JP2002164273A - 計測装置及び露光装置 - Google Patents

計測装置及び露光装置

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JP2002164273A
JP2002164273A JP2000360415A JP2000360415A JP2002164273A JP 2002164273 A JP2002164273 A JP 2002164273A JP 2000360415 A JP2000360415 A JP 2000360415A JP 2000360415 A JP2000360415 A JP 2000360415A JP 2002164273 A JP2002164273 A JP 2002164273A
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light
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interferometer
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JP2000360415A
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Tetsuo Taniguchi
哲夫 谷口
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70691Handling of masks or workpieces

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ステージ等の被計測物体の位置を正確に計測
する。 【解決手段】 被計測物体に対して計測用の光ビームを
出射してその反射光を受光することにより該被計測物体
の位置に関する情報を計測する主干渉計を備えた計測装
置である。第1反射面53を有する第1板状部51及び
該第1板状部に立設され、その先端に第1反射面53と
平行な第2反射面54を有する第2板状部52を有する
基準部材44と、第1反射面53及び第2反射面54に
向けてそれぞれ校正用の光ビーム55,56を出射して
各反射光を受光することにより、第1反射面53及び第
2反射面54間のみかけの寸法を計測する副干渉計を備
えている。該副干渉計により計測されたみかけの寸法と
基準部材44の第1反射面53及び第2反射面54間の
基準寸法の差に基づいて、前記主干渉計による計測結果
を校正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被計測物体の位置
に関する情報を計測する計測装置、及び該計測装置を備
えた露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子、液晶表示素子、撮像素子
(CCD等)、薄膜磁気ヘッドを含むマイクロデバイス
等の製造に際しては、マスクとしてのレチクルのパター
ンを投影光学系を介してフォトレジストが塗布された半
導体ウエハやガラスプレート等の感光基板に露光転写す
るために露光装置が用いられる。
【0003】露光装置は、マスクを保持してXY平面
(投影光学系の光軸に直交する面)内で移動するマスク
ステージ及びマスクに対してZ方向(投影光学系の光軸
に沿う方向)に異なった位置で感光基板を保持してXY
平面内で移動する基板ステージを備えている。マスク及
び基板はマスクステージ及び基板ステージによって位置
決めされた後、あるいは同期移動されながら、該マスク
を介して感光基板を露光する露光処理が行われる。
【0004】マスク又は感光基板を保持するステージの
XY面内における移動は、該ステージの位置を複数のレ
ーザ干渉計により計測し、その計測結果に基づいて制御
される。
【0005】このレーザ干渉計は、光ビーム(レーザ
光)を発振するレーザ装置(発光装置)と、光ビームを
受光する光センサ(受光装置)とを備えており、レーザ
装置からの光ビームは二つに分岐され、一方を基準光、
他方を計測光として、該計測光をステージに固定された
反射鏡に向けて出射して該反射鏡での反射光と該基準光
とを該光センサに入射させ、該基準光と該反射光との位
相差に応じて生じる干渉縞をカウントすることにより、
該ステージ(反射鏡)の位置の変化を計測する装置であ
る。
【0006】このようなレーザ干渉計は、光ビームが通
過する光路の環境状態(圧力、温度、湿度、気体組成
等)の変動により光の屈折率に変化を生じ、その計測結
果に誤差が生じ得る。
【0007】このような誤差を補償するため、その寸法
(基準寸法)が正確に計測された校正用の基準部材のみ
かけの寸法をレーザ干渉計で実測して、その計測値(実
測寸法)が変化した場合に、環境状態の変化に伴い空気
の屈折率が変化したものとして、当該実測寸法と当該基
準寸法の差に基づいて、計測結果を校正することによ
り、より正確な計測結果を得るようにしている。
【0008】このような校正に用いられる従来の基準部
材について、図6を参照して説明する。基準部材71
は、基端部72及び先端部73が閉塞された中空円筒状
の部材(空洞)の先端部に一対の貫通穴74を形成する
とともに、その側面に複数の貫通穴75を形成して構成
される。基準部材71は熱膨張率が小さい材料から製造
されている。基端部72の内面と先端部73の外面は鏡
面加工されることにより、第1及び第2反射面76,7
7となっており、これらの第1及び第2反射面76,7
7は互いに平行となるように設定されている。
【0009】不図示のレーザ干渉計の校正用の一対の光
ビーム78,78は、先端部73の貫通穴74,74を
通過して第1反射面76で反射され、再度貫通穴74,
74を通過してレーザ干渉計に戻る。レーザ干渉計の他
の一対の校正用の光ビーム79,79は第2反射面77
で反射され、レーザ干渉計に戻る。
【0010】第1反射面76で反射された校正用の光ビ
ーム78,78と第2反射面77で反射された他の校正
用の光ビーム79,79とをそれぞれ干渉させて光セン
サでそれぞれ計測することにより、第1反射面76と第
