JP2002137979A - 養液栽培用液肥の製造方法 - Google Patents

養液栽培用液肥の製造方法

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Tomoyuki Nishigami
智之 西上
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有機性廃棄物から養液栽培用の液肥を効率よ
く製造する。 【解決手段】 有機性廃棄物を嫌気状態でメタン発酵
し、生成するガス成分を脱離して得られた脱離液から養
液栽培用の液肥を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は土壌を使用しない養
液栽培法において使用される液肥の製造方法に関し、特
に厨芥等や畜産廃棄物などの有機性廃棄物から養液栽培
用液肥を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】土壌を使用しない養液栽培法は野菜など
の作物を効率よく大量生産する方法として近年国内でも
広く普及してきた。一般に養液栽培法では水に肥料成分
を溶解した養液を栽培床に循環するが、養液は固形分を
含まず、その肥料成分は栽培作物が根から直接吸収でき
るイオンやキレートの形態で養液中に存在する必要があ
る。化学肥料は取り扱いおよびイオンやキレートの形態
で養液中に存在させることが容易であり、養液栽培法で
も広く使用されている。
【0003】しかし最近、化学肥料の多くは安価な外国
製品を輸入して供給されている。そして土壌栽培、養液
栽培を問わず、輸入した化学肥料で栽培した作物は、消
費された後にその残渣としての厨芥等が家畜糞尿などと
同様に有機性廃棄物として蓄積する。このような有機性
廃棄物の蓄積は雨、地下水などにより循環して最終的に
は土壌に窒素成分として滞留し、それが国内土壌におけ
る窒素過多など環境負荷増大の原因の一つになってい
る。このようなことから、大量に排出される厨芥等や家
畜の糞尿などの有機性廃棄物は、できるだけ肥料として
リサイクルすることが推奨される。
【0004】従来から、有機性廃棄物の処理方法として
は、焼却、埋め立て、堆肥化、または好気性発酵菌によ
る発酵処理などの方法がある。しかし焼却処理は一般に
毒性化学物質を発生し、埋め立てや好気性発酵処理はク
リプトスポジウムや0−157菌などの病原生物の増
殖、アンモニア臭や腐敗臭などの放散等による周辺住民
の健康被害、病気の蔓延、嫌悪感などの問題がある。ま
た酪農などに見られる乾燥ラグーンでの糞尿の貯留や処
理も悪臭問題を生じ、さらにそれら処理設備に雨水が流
入するとクリプトスポジウムなどの病原生物が溢れ出て
周辺環境に蔓延する。
【0005】一方、堆肥化は製造工程が煩雑で、副資材
の投入による容量増加で施設負荷が増加するという問題
があり、さらに未熟堆肥の農地散布による土壌の貧酸素
状態の助長、作物に対する生育阻害物質の発生などの問
題も存在する。そこで最近、有機性廃棄物の処理方法と
して嫌気状態でメタン発酵させる方法が注目されてい
る。この方法は密閉された発酵槽内に有機性廃棄物を含
有する液(有機物含有液)を導入し、そこで嫌気性メタ
ン菌により有機物を発酵させてメタンを主成分とするガ
ス成分を脱離させ、残った脱離液を液肥とする方法であ
る。なお発生したガス成分はガスタンクなどに貯蔵し暖
房用燃料などに利用される。このような嫌気状態でメタ
ン発酵させる方法は、密閉された発酵槽内で有機性廃棄
物が処理されるので、周囲に悪臭や病原生物を拡散する
