JP2002144703A - インクジェット記録媒体及び塗工液 - Google Patents

インクジェット記録媒体及び塗工液

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JP2002144703A
JP2002144703A JP2000343228A JP2000343228A JP2002144703A JP 2002144703 A JP2002144703 A JP 2002144703A JP 2000343228 A JP2000343228 A JP 2000343228A JP 2000343228 A JP2000343228 A JP 2000343228A JP 2002144703 A JP2002144703 A JP 2002144703A
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ink jet
ink
inorganic porous
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JP2000343228A
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Yuichi Sakai
裕一 酒井
Shinji Funakoshi
真二 船越
Masahiro Yamamoto
正広 山本
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Asahi Kasei Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インク吸収性、成膜性、透明性に優れたイン
クジェット記録媒体、及び、インクジェット記録媒体塗
工液を提供すること。 【解決手段】 インク吸収層が窒素吸着法で求めた細孔
径分布に於いて細孔直径1〜200nmの細孔を有する
無機多孔性物質、及びガラス転移点が100℃以下で、
かつ無機多孔性物質の細孔直径より大きい平均体積粒子
径を有するラテックスポリマーを含有することを特徴と
するインクジェット記録媒体、及び、インクジェット記
録媒体塗工液。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインクジェット方式
の印刷、記録に使用されるインクジェット記録用の紙、
シート、フィルム、布等のインクジェット記録媒体、及
び、その製造に使用されるインクジェット記録媒体塗工
液に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式は、記録時の騒
音が少なく、カラー化が容易であること、高速記録が可
能であることから広い分野で利用が進められている。し
かし、一般の印刷に使用される上質紙等はインク吸収
性、乾燥性が劣り、解像度などの画質も劣るためにこれ
らを改善した専用紙の提案がなされており、インクの発
色性や再現性を高めるために無定形シリカを始めとする
種々の無機顔料類を塗布した記録用紙が開示されてい
る。(特開昭55−51583、特開昭56−1485
85等)しかし、近年のインクジェットプリンター性能
の進歩に伴い記録媒体側にも更なる性能の向上が要求さ
れ前記の技術のみでは必ずしも満足のゆく性能が得られ
なくなっている。特に、銀塩写真並の高画質を得るため
に記録媒体の単位面積当たりのインク吐出量が増加する
ことによるインク吸収性の不足、滲みの発生が上げられ
る。また、インク吸収性を上げるためにバインダーの量
を減らすと成膜性が悪くなる傾向にあり両者を十分に満
足するものは得られていない。さらには、銀塩写真に匹
敵する高画質、色濃度発現のためにインク吸収層の透明
性も要求されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、インク吸収
性、成膜性、透明性に優れたインクジェット記録媒体、
及び、インクジェット記録媒体塗工液を提供する事を目
的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記課題
を解決するため種々検討を行った結果、特定の無機多孔
性物質、及び特定のラテックスポリマーを含有した以下
のインクジェット記録媒体を見出し、本発明をなすに至
った。すなわち、本発明は以下の通りである。 (1)支持体上に1層以上のインク吸収層を設けたイン
クジェット記録媒体において、該インク吸収層の少なく
とも1層が窒素吸着法で求めた細孔径分布に於いて細孔
直径1〜200nmの細孔を有する無機多孔性物質、及
びガラス転移点が100℃以下で、かつ無機多孔性物質
