JP2002159228A - 養液調整コントローラ及び養液調整方法 - Google Patents

養液調整コントローラ及び養液調整方法

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JP2002159228A
JP2002159228A JP2000360121A JP2000360121A JP2002159228A JP 2002159228 A JP2002159228 A JP 2002159228A JP 2000360121 A JP2000360121 A JP 2000360121A JP 2000360121 A JP2000360121 A JP 2000360121A JP 2002159228 A JP2002159228 A JP 2002159228A
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Yoshinori Nara
義典 奈良
Eiji Shiragami
栄治 白神
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Bio Oriented Technology Research Advancement Institution
Sasaki Co Ltd
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KANEKO SHUBYO KK
Bio Oriented Technology Research Advancement Institution
Sasaki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 養液栽培システムに配設されて適時最適な養
液を供給する養液調整コントローラを提供する。 【構成】 養液調整コントローラ30は、肥料原液タン
クU1〜U6と、これに各々連結されて異なる肥料原液
をパルス制御にて一定量単位で取り出して用水に打ち込
む6台の定量ポンプP1〜P6と、これら定量ポンプの
用水への打ち込み回数をパルス制御する制御手段と、該
制御手段を操作する制御盤11と、養液調製タンク14
と該タンク内に設置されたECセンサ15が配設され
て、養液調整タンク14内の用水17に定量ポンプP1
〜P6からの肥料原液の打ち込み回数制御を、前記EC
センサ15からの信号を受けて所望の一定濃度になるま
で、単位時間当たりの打ち込み回数若しくは流量比例の
打ち込み回数の制御で養液の作成を行う構成であり、制
御盤11には肥料原液の打ち込みと調整後養液の推計値
等を表示する表示装置12が備わっており、栽培者は施
用する養液を所望の肥料バランスとなるようにタッチパ
ネル等のキー操作で容易に設定できる構成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は養液調整コントロー
ラに関し、より詳細には、養液栽培システムにおける作
物に施用する養液(混合肥料)を状況に応じて迅速に且
つきめ細かにコントロールできる肥料管理のための養液
調整コントローラに関する。
【0002】
【従来の技術】現在使用されている養液栽培システム
(例として、ロックウール、ヤシ繊維、ピートモス、
砂、礫などを栽培培土として用いている培土型)の殆ど
は養液掛け流し型栽培システムである。上記養液掛け流
し型栽培システムとは、養液(用水に肥料成分を所定の
配合・濃度で溶解した培養液)を作物に施用した後に回
収された余剰養液を再利用することなく、排液として栽
培システムの系外へ廃棄してしまう方式であり、廃棄す
る余剰養液の量は通常施用している養液量の10〜30
%程になる。そのシステム構成は、例えば図3のシステ
ム概略図に示される養液掛け流し型栽培システム10の
ように、養液の供給量を調節する制御手段を備える制御
盤1、施用する養液を作成調製する養液調製部2、潅液
チューブや潅液管などからなる潅液ライン3、作物が植
えられる栽培ベッド4、そして潅液後に回収された余剰
養液を回収して廃棄する回収タンク5などから構成され
ている。
【0003】一方、作物に施用した養液を無駄にしない
ために、回収された余剰養液を栽培システムの系外に廃
