JP2002165577A - 呈味の改善された低塩醤油 - Google Patents

呈味の改善された低塩醤油

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salt
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salt soy
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Tatsuo Yamazaki
達雄 山崎
Kazuo Inamori
和夫 稲森
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Yamasa Shoyu KK
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Yamasa Shoyu KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】呈味が改善された新規な低塩醤油を提供する。 【解決手段】シソ科植物の抽出物を含有する低塩醤油に
関する。また、低塩醤油にシソ科植物の抽出物を含有さ
せることを特徴とする、低塩醤油の呈味の改善法に関す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、呈味が改善された新規
な低塩醤油に関するものである。
【0002】
【従来の技術】和食、洋食を問わず、醤油はさまざまな
料理に使用されている万能調味料である。最近では、減
塩醤油、うす塩醤油等の食塩分を抑えた低塩醤油が開
発、市販され、近年の健康ブームもあり、その需要は増
加傾向にある。
【発明が解決しようとする課題】
【0003】しかし、低塩醤油は、食塩分が低いことに
より、塩味、酸味等の味に物足りなさを感じるという問
題があった。また、この味の物足りなさゆえに、過剰に
使用してしまい、結果的に食塩摂取量が効果的に制限で
きないのではないかということも指摘されていた。
【0004】このための対策としては、たとえば、減塩
醤油に唐辛子やマスタード等の辛みを有する香辛料を添
加し、低塩醤油の味の物足りなさを克服する方法が報告
されている(第52回日本醤油研究所研究発表会要旨
集,p22(2000))。
【0005】低塩醤油の利用形態としては、食材に直接
つけたり、かけたりして利用する場合が多い。このた
め、味の物足りなさは改善できても醤油の本来の風味あ
るいは香味を失うようでは、改善方法としては満足でき
るものではない。したがって、醤油の本来の風味あるい
は香味を失うことなく、味の物足りなさを改善できる方
法の開発が必要であるものの、そのような方法は見いだ
されていないのが現状である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、意外にも低塩醤
油にシソ科植物の抽出物を含有させることにより、醤油
本来の風味、香味が損なうことなく味の物足りなさを改
善することができることを見出し、本発明を完成させ
た。
【0007】すなわち、本発明は、シソ科植物の抽出物
を含有する低塩醤油に関するものである。また、本発明
は、低塩醤油にシソ科植物の抽出物を含有させることを
特徴とする、低塩醤油の呈味の改善法に関するものであ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、上述したように、シソ
科植物の抽出物を含有することで味の物足りなさを改善
した低塩醤油、あるいは低塩醤油にシソ科植物の抽出物
を含有させる、低塩醤油の呈味を改善する方法に関する
ものである。本発明における低塩醤油とは、通常の醤油
と比較して食塩分が低いものであればよく、具体的に
は、食塩分が14%(w/v)以下のうす塩醤油(あさ
塩醤油、あま塩醤油とも呼ばれている)、食塩分が9%
(w/v)以下の減塩醤油、あるいは食塩分がほとんど
ない無塩醤油などをその範ちゅうに入れることができ
る。
【0009】用いるシソ科植物としては、シソ属、イブ
キジャコウソウ属、サルビア属、メボウキ属、ラバンジ
ュラ属等に属する植物であればよく、その中から1種ま
たは2種以上のものを適宜選択して使用することができ
る。具体的には、赤紫蘇、青紫蘇、ちりめん紫蘇(シソ
属)、タイム(イブキジャコウソウ属)、バジル(メボ
ウキ属)、セージ(サルビア属)、イングリッシュ・ラ
ベンダー、フレンチ・ラベンダー(ラバンジュラ属)等
を使用することができ、特にシソ属に属する植物が好ま
しい。
