の第2スリット82
にそれぞれ嵌合させて、3本のファスナー10をH状の
配置で相互連結する。それにより、それら3本のファス
ナー10を、対応する3個のガイド12、12′に迅速
かつ容易に据付けることが可能になる。
【0035】ファスナー位置決め部材70の係止部76
は、本体部78の第2端領域で本体部78から水平に延
設される延長片86を有する。図6に示すように、ファ
スナー位置決め部材70を第2のファスナー10に適正
に取付けると、延長片86は、その末端領域でファスナ
ー10の基部裏面32から側方へ所定長さだけ突出す
る。したがって延長片86は、その基端領域で上記した
ように第2の掛着部74として機能すると同時に、第2
の掛着部74を基部14に掛着したファスナー10を対
応のガイド12に据付けたときに、基部裏面32の側方
へ突出する延長片86の末端領域が係止部76として機
能してガイド12に係止されることになる。なお図示実
施形態では、ファスナー位置決め部材70を第2のファ
スナー10に適正に取付けたときに、延長片86の反対
側でファスナー10の基部裏面32の側方に位置する本
体部78も、延長片86と同様にガイド12に係止され
る係止部76として機能する。係止部76は、ファスナ
ー10をガイド12に据付ける際に、溝部50に隣接す
るガイド12の両側壁部48の上端面に当接されて係止
され、それによりファスナー10を溝部50内で適正な
姿勢に保持するように作用する。
【0036】図8及び図9に例示するように、ファスナ
ー位置決め部材70の第2の掛着部74を掛着したファ
スナー10を据付けるガイド12′には、溝部50に隣
接する両側壁部48の上端面所定位置に、それら側壁部
48とファスナー位置決め部材70の係止部76との干
渉を回避するための窪み90、92がそれぞれ形成され
る。好ましくはこれらの窪み90、92は、ファスナー
位置決め部材70の係止部76を構成する延長片86及
び本体部78をそれぞれ実質的にがたつき無く受容でき
る形状及び寸法を有し、それにより係止部76をガイド
12′の所定位置に確実に係止するように作用する。こ
の構成においては、ファスナー10をガイド12′に据
付ける際に、最初にファスナー位置決め部材70の延長
片86及び本体部78を、ガイド12′の両側壁部48
の窪み90、92にそれぞれ位置合せしつつ、基部14
及び複数の係合要素18をガイド12′の溝部50に挿
入し、同時に延長片86及び本体部78を対応の窪み9
0、92に嵌入する。それにより、ファスナー10がガ
イド12′に対して予め定めた適正位置に位置決めされ
る。その後、作業者がファスナー10の基部14の長手
方向へ押圧力を漸進的に加えることにより、ガイド1
2′の溝部50内でのファスナー10の長手方向変位を
防止しながら、ファスナー10をガイド12′に適正に
据付けることができる。
【0037】このように、ファスナー位置決め部材70
を使用すれば、互いに直交する相対位置関係で相互連結
された一対のファスナー10を、同様に互いに直交する
相対位置関係で配置される一対のガイド12に対し、予
め定めた適正位置に正確に位置決めして適正に据付ける
ことができる。例えば、図8に示すH状配置の3個のガ
イド12、12′においては、中央に配置されるガイド
12の長手方向両端に対向する位置で、両側に配置され
る一対のガイド12′の両側壁部48にそれぞれ窪み9
0、92が形成される。この場合、2個のファスナー位
置決め部材70を用いて同様にH状に相互連結された3
本のファスナー10は、それらファスナー位置決め部材
70の第2の掛着部74に隣接する両側のファスナー1
0の長手方向中間領域を、最初に対応のガイド12′の
溝部50に挿入して、各ファスナー位置決め部材70の
係止部76を対応の窪み90、92にそれぞれ嵌入す
る。この状態で、上記したように、3本のファスナー1
0が対応のガイド12、12′に対して所定位置に位置
決めされる。その後、各ファスナー10に漸進的押圧力
を加えて対応のガイド12、12′に押込むことによ
り、H状に相互連結された3本のファスナー10が、同
様にH状に配置された3個のガイド12、12′に対
し、適正位置に正確に据付けられる。
【0038】上記した据付け作業においては、最初に各