の細孔直径より大きい平均体積粒子径を有するラテック
スポリマーを含有することを特徴とするインクジェット
記録媒体。 (2)ラテックスポリマーのガラス転移点が−30〜5
0℃、かつ平均体積粒子径が5〜200nmである
(1)に記載のインクジェット記録媒体。
【0005】(3)無機多孔性物質が実質的に酸化ケイ
素である(1)〜(2)に記載のインクジェット記録媒
体。 (4)動的光散乱法により測定される無機多孔性物質の
体積平均粒子径DLが10〜200nmで、かつ該無機
多孔性物質の、DLから求めた換算比表面積SLとBE
T法による窒素吸着比表面積SBとの差SB−SLが1
00m2/g以上である(1)〜(3)に記載のインク
ジェット記録媒体。 (5)インク吸収層が水溶性樹脂を含有することを特徴
とする(1)〜(4)に記載のインクジェット記録媒
体。 (6)(1)〜(5)に記載のインク吸収層構成成分、
及び溶剤を含有するインクジェット記録媒体塗工液。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明について、以下に具体的に
説明する。本発明においてインク吸収層は支持体上に少
なくとも1層設けられる。必要に応じてインク吸収層を
2層以上設けることができる。このように、インク吸収
層を多層化することにより表面に光沢性を付与する等の
機能を各層に分担することができる。本発明の無機多孔
性物質、及びラテックスポリマーは少なくとも1層に含
有される必要がある。
【0007】本発明に用いる無機多孔性物質は窒素吸着
法で求めた細孔径分布において細孔直径1〜200nm
に、より好ましくは2〜100nmに細孔を有する無機
質からなる結晶性又は非晶性の多孔性物質である。無機
多孔質物質が所定の細孔径分布に細孔を有することは、
無機多孔質物質の細孔径分布図において認められる極大
値を与える細孔直径が所定の範囲内にあることによって
確認することができる。細孔がこの範囲未満にしかない
とインク吸収性が低下し、この範囲より大きいところに
しかないとインク吸収層の透明性が低下するため好まし
くない。無機質としては特に限定されないが、例示すれ
ばケイ素、アルミニウム、ジルコニウム、チタン、タン
タル、ニオブ、スズ、タングステンなどの金属酸化物、
アルミニウム、バナジウム、ジルコニウム、タングステ
ンなどの金属リン酸塩などが挙げられ、特に酸化ケイ素
が好ましく用いられる。該無機質の一部を他の元素に置
換したり、有機物で修飾することにより表面を改質した
物も用いることができる。窒素吸着法により1〜200
nmに細孔が検出される多孔性物質であれば特に限定さ
れないが界面活性剤等を鋳型にして合成されるメソポー
ラスシリカ(米国特許第3556725号明細書、特表
平5−503499号公報、特開平4−238810号
公報等)などのメソポーラス物質が例示される。メソポ
ーラスシリカは2〜50nmのメソポア領域に平均細孔
径を有するシリカ多孔体で、粉末X線回折において構造
の規則性が認められ、かつほぼ均一な細孔径を有するも
のである。本発明においては、このように多孔性物質の
細孔の配置にX線回折的規則性が認められる物質のみな
らず、X線回折的に規則性が認められない物質をも用い
ることができる。
【0008】本発明における無機多孔性物質として動的
光散乱法により測定される体積平均粒子径DLが10〜
200nmで、DLから求めた換算比表面積SLとBE
T法による窒素吸着比表面積SBとの差SB−SLが1
00m2/g以上である物質がインク吸収層の透明性の
点から好ましく用いられる。動的光散乱法によって測定
される体積平均粒子径DL(nm)から計算される換算
比表面積SL(m2/g)は、粒子が球状であると仮定
し、SL=6×103/(密度(g/cm3)×DL)に
より求められる。該物質は粒子径が小さいためインク吸
収層の透明性に優れ、かつ、粒子間のみならず粒子内部
にも細孔を有するためインク吸収性の点でも好ましい。
DLが10nm未満ではインク吸収性が低下し、200
nmより大きいとインク吸収層の透明性が低下するため
好ましくない。SB−SLはインク吸収性の点から10
0m2/g以上が好ましく、250m2/g以上がより好
ましい、100m2/g未満であるとインク吸収性が低
下し好ましくない。該物質のBET比表面積(窒素吸着
比表面積SB)は200〜1500m2/gが好まし
く、細孔容積としては0.5〜4ml/gが好ましい。
【0009】該無機多孔性物質の合成法としては例え
ば、(a)ケイ素源のSiO2換算質量に対するテンプ
レートの重量比が0.01〜30の範囲、テンプレート
の重量に対する水の重量比が10〜1000の範囲であ
るケイ素源とテンプレートを混合して複合体を製造する