という問題を発生しないという利点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来、このように嫌気
状態でメタン発酵させて製造した脱離液は、液肥として
土壌に散布する以外に有効な利用方法がなかった。しか
し脱離液を液肥として土壌に散布する場合、ある程度の
経営規模の農地に必要量施肥するには全体として大量の
散布が必要になり、そのためには散布する農地に接近し
た場所に大型の液肥貯蔵施設などを設置する必要があ
る。さらに大量の液肥を脱離液の製造施設から貯蔵施設
まで移送するには専用の大型タンクローリなどの移送手
段も備える必要がある。
【0007】一方、脱離液製造施設から経済的に移送可
能な地域に脱離液を液肥として受け入れる農地や貯蔵施
設が存在しない場合は、何らかの無害化処理をして河川
放流するなどの二次対策を必要とする。しかし無害化処
理には公共の下水処理と同様な設備とコストがかかると
いう問題がある。そこで本発明者らは種々研究の結果、
多くの施設を考えると全体としては大量消費可能な養液
栽培法に使用する液肥として、製造上環境的に優れた嫌
気状態でメタン発酵して得られた脱離液が有効であると
いう知見を得て本発明を完成した。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、有機
性廃棄物を嫌気状態でメタン発酵させ、生成するガス成
分を脱離して得られた脱離液から養液栽培用液肥を得る
ことを特徴とする養液栽培用液肥の製造方法である(請
求項1)。本発明によれば、厨芥等の有機性廃棄物を嫌
気状態でメタン発酵させて製造した脱離液から養液栽培
用の液肥を製造する工程を採用しているので、製造過程
で環境を汚染するおそれがない。そして養液栽培で液肥
として使用した脱離液は有機性廃棄物として液肥の製造
工程に還元できるので、有機物サイクルを形成すること
ができ、環境への排出量を抑制することができる。ま
た、養液栽培用の脱離液は有機物系であり、化学肥料の
使用によって発生する諸問題を回避できる。さらに、脱
離液の消費量を拡大できるため、河川放流設備などが不
要になる。
【0009】上記方法において、脱離液から固形分を除
去して養液栽培用液肥を得ることができる(請求項
2)。このように脱離液に含まれている固形分を除去す
ることにより、養液栽培設備の配管やノズルなどの閉鎖
等の問題を回避できる。上記いずれかの方法において、
脱離液から有機酸を除去して養液栽培用液肥を得ること
ができる(請求項3)。脱離液に含まれている揮発性有
機酸などの有機酸を除去することにより、養液中での発
酵や貧酸素状態など、作物生育の阻害要因の発生を抑制
することができる。
【0010】上記いずれかの方法において、脱離液にさ
らに別の肥料成分を添加して養液栽培用液肥を得ること
ができる(請求項4)。このように別の肥料成分を添加
することによって、養液栽培用の液肥における窒素、リ
ン、カリウム、マグネシウムなどの比率を最適に調整す
ることができる。上記肥料成分の添加に際して、肥料成
分にはカルシウム分を含有させないことができる(請求
項5)。カルシウムは液肥濃度が高くなると他の物質と
反応してその沈殿を促進し、養液栽培設備の配管やノズ
ルなどの閉鎖等の問題を生じるが、上記方法によりこれ
を回避することができる。上記いずれかの方法におい
て、脱離液をさらに濃縮して養液栽培用液肥を得ること
ができる(請求項6)。このように脱離液を濃縮する
と、養液栽培施設までの脱離液の移送や保管がより容易
になる。
【0011】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を図面に
