JP2002148243A - 超音波探傷装置および方法 - Google Patents

超音波探傷装置および方法

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JP2002148243A
JP2002148243A JP2000347913A JP2000347913A JP2002148243A JP 2002148243 A JP2002148243 A JP 2002148243A JP 2000347913 A JP2000347913 A JP 2000347913A JP 2000347913 A JP2000347913 A JP 2000347913A JP 2002148243 A JP2002148243 A JP 2002148243A
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    • G01N2291/26Scanned objects
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 付随作業を含めて走査における能率および精
度を格段に向上させ、しかも検出感度を良好に保持でき
るようにした超音波探傷装置を提供することである。 【解決手段】 処理装置は、超音波探傷を行う前に、第
1および第2の探触子保持器に設けられた零点検出用セ
ンサーからの検出信号に基づいて探傷対象のロータの大
きさによって異なる走査距離をラジアンに変換する。そ
して、第1および第2の探触子保持器に保持された超音
波探触子からの検出信号をデータ処理し、表示装置にそ
の結果を表示する。これにより、探傷するロータの大き
さによらず探傷データの零点の設定が容易に行える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蒸気タービンのロ
ータホイールの羽根植込み部に発生したクラック等の欠
陥を検査する超音波探傷装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】蒸気タービンではタービン運転中、ロー
タの回転に伴って強大な遠心力が作用するので、ロータ
ホイールの羽根が植え込まれている羽根植込み部に過大
な応力及び振動が生じ、そこにクラックが発生すること
がある。このため、ロータホイールの羽根植込み部につ
いては、定期検査において非破壊検査法、特に超音波探
傷法による検査が実施されている。この検査では、超音
波探触子の走査は羽根が取り付けられいるロータホイー
ルの全周にわたって行われる。
【0003】図10は、検査のためにタービン車室から
取り出したロータの一例を示す斜視図である。ロータ1
には、それぞれのロータホイール2に多数の羽根3が環
状列をなして装着されている。その装着部が羽根植込み
部5である。一列の羽根3が植込まれるロータホイール
2と他の列の羽根3が植込まれるロータホイール2とは
互いに接近し、超音波探触子による検査は、超音波探触
子をロータホイール2の表面に接触させて行う。従っ
て、超音波探触子による走査は羽根3に阻まれてすべて
思いどおりにはできない。
【0004】また、図11はロータホイール2の超音波
探傷のために超音波探触子を全周走査によって操作する
様子を示すロータの一部切欠斜視図である。超音波探触
子4はロータホイール2の一方の側面に置かれ、そこか
ら超音波ビームUをロータホイール2の羽根植込み部5
に向けて入射させる。この超音波ビームUは図12
(a)(b)に示すように、羽根植込み部5に達して、
もしそこに軸方向のクラック6が存在すれば、超音波ビ
ームUがその軸方向のクラック6で反射され、反射波が
超音波ビームUを発した超音波探触子4に到達すること
で、欠陥として検知される。この走査はロータホイール
2の全周にわたって行い、また一方の側面での走査と同
様な方法で反対側の側面でも実施する。
【0005】また、反射エコーが検知された場合、さら
に詳細な検査を行うために図13に示すように、送波用
超音波探触子4aおよび受波用超音波探触子4bを配置
して再度全周にわたって走査する。送波用超音波探触子
4aから発せられた超音波ビームUは図14(a)
(b)に示すように、羽根植込み部5に達し、軸方向の
クラック6で反射され、この反射波U´が受波用超音波
探触子4bに到達することにより欠陥として検知され
