JP2002153256A - 細胞培養容器の培地交換用システム - Google Patents

細胞培養容器の培地交換用システム

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JP2002153256A JP2000354297A JP2000354297A JP2002153256A JP 2002153256 A JP2002153256 A JP 2002153256A JP 2000354297 A JP2000354297 A JP 2000354297A JP 2000354297 A JP2000354297 A JP 2000354297A JP 2002153256 A JP2002153256 A JP 2002153256A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 適宜細胞培養容器内の培地を交換することが
でき、地上での培養試験と実質同様な細胞の培養試験を
行うことができるコンパクトで作業性に優れた細胞培養
容器の培地交換用システムを提供する。 【解決手段】 新鮮な培地を蓄える培地収納手段22お
よびこの培地収納手段22に隣接して設けられた廃培地
収納手段23と、培地収納手段と細胞培養容器とを連結
する培地供給管25および細胞培養容器と廃培地収納手
段とを連結する培地排出管27と、これら培地供給管2
5および培地排出管27の端部に設けられて細胞培養容
器の培地注入孔・注出孔5、6に各々着脱自在に接続さ
れるコネクタ31a、31bと、少なくとも培地供給管
25に介装されて培地収納手段22内の培地を細胞培養
容器に供給する送液ポンプ28とを備えてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微小重力下におい
て動物細胞等の細胞を培養試験する際に、細胞培養容器
内の0培地を交換するために使用される培地交換用シス
テムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、宇宙空間のような微小重力下で動
物細胞の培養試験を行なう場合には、培地が満液状態と
された細胞培養容器単体で当該培養試験を行なうか、あ
るいは特開平7−8260号公報に見られるような、細
胞培養容器に培地循環ポンプを介装した配管を接続し、
培地を連続的に循環させながら培養する方法が知られて
いる。
【0003】ところで、一般に地上においてこの種の動
物細胞の培養試験を行なう際には、静置状態で当該動物
細胞を観察するとともに、適宜老廃成分が増加した内部
の培地を新たなものと交換するフラスコ培養が行なわれ
ており、宇宙空間においても同様の観察環境において培
養試験を行なう要請がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、細胞培
養容器に培地を循環させる方法によっては、常時培地が
流動しているために、上述したような静置状態による細
胞培養の観察を行うことができない。また、細胞培養容
器単体によって、培養試験を行なう方法にあっては、培
地交換の必要が生じた場合には、手動によって当該培地
交換を行なわなければならず、作業性に劣るという問題
点があった。
【0005】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、適宜細胞培養容器内の培地を交換することができ、
地上でのフラスコ培養と実質同様な細胞の培養試験を行
うことができるコンパクトで作業性に優れた細胞培養容
器の培地交換用システムを提供することを目的とするも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
に係る細胞培養容器の培地交換用システムは、新鮮な培
地を蓄える培地収納手段およびこの培地収納手段に隣接
して設けられた廃培地収納手段と、培地収納手段と細胞
培養容器とを連結する培地供給管および当該細胞培養容
器と廃培地収納手段とを連結する培地排出管と、これら
培地供給管および培地排出管の端部に設けられて細胞培
養容器の培地注入孔および培地注出孔に各々着脱自在に
接続されるコネクタと、少なくとも培地供給管に介装さ
れて培地収納手段内の培地を細胞培養容器に供給する送
液ポンプとを備えてなることを特徴とするものである。
