JP2002134311A - 希土類樹脂ボンド磁石用組成物および希土類樹脂ボンド磁石埋設型回転子 - Google Patents

希土類樹脂ボンド磁石用組成物および希土類樹脂ボンド磁石埋設型回転子

Info

Publication number
JP2002134311A
JP2002134311A JP2000330241A JP2000330241A JP2002134311A JP 2002134311 A JP2002134311 A JP 2002134311A JP 2000330241 A JP2000330241 A JP 2000330241A JP 2000330241 A JP2000330241 A JP 2000330241A JP 2002134311 A JP2002134311 A JP 2002134311A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnet
resin
rare earth
bonded magnet
powder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000330241A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshikazu Yamagata
芳和 山縣
Fumitoshi Yamashita
文敏 山下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2000330241A priority Critical patent/JP2002134311A/ja
Publication of JP2002134311A publication Critical patent/JP2002134311A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F1/00Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties
    • H01F1/01Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials
    • H01F1/03Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity
    • H01F1/032Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of hard-magnetic materials
    • H01F1/04Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of hard-magnetic materials metals or alloys
    • H01F1/047Alloys characterised by their composition
    • H01F1/053Alloys characterised by their composition containing rare earth metals
    • H01F1/055Alloys characterised by their composition containing rare earth metals and magnetic transition metals, e.g. SmCo5
    • H01F1/0555Alloys characterised by their composition containing rare earth metals and magnetic transition metals, e.g. SmCo5 pressed, sintered or bonded together
    • H01F1/0558Alloys characterised by their composition containing rare earth metals and magnetic transition metals, e.g. SmCo5 pressed, sintered or bonded together bonded together

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Powder Metallurgy (AREA)
  • Hard Magnetic Materials (AREA)
  • Permanent Field Magnets Of Synchronous Machinery (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 接着レスで、錆やダスト対策のための表面被
覆処理工程などを不要とする高信頼性、高効率モータの
ための希土類樹脂ボンド磁石埋設型回転子を提供するこ
とを目的とする。 【解決手段】 希土類磁石紛体が、粒径35μm以下の
ナノコンポジット磁石紛体を少なくとも10体積%以上
含み、かつ、JIS K7210−1995の流れ性評
価方法において荷重21.18Nをかけた場合で熱可塑
性樹脂の融点或いは軟化点以上の温度条件下において、
前記熱可塑性樹脂のメルトフローレイトが300g/1
0min以上を有することを特徴とする希土類樹脂ボン
ド磁石用組成物である。また、この希土類樹脂ボンド磁
石用組成物の溶融ストランドを、積層電磁鋼板の回転子
鉄心磁石スロット内に均質に射出または押出充填し、冷
却固化、着磁する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気特性および成
形性を向上させた希土類樹脂ボンド磁石用組成物、およ
びその組成物を用いて同期モータや交流サーボモータな
どの高効率化を図る希土類樹脂ボンド磁石埋設型回転子
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、磁石粉体と樹脂とを複合化したコ
ンパウンドを用いて成形した希土類樹脂ボンド磁石は、
モータ、プラスチックマグネットシート、複写機などで
用いられるマグネットローラ、磁気センサ、医療機器な
どの用途に用いられている。一般に磁性材料は、硬くて
脆い材質が多く、鋳造および焼結磁石の場合、鋳造、焼
結、熱処理などの工程を経て、所定の寸法に加工するた
め研削仕上げされる。そのため、複雑な形状や薄肉の製
品を仕上げることが困難であり、割れや欠けなどの問題
も出てくる。このような加工上の欠点を補うため、樹脂
ボンド磁石が使用されはじめ、寸法精度の高さ、加工容
易性、割れなどの問題もなく、軽いといった特徴を有し
ている。樹脂を10〜50体積%程度含んでいるため鋳
造磁石や焼結磁石に比べて磁気特性が劣るが、近年、希
土類磁石のような強力な磁石が得られるようになったた
め、その生産量は急激に増加している。使用される樹脂
としては熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂ともに用いられて
いるが、一般的に圧縮成形により磁石成形する場合には
熱硬化性樹脂、射出成形や押出成形する場合には熱可塑
性樹脂が多く用いられている。射出成形などに比べて圧
縮成形する場合は一般的に磁性粉の充填量を大きくでき