ファスナー位置決め部材70の周辺領域が対応のガイド
12上で適正に位置決めされるので、作業者はその後両
手を使って、3本のファスナー10を3個のガイド12
に迅速かつ適正に据付けることができる。このような据
付け作業は、熟練を要しない簡単なものである。したが
ってファスナー位置決め部材70を用いれば、ファスナ
ー10を成形主体に一体的に取付けるためのインサート
成形工程の準備段階で、成形主体の型内に配置されるフ
ァスナー保持用のガイド12に対するファスナー据付け
作業に要する時間を著しく削減することができ、以っ
て、例えば図4に示すようなファスナー付き物品58の
生産性を向上させることができる。
【0039】図10は、ファスナー位置決め部材70の
変形例を示す。この変形例では、係止部76として、本
体部78の中央領域で本体部78から鉛直に突設される
突起94が形成されている。他方、本体部78の第2端
領域に形成された延長片86は、長さが短縮されて、第
2の掛着部74としてのみ機能する。この場合、ファス
ナー位置決め部材70の第1の掛着部72を基部14に
掛着した第1のファスナー10を据付けるガイド12
(例えば図8で中央のガイド12)には、溝部50に隣
接する長手方向一端の封止面52(図1)のさらに外側
に形成される端壁部96(例えば図15参照)に、係止
部76を構成する突起94を実質的にがたつき無く受容
できる形状及び寸法を有する穴98(例えば図15参
照)が設けられる。
【0040】この構成においても、ファスナー位置決め
部材70を用いて、互いに略T字状に直交する相対位置
関係で相互連結された一対のファスナー10を、同様に
互いに直交する相対位置関係で配置される一対のガイド
12に対し、予め定めた適正位置に正確に位置決めして
適正に据付けることができる。この据付け作業では、最
初にファスナー位置決め部材70の突起94を、第1の
掛着部72を掛着した第1のファスナー10に対応する
ガイド12の長手端壁部96の穴98に嵌入して、ファ
スナー位置決め部材70に隣接する第1のファスナー1
0の長手方向末端領域を対応のガイド12の溝部50に
挿入するとともに、ファスナー位置決め部材70に隣接
する第2のファスナー10の長手方向中間領域を対応の
ガイド12の溝部50に挿入する。それにより、両ファ
スナー10が対応のガイド12に対して予め定めた適正
位置に位置決めされる。その後、作業者が各ファスナー
10の基部14の長手方向へ押圧力を漸進的に加えるこ
とにより、対応のガイド12の溝部50内での各ファス
ナー10の長手方向変位を防止しながら、それらファス
ナー10をガイド12に適正に据付けることができる。
【0041】図11は、ファスナー位置決め部材70の
他の変形例を示す。この変形例では、第1の掛着部72
に設けられる1つの第1スリット80が、本体部78の
長手方向に隣接して配置される大小一対の貫通穴80
d、80eと、それら貫通穴80d、80eを相互隣接
部位で互いに連通させる弾性切込み80fとから構成さ
れている。第1スリット80の内側すなわち第2の掛着
部74側の貫通穴80dは、ファスナー10の1つのア
ンカー44を容易に挿通可能な形状及び寸法を有し、外
側すなわち末端側の貫通穴80eは、アンカー44の挿
通が不能である一方でファスナー10の1つのポスト4
2を隙間を介して受容可能な形状及び寸法を有する。弾
性切込み80fは、それら貫通穴80d、80eの境界
領域に設けられた一対の薄肉弾性片80gの間に形成さ
れ、両薄肉弾性片80gが弾性変形することにより開閉
動作して、1つのポスト42を両貫通穴80d、80e
の間で強制的に移動させることを許容する。なお図示の
ように、一対の薄肉弾性片80gは、ポスト42が貫通
穴80dから貫通穴80eへの一方向のみに移動できる
ような形状を有することが好ましい。
【0042】この構成において、ファスナー位置決め部
材70の第1の掛着部72をファスナー10の基部14
(図6)に掛着する際には、まず第1スリット80の内
側の貫通穴80dに、ファスナー10の長手方向末端に
位置するアンカー44及びポスト42を挿入する。次い
で、ファスナー位置決め部材70をファスナー10の長
手方向へ相対移動させ、当該ポスト42を、両薄肉弾性
片80gに押付けて弾性切込み80fを強制的に開かせ