より説明する。図1は本発明の方法を実施するプロセス
フロー図である。1は密閉型のメタン発酵槽、2はメタ
ン発酵槽1で生成した脱離液を貯留する脱離液貯留槽、
3は移送ポンプ、4はラグーン、マニュアバック、スラ
リータンクなどの脱離液の養液またはそのスラリーを貯
留する貯留槽、5は混合槽、6は攪拌装置、7は凝集沈
殿剤を貯留するホッパー、8は移送ポンプ、9は加圧浮
上槽、10は加圧浮上槽9に加圧された微細な気泡を供
給するための加圧装置、11は加圧浮上用に加圧空気と
被処理水を混合する混合加圧槽、12は一時貯留槽、1
3は移送ポンプ、14は上向流嫌気性汚泥床槽、15は
上向流嫌気性汚泥床槽14でメタン発酵して生成するバ
イオガスを貯留するバイオガスタンク、16は一時貯留
槽、17は攪拌装置、18は移送ポンプ、19は精密濾
過装置、20は一時貯留槽、21は移送ポンプ、22は
肥料成分濃縮用の逆浸透膜装置、23,24は充填装
置、25は液肥のキュービテナー充填製品、26は濾過
水のキュービテナー充填製品、V1〜V7は開閉弁、R
1、R2は逆止弁、a〜 o2は配管である。
【0012】メタン発酵槽1には図示しない有機性廃棄
物の養液もしくはスラリーの導入配管と生成ガスの排出
配管が接続され、さらに内部を攪拌する攪拌装置が設け
られる。メタン発酵槽1で生成した養液もしくはスラリ
ー状の脱離液は、配管aからオーバフローして脱離液貯
留槽2に貯留される。脱離液貯留槽2の脱離液は移送ポ
ンプ3で汲み上げられ、配管b1,b2,b5を経て混
合槽5に供給される。脱離液を混合槽5に供給する通常
運転では、開閉弁V1,V2を開け、V3,V4を閉じ
ておく。なお貯留槽4は脱離液の処理容量が一時的に低
下したときなどに、その脱離液を一時的に貯留する場
合、あるいは脱離液の一部を余剰品として開閉弁V6か
ら他の施設(例えば土壌散布用として出荷するための施
設)に供給する場合などに使用され、その際には開閉弁
V2を閉じて開閉弁V3(またはV5,V6)を開け
る。また貯留槽4から混合槽5に脱離液を補給する場合
は開閉弁V4を開ける。
【0013】混合槽5では脱離液を後工程に適合する濃
度(または粘度)になるように配管cからの水をで希釈
すると共に、配管dからpH調整剤を供給してそのpH
値を調整する。一般にメタン発酵により得られた脱離液
のpH値は中性〜弱アルカリ性になっているので、例え
ばリン酸や硫酸のようなpH調整剤を添加し、後工程の
凝集沈殿工程や上向流嫌気性汚泥床法に適したpH値
(前者は沈殿剤による・後者は中性〜弱アリカリ性)に
調整する。さらに混合槽5ではホッパー7から凝集沈殿
剤を供給し、脱離液中の固形分を沈殿させて分離する。
なおホッパー7への凝集沈殿剤は配管eから補給され
る。凝集沈殿剤としてはカルシウム系凝集沈殿剤、例え
ば株式会社マナイテッド.コムから市販されているエコ
ガイアWを使用することができる。沈殿した固形分は混
合槽5の底部からドレン配管(図示せず)などで適宜外
部に排出するが、排出した固形分はメタン発酵槽1に戻
すことができる。
【0014】混合槽5で濃度調整およびpH調整し、さ
らに固形分を分離した脱離液は、移送ポンプ8で配管f
から加圧浮上槽9に供給され、そこで脱離液に残留する
固形分を微細な気泡により浮上させて分離し、配管g3
から図示しない配管によりメタン発酵槽1に戻される。
浮上用の気泡は加圧装置10で発生した加圧空気と配管
g1からの脱離液(被処理水)を混合加圧槽11で混合
してから配管i2より供給される。
【0015】加圧浮上槽9で処理された脱離液は配管g
2から一時貯留槽12に流出し、さらに移送ポンプ13
を設けた配管g4で上向流嫌気性汚泥床槽14に供給さ