るため、磁気特性は大きくなる。
【0003】樹脂ボンド磁石用組成物として一般によく
使用される熱可塑性樹脂はポリアミドであり、例えば、
磁石粉体とポリアミドなどから構成される組成物が、特
開昭59−94406号公報、特開昭60−21652
4号公報、特開昭61−59705号公報などに記載さ
れている。
【0004】また、近年、省資源、省エネルギーの観点
から高信頼性、並びに高効率モータとして、積層電磁鋼
板のような回転子鉄心の複数磁石スロットに磁石を埋設
し、磁石トルクに加えてリラクタンストルクを利用する
所謂磁石埋設型回転子を搭載したモータが注目されてい
る。
【0005】図1(a)、(b)は、回転子鉄心に磁石
を埋設した構成の、所謂磁石埋設型回転子の断面図であ
る。ここで、図1(a)はUSP4,139,790号
公報に開示された突極比ρ>1の逆突極性の磁石埋設型
回転子、図1(b)はUSP3,979,821号公報
に開示された突極比ρ<1の突極性の磁石埋設型磁石回
転子である。
【0006】ただし、図中、1、1bはスロットに埋設
した磁石、2、2bは積層電磁鋼板などの回転子鉄心、
3、3bは回転軸スロット、4、4bは磁気バリアスロ
ット、5はアルミニウム2次導体スロットである。ま
た、ここで言う突極比ρとは、q軸方向(d軸に対し電
気角で90度回転した方向)のインダクタンスLqと、
d軸方向(磁極の中心とロータの中心とを結ぶ方向)の
インダクタンスLdとの比Lq/Ldである。LqとL
dに差があることは、永久磁石による磁石トルクととも
にリラクタンストルクも発生することを意味する。ここ
で、磁石トルクは、鎖交磁束ψに電気的に直角方向の電
流Iqを掛け合わせることで発生する。
【0007】また、リラクタンストルクはインダクタン
スと電流によって発生する磁束Ld・Id、Lq・Iq
に各々電気的に直角な電流Iq、Idを掛け合わせるこ
とで発生する。すなわち、磁石トルクとリラクタンスト
ルクの和であるモータの発生トルクは下記(1)式で示
される。
【0008】 T=ψ・Iq+(Lq−Ld)Iq×Id=ψ・Icosβ±(I/|I|) 0.5(Lq−Ld)I2×sin2β ‥‥‥‥‥‥ (1) ただし、(1)式中、ψ・Icosβは磁石トルク、
(I/|I|)0.5(Lq−Ld)I2t×sin2β
はリラクタンストルク、ψは鎖交磁束、Iは合成電流、
βは電流位相、(I/|I|)は符号、Ldはd軸イン
ダクタンス、Lqはq軸インダクタンス、Iqはq軸電
流、Idはd軸電流である。
【0009】磁石トルクψ・Icosβは電流と磁石に
よって発生するトルク、リラクタンストルク(I/|I
|)0.5(Lq−Ld)I2t×sin2βは電機子電
流によって生成される磁束と電機子電流との相互作用に
よって得られるトルクである。そして、図1(a)に示
す突極比ρ>1の逆突極性ではLd<Lqであり、磁石
トルクと同一方向のリラクタンストルクが発生する。こ
のリラクタンストルクを利用する方が小型、高効率モー
タとして有利である。
【0010】上記、図1(b)の逆突極性磁石埋設型回
転子の製造方法として、例えば特開昭63−98108
号公報には回転子鉄心としての積層電磁鋼板に設けたス
キュー構造の複数磁石スロットに方形棒状磁石を空隙な
く挿入する方法や、2%のエポキシ結合剤を含むUSP
4,496,396号公報に開示されたような、ホウ素
−ネオジミウム−鉄急冷磁石粉体を粉末形態で積層電磁
鋼板の磁石スロット内に充填して強圧縮し、さらに30
0℃でエポキシを重合硬化する、所謂、スロット内圧縮
成形磁石による方法が開示されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】希土類磁石粉体と熱可
塑性樹脂との混合物を含む希土類樹脂ボンド磁石用組成
物は、上述したように一般に射出成形や押出し成形によ
り成形される。しかし、そのような成形においては、加
熱溶融したコンパウンドの流動性が成形性に大きく影響
を与える。磁石紛体の充填量を一般には93〜94重量
%以上にすると溶融コンパウンドの粘度が大きくなり流
動性が大きく低下して、成形が困難、或いは不可能にな
る。そのため組成物中の磁石紛体の比率をあまり上げる
ことができず、成形後の樹脂ボンド磁石の磁気特性も大
きくすることができなかった。
【0012】そこで、可塑剤を添加して溶融粘度を低下
させることにより、流動性を改善する方法が特開平4−
323805号公報に開示されている。しかし、可塑剤
を添加すると、一般に強度が低下するという課題があ
る。また、熱可塑性樹脂の分子量を小さくするなどし
て、樹脂の溶融粘度を低下させることもいろいろ検討さ
れている。しかし、熱可塑性樹脂の溶融粘度を小さくす
ると磁石紛体と樹脂とが均一に混ざらず、射出成形など
ノズル部で樹脂と磁石紛体が分離しやすくなり、ノズル
詰まりなどの問題が発生しやすくなる。また、可塑剤を
添加した場合と同様に強度が低下する傾向もある。その
ため、単純に熱可塑性樹脂の溶融粘度を小さくしていく
だけでは限界がある。
【0013】また、特開平5−315174号公報には
磁石紛体としてガスアトマイズ法により作成した球状の
磁石紛体を用いることによって、充填量を上げるととも
に流動性も改善することが開示されている。ただし、流
動助剤も添加することを必須としており、単純に磁石粉
体の形状を変えることだけでは効果は小さい。
【0014】また、例えば、特開平5−299232号
公報には、磁石紛体の粒度分布を平均粒径の大きな第1
のグループと平均粒径の小さな第2のグループを混合し
て粒度分布に2つの山があるような構成として、成形性
が良好でありながら、磁石粉体の充填量を上げる方法が
開示されている。このように磁石紛体などの充填物の粒
度を調整することにより、充填量を大きくすることは有
効な手段であるが、現在最も多く使用されている等方性
のホウ素−ネオジミウム−鉄急冷磁石粉体の場合には、
粒度を小さくすると磁気特性が低下する傾向がある。そ
のため、そのような磁石紛体を粉砕して微粉化すること
は充填量を上げることはできても磁気特性は思ったほど
向上できないことになる。
【0015】また、磁石埋設型回転子では、図1(a)
に示す突極比ρ>1の逆突極性(Ld<Lq)で、磁石
トルクと同一方向のリラクタンストルクが発生する構造
の磁石埋設型回転子において、固定子側の逆磁界が入り
込むq軸方向の磁束は磁石に作用し易く、磁石の減磁耐
力に課題があった。
【0016】さらに、例えば、難着磁性として知られる
ホウ素−ネオジミウム−鉄系磁石のような方形棒状磁石
を回転子鉄心に設けた磁石スロットに挿入する場合、予
め着磁した磁石を挿入するのが一般的である。その際、
磁石の一部が機械的に欠損し、破片やダストが発生する
と、当該モータの固定子との空隙部分や軸受部分などモ
ータの摺動部に飛散して重大な事故を引き起こす危険性
がある。
【0017】一方、回転子鉄心としての積層電磁鋼板に
設けた複数磁石スロット内に2%のエポキシ結合剤を含
むホウ素−ネオジミウム−鉄急冷磁石粉体を粉末形態で
充填し、強圧縮し、さらにエポキシ結合剤を重合硬化す
る、所謂、スロット内圧縮成形磁石で製造する方法は、
ホウ素−ネオジミウム−鉄急冷磁石粉体を強圧縮する際
に積層電磁鋼板が変形したり、積層電磁鋼板との間に生
じる摩擦による圧力損失により、圧縮圧力がスロット奥
深くまで伝達せず、低い圧粉体密度と低い残留磁化Jr
の磁石しか得られない。