【0007】ここで、請求項2に記載の発明は、請求項
1に記載の送液ポンプが、2組の吸入口と吐出口とを有
するペリスタルティックポンプであり、一方の吸入口お
よび吐出口に上記培地供給管が接続され、他方の吸入口
および吐出口に上記培地排出管が接続されていることを
特徴とするものである。
【0008】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
または2に記載の発明において、上記細胞培養容器は、
両面間に貫通して培地が充填される空間部が形成された
板状の本体に、上記空間部に酸素を供給する酸素供給手
段が設けられてなり、かつ上記本体には、上記培地供給
管が接続されて上記空間部に上記培地を注入する上記注
入孔と、上記培地排出管が接続されて上記空間部から上
記培地を排出する上記注出孔とが穿設されていることを
特徴とするものである。ここで、上記細胞培養容器とし
ては、各種形態のものが適用可能であるが、例えば、両
面間に貫通して培地が充填される空間部が形成された板
状の本体と、この本体の一方の面に配設されて空間部を
塞ぐとともに空間部側の表面が細胞付着性を有する培養
板と、上記本体の他方の面に配設されて空間部を覆う透
明かつ酸素透過性を有する上記酸素供給手段としての膜
材とを液密的に着脱自在に一体化したものが好適であ
る。
【0009】さらに、請求項4に記載の発明は、請求項
3に記載の発明において、細胞培養容器の注入孔および
注出孔は、それぞれ一端が上記空間部の相対向する端部
に開口し、かつ他端が上記本体の同一側面に隣接して開
口するように穿設されているとともに、上記培地供給管
および培地排出管の接続端部には、一の操作によって同
時に両方の当該接続端部を上記注入孔および排出孔に接
続するコネクタが設けられていることを特徴とするもの
である。また、請求項5に記載の発明は、請求項1〜4
のいずれかに記載の培地供給管には、ガス分離手段が介
装されていることを特徴とするものである。
【0010】請求項1〜5のいずれかに記載の発明にお
いては、細胞培養容器の培地注入孔および注出孔に、そ
れぞれ培地供給管および培地排出管のコネクタを接続
し、送液ポンプを作動させると、培地収納手段内の新鮮
な培地が培地供給管から細胞培養容器内に供給されると
ともに、細胞培養容器内の古い培地が、培地排出管から
廃培地収納手段へと排出される一方向の培地の流れが形
成されることにより培地交換が行なわれる。
【0011】この際に、送液ポンプを作動させるという
一の操作によって、培地交換を行うことができるため
に、作業性に優れるとともに、培地収納手段と廃培地収
納手段とが隣接して配設されているために、培地交換に
よって重心の大きな移動が発生することがない。しか
も、培地供給管および培地排出管の端部に、細胞培養容
器の培地注入孔および培地注出孔に各々着脱自在に接続
されるコネクタを設けているので、地上等において、培
養板の表面に細胞を付着させた細胞培養容器を準備し、
これを宇宙空間に打ち上げて、宇宙船等の実験施設に設
置されている上記培地交換用システムに搬入し、上記コ
ネクタと接続することにより、種々の細胞に対する培養
試験を行うことが可能になる。
【0012】また、請求項2に記載の発明によれば、上
記送液ポンプとして2組の吸入口と吐出口とを有するペ
リスタルティックポンプを用い、一方の吸入口および吐
出口に上記培地供給管を接続し、他方の吸入口および吐
出口に上記培地排出管を接続しているので、上述した一
方向の培地の流れを円滑に形成することができる。
【0013】なお、動物細胞の培養試験を行なう場合に
は、何等かの方法によって上記動物細胞に酸素を供給す
る必要があるが、周知のように宇宙空間のような微小重
力下においては、気液が実質的に二層分離することが無
いために、地上におけるような気液が二層分離した状態
での静置観測による試験を行なうことができない。そこ
で、本発明に使用される細胞培養容器としては、請求項
3に記載の発明のように、細胞培養容器の本体に、空間
部に酸素を供給する膜材等の酸素供給手段を設けること
が好適である。
【0014】上記細胞培養容器によれば、酸素供給手段
によって常時細胞を培養する空間部に酸素が供給される
ため、前述した特開平7−8260号公報に見られるシ
ステムのように、別途酸素供給用の設備を要することが