工程と、(b)該複合体からテンプレートを除去する工
程から合成することができる。ここで用いるテンプレー
トとしては非イオン性界面活性剤が好ましく用いられ、
構造式HO(C24O)a−(C36O)b−(C 2
4O)cH(但し、a,cは10〜110、bは30〜7
0をしめす)で表される非イオン性界面活性剤が特に好
ましく用いられる。具体的にはプルロニックP103,
P123,P85など(旭電化製)があげられる。細孔
径を変化させるために、有機助剤として、例えば炭素数
6〜20の芳香族炭化水素、炭素数5〜20の脂環式炭
化水素、炭素数3〜16の脂肪族炭化水素、これらのア
ミン、ハロゲン置換体をテンプレートと共に使用するこ
とができる。該有機助剤の併用により細孔径を増加させ
ることが可能である。ケイ素源とテンプレートの反応は
ケイ素源を溶媒に溶解、分散したものとテンプレートを
溶媒に溶解、分散したものを混合攪拌することにより行
うことができる、溶媒としては水または有機溶媒がもち
いられ、反応温度は特に限定されないが5〜150℃が
好ましく用いられ、反応時間は0.5〜100時間が用
いられる。
【0010】一般的に無機多孔性物質−テンプレート複
合体からのテンプレートの除去方法としては該複合体を
高温で焼成する方法、溶媒で抽出する方法が上げられ
る。粒子の凝集を抑制できる点、テンプレートを再利用
できる点からは溶媒で抽出する方法が好ましい。例え
ば、限外濾過装置を用いて水、アルコール等の溶媒によ
りテンプレートを抽出除去する方法が好適に用いられ
る。インク吸収層中の無機多孔物質の含有量は特に限定
されないが、該無機多孔性物質が含有される各々のイン
ク吸収層に対して10〜99重量%含有する事が好まし
い。また、インク吸収層全体に対しては1〜99重量%
含有する事が好ましい。含有率が低いとインク吸収性が
低下するため好ましくない。
【0011】本発明のインク吸収層には、上記無機多孔
性物質のインク吸収性を損なわないバインダーとして特
定のラテックスポリマーを含有することが必要である。
係るラテックスポリマーは、例えば、乳化重合により得
られる樹脂分散液中の樹脂粒子成分であり、例示すると
酢酸ビニル重合体ラテックス、スチレンーイソプレン共
重合体ラテックス、スチレン−ブタジエン共重合体ラテ
ックス、メチルメタクリレートーブタジエン共重合体ラ
テックス、アクリル酸エステル共重合体ラテックス、こ
れら共重合体をカルボキシル基等の官能基含有モノマー
で変性した官能基変性重合体ラテックスなどである。
【0012】本発明に用いるラテックスポリマーはガラ
ス転移点が100℃以下、かつ動的光散乱法により測定
される体積平均粒子径が無機多孔性物質の細孔直径より
大きい必要がある。ガラス転移点が−30〜50℃、か
つ体積平均粒径が5〜200nmであるラテックスポリ
マーが好ましく用いられ、ガラス転移点が−30〜0
℃、かつ体積平均粒径が5〜100nmであるラテック
スポリマーがより好ましく用いられる。ラテックスポリ
マーのガラス転移点が高すぎる、または体積平均粒径が
大きすぎると皮膜の透明性が低下し好ましくなく、体積
平均粒子径が小さすぎるとインク吸収性が低下して好ま
しくない。
【0013】本発明の無機多孔性物質のバインダーとし
て従来のポリビニールアルコールなどの水溶性のバイン
ダーのみを用いる場合は成膜性が良好なレベルの使用量
ではインク吸収性が低下し、使用量を減じるとインク吸
収性は向上するが成膜性が低下する。一方、本発明の無
機多孔性物質とラテックスポリマーを併用する場合はイ
ンク吸収性と成膜性を両立させることが可能である。こ
の理由は明確ではないが、インク吸収層において、ラテ
ックスポリマーの粒子径が該多孔性物質の細孔より大き
いため細孔を塞ぐことが無く、良好なインク吸収性を発
現させるためと推測している。
【0014】本発明に用いられるラテックスポリマーの
含有量は特に限定されないが、無機多孔性物質100重
量部に対して5〜400重量部含有することが好まし
く、5〜100重量部含有することが特に好ましい。含
有量が少ないと成膜性が低下し、多いとインク吸収性が
低下するため好ましくない。本発明において更に良好な
成膜性を付与するため、インク吸収層に水溶性樹脂をラ
テックスポリマーと併用することが好ましい。水溶性樹
脂としては特に限定されないがポリビニルアルコール、
カチオン変成ポリビニルアルコール、シラノール変性ポ
リビニルアルコールなどのポリビニルアルコール誘導
体、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド類、デ
ンプン及びデンプン誘導体、カルボキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導
