JP2002151975A - ディジタルオーディオアンプ - Google Patents
ディジタルオーディオアンプInfo
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Abstract
ンを設定することができるディジタルオーディオアンプ
を提供する。 【解決手段】係数乗算部32が、入力された(ディジタ
ルの)オーディオ信号に対してゲインパラメータを乗算
する。この係数は係数演算部36から供給される。DS
P乗加算処理部33がオーディオ信号に対して音場形
成、イコライズなどの処理を行い、加算部34が元のオ
ーディオ信号と処理されたオーディオ信号とを加算す
る。クリップ検出部35はこの加算部34で加算された
信号がクリップ(ゲインがオーバーフロー)しているか
否かを検出し、係数演算部36はクリップ検出部35の
検出結果に応じてゲインパラメータを増減して係数乗算
部32にフィードバックする。
Description
をディジタル処理することによって音場形成などの効果
を付与するディジタルオーディオアンプに関する。
して増幅するオーディオアンプであっても、各種の効果
付与やフィルタ処理などはディジタルで処理したほうが
精度のよい処理が可能であるため、オーディオ信号をA
D変換してディジタルオーディオ信号とし、このディジ
タルオーディオ信号に対してマイコンやDSPで効果付
与やフィルタ処理を行うディジタルオーディオアンプが
実用化されている。
処理している信号のレベルが大きすぎる場合には、リモ
ートに飽和するため、歪みがそれほど大きくならない
が、ディジタル処理の場合、信号レベルが量子化ビット
数の最大値を超えてオーバーフローすると、その量子化
ビット数の最大値で信号波形が切り取られて(クリップ
されて)しまい、波形の歪みが大きくなり、耳障りな音
質になってしまうという問題点があった。一方、マージ
ンをとって信号のゲインを小さくしておくと、今度は信
号とノイズのレベル比が大きくならずS/N比が悪くな
るという問題点があり、DSPなどのディジタル処理部
において最適なゲインを設定することが要求されてい
た。
に設定することは困難である。たとえば、入力されたデ
ィジタルオーディオ信号(入力ソース信号)にDSPで
生成された音場処理音声を付加する場合には、両方の信
号が加算されるため、予め信号レベルを1/2(−6d
B)にしておけばよいとも考えられるが、DSPにおけ
る音場処理により信号レベルが大きくなる場合もあり、
また、信号が時間的に遅延するため、単純な1/2のゲ
イン設定では、クリップを防止できるとは限らず、事前
にディジタルゲインを設定しておくことは困難である。
特に、DSPでリバーブなどの長い残響を含む効果を付
与する場合には、長い畳み込み演算を行うため、畳み込
み演算される全てのサンプルデータを見なければ正確な
ディジタルゲインを決定することは不可能であり、事前
にまたは入力される信号を見て適切なゲイン設定をする
ことは不可能であった。
レベルに対応して最適のディジタルゲインを設定するこ
とができるディジタルオーディオアンプを提供すること
を目的とする。
されたディジタルオーディオ信号に対してゲインパラメ
ータを乗算する乗算手段と、乗算手段から出力されたデ
ィジタルオーディオ信号に対して所定の処理を行う処理
手段と、処理手段で処理されたディジタルオーディオ信
号のレベルが量子化の最大値を超えるクリップが発生し
たか否かを検出する検出手段と、検出手段がクリップを
検出したことに応じて乗算手段に供給するゲインパラメ
ータの値を小さくする制御手段と、を備えたことを特徴
とする。請求項2の発明は、上記発明において、前記制
御手段は、所定時間継続してクリップが発生しないと
き、乗算手段に供給するゲインパラメータの値を大きく
することを特徴とする。
のレベルがクリップしたか否かを検出し、その検出結果
をゲインパラメータの値に反映させて入力段の乗算手段
にフィードバックする。このように、処理後の信号のレ
ベルがクリップしているかを判定することにより、処理
手段がどのような信号処理をした場合でもその処理内容
に関係なくクリップの有無を判定することができ、これ
に応じて動的に入力段で乗算されるゲインパラメータを
増減することにより、信号のクリップに迅速に対応する
ことができる。また、クリップの発生の有無を短い間隔
(たとえば2ms毎)でチェックすれば、利用者の聴覚
に殆どクリップを感じさせることなく迅速にクリップを
解消することができる。
ないときに、ゲインパラメータの値を大きくするように