2反射面77との間のみかけの寸法の変化が実測され
る。この第1及び第2反射面76,77間の基準寸法
は、環境条件を極めて厳密に管理した状況下で精密測長
器等により予め計測されている。
【0011】このような基準部材71を、レーザ干渉計
による位置の計測対象としてのマスクやウエハを移動す
るステージの近傍(当該ステージに対する計測用の光ビ
ームの光路の近傍)に設置し、該基準部材71のみかけ
の寸法を常時実測して、このみかけの寸法と基準寸法と
の差に基づいて、計測用の光ビームによる計測結果を校
正する。
【0012】なお、基準部材71の側面に形成されてい
る複数の貫通穴75は、基準部材71の内側と外側の間
で空気の流通を促進して、これらの間で環境状態が相違
してしまうこと、即ち、屈折率が相違してしまうことを
緩和するために設けられている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】従来技術に採用されて
いる基準部材では、上述したように、校正用の光ビーム
の一方(第1反射面で反射されるもの)の光路は基準部
材の内側に配置されているのに対して、計測用の光ビー
ムの光路は必然的に基準部材の外側に配置されることに
なる。
【0014】ここで、基準部材の側面には、複数の貫通
穴が形成されているので、基準部材の内側と外側の環境
状態の差は緩和されるものの、その内側空間は依然とし
て囲われているので、その内側と外側とでは、環境状態
が相違している場合があり、その場合に屈折率に差を生
じることになる。
【0015】このように、計測用の光ビームの光路が基
準部材の外側に配置され、基準部材を計測するための校
正用の光ビームの光路が基準部材の内側に配置される構
成では、かかる屈折率差に起因する誤差を包含すること
になり、正確な校正が行えない場合があるという問題が
ある。
【0016】特に、パターンの微細化等に伴い、計測装
置に許される誤差がますます小さくなってきている現状
においては、刻々と変化する環境状態に時間遅れなく追
随しつつ正確な校正を行う必要があり、そのためには、
校正用の光ビームの光路の環境状態と計測用の光ビーム
の光路の環境状態とが一致ないし近接していることが望
ましい。しかし、従来の基準部材の構成では、基準部材
の内側の環境状態が基準部材の外側の環境状態と一致す
るまでには時間遅れが生じ、これに十分に対応すること
ができなかった。
【0017】本発明はこのような従来技術の問題点に鑑
みてなされたものであり、環境状態の変動により生じる
計測誤差を正確に校正でき、精度の高い計測を行うこと
ができる計測装置を提供することを目的とする。また、
微細パターンを高精度で形成することができる露光装置
を提供することも目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】以下、この項に示す説明
では、本発明を、実施形態を表す図面に示す参照符号に
対応つけて説明するが、本発明の各構成要件は、これら
参照符号を付した図面に示す部材等に限定されるもので
はない。
【0019】上記目的を達成するための本発明の計測装
置は、被計測物体(29)に対して計測用の光ビーム
(45)を出射してその反射光を受光することにより該
被計測物体の位置に関する情報を計測する主干渉計(4
2)を備えた計測装置(33)において、第1反射面
(53)を有する第1板状部(51)、及び該第1板状
部に立設され、その先端に該第1反射面と平行な第2反
射面(54)を有する第2板状部(52)を有する基準
部材(44)と、前記第1反射面に向けて校正用の第1
光ビーム(55)を出射してその反射光を受光するとと
もに、前記第2反射面に向けて校正用の第2光ビーム
(56)を出射してその反射光を受光することにより、
該第1反射面及び該第2反射面の位置に関する情報を計
測する副干渉計(43)と、前記副干渉計により計測さ
れた計測結果に基づく前記第1反射面及び前記第2反射
面の相対位置の変化量に応じて前記主干渉計による計測
結果を校正する校正装置(58)とを備えたことを特徴
とする。なお、本願明細書中において、位置に関する情
報とは、ある特定の位置に対する変位、二点間の寸法な
いし距離、その他の位置を特定するための情報をいう。
【0020】また、上記目的を達成するための本発明の
計測装置は、被計測物体(29)に対して計測光(4
5)を出射してその反射光を受光することにより該被計
測物体の位置に関する情報を計測する計測装置(33)
において、第1反射面(53)を有する第1板状部(5
1)、及び該第1板状部に立設され、その先端に該第1
反射面と平行な第2反射面(54)を有する第2板状部
(52)を有する基準部材(44)と、前記第1反射面
及び前記第2反射面に向けてそれぞれ校正用の光ビーム
(55,56)を出射して各反射光を受光することによ
り、該第1反射面及び該第2反射面の位置に関する情報
を検出する検出装置(43)と、前記検出装置による検
出結果に基づく前記第1反射面及び前記第2反射面の相
対位置の変化量に応じて前記被計測物体の位置に関する
情報を校正する校正装置(58)とを備えたことを特徴
とする。
【0021】本発明によると、基準部材の第1反射面の
位置に関する情報を計測するための第1光ビームは、基
準部材の第2板状部に沿って開放された空間を通過する
ので、従来技術のように円筒状の部材(空洞)の囲われ
た空間内を通過するものと比較して、第1光ビームの光
路の環境状態を計測用の光ビームの光路の環境状態に一
致ないしより近接させることが可能である。従って、計
測用の光ビームの光路の環境状態により近い校正値を得
ることができ、より正確な計測結果を得ることができる
ようになる。また、本発明に係る基準部材は従来の空洞
型の基準部材と比較して構成が簡単であり、その加工も
容易なので、低コスト化を図ることもできる。
【0022】前記計測装置が空調装置による気体の流れ
が存在する環境に設置される場合には、前記第2板状部
が前記気体の流れに沿うように前記基準部材を設けるこ
とが好ましい。気体の流れが基準部材の第2板状部によ
って乱されることが少なくなり、第2光ビームの光路周
囲の気体の入れ替えがより円滑になされるようになるか
らである。この場合において、基準部材は前記第1及び