る。この方法はピッチキャッチ法と呼ばれており、高感
度で内部の欠陥を検出することが可能である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した検
査を自動化して行うときに問題となるのは、探傷位置の
制御である。すなわち、探傷により指示エコーが検出さ
れた場合には、その位置を特定する必要があり、探傷に
おける正確な位置の制御が課題となっている。
【0007】また、探傷するタービンロータの大きさ、
形状はそれぞれ異なっており、また、段落により羽根の
枚数も異なることから、探傷位置を正確に知るために
は、それらの違いを考慮した上で正確な探傷位置を示す
ように設定できるものでなければならない。
【0008】従来の方法では、有効ビーム路程は計算に
より求めた羽根植込み部5の第1フック部周辺に限られ
ている。そのため、そのビーム路程外に現れたエコーに
ついては無視しているのが現状であり、羽根植込み部5
内を反射して検出された傷エコーは見落とす可能性があ
る。
【0009】検出した指示エコーの評価について、従来
ではそれが錆や孔食によるものか、割れ欠陥によるもの
かの識別が難しく、割れ欠陥とした場合の大きさの評価
についても検査員の経験によるところが大きく困難なも
のである。また、検査の評価はAスコープを用いてお
り、波形の波高値のみを評価の対象としていたので、そ
の判定は検査員の技量に左右され、記録も数値でしか残
らないので見た目にわかりにくい。
【0010】ロータホイール2の超音波探傷は蒸気ター
ビンの定期点検期間中に、たとえば3本ないし4本ロー
タ1の全段落について検査する必要があるが、能率の面
で劣る現状の装置では点検期間中という限られた時間に
すべて検査できないこともあり、走査において無駄な時
間を費やさず、能率よく作業を進めることが求められて
いる。
【0011】本発明の目的は、付随作業を含めて走査に
おける能率および精度を格段に向上させ、しかも検出感
度を良好に保持できるようにした超音波探傷装置および
方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係わる
超音波探傷装置は、ロータのロータホイールの両側面に
前記ロータホイールを挟んで互いに向き合いかつ前記ロ
ータの外周部に沿って周方向に移動可能に設けられた第
1および第2の探触子保持器と、前記第1および第2の
探触子保持器に2個ずつ設けられ前記ロータホイールの
羽根植込み部に生じた欠陥を検出する超音波探触子と、
前記第1および第2の探触子保持器の双方を前記ロータ
ホイールの羽根を超えた位置で互いに結ぶように設けら
れ前記ロータホイールの両側面で前記第1および第2の
探触子保持器を連動して動作させるリンク機構と、前記
第1または第2の探触子保持器に設けられ前記タービン
ホイールの羽根のうち零点としたい羽根に貼られた反射
板を検知する零点検出用センサーと、前記零点検出用セ
ンサーからの検出信号に基づいて探傷対象のロータの大
きさによって異なる走査距離をラジアンに変換すると共
に前記超音波探触子からの検出信号をデータ処理する処
理装置と、前記処理装置で処理された結果を表示する表
示装置とを備えたことを特徴とする。
【0013】請求項1の発明に係わる超音波探傷装置に
おいては、処理装置は、超音波探傷を行う前に、第1ま
たは第2の探触子保持器に設けられた零点検出用センサ
ーからの検出信号に基づいて探傷対象のロータの大きさ
によって異なる走査距離をラジアンに変換する。そし
て、第1および第2の探触子保持器に保持された超音波
探触子からの検出信号をデータ処理し、表示装置にその
結果を表示する。これにより、探傷するロータの大きさ
によらず探傷データの零点の設定が容易に行える。
【0014】請求項2の発明に係わる超音波探傷装置
は、請求項1の発明において、前記処理装置は、前記超
音波探触子から得られた探傷データをBスコープで表示
するデータ処理を行った後、あらかじめ調査された当該
段落の羽根群の数、各群内の羽根枚数および前記零点検
出用の反射板を貼付した羽根が第何群の何番目かに基づ
いて360度を全羽根枚数で等分し、前記羽根の群境界
位置および前記羽根の境界位置を算出し、前記表示装置
は前記羽根の群境界位置および前記羽根の境界位置に関
連付けて前記探傷データを表示することを特徴とする。
【0015】請求項2の発明に係わる超音波探傷装置に