体、カゼイン、ゼラチンなどが例示され、ポリビニルア
ルコール、カチオン変成ポリビニルアルコール、シラノ
ール変性ポリビニルアルコールなどのポリビニルアルコ
ール誘導体がより好ましく用いられる。本発明に用いら
れる水溶性樹脂の含有量は、ラテックスポリマー100
重量部に対して1〜400重量部含有することが好まし
く、5〜100重量部含有することが特に好ましい。含
有量が少ないと効果が十分でなく、多いとインク吸収性
が低下するため好ましくない。
【0015】本発明においては(1)〜(5)に記載の
インク吸収層構成成分及び溶剤よりなるインクジェット
記録媒体塗工液をも提供する。使用する溶剤は特に限定
されないがアルコール、ケトン、エステル等の水溶性溶
剤、及び/又は水が好ましく使用される。更に、該塗工
液中には必要に応じて顔料分散剤、増粘剤、流動調整
剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、着色剤等を配合
することができる。本発明おいてはその他の有機バイン
ダーを併用することができる。例えば、ポリ酢酸ビニル
類、ポリアセタール類、ポリウレタン類、ポリビニルブ
チラール類、ポリ(メタ)アクリル酸(エステル)類、
ポリアミド類、ポリエステル樹脂、尿素樹脂、メラミン
樹脂等が上げられる。
【0016】本発明においてはインク吸収層の少なくと
も1層がカチオン性ポリマーを含有することが好まし
い。カチオン性ポリマーを含有することにより印字部の
耐水性が向上する。該カチオン性ポリマーとしてはカチ
オン性を示すものであれば特に限定されないが、第一ア
ミン、第2アミン、第3アミン置換基及びこれらの塩、
第4級アンモニウム塩置換基の少なくとも1種を含むも
のが好ましく用いられる。例えばジメチルジアリルアン
モニウムクロライド重合物、ジメチルジアリルアンモニ
ウムクロライド−アクリルアミド共重合物、アルキルア
ミン重合物、ポリアミンジシアン重合物、ポリアリルア
ミン塩酸塩などが上げられる。該カチオン性ポリマーの
分子量は特に限定されないが重量平均分子量1,000
〜200,000の物が好ましく用いられる。
【0017】本発明においてインク吸収層の少なくとも
1層が紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤、一
重項酸素クエンチャー、酸化防止剤を含有することが好
ましい。該物質を含有することにより印字部の耐光性が
向上する。紫外線吸収剤としては特に限定されないがベ
ンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、酸化チタン、
酸化セリウム、酸化亜鉛等が好ましく用いられる。ヒン
ダードアミン系光安定剤としては特に限定されないがピ
ペリジン環のN原子がN−R(Rは水素原子、アルキル
基、ベンジル基、アリル基、アセチル基、アルコキシル
基、シクロヘキシル基、ベンジルオキシ基)であるもの
が好ましく用いられる。一重項酸素クエンチャーとして
は特に限定されないがアニリン誘導体、有機ニッケル
系、スピロクロマン系、スピロインダン系が好ましく用
いられる。酸化防止剤としては特に限定されないがフェ
ノール系、ハイドロキノン系、有機イオウ系、リン系、
アミン系が好ましく用いられる。
【0018】本発明においてインク吸収層の少なくとも
1層がアルカリ土類金属化合物を含有することが好まし
い。アルカリ土類金属化合物を含有することにより耐光
性が向上する。アルカリ土類金属化合物としてはマグネ
シウム、カルシウム、バリウムの酸化物、ハロゲン化
物、水酸化物が好ましく用いられる。アルカリ土類金属
化合物をインク吸収層に含有させる方法は特に限定され
ない。塗工液スラリーに添加しても良いし、無機多孔性
物質の合成時、または合成後に添加、付着含有させて使
用しても良い。アルカリ土類金属化合物の使用量は無機
多孔性物質100重量部に対して酸化物換算で0.5〜
20重量部が好ましい。
【0019】本発明においてインク吸収層の少なくとも
1層がノニオン系界面活性剤を含有することが好まし
い。ノニオン系界面活性剤を含有することにより画質、
耐光性が向上する。ノニオン系界面活性剤としては特に
限定されないが高級アルコール、カルボン酸のエチレン
オキサイド付加物、エチレンオキサイド−プロピレンオ
キサド共重合物が好ましく用いられ、エチレンオキサイ
ド−プロピレンオキサド共重合物がより好ましく用いら
れる。ノニオン系界面活性剤をインク吸収層に含有させ
る方法は特に限定されない。塗工液スラリーに添加して
も良いし、無機多孔性物質の合成時、または合成後に添
