JP2002148295A - 周波数測定方法、周波数測定装置及び分析装置 - Google Patents

周波数測定方法、周波数測定装置及び分析装置

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JP2002148295A
JP2002148295A JP2000342850A JP2000342850A JP2002148295A JP 2002148295 A JP2002148295 A JP 2002148295A JP 2000342850 A JP2000342850 A JP 2000342850A JP 2000342850 A JP2000342850 A JP 2000342850A JP 2002148295 A JP2002148295 A JP 2002148295A
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oscillation frequency
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Atsushi Ito
敦 伊藤
Shizuo Nakamura
静雄 中村
Ken Maehira
謙 前平
Ko Fuwa
耕 不破
Junpei Yuyama
純平 湯山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】液体中での水晶発振子の発振周波数を測定する
周波数測定装置及び周波数測定方法において、測定に要
する時間を短くできる技術を提供する。 【解決手段】本発明の周波数測定方法によれば、水晶発
振子61〜64を間欠的に発振させており、連続的に発振
させていない。このため、水晶発振子を連続発振させて
いた従来に比して、小さな振動エネルギーで水晶発振子
を発振させることにより、液体中で水晶発振子61〜64
の発振周波数が安定するまでに要する時間が、従来に比
して短くなる。また、水晶発振子61〜64が同時に二個
以上発振しないようにしているので、二個以上の水晶発
振子が同時に発振し、互いに干渉することはなく、干渉
により発振周波数の安定性が低下することなく測定する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は周波数測定方法、周
波数測定装置及び分析装置に関し、反応状態の分析方法
及び分析装置に関し、特に、液体中での水晶発振子の発
振周波数を測定する周波数測定装置及び周波数測定方法
や、かかる周波数測定装置で測定された発振周波数の変
化を検出して、液体中の成分の分析や反応速度の解析を
行う分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電極表面に特定の物質が配置され
た水晶発振子を、例えば血液などの液体中で発振させる
と、水晶発振子の表面に液体中の成分が結合し、結合し
た成分の質量に応じて水晶発振子の発振周波数が減少す
るという現象を用いて、試料中の特定の成分の反応速度
等を分析する分析装置が提案されている。
【0003】その分析装置の構成を図6の符号101に
示す。この分析装置101は、コンピュータ102と、
周波数カウンタ103と、オシレータ104と、直流電
源105と、水晶発振子106とを有している。
【0004】水晶発振子106は、石英からなる円板
と、その表裏にそれぞれ配置された電極とを有してお
り、液体に浸漬した状態でも発振できるように構成され
ている。一方の電極の表面には、特定の成分と反応し
て、その成分を吸着するように構成された所定の反応材
が配置されており、この反応材は水晶発振子106を液
体に浸漬すると、液体に曝されるようになっている。
【0005】上述した構成の分析装置101で、血液な
どの試料中の特定の成分と、反応材との反応状態を分析
するには、まず、水晶発振子106が大気中に置かれた
状態で、直流電源105を起動してオシレータ104に
直流電圧を印加する。すると、オシレータ104に接続
された水晶発振子106が、所定の発振周波数で発振す
る。
【0006】水晶発振子106の発振周波数の変化を図
7の曲線(X)に示す。図7のグラフの横軸は時間を示