第2光ビームの光路が計測用の光ビームの光路よりも前
記気体の流れ方向の上流側に位置するように設けること
が好ましい。
【0023】より好ましくは、前記第1光ビームは互い
に平行する一対の第1平行光(55)で構成され、前記
第2光ビームは互いに平行する一対の第2平行光(5
6)で構成され、該第1平行光及び該第2平行光は、該
第1平行光間の中心線と該第2平行光間の中心線が一致
し、且つ該第1平行光を含む面と該第2平行光を含む面
が直交するように配置される。このようにすることで、
基準部材の取付誤差等により、その姿勢が第1及び第2
光ビームに対して僅かに傾いてしまったような場合であ
っても、計測誤差の発生を最小限に抑えることができ
る。前記基準部材(44)は非熱膨張性ないし低熱膨張
性を有する材料から製造することが望ましい。また、上
記目的を達成するための本発明の露光装置は、露光対象
としての基板(W)をパターンが形成されたマスク
(R)を介して露光する露光装置(11)において、前
記基板及び前記マスクの少なくとも一方の位置に関する
情報を計測するために、上記計測装置(27,33)を
備えたことを特徴とする。
【0024】計測誤差の少ない本発明の計測装置を採用
して、マスク及び/又は基板の位置に関する情報を計測
するようにしたので、当該マスク及び/又は基板の移動
や位置決めを高い精度で行うことができるようになる。
これにより、微細パターンを高精度で転写形成すること
ができ、性能や信頼性の高いマイクロデバイス等を製造
することができるようになる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、図面に示す実施
形態に基づき説明する。
【0026】図1は、本発明の実施形態に係る計測装置
を備えた露光装置の概略構成を示す図である。本実施形
態においてはステップ・アンド・スキャン方式の縮小投
影型露光装置を例に挙げて説明する。尚、以下の説明に
おいては、図1中に示されたXYZ直交座標系を設定
し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関
係について説明する。XYZ直交座標系は、X軸及びY
軸が紙面に対して平行となるよう設定され、X軸が紙面
に対して垂直となる方向に設定されている。図中のXY
Z直交座標系は、実際にはXY平面が水平面に平行な面
に設定され、Z軸が鉛直上方向に設定される。
【0027】この露光装置11は、照明光源12として
KrFエキシマレーザ(発振波長248nm)を備えて
いる。照明光源12としては、特に限定されず、g線
(436nm)、i線(365nm)、ArFエキシマ
レーザ(193nm)、Fレーザ(157nm)、A
エキシマレーザ(波長126nm)等を採用する
ことができる。
【0028】照明光源12からパルス発光されたレーザ
ビームLBは、ビーム整形光学系13に入射される。ビ
ーム整形光学系13は、シリンダレンズやビームエキス
パンダ等で構成され、これらにより、後続のフライアイ
レンズ16に効率よく入射するようにビームの断面形状
が整形される。
【0029】ビーム整形光学系13から射出されたレー
ザビームは、エネルギー変調器14に入射される。エネ
ルギー変調器14は、エネルギー粗調器及びエネルギー
微調器等から構成されている。エネルギー粗調器は、回
転自在なレボルバ上に透過率(=(1−減光率)×10
0(%))の異なる複数個のNDフィルタを配置したも
のであり、そのレボルバを回転することにより、入射す
るレーザビームLBに対する透過率を100%から複数
段階で切り換えることができるようになっている。な
お、そのレボルバと同様のレボルバを2段配置し、2組
のNDフィルタの組み合わせによってより細かく透過率
を調整できるようにしてもよい。一方、エネルギー微調
器は、ダブル・グレーティング方式、または傾斜角可変
の2枚の平行平板ガラスを組み合わせた方式等で、所定
範囲内でレーザビームLBに対する透過率を連続的に微
調整するものである。ただし、このエネルギー微調器を
使用する代わりに、照明光源12の出力変調によってレ
ーザビームLBのエネルギーを微調整してもよい。
【0030】エネルギー変調器14から射出されたレー
ザビームLBは、光路折り曲げ用のミラー15を介して
フライアイレンズ16に入射する。フライアイレンズ1
6は、後続のレチクルRを均一な照度分布で照明するた
めに多数の2次光源を形成する。なお、オプティカルイ
ンテグレータ(ホモジナイザー)としてのフライアイレ
ンズ16を用いる代わりに、ロッドインテグレータ(内
面反射型インテグレータ)あるいは回折光学素子等を採
用することができる。
【0031】フライアイレンズ16の射出面には照明系
の開口絞り(いわゆるσ絞り)17が配置されており、
その開口絞り17内の2次光源から射出されるレーザビ
ーム(以下、「照明光IL」と呼ぶ)は、反射率が小さ
く透過率の大きなビームスプリッタ18に入射し、ビー
ムスプリッタ18を透過した照明光ILは、リレーレン
ズ19、20を介してコンデンサレンズ21へ入射す
る。
【0032】リレーレンズ19とリレーレンズ20との
間には、固定スリット板22及び四枚の可動ブラインド
を有するレチクルブラインド23が配置されている。固
定スリット板22は、矩形の開口部を有し、ビームスプ
リッタ18を透過した照明光ILは、リレーレンズ19
を経て固定スリット板22の矩形の開口部を通過するよ
うになっている。この固定スリット板22は、レチクル
のパターン面に対する共役面の近傍に配置されている。
【0033】レチクルブラインド23はそれぞれ独立し
て可動する四枚の可動ブラインド(遮光板)を有し、固
定スリット板22の近傍に配置されている。走査露光の
開始前に可動ブラインド23を移動して適宜な位置に設
定し、あるいは走査露光中に可動ブラインドを適宜に移
動することにより、不要な部分(レクチルパターンが転
写されるウエハW上のショット領域以外)の露光を防止
することができるようになっている。
【0034】固定スリット板22及びレチクルブライン
ド23を通過した照明光ILは、リレーレンズ20及び
コンデンサレンズ21を経て、レチクルステージ24上