おいては、請求項1の発明の作用に加え、各超音波探触
子から得られた探傷データをBスコープで表示するデー
タ処理を行った後、あらかじめ調査された当該段落の羽
根群の数、各群内の羽根枚数および零点検出用の反射板
を貼付した羽根が第何群の何番目かにより、羽根の群境
界および羽根の境界をそれぞれ表示する。探傷結果のB
スコープに群境界および羽根境界のラインを表示させる
ので、指示エコーを検出した場合には、それがどの段落
のどの位置にあるか容易に評価できる。
【0016】請求項3の発明に係わる超音波探傷装置
は、請求項1の発明において、前記処理装置は、前記ロ
ータホイールを挟んで向かい合う超音波探触子のBスコ
ープの双方に指示エコーのピーク位置に基づいて割れ状
欠陥の大きさを評価することを特徴とする。
【0017】請求項3の発明に係わる超音波探傷装置に
おいては、請求項1の発明の作用に加え、各超音波探触
子から得られた探傷データをBスコープで表示するデー
タ処理を行い、ロータホイールを挟んで向かい合う超音
波探触子のBスコープにおいて、指示エコーのピーク位
置を検討することにより割れ状欠陥の大きさを評価す
る。割れ欠陥を検出した場合には、その大きさを評価す
る上で、第1フック部を貫通する大きさがあるか否かを
容易に判定できる。
【0018】請求項4の発明に係わる超音波探傷装置
は、請求項1の発明において、前記処理装置は、各々の
前記超音波探触子から得られた探傷データをBスコープ
で表示するデータ処理を行い、有効探傷範囲を設定した
後、各走査位置における最大値を半径とする円形グラフ
を作成し、前記表示装置に表示することを特徴とする。
【0019】請求項4の発明に係わる超音波探傷装置に
おいては、請求項1の発明の作用に加え、超音波探触子
から得られた探傷データをBスコープで表示するデータ
処理を行い、有効探傷範囲を設定した後、各走査位置に
おける最大値を円形グラフに表示させる。これにより、
当該検査段落のどの位置に欠陥があるかわかるような表
示となる。
【0020】請求項5の発明に係わる超音波探傷方法
は、ロータのロータホイールの両側面に前記ロータホイ
ールを挟んで互いに向き合うように第1および第2の探
触子保持器を配置し、その第1および第2の探触子保持
器にそれぞれ2個ずつの超音波探触子を設け、前記ロー
タの回転により前記第1および第2の探触子保持器を前
記ロータの外周部に沿って周方向に移動させ、前記超音
波探触子により前記ロータホイールの羽根植込み部に生
じた欠陥を検出する超音波探傷方法において、前記ター
ビンホイールの羽根のうち零点としたい羽根に反射板を
貼付し、前記反射板を検出する零点検出用センサーを前
記第1または第2の探触子保持器に設け、前記ロータを
回転させて前記零点検出用センサによる1回目の前記反
射板の検出から2回目の前記反射板の検出までの走行距
離を求め、前記走査距離をラジアンに変換し、そのラジ
アン変換された前記ロータの1回転の走行距離上に前記
超音波探触子からの探傷データを対応づけて検出するこ
とを特徴とする。
【0021】請求項5の発明に係わる超音波探傷方法に
おいては、ロータを回転させ、ロータの外周部に沿って
周方向に移動する零点検出用センサにより反射板を検出
し、1回目の反射板の検出から2回目の反射板の検出ま
での走行距離を求め、その走査距離をラジアンに変換
し、そのラジアン変換されたロータの1回転の走行距離
上に超音波探触子からの探傷データを対応づけて検出す
る。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。図1は本発明の実施の形態に係わる超音波探傷装
置の説明図である。
【0023】図1において、超音波探傷装置はロータ1
のロータホイール2の両側面にロータホイール2を挟み
互いに向き合うように配置される第1の探触子保持器1
1aおよび第2の探触子保持器11bを備えている。こ
の第1の探触子保持器11aはロータホイール2の一方
の表面に当接して探傷する2個の超音波探触子12a、
12bを有し、その2個の超音波探触子12a、12b
の中央部には零点検出用センサー27を有する。
【0024】さらに、この2個の超音波探触子12a、
12bと組み合わせて刷毛13およびへら14が設けら
れている。刷毛13は探傷しようとするロータホイール
2の表面に接触媒質を塗布し、へら14は超音波探触子