し、縦軸は水晶発振子106の発振周波数を示してい
る。符号Foは、大気中における水晶発振子106の発
振周波数を示している。
【0007】大気中で、発振周波数Foで発振している
水晶発振子106を、水槽107中に入れられた溶液1
08に浸漬させる。ここで溶液108は一般には食塩水
等を用い、バッファ液と呼ばれている。図7では、水晶
発振子106を溶液108に浸漬させた時刻を符号ta
に示している。水晶発振子106を溶液108に浸漬さ
せると、大気中に比して水晶発振子106に加わる負荷
が大きくなるので、水晶発振子106の発振周波数は曲
線(X)に示すように大きく低下した後、大きく減衰し、
やがては所定周波数で安定する。図7では、その所定周
波数を符号Fsに示している。水晶発振子106の発振
周波数は、周波数カウンタ103によって常時検出され
ており、その検出結果はコンピュータ102に随時出力
される。コンピュータ102は、発振周波数の変動が所
定範囲内に納まっている状態が所定時間以上継続した
ら、発振周波数が安定したと判断し、その旨を使用者に
通知する。図7では、符号Fsで、水晶発振子106の
発振周波数が安定したことを示す。
【0008】使用者は、発振周波数がFsで安定したこ
とが通知された後、水槽107中に分析対象である試料
を注入する。図7で時刻tbは試料を注入した時刻を示
している。試料を水槽107中に注入すると、試料が水
中で拡散し所定濃度の溶液が生成され、その溶液中の特
定の成分が水晶発振子106の一方の電極表面に配置さ
れた反応材と反応して、反応材の表面に吸着する。する
と、水晶発振子106の発振周波数は、吸着した成分の
質量に応じて低下する。
【0009】コンピュータ102は、上述したように周
波数カウンタ103から随時入力される水晶発振子10
6の発振周波数より、反応材表面に吸着する特定の成分
の反応状態を分析することができる。分析の一例とし
て、反応材と試料中の特定の成分の反応速度を求めるに
は、図7において試料投入後、所定の時刻tcと所定の
時刻tdとの間の所定時間Δtにおける水晶発振子10
6の発振周波数の変化量ΔFを求める。水晶発振子10
6の発振周波数の変化量ΔFと、所定時間Δtにおいて
反応材115表面に吸着した成分の質量Δmとには、C
を所定の定数としたときに、 ΔF=−C×Δm …(1) なる関係式が成立することが知られており、上式(1)か
ら、所定時間において反応材表面に吸着する特定の成分
の質量変化Δmが求められるので、反応材と特定の成分
との反応速度を求めることができる。
【0010】しかしながら、上述した構成の分析装置1
01では、常時水晶発振子106に交流信号を供給し
て、水晶発振子106を連続発振させている。水中で
は、水晶発振子106に加わる負荷が大きくなるので、
これを連続発振させるには、大きな振動エネルギーを与
える必要があるが、かかる大きな振動エネルギーが与え
られると、水晶発振子106の発振周波数が液体中で安
定する周波数に低下するまでに、例えば2〜3時間とい
う相当な長時間を要してしまうという問題が生じてい
た。
【0011】また、上述の構成では、一個の水晶発振子
106では、一種類の特定の成分と、一種類の反応材と
が反応する際の反応速度しか測定できないので、試料中
に含まれる複数の成分の反応状態を分析するには、水晶
発振子及び反応材を複数個用意し、それぞれの水晶発振
子の発振周波数を検出する必要がある。しかしながら、
複数の水晶発振子106を同時に発振させると、それぞ
れの水晶発振子106が、自分自身に接続される回路等
を介して相互に干渉して発振周波数が不安定になってし
まい、測定精度が低下してしまうという問題が生じてい
た。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来技術
の不都合を解決するために創作されたものであり、その
目的は、水晶発振子を用いて成分の反応状態の分析に要
する時間を大幅に短縮することが可能になり、かつ複数
種類の水晶発振子を用いた場合でも、水晶発振子が相互
に干渉することなく安定に発振させることで精度の高い
分析が可能となる技術を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、発振子を液体中に浸漬した
