JP2002160166A - 超砥粒工具 - Google Patents

超砥粒工具

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JP2002160166A
JP2002160166A JP2000355812A JP2000355812A JP2002160166A JP 2002160166 A JP2002160166 A JP 2002160166A JP 2000355812 A JP2000355812 A JP 2000355812A JP 2000355812 A JP2000355812 A JP 2000355812A JP 2002160166 A JP2002160166 A JP 2002160166A
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Haruo Inoue
治男 井上
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Abstract

(57)【要約】 【課題】切断加工中において、基盤の歪みの発生を防止
することができるとともに切断加工中に発生する被削材
の切り粉による基盤への損傷を回避することにより、さ
らに切断精度を高めた超砥粒工具を提供する。 【解決手段】超砥粒工具としての超砥粒切断ホイール1
は、円盤状の基盤2と、基盤2の外周部に形成された超
砥粒層3とを備え、基盤2は、Co、Ni、Fe、Cr
からなる群より選ばれた1種以上の元素を含む結合相
と、炭化タングステンを含む第1の硬質分散相と、アル
ミナ質、炭化珪素質、立方晶窒化硼素質からなる群より
選ばれた1種以上の硬質砥粒を含む第2の硬質分散相か
らなる硬質材料である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、超砥粒工具に関
するものであり、その中でも特に、光学ガラス、セラミ
ックス、水晶、磁性材料、半導体材料などの切断加工及
び溝入れ加工に用いられる超砥粒切断ホイールに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】ダイヤモンドや立方晶窒化硼素などの超
砥粒を用いた超砥粒工具は、難削材の加工、各種材料の
高能率で高精度な加工に広く使用されている。特に、新
たなセラミックス材料や磁性材料などを微細な部品に加
工する場合に切断用超砥粒工具が用いられている。切断
用超砥粒工具の1種として超砥粒切断ホイールが、たと
えば、磁性材料、半導体材料、光学ガラス、セラミック
ス等の切断加工や溝入れ加工に用いられる。磁気ヘッド
のコアとなるフェライトブロックに溝を形成する場合
や、光学ガラスの素材からプリズムを切断して分離する
場合には、外径が50mm〜300mm、刃部の厚みが
0.1mm〜4.0mmの超砥粒切断ホイールが用いら
れる。
【0003】従来の超砥粒切断ホイールの基板材料は主
に鋼であり、たとえば、調質された炭素工具鋼、合金工
具鋼、高速度工具鋼等である。刃部を形成する超砥粒層
は基盤の外周部に結合材によって固着されている。超砥
粒切断ホイールは単一刃で使用されることは少ない。特
に電子部品、光学部品等の量産ラインにおいては、複数
の超砥粒切断ホイールを組み合わせたホイール、一般的
にはマルチセットホイールと呼ばれるものが用いられ
る。
【0004】複数の切断加工用超砥粒切断ホイール、ま
たは溝入れ加工用超砥粒切断ホイールをスライシングマ
シンのホイールフランジに組み込むことによって同時に
多数の切断加工または溝入れ加工が行われる。また、刃
先形状の異なった総形超砥粒ホイールを2種類以上、そ
れぞれ複数個、ホイールフランジに組み込むことによっ
て多数の切断加工と溝入れ加工とが同時に行われる。
【0005】磁性材料、光学ガラス、半導体材料等を超
