JP2002134814A - 露光用ガスレーザ装置 - Google Patents

露光用ガスレーザ装置

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JP2002134814A
JP2002134814A JP2000325081A JP2000325081A JP2002134814A JP 2002134814 A JP2002134814 A JP 2002134814A JP 2000325081 A JP2000325081 A JP 2000325081A JP 2000325081 A JP2000325081 A JP 2000325081A JP 2002134814 A JP2002134814 A JP 2002134814A
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Shigeo Komae
重夫 小前
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Ushio Sogo Gijutsu Kenkyusho KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一定時間休止後、長時間動作させても、スペ
クトル線幅が広がらない露光用ガスレーザ装置。 【解決手段】 レーザチェンバ1と、このレーザチェン
バ1からの光が入射し、この光を狭帯域化する狭帯域化
手段を収容する狭帯域化ユニット4とを有する露光用ガ
スレーザ装置において、狭帯域化ユニット4は、その開
口54が狭帯域化手段とレーザチェンバ1との間の光路
中に位置するようにスリット5を保持しており、スリッ
ト5の開口54近傍の温度上昇を抑制する温度上昇抑制
手段51、52、56を設けた露光用ガスレーザ装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、露光用ガスレーザ
装置に関し、特に、長時間動作させても、スペクトル線
幅が広がらない露光用ガスレーザ装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路の微細化、高集積化につ
れ、投影露光装置においては解像力の向上が要請されて
いる。このため、露光用光源から放出される露光光の短
波長化が進められており、次世代の半導体リソグラフィ
ー用光源として、波長193nmのArFエキシマレー
ザ装置や波長157nmのF2 レーザ装置等の放電励起
ガスレーザ装置が有力である。
【0003】図1に、露光用光源として用いられる放電
励起ガスレーザ装置の一構成例を示す。例えばArFエ
キシマレーザ装置においては、レーザチェンバ1内にフ
ッ素(F2 )やアルゴン(Ar)、ネオン(Ne)等の
レーザガスが数百kPaの濃度で封入されている。ま
た、F2 レーザ装置においては、レーザチェンバ1内に
フッ素(F2 )やヘリウム(He)等のレーザガスが数
百kPaの濃度で封入されている。
【0004】レーザチェンバ1内部には、レーザ光軸方
向に延び、所定間隔だけ離間して対向した一対の主放電
用電極2(以下、電極2ともいう。)が設けられている
(図1においては、一対の電極2 の中一方が示されてお
り、放電方向は紙面に垂直な方向である。)。この電極
2間に図示を省略している高電圧パルス発生装置より立
上りの早い高電圧パルスを印加して放電を発生させるこ
とにより、レーザ媒質であるレーザガスが励起される。
【0005】レーザチェンバ1の両端部にはレーザ光が
通過する窓部が設けられる。この窓部は、所定の直線偏
光に対して反射損が最小となるように、窓材が光軸に対
してブリュースター角をなすように取り付けられている
ブリュースター窓部6となっている。
【0006】レーザチェンバ1の前後には、出力鏡7
と、露光装置の投影光学系における色収差の問題を回避
するためにレーザ光のスペクトル幅を狭帯域化し、中心
波長の波長安定化を実現するための狭帯域化光学系3と
が各々配置され、出力鏡7と狭帯域化光学系3はレーザ