状態で、前記液体中における前記発振子の発振周波数を
測定する周波数測定方法であって、前記発振子を間欠的
に発振させ、前記発振子の発振周波数を測定することを
特徴とする。請求項2記載の発明は、複数の前記発振子
を用いて、液体中における前記発振子の発振周波数を測
定する請求項1記載の周波数測定方法であって、前記複
数の発振子を一個ずつ間欠的に発振させ、前記各発振子
の発振周波数を個別に測定することを特徴とする。請求
項3記載の発明は、請求項2記載の周波数測定方法であ
って、同じ液体又は異なる液体を、それぞれ異なる容器
中に配置し、前記各容器中に配置された各液体に、それ
ぞれ前記発振子を一個ずつ浸漬させることを特徴とす
る。請求項4記載の発明は、液体中で発振可能に構成さ
れた複数の発振子を備えた発振部と、前記各発振子を発
振させる発振制御回路と、前記各発振子の発振周波数を
個別に測定する測定回路とを備えた周波数測定装置であ
って、前記発振部は、前記各発振子を、一個ずつ間欠的
に発振させるように構成されている。請求項5記載の発
明は、請求項4記載の周波数測定装置であって、前記発
振部は、前記発振子と前記発振制御回路との接続状態を
切り換えるスイッチ回路を有することを特徴とする。請
求項6記載の発明は、分析装置であって、請求項4又は
請求項5のいずれか1項記載の周波数測定装置を備え、
該周波数測定装置で測定された液体中での前記発振子の
発振周波数に基づいて、前記発振子に付着する前記液体
中の成分の付着量を求める分析手段を備えたことを特徴
とする。
【0014】本発明の周波数測定方法によれば、発振子
を間欠的に発振させているので、発振子は連続的に発振
しない。このため、発振子を連続発振させる場合に比し
て、小さな振動エネルギーで発振子を動作させることが
できるので、液体中で発振周波数が安定するまでに要す
る時間が、従来に比して短くなる。
【0015】なお、本発明の周波数測定方法において、
複数の発振子を用いて、各発振子の発振周波数を測定す
る際に、各発振子を一個ずつ発振させている。このた
め、同時に二個以上の発振子が動作し、発振子相互に干
渉が生じることはないので、かかる干渉により各発振子
の発振周波数の安定性が低下するという従来生じていた
問題が生じなくなる。
【0016】また、本発明の周波数測定装置は、液体中
で発振可能な発振子を備えた発振部を有し、この発振部
は、発振子を間欠的に発振させるので、発振子は連続発
振せず、特に液体中で発振子の発振周波数が安定するま
での時間が短くなる。
【0017】また、本発明の周波数測定装置において、
発振部は、例えばスイッチ回路を備えており、複数の発
振子を一個ずつ間欠的に発振させている。このため、二
個以上の発振子が同時に発振して互いに干渉し合うこと
がないので、発振周波数の測定精度が低下することはな
い。
【0018】さらに、本発明の分析装置は、発振子の発
振周波数に基づいて、発振子に付着する液体中の成分の
付着量を求める分析手段と、本発明の周波数測定装置と
を備えている。このように、本発明の周波数測定装置で
発振子の発振周波数を測定しているので、液体中におけ
る発振子の発振周波数が短時間で安定し、分析に要する
時間を従来より大幅に短縮できる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下で図面を参照し、本発明の一
実施形態について説明する。図1の符号1は、本発明の
一実施形態の反応状態の分析装置を示している。この分
析装置1は、オシレータ4と、発振部30と、周波数カ
ウンタ3と、コンピュータ2とを有している。周波数カ
ウンタ3は切換器20に信号を送り、制御する機能を有
している。
【0020】オシレータ4は、本発明の発振制御回路の
一例であって、電源5が起動すると動作し、所定周波数
の交流信号を切換器20に出力できるように構成されて
いる。発振部30は、複数の水晶発振子61〜64と、切
換器20とを有している。ここでは四個の水晶発振子6
1〜64を有しているものとする。
【0021】水晶発振子61〜64は、図3(a)、(b)に
その平面図と断面図とをそれぞれ示すように、石英から
なる円板14と、円板14の表面側と裏面側とにそれぞ