12a、12bで探傷した後にロータホイール2の表面
から接触媒質を取り除くものである。
【0025】すなわち、この刷毛13およびへら14は
2個の超音波探触子と同一円周上に配置され、刷毛13
が2個の超音波探触子12a、12bの先頭に位置し、
へら14はその後尾にあって先に刷毛13が接触媒質を
塗り、後にへら14がそれを拭き取るように構成されて
いる。
【0026】また、第1および第2の探触子保持器11
a、11bはロータホイール2の両面での超音波探触子
12a、12bによる走査の間、それぞれの動きを連動
させるためにリンク機構15によって互いに結ばれてい
る。このリンク機構15はロータホイール2に植え込ま
れた羽根の先端を超えた位置で双方の探触子保持器11
a、11bを連結している。
【0027】さらに、図示は省略するが、第2の探触子
保持器11bも2個の超音波探触子12c、12dおよ
びこの2個の超音波探触子12c、12dと同一円周上
に配置される刷毛13およびへら14を有する。また、
タービンホイール2の羽根3のうち零点としたい羽根3
には反射板が貼られており、零点検出用センサー27
は、その反射板を検知するものである。
【0028】処理装置7は、零点検出用センサー27か
らの検出信号および超音波探触子12a〜12dからの
検出信号を入力し、零点検出用センサー27からの検出
信号に基づいて探傷対象のロータの大きさによって異な
る走査距離をラジアンに変換する。また、超音波探触子
12a〜12dからの検出信号をデータ処理し、探傷デ
ータをラジアンに変換した検出位置と共に表示装置8に
表示する。
【0029】図2は、図1に示した超音波探傷装置の第
1の探触子保持器11a近傍の正面図である。この第1
の探触子保持器11aは各々伸縮自在に構成される2本
の入れ子式支持脚16a、16bと、この2本の支持脚
16a、16bを結ぶブリッジ材17と、2個の超音波
探触子12a、12bを保持するアーム18と、刷毛1
3およびへら14をそれぞれ保持する2個のホルダ1
9、20とから構成されている。また、第1の探触子保
持器11aの羽根側には零点検出用センサー27が設け
られている。
【0030】2本の支持脚16a、16bはそれぞれそ
れの下端にロータ1の凸部21に案内されてロータ1の
表面を滑りつつ回転するローラ22を備えている。さら
に、2個のホルダ19、20のうち、先頭に位置する刷
毛13を保持する一方のホルダ19は前方の支持脚16
aに固定され、一方、後尾に位置するへら14を保持す
る他方のホルダ20は後方の支持脚16bにそれぞれ固
定されている。
【0031】また、図示は省略するが、第2の探触子保
持器11bも同様な2本の支持脚、ブリッジ材、アーム
および2個のホルダから構成される。
【0032】図3は、図1に示される超音波探傷装置の
第1の探触子保持器部分の側面図である。図3に示すよ
うに、羽根3側には反射板28が設けられ、その反射板
28の位置を検出するための零点検出用センサー27が
第1の接触子保持器11aに設けられている。第1およ
び第2の接触子保持器11a、11bがロータ1の凸部
21に案内されてロータ1の表面をローラ22により回
転した際に1回転毎に零点を検出することになる。
【0033】また、支持脚16a、16b上でホルダ1
9、20の位置を調整できるようになっており、この位
置を調整することにより、刷毛13(図示省略)および
へら14とロータホイール2の表面との接触状態を一定
に保つことができる。
【0034】ロータホイール2を探傷するにあたって
は、まず、零点検出用センサー27からの検出信号に基
づいて探傷対象のロータの大きさによって異なる走査距
離をラジアンに変換する。
【0035】図4は、その場合の動作を示すフローチャ
ートである。まず、第1の探触子保持器11aに零点検
出用センサー27を装着し、零点となる羽根3に反射板
28を貼る(ステップ101)。次に、ロータ1を回転
させる(ステップ102)。そして、零点検出用センサ
ー27により1回目に反射板28が検出されると、処理
装置7はエンコーダのカウントを開始し(ステップ10
3)、零点検出用センサー27により2回目に反射板2
8が検出されると、エンコーダのカウントを停止する
(ステップ104)。これにより、当該ロータ1の36
0度を設定する(ステップ105)。このように、ロー
タ1ごとに異なる360度の走査距離をエンコーダによ