【0018】さらに、このような状況では僅か2%のエ
ポキシ結合剤でホウ素−ネオジミウム−鉄急冷磁石粉体
を完全に結合することはできず、当該磁石の機械的強度
が低いため磁石埋設型回転子全体の機械的強度に対する
信頼性に悪影響を及ぼす。そればかりか、磁石スロット
の奥深くに存在するホウ素−ネオジミウム−鉄急冷磁石
粉体の防錆処理やダスト対策を施して錆やダストに対す
る信頼性を確保することも困難であった。また、何れの
場合も従来からよく用いられているフェライト系磁石に
比べて著しく難着磁性であるから、ホウ素−ネオジミウ
ム−鉄急冷磁石粉体のもつ本来の磁力を十分に活用する
こともできない。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記欠点に鑑
みてなされたもので、少なくとも希土類磁石粉体と熱可
塑性樹脂とを含む希土類樹脂ボンド磁石用組成物におい
て、前記希土類磁石紛体が、粒径35μm以下のナノコ
ンポジット磁石紛体を少なくとも10体積%以上含み、
かつ、JIS K7210−1995の流れ性評価方法
において荷重21.18Nをかけた場合で前記熱可塑性
樹脂の融点或いは軟化点以上の温度条件下において、前
記熱可塑性樹脂のメルトフローレイトが300g/10
min以上を有することを特徴とする希土類樹脂ボンド
磁石用組成物を提供する。
【0020】希土類磁石紛体に粒径35μm以下の磁石
紛体を10体積%以上含むことで、溶融状態において低
粘度で高流動性を有する熱可塑性樹脂を適度に増粘さ
せ、樹脂と磁石粉体の分離などが起きずに均一な混合物
ができる。さらに、その粒径35μm以下の磁石紛体
は、ナノコンポジット磁石紛体であるため、粉砕して粒
径数μm程度の微粉とした場合でも磁気特性の低下が見
られない。一例として、図2に一般的に最もよく使用さ
れているホウ素−ネオジミウム−鉄系等方性磁石粉体
(Nd2Fe(Co)14B)および、ナノコンポジット
磁石であるαFe/Nd2Fe(Co)14Bの平均粒度
と保磁力の関係を示す。Nd2Fe(Co)14B磁石粉
体では、平均粒度が50μm以下では徐々に保磁力の低
下が見られるが、αFe/Nd2Fe(Co)14B磁石
粉体では、少なくとも平均粒度が25μm程度までは殆
ど保磁力の低下は見られない。以上のことから、磁石紛
体の充填量を増加させ、磁気特性を向上させるととも
に、高流動性を確保でき成形性も兼ね備えた希土類樹脂
ボンド磁石用組成物となる。
【0021】また、射出成形や押出し成形では、樹脂の
溶融温度以上で成形し高温に曝されるため、磁石粉体の
酸化劣化が危惧される。また、射出成形では発生したス
プルーやランナ−などを一般的に再度粉砕してリサイク
ルするため、その工程でも磁石粉体の劣化が促進され
る。特に、表面積の大きな粒径35μm以下の微粉では
その傾向が著しいと考えられる。しかし、図3に示すよ
うにナノコンポジット磁石、特にFe3B/Nd2Fe
(Co)14Bは、酸化劣化を受け難いため、特に粒径3
5μm以下の磁石紛体として使用することは好適であ
る。なお、図3は、各温度で磁石粉体を空気中1時間曝
した場合の保磁力を測定したものである。
【0022】なお、上記希土類磁石粉体は、Fe−B−
R(ただし、RはNdまたは/およびPr)系磁石粉
体、特にNd、Fe(Co)およびBから成る合金の溶
融物を急冷して得られる薄片から構成される、Nd2
e(Co)14Bの磁性相を有する磁気的に等方性の磁石
粉体などを、必要に応じて適宜カーボンファンクショナ
ルシラン処理して使用される。
【0023】また、ナノコンポジット磁石粉体は、N
d、Fe(Co)およびBから成る合金の溶融物を急冷
して得られる薄片から構成される、少なくともα−Fe
および/またはFe3Bの磁性相とNd2Fe(Co)14
Bの磁性相とを有する磁気的に等方性の磁石粉体など
を、同様に必要に応じて適宜カーボンファンクショナル
シラン処理して使用される。
【0024】なお、熱可塑性樹脂は、ポリアミド12、
ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド46、PP
S(ポリフェニレンサルファイド)、ポリフッ化ビニリ
デン、液晶ポリマー、熱可塑性エラストマーが好適であ
る。
【0025】さらに、熱可塑性樹脂100重量部に対し
て2重量部以上のペンタエリスリトール脂肪酸トリエス
テル化合物を添加することにより、溶融コンパウンドの
流動性を一層向上させることができる。
【0026】以上のような構成により、希土類樹脂ボン
ド磁石用組成物中に占める希土類磁石粉体の割合を大き
くすることが可能となり、特に65〜75体積%の範囲
では、磁気特性と流動性のバランスが良く、成形性と磁
気特性を兼ね備えた希土類樹脂ボンド磁石用組成物が得
られる。
【0027】また、本発明は、図1(a)に示すような
逆突極性(Ld<Lq)で、マグネットトルクと同一方
向のリラクタンストルクが発生する構造の磁石埋設型回
転子において、積層電磁鋼板のような回転子鉄心に設け
た磁石スロット内に上述した希土類樹脂ボンド磁石用組
成物の溶融ストランドを射出または押出で埋設する希土
類樹脂ボンド磁石埋設型回転子を提供する。
【0028】つまり、上述した希土類樹脂ボンド磁石用
組成物の溶融ストランドを回転子鉄心磁石スロット内へ
射出または押出で充填し、冷却固化後、着磁操作により
樹脂ボンド磁石を磁化する希土類樹脂ボンド磁石埋設型
回転子を提供する。
【0029】なお、高信頼性で、しかも高効率のモータ
を提供するために1)回転子鉄心の磁石スロットの構成
を、突極比ρ>1の逆突極性構造としてマグネットトル
クと同一方向のリラクタンストルクが発生する構造の磁
石埋設型回転子とする。2)必要に応じて回転子鉄心の
スラスト(軸)方向端部に係合部を設けた積層電磁鋼板
の回転子鉄心とし、当該磁石スロット内に充填、冷却固
化した希土類樹脂ボンド磁石の収縮力で磁石と回転子鉄
心を機械的に一体化する。すると、希土類樹脂ボンド磁
石埋設型回転子全体の剛性が高まり高速回転での信頼性
確保に効果的である。
【0030】以上のように、ホウ素−ネオジミウム−鉄
系磁石粉体を含む希土類樹脂ボンド磁石用組成物の溶融
ストランドを、積層電磁鋼板の回転子鉄心磁石スロット
内に均質に射出充填または押出充填し、冷却固化する。
このようにホウ素−ネオジミウム−鉄系磁石粉体を熱可
塑性樹脂の冷却固化により、粉体間に空隙なく強固に固
定するので錆とダストに強い。また冷却固化過程での収
縮力が磁石と回転子鉄心との間に作用して機械的に強固
に一体化する。したがって、接着レスで、錆やダスト対
策のための表面被覆処理工程、着磁工程などを不要とす
る高信頼性、高効率モータのための希土類樹脂ボンド磁
石埋設型回転子を製造することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳しく説明
する。
【0032】本発明で言う希土類磁石粉体とは、1−5
SmCo、2−17SmCoなど希土類コバルト磁石粉
体や、2−17−3SmFeNなどの希土類−鉄窒化物
磁石粉体も対象となるが希土類元素、遷移金属元素など
の合金組成からみた資源バランス、当該磁石粉体固有の
磁気ポテンシャル、磁石埋設型回転子製造との適合性な
どの観点から実質的にはホウ素−ネオジミウム−鉄系磁
石粉体が好ましい。
【0033】ここで言う、ホウ素−ネオジミウム−鉄急