れ配置され、金からなる電極12、13とを有してい
る。裏面側の電極13は、図3(b)に示す樹脂16で封
止されており、水晶発振子61〜64を液体中に入れた状
態でも、裏面側の電極3が水に曝されず、発振できるよ
うに構成されている。他方、表面側の電極12の表面に
は、特定の成分と反応し、その成分を吸着するように構
成された反応材15が配置されている。この反応材15
は、水中に水晶発振子61〜64を入れた状態で水に曝さ
れるようになっている。なお、四個の水晶発振子61
4の表面側の各電極12表面には、それぞれ異なる反
応材15が配置されている。
【0022】図1の等価回路図を図2に示す。切換器2
0は、本発明のスイッチ回路の一例であって、水晶発振
子61〜64と同数のスイッチ211〜214を有してい
る。各スイッチ211〜214は、後述する周波数カウン
タ3から供給される制御信号に応じて導通又は遮断し、
導通したときに、オシレータ4と、各スイッチ211
214にそれぞれ接続された水晶発振子61〜64を発振
させることができるように構成されている。
【0023】周波数カウンタ3は、本発明の測定回路の
一例であって、水晶発振子61〜64の発振周波数を測定
して、コンピュータ2に出力することができるように構
成されている。また切換器20に信号を送り、スイッチ
211〜214を切替える機能を有している。
【0024】コンピュータ2は、本発明の分析手段の一
例であって、測定された発振周波数に基づいて、液体中
の成分の反応速度などを検出して、成分の分析をするこ
とができるように構成されている。
【0025】上述した構成の分析装置1で、例えば血液
などの試料中の特定の成分と、水晶発振子61〜64の表
面にそれぞれ配置された反応材15との反応状態を分析
するには、まず、水晶発振子61〜64が大気中または溶
液中に置かれた状態で、直流電源5を起動してオシレー
タ4を動作させる。すると、オシレータ4は交流信号を
切換器20に出力する。
【0026】切換器20に出力された交流信号は、切換
器20内の四個のスイッチ211〜214に供給される。
各スイッチ211〜214は、周波数カウンタ3から出力
される制御信号に応じて導通又は遮断する。図5に、切
換器20内のスイッチ211〜214の導通状態のタイミ
ングチャートを示す。図5に示すように、切換器20内
の4個のスイッチ211〜214は、ともに所定時間(こ
こでは例えば1秒以下)Δtだけ導通し、かつ一個ずつ
順次導通している。このため、同時に二個以上のスイッ
チは導通しないようになっている。なお、ここでは、所
定時間Δtを100msecとしている。
【0027】4個のスイッチ211〜214のうち、いず
れか一個が所定時間Δtだけ導通すると、導通したスイ
ッチ211〜214に接続されたいずれか一個の水晶発振
子6 1〜64に交流信号が供給され、その所定時間Δtだ
け水晶発振子61〜64が発振する。各スイッチ211
214は順次一個ずつ導通するので、各水晶発振子61
4は、順次一個ずつ所定時間Δtだけ発振する。各水
晶発振子61〜64の発振周波数は、周波数カウンタ3に
よって検出される。検出された発振周波数は、随時コン
ピュータ2に出力される。
【0028】各水晶発振子61〜64の発振周波数の変化
を図4の曲線(A)に示す。図4のグラフの横軸は時間を
示し、縦軸は水晶発振子61〜64の発振周波数を示して
いる。各水晶発振子61〜64は曲線(A)に示すように、
所定間隔をおいて所定時間Δtだけ発振することを繰り
返す。所定時間Δt以外の期間は発振せず、発振周波数
は0になるので、発振周波数の測定結果を示す曲線(A)
は、図4に示すようにパルス状の曲線になる。
【0029】図4で符号Foは、大気中における水晶発
振子61〜64の発振周波数を示している。大気中で、発
振周波数Foで発振している四個の水晶発振子61〜64
を、それぞれ異なる四個のセル71〜74中に配置する。
各セル71〜74中にはそれぞれ溶液8が入れられてお
り、各水晶発振子61〜64はそれぞれ溶液8中に浸漬さ
れる。図4では、水晶発振子61〜64を浸漬させた時刻
を符号taに示している。
【0030】各水晶発振子61〜64を溶液8中に浸漬さ
せると、水晶発振子61〜64に加わる負荷が大気中に比