ることにより、外側の貫通穴80e内に移動させる。そ
の状態で当該ポスト42は、外側の貫通穴80e内に隙
間を介して受容された状態に保持される。このようにし
てファスナー位置決め部材70は、第1の掛着部72で
ファスナー10に対し、貫通穴80eとポスト42との
隙間の範囲で位置調整可能に取付けられる。
【0043】上記構成によっても、ファスナー位置決め
部材70を用いて、互いに略T字状に直交する相対位置
関係で相互連結された一対のファスナー10を、同様に
互いに直交する相対位置関係で配置される一対のガイド
12に対し、予め定めた適正位置に実質的正確に位置決
めして適正に据付けることができる。このとき、第1の
掛着部72を掛着した一方のファスナー10に対するフ
ァスナー位置決め部材70の位置を、据付け作業性を悪
化させない範囲で自在に調整できるので、例えば一対の
ガイド12の相対位置関係に誤差が生じている場合であ
っても、そのような誤差を吸収して一対のファスナー1
0をそれらガイド12に容易かつ適正に据付けることが
できる。
【0044】図12及び図13は、本発明の第2の実施
形態によるファスナー位置決め部材100を示す。ファ
スナー位置決め部材100は、一対のファスナー10の
基部14にそれぞれ掛着可能な第1及び第2の掛着部1
02、104と、ガイド12に係止可能な係止部106
とを備える。第1の掛着部102は、略L字状の本体部
108の第1端領域に形成され、第2の掛着部104
は、第1端領域に対して側方に位置する本体部108の
第2端領域に形成される。第1の掛着部102には、第
1方向に延びる1つの第1スリット110が設けられ、
第2の掛着部104には、第1方向に略直交する第2方
向に延びる1つの第2スリット112が設けられる。
【0045】第1の掛着部102に設けた第1スリット
110及び第2の掛着部104に設けた第2スリット1
12はいずれも、前述したファスナー位置決め部材70
における第1の掛着部72の第1スリット80と実質的
同一の構成を有する。したがって、第1の掛着部102
は、第1スリット110の延長方向を第1のファスナー
10の基部裏面32におけるリブ40の延長方向に略平
行に向けた相対配置で、第1のファスナー10の長手方
向末端のポスト42を保持部分110a内に掛止保持す
る。同様に第2の掛着部104は、第2スリット112
の延長方向を第2のファスナー10の基部裏面32にお
けるリブ40の延長方向に略平行に向けた相対配置で、
第2のファスナー10の長手方向末端のポスト42を保
持部分112a内に掛止保持する。
【0046】このようにして、一対のファスナー10に
適正に取付けられたファスナー位置決め部材100は、
それらファスナー10を互いに直交する方向へ延びる相
対位置関係、特に一方のファスナー10の長手方向端面
と他方のファスナー10の長手方向端面とが適当な間隔
を空けて近接する略L字状の相対位置関係に、相互連結
することになる(図12)。このような相対位置関係で
相互連結された一対のファスナー10は、それらファス
ナー10の相対位置関係と実質的同一の相対位置関係
(すなわち直交関係)で配置される一対のガイド12
(例えば図16参照)に迅速かつ容易に据付けることが
できる。
【0047】ファスナー位置決め部材100の係止部1
06は、本体部108の中央領域で本体部108から鉛
直に突設される突起114を有する。この場合、ファス
ナー位置決め部材100を掛着したいずれか一方のファ
スナー10を据付けるガイド12には、溝部50に隣接
する長手方向一端の封止面52(図1)のさらに外側に
形成される端壁部96(例えば図16参照)に、係止部
106を構成する突起114を実質的にがたつき無く受
容できる形状及び寸法を有する穴98(例えば図16参
照)が設けられる。
【0048】この構成においても、ファスナー位置決め
部材100を用いて、互いに略L字状に直交する相対位
置関係で相互連結された一対のファスナー10を、同様
に互いに直交する相対位置関係で配置される一対のガイ
ド12に対し、予め定めた適正位置に正確に位置決めし
て適正に据付けることができる。この据付け作業では、
最初にファスナー位置決め部材100の突起114を、
いずれか一方のファスナー10に対応するガイド12の