れる。上向流嫌気性汚泥床槽14では嫌気性メタン菌に
より脱離液に含まれている有機酸をメタン発酵して分解
し除去する。上向流嫌気性汚泥床槽14で発生したメタ
ンガスを主成分とするバイオガスは配管h1を経てバイ
オガスタンク15に貯留される。一方、上向流嫌気性汚
泥床槽14で有機酸を除去された脱離液は配管h2から
オーバフローして一時貯留槽16に流出する。一時貯留
槽16では配管iから他の肥料成分、例えばリン酸肥料
やカリ肥料、さらにはマグネシウム肥料が添加され、脱
離液の窒素、リン、カリウム、マグネシウムなどの比率
を養液栽培用の液肥として望ましい範囲に調整する。し
かし脱離液が養液栽培用の液肥に要求される肥料成分の
範囲にある場合には、この肥料添加工程は省略される。
なお一時貯留槽16では攪拌装置17により内養液が均
一な状態に維持される。
【0016】一時貯留槽16の脱離液は配管j1、移送
ポンプ18および配管j2によって精密濾過装置19に
供給され、そこで残留する固形分、細菌類がさらに分離
除去される。精密濾過装置19は、孔径0.1μmの中
空糸モジュールや平膜モジールのようなフィルタを有す
るもので、フィルタの加圧濾過作用により固形分や細菌
類が分離される。除去した固形分などは適宜開閉弁V7
を開けて配管lから排出し、メタン発酵槽1に戻され
る。精密濾過装置19で固形分や細菌類を除去した脱離
液は配管k1を経て一時貯留槽20に移送され、さらに
配管k2、移送ポンプ21および配管k3で逆浸透膜装
置22に供給される。逆浸透膜装置22は逆浸透膜の分
離作用で脱離液から水分を分離して肥料成分を濃縮する
ものである。
【0017】肥料成分を濃縮された脱離液は養液栽培用
の液肥として配管nから充填装置23に供給され、そこ
で適当な容量の容器に次々と充填されて液肥のキュービ
テナー充填製品25として出荷される。また分離された
濾過水は配管o1から充填装置24に供給され、そこで
同様に適当な容量の容器に次々と充填されて濾過水のキ
ュービテナー充填製品26として出荷される。この濾過
水は例えば養液栽培用の液肥を濃度調整する希釈水など
に利用される。またこの濾過水の少なくとも一部を配管
o2から混合槽5に供給し、脱離液を希釈する希釈水の
一部として使用することもできる。なお、上記の一連の
処理工程は連続的に行うことが望ましいが、バッチ的に
行うこともできる。
【0018】
【実施例】図1のプロセスフローと同様なフローの実験
装置を使用して脱離液から養液栽培用の液肥を製造し
た。メタン発酵により得られた脱離液を希釈水で10%
の濃度に調整し、カルシウム系凝集沈殿剤を希釈後の脱
離液に対し0.9%濃度になるように添加した。この状
態で脱離液のpH値は7.2から7.0に低下したので
pH調整剤は特に添加しなかった。次にこのように固形
分の沈殿処理をした脱離液を浮上する微細気泡で処理
し、残留する固形分をさらに除去した後、上向流嫌気性
汚泥床法によりBOD負荷0.5g/L・日の条件下で
有機酸を除去した。その際、メタンと二酸化炭素の比率
が6:4で45ml/g・BOD・日の濃度のバイオガ
スが生成した。一方、処理された脱離液のpH値は7.
5、総有機酸濃度は3mg/l未満、BODは10mg
/l未満であった。
【0019】次に有機酸を除去した脱離液に別の肥料成
分を添加し、窒素、リン、カリウム、マグネシウムの肥
料成分比率を7:2:4:2に調整した。なおカルシウ
ム成分は液肥濃度が高くなると他物質、例えばリン酸な
どと反応して沈殿を促進し、養液栽培設備の配管やノズ
ルなどの閉鎖等の問題を生じるので添加しない。次に肥
料成分を調整した脱離液を精密濾過し、SS濃度が0.