無く、付帯設備の簡易化が図られる。また、例えば、上
述した本体の一方の面に表面が細胞付着性を有する培養
板を設け、他方の面に酸素供給手段として上記空間部を
覆う透明かつ酸素透過性を有する膜材を配設したものを
用いれば、地上等において、予め培養板の表面に細胞を
付着させておき、これを本体および膜材と一体化させた
後に、内部に培地を供給することが可能であるために、
培地供給後に透明な膜材から空間部内の細胞を観察する
ことにより、容易に地上でのフラスコを模擬した液体満
液状態における静置試験を行なうことができる。
【0015】さらに、請求項4に記載の発明において
は、細胞培養容器における注入孔および注出孔の一端
を、上記空間部の相対向する端部に開口するように穿設
しているので、空間部の一方に開口する注入孔から新た
な培地を注入することにより、当該空間部の他方に開口
する注出孔から古い培地を円滑に排出することができ
る。加えて、注入孔および注出孔の接続端部を、本体の
同一側面に開口するように形成し、かつこれらと接続す
るコネクタとして、一の操作によって同時に両方の接続
端部に接続可能なものを用いているので、宇宙空間にお
ける狭い試験室内においても、培地を交換する際に、注
入孔および注出孔に培地供給管および培地排出管を接続
する作業が容易になる。
【0016】また、請求項1〜4のいずれかに記載の発
明においては、上述したように培地交換が一方向の培地
の流れ方向によって円滑に行なわれるために、細胞培養
容器やコネクタ等の気密性が保持されている限り、シス
テム内に気体が混入する虞はないが、請求項5に記載の
発明のように、培地供給管にガス分離手段を介装してお
けば、万一当該システム内に気体が混入した場合におい
ても、上記ガス分離手段によって上記気体を除去するこ
とができ、システムの安定性を確保することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1〜図3は、本発明に係る細胞
培養容器の培地交換用システムの一実施形態を示すもの
である。先ず、図2および図3に基づいて、この培地交
換システムに好適に用いられる細胞培養容器の構成につ
いて説明すると、図中符号1が、フッ素樹脂やポリカー
ボネート、アセタール等の所定の強度と耐食性を有する
合成樹脂によって長方形の板状に形成された本体であ
る。
【0018】この本体1の中央部には、上下面間に貫通
する孔部が形成されており、この孔部に培地が充填され
る空間部2が形成されるようになっている。ここで、孔
部は、その稜線が、長手方向の中央部において互いに平
行になるとともに、両端部においてV字状に傾斜する6
角形状に形成されている。さらに、この稜線部分には、
上下面側にそれぞれ全周にわたって段部3a、3bが形
成され、この段部3a、3bの外周側には、溝部4a、
4bが形成されている。
【0019】また、本体1には、一端が空間部2の長手
方向一端2aに開口し、他端が本体の側面1aに開口す
る注入・注出孔5と、一端が空間部2の長手方向他端2
bに開口し、本体1の側部に沿って延びて同様に本体の
側面1aに開口する注入・注出孔6とが穿設されてい
る。また、注入・注出孔5、6の側面1aにおける開口
部分には、必要に応じて培地交換を行なう際に、後述す
る培地供給管25および培地排出管27を接続するため
の接続具5a、6aが嵌合されており、さらに側面1a
にはビス18を介して金属性の取付板19が設けられて
いる。なお、本実施形態においては、本体1の製作が容
易となるように、注入・注出孔6は、本体1の上面に開
口する溝状に形成されており、この開口は本体1の上面
に配設された本体1と同平面形状のシリコンゴム製のガ
スケット7によって塞がれている。
【0020】そして、本体1の下面側に形成された段部
3bには、溝部4bに嵌合されたシリコンゴム製のガス
ケット8を介して培養板9が設けられている。この培養
板9は、表面が細胞付着性を有するポリスチレン等の素
材によって板状に形成されたもので、段部3bに係合し
て空間部2を塞ぐように、空間部2よりも僅かに大きな
相似形の6角形状に形成されている。そしてさらに、こ
の培養板9の下面側(外面側)には、下部支持板10が
配置されている。
【0021】この下部支持板10は、チタン、ステンレ
スあるいはアルミニウム等によって外形が本体1と同寸
法に形成された板状部材で、その中央部には、本体1の