長手端壁部96の穴98に嵌入して、ファスナー位置決
め部材100に隣接する当該ファスナー10の長手方向
末端領域を対応のガイド12の溝部50に挿入するとと
もに、ファスナー位置決め部材100に隣接する他方の
ファスナー10の長手方向末端領域を対応のガイド12
の溝部50に挿入する。それにより、両ファスナー10
が対応のガイド12に対して予め定めた適正位置に位置
決めされる。その後、作業者が各ファスナー10の基部
14の長手方向へ押圧力を漸進的に加えることにより、
対応のガイド12の溝部50内での各ファスナー10の
長手方向変位を防止しながら、それらファスナー10を
ガイド12に適正に据付けることができる。
【0049】図14及び図15は、本発明の第3の実施
形態によるファスナー位置決め部材120を示す。ファ
スナー位置決め部材120は、一対のファスナー10の
基部14にそれぞれ掛着可能な第1及び第2の掛着部1
22、124と、ガイド12に係止可能な係止部126
とを備える。第1の掛着部122は、略T字状の本体部
128の第1端領域に形成され、第2の掛着部124
は、第1端領域に対して側方に位置する本体部128の
第2端領域に形成される。第1の掛着部122には、第
1方向に延びる1つの第1スリット130が設けられ、
第2の掛着部124には、第1方向に略直交する第2方
向に延びる1つの第2スリット132が設けられる。ま
た係止部126は、本体部128の中央領域で本体部1
28から鉛直に突設される突起134を有する。
【0050】第1の掛着部122に設けた第1スリット
130、第2の掛着部124に設けた第2スリット13
2及び係止部126を構成する突起134はそれぞれ、
前述したファスナー位置決め部材100における第1の
掛着部102の第1スリット110、第2の掛着部10
4の第2スリット112及び係止部106の突起114
と実質的同一の構成を有する。したがって、ファスナー
位置決め部材100と同様に、一対のファスナー10に
適正に取付けられたファスナー位置決め部材120は、
それらファスナー10を互いに直交する方向へ延びる相
対位置関係、特に一方のファスナー10の長手方向端面
と他方のファスナー10の長手方向端面とが適当な間隔
を空けて近接する略L字状の相対位置関係に、相互連結
することになる(図15)。また、ファスナー位置決め
部材120を用いて、互いに略L字状に直交する相対位
置関係で相互連結された一対のファスナー10を、同様
に互いに直交する相対位置関係で配置される一対のガイ
ド12に対し、予め定めた適正位置に正確に位置決めし
て適正に据付けることができる。
【0051】ファスナー位置決め部材120はさらに、
ファスナー10の複数の係合要素18(図1)の係合対
象物を、ファスナー10に対し予め定めた位置に位置決
めして係留できる対象物係留部136をさらに備える。
対象物係留部136は、第2の掛着部124の反対側に
位置する本体部128の第3端領域で、係止部126の
突起134と同一方向へ本体部128から鉛直に突設さ
れる環状のフック受け138を有する。上記したように
ファスナー位置決め部材120を用いて相互連結した一
対のファスナー10を対応のガイド12に据付けた後、
インサート成形工程を実施すると、図5に例示したよう
にそれらファスナー10は、成形主体の表面に凹設され
る細長い凹所に固定的に配置される。そして、ファスナ
ー位置決め部材120に設けたフック受け138は、各
ファスナー10に隣接して、好ましくは同様に凹所内に
露出して配置される。
【0052】例えば、図4に例示したように、乗物用座
席の芯材である成形主体56を被覆する被覆材60は、
ファスナー10の係合要素18の係合対象物として、複
数のファスナー10を介して成形主体56に固着され
る。この場合、被覆材60は、座席の優れた外観や座り
心地を確保するために、成形主体56の表面の所定位置
に適正に位置決めして固着する必要がある。そこで、成
形主体56のインサート成形工程に際して、ファスナー
位置決め部材120を用いて幾つかのファスナー10を
相互連結するとともに、例えば被覆材60の裏面の適正
位置(すなわち被覆材60を成形主体56に適正に被着
したときに、成形主体56上で各ファスナー10に隣接