共振器を構成する。レーザガスが励起されレーザチェン
バ1から放出される光は、このレーザ共振器の間で増幅
され、レーザ光としてレーザ共振器の出力鏡7より取り
出される。
【0007】この狭帯域化光学系3は、例えば、波長選
択素子であるグレーティング31と1個若しくは複数個
のビーム拡大プリズム32とから構成され、狭帯域化ボ
ックス4内に収容される。また、狭帯域化されるレーザ
光のスペクトル線幅をさらに細くするために、拡大プリ
ズム32の光入射側の光路上にスリット5が配置され
る。また、図示は省略しているが、ブリュースター窓部
6と出力鏡7との間にも、別のスリットを配置する場合
もある。スリット5を配置することによりビーム径が制
限され、共振器中で増幅されるビームの平行度が上がる
ため、スペクトル線幅がさらに細くなる。
【0008】ところで、上記した放電励起ガスレーザが
放出するレーザ光は波長200nm以下の短波長である
ので、レーザ光が通過する光路中に空気があると、空気
中の酸素とレーザ光により有害なオゾンが発生する。そ
のため、光路は、筒状包囲体8で包囲され、筒状包囲体
8、狭帯域化ボックス4内は清浄な不活性ガス(例え
ば、窒素)によりパージされる。なお、狭帯域化ボック
ス4内の不活性ガス(例えば、窒素)によるパージは、
狭帯域化光学系3を構成する光学部品にダストを堆積さ
せない役割も有する。
【0009】このような放電励起ガスレーザ装置におい
て、効率良くレーザ光を発生させるには、主放電用電極
2間で一様な放電を発生させることが必要であるが、数
百kPaという高圧ガス雰囲気で一様な放電を発生させ
るために、通常、主放電用電極2近傍に設けた予備電離
手段により、主放電開始前に主放電電極間の主放電空間
に存在するレーザガスを予備電離するのが一般的であ
る。
【0010】図2に、図1の狭帯域化部の詳細な構成を
示す。図2は、狭帯域化光学系3が3個のビーム拡大プ
リズム32と波長選択素子であるグレーティング31と
から構成された例であり、狭帯域化ボックス4内に収容
される。
【0011】ビーム拡大プリズム32は、入射光が所定
の入射角(例えば、70〜75°)となるように各々位
置決めされる。また、グレーティング31は、入射光の
入射角を任意に選択できるように、図示を省略した駆動
機構により回動可能に設置される。なお、グレーティン
グ31を固定し、拡大プリズム32とグレーティング3
1との間に反射ミラーを回動可能に設置し、この反射ミ
ラーの回転角度を制御してグレーティング31への入射
光の入射角を任意に選択するようにしてもよい。
【0012】上記したように、筒状包囲体8、狭帯域化
ボックス4内は清浄な不活性ガス(例えば、窒素)によ
りパージする必要があるので、狭帯域化ボックス4に設
けられたパージガス導入管9よりパージガスとして不活
性ガス(例えば、窒素)を導入し、狭帯域化ボックス4
内をパージする。筒状包囲体8はスリット5の開口部を
介してパージガスが導入される。なお、パージガスは筒
状包囲体8、狭帯域化ボックス4のわずかな隙間から外
部へ放出される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、出力鏡7か
ら放出されたレーザ光の一部はビームスプリッタにより
波長モニタに導かれて、波長並びにスペクトル線幅がモ
ニタされる。レーザ装置をある一定期間停止させた後に
動作させると、動作時間が経過するにつれ(すなわち、
発振パルス数が増加するにつれ)、スペクトル線幅(以
下、線幅と称する。)が徐々に広がっていってしまうと
いう現象が確認された。
【0014】前記したように、露光装置の投影光学系に
おける色収差の問題を回避するためにレーザ光の線幅を
狭帯域化している。レーザ動作初期に線幅の値が所定値
以下という仕様を満たしていても、レーザ動作を継続す
る中に、線幅の値が所定値を越えてその仕様から外れて
しまうという不具合が発生する恐れがある。
【0015】近年、露光用光源として、上記のような放
電励起ガスレーザ装置は、露光処理のスループットの
面、また、露光量の均一化の面から4kHz以上の高り