砥粒切断ホイールで加工して微小部品を製作する場合、
高能率で高精度な加工が要求される。特に、加工精度に
対する要求は厳しい。上述のようにマルチセットホイー
ルを用いる場合、高精度な加工に対応するためには、マ
ルチセットホイールの単一ピッチ精度、累積ピッチ精度
及び溝入れ幅の精度をそれぞれ数μm以内にする必要が
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、高能率
で加工する場合には、超砥粒切断ホイールを高速度で回
転させ、かつ送る必要がある。このとき、超砥粒切断ホ
イールの外周部に形成された超砥粒層が被加工物に高速
度で接触するため、超砥粒切断ホイールの基盤に大きな
応力、いわゆる研削応力が発生する。その結果、超砥粒
切断ホイールの基盤に曲がりやうねりなどの歪みが切断
加工中に発生する。この基盤の歪みが大きくなると、超
砥粒切断ホイールが蛇行して回転するので被加工物の切
断面や溝の直角精度、幅精度、平面精度などの要求精度
を満足することができなくなる。超砥粒切断ホイールの
基盤にさらに大きな応力が発生すると基盤により大きな
歪みが発生する。
【0007】その結果、被加工物の角部に大きなチッピ
ングが発生する場合があり製造歩留まりの低下を招くと
いう問題があった。上記のような問題を解決するために
WC、TiC、MoC、NbC、TaC、Cr
の4a、5a、6a族に属する金属の炭化物粉末をF
e、Co、Ni、Mo、Cu、Pb、Sn又はそれらの
合金を用いて焼結結合した合金でこれらの中でも特にW
C−Co系、WC−TiC−Co系、WC−TiC−T
aC−Co系の超硬合金からなる基盤を用いたダイヤモ
ンド砥石外周刃が特開平9−174441号公報、特開
平1−164563号公報などで提案されている。この
ダイヤモンド砥石外周刃を用いると、切断加工中に大き
な応力が基盤に発生しても、それによって生ずる歪みが
小さいので、比較的高い精度で磁性材料などの被加工物
を切断加工することができる。
【0008】しかしながら、基板の材料としてWC−C
o系等の超硬合金を用いた場合、切断加工中に発生する
切り粉によって基盤が熱せられるために、切断精度が悪
くなるという問題があった。ブロック形態の材料を多数
個に切断する場合、加工効率を向上させるために深い切
り込み深さで一度で切断加工を行うのが一般的である。
特にこの場合、切断刃の基盤と被削材との間に多量の切
り粉がたまり、その切り粉によって基板の表面が熱せら
れることによって、切断精度が悪くなるという問題点が
あった。
【0009】また、上記の場合、材料歩留まりを向上さ
せるために切断刃を薄くすると、切断刃の基盤強度が不
足するので、切断精度が悪くなるという問題があった。
そこでこの発明の目的は、切断加工中の曲がりやうねり
等の歪みを防止する事が可能な機械的強度、剛性を備え
るとともに、切断加工時に発生する被削材等の切り粉に
よる基盤への損傷を回避し、切断精度をより向上させる
事が可能な基盤を備えた超砥粒工具を提供する事であ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明に従った超砥粒
工具は、円盤状の基盤と、基盤の外周部に形成された砥
粒層とを備えた超砥粒工具であって、基盤は、第1の硬
質分散相と第2の硬質分散相と結合相とを含む硬質材料
からなり、第1の硬質分散相は炭化タングステンを含
み、第2の硬質分散層はアルミナ質、炭化珪素質、立方
晶窒化硼素質からなる群より選ばれた1種以上の硬質砥
粒を含み、結合相は、Co(コバルト)、Ni(ニッケ
ル)、Fe(鉄)、Cr(クロム)の中から選択された
1種以上の元素を含む。(請求項1)
【0011】この発明の超砥粒工具においては、基盤を
構成する硬質材料は、従来のWC−Co系超硬合金に比
べて、切断加工時に発生する被削材などの切り粉(超砥