に保持されたレチクルR上の矩形の照明領域を均一な照
度分布で照明する。レチクルR上の照明領域内のパター
ンを投影光学系PLを介して投影倍率α(αは例えば1
/4,1/5等)で縮小した像が、フォトレジストが塗
布されたウエハ(感光基板)W上に投影露光される。
【0035】このとき、レチクルステージ24はレチク
ルステージ駆動部25によりY方向に走査される。レチ
クルステージ24の位置は、レチクルステージ24に固
定された反射鏡26及びレーザ干渉計等を備えて構成さ
れる計測装置27により計測される。走査時には該計測
装置27からレチクルステージ24のY座標がステージ
コントローラ28に供給され、ステージコントローラ2
8は供給された座標に基づいてレチクルステージ駆動部
25を介して、レチクルステージ22の位置及び速度を
制御する。
【0036】一方、ウエハWは、不図示のウエハホルダ
を介してウエハステージ29上に載置される。ウエハス
テージ29は、Zチルトステージ30と、Zチルトステ
ージ30が載置されるXYステージ31とを有してい
る。XYステージ31は、X軸方向及びY軸方向にウエ
ハWの位置決めを行うとともに、Y軸方向にウエハWを
走査する。
【0037】Zチルトステージ30は、ウエハWのZ軸
方向の位置(フォーカス位置)を調整するとともに、X
Y平面に対するウエハWの傾斜角を調整する機能を有す
る。ウエハステージ29の位置は、Zチルトステージ3
0に固定された反射鏡32及びレーザ干渉計等を備えて
構成される計測装置33により計測される。この計測装
置33により計測されるウエハステージ29(ウエハ
W)のX座標、及びY座標がステージコントローラ28
に供給され、ステージコントローラ28は、供給された
座標に基づいてウエハステージ駆動部34を介してXY
ステージ31の位置及び速度を制御する。
【0038】ステージコントローラ28の動作は、不図
示の装置全体を統轄制御する主制御系によって制御され
ている。そして、走査露光時には、レチクルRがレチク
ルステージ24を介して+Y軸方向(または−Y軸方
向)に速度Vで走査されるのに同期して、XYステ
ージ31を介してウエハWは−Y軸方向(又は+Y軸方
向)に速度α・V(αはレチクルRからウエハWに
対する投影倍率)で走査される。
【0039】Zチルトステージ30上のウエハWの近傍
に光電変換素子からなる照度むらセンサ35が常設さ
れ、照度むらセンサ35の受光面はウエハWの表面と同
じ高さに設定されている。照度むらセンサ35として
は、遠紫外で感度があり、且つ照明光ILを検出するた
めに高い応答周波数を有するPIN型のフォトダイオー
ド等が使用できる。照度むらセンサ35の検出信号が不
図示のピークホールド回路、及びアナログ/デジタル
(A/D)変換器を介して露光コントローラ36に供給
されている。
【0040】ビームスプリッタ18で反射された照明光
ILは、集光レンズ37を介して光電変換素子よりなる
インテグレータセンサ38で受光され、インテグレータ
センサ38の光電変換信号が、不図示のピークホールド
回路及びA/D変換器を介して出力DSとして露光コン
トローラ36に供給される。インテグレータセンサ38
の出力DSと、ウエハWの表面上での照明光ILの照度
(露光量)との相関係数は予め求められて露光コントロ
ーラ36内に記憶されている。露光コントローラ36
は、制御情報TSを照明光源12に供給することによっ
て、照明光源12の発光タイミング、及び発光パワー等
を制御する。露光コントローラ36は、さらにエネルギ
ー変調器14での減光率を制御し、ステージコントロー
ラ28はステージ系の動作情報に同期してレチクルブラ
インド23の開閉動作を制御する。
【0041】また、上述した露光装置のレチクルステー
ジ24やウエハステージ29では、計測装置27,33
の一部を構成する反射鏡26,32はステージ24,3
0に固定されているものとしたが、ステージの端面を鏡
面加工等することにより反射鏡を構成するようにしても
よい。
【0042】次に、上述した露光装置のウエハステージ
29(ウエハW)の位置を計測するための本発明に係る
計測装置について、図2、図3及び図4を参照して説明
する。図2は本発明に係る計測装置及びその計測対象と
してのステージ等を示す平面図、図3は該計測装置が採
用する校正用の基準部材の構成を示す斜視図である。
【0043】この計測装置33は、ウエハステージ(以
下単にステージということがある)29のX軸方向の位
置を計測するためのレーザ干渉計41、ステージ29の
Y軸方向の位置を計測するためのレーザ干渉計42、レ
ーザ干渉計42による計測結果に含まれる光路の屈折率
変動による誤差を補償するためのレーザ干渉計43、及
び本発明で特徴的な基準部材44を備えている。なお、
以下の説明では、各レーザ干渉計41,42,43を互
いに区別するため、レーザ干渉計41,42を計測用の
レーザ干渉計又は主干渉計といい、レーザ干渉計43を
校正用のレーザ干渉計又は副干渉計ということがある。
【0044】レーザ干渉計41,42,43はいずれも
レーザ光による干渉縞現象を利用した位置計測装置であ
り、図示は省略するが、光ビーム(レーザ光)を発振す
るレーザ装置(発光装置)と光ビームを受光する光セン
サ(受光装置)とを備えている。レーザ干渉計は、該レ
ーザ装置から射出された光ビームを二分岐させて、これ
らの二つの光ビームを計測対象や計測目的等に応じて適
宜に送光した後に光センサに入射させ、二つの光ビーム
の位相差に基づいて計測対象物(この場合はステージ2
9)の位置の変化(変位)を計測する装置である。
【0045】計測用のレーザ干渉計である主干渉計4
1,42は、レーザ装置から射出され二分岐されたレー
ザ光の一方を基準光、他方を計測光として、該計測光を
計測対象物としてのステージ29の反射鏡32X,32
Yに照射してその反射光と、該基準光とを光センサに入
射させることにより、該ステージ29の位置の変化を計
測する。
【0046】この実施形態では、Y軸方向の位置を計測
する主干渉計42は、計測系を二系統有しており、図2
に示されているように、互いにX軸方向に離間した二本
の計測光(光ビーム)45,45がステージ29の反射