繰返し動作が要求されているので、このような線幅が広
がってしまう不具合がレーザ動作開始後、短時間で発生
する恐れがある。
【0016】本発明は従来技術のこのような問題点に鑑
みてなされたものであり、その目的は、一定時間休止
後、長時間動作させても、スペクトル線幅が広がらない
露光用ガスレーザ装置を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の露光用ガスレーザ装置は、レーザチェンバと、この
レーザチェンバからの光が入射し、この光を狭帯域化す
る狭帯域化手段を収容する狭帯域化ユニットとを有する
露光用ガスレーザ装置において、前記狭帯域化ユニット
は、その開口が狭帯域化手段とレーザチェンバとの間の
光路中に位置するようにスリットを保持しており、前記
スリットの開口近傍の温度上昇を抑制する温度上昇抑制
手段を設けたことを特徴とするものである。
【0018】この場合、温度上昇抑制手段は、スリット
内部に設けられた空洞と、それに連通していてスリット
の開口の長手方向の幅と略等しい幅を有し、開口近傍に
設けられたガス排出口とからなり、空洞に導入されガス
排出口から開口近傍に供給された冷却用ガスが、開口を
貫通する流路に沿って流れることにより、スリットの開
口近傍の温度上昇が抑制されるようにすることができ
る。
【0019】また、温度上昇抑制手段は、スリットの開
口近傍に開口に沿って設けられた冷媒供給管からなり、
冷媒を冷媒供給管に流すことにより、スリットの開口近
傍の温度上昇が抑制されるようにすることができる。
【0020】これらにおいて、スリットの開口近傍の温
度をモニタする温度モニタが設けられ、レーザ動作中に
温度モニタからの温度信号に基き、スリットの開口近傍
の温度が所定の温度となるように温度上昇抑制手段を制
御する制御手段を備えているものとすることができる。
【0021】あるいは、記憶手段と前記温度上昇抑制手
段を制御する制御手段とを備えており、記憶手段に発振
繰り返し周波数とレーザ出力をパラメータとして制御手
段の制御情報を記憶しておき、実際のレーザ発振繰り返
し周波数とレーザ出力に基づいて記憶手段に記憶された
制御情報を読み出し、その制御情報に基づいて制御手段
により温度上昇抑制手段を制御するようにしてもよい。
【0022】本発明においては、スリットの開口近傍の
温度上昇を抑制する温度上昇抑制手段を設けたので、ス
リット近傍雰囲気の温度分布を略均一に保つことがで
き、レーザ光に対する屈折率分布も略均一となるので、
レーザ光の狭帯域化光学系中のグレーティングへの入射
角度の分布の幅も小さくなり、一定時間休止後長時間動
作させても、スペクトル線幅が広がらない露光用ガスレ
ーザ装置を得ることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の露光用ガスレーザ
装置の原理と実施例について説明する。
【0024】前記のように、レーザ装置をある一定期間
停止させた後に動作させると、動作時間が経過するにつ
れてスペクトル線幅が徐々に広がっていってしまうとい
う不具合が発生する。この不具合の原因を、本発明者ら
が鋭意検討したところ、図1に示すスリット5は、レー
ザ動作時間が経過するにつれ(すなわち、発振パルス数
が増加するにつれ)、温度が上昇し、この温度上昇が線
幅の広がりに影響を及ぼすことが分った。
【0025】すなわち、レーザ共振器内にあるスリット
5には、その開口部周辺がレーザチェンバ1内で発生し
た紫外光が常に照射される。通常、スリット5は、アル
ミニウム等の金属製であり、紫外線が照射される部分は
加熱される。そのため、レーザ動作時間が経過するにつ
れ(すなわち、発振パルス数が増加するにつれ)、スリ
ット5の開口部周辺の温度は上昇する。
【0026】スリット5の開口部周辺の温度が上昇する
と、スリット5近傍雰囲気の温度分布が不均一となり、
レーザ光に対する屈折率分布も不均一となる。そのた
め、スリット5を通過するレーザ光の進行方向も、その
不均一な屈折率分布の影響によりある分布を持つことに
なる。したがって、グレーティング31への入射角もあ