粒や研削液を含む)による基盤への損傷を回避し、切り
粉による基盤の発熱を抑制することができるので、切断
精度を向上することができる。また、この発明の超砥粒
工具の基盤を構成する硬質材料は、従来のWC−Co系
超硬合金に匹敵する機械的強度、剛性、硬度を備えてい
るため、切断加工中において基盤の曲がりやうねり等の
歪みを効果的に防止することができる。
【0012】そして、この発明の超砥粒工具は、第2の
硬質分散相を0.1重量%以上3重量%以下含み、結合
相を5重量%以上30重量%以下含むことが好ましい。
(請求項2)
【0013】この発明の超砥粒工具において、硬質材質
のヤング率が4.0×1011Pa以上であるのが好ま
しい。(請求項3)
【0014】好ましくは、基盤の外径は50mm以上3
00mm以下、厚みは0.1mm以上4mm以下であ
る。(請求項4)
【0015】好ましくは、砥粒層は、ダイヤモンド砥
粒、立方晶窒化硼素砥粒またはこれらの混合砥粒を含
む。(請求項5)
【0016】好ましくは、砥粒層は、砥粒とレジンボン
ド、メタルボンド、ビトリファイドボンド、電着ボンド
及びこれらの複合の結合形態からなる群より選ばれた1
種の形態で砥粒を結合する結合材とを含む。(請求項
6)
【0017】この発明の超砥粒工具は、好ましくは切断
ホイールである。(請求項7)
【0018】
【発明の実施の形態】WC−Co系の超硬合金からなる
基盤を用いると、鋼の基盤に比べてヤング率が高いた
め、切断加工中において基盤の曲がりやうねりなどの歪
みを効果的に防止することができるので、切断精度の向
上を期待することができる。しかしながら、切断加工時
に被削材などの切り粉(超砥粒や研削液を含む)で基板
の表面が熱せられることによって切断精度が悪くなると
いう問題がある。本発明の基盤材料には、炭化タングス
テンを含む第1の硬質分散相に加えて、アルミナ質、炭
化珪素質の硬質砥粒を含む第2の硬質分散相が存在する
事により、切り粉による基盤の損傷を回避し、砥粒によ
る研削能力を持たせることより効果的に発熱を抑制する
ことができるので、切断精度を向上することができる。
【0019】この発明の超砥粒工具の1つの好ましい実
施形態として、基盤を構成する硬質材料は、炭化タング
ステンを含む第1の硬質分散相と、アルミナ質、炭化珪
素質の硬質砥粒の1種以上を含む第2の硬質分散相とを
含み、第2の硬質分散相の含有量は0.1重量%以上3
重量%以下である。第2の硬質分散相の含有率が0.1
重量%未満では切断加工時に被削材などの切り粉で基盤
表面が熱せられることによって切断精度が悪くなる。ま
た、第2の硬質分散相の含有率が3重量%を超えると、
基盤の製造工程において、焼結体としての基盤に気孔が
多くなり、基盤の強度低下、ヤング率の低下の原因とな
り好ましくない。基盤の強度、ヤング率を考慮すると、
第2の硬質分散相の含有量は0.3重量%以上2.5重
量%以下であることがより好ましい。
【0020】上記結合相は、Co、Ni、Fe、Crの
いずれかを含む。結合相として、特に、Co、Ni及び
Crを用いるのが最も好ましい。硬質材料における結合
相の含有率は、より好ましくは5質量%以上20質量%
以下である。さらに、Crは結合相の結晶粒の粗大化を
防止し、かつ、耐食性を向上させるために、0.1重量
%以上5重量%以下含有させることが好ましい。
【0021】磁性材料、半導体材料、光学ガラス、セラ
ミックス等の切断加工や溝入れ加工をする場合、超砥粒
切断ホイールの基盤には相当の剛性が要求される。基盤
に必要とされる剛性としては、ヤング率では4.0×1
11Pa以上である。本発明の超砥粒工具において
は、炭化タングステンを含む第1の硬質分散層とアルミ
ナ質、炭化珪素質の硬質砥粒を含む第2の硬質分散相と
結合層を調整することにより、4.0×1011Pa以
上のヤング率を有する基盤を得ることは容易である。従
って本発明の超砥粒工具の基盤においても超硬合金に匹