して配置されるフック受け138に近接する位置)に、
フック受け138に容易に係留可能な形状を有するフッ
ク部材140(図15参照)を予め取付けておくことが
有利である。この構成によれば、被覆材60を成形主体
56に被着するときに、被覆材60の縫目60aに設け
た係合要素64(図5)を各ファスナー10の係合要素
18に係合させる前に、各フック部材140を対応のフ
ック受け138に係留することにより、被覆材60を各
ファスナー10及び成形主体56に対して適性位置に位
置決めすることができる。
【0053】ファスナー位置決め部材120は、例えば
図16に示すようなU(図では逆U)状の配置で型内に
敷設された3個のガイド12、12″のそれぞれに、対
応するU状の配置で相互連結された3本のファスナー1
0を適正に据付けるために使用できる。この場合、第1
の掛着部122が互いに対称位置にある2個のファスナ
ー位置決め部材120(図14(a)及び図15)を使
用して、中央に配置されるファスナー10の長手方向両
端のポスト42を、それらファスナー位置決め部材12
0の第1の掛着部122の第1スリット130にそれぞ
れ嵌合させるとともに、両側に配置される一対のファス
ナー10の長手方向一端のポスト42を、それらファス
ナー位置決め部材120の第2の掛着部124の第2ス
リット132にそれぞれ嵌合させて、3本のファスナー
10をU状の配置で相互連結する。それにより、それら
3本のファスナー10を、対応する3個のガイド12、
12″に迅速かつ容易に据付けることが可能になる。
【0054】図16及び図17に示すように、ファスナ
ー位置決め部材120の第2の掛着部124を掛着した
ファスナー10を据付けるガイド12″には、溝部50
に隣接する長手方向一端の封止面52のさらに外側に形
成される端壁部96に、係止部126の突起134を受
容する穴98の近傍に、対象物係留部136のフック受
け138を受容する第2の穴142が設けられる。この
構成において、2個のファスナー位置決め部材120を
用いてU状に相互連結された3本のファスナー10を3
個のガイド12、12″に据付ける際には、最初に各フ
ァスナー位置決め部材120の突起134及びフック受
け138を、対応のガイド12″の長手端壁部96の穴
98及び142にそれぞれ嵌入して、各ファスナー位置
決め部材120に隣接する両側のファスナー10の長手
方向末端領域をガイド12″の溝部50に挿入するとと
もに、各ファスナー位置決め部材120に隣接する中央
のファスナー10の長手方向末端領域をガイド12の溝
部50に挿入する。それにより、3本のファスナー10
が対応のガイド12、12″に対して予め定めた適正位
置に位置決めされる。その後、各ファスナー10に漸進
的押圧力を加えて対応のガイド12、12″に押込むこ
とにより、U状に相互連結された3本のファスナー10
が、同様にU状に配置された3個のガイド12、12″
に対し、適正位置に正確に据付けられる。
【0055】図18及び図19は、本発明の第4の実施
形態によるファスナー位置決め部材150を示す。ファ
スナー位置決め部材150は、1本のファスナー10の
基部14に掛着可能な1つの掛着部152と、ガイド1
2に係止可能な係止部154とを備える。掛着部152
は、略矩形状の本体部156の第1端領域に形成され、
本体部156の長手方向に延びる1つのスリット158
を備える。スリット158は、図6に示すファスナー位
置決め部材70における第1の掛着部72の第1スリッ
ト80と実質的同一の構成を有する。したがって、掛着
部152は、スリット158の延長方向をファスナー1
0の基部裏面32におけるリブ40の延長方向に略平行
に向けた相対配置で、ファスナー10の長手方向末端の
ポスト42を保持部分158a内に掛止保持する。
【0056】ファスナー位置決め部材150の係止部1
54は、掛着部152に隣接して本体部156に設けら
れる凹壁部160を有する。この場合、ファスナー位置
決め部材150を掛着したファスナー10を据付けるガ
イド12には、溝部50に隣接する長手方向一端の封止
面52のさらに外側に形成される端壁部96に、係止部
154を構成する凹壁部160に実質的にがたつき無く
受容される形状及び寸法を有する突起162が設けられ