棄せずに一時貯え、新たに作成調製した養液と混ぜ合わ
せて再度潅液するようにした所謂養液リサイクル型栽培
システムも漸く実用段階に入ってきている。例えば図4
のシステム構成図で示される養液リサイクル型栽培シス
テム20のように、前述の図3の養液掛け流し型栽培シ
ステム10の構成に対して、余剰養液の濾過殺菌装置部
6、濾過・殺菌というリサイクル処理をコントロールす
るリサイクル制御盤7が加わった基本構成であり、潅液
後回収タンク5に回収された余剰養液は前記濾過殺菌装
置部6に還流して再び養液調整部2′(前記養液調整部
2とは構成が異なる)で使用される。
【0004】上記養液リサイクル型栽培システム20
は、単に余剰養液の有効活用によって養液の無駄を省く
という効果のみならず、余剰養液を系外に廃棄すること
なく再利用することによってシステム系外への影響を断
ち、環境の保全を図るという効果も併せ存するので、前
述の養液掛け流し型栽培システム10に代わって今後の
養液栽培システムの主流になると予想される。
【0005】ところで、上記のような養液栽培システム
10における通常の養液の作成調整は、肥料分を培養液
の100〜200倍程度に濃縮した肥料原液を作成し、
これを養液調整部2に備わる定量ポンプで用水に一定量
打ち込むことにより養液作成を行っている。前記肥料原
液は硝酸カルシウムと他の複合肥料の2液(表1参照)
からなっており(硝酸カルシウムと他の肥料原液を混合
すると沈殿が生じるため)、養液作成時には2台の定量
ポンプで2液をそれぞれ用水に打ち込んで一定濃度の養
液を作成する(2液混合方式という)。そして、養液の
用水への打ち込み方法は、前記養液調製部2に養液を作
成調製する養液調製タンクを備え、このタンク内に電気
伝導度センサ(ECセンサ)やペーハーセンサ(pHセ
ンサ)などのセンサを設け、タンク内に供給される用水
に肥料原液を加えて養液を作成調製する方式(希釈タン
ク方式)と、タンクを使わずに潅液ライン3(配管)の
途中に流量計を組み込み、この流量計からの信号により
潅液流量に比例して肥料原液(通常は複合肥料の原液)
を一定の割合で注入する方式(比例注入方式)の2方式
がある。
【0006】
【表1】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来行われている2液混合方式では、硝酸カルシ
ウム以外は複合肥料として原液を作成して用水に打ち込
むこととなるため、肥料混合割合を変更する場合は複合
肥料としての原液を作り直さなければいけないこととな
る。したがって、必要時に迅速に肥料混合割合を変更す
ることは難しくなる。
【0007】また、環境に対する負荷を軽減させるため
に、今後広がってくると思われる前記養液リサイクル型
栽培システム20では、従来の養液掛け流し型栽培シス
テム10で系外に捨てていた栽培ベッド4からの余剰液
を再利用して用いることとなる。このとき、植物に与え
ている養液の肥料成分バランスと、植物が吸収する肥料
成分バランスは、必ずしも一致しているとは限らない。
従って、与える養液の肥料成分バランスと比べ、余剰液
の肥料成分バランスは崩れてくることとなる。
【0008】このような、バランスの崩れた余剰液を再
利用することにより、一定の肥料処方で栽培を行う場
合、養液リサイクルを進めるにつれ、植物の吸収のあま
りよくない肥料成分は蓄積し続け、植物がよく吸収する
肥料成分は不足することとなり、与える養液までもバラ
ンスが大きく崩れてくることになりかねない。従来の2
液混合方式では、硝酸カルシウム以外は複合肥料を用い
ているため、養液の肥料成分バランスが崩れても、細か
な養液バランスの調整は不可能であった。
【0009】上記のように、こまめに肥料処方の変更を
行いたい場合や、養液リサイクル型栽培システムを導入
する場合など、養液栽培技術の高度化に伴い、打ち込む
肥料バランスを簡単にきめ細かく変更できるようにした
養液調整コントローラは必須のものとなってくると予想
される。
【0010】本願発明の養液調整コントローラは、この
ような従来の養液調整における肥料混合割合変更の困難
さを解決し、栽培者の望むとおりに迅速に養液栽培の肥
料管理を行うことを可能にするためのもので、用水に打
ち込む肥料バランス(肥料混合割合)をきめ細かく変更