鏡32Yに照射されるようになっている。従って、二つ
の計測系の計測結果からステージ29のY軸方向の位置
のみならず、Z軸(図2の紙面に対して垂直な軸)を中
心とした回転をも計測することができる。この場合、二
系統はそれぞれ独立して設けることもできるが、レーザ
装置等の共用可能なものは共用することが、構成の簡略
化の観点から望ましい。なお、この実施形態では、X軸
方向の位置を計測するためのレーザ干渉計41は一系統
のみであり、計測光46はステージ29の反射鏡32X
に照射されるようになっており、ステージ29のX軸方
向の位置のみを計測する。
【0047】基準部材44は、図3にその詳細が示され
ているように構成されている。即ち、この基準部材44
は、矩形板状の第1板状部51の一方の面の中央部に、
同じく矩形板状の第2板状部52を略T字状に立設した
ような形状を有している。この基準部材44は、母材か
ら第1板状部51及び第2板状部52を一体的に削り出
すことにより、又は互いに独立的に製造された第1板状
部51に第2板状部52を接着あるいは溶着等すること
により形成することができる。第1板状部51の第2板
状部52が立設された両側の表面は鏡面加工されて第1
反射面53となっている。また、第2板状部52の先端
面も同様に鏡面加工されることにより第2反射面54と
なっている。第1反射面53と第2反射面54とは平行
に設定されている。
【0048】この基準部材44は、熱膨張係数が極めて
小さい材料で形成されている。低熱膨張性の材料として
は、特に限定されないが、この実施形態では、熱膨張係
数(線膨張係数)が0.1ppm以下の低熱膨張性セラ
ミックスを使用した。この低熱膨張性セラミックスとし
ては、ガラスセラミックス又はコーディライト系あるい
はアルミナ系のセラミックスを採用することができる。
【0049】このうちガラスセラミックスを用いる場合
には、結晶化相とガラス相とを混合状態に有しており、
ハイクオーツ構造をした結晶化相を約70〜78%含ん
でいる超精密ガラスセラミックス、例えば「ゼロデュア
(商品名)」として市販されているものを採用するとよ
い。ガラス相はプラスの熱膨張性を有し、結晶化相はマ
イナスの熱膨張性を有しているため、結晶化条件を適宜
に制御調整してその含有量を調整することによって特定
の温度範囲内で線熱膨張係数を任意に設定することがで
き、熱膨張係数を極めて小さく、あるいはゼロ(若しく
はマイナス)にすることができる。このようなガラスセ
ラミックスは、方向性がなく、気孔のない表面を持ち、
化学的な特性や強度は通常のガラスとほぼ同じなので、
通常のガラスを加工するのと同じ機械や工具を用いて加
工できて、その面からも都合がよい。
【0050】第1反射面53及び第2反射面54につい
ては、上記のような低熱膨張性のセラミックス材料から
なる母材(第1板状部51、第2板状部52)の第1反
射面53及び第2反射面54となる部分を超精密に研磨
した上で、銀やアルミニウム等の高い光反射率を有する
材料を真空蒸着法等により蒸着し、その表面に保護膜を
形成することにより形成することができる。
【0051】基準部材44は、この実施形態では、主干
渉計42の計測光45の光路の近傍であって、ステージ
29の移動の障害とならないように、ステージ29の上
側(Z軸方向上側)に位置するように設けられている。
基準部材44は、図示は省略するが、例えば投影光学系
PLを支持するフレームにステー等を介して取り付けら
れる。
【0052】校正用のレーザ干渉計である副干渉計43
は、レーザ装置(レーザ干渉計41,42のレーザ装置
と共用し、あるいは独立して設けることができる)から
射出された光ビームの一方を相対位置(寸法)の変化を
計測する二地点(この実施形態では基準部材44の第1
反射面53及び第2反射面54)の一方(この実施形態
では第1反射面53)に照射しその反射光と、光ビーム
の他方を該二地点の他方(この実施形態では第2反射面
54)に照射しその反射光とを光センサに入射させるこ
とにより、該計測対象とする基準部材44の二地点(第
1反射面53と第2反射面54)の間の相対変位(寸法
変化)を計測する。
【0053】この実施形態では、副計測計43は各反射
面53,54をそれぞれ計測する計測系を二系統有する
ダブルパス方式を採用している。即ち、図3に示されて
いるように、第1反射面53の第2板状部52を挟んで
一方の側(図3で第2板状部52の上側)及び他方の側
(図3で第2板状部52の下側)を通過するように互い
に平行な二本の第1計測光(第1平行光)55,55が
照射されるようになっている。また、同様に第2反射面
54に向けて互いに離間して互いに平行な二本の第2計
測光(第2平行光)56,56が照射されるようになっ
ている。第1計測光55,55の一方と第2計測光5
6,56の一方が、及び第1計測光55,55の他方と
第2計測光56,56の他方がそれぞれ対応する光セン
サに入射されることにより、基準部材44の第1反射面
53と第2反射面54との間の寸法の変化を計測するこ
とができる。
【0054】第1計測光55,55及び第2計測光5
6,56は、図3に示されているように、第1計測光5
5,55間の中心線と第2計測光56,56間の中心線
が一致し、且つ第1計測光55,55を含む面はYZ面
と平行に、第2計測光56,56を含む面はXY面と平
行になるように、即ち、両面が直交するように配置され
ている。そして、第1計測光55,55間の中心線及び
第2計測光56,56間の中心線は、第2板状部52の
中心線(その長手方向(X軸方向)に平行な線であっ
て、該長手方向に直交する断面(ZX面)における対角
線の中心を通る線)と一致している。
【0055】副干渉計43からの第1計測光55,55
は、第2板状部52の側面に沿って通過して、それぞれ
第1板状部51の第1反射面53で反射し、再度同じ光
路上を送られて副干渉計43に戻る。一方、副干渉計4
3からの第2計測光56,56は、第2板状部52の先
端の第2反射面54で反射し、再度同じ光路上を送られ
て副干渉計43に戻る。これにより、基準部材44の第
1反射面53と第2反射面54との間のみかけの寸法が
二つ実測される。第1計測光55,55の一方と第2計
測光56,56の一方による計測結果と第1計測光5