冷磁石粉体とは、例えばJ.F.Herbest、“R
are Earth−Iron−Boron Mate
rials;A New Era in Perman
ent Magnets”Ann.Rev.Sci.V
ol−16.(1986)に記載されているようにN
d:Fe:Bを2:14:1に近い割合で含む溶湯合金
を急冷凝固し、適宜熱処理により結晶粒径20〜100
nmのNd2Fe14B相を結晶化させたもので一般的に
残留磁化Jr=8kG、固有保磁力HCJ≧8kOeで磁
気的には等方性である。
【0034】さらにホウ素−ネオジミウム−鉄系合金を
ベースに、その溶湯合金を急冷凝固した合金組成REx
−Fey−Bz−Siu−Tvで示されるFe3B基ホ
ウ素−ネオジミウム−鉄急冷磁石粉体も、本発明で言う
ホウ素−ネオジミウム−鉄急冷磁石粉体に含まれ、特に
本発明のナノコンポジット磁石粉体に相当する。ただ
し、REはNd、Prなどの希土類元素、TはCr、V
などを表す。そして特開平6−505366号公報に開
示されるように、ハード磁性相とソフト磁性相の各スピ
ンの交換結合により構成される磁石粉体であり、例え
ば、合金組成Nd3. 5Dy1Fe73Co3Ga118.5では
残留磁化Jr=1.2kG、固有保磁力HCJ≧3kOe
で、しかもHCJの80%以上まで減磁界を加えてもJr
の70%以上の値までJrがリコイルする強い交換スプ
リング磁石特性を示す。なお、上述したように、このよ
うなナノコンポジット磁石粉体は、粉砕して粒径数μm
程度の微粉とした場合でも磁気特性の低下が見られず、
かつ、耐酸化劣化性が大きいため、微粉として使用する
には好適である。
【0035】なお、上記、ホウ素−ネオジミウム−鉄系
磁石粉体類を適度に混合しても減磁曲線に段が生じるこ
となく、それぞれのJr値、HCJ値の中間の任意の値を
選択することができる。したがって、これらの希土類磁
石粉体を用いて成形した樹脂ボンド磁石成形体や樹脂ボ
ンド磁石埋設型回転子の設計思想や実使用条件に応じて
高Jr型から高HCJ型とすることができる。
【0036】本発明に使用される熱可塑性樹脂は、ポリ
アミド12、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミ
ド46、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、ポリ
フッ化ビニリデン、液晶ポリマー、熱可塑性エラストマ
ーから選ばれ、JIS K7210−1995の流れ性
評価方法において荷重21.18Nをかけた場合で融点
或いは軟化点以上の温度条件下において、メルトフロー
レイトが300g/10min以上を有する。
【0037】上記条件下でのメルトフローレイトが30
0g/10minに満たない場合は、磁性粉体を高充填
(94重量%以上)した場合、溶融コンパウンドの粘度
が大きく流動性が低下して成形が困難になる。また、メ
ルトフローレイトが大きくなるにしたがって、粒径35
μm以下の磁石粉体の割合を増加して溶融コンパウンド
の粘度を調整して、最適な成形性が得られるようにする
ことが望ましい。さらにその場合、希土類樹脂ボンド磁
石用組成物中に占める磁性粉体の割合を大きくすること
でも溶融コンパウンドの粘度調整が可能となる。ただ
し、メルトフローレイトを大きくするためには、一般に
分子量を小さくしたり、可塑剤などを添加するため、磁
石成形体の強度が低下する傾向にある。そのため、熱可
塑性樹脂のメルトフローレイトは、成形性や磁石粉体充
填量による磁気特性のみならず、強度などの特性も考慮
して決定すべきである。また、メルトフローレイトを大
きくしすぎると、微粉の比率や磁石粉体充填量などで
も、十分な粘度調整ができなくなるため、メルトフロー
レイトは、300〜2000g/10minの範囲が好
ましい。
【0038】なお、本発明の希土類樹脂ボンド磁石用組
成物には、可塑剤や滑剤、補強材などの添加物を添加し
てもかまわない。特に、熱可塑性樹脂100重量部に対
して2重量部以上のペンタエリスリトール脂肪酸トリエ
ステル化合物を滑剤として添加することは、流動性を向
上させるために好ましい。
【0039】このペンタエリスリトール脂肪酸トリエス
テルとは(化1)のような1モルのペンタエリスリトー
ルと3モルの高級脂肪酸とを定法によりエステル化する
ことによって得られる。本発明で対象とする熱可塑性樹
脂や熱可塑性エラストマーと希土類磁石粉体との熱間加
工温度は200℃以上と高いので当該化合物に含まれる
脂肪族残基の炭素数は17以上とすることが好ましい。
【0040】
【化1】
【0041】以上のようなペンタエリスリトール脂肪酸
トリエステルは炭素数17以上の脂肪族残基3個と1個
のアルコール性水酸基を有する化学構造を有する。した
がって、希土類磁石粉体含有樹脂組成物を熱間加工する
際に材料内部、或いは加工機械や金型との摩擦を少なく
するなど物理的作用によって材料の熱間加工時の安定化
を図るものである。このような薬剤は一般に滑材と称さ
れ炭化水素系、脂肪酸アミド系、脂肪酸エステル系、高
級アルコール系などがあるが、代表的には脂肪酸系(ス
テアリン酸)とその金属塩類が知られている。
【0042】しかし、脂肪酸系(ステアリン酸)とその
金属塩類を希土類磁石粉体含有樹脂組成物に添加しても
希土類磁石粉体の充填量を高くできるほど、大きな効果
を得ることは難しい。滑材には機能的に内部活性が強い
ものと外部活性が強いものとがあり、ペンタエリスリト
ール脂肪酸トリエステルは、その化学構造上両者を兼備
えた効果があることが判った。とくに溶融粘度の低下を
起こさずに熱間加工時の材料の高流動化に顕著な効果が
あり、希土類樹脂磁石の機械的強度の低下を抑えなが
ら、希土類磁石粉体の高充填による磁気性能向上が達成
される。
【0043】なお、希土類樹脂ボンド磁石用組成物中に
占める希土類磁石粉体の割合を65〜75体積%の範囲
にすることで、磁気特性と流動性のバランスがとれた希
土類樹脂ボンド磁石用組成物となるため、希土類磁石粉
体の充填量は65〜75体積%が好ましい。
【0044】ホウ素−ネオジミウム−鉄系磁石粉体を熱
可塑性樹脂、例えばポリアミド12粉体と混合し、当該
混合粉体をエクストルーダーで混練し、そのダイスヘッ
ドに吐出した希土類樹脂ボンド磁石用組成物の溶融スト
ランドをホットカッターで切断したペレットを用いて積
層電磁鋼板などの回転子鉄心の磁石スロット内へ射出充
填するか、或いは直接、溶融ストランドを回転子鉄心の
磁石スロット内へ押出充填する。そして当該希土類樹脂
ボンド磁石用組成物を冷却固化させた後、着磁操作を施
して希土類樹脂ボンド磁石埋設型回転子を製造する。
【0045】ホウ素−ネオジミウム−鉄系磁石粉体の固
有保磁力HCJの温度係数βは単磁区臨界寸法以上ではN
2Fe14B結晶粒子径にもよるが−0.4〜−0.6
%/℃、キュリー温度Tcは310〜465℃程度であ
る。
【0046】本方法は、ポリアミド12のような溶融熱
可塑性樹脂がキャリアになってホウ素−ネオジミウム−
鉄系磁石粉体を積層電磁鋼板の回転子鉄心磁石スロット
内に空隙なく充填することができる。そして熱可塑性樹
脂の冷却固化の収縮力の作用により、磁石粉体を磁石ス
ロット内で強固に固定化すると同時に、当該磁石と積層
電磁鋼板とを機械的に一体化することができる。
【0047】したがって、希土類磁石粉体を強圧縮する
ことで積層電磁鋼板を変形させることなく、また磁石ス