して大きくなるので、浸漬させた直後は水晶発振子61
〜64の発振周波数Fは大きく減少する。
【0031】その後、水晶発振子61〜64の発振周波数
Fは、曲線(A)に示すように大きく低下した後、減衰
し、やがては所定周波数で安定する。コンピュータ2
は、周波数カウンタ3から出力される発振周波数の変化
状態を分析している。
【0032】図4に示すように、本実施形態の水晶発振
子61〜64は所定時間Δtだけ発振することを断続的に
繰り返しているので、水晶発振子61〜64の振動エネル
ギーは、常時交流信号が供給されて連続発振していた従
来の水晶発振子の振動エネルギーに比して小さくなる。
従って、大きな振動エネルギーで振動していた従来の水
晶発振子に比して、減衰量が小さくなり、発振周波数が
安定するまでに要する時間が短くなる。従来では水晶発
振子の発振周波数が安定するまでに2〜3時間あるいは
それ以上を要していたが、本実施形態では水晶発振子6
1〜64の発振周波数が安定するまでの時間は30分程度
となり、大幅に時間を短縮することができた。
【0033】コンピュータ2は、発振周波数の変動が所
定範囲内に納まっている時間が一定時間以上継続した
ら、発振周波数が所定の周波数で安定したと判断し、そ
の旨を使用者に通知する。図4では、安定した発振周波
数を符号Fsに示している。
【0034】こうして水晶発振子61〜64の発振周波数
がFsで安定した後、使用者は、各セル71〜74に入れ
られた溶液8中に、それぞれ分析対象である試料を投入
する。図4で符号teは試料を投入した時刻を示してい
る。試料を溶液8中に投入すると、試料が水中で溶けて
溶液が生成され、生成された溶液中の特定の成分と、水
晶発振子61〜64の一方の電極表面に配置された反応材
15とが反応し、特定の成分が反応材15の表面に吸着
しはじめる。すると、吸着した成分の質量に応じて各水
晶発振子61〜64の発振周波数は低下する。
【0035】コンピュータ2は、上述したように周波数
カウンタ3から随時入力される水晶発振子61〜64の発
振周波数より、反応材15表面に吸着する成分の反応状
態を分析する。例えば、所定時間Δtにおける水晶発振
子61〜64の発振周波数の変化ΔFを求め、上式(1)に
基づいて、所定時間において反応材15の表面に吸着す
る成分の質量変化Δmを求めることにより、反応材15
と、それに吸着する成分の反応速度を求めることができ
る。
【0036】上述したように本実施形態の分析装置1
は、四個の水晶発振子61〜64を有し、各水晶発振子6
1〜64の電極12の表面には、異なる反応材15がそれ
ぞれ配置されているので、四個の水晶発振子61〜64
個別の発振周波数の変化をそれぞれ検出することによ
り、四種類の反応材15とそれぞれ反応し、同じ試料中
に含まれた四種類の成分の反応状態を同時に分析するこ
とができる。
【0037】又、各水晶発振子61〜64は、上述したよ
うに切換器20により、順次一個ずつ所定時間Δtだけ
間欠的に導通するように構成されているので、同時に二
個以上の水晶発振子が発振することはない。このため、
二個以上の水晶発振子が同時に発振して、水晶発振子の
発振が相互に干渉することがないので、精度の高い分析
が可能になる。
【0038】なお、本実施形態では、四個の水晶発振子
1〜64を備えているが、本発明における水晶発振子の
個数はこれに限られるものではなく、四個以上、例えば
十個でもよく、四個以下、例えば二個でもよい。
【0039】また、本実施形態では、各水晶発振子61
〜64を大気中で発振させ、発振した各水晶発振子61
4を溶液8中に浸漬させているが、本発明はこれに限
られるものではなく、大気中では各水晶発振子61〜64
を発振させず、溶液8中に浸漬させた状態で発振を開始
させてもよい。
【0040】さらに、本発明の分析装置1は、オシレー
タ4を一個備えており、発振部30は切換器20を有し
ているが、本発明はこれに限らず、水晶発振子61〜64
の個数だけオシレータ4を備え、かつ発振部30が、水
晶発振子61〜64及びオシレータ4と同数のスイッチを
備え、それらのスイッチが各オシレータ4と水晶発振子
1〜64との間にそれぞれ一個ずつ挿入され、導通した
ときに各オシレータ4と各水晶発振子61〜64とを接続