することができ、また、現在打ち込んでいる肥料成分の
バランス等を表示するようにしたものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、 (1)養液栽培システムに配設される養液調整コントロ
ーラであり、肥料原液を貯える複数(3基以上、好まし
くは6基)の肥料原液タンクと、前記複数の肥料原液タ
ンクにそれぞれ連結されて該タンクに蓄えられた異なる
肥料原液をパルス制御にて一定量単位で取り出して用水
に打ち込む複数台の定量ポンプと、前記複数台の定量ポ
ンプの用水への打ち込み回数をパルス制御する制御手段
と、前記制御手段を操作する制御盤と、を備えることを
特徴とする養液調整コントローラを提供する。 (2)特に、上記(1)に記載の養液調整コントローラ
において、養液調製タンクと該タンク内に設置された電
気伝導度センサが配設されて、前記養液調整タンクに貯
えられた用水に肥料原液を打ち込む定量ポンプは前記電
気伝導度センサからの信号を受けて所望の一定濃度にな
るまで運転するとともに、各肥料原液の単位時間当たり
の打ち込み回数の制御若しくは流量比例の打ち込む回数
の制御によって打ち込む肥料バランスを変更する制御手
段を備えることを特徴とする養液調整コントローラを提
供する。 (3)また、上記(1)に記載の養液調整コントローラ
において、栽培ベッドに養液を供給する潅液ライン上で
流量計が検出した一定流量当たりの用水に対して直接に
定量ポンプからの肥料原液を各定量ポンプ間の制御パル
スの分周値を変える分周制御によって所定量打ち込むこ
とにより所望の一定濃度の養液を作成する制御手段を備
えることを特徴とする養液調整コントローラを提供す
る。 (4)また、上記(1)〜(3)の何れかに記載の養液
調整コントローラにおいて、制御盤に肥料原液の打ち込
みバランスと調整後養液の推計値に関する情報を表示す
る表示装置を配したことを特徴とする養液調整コントロ
ーラを提供する。 (5)さらに、上記(4)に記載の養液調整コントロー
ラにおいて、制御盤の表示装置に各定量ポンプに対して
リストアップされている肥料名の中から自由に選択して
対応させてラベル表示することを特徴とする養液調整コ
ントローラを提供する。 (6)また、上記(4)に記載の養液調整コントローラ
において、制御盤の表示装置に各定量ポンプに対して肥
料の成分バランスを自由に書き込むことが可能な肥料成
分登録表を表示することを特徴とする養液調整コントロ
ーラを提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図表に基づ
いて説明する。
【0013】図1は本発明に係る養液調整コントローラ
の第1の実施の形態例を表す構成図であり、図2は同第
2の実施の形態例を表す構成図である。
【0014】先ず、図1と図2に示される各養液調整コ
ントローラ30、40は前述の養液掛け流し型栽培シス
テム10や養液リサイクル型栽培システム20等の養液
栽培システムに配設され、肥料原液を貯える6基の肥料
原液タンクU1〜U6と、前記複数の肥料原液タンクU
1〜U6にそれぞれ連結されて該タンクに蓄えられた異
なる肥料原液をパルス制御にて一定量単位(=1打ち込
み)で取り出して用水に打ち込む6台の定量ポンプP1
〜P6と、前記6台の定量ポンプP1〜P6の用水への
打ち込み回数をパルス制御するマイクロコンピュータ内
蔵の電子制御回路等の制御手段と、前記制御手段を操作
する制御盤11と、を備える基本構成であり、加えて制
御盤11には肥料原液の打ち込みバランス(現在の養液
の肥料混合割合や各肥料原液の打ち込み量の設定等)を
逐次表示する液晶ディスプレイやCRTディスプレイ等
の表示装置12が備わっており、栽培者は制御盤11の
表示装置12を見て施用する養液を所望の肥料バランス
となるように定量ポンプP1〜P6の打ち込み量をタッ
チパネル等のキー操作で設定する。以下、本発明のコン
トローラ30、40が行う定量ポンプの制御方式と、表
示装置12で表示する各表(例)と設定表示項目を説明
する。
【0015】1.定量ポンプP1〜P6の制御方式につ
いて 前記養液調整コントローラ30、40で制御する打ち込
み肥料バランスの変更は、制御盤11に組み込まれたタ