る角度分布を有することとなり、その結果、線幅が広が
ることになると考えられる。
【0027】そこで、発明者らは、スリット5を冷却し
て温度上昇を抑制し、スリット5を一定温度に保つこと
により、スリット5開口部周辺の温度分布を均一にし
て、レーザ装置をある一定期間停止させた後に動作さ
せ、動作時間が経過しても(すなわち、発振パルス数が
増加しても)、線幅が広がらず略一定の値に保持するこ
とに成功した。
【0028】その実施例のスリット近傍の構成を図3の
断面図に示す。この実施例においては、スリット5は、
図示のように、開口54を限定する上側ウェッジ54a
はレーザチェンバ1側に刃先があり、下側ウェッジ54
bは狭帯域化ボックス4側に刃先があり、上側ウェッジ
54aの刃先と下側ウェッジ54bの刃先の間には光軸
方向にずれが形成されるように開口54が形成されてお
り、上側ウェッジ54aの刃先と下側ウェッジ54bの
刃先の間でスリットを形成している。
【0029】そして、開口54を限定する上側ウェッジ
54aの刃先近傍の狭帯域化ボックス4側の面に冷却風
排出口51が開口54に面して開口しており、冷却風排
出口51に連通するように上側ウェッジ54a内部に風
路56が設けてあり、風路56は冷却風導入管52と接
続されている。冷却風導入口52より、パージガスと同
様の不活性ガス(例えば、窒素)が冷却用ガス55とし
て導入される。風路56は、図4のスリット5の正面図
に示したように、平坦な空洞からなり、幅は開口54の
幅と略等しい。冷却風導入管52から風路56へ導入さ
れた冷却用ガス55は、風路56の平坦形状の空洞を進
行後、冷却風排出口51から均一な流れとなってシート
状に排出され、図3中に矢印で示すように、上側ウェッ
ジ54aと下側ウェッジ54bの間の開口54を通って
筒状包囲体8内に流れ込む。そのため、開口54の周辺
の上側ウェッジ54aと下側ウェッジ54bは略均一に
冷却され、また、開口54内に存在するパージガスも、
この冷却用ガス55により略均一に置換される。
【0030】したがって、スリット5近傍雰囲気の温度
分布を略均一に保つことができ、レーザ光に対する屈折
率分布も略均一となるので、レーザ光のグレーティング
31への入射角度の分布の幅も小さくなり、線幅が広が
らない。
【0031】ここで、冷却風導入口52から流す冷却ガ
ス流量の制御は、例えば、図5に示したような構成をと
り以下のように行う。スリット5の開口54の近傍であ
って、レーザ光から離れた位置に配置した温度センサ5
3によりスリット5の開口54近傍の温度を測定する。
その測定した温度信号は、コントローラ71に送出さ
れ、コントローラ71は予め設定した設定温度と比較
し、測定温度と設定温度との偏差に応じて比例弁58を
制御し、この比例弁58を介してガス供給源72から冷
却風導入管52を経てスリット5の風路56へ供給され
る冷却用ガス55の流量を制御する。
【0032】このような構成によりスリット5の温度上
昇を抑制した場合と、そのような制御を行わなかった場
合のスペクトル線幅の広がりを実際に測定した結果を示
す。ガスレーザ装置はArFエキシマレーザ装置であ
り、2kHzの繰り返し周波数で、1バースト内のパル
ス数を1000パルスとして発振動作をさせた。冷却用
ガス55としては窒素ガスが用いて、流量4リットル/
分で流した。スリット5の幅d(図3)は2mmであっ
た。
【0033】図6(a)、(b)はこのような温度上昇
抑制を行わなかった場合、図6(c)、(d)は行った
場合のスペクトル線幅の推移を示すもので、図6
(a)、(c)は80バーストまでのスペクトル線幅の
変化の推移を示し、図6(c)、(d)は80バースト
中のスペクトル線幅の変化の推移を示している。ただ
し、図6(a)〜(d)において、横軸はパルス数を、
縦軸はスペクトル線幅(pm)を示す。
【0034】この結果から、実施例1の温度上昇抑制手
段を採用した場合には、線幅の変化はほとんど見られな
いが、採用しなかった場合には、パルス数が増加するに
つれ、線幅が0.1pm程度広がっていることが確認さ
れる。
【0035】別の実施例として、図5において、温度セ