ロット内奥深くまで均質に破損なしに磁化した磁石を埋
設することができる。さらに、磁石スロット内に埋設し
た磁石は希土類磁石粉体が、ほぼ完全に冷却固化した熱
可塑性樹脂で覆われているため破損やダストが発生する
危惧もなく、耐錆性確保のための特別な表面被覆も不要
である。
【0048】上記、磁石を埋設する回転子鉄心の磁石ス
ロット形状は、本発明に掛かる希土類樹脂ボンド磁石埋
設型回転子を、どのような駆動方式のモータとするかで
異なるが、突極比ρ>1の逆突極性(Ld<Lq)とし
て、磁石トルクと同一方向のリラクタンストルクが発生
する構成とすることは小型、高効率モータを提供するう
えで重要である。
【0049】次に、本発明で言う回転子鉄心は打抜き加
工などで所定形状の複数磁石スロットを設けた積層電磁
鋼板が好適である。この理由は希土類樹脂ボンド磁石用
組成物の溶融ストランドを磁石スロット内に充填した後
の、冷却固化過程で磁石と回転子鉄心を機械的に一体化
することができることと、渦電流損失低減のためであ
る。また、図1(a)、(b)のように磁石を埋設する
磁石スロット以外に回転軸スロット、磁気抵抗バリアス
ロット、アルミニウム2次導体スロットなどを設けた構
造であっても差し支えない。
【0050】次に、ホウ素−ネオジミウム−鉄系磁石粉
体の表面処理に使用するカーボンファンクショナルシラ
ンとは下記(2)式で示される。
【0051】YRSiX3 ‥‥‥‥‥‥ (2) ただし、上式中Yは加水分解基、Xは有機官能基、Rは
脂肪族残基であり、γ−グリシドキシプロピルトリエト
キシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、
N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエ
トキシシランなどが好ましく用いられる。このようなカ
ーボンファンクショナルシランでホウ素−ネオジミウム
−鉄系磁石粉体の表面処理を行う理由は、当該粉体の酸
化を抑制し、射出充填或いは押出充填時の熱安定性を確
保しつつ、冷却固化したホウ素−ネオジミウム−鉄系磁
石粉体の固定を、より強固にするためである。実際の表
面処理では加水分解基の分解を促進させるべく水を併用
し、低級アルコール類を溶媒としてホウ素−ネオジミウ
ム−鉄系磁石粉体表面に単分子膜以上のカーボンファン
クショナルシランを成膜することが好ましい。
【0052】
【実施例】以下、本発明を実施例により、さらに詳しく
説明する。ただし、本発明は実施例に限定されるもので
はない。
【0053】(実施例1) (磁石粉体の作成、および調整)合金組成Nd12Fe77
Co56および、Nd10.5Fe83.5Co0.55.5、Nd
4.5Fe7318.5Cr2Co2を各々急冷凝固し、非晶質
部分を結晶化して、残留磁化Jr8.6〜9.6kG、
固有保磁力HCJ4.5〜10.0kOeの磁石粉体
1、A2、A3を得た。ここで、A2はα−Feの磁性相
とNd2Fe(Co)1 4Bの磁性相とを有するナノコン
ポジット磁石粉体であり、A3はFe3Bの磁性相とNd
2Fe(Co)14Bの磁性相とを有するナノコンポジッ
ト磁石粉体である。
【0054】上記磁石粉体A1を窒素雰囲気中で粉砕し
て、さらに106μm以上の粉体をふるい分級により得
た。また、磁石粉体A2、およびA3を窒素雰囲気中で粉
砕して、さらに53μm以下の粉体をふるい分級により
得た。得られた各磁石粉体の粒度分布を(表1)および
(表2)に示す。なお、A1は、ふるい分級による粒度
分布測定を行い、A2、およびA3はレーザー回折・散乱
法による粒度分布測定を行った。
【0055】
【表1】
【0056】
【表2】
【0057】次に、γ−アミノプロピルトリメトキシシ
ラン0.0022gをイオン交換水0.005gとエタ
ノール0.243gの混合液で希釈した液を上記磁石粉
体100gに対して添加して、130℃に加熱処理し
た。この操作により、本発明で言うカーボンファンクシ
ョナルシラン処理したホウ素−ネオジミウム−鉄系磁石
粉体を得た。
【0058】次いで、カーボンファンクショナルシラン
処理後の磁石粉体A1とA2とを重量比で10:0、9:
1、8:2、7:3、6:4、5:5、4:6、3:
7、2:8、1:9、0:10となるように混合して混
合磁石粉体B1〜B11を作成した。よって混合磁石粉体
1〜B11に含有される35μm以下のナノコンポジッ
ト磁石粉体の割合はほぼ(表3)に示すような値とな
る。
【0059】
【表3】
【0060】また、磁石粉体A1とA3とを重量比で6:
4となるように混合して混合磁石粉体B12を作成した。
【0061】この混合磁石粉体B12に含有される35μ
m以下のナノコンポジット磁石粉体の割合は、約27w
t%となる。
【0062】(ペレットの製造)次に、融点180℃の
ポリアミド12で、JIS K7210−1995の流
れ性評価方法において、温度230℃、荷重21.18
Nをかけた場合のメルトフローレイトが1070g/1
0minとなる樹脂を準備し、このポリアミド12粉末
5.5wt%と、各混合磁石粉体B1〜B1194.5w
t%とを混合して、さらに、ペンタエリスリトールC1
7トリエステルを樹脂粉末100重量部に対して3重量
部になるように添加した。これらの混合粉末を、ヘンシ
ェルミキサーを用いて均質になるまで混合した。
【0063】次に、この樹脂混合磁石粉体をスクリュー
径20mmの単軸エクストルーダを用いてペレット化し
た。
【0064】溶融温度210℃で混練し、ダイスヘッド
から吐出した磁石粉体を含む樹脂ボンド磁石の溶融スト
ランドをホットカットしてペレットを得た。なお、ダイ
スヘッドの穴径は3mmで5個の穴を有するものを用い
た。
【0065】その結果、B1は、ダイスヘッドの穴から
吐出せず、徐々にスクリューモータへの負荷が大きくな
り、モータ負荷が設定値以上に達して、スクリューが停
止して、結局ペレットを作成することができなかった。
この場合、スクリュー停止後、ダイスヘッドを開けると
ダイスヘッド内で樹脂ボンド磁石組成物が密に詰まって
おり、スクリューの押出し圧力が十分にダイスヘッド先
端の組成物まで伝わっていなかった。
【0066】次に、得られたペレットの溶融流動性を島
津製作所(株)製定荷重押出し形細管式レオメータCF
T−500Dを用いて評価した。なお、穴径2mm、長
さ4mmのダイを用いて、荷重50kgf/cm2、温
度260℃におけるフローレイトを(表4)に示す。な
お、B2はこの条件では全く吐出せず測定できなかっ
た。
【0067】
【表4】
【0068】この結果より、ペレットの溶融流動性は、
磁石粉体中に占める35μm以下の粒径のナノコンポジ
ット磁石粉体の割合に最適値があることが判る。その割
合がある程度以上大きくなると、溶融粘度が上昇して流
動性が低下する。そのような場合には、さらにメルトフ
ローレイトの大きな樹脂を使用するなどの対策が必要と
なる。
【0069】以上のことから、JIS K7210−1
995の流れ性評価方法において、樹脂軟化温度以上で
荷重21.18Nをかけた場合のメルトフローレイトが
1000g/10minを超えるような高流動性の樹脂
を使用した場合でも、磁石粉体中に35μm以下の粒径
の磁石粉体の割合が小さい場合には、磁石粉体を高充填
したペレットを作成することが困難であることが判っ
た。なお、ここで用いた磁石粉体の密度はどれも約7.