ッチパネルを操作することにより行う。コントローラで
制御されるのは、それぞれ別の肥料原液を打ち込む6台
の定量ポンプP1〜P6であり、それらの定量ポンプP
1〜P6の打ち込み回数を制御することにより、用水に
打ち込む肥料バランスの制御を行う。この定量ポンプP
1〜P6の打ち込み回数の制御方法として、図1の養液
調整コントローラ30の行うspm制御方式と、図2の
養液調整コントローラ40の行う分周制御方式を実施す
る。以下にその方式を説明する。
【0016】(1)spm制御方式 spm(ストローク/分)とは、定量ポンプP1〜P6
が一分間に打ち込むストローク数のことで、spm制御
方式とは、図1の養液調整コントローラ30が採用する
希釈タンク方式と呼ばれる養液作成方法に対応した制御
方法である。前記希釈タンク方式では、図1に示される
ように、養液調製タンク14と該タンク内に設置された
電気伝導度センサ(ECセンサ)15が配設されて前記
養液調整タンク14に貯えられた用水17に肥料原液を
打ち込む定量ポンプP1〜P6の運転・停止の制御を行
う。即ち、前記電気伝導度センサ15からの信号を受け
て所望の一定濃度(EC:電気伝導度)になるまで定量
ポンプP1〜P6が運転されて養液の作成を行う。
【0017】各定量ポンプP1〜P6の肥料原液の打ち
込みバランスの変更はspm値のバランスを変えること
により行う。異なったspm値で打ち込む各定量ポンプ
は、一定のEC値になるまで同じ時間作動する。したが
って、spm値の違いにより、打ち込む回数は異なって
くる。このようにして、spm値のバランスに沿って肥
料原液は打ち込まれる。
【0018】(2)分周方式 分周値とは外部からのパルスを受け、そのパルス何回に
つき一度打ち込むかを決定する数値であり、分周制御方
式とは、図2の養液調整コントローラ40が採用する比
例混入方式と呼ばれる養液作成方法に対応した制御方法
である。前記比例混入方式では、図2に示されるよう
に、栽培ベッド4に養液を供給する潅液ライン3上で流
量計18が検出した一定流量当たりの用水に対して直接
に定量ポンプP1〜P6からの肥料原液を各定量ポンプ
間の制御パルスの分周値を変える分周制御によって所定
量打ち込むことにより所望の一定濃度の養液を作成する
制御で養液の作成を行う。例えば、1パルス/0.1リ
ットルの流量計18を用いた場合、分周値を100に設
定した定量ポンプは、10リットルに1回の割合で肥料
を打ち込むこととなるのに対し、分周値を200に設定
した定量ポンプは、20リットルに1回の割合で肥料を
打ち込むこととなる。つまり、上記分周制御方式とは、
各定量ポンプP1〜P6間の分周値のバランスを変える
ことにより、肥料原液の打ち込みバランスを変更、調整
する方式である。
【0019】2.調整コントローラ各表(例)と設定表
示項目の説明 (1)肥料名登録表(表2) 養液調整コントローラ30、40では、それぞれ異なっ
た肥料原液を打ち込む6台までの定量ポンプP1〜P6
を制御する。この定量ポンプにより打ち込まれる肥料の
種類は、表2にリストアップされている肥料名の中から
自由に選択して各定量ポンプP1〜P6に割り付けす
る。例えば表2では6台の定量ポンプP1〜P6を制御
している場合、P1はNN・Ca(硝酸カルシウムの略
号)、P2はNN・AN(硝酸アンモニウムの略号)、
P3はNN・K(硝酸カリウムの略号)、・・・といっ
た様に自由にラベルすることができる。ここに、上記の
ように肥料名に略号を用いているのは、より小さな表示
画面で多くの情報量を表示するためである。
【0020】その結果、定量ポンプP1〜P6と肥料の
組み合わせを自由に行うことが可能となる。また、他の
設定表・運転調整表において、定量ポンプNo.に対応
する肥料名が併記され、各定量ポンプと打ち込んでいる
肥料原液との対応が明確となる。
【0021】
【表2】 (2)肥料成分登録表 各定量ポンプP1〜P6が打ち込んでいる肥料原液の成
分組成(表3:例えば硝酸カルシウムCa(N03)2
を打ち込んでいる場合、肥料成分としては硝酸態窒素:
カルシウム=2:1の割合で打ち込む。したがって、表
3の様に硝酸態窒素を100の濃度で打ち込む場合、カ
ルシウムは50の濃度で打ち込まれる。)を登録する。
表3では、全ての定量ポンプP1〜P6を基準spm2