5,55の他方と第2計測光56,56の他方による計
測結果は平均されて、当該平均値がこの副干渉計43の
計測結果とされる。なお、平均前の二つの計測結果の差
が予め決められた所定値よりも大きい場合には、取付不
良等によって基準部材44の姿勢が適正でないか、ある
いは副干渉計43の調整が十分でない等の問題があるも
のと考えられるので、その旨の警告(例えば、露光装置
11が備えるコンソールの表示装置に表示し、警告灯を
点灯し、あるいは警告音を鳴動する等)を発するように
するとよい。
【0056】副干渉計43による第1計測光55,55
及び第2計測光56,56の配置を、基準部材44との
関係で、上述したような所定の関係となるように設定し
たのは、基準部材44が傾いて設置された場合に生じる
誤差(コサイン誤差)を小さくすることができるからで
ある。これを図4(a)〜図4(d)を参照して詳細に
説明する。
【0057】図4(a)及び図4(b)は基準部材44
を図2においてX軸方向から見た図である。図4(a)
は基準部材44が正しく設置された状態を示し、図4
(b)は基準部材44がYZ面内で(即ち、X軸周り
に)僅かに回転して設置された状態を示している。図4
(c)及び図4(d)は基準部材44の第2板状部52
の位置を図示のように若干変更した基準部材44’を用
い、第1反射面を計測する一対の光ビーム55’,5
5’を含む面と第2反射面を計測する一対の光ビーム5
6’,56’を含む面とを略平行に設定した場合を示し
ており、図4(c)は基準部材44’が正しく設置され
た状態を示し、図4(d)は基準部材44’が図4
(b)と同様にYZ面内で僅かに回転して設置された状
態を示している。
【0058】図4(b)においては、光ビーム55の一
方(上側)と光ビーム55の他方(下側)の光路長に差
が生じるが、これらを平均することにより、誤差は相殺
される。これに対して、図4(d)においては、光ビー
ム55’,55’は、図4(c)の場合と比較して光路
長が双方共に長くなり、誤差が相殺されることはない。
従って、本実施形態のような構成・配置とすることが誤
差低減の観点から有利であることが理解される。
【0059】この計測装置33が備える制御系の概略が
図5に示されている。即ち、この計測装置33は、記憶
装置(メモリ)57及びマイクロコンピュータからなる
計測制御装置(校正装置を含む)58を備えて構成され
ており、計測制御装置58には主干渉計41,42によ
るステージ29のX軸方向及びY軸方向の位置について
の計測結果並びに副干渉計43による基準部材44のみ
かけの寸法についての計測結果が供給されるようになっ
ている。
【0060】また、基準部材44の第1反射面53と第
2反射面54との間の基準寸法は、環境条件を極めて厳
密に管理した基準環境(例えば、温度を20℃、気圧を
1気圧、気体の組成を空気(例えば、窒素78%、酸素
21%、その他1%)とする)下で、精密測長器により
あるいは当該副干渉計43により予め計測されている。
そして、この基準寸法は、計測制御装置58の記憶装置
57に記憶保持されている。
【0061】計測制御装置58は、副干渉計43により
計測された基準部材44のみかけの寸法と記憶装置57
に記憶された基準部材44の基準寸法とに基づいて、現
在の環境状態における誤差を補償するための校正値(例
えば、単位寸法当たりの誤差量)を算出し、主干渉計4
2による計測結果を該校正値によって校正した値をY軸
方向のステージ29の現在位置としてステージコントロ
ーラ28に供給する。なお、この実施形態では、計測制
御装置58は、X軸方向の主干渉計41についての計測
結果は校正せずにそのままX軸方向のステージ29の現
在位置としてステージコントローラ28に供給する。ス
テージコントローラ28は、計測装置33から供給され
たステージ29のX軸方向の現在位置及びY軸方向の現
在位置に基づいて、ステージ駆動装置34を介してウエ
ハステージ29の移動を制御する。
【0062】図2において、59は空調装置であり、空
調装置59はフィルタを備え、この露光装置が収容され
るチャンバ内に温度調節された清浄な空気を供給する。
この空調装置59による送風によってチャンバの一の側
面からこれに対向する他の側面に向かう空気流60が生
成される。該空調装置59の送風口に対して該露光装置
(ステージ29)を挟んで対向する位置に空気の排出口
を設けてもよい。
【0063】この実施形態では、空調装置59によって
生成される空気流60は、X軸方向に沿って生成される
ように空調装置59の送風口等を配置している。そし
て、基準部材44はその第2板状部52がXY面に平行
となるように設けられている。即ち、空調装置59によ
る空気流60に沿うように設けられている。これは、基
準部材44をYZ面に平行となるように設けると、空気
流60を遮ることになり、空気流60の流れが乱れてし
まい、レーザ干渉計42,43の計測光の光路上の空気
の入れ換えを円滑に行うことができない場合があるの
で、これを防止するためである。
【0064】なお、図2に示されているように、本実施
形態では、主干渉計42の計測光45の光路よりも上流
側(空調装置59の送風口側)に基準部材44を計測す
るための副干渉計43の光路55,56を配置してお
り、このように配置するのが望ましい。即ち、基準部材
44の計測時に副干渉計43の計測光55,56の光路
を含む空間にあった空気が主干渉計42の計測光45の
光路を含む空間に至るまでの時間差に相当する時間だけ
遡った時点での副干渉計43による計測結果を用いて主
干渉計42による計測結果を校正するようにすれば、基
準部材44の計測時の空気の屈折率とステージ29の計
測時の空気の屈折率とをより接近させることができ、校
正後の計測結果をさらに高精度化することができるから
である。
【0065】上述した実施形態では、X軸方向の主干渉
計41による計測結果については、特別に校正を行わな
いものとしたが、Y軸方向の主干渉計42による計測結
果と同様に、副干渉計43による計測結果に基づいて校
正するようにしてもよい。また、副干渉計43と同様の
副干渉計及び基準部材44と同様の基準部材を別途独立
的にX軸方向の主干渉計41に隣接して設けて、当該副
