JP2002147457A - スラスト軸受 - Google Patents

スラスト軸受

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JP2002147457A
JP2002147457A JP2000346522A JP2000346522A JP2002147457A JP 2002147457 A JP2002147457 A JP 2002147457A JP 2000346522 A JP2000346522 A JP 2000346522A JP 2000346522 A JP2000346522 A JP 2000346522A JP 2002147457 A JP2002147457 A JP 2002147457A
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thrust
bearing
oil
lubricating oil
grooves
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Application number
JP2000346522A
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English (en)
Inventor
Yuichi Tomita
裕一 富田
Morihiko Hayashi
守彦 林
Motohei Yamada
素平 山田
Atsushi Okado
篤 岡戸
Tsunetaro Kashiyama
恒太郎 樫山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daido Metal Co Ltd
Original Assignee
Daido Metal Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スラスト軸受において、潤滑油の供給を軸受
面の全体に対して十分に行う。 【解決手段】 スラスト軸受を構成する半割スラスト軸
受2の軸受面には、周方向に間隔を存して油溝7が形成
されていると共に、両端部に位置してスラストリリーフ
が形成されている。上記軸受面には、それら油溝7およ
びスラストリリーフに連通する多数の細溝9が形成され
ている。そして、細溝9の相互間を仕切る突条部10の
頂部は断面円弧凸面状に形成されている。このスラスト
軸受によれば、油溝7およびスラストリリーフに溜めら
れた潤滑油が多数の細溝9に浸入して軸受面のほぼ全体
に供給されるようになる。また、突条部10に支持され
たスラストカラー11が回転すると、両者間の楔状の隙
間に潤滑油が引き込まれれようになるので、耐摩耗性お
よび耐焼付性の向上に効果がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は非焼付性の向上を図
ったスラスト軸受に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】例えば車両用エンジン
のクランク軸に作用するスラスト荷重を受けるスラスト
軸受は、2個の半割スラスト軸受により構成される。こ
のスラスト軸受では、最近の車両用エンジンの高出力、
高回転化に伴い、早期摩耗、焼き付きの問題を生ずるお
それある。この早期摩耗や焼き付きの問題を解消するに
は、軸受面への潤滑油の供給を十分に行う必要がある
が、従来のスラスト軸受では、軸受面の数箇所に油溝や
油溜まりを設ける程度であるため、軸受面のうち、油溝
や油溜まりの近くでは潤滑油の供給は十分に行われるも
のの、油溝や油溜まりから離れた箇所では潤滑油が不足
し勝ちになるという問題があった。本発明は上記の事情
に鑑みてなされたもので、その目的は、軸受面へ潤滑油
を十分に供給することができて、早期摩耗や焼き付きを
効果的に防止できるスラスト軸受を提供することにあ
る。
【0003】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、軸受面に、潤滑油が溜まる凹部を形成
し、この凹部に連通して円周方向に延びる細溝を径方向
に並ぶように形成すると共に、細溝の相互間を仕切る突
条部の頂部を円弧凸面状となるように形成したことを特
徴特徴とするものである。この構成によれば、凹部に溜