ンサ53を省略する。その場合、制御は以下のように行
う。まず、予め、繰返し周波数、レーザ出力をパラメー
タとした冷却用ガス流量テーブルをコントローラ71に
記憶しておく。レーザ動作時、コントローラ71は、図
示略の出力モニタによりモニタしたレーザ出力と繰返し
周波数に基き、比例弁58を制御し、冷却風導入管52
からスリット5の風路56へ供給される冷却用ガスの流
量を制御する。
【0036】なお、繰返し周波数、レーザ出力が固定で
あるならば、コントローラ71を用いず、冷却用ガス流
量を一定に設定しておき、レーザ動作と同時に冷却用ガ
スの導入を開始し、レーザ動作終了時あるいは休止時に
冷却用ガスの導入を停止してもよい。
【0037】第3の実施例は、スリット5の冷却を気体
ではなく、液体で行うものである。そのスリット5の構
成を図7に示す。図7(a)は断面図、図7(b)は正
面図である。スリット5表面に配管57が設けられる。
配管57は、開口54の近傍に、かつ、開口54に沿っ
てその両側に配置される。そして、例えば冷却水(冷
媒)が冷却剤として配管57に導入される。このような
配管57内を冷却水が流れることにより、スリット5の
開口54の周辺は略均一に冷却され、レーザ装置をある
一定期間停止させた後に動作させ、動作時間が経過して
も(すなわち、発振パルス数が増加しても)、スリット
5近傍雰囲気の温度分布を略均一にすることができる。
したがって、レーザ光に対する屈折率分布も略均一とな
るので、レーザ光のグレーティング31への入射角度の
分布の幅も小さくなり、線幅が広がらない。
【0038】ここで、配管57に流す冷却水の流量の制
御は、例えば、図8に示したような構成をとり以下のよ
うに行う。スリット5の開口54の近傍であって、レー
ザ光からは離れた位置に配置した温度センサ53により
スリット5の開口54近傍の温度を測定する。その測定
した温度信号は、コントローラ71に送出され、コント
ローラ71は予め設定した設定温度と比較し、測定温度
と設定温度との偏差に応じて比例弁58を制御し、この
比例弁58を介して冷却水供給源73からスリット5の
配管57に流す冷却水の流量を制御する。
【0039】第3の実施例の変形例として、図8におい
て、温度センサ53を省略する。その場合、制御は以下
のように行う。まず、予め、繰返し周波数、レーザ出力
をパラメータとした冷却水流量テーブルをコントローラ
71に記憶しておく。レーザ動作時、コントローラ71
は、図示略の出力モニタによりモニタしたレーザ出力と
繰返し周波数に基き、比例弁58を制御し、スリット5
の配管57に流す冷却水の流量を制御する。
【0040】なお、繰返し周波数、レーザ出力が固定で
あるならば、コントローラ71を用いず、冷却水流量を
一定に設定しておき、レーザ動作と同時に冷却水の導入
を開始し、レーザ動作終了時あるいは休止時に冷却水の
導入を停止してもよい。
【0041】以上、本発明の露光用ガスレーザ装置をい
くつかの実施例に基づいて説明してきたが、本発明はこ
れら実施例に限定されず種々の変形が可能である。
【0042】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の露光用ガスレーザ装置によると、スリットの開口近傍
の温度上昇を抑制する温度上昇抑制手段を設けたので、
スリット近傍雰囲気の温度分布を略均一に保つことがで
き、レーザ光に対する屈折率分布も略均一となるので、
レーザ光の狭帯域化光学系中のグレーティングへの入射
角度の分布の幅も小さくなり、一定時間休止後長時間動
作させても、スペクトル線幅が広がらない露光用ガスレ
ーザ装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の対象とする露光用放電励起ガスレーザ
装置の一構成例を示す図である。
【図2】図1の狭帯域化部の詳細な構成を示す図であ
る。
【図3】本発明の第1の実施例のスリット近傍の構成を
示す断面図である。
【図4】図3のスリットの正面図である。
【図5】図3の実施例の制御のための構成を示す図であ
る。
【図6】本発明の第1の実施例の温度上昇抑制を行わな