【0010】このようなシソ科植物からの抽出物の調製
は、水蒸気蒸留法、圧搾法、溶媒(水、アルコールな
ど)抽出法、超臨界抽出法等の通常の方法により行うこ
とができ、得られた抽出物あるいはその濃縮物を本発明
で使用すればよい。また、このようなシソ科植物からの
抽出物は既に市販されており、このような市販品(例え
ば三島食品製など)を使用することもできる。
【0011】抽出物を含有させる方法は特に制限される
ものではない。すなわち、低塩醤油製品あるいはその製
造工程(発酵、圧搾、ろ過、火入れなどの各工程)中に
シソ科植物からの抽出物を添加する方法、シソ科植物を
低塩醤油に浸積し、シソ科植物のエキスを醤油中に溶出
後、固液分離する方法、またはシソ科植物エキスの醤油
による溶出と抽出物の添加を併用する方法等を利用する
ことができる。
【0012】抽出物の含有量は、官能検査により最も効
果の発揮できる範囲を決定すればよく、具体的にはシソ
科植物そのものを用いて醤油中で浸積させる場合には、
乾物重量としてシソ科植物を0.01〜10(w/v)
%程度使用すればよい。また、シソ科植物の抽出物を醤
油に添加する場合には、その濃度にも依るが、0.01
〜2(w/v)%程度添加すればよい。
【0013】
【発明の効果】後述の実施例に示すように、シソ科植物
の抽出物を含有させた本発明の低塩醤油は、従来の低塩
醤油と比較して味の物足りなさが改善され、同時に醤油
としての総合的な評価においても優れたものであり、従
来の低塩醤油の欠点を克服するものである。また、本発
明の呈味改善法は、醤油本来の香味を失うことなく、低
塩醤油の欠点を克服できる極めて実用的かつ効果的な方
法である。
【0014】
【実施例】以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明
するが、本発明がこれに限定されないことは明らかであ
る。
【0015】実施例1 赤紫蘇0.5gを洗浄、水切り後、減塩醤油(食塩分9
%)1000mlに常温で2日間漬け込み、遠心分離に
よって固形部を除去した後、濾過して得られるものを本
発明の減塩醤油とした。原料として使用した減塩醤油を
コントロールとし、調製した本発明の減塩醤油(本発明
品)を熟練のパネラー7名で官能評価を行ったところ、
表1に示す結果を得た。なお、評価は、各味(塩味、酸
味、苦味、うま味、甘味)については強いと感じる方を
1位とし、香り、味、総合評価については好ましい方を
1位として1位の数を表に示した。
【0016】
【表1】
【0017】上記の表に示すように、コントロールと比
較して、本発明の減塩醤油の方が塩味、酸味、うま味、
甘味いずれも強く感じる傾向にあり、味の物足りなさが
改善されることが明らかとなった。また、香り、味とも
に顕著に好まれ、総合的にも本発明品の方が好まれる結
果となった。
【0018】実施例2 市販の赤紫蘇液(三島食品製)を減塩醤油(食塩分9
%)に添加し、その香味を官能試験により評価した。そ
の結果、表2に示すように、赤紫蘇液を0.01(w/
v)%〜2.0(w/v)%添加することで、味の物足
りなさが改善されるという良好な結果が得られ、0.1
(w/v)%〜0.5(w/v)%添加した際には、特
に好ましく感じることが明らかになった。
【0019】
【表2】

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シソ科植物の抽出物を含有する低塩醤
    油。
  2. 【請求項2】 シソ科植物が、シソ属、イブキジャコウ
    ソウ属、サルビア属、メボウキ属、ラバンジュラ属から
    選ばれた1種または2種以上からなるものである、請求
    項1記載の低塩醤油。
  3. 【請求項3】 食塩分が14%(w/v)以下である、
    請求項1記載の低塩醤油。
  4. 【請求項4】 赤紫蘇、青紫蘇、ちりめん紫蘇などのシ
    ソ属植物の抽出物を含有し、食塩分が9%(w/v)以
    下である、請求項1記載の低塩醤油。
  5. 【請求項5】 シソ科植物の抽出物を低塩醤油に含有さ
    せることを特徴とする、低塩醤油の呈味改善法。
  6. 【請求項6】 シソ科植物が、シソ属、イブキジャコウ
    ソウ属、サルビア属、メボウキ属、ラバンジュラ属から
    選ばれた1種または2種以上のものである、請求項5記
    載の方法。
  7. 【請求項7】 食塩分が14%(w/v)以下である、
    請求項5記載の方法。
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