敵する剛性を得ることができる。
【0022】本発明の超砥粒工具の1種として超砥粒切
断ホイールは精密な切断加工や溝入れ加工に用いられ
る。この場合、複数枚の超砥粒切断ホイールを研削盤に
取り付けて使用することが多い。このため、超砥粒切断
ホイールの基盤の外径は300mm以下、厚みが4.0
mm以下に限定される。最も良く用いられる基盤として
は、外径が100mm〜250mm、厚みが0.2〜
3.0mmの範囲のものである。
【0023】本発明の超砥粒工具の砥粒層は、ダイヤモ
ンド砥粒、立方晶窒化硼素砥粒またはこれらの混合砥粒
を含む超砥粒と、この超砥粒を結合する結合材とを含
む。結合材としては、レジンボンド、メタルボンド、ビ
トリファイドボンド、電着ボンドのいずれか、あるいは
これらの複合の結合形態が用いられる。レジンボンド
は、熱硬化性樹脂を主成分とする。メタルボンドは、
銅、錫鉄、コバルト又はニッケルを含む合金を主成分と
する。ビトリファイドボンドは、ガラス質などの無機材
料を主成分とする。電着ボンドは、電気メッキ又は科学
メッキによって析出した金属を主成分とする。
【0024】本発明の超砥粒工具の基盤を構成する硬質
材料と上記の結合材との接合性は良好であるので結合形
態については何ら制約を受けない。この発明の超砥粒工
具の1種として超砥粒切断ホイールの斜視図、断面図及
び部分断面模式図は図1〜3に示される。これらの図を
参照して、超砥粒切断ホイール1は、ドーナツ状の円盤
からなる基盤2と、その基盤2の外周部に形成された超
砥粒層3とを備える。図3に示すように基盤2は、厚み
To(0.1〜4.0mm)と、直径Do(50〜30
0mm)を有する。 超砥粒層3は、基盤2から半径方
向外方に突出長さXを有し、厚みt1を有する。超砥粒
切断ホイール1の全体の外径はD1である。本発明の超
砥粒切断ホイール1においては、基盤2が炭化タングス
テンを含む第1の硬質分散相と、アルミナ質、炭化珪素
質の硬質砥粒を含む第2の分散相とを硬質相として含む
硬質材料からなる。
【0025】
【実施例】(実施例1)炭化タングステン、アルミナ、
コバルト粉末を準備し、アトライターで混合し粉砕する
ことにより、混合粉末を得た。乾燥した後、プレス成形
し成形体を得た。成形体を真空中で、温度1400℃前
後で焼結し、基盤を作成した。その焼結体を、外径Do
が144mm、内径が60mm、厚みToが0.5mm
のドーナツ状の穴があいた円盤に機械加工することによ
って砥石の基盤2を作成した。この基盤のヤング率は
4.9×1011Paであった。結合材としてレジンを
使用するレジンボンド法によってダイヤモンド砥粒を基
盤2の外周部に固着し超砥粒層3を形成した。具体的に
は円盤砥石形状の金型に上記の硬質材料からなる基盤2
をセットしこの基盤2の外周部分に、熱硬化性フェノー
ル樹脂をバインダとし、平均粒径 150μmの人工ダ
イヤモンド砥粒を体積比率で18.8%となるように
レジンと混合した粉末を充填し、プレスにより砥石形状
に形成した。その後、この成形体を金型にセットしたま
ま温度180℃で2時間加熱硬化させ、冷却後、ラップ
盤にて刃厚0.6mmに仕上げ加工し、超砥粒工具とし
て超砥粒切断ホイール1を作成した。
【0026】上記の超砥粒切断ホイールを用いて、フェ
ライト系磁石を被加工物として次の条件で切断試験を行
った。超砥粒切断ホイール15枚を2.7mm間隔でマ
ルチに組んで、回転数4000rpm、切断速度10m
m/minでフェライト系磁石を切断加工した。フェラ
イト系磁石の切断領域は幅が40mm、高さが20mm
であった。切断開始後、切断回数20回ごとにそれぞれ
15枚の超砥粒切断ホイールで切断されたフェライト系
磁石の中央部1点と隅部4点の合計5点の厚みをマイク
ロメーターで測定し、5点の最大値と最小値との差を平
行度すなわち切断精度とした。切断精度の平均値は0.