る(図20参照)。
【0057】この構成において、ファスナー位置決め部
材150を適正に取付けたファスナー10を対応のガイ
ド12に据付ける際には、最初にファスナー位置決め部
材150の凹壁部160に、対応するガイド12の長手
端壁部96に設けた突起162を嵌入して、ファスナー
位置決め部材150に隣接する当該ファスナー10の長
手方向末端領域をガイド12の溝部50に挿入する。そ
れにより、ファスナー10がガイド12に対して予め定
めた適正位置に位置決めされる。その後、作業者がファ
スナー10の基部14の長手方向へ押圧力を漸進的に加
えることにより、ガイド12の溝部50内でのファスナ
ー10の長手方向変位を防止しながら、ファスナー10
をガイド12に適正に据付けることができる。
【0058】以上、本発明の幾つかの好適な実施形態を
説明したが、本発明は上記実施形態の構成に限らず、特
許請求の範囲の開示内で他の様々な構成を採用すること
ができる。例えば、本発明に係るファスナー位置決め部
材は、3個以上の掛着部を有することができる。この場
合、1つのファスナー位置決め部材で3本以上のファス
ナーを所定の相対位置関係に相互連結できる。また、直
交配置に限らず、種々の交差角度で複数のファスナーを
相互連結する構成とすることもできる。さらに、多種類
のファスナー位置決め部材を用いて、多数のファスナー
を多様な交差配置で相互連結することもできる。いずれ
の場合も、相互連結した複数のファスナーを、対応する
相対位置関係で配置される複数のガイドに迅速かつ適正
に据付けることができる。
【0059】また、図示しないが、上記した各種ファス
ナー位置決め部材を、ファスナーに一体的に形成するこ
ともできる。この場合、複数のファスナーが例えば図
6、図12及び図15に示す形態で互いに一体的に連結
されている構成となる。このような自己位置決め機能を
有するファスナーの構成は、次のように特定できる。す
なわち、主表面を有する帯状の基部と、基部の主表面に
設けられる複数の係合要素とを具備し、基部及び複数の
係合要素を受容可能な伸長形の溝部を有して成形主体の
型内に配置されるガイドを用いたインサート成形工程に
より、成形主体に一体的に取付けられるようになってい
るファスナーにおいて、基部は、複数の係合要素をそれ
ぞれに備える複数の基部部分(例えばファスナー10に
相当)に分割され、それら複数の基部部分に一体的に形
成されて、それら基部部分を互いに交差する方向へ延び
る相対位置関係で相互連結するとともに、ガイドに係止
可能に延設される係止部(例えばファスナー位置決め部
材70、100、120の係止部76、106、126
に相当)を具備し、複数の基部部分及び複数の係合要素
を、複数の基部部分の相対位置関係と同一の相対位置関
係で型内に配置される複数のガイドの溝部に挿入したと
きに、係止部が少なくとも1つのガイドに係止されて、
基部を複数のガイドに対して位置決めするようになって
いること、を特徴とするファスナーである。
【0060】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、帯状のファスナーを成形主体に一体的に取付
けるためのインサート成形工程の準備段階で、成形主体
の型内に配置されるファスナー保持用のガイドに対し
て、ファスナーを適正位置に正確かつ迅速に位置決めす
ることが可能になる。その結果、ファスナー据付け作業
に要する時間を削減して、ファスナー付き物品の生産性
を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るファスナー位置決め部材を使用可
能なファスナー及びガイドの概略斜視図である。
【図2】図1のファスナーを異なる方向から示す斜視図
である。
【図3】図1のファスナーを対応のガイドに据付けた状
態を示す断面図である。
【図4】図1のファスナーを装備した物品の一例を示す
斜視図である。
【図5】図4の物品におけるファスナーの機能を示す断
面図である。
【図6】本発明の第1の実施形態によるファスナー位置
決め部材を、一対のファスナーに掛着した状態で示す平
面図である。
【図7】図6のファスナー位置決め部材を異なる方向か
ら示す平面図である。
【図8】図6のファスナー位置決め部材を用いて相互連