00で打ち込み、EC2.5の養液を作成したときの各
肥料成分のppm値を設定している。このように、各定
量ポンプが打ち込む肥料成分を自由に設定できることに
より、表2中にリストアップされている単肥だけではな
く、その他の単肥(例えば、硫酸カリウムであれば、K
のところのみ入力する。)や、複合肥料(例えば、表2
中のFA1号などは、NN・AN・P・K・Mg等が含
まれる。)を設定することも可能である。
【0022】ここで登録した肥料成分を基に、打ち込み
肥料成分バランスや肥料処方の成分バランスを計算して
表示する。
【0023】
【表3】 (3)処方登録表(表4) (イ)肥料処方の登録(表4−上) 養液調整コントローラ30では、各定量ポンプP1〜P
6のspm(分周)値のバランスを変化させた組み合わ
せで肥料処方を作ることができる。こうして作った肥料
処方は、処方登録表で登録することができる(表4では
S1〜S4の4つまで)。肥料処方を登録することによ
り、運転・調整表においてワンタッチで他の登録処方に
変更することができる。例えば、季節により肥料処方を
変更したい場合、Slに秋の処方、S2に冬の処方を登
録しておけば、秋から冬への処方変更の際に、運転・調
整表でワンタッチで肥料処方を変更することができる。
また、同様に生育ステージに応じた処方を登録しておく
ことにより、速やかに次の生育ステージに応じた処方で
の養液を可能にする。
【0024】(ロ)登録した肥料処方の肥料成分バラン
スの表示(表4−下) 肥料成分登録表で登録した各定量ポンプの打ち込み肥料
成分量と処方登録表で登録した肥料処方のspm(分
周)値のバランスから、登録した各処方の肥料成分あた
りの打ち込みバランスを計算・表示する。このような肥
料処方の肥料成分バランスの表示により、各肥料処方が
どういった肥料成分を多く打ち込むか、少なく打ち込む
かといったことが一目でわかり、ステージ別・作目別の
処方などを素早く組むことができる。
【0025】
【表4】 (ハ)肥料成分バランスの算出方法(動作・調整表も同
様に計算する) (a)spm制御方式 (表4において)S1処方の場合 NN(硝酸態窒素)を含む原液は、NN・Ca(P
1)、NN・AN(P2)、NN・K(P3)の三種類
である。それがそれぞれ、180、200、250のs
pm値で打ち込まれる。また、肥料成分登録表で登録し
たように、spm200の基準spm(S0処方)で打
ち込んだときに、100、14、76のNNが打ち込ま
れる。したがって、S1処方でのNNの打ち込み量は、
100×180÷200+l4×200÷200+76×250÷200=199 とな
る。他の肥料成分も同様に計算する。
【0026】(b)分周制御方式 S1処方の場合(表5を参照) NN(硝酸態窒素)を含む原液は、NN・Ca(P
1)、NN・AN(P2)、NN・K(P3)の三種類
である。それが、それぞれ180、200、250の分
周値で打ち込まれる。また、肥料成分登録表(表3)で
登録したように、分周200の基準分周(S0処方)で
打ち込んだときに、100、14、76のNNが打ち込
まれる。したがって、S1処方でのNNの打ち込み量
は、100× 1/180÷1/200+14×1/20÷1/20+76×1/250÷1
/200=186 となる。他の肥料成分も同様に計算する。
【0027】
【表5】 (4)動作・調整表(表6) (イ)目標EC値の設定 作成する養液の目標EC値を入力する。spm制御方式
では、養液調整タンク14内のEC値を測定する電気伝
導度センサ15の信号を受け、養液調整タンク14内
が、目標EC値に達するまで定量ポンプP1〜P6で肥
料原液を打ち込む。また、分周制御方式では作成される
養液のEC値を測定して入力する(作成養液組成表で使
用する)。
【0028】(ロ)動作処方の選択 実際の動作に使用する肥料処方(S0〜S4:処方登録
表で登録)を選択する(表3下部表)。ここで選択した
処方を基準として、必要に応じて実際の打ち込みspm
(分周)値を変更する。
【0029】(ハ)調整%による運転spm(分周)値
の設定 選択した処方を基に、各定量ポンプの調整%(選択処方
からの打ち込み量増減%)を入力し、実際に動作させる
spm(分周)値を決定する。