加、付着含有させて使用しても良い。
【0020】本発明においてインク吸収層の少なくとも
1層がアルコール化合物を含有することが好ましい。ア
ルコール化合物を含有することにより画質、耐光性が向
上する。アルコール化合物としては特に限定されないが
脂肪族アルコール、芳香族アルコール、多価アルコー
ル、水酸基含有オリゴマーが好ましく用いられ、多価ア
ルコールがより好ましく用いられる。アルコール化合物
をインク吸収層に含有させる方法は特に限定されない。
塗工液スラリーに添加しても良いし、無機多孔性物質の
合成時、または合成後に添加、付着含有させて使用して
も良い。
【0021】本発明においてインク吸収層の少なくとも
1層がアルミナ水和物を含有することが好ましい。アル
ミナ水和物を含有することにより画質、耐水性が向上す
る。アルミナ水和物としては特に限定されず、ベーマイ
ト構造、擬ベーマイト構造、非晶質構造のアルミナ水和
物が用いられるが、擬ベーマイト構造のアルミナ水和物
が好ましく用いられる。本発明においてインク吸収層の
少なくとも1層がコロイダルシリカ及び/又は乾式シリ
カを含有することが好ましいコロイダルシリカ及び/又
は乾式シリカを含有することにより画質が向上し、光沢
を付与することができる。コロイダルシリカとしては特
に限定されず、通常のアニオン性のコロイダルシリカ、
アルミニウムイオン等の多価金属化合物を反応するなど
の方法で得られるカチオン性コロイダルシリカが用いら
れる。乾式シリカとしては特に限定されないが、四塩化
ケイ素を水素及び酸素で燃焼して合成される気相法シリ
カが好ましく用いられる。乾式法シリカはそのまま用い
ても良いし、表面をシランカップリング剤他で修飾した
物でも良い。
【0022】本発明において最表層に光沢層を設けるこ
とができる。光沢層を設ける手段としては特に限定され
ないがコロイダルシリカ及び/又は乾式シリカ等の超微
粒径顔料を含有させる方法、スーパーカレンダー法、グ
ロスカレンダー法、キャスト法などが用いられる。本発
明において使用される支持体は特に限定されないが紙、
ポリマーシート、ポリマーフィルム、布が好ましく用い
られる。これらの支持体は必要に応じてコロナ放電等の
表面処理をすることもできる。インク吸収層の厚みは特
に限定されないが1〜100μm、塗工量は1〜100
g/m2が好ましい。塗工液の塗工方法としては特に限
定されないがブレードコーター、エアーナイフコータ
ー、ロールコーター、ブラシュコーター、カーテンコー
ター、バーコーター、グラビアコーター、スプレー等が
使用できる。
【0023】次に本発明を実施例に基づいて説明する。
細孔分布、細孔容積、比表面積は、カンタクロム社製オ
ートソーブ−1を用い、窒素により測定した。細孔径分
布はBJH法により算出した。比表面積はBET法によ
り求めた。動的光散乱法による体積平均粒子径はLee
ds&Northrup社製マイクロトラックUPA粒
度分布計により測定した。粉末X線解析図は理学製RI
NT2500を用いて測定を行った。
【0024】印字特性の評価は市販インクジェットプリ
ンター(セイコー・エプソン製PM−800C)を用い
てイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック、グリーン、
レッド、ブルーのベタ印字を行ったものを用いた。評価
項目は以下に示した。 (1)インク吸収性:印字後の滲み、及び印字直後に印
字部を白紙で押さえインク転写の程度により判定した。 ○:良好、△:やや良好、×:劣る (2)成膜性:塗工膜のひび割れ、付着状態を目視判定
した。 ○:良好、△:やや良好、×:劣る (3)透明性:塗工膜の透過率、曇り度により判定し
た。 ○:良好、△:やや良好、×:劣る
【0025】
【実施例1〜6】あらかじめH+ 型にしておいたカチオ
ン交換樹脂(アンバーライト、IR−120B)100
gを水100g に分散した中に、3号水ガラス(SiO
2 =29重量%、Na2 O=9.5重量%)33.3g
を水66.7gで希釈した溶液を加える。これを、十分
撹拌した後、カチオン交換樹脂を濾別し活性シリカ水溶
液200gを得た。この活性シリカ水溶液のSiO2
5.0重量%であった。5gの旭電化社製プルロニック
P103(エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド
共重合物)を水1360gに溶解させ、35℃湯浴中で
撹拌しながら、上記の活性シリカ水溶液60gを添加し
た。さらに、0.015mol/lのNaOH水溶液を
20ml加えた。この混合物のpHは7.5であった。
この混合物を35℃で15分撹拌後、80℃で静置し2
4時間反応させた。この溶液から限外ろ過装置を用いて