りカウントし、360度の設定を行い、ロータ1の大き
さによって異なる走査距離をラジアンに変換する。
【0036】ここで、第1の探触子保持器11aは2個
の超音波探触子12a、12bを備え、また、第2の探
触子保持器11bも2個の超音波探触子12c、12d
を備えているが、これらはロータホイール2の表面に当
接されている。これらの超音波探触子12a〜12dは
ロータホイール2の羽根植込み部5に向けて超音波ビー
ムを発射し、たとえば羽根植込み部5にあるクラック6
からの反射波を受波する。そして、処理装置7は、超音
波探触子12から得られた探傷データをBスコープで表
示するデータ処理を行い、表示装置8に探傷データを表
示するにあたり、羽根3の群境界L1および羽根境界L
2を併せて表示する。ここで、羽根は数個の数個の羽根
が連結部材で連結されて一体となっており、羽根群数
は、この場合の羽根群数をいう。
【0037】図5は、表示装置8に表示された探傷デー
タの表示例の説明図である。図5では、1つの超音波探
触子12aで得たBスコープによる探傷結果を示してい
る。
【0038】探傷データに羽根3の群境界L1および羽
根境界L2を併せて表示するにあたっては、予め調査さ
れた当該段落の羽根群の数、各群内の羽根枚数および零
点検出用の反射板28を貼付した羽根が第何群の何番目
かに基づいて360度を全羽根枚数で等分し、羽根3の
群境界位置および境界位置を算出して表示する。
【0039】図6は、Bスコープによる探傷データに羽
根の群境界位置および境界位置を併せて表示する場合の
動作を示すフローチャートである。
【0040】まず、当該段落の羽根群数および各群の羽
根枚数、また零点となる羽根3が第何群の何枚目かを入
力する(ステップ111)。次に、全周300度をステ
ップ111で入力した全羽根枚数で割り、羽根1枚あた
りの角度を計算する(ステップ112)。さらに、探傷
後に表示されたBスコープの探傷データに対し、群境界
L1および羽根境界L2をそれそれ色分けして表示させ
る(ステップ113)。また、群境界L1を示すライン
の横には第何群かを示す数字を表示するようにしてい
る。図5では、8群および9群である場合が示されてい
る。
【0041】このような表示を行うことにより、検出し
た指示エコーが第何群の何枚目の羽根の位置にあるかを
容易に知ることができる。
【0042】図5の探傷データは、探傷の結果得られた
Bスコープを示したものであるが、従来の有効ビーム路
程範囲の後方にビーム路程範囲を拡げ、ビーム路程範囲
を広範囲にすることも可能である。すなわち、従来の検
査での評価の対象としていたビーム路程範囲に対し、そ
の範囲を後方に約2倍としてロータの形状から現れる遅
れエコーも評価の対象とする。これにより、従来見逃し
ていた指示エコーも確実に検出することが可能になり、
精度良く小さな欠陥まで検出できる。
【0043】次に、図7は超音波探触子12で検出した
探傷データに基づき、割れ欠陥の大きさを評価する手順
を示すフローチャートである。まず、検出した指示エコ
ーがビーム路程後方に尾引きをもつかどうか確認する
(ステップ121)。尾引きをもつ指示エコーが確認さ
れない場合には、錆や孔食によるエコーであると判定す
る(ステップ122)。
【0044】一方、ビーム路程後方に尾引きをもつ指示
エコーが検出された場合には、ロータホイールを挟んで
向かい合う超音波探触子の双方とも第1フック部を示す
帯状エコーの上にピークがあるかどうかを判断する(ス
テップ123)。
【0045】帯状エコーの上にピークがない場合には、
図8(a)に示すように、羽根植込み部の第1フック部
を貫通するには至らない大きさの割れ欠陥であると判定
する(ステップ124)。一方、帯状エコーの上にピー
クがある場合には、図8(b)に示すように、羽根植込
み部の第1フック部を貫通する大きさ以上の割れ欠陥が
あると判定する(ステップ125)。
【0046】すなわち、ステップ121での確認で、尾
引きをもつ指示エコーが確認された場合には、割れ欠陥
が存在することを示すので、次に、各超音波探触子のB
スコープを参照し、第1フック部を示す帯状の指示模様
の上にエコーのピークがあるかを確認することにより、
第1フック部を貫通する大きさ以上の割れ欠陥かどうか
を判定するようにしている。
【0047】ロータホイールを挟んだ位置にある超音波
探触子の両方に第1フック部を示す帯状の指示模様の上