025mmであった。比較例としてWC−Co系超硬合
金からなる基盤を用いた上記と同一のサイズ、同一の仕
様の超砥粒切断ホイールを用いて同一の切断加工試験を
行い、切断精度を測定した。測定された切断精度の平均
値は、0.03mmであり、上記の実施例より良好な切
断精度は得られなかった。
【0027】(実施例2)炭化タングステン、炭化珪
素、コバルト粉末を準備し、アトライターで混合し粉砕
することにより、混合粉末を得た。乾燥した後、プレス
成形し成形体を得た。成形体を真空中で、温度1400
℃前後で焼結し、基盤を作成した。その焼結体を、外径
Doが94mm、内径が40mm、厚みToが0.6m
mのドーナツ状の穴があいた円盤に機械加工することに
よって砥石の基盤2を作成した。この基盤のヤング率は
5.0×1011Paであった。結合材として、レジン
を使用するレジンボンド法によってダイヤモンド砥粒を
基盤2の外周部に固着し、超砥粒層3を形成した。具体
的には円盤砥石形状の金型に上記の硬質材料からなる基
盤2をセットしこの基盤2の外周部分に、熱硬化性フェ
ノール樹脂をバインダとし、平均粒径91μmの人工ダ
イヤモンド砥粒を体積比率で18.8%となるようにレ
ジンと混合した粉末を充填し、プレスにより砥石形状に
形成した。その後、この成形体を金型にセットしたまま
温度180℃で2時間加熱硬化させ、冷却後、ラップ盤
にて刃厚0.8mmに仕上げ加工し、超砥粒工具として
超砥粒切断ホイール1を作成した。
【0028】上記の超砥粒切断ホイールを用いて、フェ
ライト系磁石を被加工物として次の条件で切断試験を行
った。超砥粒切断ホイール10枚を2.7mm間隔でマ
ルチに組んで、回転数4000rpm、切断速度10m
m/minでフェライト系磁石を切断加工した。フェラ
イト系磁石の切断領域は幅が40mm、高さが10mm
であった。切断開始後、切断回数20回ごとにそれぞれ
15枚の超砥粒切断ホイールで切断されたフェライト系
磁石の中央部1点と隅部4点の合計5点の厚みをマイク
ロメーターで測定し、5点の最大値と最小値との差を平
行度すなわち切断精度とした。切断精度の平均値は0.
020mmであった。比較例としてWC−Co系超硬合
金からなる基盤を用いた上記と同一のサイズ、同一の仕
様の超砥粒切断ホイールを用いて同一の切断加工試験を
行い、切断精度を測定した。測定された切断精度の平均
値は、0.03mmであり、上記の実施例より良好な切
断精度は得られなかった。
【0029】(実施例3)炭化タングステン、アルミ
ナ、炭化珪素、コバルト粉末を準備し、アトライターで
混合し粉砕することにより、混合粉末を得た。乾燥した
後、プレス成形し成形体を得た。成形体を真空中で、温
度1400℃前後で焼結し、基盤を作成した。その焼結
体を、外径Doが119mm、内径が40mm、厚みT
oが0.8mmのドーナツ状の穴があいた円盤に機械加
工することによって砥石の基盤2を作成した。この基盤
のヤング率は5.1×1011Paであった。結合材と
してレジンを使用するレジンボンド法によってダイヤモ
ンド砥粒を基盤2の外周部に固着し、超砥粒層3を形成
した。具体的には円盤砥石形状の金型に上記の硬質材料
からなる基盤2をセットしこの基盤2の外周部分に、熱
硬化性フェノール樹脂をバインダとし、平均粒径130
μm(粒度#120)の人工ダイヤモンド砥粒を体積比
率で18.8%となるようにレジンと混合した粉末を充
填し、プレスにより砥石形状に形成した。その後、この
成形体を金型にセットしたまま温度180℃で2時間加
熱硬化させ、冷却後、ラップ盤にて刃厚0.8mmに仕
上げ加工し、超砥粒工具として超砥粒切断ホイール1を
作成した。
【0030】上記の超砥粒切断ホイールを用いて、フェ
ライト系磁石を被加工物として次の条件で切断試験を行
った。超砥粒切断ホイール12枚を2.7mm間隔でマ
ルチに組んで、回転数4000rpm、切断速度10m
m/minでフェライト系磁石を切断加工した。フェラ
イト系磁石の切断領域は幅が40mm、高さが20mm
であった。切断開始後、切断回数20回ごとにそれぞれ
15枚の超砥粒切断ホイールで切断されたフェライト系
磁石の中央部1点と隅部4点の合計5点の厚みをマイク
ロメーターで測定し、5点の最大値と最小値との差を平
行度すなわち切断精度とした。切断精度の平均値は0.