【0030】(ニ)実際の肥料成分打ち込みバランス
と、肥料成分増減%の表示 選択した動作処方から計算した処方肥料成分バランス
と、調整%により決定した運転spm(分周)値から計
算した実際の肥料成分打ち込みバランスを表示する。
【0031】また、処方の肥料成分バランスに対し、打
ち込み肥料成分バランスがどれだけ増減しているかを増
減%で表す。
【0032】
【表6】 (5)推定作成養液組成表(表7) 栽培ベッド4からの余剰液を養液に混ぜて再利用する図
4の養液リサイクル型栽培システム20に対応し、リサ
イクルする余剰液(リサイクル用水)の肥料成分分析結
果などを入力することにより、現在作成している養液の
肥料成分組成値を以下のようにして推計する。
【0033】(イ)リサイクル率・肥料成分分析結果の
入力 現在の栽培のリサイクル率(リサイクル用水量/潅液
量)、原水・リサイクル用水の分析結果(分析は別に行
う)を入力する。
【0034】(ロ) 上記(イ)で入力したリサイクル
率、原水・リサイクル用水の分析結果や、動作・調整表
の運転バランス・目標EC値より、現在作成している養
液の肥料成分のppm値を推計することができる。
【0035】作成養液の肥料組成推計値は、カチオン
(AN、K、Ca、Mg、微量要素)のme/リットル
の値の積算値からEC理論値を推計して算出する(原水
・リサイクル用水に含まれる肥料成分を加算する)。計
算式は、
【0036】
【数1】 となる。
【0037】ここで、リサイクル率を0%に設定するこ
とにより、通常の掛け流し栽培システム10における作
成養液の肥料成分のppm推計値を表示できる(表
7)。
【0038】また、同様の計算(原水・リサイクル用水
の肥料成分は含まない)により、処方通りに作成(下記
表7の場合はS1処方)された場合の組成推計値を算出
する。
【0039】(ハ) 上記(ロ)で算出した処方組成推
計値に比べ、作成養液組成推計値がどの程度変化してい
るかを増減%で表7に表示する。
【0040】
【表7】 以上のように従来は肥料の打ち込みバランスの変更を行
うために肥料原液を作り直すなどの煩わしい作業を行わ
なくてはならなかった。しかし、本養液調整コントロー
ラ30、40では、単肥を用いて上記動作・調整表で簡
単に、%表示により肥料打ち込みバランスを変えられる
ことで、細かな肥料管理が可能となる。
【0041】また、従来肥料混合割合の変更を行う際、
肥料成分組成から打ち込みバランスを割り出すのであれ
ば、成分によっては、細かな打ち込み量の計算が必要で
あった。しかし、本養液調整コントローラ30、40で
は、調整後の肥料成分バランスが選択処方とどれだけ異
なっているかを増減%という値で表したことによって、
肥料成分打ち込みバランスの変化を一目で見られるよう
になり、煩わしい成分計算が不要となっている。
【0042】また、養液リサイクル型栽培システム20
に対応して原水・リサイクル用水の分析結果を入力する
ことにより、養液リサイクル型栽培システム20で実際
に作成される養液(原水・リサイクル用水を含む)の養
液組成推計値を算出することができる。この算出結果よ
り、処方と肥料成分バランスの崩れを比較、増減%を算
出し、養液の調整を行う際の目安となる。
【0043】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明に係る養液
調整コントローラは、養液掛け流し型栽培システムは勿
論、養液リサイクル型栽培システムにおいても、栽培者
が所望する状況に応じた最適の肥料バランスの養液が作
成されて、時宜に応じた供給を実現することができる。
【0044】また、栽培者は制御盤の表示装置を見て種
々の肥料原液の打ち込みバランスと調整後養液の推計値
に関する情報を得て、肥料バランスの設定、変更、調整
等が行える。
【0045】さらに、制御盤の表示装置に各定量ポンプ
に対してリストアップされている肥料名の中から自由に
選択してラベル表示でき、また、肥料名がラベルされた
定量ポンプ若しくは肥料名がラベルされていない無表示
の定量ポンプに対して、リストアップした肥料若しくは
リストアップされていない肥料の成分バランスを自由に
書き込むことが可能な肥料成分登録表が表示されるの