すれば、その場その場で最適のレベルでディジタルオー
ディオ信号を処理することができ、クリップの発生によ
って小さくしたゲインパラメータを大きくしないように
すれば、そのオーディオソース全体に有効な固定的なゲ
インパラメータを割り出すことができ、このゲインパラ
メータを用いて再度このオーディオソースを再生すれ
ば、全体を通して一定のゲインでクリップ(歪み)の生
じない再生が可能になる。
態であるディジタルオーディオアンプについて説明す
る。図1はこの発明の実施形態であるディジタルオーデ
ィオアンプのハードウェアのブロック図である。図2は
同ディジタルオーディオアンプのDSP17周辺の機能
ブロック図である。
アンプの制御系は、CPU10と各機能部がバスで接続
されるコンピュータと同様の構成になっている。装置全
体の動作を制御するCPU10には、バスを介してRO
M11、RAM12、フラッシュROM13、表示デバ
イス14、パネルユーザインタフェース15、リモコン
受信部16、DSP17、チューナ18、音声入力制御
部19、音声出力制御部20、UDBインタフェース2
1が接続されている。
ムを記憶している。RAM12には、この装置の動作を
規定する各種の設定内容が記憶されている。RAM12
は、バッテリバックアップ可能なSRAMで構成されて
おり、設定内容は電源スイッチがオフされたのちも保持
される。フラッシュROM13にはこの装置の動作プロ
グラムが記憶される。フラッシュROM13は書き換え
が可能であるため、動作プログラムをバージョンアップ
することができる。このバージョンアップは、USBイ
ンタフェース21を介して接続される他のパーソナルコ
ンピュータ3によって行われる。表示デバイス14は装
置の前面パネルに設けられているLEDマトリクスディ
スプレイを含んでいる。また、パネルユーザインタフェ
ース15は、装置前面パネルの各種ボタンスイッチを含
んでいる。また、リモコン受信部16は、装置に付属の
赤外線リモコン2から送られてくる赤外線のコード信号
を復調してCPU10に入力する。
(ディジタルオーディオ信号)に対して、フィルタ処理
を行い各種の音場を形成するための処理部である。形成
される音場としては、中ホール程度の音場を形成するH
ALL、ライブハウスのような音場を形成するJAZ
Z、教会のような残響を有する音場を形成するCHUR
CH、ゲーム用の音場を形成するGAME、映画に適し
た臨場感ある音場を形成するMOVIE、ライブ感のあ
る音場を形成するLIVE、三次元的なバーチャルな音
場を形成するVDDがある。
ス21を介して接続されるパーソナルコンピュータ3に
よって行うことができる。図4および図5はパーソナル
コンピュータ3が実行するディジタルオーディオアンプ
制御プログラムのコントロール画面を示す図である。図
4(A)では、上記DSP乗加算処理部33が形成する
音場を選択するボタン群40、選択された音場のパラメ
ータを設定するパラメータ設定画面41、およびアンプ
22のゲインを設定するアナログボリューム43などが
表示されている。また、同図(B)では、音場選択ボタ
ン群40、オーディオ信号の周波数特性をコライジング
するイコライザ画面41′が表示されている。ボタン群
40のうちいずれか1つをクリックすることによってそ
の音場が選択され、選択データがパーソナルコンピュー
タ3からディジタルオーディオアンプ1に送信される。
また、設定画面41、41′で音場形成(残響)のパラ
メータや各周波数バンドのツマミを操作することによっ
て、その変更データがパーソナルコンピュータ3からデ
ィジタルオーディオアンプ1に送信され、残響特性や周
波数特性がそのように変更される。ディジタルオーディ
オアンプ1において、これらのデータは、CPU10か
らDSP17に入力される。
けられているSETUP42ボタンをオンすると図5に
示す詳細設定画面が表示される。このなかにデジタルボ
リューム制御用のスライダ44が表示され、これを操作
してDSP17におけるディジタルオーディオ信号のゲ
インを設定することができる。ただし、以下この実施形
態で説明するディジタルゲイン自動制御機能では、ユー
ザによる設定は無視され、CPU10が入力信号のレベ
ルに応じて自動的にゲインを設定する。設定されたゲイ
ンは、ディジタルオーディオアンプ1(CPU10)か
らパーソナルコンピュータ3に入力され、パーソナルコ
ンピュータ3は、入力されたゲインに応じてこのスライ
ダ44の位置を制御する。
Mの放送を受信して、受信した信号を音声入力制御部1