にエコーのピークがある場合には、その指示エコーの示
す欠陥は第1フックを貫通するか、またはそれ以上の大
きさを持つものと評価する。
【0048】一方、ロータホイールを挟んだ位置にある
超音波探触子のどちらか一方に第1フック部を示す帯状
の指示模様の上にエコーのピークがあり、他方は第1フ
ック部を示す帯状の指示模様の上にエコーのピークを持
たない場合、その指示エコーの示す欠陥は第1フック貫
通には至らないものであると評価する。つまり、ロータ
ホイールを挟んだ位置にある超音波探触子の両方に第1
フック部を示す帯状の指示模様の上にエコーのピークが
ある場合に比べ小さい欠陥である。
【0049】このように、ロータホイールを挟んで向か
い合う超音波探触子で検出された探傷データをBスコー
プで表示し、指示エコーのピーク位置を検討することに
より割れ状欠陥の大きさを評価するので、第1フック部
を貫通する大きさがあるか否かを容易に判定できる。
【0050】次に、超音波探触子12から得られた探傷
データをBスコープで表示するにあたり、有効探傷範囲
を設定した後、各走査位置における最大値を円形グラフ
に表示させることも可能である。図9は探傷データを円
形グラフ表示する場合の説明図であり、図9(a)はB
スコープの通常の表示形態の説明図、図9(b)は円形
グラフの表示形態の説明図である。
【0051】図9(b)には探傷結果を円形表示した結
果を示している。探傷の結果得られたBスコープを図9
(a)に示すように表示させ、有効ビーム路程範囲(有
効探傷範囲)Hを決定し、そのビーム路程内の最大値を
円形グラフの半径として表示させる。これにより、当該
段落のどの位置に指示エコーが検出されているかが容易
に認識することができる。
【0052】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、探
触子保持器に装着された零点検出用センサーにより零点
とする羽根を検知することができるので、探傷前に行う
360度の設定を正確に行うことができる。また、予め
当該段落の羽根枚数を入力することにより、検出した指
示エコーが第何群の何枚目の羽根の位置かを知ることが
できる。さらに、探傷結果を円形表示させることによ
り、指示エコーの位置が当該段落のどの位置かを容易に
認識することができる。
【0053】また、ロータホイールを挟む位置にある超
音波探触子から得られたBスコープを参照して、割れ欠
陥を示す指示エコーのピーク位置が第1フック部を示す
帯状のエコー上にあるか否かを判定することにより、そ
の割れ欠陥の大きさが第1フックを貫通するか否かを判
定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係わる超音波探傷装置の
説明図。
【図2】図1に示される超音波探傷装置の第1の探触子
保持器部分の正面図。
【図3】図1に示される超音波探傷装置の第1の探触子
保持器部分の側面図。
【図4】本発明の実施の形態における零点検出用センサ
ーからの検出信号に基づいて探傷対象のロータの大きさ
によって異なる走査距離をラジアンに変換する際の動作
を示すフローチャート。
【図5】本発明の実施の形態における表示装置に表示さ
れた探傷データの表示例の説明図。
【図6】本発明の実施の形態における表示装置に表示さ
れる探傷データに羽根の群境界位置および境界位置を併
せて表示する場合の動作を示すフローチャート。
【図7】本発明の実施の形態における割れ欠陥の大きさ
を評価する手順を示すフローチャート。
【図8】羽根植込み部の欠陥の説明図であり、(a)は
羽根植込み部の第1フック部の貫通するに至らない大き
さの割れ欠陥の説明図、(b)は羽根植込み部の第1フ
ック部を貫通する大きさ以上の割れ欠陥の説明図。
【図9】本発明の実施の形態において探傷データを円形
グラフ表示する場合の説明図であり、図9(a)はBス
コープの通常の表示形態の説明図、図9(b)は円形グ
ラフの表示形態の説明図。
【図10】従来のタービンロータの一例を示す斜視図。
【図11】従来のロータホイールの超音波探傷のために
超音波探触子を全周走査によって操作する一例を示すロ
ータの一部切欠斜視図。
【図12】従来の走査方法における超音波ビームの挙動
の説明図。
【図13】従来のロータホイールの超音波探傷のために
超音波探触子を全周走査によって操作する他の一例を示
すロータの一部切欠斜視図。