干渉計の計測結果に基づいてX軸方向の主干渉計41の
計測結果を校正するようにしてもよい。さらに、Y軸方
向の主干渉計42はXY平面とほぼ平行な2本の計測光
45によってウエハステージ29(ウエハW)のY座標
とZ軸回りの回転量(ヨーイング量)との両方を計測で
きるものとしたが、その2本の計測光45に対してZ軸
方向に離れ、かつ平行に照射されるもう1本の計測光4
5を加え、ウエハステージ29のX軸回りの回転量(ピ
ッチング量)を計測可能としてもよい。同様に、X軸方
向の主干渉計41で計測光46に対してZ軸方向に離
れ、かつ平行に照射されるもう1本の計測計46を加
え、ウエハステージ29のY軸回りの回転量(ローリン
グ量)を計測可能としてもよい。なお、主干渉計41、
42でそれぞれ用いる計測光の本数はこれらに限られる
ものではなく任意で構わない。なお、前述の実施形態で
は第1板状部51がウエハステージ29や反射鏡32と
は別の部材となっていたが、例えばウエハステージ29
の一部の端面を鏡面加工するなどして第1反射面53と
してもよい。
【0066】レチクルステージ24の位置を計測する計
測装置27については、上述したウエハステージ29の
位置を計測する計測装置33と同様であるので、その説
明は省略する。なお、この場合において、レチクルRを
X軸方向に移動しない構成である場合には、図2におい
て、主干渉計41は省略されることになる。
【0067】また、上述した実施形態では、基準部材4
4は環境状態(特に温度)の変化によりその基準寸法は
変化しないことを前提としており、このような理想的な
(熱膨張率がゼロのあるいは極めて小さい)基準部材は
上述したゼロデュア等によって実現可能であり、このよ
うな基準部材を用いることが望ましい。但し、基準部材
を熱膨張を伴う材料から製造した場合には、温度変化に
伴う第1反射面53と第2反射面54間の寸法の変化を
予め計測し、あるいは理論的に求め、位置計測時の基準
部材44の温度又は環境温度を計測して、該環境温度に
応じて校正に用いる基準部材44の基準寸法を補正する
ようにすればよい。
【0068】ステージ29の設置される環境について
は、上述の実施形態では、通常の空気が存在する環境を
前提として説明したが、空気以外の高純度ヘリウムや窒
素、その他の不活性ガスでパージされた環境下であって
も、同様に本発明を適用することができる。
【0069】尚、以上説明した実施形態は、本発明の理
解を容易にするために記載されたものであって、本発明
を限定するために記載されたものではない。従って、上
記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範
囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨であ
る。
【0070】例えば、上述した実施形態では、ステップ
・アンド・スキャン方式の縮小投影露光装置のレチクル
ステージ及びウエハステージの位置計測に本発明の計測
装置を適用したものを説明したが、ステップ・アンド・
リピート方式又はステップ・アンド・スティッチ方式の
縮小投影型露光装置やミラープロジェクション・アライ
ナーなど、いかなる方式の露光装置に対しても適用する
ことが可能である。
【0071】また、半導体素子や液晶表示素子の製造に
用いられる露光装置だけでなく、プラズマディスプレ
イ、薄膜磁気ヘッド、及び撮像素子(CCDなど)、マ
イクロマシン、DNAチップなどの製造に用いられる露
光装置、及びレチクル又はマスクを製造するために、ガ
ラス基板又はシリコンウエハなどに回路パターンを転写
する露光装置にも本発明を適用できる。即ち本発明は、
露光装置の露光方式や用途等に関係なく適用可能であ
る。
【0072】本実施形態の露光装置の照明光ILとして
は、KrFエキシマレーザに限定されず、g線やi線、
ArFエキシマレーザ、Fレーザから出射される光を
用いることができる。また、X線(EUV光を含む)、
あるいはイオンビームや電子線などの荷電粒子線を用い
ることもできる。さらに、YAGレーザ又は半導体レー
ザなどの高調波発生装置などを用いてもよい。例えば、
DFB半導体レーザ又はファイバーレーザから発振され
る赤外域、又は可視域の単一波長レーザを、エルビウム
(又はエルビウムとイットリビウムの両方)がドープさ
れたファイバーアンプで増幅し、さらに非線形光学結晶
を用いて紫外光に波長変換した高調波を用いてもよい。
尚、単一波長発振レーザとしてはイットリビウム・ドー
プ・ファイバーレーザを用いる。
【0073】投影光学系は縮小系のみならず等倍系ある
いは拡大系のいずれでもよい。さらに、投影光学系は屈
折系のみならず反射屈折系あるいは反射系のいずれでも
よい。
【0074】前述した本発明の実施形態に係る露光装置
(図1)は、照明光源12、照明光学系13〜21、レ
チクルステージ24、ウエハステージ29、投影光学系
PL、主干渉計41,42、副干渉計43及び基準部材
44を含む計測装置27,33等の図1及び図2に示さ
れた各要素が電気的、機械的、又は光学的に連結して組
み上げられた後、総合調整(電気調整、動作確認等)を
することにより製造される。尚、露光装置の製造は、温
度及びクリーン度等が管理されたクリーンルームで行う
ことが望ましい。
【0075】本発明の実施形態に係る露光装置を用いて
デバイス(ICやLSI等の半導体チップ、液晶パネ
ル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)を生
産するには、まず、設計ステップにおいて、デバイスの
機能設計(例えば、半導体デバイスの回路設計等)を行
い、その機能を実現するためのパターン設計を行う。引
き続き、マスク製作ステップにおいて、設計した回路パ
ターンを形成したマスクを製作する。一方、ウエハ製造
ステップにおいて、シリコン等の材料を用いてウエハを
製造する。
【0076】次に、ウエハプロセスステップにおいて、
上記ステップで用意したマスクとウエハを使用して、リ
ソグラフィ技術によってウエハ上に実際の回路等を形成
する。次いで、組立ステップにおいて、ウエハプロセス
ステップにおいて処理されたウエハを用いてチップ化す