9に入力する。受信周波数は、バッテリバックアップさ
れるRAM12に40局程度の放送局の周波数が記憶さ
れる。この周波数は、スキャンして受信可能な局を自動
選局して記憶することもでき、パーソナルコンピュータ
3から入力することもできる。
ナログ3系統(PC IN, AUX1 IN, AU
X2 IN)およびディジタル3系統(USB, CO
AXIN, OPT IN)を備えており、入力セレク
タによっていずれか1つの入力端子の信号が選択されて
後段へ出力される。入力セレクタは、CPU10から入
力される入力選択信号によって切り換えられる。CPU
10は、パネルユーザインタフェース15(パネルスイ
ッチ)、リモコン2、パソコン3などからの選択入力に
応じて入力選択信号を音声入力制御部19に入力する。
入力セレクタによってアナログ入力端子が選択された場
合には、その端子から入力されるオーディオ信号は、A
Dコンバータによってディジタルオーディオ信号に変換
されたのち後段に出力される。また、入力セレクタによ
ってディジタル入力端子が選択された場合には、その端
子から入力されるディジタルオーディオ信号はそのまま
後段に出力される。
備え、ディジタル処理されたオーディオ信号を複数の系
統から出力する。出力端子としては、サブウーファ端子
付きのアナログ出力端子、ディジタルのUSB、OPT
OUTなどが設けられており、各端子から出力オーデ
ィオ信号を取り出すことができる。また、音声出力制御
部20には、アナログのオーディオアンプ22が接続さ
れており、このオーディオアンプ22の出力端子である
スピーカ端子も装置背面に設けられている。オーディオ
アンプ22のゲインすなわちアナログボリュームは正面
パネルに設けられているアナログボリュームエンコーダ
(不図示)および図4(A)のコントロール画面の左端
のボリュームスライダ43で設定することができる。オ
ーディオアンプ22のスピーカ端子にはスピーカ5が接
続される。なお、音声入力制御部19および音声出力制
御部20には、たとえばDVDプレーヤやMDデッキな
どの他のオーディオ機器4が接続される。
パーソナルコンピュータ3が接続される。パーソナルコ
ンピュータ3は、USB端子21を介してディジタルオ
ーディオ信号の入出力をするとともに、パーソナルコン
ピュータ3上で動作する設定ソフトウェアにより、この
ディジタルオーディオアンプを制御する。
ク図である。この機能ブロック図を参照してこのディジ
タルオーディオアンプのディジタルゲイン自動制御機能
について説明する。アナログ入力端子から入力されたア
ナログオーディオ信号はADコンバータ31によってデ
ィジタルオーディオ信号に変換されたのちDSP17に
入力される。ADコンバータ31は上述したように音声
入力制御部19に含まれている。また、ディジタル入力
端子から入力されたディジタルオーディオ信号は直接D
SP17に入力される。
ルオーディオ信号)は、係数乗算部32に入力され、係
数(ゲインパラメータ)が乗算される。この係数はディ
ジタルオーディオ信号のDSP17におけるゲインを決
定するものであり、−24dB〜+18dBの範囲のゲ
インに対応するパラメータである。この係数は、係数演
算部36から入力される。この係数演算部36は、CP
U10が実行するプログラムによって実現される。
タルオーディオ信号は、加算部34およびDSP乗加算
処理部33に入力される。DSP乗加算処理部33は、
いわゆるDSP処理である各種フィルタ処理を実行し、
ディジタルオーディオ信号に上記各種の音場を形成する
とともに周波数特性をイコライジングする処理部であ
る。DSP乗加算処理部33は、この処理をしたディジ
タルオーディオ信号を加算部34に出力する。加算部3
4は、係数乗算部32から直接入力されたディジタルオ
ーディオ信号とDSP乗加算処理部33で処理をされた
ディジタルオーディオ信号とを加算する。
が出力信号として前記音声出力制御部20に出力される
とともに、クリップ検出部35に入力される。クリップ
検出部35は、ディジタルオーディオ信号のレベルがサ
ンプリングビット数(ディジタル処理におけるダイナミ
ックレンジ)を超えてクリップ(オーバーフロー)が発
生したかを判断する。クリップ検出部35は、このクリ
ップの有無を2ms毎に係数演算部36に通知する。係
数演算部36は、このクリップの有無に基づき、ディジ
タルオーディオ信号の出力がクリップしない範囲で最大
のレベルになるように係数(ゲインパラメータ)を増減
する。このようにして求めた係数を係数乗算部32に入
力する。