028mmであった。比較例としてWC−Co系超硬合
金からなる基盤を用いた上記と同一のサイズ、同一の仕
様の超砥粒切断ホイールを用いて同一の切断加工試験を
行い切断精度を測定した。測定された切断精度の平均値
は、0.05mmであり、上記の実施例より良好な切断
精度は得られなかった。
【発明の効果】この発明の超砥粒工具の基盤は、切断加
工中において曲がりやうねりなどの歪みを防止すること
が可能な機械的強度と剛性を備えることができるととも
に、切断加工時に発生する被削材などの切り粉による基
盤への損傷を回避することができる。このため、従来の
WC−Co系超硬合金を基板材料として用いた超砥粒工
具に比べて更に切断精度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に従った超砥粒工具の一種として超砥
粒切断ホイールの1つの実施の形態を示す斜視図であ
る。
【図2】図1に示された超砥粒切断ホイールの断面図で
ある。
【図3】図1に示された超砥粒切断ホイールの部分断面
模式図である。
【符号の説明】
1 超砥粒切断ホイール 2 基盤 3 超砥粒層

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円盤状の基盤と、 前記基盤の外周部に形成された砥粒層とを備えた超砥粒
    工具であって、 前記基盤は、第1の硬質分散相と第2の硬質分散相と結
    合相とを含む硬質材料からなり、 前記第1の硬質分散相は炭化タングステンを含み、前期
    第2の硬質分散相はアルミナ質、炭化珪素質、立方晶窒
    化硼素質からなる群より選ばれた1種以上の硬質砥粒を
    含み、前記結合相はCo、Ni、Fe、Crからなる群
    より選ばれた1種以上の元素を含む、超砥粒工具。
  2. 【請求項2】前記第2の硬質分散相を0.1重量%以上
    3重量%以下、前記結合相は5重量%以上30重量%以
    下含む、請求項1に記載の超砥粒工具。
  3. 【請求項3】前記硬質材料のヤング率は、4.0×10
    11Pa以上である請求項1または請求項2に記載の超
    砥粒工具。
  4. 【請求項4】前記基盤の外径は50mm以上300mm
    以下、厚みは0.1mm以上4mm以下である請求項1
    から3までのいずれかに1項に記載の超砥粒工具。
  5. 【請求項5】前記砥粒層は、ダイヤモンド砥粒、立方晶
    窒化硼素砥粒またはこれらの混合砥粒を含む、請求項1
    から請求項4までのいずれか1項に記載の超砥粒工具。
  6. 【請求項6】前記砥粒層は、砥粒とレジンボンド、メタ
    ルボンド、ビトリファイドボンド、電着ボンド及びこれ
    らの複合の結合形態からなる群より選ばれた1種の形態
    で前記砥粒を結合する結合材とを含む、請求項1から請
    求項5までのいずれか1項に記載の超砥粒工具。
  7. 【請求項7】前記超砥粒工具は切断ホイールである請求
    項1から請求項6までのいずれか1項に記載の超砥粒工
    具。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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