空間部2と同形状の開口が形成されている。この開口に
は、培養板9と略同寸法の段部10aが形成されてお
り、この段部10aによって、培養板9の外周部が支承
されている。他方、本体1の上面側には、段部3aの溝
部4aに嵌合されたシリコンやバイトン等からなるガス
ケット11を介して膜材12が設けられている。そし
て、本体1の厚さ寸法は、培養板9と膜材12との間が
5mm以下になるように設定されている。
【0022】この膜材12は、例えばフッ素樹脂、シリ
コーン、ポリメチルペンテン等からなる透明であって、
かつ酸素透過性を有する薄肉素材であり、培養板9と同
形の6角形状に形成されることにより、空間部2の全面
を覆うように配置されている。そして、段部3aには、
この膜材12の外周部分を間に挟んで支持するための、
ポリカーボネート等からなる6角形の枠状に形成された
押え板13が配設され、この押え板13の上面に上部支
持板14が設けられている。この上部支持板14は、下
部支持板10と同様のチタン、ステンレスあるいはアル
ミニウム等によって外形が本体1と同寸法に形成された
板状部材で、その中央部には、本体1の空間部2と同形
状の開口14aが形成されている。
【0023】そして、以上のように積層状に配設された
膜材12、本体1および培養板9は、上部支持板14と
下部支持板10とによって挟持され、かつ互いの四角隅
部に挿通された螺子15によって、着脱自在となるよう
に一体化されている。この結果、培養板9および膜材1
2は、それぞれ上記角隅部において螺子15が挿通され
ること無く、螺子15の内方に位置するように配設され
ている。さらに、上部支持板14の上面および下部支持
板10の下面の長手方向の両側部には、それぞれ対応す
る位置に凹部16が形成されており、これら凹部16間
にクリップ17が弾性的に嵌め込まれることにより、空
間部2内におけるより高い液密性が得られるようになっ
ている。
【0024】図1は、上記構成からなる細胞培養容器の
培地を交換するための本実施形態に係るシステムであ
り、このシステムは、ガス透過フィルタ20aを有する
キャニスタ20に組み込まれたラック21に複数組(図
では上下に2組)取付けられている。図1において、符
号22は、新鮮な培地が充填された培地収納容器(培地
収納手段)であり、この培地収納容器22に隣接して廃
培地収納容器(廃培地収納手段)23が設けられてい
る。そして、培地収納容器22には、コネクタ24を介
して培地供給管25が着脱自在に接続され、廃培地収納
容器23には、コネクタ26を介して培地排出管27が
着脱自在に接続されている。
【0025】また、これら培地供給管25および培地排
出管27には、送液ポンプ28が介装されている。この
送液ポンプ28は、2組の吸入口29a、29bと吐出
口30a、30bとを有するペリスタルティックポンプ
であり、一方の吸入口29aおよび吐出口30aに培地
供給管25が接続され、他方の吸入口29bおよび吐出
口30bに培地排出管27が接続されている。
【0026】さらに、これら培地供給管25および培地
排出管27の先端部には、それぞれ細胞培養容器の注入
・注出孔5、6に設けられた接続具5a、6aに、一の
操作によって同時に各々の接続具5a、6aに着脱自在
に接続可能なコネクタ31a、31bが取付けられてい
る。また、培地供給管25には、このシステム内に気体
が混入した場合に当該気体を除去するための、疎水膜と
親水膜とによって構成されたガス分離器(ガス分離手
段)32が介装されている。なお、このガス分離器32
は省略することも可能である。なお、図中符号33は、
細胞培養容器内の培地の性状を検出し、送液ポンプ28
を発停させて空間2内の培地を自動的に交換するための
制御回路が組み込まれた回路基板である。
【0027】以上の構成からなる細胞培養容器の培地交
換用システムによれば、細胞培養容器単体で、あるいは
当該細胞培養容器の注入・注出孔5、6の接続具5a、
6aに、それぞれコネクタ31a、31bを接続した状
態で、透明な膜材12側から培養板9上に付着した動物
細胞Aの培養状態を静置観察することができる。この際
に、上記膜材12は、酸素透過性を有しているととも
に、これら培養板9と膜材12との間が5mm以下にな
るように設定しているので、膜材12を通じて空間部2
内の培養板9に付着した細胞Aに常時一様の酸素を供給