5g/cm3であるため、磁石粉体中での各磁石粉体の
重量割合は体積割合にほぼ等しい。そのため、本実施例
の35μm以下の粒径の磁石粉体の割合が10重量%と
いうことは、10体積%とほぼ同等のことである。ま
た、本実施例で使用した混合粉末中に占める磁石粉体の
割合は、どれもほぼ70体積%となる。この割合は、現
在一般的に市販されているポリアミド系樹脂とホウ素−
ネオジミウム−鉄系磁石粉体から構成される樹脂ボンド
磁石用組成物と比較して大きな値であり、磁石粉体含有
量が多いことにより、磁気特性を向上させることが可能
となる。
【0070】(射出成形)次に、上記で得られたペレッ
トを用いて、日精樹脂工業(株)製射出成形機UH−1
000−80(9H)により、射出成形を行った。加熱
筒の温度は280℃、金型温度は120℃、射出速度1
00mm/sec、型締力80tonfに設定した。な
お、金型には試験片として、ダンベル形状試験片、曲げ
強度測定用板状試験片、アイゾット強度測定用試験片の
3種が同時に成形できるものを用いた。また、射出ノズ
ルの穴径は3mmのものを用いた。
【0071】全ての試験片が成形でき、かつバリも少な
くなる射出圧力を求めた。その結果を(表5)に示す。
【0072】なお、B2は射出成形機最大の射出圧力2
900kgf/cm2以上の圧力をかけても、射出ノズ
ルからの吐出量が小さく、十分な試験片が作成できなか
った。
【0073】また、B11は数回射出を行った場合、徐々
に射出量が減少して完全な成形体ができなくなる傾向が
あった。これは射出ノズル内に滞留した樹脂ボンド磁石
組成物が徐々に詰まっていくためと考えられる。
【0074】
【表5】
【0075】この結果はペレットの溶融流動性を評価し
た結果とほぼ同様の傾向を示していることが判る。
【0076】メルトフローレイトが1000g/10m
inを超えるような高流動性の樹脂を使用した場合で
も、磁石粉体中に35μm以下の粒径の磁石粉体の割合
が10体積%に満たない場合には、磁石粉体を射出成形
することが困難であることが判った。
【0077】(希土類樹脂ボンド磁石埋設型回転子の製
造)次に、図4のような8極のアーク状磁石スロットb
2と回転軸スロットb3を設けた板厚0.35mm、外
径45mmの打抜き電磁鋼板b1を用意した。そして、
この電磁鋼板b1を50mmに積層して回転子鉄心とし
た。ただし、この磁石スロットは幅4.0mmの円弧状
である。
【0078】この回転子鉄心がクリアランス0.04m
m以内で装填できる金型を作成し、その金型キャビティ
に回転子鉄心を装填し、80tonfの型締力で型締め
した。そして、上記と同じ射出成形機により、加熱筒温
度280℃で混合磁石粉体B 6を用いて作成したペレッ
トを溶融させて、その溶融ストランドを金型に設けたス
プルー、ランナー、ゲートを介して直接回転子鉄心の磁
石スロットに射出充填した。吐出した溶融ストランドは
磁石スロットへの射出充填の完了は射出スクリューの位
置または圧力センサーで検知できる。溶融ストランドは
磁石スロット中でポリアミド12が冷却固化し、磁石粉
体は、そのまま磁石スロットに埋設された希土類樹脂ボ
ンド磁石となる。なお、射出圧力は800kgf/cm
2、射出速度100mm/secで成形を行った。
【0079】図5は、磁石粉体B6を用いて上記方法に
より作成した希土類樹脂ボンド磁石埋設型回転子におい
て、希土類樹脂ボンド磁石と積層電磁鋼板からなる回転
子鉄心との境界部分のマクロ組織をSEM(走査型電子
顕微鏡)観察した断面図である。
【0080】図から明らかなように希土類樹脂ボンド磁
石は積層電磁鋼板を強圧縮により変形させることなく、
当該磁石スロット奥深くまで均質に充填され、磁石粉体
はポリアミド12により空隙なく強固に固定されてい
る。またポリアミド12の冷却固化に伴う収縮力は積層
電磁鋼板b2からなる回転子鉄心と希土類樹脂ボンド磁
石とを機械的に強固に一体化している。したがって、磁
気回路として高いパーミアンス係数を確保することがで
きる。さらに、磁石スロット内に埋設した希土類樹脂ボ
ンド磁石は磁石粉体が、ほぼ完全に冷却固化したポリア
ミド12で覆われているため破損やダストが発生する危
惧もなく、耐錆性確保のための特別な表面被覆も不要で
ある。
【0081】(実施例2)融点180℃程度のポリアミ
ド12で、JIS K7210−1995の流れ性評価
方法において、温度230℃、荷重21.18Nをかけ
た場合のメルトフローレイトが各々70、210、32
0、540、850、1070、1600g/10mi
nとなる樹脂と、実施例1の(磁石粉体の作成、および
調整)において作成した混合磁石粉体B12とを用いて、
磁石粉体と樹脂との混合粉末を作成した。なお、磁石粉
体の割合は93.5wt%で、ポリアミド12粉末の割
合は6.5wt%とした。さらに、ペンタエリスリトー
ルC17トリエステルをポリアミド12粉末100重量
部に対して3重量部になるように添加した。これらの混
合粉末を、ヘンシェルミキサーを用いて均質になるまで
混合した。
【0082】次に、上記7種類の樹脂混合磁性粉をスク
リュー径20mmの単軸エクストルーダを用いてペレッ
ト化した。なお、その条件は実施例1と同様である。
【0083】本実施例においては、7種類ともきれいな
ペレットを作成することが可能であった。この要因は実
施例1に比べて磁石粉体の割合を1wt%減少させ、樹
脂の割合を増加させたことによると考えられる。
【0084】次に、得られたペレットの溶融流動性を島
津製作所(株)製定荷重押出し形細管式レオメータCF
T−500Dを用いて評価した。なお、穴径1.5m
m、長さ1mmのダイを用いて、荷重30kgf/cm
2、温度260℃におけるフローレイトを(表6)に示
す。
【0085】
【表6】
【0086】この結果、樹脂のフローレイトが小さいも
のほど、磁石粉体と混合してペレットにした場合でも溶
融ペレットのフローレイトは小さくなることが判る。
【0087】次に、上記で得られたペレットを用いて、
実施例1の(射出成形)と同様の条件で、日精樹脂工業
(株)製射出成形機UH−1000−80(9H)によ
り、射出成形を行った。
【0088】全ての試験片が成形でき、かつバリも少な
くなる射出圧力を求めた。その結果を(表7)に示す。
【0089】また、図6にポリアミド12のフローレイ
トとペレットのフローレイトおよび射出圧力の関係を示
す。
【0090】
【表7】
【0091】この結果もペレットの溶融流動性を評価し
た結果とほぼ同様の傾向を示していることが判る。特に
ポリアミド12のフローレイトが、210g/10mi
n以下の2種類は、射出圧力2000kgf/cm2
傍からそれ以上の値となり、射出成形機にかかる負荷が
大きく成形し難いものであることが判る。
【0092】(比較例1)融点178℃のポリアミド1
2で、JIS K7210−1995の流れ性評価方法
において、温度230℃、荷重21.18Nをかけた場
合のメルトフローレイトが各々70g/10minとな
る樹脂と、実施例1の(磁石粉体の作成、および調整)
において作成した混合磁石粉体B3とを用いて、磁石粉
体と樹脂との混合粉末を作成した。なお、磁石粉体の割
合は93.0、93.5、94.0wt%で、ポリアミ
ド12粉末の割合は各々7.0、6.5、6.0wt%
とした。さらに、ペンタエリスリトールC17トリエス
テルをポリアミド12粉末100重量部に対して3重量
部になるように添加した。これらの混合粉末を、ヘンシ
ェルミキサーを用いて均質になるまで混合した。
【0093】次に、上記3種類の樹脂混合磁性粉をスク
リュー径20mmの単軸エクストルーダを用いてペレッ
ト化した。なお、その条件は実施例1と同様である。
【0094】本実施例においては、3種類ともペレット
を作成することが可能であった。
【0095】次に、得られたペレットの溶融流動性を島
津製作所(株)製定荷重押出し形細管式レオメータCF
T−500Dを用いて評価した。なお、穴径2.0m
m、長さ4mmのダイを用いて、荷重50kgf/cm
2、温度260℃におけるフローレイトを(表8)に示
す。なお、磁石粉体の割合が、93.5wt%以上のペ
レットは、上記の条件では、全く吐出せず測定不可能で
あった。
【0096】
【表8】
【0097】また、上記で得られたペレットを用いて、
実施例1の(射出成形)と同様の条件で、日精樹脂工業
(株)製射出成形機UH−1000−80(9H)によ
り、射出成形を行った。
【0098】その結果、どのペレットの場合も射出成形
機最大の2900kgf/cm2以上の射出圧力をかけ