められた潤滑油は、その凹部から細溝へと浸入して軸受
面に広がる。このため、軸受面のほぼ全体へ潤滑油を良
好に供給することができ、早期摩耗や焼き付きの問題を
解消することができる。しかも、細溝の相互間に存在す
る突条部の頂部、すなわち回転軸のスラストカラーなど
の相手材を受ける部分が円弧凸面状をなしているので、
相手材と接触する部分の面積が大きくなり、早期摩耗の
防止により一層効果的であると共に、細溝内の潤滑油が
突条部の頂部と相手材との間に引き込まれ易くなり、接
触面間への潤滑性の供給効果が向上する。
【0004】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を自動車
用エンジンのスラスト軸受に適用して図面を参照しなが
ら説明する。図5は自動車用エンジンのクランク軸に作
用するスラスト荷重を受けるスラスト軸受1を示すもの
で、このスラスト軸受1は2個の半割スラスト軸受2,
3を突き合わせて構成される。これら半割スラスト軸受
2,3は図6に示すように裏金4上に例えばAl系或い
はCu系の軸受合金層5を被着して構成されている。
【0005】半割スラスト軸受2,3の軸受面である軸
受合金層5の表面の周方向両端部分には、先端に向かっ
て下降傾斜するスラストリリーフ6が形成されている。
また、半割スラスト軸受2,3の軸受面には、両側のス
ラストリリーフ6の間に位置して2個の油溝7が形成さ
れている。上記スラストリリーフ6は両半割スラスト軸
受2,3を突き合わせたとき凹部を形成し、油溝7と同
様に潤滑油を溜めるための凹部として機能する。そし
て、半割スラスト軸受2,3には油溝7内に開口する油
孔8が形成されており、オイルポンプ(図示せず)から
の潤滑油がこの油孔8を通じて油溝7に供給されるよう
にしている。
【0006】このような半割スラスト軸受2,3の軸受
面には、図1および図2に示すように、円周方向に延び
る細溝9が径方向に並んで多数形成されており、それら
細溝9は油溝7およびスラストリリーフ6に連通してい
る。上記の細溝9は半割スラスト軸受2,3の軸受面を
仕上加工することによって形成される。この仕上加工は
従来の研削に代えてカッターによる切削加工、例えば旋
盤加工が採用され、その旋盤のバイト(カッター)によ
る切削加工溝が細溝9として形成されるものである。旋
盤により機械加工した細溝9の形状は、図3に示すよう
なものであり、細溝9の相互間を仕切る突条部10の頂
部は尖った形状をなしている。この実施例では、細溝9
のピッチPは0.15〜0.25μm、深さHは3〜8
μmとなっている。なお、図3は細溝9を接触型の粗さ
試験機によって測定した結果を基にして描いたものであ
る。
【0007】半割スラスト軸受2,3は、仕上加工の
後、電解エッチング処理がなされる。この電解エッチン
グ処理によって、突条部10の頂部は尖った状態から図
1に示すように断面円弧凸面状の比較的なだらかな丸み
を帯びた形状に変化する。
【0008】上記のように構成した半割スラスト軸受
2,3を自動車用エンジンに取り付けた場合、相手材で
あるクランク軸のスラストカラー11(図1参照)は図
1に示すように細溝9を相互に仕切る突条部10の頂部
によって支持される。そして、エンジンの動作中、オイ
ルポンプから吐出された潤滑油は油孔8を通じて油溝7
内に供給され、細溝7を通じて半割スラスト軸受2,3
の軸受面のほぼ全体に供給され、半割スラスト軸受2,
3とクランク軸のスラストカラー11との摺動面間を潤
滑する。
【0009】この場合、突条部10の頂部が断面円弧凸
面状をなしているため、スラストカラー11と突条部1
0の頂部との間には、ほぼ楔状の隙間が形成されてい
る。そして、スラストカラー11の回転により、細溝9
内の潤滑油がスラストカラー11に引張られて、上記の
楔状の隙間内に引き込まれるようになり、その隙間内に
引き込まれた潤滑油は楔状の隙間内の圧力によって突条
部10の頂部とスラストカラー11との間に侵入して両
者間を良好に潤滑する。
【0010】エンジンが停止すると、潤滑油は油溝7お
よびスラストリリーフ6に溜められたまま残り、またエ
ンジン動作中に細溝9内に供給された潤滑油はそのまま
細溝9内に残り、或いは油溝7およびスラストリリーフ
6に溜められた潤滑油が細溝9内に浸入することによ
り、軸受面のほぼ全体が潤滑油を保有した状態になる。