かった場合と行った場合のスペクトル線幅の推移を示す
図である。
【図7】本発明の第3の実施例のスリットの構成を示す
図である。
【図8】図7の実施例の制御のための構成を示す図であ
る。
【符号の説明】
1…レーザチェンバ 2…主放電用電極 3…狭帯域化光学系 4…狭帯域化ボックス 5…スリット 6…ブリュースター窓部 7…出力鏡 8…筒状包囲体 9…パージガス導入管 22…比例弁 31…グレーティング 32…ビーム拡大プリズム 51…冷却風排出口 52…冷却風導入管 53…温度センサ 54…開口 54a…上側ウェッジ 54a…下側ウェッジ 55…冷却用ガス 56…風路 57…配管 58…比例弁 71…コントローラ 72…ガス供給源 73…冷却水供給源

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザチェンバと、このレーザチェンバ
    からの光が入射し、この光を狭帯域化する狭帯域化手段
    を収容する狭帯域化ユニットとを有する露光用ガスレー
    ザ装置において、 前記狭帯域化ユニットは、その開口が狭帯域化手段とレ
    ーザチェンバとの間の光路中に位置するようにスリット
    を保持しており、 前記スリットの開口近傍の温度上昇を抑制する温度上昇
    抑制手段を設けたことを特徴とする露光用ガスレーザ装
    置。
  2. 【請求項2】 前記温度上昇抑制手段は、前記スリット
    内部に設けられた空洞と、それに連通していて前記スリ
    ットの開口の長手方向の幅と略等しい幅を有し、前記開
    口近傍に設けられたガス排出口とからなり、前記空洞に
    導入され前記ガス排出口から前記開口近傍に供給された
    冷却用ガスが、前記開口を貫通する流路に沿って流れる
    ことにより、前記スリットの開口近傍の温度上昇が抑制
    されることを特徴とする請求項1記載の露光用ガスレー
    ザ装置。
  3. 【請求項3】 前記温度上昇抑制手段は、前記スリット
    の開口近傍に開口に沿って設けられた冷媒供給管からな
    り、冷媒を前記冷媒供給管に流すことにより、前記スリ
    ットの開口近傍の温度上昇が抑制されることを特徴とす
    る請求項1記載の露光用ガスレーザ装置。
  4. 【請求項4】 前記スリットの開口近傍の温度をモニタ
    する温度モニタが設けられ、レーザ動作中に前記温度モ
    ニタからの温度信号に基き、前記スリットの開口近傍の
    温度が所定の温度となるように前記温度上昇抑制手段を
    制御する制御手段を備えていることを特徴とする請求項
    1から3の何れか1項記載の露光用ガスレーザ装置。
  5. 【請求項5】 記憶手段と前記温度上昇抑制手段を制御
    する制御手段とを備えており、前記記憶手段に発振繰り
    返し周波数とレーザ出力をパラメータとして前記制御手
    段の制御情報を記憶しておき、実際のレーザ発振繰り返
    し周波数とレーザ出力に基づいて前記記憶手段に記憶さ
    れた制御情報を読み出し、その制御情報に基づいて前記
    制御手段により前記温度上昇抑制手段を制御することを
    特徴とする請求項1から3の何れか1項記載の露光用ガ
    スレーザ装置。
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JP (1) JP2002134814A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008288323A (ja) * 2007-05-16 2008-11-27 Gigaphoton Inc 露光用レーザ装置

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JP2008288323A (ja) * 2007-05-16 2008-11-27 Gigaphoton Inc 露光用レーザ装置

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