いず、設定された係数(ゲインパラメータ)で固定的に
ディジタルオーディオ信号を処理する場合には、クリッ
プ検出部35および係数演算部36の機能を停止させれ
ばよい。
動制御機能における係数演算処理動作を示すフローチャ
ートである。動作のスタート時にまず係数をデフォルト
値に初期化する。デフォルト値はたとえば最大の+18
dBに対応するパラメータとする。
出結果を取り込み(s2)、DSP17で処理されたデ
ィジタルオーディオ信号がクリップすなわちオーバーフ
ローしているかを判断する(s3)。クリップしている
場合には係数(ゲインパラメータ)を1dB分下げて係
数乗算部32に通知し(s4)、継続してクリップが発
生しなかった時間をカウントする非クリップ時間カウン
タのカウントをリセットする(s5)。そして、パーソ
ナルコンピュータ3が図5の画面を表示しているときに
は、ゲインパラメータをパーソナルコンピュータ3に送
信してスライダ44の表示を1段階左に変更する(s
6)。以上の処理ののち2ミリ秒待機したのち(s
7)、s2にもどる。
れた場合には、非クリップ時間カウンタをカウントアッ
プする(s8)。そしてこの非クリップ時間カウンタの
カウント値が5秒以上になった場合には(s9)、ゲイ
ンを下げすぎているとて係数を1dB分上げて係数乗算
部32に通知し(s10)、こののちs5に進む。
P17内でオーディオ信号がクリップしない範囲で最大
の値に係数を制御することにより、音質に歪みがなく且
つSN比がよい音声信号処理をすることができる。
した信号についてクリップの有無を判断するようにして
いるが、DSP乗加算処理部33が処理した信号につい
てもクリップの有無を判断するようにしてもよい。
信号が継続した場合には、s3→s8、s9、s10の
処理で係数を大きくするように制御するが、これはリア
ルタイムでDVDなどを鑑賞する場合に適している。一
方、アナログメディアのオーディオソースを他のメディ
アに録音する場合など、係数を固定する必要がある場合
には、一度そのオーディオソースを通して再生して係数
を決定し、次は係数を固定してそのソースを再生・録音
する。この場合には、このソース全体をとおしてクリッ
プしない(最大の)係数を決定するため、s8、s9、
s10の処理は行わないようにする。
れたオーディオ信号がクリップするか否かで処理前に乗
算されるゲインパラメータを増減することにより、常に
SN比がよく歪みが少ない音質でオーディオを再生する
ことができるようになる。
オアンプのハードウェアのブロック図
機能ブロック図
を示すフローチャート
ソコンの制御画面の例を示す図
ソコンの制御画面の例を示す図
パーソナルコンピュータ、4…他のオーディオ機器、5
…スピーカ、10…CPU、11…ROM、12…RA
M、13…フラッシュROM、14…表示デバイス、1
5…パネルユーザインタフェース、16…リモコン受信
部、17…DSP、18…チューナ、19…音声入力制
御部、20…音声出力制御部、21…USBインタフェ
ース、22…アナログアンプ、31…ADコンバータ、
32…係数乗算部、33…DSP乗加算処理部、34…
加算部、35…クリップ検出部、36…係数演算部、3
7…DAコンバータ、40…音場選択ボタン、41…イ
コライザ画面、42…(ソフト的な)アナログボリュー
ム、43…SETUPボタン、44…(ディジタルボリ
ュームの)スライダ
Claims (2)
- 【請求項1】 入力されたディジタルオーディオ信号に
対してゲインパラメータを乗算する乗算手段と、 乗算手段から出力されたディジタルオーディオ信号に対
して所定の処理を行う処理手段と、 処理手段で処理されたディジタルオーディオ信号のレベ
ルが量子化の最大値を超えるクリップが発生したか否か
を検出する検出手段と、 検出手段がクリップを検出したことに応じて、乗算手段
に供給するゲインパラメータの値を小さくする制御手段
と、 を備えたディジタルオーディオアンプ。 - 【請求項2】 前記制御手段は、所定時間継続してクリ
ップが発生しないとき、乗算手段に供給するゲインパラ
メータの値を大きくする請求項1に記載のディジタルオ
ーディオアンプ。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2000348129A JP4251769B2 (ja) | 2000-11-15 | 2000-11-15 | ディジタルオーディオアンプ |
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