することができる。この結果、従来の容器のように別途
酸素供給用の設備が不要となるために、付帯設備の簡易
化を図ることができる。
【0028】そして、一定期間が経過して、空間2内の
培地に老廃物が増加した場合には、その検知信号に基づ
いて回路基板33から送液ポンプ28を駆動する信号が
送られて当該送液ポンプ28が作動する。この結果、培
地収納容器22内の新鮮な培地が培地供給管25から注
入・注出孔6へと送られ、空間2の一端2bから空間2
内に流入するとともに、空間2の古い培地は、他端2a
から注入・注出孔5を経て培地排出管27から廃培地収
納容器23へと排出されて行く。
【0029】このように、上記構成からなる細胞培養容
器の培地交換用システムによれば、細胞培養容器の培地
注入・注出孔5、6に、それぞれ培地供給管25および
培地排出管27のコネクタ31a、31bを接続し、送
液ポンプ28を作動させると、培地収納容器22内の新
鮮な培地が培地供給管25から細胞培養容器内に供給さ
れ、細胞培養容器内の古い培地が培地排出管27から廃
培地収納容器23へと排出される、一方向の培地の流れ
が形成されて培地交換が行なわれるために、送液ポンプ
28を作動させるという一の操作によって、円滑に上記
培地交換を行うことができ、よって作業性に優れるとと
もに、培地収納容器22と廃培地収納容器23とが隣接
して配設されているために、培地交換によって重心の大
きな移動が発生することがない。
【0030】しかも、送液ポンプ28として2組の吸入
口29a、29bと吐出口30a、30bとを有するペ
リスタルティックポンプを用い、一方の吸入口29aお
よび吐出口30aに培地供給管25を接続し、他方の吸
入口29bおよび吐出口30bに培地排出管27を接続
しているので、上述した一方向の培地の流れを円滑に形
成することができる。
【0031】また、培地供給管25および培地排出管2
7の端部に、細胞培養容器の培地注入・注出孔5、6に
各々着脱自在に接続されるコネクタ31a、31bを設
けているので、地上等において培養板19の表面に細胞
を付着させた細胞培養容器を準備し、これを宇宙空間に
打ち上げて、宇宙船等の実験施設に設置されている上記
培地交換用システムに搬入し、コネクタ31a、31b
と接続することにより、種々の細胞に対する培養試験を
行うことが可能になる。
【0032】この際に、注入・注出孔5、6の接続具5
a、6aを、本体1の同一側面1aに開口するように形
成し、かつこれらと接続するコネクタ31a、31bと
して、一の操作によって同時に各々の接続具5a、6a
に接続可能なものを用いているので、宇宙空間における
狭い試験室内においても、培地を交換する際に、注入・
注出孔5、6に培地供給管25および培地排出管27を
接続する作業を容易に行うことができる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1〜5のい
ずれかに記載の細胞培養容器の培地交換用システムによ
れば、コネクタを細胞培養容器に接続して、送液ポンプ
を作動させることにより、一方向の培地の流れが形成さ
れ、細胞培養容器内の培地交換を行うことができるため
に作業性に優れるとともに、培地収納手段と廃培地収納
手段とが隣接して配設されているために、培地交換によ
って重心の大きな移動が発生することがない。しかも、
上記コネクタによって、地上等において培養板の表面に
細胞を付着させた細胞培養容器を準備し、これを宇宙空
間に打ち上げて、宇宙船等の実験施設に設置されている
上記培地交換用システムに搬入し、上記コネクタと接続
することにより、種々の細胞に対する培養試験を行うこ
とができる。
【0034】また、請求項2に記載の発明によれば、送
液ポンプとして2組の吸入口と吐出口とを有するペリス
タルティックポンプを用い、一方の吸入口および吐出口
に上記培地供給管を接続し、他方の吸入口および吐出口
に上記培地排出管を接続しているので、上述した一方向
の培地の流れを円滑に形成することができ、請求項3に
記載の発明によれば、酸素供給手段によって常時細胞を
培養する空間部に酸素が供給されるため、別途酸素供給
用の設備を要することが無く、付帯設備の簡易化が図ら
れる。
【0035】さらに、請求項4に記載の発明によれば、
コネクタによる一の接続操作によって同時に両方の細胞
培養容器の接続端部に接続することができ、よって宇宙