る。この組立ステップには、アッセンブリ工程(ダイシ
ング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封
入)等の工程が含まれる。最後に、検査ステップにおい
て、組立ステップで作製されたデバイスの動作確認テス
ト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経た
後にデバイスが完成し、これが出荷される。
【0077】なお、上述した実施形態は、露光装置のス
テージ(ウエハステージ、レチクルステージ)の計測装
置に本発明を適用したものを例示したが、露光装置以外
の他の装置に採用される可動ステージの位置計測に用い
る計測装置に適用することができる。また、そのような
可動ステージの位置を計測するものにも限定されず、レ
ーザ干渉計を用いて移動する物体を計測する計測装置で
あれば、どのような計測装置にも適用することができ
る。
【0078】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ステージ
等の被計測物体の位置を正確に計測することができ、高
精度計測を行うことができる計測装置及び微細パターン
を高精度で形成することができる露光装置を提供するこ
とができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る露光装置の全体構成
を示す図である。
【図2】 本発明の実施形態に係る露光装置の要部構成
を示す図である。
【図3】 本発明の実施形態に係る計測装置の基準部材
の構成を示す斜視図である。
【図4】 基準部材の設置不良により生じる誤差につい
て説明するための図である。
【図5】 本発明の実施形態に係る計測装置の制御系の
構成を示すブロック図である。
【図6】 従来技術の基準部材の構成を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
R…レチクル(マスク) PL…投影光学系 W…ウエハ(感光基板) 11…露光装置 12…照明光源 24…レチクルステージ 26…反射鏡 27…レチクルステージ用の計測装置 28…ステージコントローラ 32…反射鏡 33…ウエハステージ用の計測装置 41…X軸方向主干渉計 42…Y軸方向主干渉計 43…副干渉計 44…基準部材 45,46…計測用の光ビーム 51…第1板状部 52…第2板状部 53…第1反射面 54…第2反射面 55,56…校正用の光ビーム 58…計測制御装置(校正装置) 58…記憶装置 59…空調装置 60…空気流れ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被計測物体に対して計測用の光ビームを
    出射してその反射光を受光することにより該被計測物体
    の位置に関する情報を計測する主干渉計を備えた計測装
    置において、 第1反射面を有する第1板状部、及び該第1板状部に立
    設され、その先端に該第1反射面と平行な第2反射面を
    有する第2板状部を有する基準部材と、 前記第1反射面に向けて校正用の第1光ビームを出射し
    てその反射光を受光するとともに、前記第2反射面に向
    けて校正用の第2光ビームを出射してその反射光を受光
    することにより、該第1反射面及び該第2反射面の位置
    に関する情報を計測する副干渉計と、 前記副干渉計により計測された計測結果に基づく前記第
    1反射面及び前記第2反射面の相対位置の変化量に応じ
    て前記主干渉計による計測結果を校正する校正装置とを
    備えたことを特徴とする計測装置。
  2. 【請求項2】 空調装置による気体の流れが存在する環
    境に設置される計測装置であって、 前記第2板状部が前記気体の流れに沿うように前記基準
    部材を設けたことを特徴とする請求項1に記載の計測装
    置。
  3. 【請求項3】 前記第1光ビームは互いに平行する一対
    の第1平行光で構成され、前記第2光ビームは互いに平
    行する一対の第2平行光で構成され、該第1平行光及び
    該第2平行光は、該第1平行光間の中心線と該第2平行
    光間の中心線が一致し、且つ該第1平行光を含む面と該
    第2平行光を含む面が直交するように配置されたことを
    特徴とする請求項1又は2に記載の計測装置。
  4. 【請求項4】 被計測物体に対して計測光を出射してそ
    の反射光を受光することにより該被計測物体の位置に関
    する情報を計測する計測装置において、 第1反射面を有する第1板状部、及び該第1板状部に立
    設され、その先端に該第1反射面と平行な第2反射面を
    有する第2板状部を有する基準部材と、 前記第1反射面及び前記第2反射面に向けてそれぞれ計
    測光を出射して各反射光を受光することにより、該第1
    反射面及び該第2反射面の位置に関する情報を検出する
    検出装置と、 前記検出装置による検出結果に基づく前記第1反射面及
    び前記第2反射面の相対位置の変化量に応じて前記被計
    測物体の位置に関する情報を校正する校正装置とを備え
    たことを特徴とする計測装置。
  5. 【請求項5】 前記基準部材は非熱膨張性ないし低熱膨
    張性を有する材料からなることを特徴とする請求項1〜
    4のいずれか一項に記載の計測装置。
  6. 【請求項6】 露光対象としての基板をパターンが形成
    されたマスクを介して露光する露光装置において、 前記基板及び前記マスクの少なくとも一方の位置に関す
    る情報を計測するために、請求項1〜5のいずれか一項
    に記載の計測装置を備えたことを特徴とする露光装置。
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WO2020026563A1 (ja) * 2018-08-01 2020-02-06 日本電気硝子株式会社 カメラのキャリブレーション方法、キャリブレーション装置及びキャリブレーション用ターゲット

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