ても、全ての試験片スロットに充填して射出することは
できず、試験片が作成できなかった。
【0099】この結果からも、樹脂のフローレイトが小
さいものは、磁石粉体の割合を大きくすると流動性が低
下して、成形困難あるいは不可能になるため、磁石粉体
を高充填にすることはできないことが判る。
【0100】本実施例では、樹脂としてポリアミド12
を用いたが、勿論これに限定されるわけではなく、PP
Sや熱可塑性エラストマーなどでも、JIS K721
0−1995の流れ性評価方法における上記評価条件を
満たす樹脂であれば、構わない。
【0101】また、本実施例では、射出充填による樹脂
磁石埋設型回転子について述べたが、勿論これに限定さ
れるわけではなく、押出充填により回転子を製造しても
構わない。その場合、射出充填よりも樹脂磁石中に占め
る磁性粉の割合を若干大きくすることができるため、よ
り高効率のモータを得ることが可能となる。
【0102】
【発明の効果】以上のように、希土類磁石粉体と熱可塑
性樹脂とを含む希土類樹脂ボンド磁石用組成物におい
て、前記希土類磁石紛体が、粒径35μm以下のナノコ
ンポジット磁石紛体を少なくとも10体積%以上含み、
かつ、JIS K7210−1995の流れ性評価方法
において荷重21.18Nをかけた場合で前記熱可塑性
樹脂の融点或いは軟化点以上の温度条件下において、前
記熱可塑性樹脂のメルトフローレイトが300g/10
min以上を有することを特徴とする希土類樹脂ボンド
磁石用組成物により、磁石粉体を高充填した場合でも、
溶融状態での流れ性が大きく十分な射出成形が可能とな
る。そのため、磁石粉体充填量の増加による磁気特性向
上も可能となり、かつ、粒径35μm以下の磁石紛体は
ナノコンポジット磁石紛体であるため、粒径を小さくし
ても磁気特性の低下が見られない希土類樹脂ボンド磁石
用組成物となる。
【0103】また、本発明に掛かる希土類樹脂ボンド磁
石埋設型回転子は、磁石粉体を熱可塑性樹脂の冷却固化
により、粉体間に空隙なく強固に固定するので錆とダス
トに強い。或いは冷却固化過程での収縮力が磁石と回転
子鉄心との間に作用して機械的に磁石と回転子鉄心とが
強固に一体化する。したがって、接着レスで、錆やダス
ト対策のための表面被覆処理工程などを不要とする高信
頼性、高効率モータのための希土類樹脂磁石埋設型回転
子を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)、(b)は永久磁石を埋設した構成の磁
石回転子の断面図
【図2】磁石粉体平均粒度と保磁力の関係を示す図
【図3】エージング温度と保磁力の関係を示す図
【図4】磁石スロットと回転軸スロットを設けた打抜き
電磁鋼板を示す図
【図5】磁石と積層電磁鋼板との境界部分の断面図
【図6】熱可塑性樹脂のフローレイトとペレットのフロ
ーレイトおよび射出圧力の関係を示す図
【符号の説明】
1 磁石 2 回転子鉄心 3 回転軸スロット 4 磁気バリアスロット 5 2次導体スロット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 101/00 C22C 38/00 303D C22C 38/00 303 H02K 1/27 501D H01F 1/06 15/03 Z H02K 1/27 501 C 15/03 H01F 1/04 H 1/06 A Fターム(参考) 4J002 BD141 CL011 CL031 CN011 DC006 EH046 FD177 GR02 4K018 BA18 BB01 BB04 BC09 BD01 CA09 GA04 KA46 5E040 AA04 AA19 BB04 CA01 NN01 NN04 NN06 NN17 5H622 AA01 AA03 CA02 CA07 CA13 CB05 CB06 DD02 DD04 PP20 QA03 QB01 QB05

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも希土類磁石粉体と熱可塑性樹
    脂とを含む希土類樹脂ボンド磁石用組成物において、前
    記希土類磁石紛体が、粒径35μm以下のナノコンポジ
    ット磁石紛体を少なくとも10体積%以上含み、かつ、
    JIS K7210−1995の流れ性評価方法におい
    て荷重21.18Nをかけた場合で前記熱可塑性樹脂の
    融点或いは軟化点以上の温度条件下において、前記熱可
    塑性樹脂のメルトフローレイトが300g/10min
    以上を有することを特徴とする希土類樹脂ボンド磁石用
    組成物。
  2. 【請求項2】 希土類磁石粉体がFe−B−R(ただ
    し、RはNdまたは/およびPr)系磁石粉体であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の希土類樹脂ボンド磁石用
    組成物。
  3. 【請求項3】 Fe−B−R系磁石粉体が、Nd、Fe
    (Co)およびBから成る合金の溶融物を急冷して得ら
    れる薄片から構成される、Nd2Fe(Co)1 4Bの磁
    性相を有する磁気的に等方性の磁石粉体であることを特
    徴とする請求項2記載の希土類樹脂ボンド磁石用組成
    物。
  4. 【請求項4】 ナノコンポジット磁石粉体が、Nd、F
    e(Co)およびBから成る合金の溶融物を急冷して得
    られる薄片から構成される、少なくともα−Feおよび
    /またはFe3Bの磁性相とNd2Fe(Co)14Bの磁
    性相とを有する磁気的に等方性の磁石粉体であることを
    特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の希土類
    樹脂ボンド磁石用組成物。
  5. 【請求項5】 希土類磁石粉体がカーボンファンクショ
    ナルシラン処理した希土類磁石粉体であることを特徴と
    する請求項1〜4のいずれか1項に記載の希土類樹脂ボ
    ンド磁石用組成物。
  6. 【請求項6】 熱可塑性樹脂が、ポリアミド12、ポリ
    アミド6、ポリアミド66、ポリアミド46、PPS
    (ポリフェニレンサルファイド)、ポリフッ化ビニリデ
    ン、液晶ポリマー、熱可塑性エラストマーから選ばれる
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の
    希土類樹脂ボンド磁石用組成物。
  7. 【請求項7】 熱可塑性樹脂100重量部に対して2重
    量部以上のペンタエリスリトール脂肪酸トリエステル化
    合物を添加することを特徴とする請求項1〜6のいずれ
    か1項に記載の希土類樹脂ボンド磁石用組成物。
  8. 【請求項8】 希土類樹脂ボンド磁石用組成物中に占め
    る希土類磁石粉体の割合が、65〜75体積%であるこ
    とを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の希
    土類樹脂ボンド磁石用組成物。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれか1項に記載の希
    土類樹脂ボンド磁石用組成物の溶融ストランドを回転子
    鉄心磁石スロット内へ射出充填し、冷却固化後、着磁し
    て当該樹脂ボンド磁石を磁化することを特徴とする希土
    類樹脂ボンド磁石埋設型回転子。
  10. 【請求項10】 請求項1〜8のいずれか1項に記載の
    希土類樹脂ボンド磁石用組成物の溶融ストランドを回転
    子鉄心磁石スロット内へ押出充填し、冷却固化後、着磁
    して当該樹脂ボンド磁石を磁化することを特徴とする希
    土類樹脂ボンド磁石埋設型回転子。
  11. 【請求項11】 回転子鉄心を積層電磁鋼板とし、磁石
    スロット内に充填、冷却固化した希土類樹脂ボンド磁石
    の収縮力で機械的に一体化する請求項9または10記載
    の希土類樹脂ボンド磁石埋設型回転子。
  12. 【請求項12】 回転子鉄心のスラスト(軸)方向端部
    に係合部を設け、磁石スロット内に充填、冷却固化した
    希土類樹脂ボンド磁石の収縮力で回転子全体の剛性を高
    める請求項9〜11のいずれか1項に記載の希土類樹脂
    ボンド磁石埋設型回転子。
  13. 【請求項13】 回転子鉄心磁石スロットの構成が、突
    極比ρ>1の逆突極性構造である請求項9〜12のいず