結した複数のファスナーが据付けられる複数のガイドを
示す平面図である。
【図9】図6のファスナー位置決め部材を、対応のガイ
ドに据付けたファスナーに掛着した状態で示す断面図で
ある。
【図10】図6のファスナー位置決め部材の変形例を示
す図で、(a)正面図、及び(b)平面図である。
【図11】図6のファスナー位置決め部材の他の変形例
を示す平面図である。
【図12】本発明の第2の実施形態によるファスナー位
置決め部材を、一対のファスナーに掛着した状態で示す
平面図である。
【図13】図12のファスナー位置決め部材を異なる方
向から示す平面図である。
【図14】本発明の第3の実施形態によるファスナー位
置決め部材の図で、(a)平面図、及び(b)側面図で
ある。
【図15】図14のファスナー位置決め部材を、一対の
ファスナーに掛着した状態で示す平面図である。
【図16】図14のファスナー位置決め部材を用いて相
互連結した複数のファスナーが据付けられる複数のガイ
ドを示す平面図である。
【図17】図14のファスナー位置決め部材を、対応の
ガイドに据付けたファスナーに掛着した状態で示す断面
図である。
【図18】本発明の第4の実施形態によるファスナー位
置決め部材の平面図である。
【図19】図18のファスナー位置決め部材をファスナ
ーに掛着した状態で示す平面図である。
【図20】図18のファスナー位置決め部材を掛着した
ファスナーが据付けられるガイドを示す図で、(a)平
面図、及び(b)正面図である。
【符号の説明】
10…ファスナー 12…ガイド 14…基部 16…主表面 18…係合要素 20…箱状部 32…裏面 40…リブ 42…ポスト 44…アンカー 48…側壁部 50…溝部 56…成形主体 58…物品 60…被覆材 70、100、120、150…ファスナー位置決め部
材 72、102、122…第1の掛着部 74、104、124…第2の掛着部 76、106、126、154…係止部 78、108、128、156…本体部 80、110、130…第1スリット 82、112、132…第2スリット 86…延長片 94、114、134、162…突起 96…長手端壁部 98、142…穴 136…対象物係留部 138…フック受け 140…フック部材 160…凹壁部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主表面を有する帯状の基部及び該基部の
    該主表面に設けられる複数の係合要素を備えるファスナ
    ーと、該ファスナーの該基部及び該複数の係合要素を受
    容できる伸長形の溝部を有するガイドとを、相対的に位
    置決めするファスナー位置決め部材において、 前記ファスナーの前記基部に掛着可能な掛着部と、 前記ガイドに係止可能な係止部とを具備し、 前記掛着部を前記ファスナーの前記基部に掛着した状態
    で該基部及び前記複数の係合要素を前記ガイドの前記溝
    部に挿入したときに、前記係止部が該ガイドに係止され
    て該ファスナーと該ガイドとを相対的に位置決めするこ
    と、を特徴とするファスナー位置決め部材。
  2. 【請求項2】 前記ファスナーの前記基部が、前記主表
    面の反対側の裏面に突設される連結要素を備え、前記ガ
    イドが、該ファスナーの該連結要素を露出させた状態で
    該基部及び前記複数の係合要素を前記溝部に受容するよ
    うになっている、請求項1に記載のファスナー位置決め
    部材において、前記掛着部が、該ファスナーの該連結要
    素に掛着されるとともに、前記係止部が、該ガイドの該
    溝部に隣接する壁部分に係止されるファスナー位置決め
    部材。
  3. 【請求項3】 複数の前記掛着部を具備する請求項1又
    は2に記載のファスナー位置決め部材であって、該複数
    の掛着部を複数の前記ファスナーの前記基部にそれぞれ
    掛着することにより、該複数のファスナーを、互いに交
    差する方向へ延びる相対位置関係で相互連結するととも
    に、該複数のファスナーの相対位置関係と実質的同一の
    相対位置関係で配置される複数の前記ガイドに対して位
    置決めするファスナー位置決め部材。
  4. 【請求項4】 第1方向に延びる1つの第1スリットを