【図14】従来の別の走査方法における超音波ビームの
挙動の説明図。
【符号の説明】
1…ロータ、2…ロータホイール、3…羽根、4…超音
波探触子、5…羽根植込み部、6…クラック、7…処理
装置、8…表示装置、11…探触子保持器、12…超音
波探触子、13…刷毛、14…へら、15…リンク機
構、16…支持脚、17…ブリッジ材、18…アーム、
19、20…ホルダ、21…凸部、22…ローラ、27
…零点検出用センサー、28…反射板

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロータのロータホイールの両側面に前記
    ロータホイールを挟んで互いに向き合いかつ前記ロータ
    の外周部に沿って周方向に移動可能に設けられた第1お
    よび第2の探触子保持器と、前記第1および第2の探触
    子保持器に2個ずつ設けられ前記ロータホイールの羽根
    植込み部に生じた欠陥を検出する超音波探触子と、前記
    第1および第2の探触子保持器の双方を前記ロータホイ
    ールの羽根を超えた位置で互いに結ぶように設けられ前
    記ロータホイールの両側面で前記第1および第2の探触
    子保持器を連動して動作させるリンク機構と、前記第1
    または第2の探触子保持器に設けられ前記タービンホイ
    ールの羽根のうち零点としたい羽根に貼られた反射板を
    検知する零点検出用センサーと、前記零点検出用センサ
    ーからの検出信号に基づいて探傷対象のロータの大きさ
    によって異なる走査距離をラジアンに変換すると共に前
    記超音波探触子からの検出信号をデータ処理する処理装
    置と、前記処理装置で処理された結果を表示する表示装
    置とを備えた超音波探傷装置。
  2. 【請求項2】 前記処理装置は、前記超音波探触子から
    得られた探傷データをBスコープで表示するデータ処理
    を行った後、あらかじめ調査された当該段落の羽根群の
    数、各群内の羽根枚数および前記零点検出用の反射板を
    貼付した羽根が第何群の何番目かに基づいて360度を
    全羽根枚数で等分し、前記羽根の群境界位置および前記
    羽根の境界位置を算出し、前記表示装置は前記羽根の群
    境界位置および前記羽根の境界位置に関連付けて前記探
    傷データを表示することを特徴とする請求項1に記載の
    超音波探傷装置。
  3. 【請求項3】 前記処理装置は、前記ロータホイールを
    挟んで向かい合う超音波探触子のBスコープの双方に指
    示エコーのピーク位置に基づいて割れ状欠陥の大きさを
    評価することを特徴とする請求項1に記載の超音波探傷
    装置。
  4. 【請求項4】 前記処理装置は、各々の前記超音波探触
    子から得られた探傷データをBスコープで表示するデー
    タ処理を行い、有効探傷範囲を設定した後、各走査位置
    における最大値を半径とする円形グラフを作成し、前記
    表示装置に表示することを特徴とする請求項1に記載の
    超音波探傷装置。
  5. 【請求項5】 ロータのロータホイールの両側面に前記
    ロータホイールを挟んで互いに向き合うように第1およ
    び第2の探触子保持器を配置し、その第1および第2の
    探触子保持器にそれぞれ2個ずつの超音波探触子を設
    け、前記ロータの回転により前記第1および第2の探触
    子保持器を前記ロータの外周部に沿って周方向に移動さ
    せ、前記超音波探触子により前記ロータホイールの羽根
    植込み部に生じた欠陥を検出する超音波探傷方法におい
    て、前記タービンホイールの羽根のうち零点としたい羽
    根に反射板を貼付し、前記反射板を検出する零点検出用
    センサーを前記第1または第2の探触子保持器に設け、
    前記ロータを回転させて前記零点検出用センサによる1
    回目の前記反射板の検出から2回目の前記反射板の検出
    までの走行距離を求め、前記走査距離をラジアンに変換
    し、そのラジアン変換された前記ロータの1回転の走行
    距離上に前記超音波探触子からの探傷データを対応づけ
    て検出することを特徴とする超音波探傷方法。
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