【0011】エンジンが再起動してクランク軸が回転し
始めると、細溝9内に潤滑油が保有されているので、そ
の細溝9内の潤滑油が直ちに半割スラスト軸受2,3と
クランク軸受のスラストカラー11との摺動面間に供給
されて両者間を潤滑する。その後、摺動面間にはオイル
ポンプからの潤滑油が供給されるようになり、その潤滑
油によって摺動面間の良好なる潤滑が維持される。
【0012】このように本実施例によれば、エンジンが
停止しても、油溝7やスラストリリーフ6に溜められた
潤滑油が細溝9内に浸入するなどして、半割スラスト軸
受2,3の軸受面のほぼ全体に潤滑油が保有された状態
になるので、特にエンジンの再起動時に軸受面が潤滑油
不足となるおそれがなく、早期摩耗、焼き付きなどを効
果的に防止できる。
【0013】図4は油孔8を通じて供給する潤滑油量と
焼き付きを生じない最大荷重との関係を、従来品と本発
明品とについて実験した結果を示す。なお、従来品は軸
受面を研磨仕上げしたものである。同図から、本発明品
の方が、従来品に比較して特に低給油量時に非焼付性に
優れていることが理解される。
【0014】その上、突条部10の頂部を断面円弧凸面
状に形成したことによって、回転軸の回転時に、潤滑油
が突条部10とスラストカラー11との摺動面間に引き
込まれるようになるので、非焼付性、耐摩耗性が一層向
上する。また、突条部10の頂部はスラスト荷重を受け
ると変形するが、その頂部は断面円弧凸面状をなしてい
るので、スラスト荷重を受けて変形した場合、図3に示
すように尖った形状のものに比べてスラストカラー11
との接触面積が広くなり、早期摩耗を防止する効果があ
る。しかも、突条部10の頂部が摩耗した場合、突条部
10の頂部は平らになってスラストカラー11との接触
面が増大するが、図3に示すように尖った形状のものと
比較すると、同一高さだけ摩耗したとき、接触面積の増
加は本実施例の方が大きく、耐摩耗性および耐疲労性の
向上に効果がある。
【0015】なお、本発明は上記し且つ図面に示す実施
例に限定されるものではなく、以下のような変更或いは
拡張が可能である。スラスト軸受としては、半割形のも
のに限らず、当初から円形に形成されたものであっても
良い。半割スラスト軸受2,3の軸受面には、オーバレ
イとして金属メッキ或いは樹脂コーティングを施しても
良い。半割スラスト軸受2,3の内外周間に渡る油溝7
は、内周から外周方向途中まで延びるもの、或いは外周
から内周方向途中まで延びるもの油溜めに代えても良
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、スラスト軸受
とスラストカラーとの接触状態を模式的に示す、図2の
I−I線に沿った断面図
【図2】油溝部分の斜視図
【図3】細溝の拡大図
【図4】非焼付性試験の結果を示すグラフ
【図5】スラスト軸受の正面図
【図6】図5のVI−VI線に沿う断面図
【符号の説明】
1はスラスト軸受、2,3は半割スラスト軸受、6はス
ラストリリーフ(凹部)、7は油溝(凹部)、9は細
溝、10は突条部、11はスラストカラー(相手材)で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 素平 名古屋市北区猿投町2番地 大同メタル工 業株式会社内 (72)発明者 岡戸 篤 名古屋市北区猿投町2番地 大同メタル工 業株式会社内 (72)発明者 樫山 恒太郎 名古屋市北区猿投町2番地 大同メタル工 業株式会社内 Fターム(参考) 3J011 AA07 BA09 BA13 CA01 JA02 KA03 MA04 MA06

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸受面に、潤滑油が溜まる凹部を形成
    し、この凹部に連通して円周方向に延びる細溝を径方向
    に並ぶように形成すると共に、前記細溝の相互間を仕切
    る突条部の頂部を円弧凸面状に形成したことを特徴とす
    るスラスト軸受。
JP2000346522A 2000-11-14 2000-11-14 スラスト軸受 Pending JP2002147457A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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