    有する第1の前記掛着部と、該第1方向に直交する第2
    方向に延びる2つの第2スリットを有する第2の前記掛
    着部とを具備し、該1つの第1スリットを第1の前記フ
    ァスナーに掛着するとともに該2つの第2スリットを第
    2の前記ファスナーに掛着することにより、該第1及び
    第2のファスナーを互いに略T字状に直交する相対位置
    関係で相互連結する請求項3に記載のファスナー位置決
    め部材。
  5. 【請求項5】 第1方向に延びる1つの第1スリットを
    有する第1の前記掛着部と、該第1方向に直交する第2
    方向に延びる1つの第2スリットを有する第2の前記掛
    着部とを具備し、該1つの第1スリットを第1の前記フ
    ァスナーに掛着するとともに該1つの第2スリットを第
    2の前記ファスナーに掛着することにより、該第1及び
    第2のファスナーを互いに略L字状に直交する相対位置
    関係で相互連結する請求項3に記載のファスナー位置決
    め部材。
  6. 【請求項6】 端縁領域に前記掛着部を備える板状の本
    体部をさらに具備する請求項1〜5のいずれか1項に記
    載のファスナー位置決め部材において、前記係止部は、
    該本体部から水平に延設される延長片を有し、該掛着部
    を前記ファスナーの前記基部に掛着した状態で該基部及
    び前記複数の係合要素を前記ガイドの前記溝部に挿入し
    たときに、該延長片が、該溝部に隣接する該ガイドの側
    壁部に形成された窪みに係止されるようになっているフ
    ァスナー位置決め部材。
  7. 【請求項7】 端縁領域に前記掛着部を備える板状の本
    体部をさらに具備する請求項1〜6のいずれか1項に記
    載のファスナー位置決め部材において、前記係止部は、
    該本体部から鉛直に突設される突起を有し、該掛着部を
    前記ファスナーの前記基部に掛着した状態で該基部及び
    前記複数の係合要素を前記ガイドの前記溝部に挿入した
    ときに、該突起が、該溝部に隣接する該ガイドの長手端
    壁部に形成された穴に嵌入されるようになっているファ
    スナー位置決め部材。
  8. 【請求項8】 前記係止部は、前記掛着部に隣接して設
    けられる凹壁部を有し、該掛着部を前記ファスナーの前
    記基部に掛着した状態で該基部及び前記複数の係合要素
    を前記ガイドの前記溝部に挿入したときに、該凹壁部
    が、該溝部に隣接する該ガイドの長手端壁部に形成され
    た突部を受容するようになっている請求項1〜7のいず
    れか1項に記載のファスナー位置決め部材。
  9. 【請求項9】 前記ファスナーの前記複数の係合要素の
    係合対象物を、該ファスナーに対し予め定めた位置に位
    置決めして係留できる対象物係留部をさらに具備する請
    求項1〜8のいずれか1項に記載のファスナー位置決め
    部材。
  10. 【請求項10】 主表面を有する帯状の基部と、該基部
    の該主表面に設けられる複数の係合要素とを具備し、該
    基部及び該複数の係合要素を受容可能な伸長形の溝部を
    有して成形主体の型内に配置されるガイドを用いたイン
    サート成形工程により、該成形主体に一体的に取付けら
    れるようになっているファスナーにおいて、 前記基部は、前記複数の係合要素をそれぞれに備える複
    数の基部部分に分割され、 前記複数の基部部分に一体的に形成されて、それら基部
    部分を互いに交差する方向へ延びる相対位置関係で相互
    連結するとともに、前記ガイドに係止可能に延設される
    係止部を具備し、 前記複数の基部部分及び前記複数の係合要素を、前記複
    数の基部部分の相対位置関係と同一の相対位置関係で前
    記型内に配置される複数の前記ガイドの前記溝部に挿入
    したときに、前記係止部が少なくとも1つのガイドに係
    止されて、前記基部を該複数のガイドに対して位置決め
    するようになっていること、を特徴とするファスナー。
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