空間における狭い試験室内においても、培地を交換する
際に、注入孔および注出孔に培地供給管および培地排出
管を接続する作業が容易になり、請求項5に記載の発明
によれば、万一システム内に気体が混入した場合におい
ても、ガス分離手段によって上記気体を除去することが
でき、システムの安定性を確保することができるといっ
た効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る細胞培養容器の培地交換用システ
ムの一実施形態を示す
【図2】図1の培地交換用システムに用いられる細胞培
養容器を示す横断面図である。
【図3】図2の分解斜視図である。
【符号の説明】
1 本体 1a 本体の一側面 2a、2b 空間部の一端 5、6 注入・注出孔 9 培養板 12 膜材 22 培地収納容器(培地収納手段) 23 廃培地収納容器(廃培地収納手段) 24、26、31a、31b コネクタ 25 培地供給管 27 培地排出管 28 送液ポンプ 29a、29b 吸入口 30a、30b 吐出口 32 ガス分離器(ガス分離手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小川 重行 神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央二丁目12番 1号 千代田化工建設株式会社内 (72)発明者 永瀬 睦 神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央二丁目12番 1号 千代田化工建設株式会社内 Fターム(参考) 4B029 AA02 BB11 CC01 CC02 DA04 DB16

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 新鮮な培地を蓄える培地収納手段および
    この培地収納手段に隣接して設けられた廃培地収納手段
    と、上記培地収納手段と細胞培養容器とを連結する培地
    供給管および当該細胞培養容器と上記廃培地収納手段と
    を連結する培地排出管と、これら培地供給管および培地
    排出管の端部に設けられて上記細胞培養容器の培地注入
    孔および培地注出孔に各々着脱自在に接続されるコネク
    タと、少なくとも上記培地供給管に介装されて上記培地
    収納手段内の培地を上記細胞培養容器に供給する送液ポ
    ンプとを備えてなることを特徴とする細胞培養容器の培
    地交換用システム。
  2. 【請求項2】 上記送液ポンプは、2組の吸入口と吐出
    口とを有するペリスタルティックポンプであり、一方の
    上記吸入口および吐出口に上記培地供給管が接続され、
    他方の上記吸入口および吐出口に上記培地排出管が接続
    されていることを特徴とする請求項1に記載の細胞培養
    容器の培地交換用システム。
  3. 【請求項3】 上記細胞培養容器は、両面間に貫通して
    培地が充填される空間部が形成された板状の本体に、上
    記空間部に酸素を供給する酸素供給手段が設けられてな
    り、かつ上記本体には、上記培地供給管が接続されて上
    記空間部に上記培地を注入する上記注入孔と、上記培地
    排出管が接続されて上記空間部から上記培地を排出する
    上記注出孔とが穿設されていることを特徴とする請求項
    1または2に記載の細胞培養容器の培地交換用システ
    ム。
  4. 【請求項4】 細胞培養容器の上記注入孔および上記注
    出孔は、それぞれ一端が上記空間部の相対向する端部に
    開口し、かつ他端が上記本体の同一側面に隣接して開口
    するように穿設されているとともに、上記培地供給管お
    よび培地排出管の接続端部には、一の操作によって同時
    に両方の当該接続端部を上記注入孔および排出孔に接続
    するコネクタが設けられていることを特徴とする請求項
    3に記載の細胞培養容器の培地交換用システム。
  5. 【請求項5】 上記培地供給管には、ガス分離手段が介
    装されていることを特徴とする請求項1ないし4のいず
    れかに記載の細胞培養容器の培地交換用システム。
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