プルロニックP103を除去し、SiO2濃度4重量%
の透明な多孔性物質ゾル溶液を得た。この溶液中の試料
の動的光散乱法によって測定される体積平均粒子径は6
0nmで換算比表面積は45m2 /gであった。この溶
液を、105℃で乾燥し多孔性物質を得た。この試料の
X線回折図には、ピークが見られなかった。この試料の
細孔径分布図に於ける極大値は細孔直径8nmに認めら
れ、細孔容積は1.21ml/gであった。BET法に
よる窒素吸着比表面積は720m2 /gであり、換算比
表面積との差は675m2 /gであった。
【0026】この多孔性物質ゾル溶液に、ラテックスポ
リマーをSiO2 100重量部に対し表1に示した割合
で混合し塗工液を作成した。ポリエチレンテレフタレー
ト製シート(厚さ100μm)にバーコーターで前記塗
工液を塗布、乾燥し、厚さ約25μmのインク吸収層を
設けた記録シートを得た。これらのシートの評価結果を
表1に示した。
【0027】
【実施例7】表1に示した割合で、シラノール変性ポリ
ビニールアルコールを多孔性物質ゾル溶液に混合するこ
と以外は実施例1と同様の方法で記録シートを得た。こ
のシートの評価結果を表1に示した。
【0028】
【比較例1〜2】表1に示した割合で多孔性物質ゾル溶
液にポリビニールアルコール、及びシラノール変性ポリ
ビニールアルコールのみを混合すること以外は実施例1
と同様の方法で記録シートを得た。これらのシートの評
価結果を表1に示した。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】本発明のインクジェット記録媒体はイン
ク吸収性、成膜性、透明性に優れた効果を有する。
フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA05 FC06 2H086 BA01 BA15 BA33 BA36 BA41 BA45 BA48 4J038 BA101 BA102 BA111 BA112 BA191 BA192 CA041 CA042 CA061 CA062 CE021 CE022 CF021 CF022 CG141 CG142 CG171 CG172 CK031 CK032 GA06 GA15 HA446 KA06 KA20 KA22 MA10 MA13 MA14 NA01 PB11

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に1層以上のインク吸収層を設
    けたインクジェット記録媒体において、該インク吸収層
    の少なくとも1層が窒素吸着法で求めた細孔径分布に於
    いて細孔直径1〜200nmの細孔を有する無機多孔性
    物質、及びガラス転移点が100℃以下で、かつ無機多
    孔性物質の細孔直径より大きい平均体積粒子径を有する
    ラテックスポリマーを含有することを特徴とするインク
    ジェット記録媒体。
  2. 【請求項2】 ラテックスポリマーのガラス転移点が−
    30〜50℃、かつ平均体積粒子径が5〜200nmで
    ある請求項1に記載のインクジェット記録媒体。
  3. 【請求項3】 無機多孔性物質が実質的に酸化ケイ素で
    ある請求項1〜2に記載のインクジェット記録媒体。
  4. 【請求項4】 動的光散乱法により測定される無機多孔
    性物質の体積平均粒子径DLが10〜200nmで、か
    つ該無機多孔性物質の、DLから求めた換算比表面積S
    LとBET法による窒素吸着比表面積SBとの差SB−
    SLが100m2/g以上である請求項1〜3に記載の
    インクジェット記録媒体。
  5. 【請求項5】 インク吸収層が水溶性樹脂を含有するこ
    とを特徴とする請求項1〜4に記載のインクジェット記
    録媒体。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5に記載のインク吸収層構成
    成分、及び溶剤を含有するインクジェット記録媒体塗工
    液。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2006137560A1 (ja) * 2005-06-24 2006-12-28 Mitsubishi Chemical Corporation コーティング用組成物及びその製造方法、並びに樹脂成形体及びその製造方法
JP2017185802A (ja) * 2016-03-31 2017-10-12 キヤノン株式会社 記録媒体

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