するように構成してもよい。
【0041】また、ここでは、各水晶発振子61〜64
発振する所定時間Δtを100msecとしているが、本発
明の所定時間Δtはこれに限られるものではなく、例え
ば1msec以上10sec以下の範囲でもよい。
【0042】また、四個のセル71〜74に入れられた溶
液8に、同じ試料を入れて分析しているが、本発明はこ
れに限られるものではなく、例えば全部のセル71〜74
に異なる試料を入れ、それぞれの試料を分析するように
構成してもよい。
【0043】また、ここでは切換器20の制御機能を周
波数カウンタ3に与えて説明したが、それにこだわるも
のではなく、例えば切換をコンピュータ2を用いて行っ
てもよい。
【0044】
【発明の効果】周波数測定に要する時間を短縮すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の分析装置を説明する図
【図2】本発明の一実施形態の分析装置を説明する等価
回路図
【図3】(a):本実施形態の分析装置に用いられる水晶
発振子の構成を説明する平面図 (b):本実施形態の分析装置に用いられる水晶発振子の
構成を説明する断面図
【図4】本実施形態の分析装置に用いられる水晶発振子
の発振周波数の時間変化を説明するグラフ
【図5】本実施形態の析装置に用いられる切換器の動作
を説明するタイミングチャート
【図6】従来の分析装置の構成を説明する図
【図7】従来の分析装置に用いられる水晶発振子の発振
周波数の時間変化を説明するグラフ
【符号の説明】
2……コンピュータ(分析手段) 3……周波数カウン
タ(測定回路) 4……オシレータ(発振制御回路)
1〜64……水晶発振子(発振子) 20……切換器
(スイッチ回路) 30……発振部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前平 謙 神奈川県茅ヶ崎市萩園2500番地 日本真空 技術株式会社内 (72)発明者 不破 耕 神奈川県茅ヶ崎市萩園2500番地 日本真空 技術株式会社内 (72)発明者 湯山 純平 神奈川県茅ヶ崎市萩園2500番地 日本真空 技術株式会社内 Fターム(参考) 2G029 AA02 AB06 AD01 AH00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発振子を液体中に浸漬した状態で、前記液
    体中における前記発振子の発振周波数を測定する周波数
    測定方法であって、 前記発振子を間欠的に発振させ、 前記発振子の発振周波数を測定することを特徴とする周
    波数測定方法。
  2. 【請求項2】複数の前記発振子を用いて、液体中におけ
    る前記発振子の発振周波数を測定する請求項1記載の周
    波数測定方法であって、 前記複数の発振子を一個ずつ間欠的に発振させ、 前記各発振子の発振周波数を個別に測定することを特徴
    とする周波数測定方法。
  3. 【請求項3】同じ液体又は異なる液体を、それぞれ異な
    る容器中に配置し、 前記各容器中に配置された各液体に、それぞれ前記発振
    子を一個ずつ浸漬させることを特徴とする請求項2記載
    の周波数測定方法。
  4. 【請求項4】液体中で発振可能に構成された複数の発振
    子を備えた発振部と、 前記各発振子を発振させる発振制御回路と、 前記各発振子の発振周波数を個別に測定する測定回路と
    を備えた周波数測定装置であって、 前記発振部は、前記各発振子を、一個ずつ間欠的に発振
    させるように構成された周波数測定装置。
  5. 【請求項5】前記発振部は、前記発振子と前記発振制御
    回路との接続状態を切り換えるスイッチ回路を有するこ
    とを特徴とする請求項4記載の周波数測定装置。
  6. 【請求項6】請求項4又は請求項5のいずれか1項記載
    の周波数測定装置を備え、 該周波数測定装置で測定された液体中での前記発振子の
    発振周波数に基づいて、前記発振子に付着する前記液体
    中の成分の付着量を求める分析手段を備えたことを特徴
    とする分析装置。
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