で、迅速且つ容易に調整を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る養液調整コントローラの第1の実
施の形態例を表す基本構成図である。
【図2】本発明に係る養液調整コントローラの第2の実
施の形態例を表す基本構成図である。
【図3】従来の養液掛け流し型栽培システムのシステム
概略図である。
【図4】養液リサイクル型栽培システムのシステム概略
図である。
【符号の説明】
1 制御盤 2、2′ 養液調製部 3 潅液ライン 4 栽培ベッド 5 回収タンク 6 濾過殺菌装置部 7 リサイクル制御盤 10 養液掛け流し型栽培システム 11 制御盤 12 表示装置 14 養液調製タンク 15 電気伝導度センサ(ECセンサ) 17 用水 18 流量計 20 養液リサイクル型栽培システム 30、40 養液調整コントローラ P1〜P6 定量ポンプ U1〜U6 肥料原液タンク S0〜S4 肥料処方
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 白神 栄治 群馬県前橋市古市町1丁目50番地12カネコ 種苗株式会社内 Fターム(参考) 2B314 MA14 PA03 PA17

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 養液栽培システムに配設される養液調整
    コントローラであり、肥料原液を貯える複数の肥料原液
    タンクと、前記複数の肥料原液タンクにそれぞれ連結さ
    れて該タンクに蓄えられた異なる肥料原液をパルス制御
    にて一定量単位で取り出して用水に打ち込む複数台の定
    量ポンプと、前記複数台の定量ポンプの用水への打ち込
    み回数をパルス制御する制御手段と、前記制御手段を操
    作する制御盤と、を備えることを特徴とする養液調整コ
    ントローラ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の養液調整コントローラ
    において、養液調製タンクと該タンク内に設置された電
    気伝導度センサが配設されて、前記養液調整タンクに貯
    えられた用水に肥料原液を打ち込む定量ポンプは前記電
    気伝導度センサからの信号を受けて所望の一定濃度にな
    るまで運転するとともに、各肥料原液の単位時間当たり
    の打ち込み回数の制御若しくは流量比例の打ち込む回数
    の制御によって打ち込む肥料バランスを変更する制御手
    段を備えることを特徴とする養液調整コントローラ。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の養液調整コントローラ
    において、栽培ベッドに養液を供給する潅液ライン上で
    流量計が検出した一定流量当たりの用水に対して直接に
    定量ポンプからの肥料原液を各定量ポンプ間の制御パル
    スの分周値を変える分周制御によって所定量打ち込むこ
    とにより所望の一定濃度の養液を作成する制御手段を備
    えることを特徴とする養液調整コントローラ。
  4. 【請求項4】 請求項1〜請求項3の何れかに記載の養
    液調整コントローラにおいて、制御盤に肥料原液の打ち
    込みバランスと調整後養液の推計値に関する情報を表示
    する表示装置を配したことを特徴とする養液調整コント
    ローラ。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の養液調整コントローラ
    において、制御盤の表示装置に各定量ポンプに対してリ
    ストアップされている肥料名の中から自由に選択して対
    応させてラベル表示することを特徴とする養液調整コン
    トローラ。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載の養液調整コントローラ
    において、制御盤の表示装置に各定量ポンプに対して肥
    料の成分バランスを自由に書き込むことが可能な肥料成
    分登録表を表示することを特徴とする養液調整コントロ
    ーラ。
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