1mg/L未満になるよう精製し、さらに逆浸透膜処理
をして濃縮された液肥と濾過水を1:25の重量比で得
た。なお特に問題となる環境への排気物や放流はなかっ
た。このようにして得られた液肥を使用して養液栽培の
養液を調整し、養液循環させながら作物を育成した。作
物の育成状態はきわめて良好であり、養液が流れる配管
や供給ノズルなどに詰まりなども発生しなかった。
【0020】
【発明の効果】以上のように本発明の養液栽培用液肥の
製造方法は、有機性廃棄物を嫌気状態でメタン発酵さ
せ、生成するガス成分を脱離して得られた脱離液から養
液栽培用液肥を得ることを特徴とする。そのため以下の
ような効果を奏する。製造過程で環境を汚染するおそれ
がない。養液栽培で液肥として使用した脱離液は有機性
廃棄物として液肥の製造工程に還元できるので、有機物
サイクルを形成することができ、環境への排出量を抑制
することができる。養液栽培用の脱離液は有機物系であ
り、化学肥料の使用によって発生する諸問題を回避でき
る。脱離液の消費量を拡大できるため、河川放流設備な
どが不要になる。
【0021】上記方法において、脱離液から固形分を除
去して養液栽培用液肥を得ることができ、それによって
養液栽培設備の配管やノズルなどの閉鎖等の問題を回避
できる。さらに上記いずれかの方法において、脱離液か
ら有機酸を除去して養液栽培用液肥を得ることができ、
それによって養液中での発酵や貧酸素状態など、作物生
育の阻害要因の発生を抑制することができる。
【0022】さらに上記いずれかの方法において、脱離
液にさらに別の肥料成分を添加して養液栽培用液肥を得
ることができ、それによって液肥の窒素、リン、カリウ
ム,マグネシウムなどの比率を最適に調整することがで
きる。上記肥料成分の添加に際して、肥料成分にはカル
シウム分を含有させないことができ、それによって液肥
濃度が高くなっても他物質と反応してその沈殿を促進す
ることがないので、養液栽培設備の配管やノズルなどの
閉鎖等の問題を回避できる。さらに上記いずれかの方法
において、脱離液をさらに濃縮して養液栽培用液肥を得
ることができ、それによって養液栽培施設までの脱離液
の移送、および保管がより容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による養液栽培用液肥の製造方法を実施
するプロセスフロー図。
【符号の説明】
1 メタン発酵槽 2 脱離液貯留槽 3 移送ポンプ 4 貯留槽 5 混合槽 6 攪拌装置 7 ホッパー 8 移送ポンプ 9 加圧浮上槽 10 加圧装置 11 混合加圧槽 12 一時貯留槽 13 移送ポンプ 14 上向流嫌気性汚泥床槽 15 バイオガスタンク 16 一時貯留槽 17 攪拌装置 18 移送ポンプ 19 精密濾過装置 20 一時貯留槽 21 移送ポンプ 22 逆浸透膜装置 23 充填装置 24 充填装置 25 液肥のキュービテナー充填製品 26 濾過水のキュービテナー充填製品 V1〜V7 開閉弁 R1、R2 逆止弁 a〜o2 配管

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機性廃棄物を嫌気状態でメタン発酵さ
    せ、生成するガス成分を脱離して得られた脱離液から養
    液栽培用液肥を得ることを特徴とする養液栽培用液肥の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 脱離液から固形分を除去して養液栽培用
    液肥を得る請求項1に記載の養液栽培用液肥の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 脱離液から有機酸を除去して養液栽培用
    液肥を得る請求項1または請求項2に記載の養液栽培用
    液肥の製造方法。
  4. 【請求項4】 脱離液にさらに別の肥料成分を添加して
    養液栽培用液肥を得る請求項1ないし請求項3のいずれ
    かに記載の養液栽培用液肥の製造方法。
  5. 【請求項5】 添加する肥料成分にはカルシウム分を含
    有させないことを特徴とする請求項4に記載の養液栽培
    用液肥の製造方法。
  6. 【請求項6】 脱離液をさらに濃縮して養液栽培用液肥
    を得る請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の養液
    栽培用液肥の製造方法。
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