    れか1項に記載の希土類樹脂ボンド磁石埋設型回転子。
JP2000330241A 2000-10-30 2000-10-30 希土類樹脂ボンド磁石用組成物および希土類樹脂ボンド磁石埋設型回転子 Pending JP2002134311A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000330241A JP2002134311A (ja) 2000-10-30 2000-10-30 希土類樹脂ボンド磁石用組成物および希土類樹脂ボンド磁石埋設型回転子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000330241A JP2002134311A (ja) 2000-10-30 2000-10-30 希土類樹脂ボンド磁石用組成物および希土類樹脂ボンド磁石埋設型回転子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002134311A true JP2002134311A (ja) 2002-05-10

Family

ID=18806801

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000330241A Pending JP2002134311A (ja) 2000-10-30 2000-10-30 希土類樹脂ボンド磁石用組成物および希土類樹脂ボンド磁石埋設型回転子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002134311A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005269734A (ja) * 2004-03-17 2005-09-29 Yaskawa Electric Corp Ipmモータ用ロータ、これを用いたipmモータ用ロータの製造方法、およびそのipmモータ。
US7981359B2 (en) 2004-04-06 2011-07-19 Hitachi Metals, Ltd. Rotor and process for manufacturing the same
WO2015146005A1 (ja) * 2014-03-26 2015-10-01 パナソニックIpマネジメント株式会社 磁石組立体、この磁石組立体を有する回転子、この回転子を備える電動機
JP2017085837A (ja) * 2015-10-30 2017-05-18 パナソニックIpマネジメント株式会社 電動機要素、電動機要素の製造方法、電動機、装置
CN107453559A (zh) * 2017-09-26 2017-12-08 深圳双十科技有限公司 一种马达组装***
JP2018137948A (ja) * 2017-02-23 2018-08-30 ファナック株式会社 ロータ
JP2018183021A (ja) * 2017-04-21 2018-11-15 ダイキン工業株式会社 電動機およびそれを備えた流体機械
JP2021114861A (ja) * 2020-01-20 2021-08-05 愛知製鋼株式会社 界磁子の製造方法
WO2023279525A1 (zh) * 2021-07-09 2023-01-12 浙江盘毂动力科技有限公司 基于钕铁硼磁钢的转子结构及制造方法

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005269734A (ja) * 2004-03-17 2005-09-29 Yaskawa Electric Corp Ipmモータ用ロータ、これを用いたipmモータ用ロータの製造方法、およびそのipmモータ。
JP4569139B2 (ja) * 2004-03-17 2010-10-27 株式会社安川電機 Ipmモータ用ロータ、これを用いたipmモータ用ロータの製造方法、およびそのipmモータ。
US7981359B2 (en) 2004-04-06 2011-07-19 Hitachi Metals, Ltd. Rotor and process for manufacturing the same
WO2015146005A1 (ja) * 2014-03-26 2015-10-01 パナソニックIpマネジメント株式会社 磁石組立体、この磁石組立体を有する回転子、この回転子を備える電動機
JP2017085837A (ja) * 2015-10-30 2017-05-18 パナソニックIpマネジメント株式会社 電動機要素、電動機要素の製造方法、電動機、装置
JP2018137948A (ja) * 2017-02-23 2018-08-30 ファナック株式会社 ロータ
US10707710B2 (en) 2017-02-23 2020-07-07 Fanuc Corporation Rotor with sintered u-shaped magnets
JP2018183021A (ja) * 2017-04-21 2018-11-15 ダイキン工業株式会社 電動機およびそれを備えた流体機械
JP7022269B2 (ja) 2017-04-21 2022-02-18 ダイキン工業株式会社 電動機およびそれを備えた流体機械
CN107453559A (zh) * 2017-09-26 2017-12-08 深圳双十科技有限公司 一种马达组装***
CN107453559B (zh) * 2017-09-26 2024-05-17 深圳双十科技有限公司 一种马达组装***
JP2021114861A (ja) * 2020-01-20 2021-08-05 愛知製鋼株式会社 界磁子の製造方法
JP7477745B2 (ja) 2020-01-20 2024-05-02 愛知製鋼株式会社 界磁子およびその製造方法
WO2023279525A1 (zh) * 2021-07-09 2023-01-12 浙江盘毂动力科技有限公司 基于钕铁硼磁钢的转子结构及制造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Ormerod et al. Bonded permanent magnets: current status and future opportunities
US7967919B2 (en) Process for producing self-assembled rare earth-iron bonded magnet and motor utilizing the same
EP1093133B1 (en) Rare earth resin magnet, magnet rotor, magnet motor using the same, and its manufacturing method
US6995488B1 (en) Permanent magnet field small DC motor
JP2002134311A (ja) 希土類樹脂ボンド磁石用組成物および希土類樹脂ボンド磁石埋設型回転子
EP1102284B1 (en) Rare-earth bond magnet, composition for rare-earth bond magnet, and process for producing rare-earth bond magnet
JPH11206075A (ja) 希土類樹脂磁石埋設型回転子の製造方法
JP2003224010A (ja) 希土類系ボンド磁石用コンパウンドおよびそれを用いたボンド磁石
WO2021182591A1 (ja) 鉄基希土類硼素系等方性磁石合金
JP2017107889A (ja) 等方性ボンド磁石、電動機要素、電動機、装置
JP3618648B2 (ja) 異方性磁石とその製造方法およびこれを用いたモータ
JP2007250646A (ja) 樹脂結合型磁石用組成物、それを用いた磁気異方性ボンド磁石、及びその製造方法
JP2003124012A (ja) 複合磁石、複合磁性材料、および、モータ
JP2010062326A (ja) ボンド磁石
JP4203646B2 (ja) 可撓性ハイブリッド型希土類ボンド磁石の製造方法、磁石およびモ−タ
JP2003168602A (ja) 異方性希土類ボンド磁石およびその製造方法
JP2006180677A (ja) 鉄心一体型スキュー磁石回転子およびその製造方法
JP3658868B2 (ja) 希土類ボンド磁石の製造方法および希土類ボンド磁石
JP4433068B2 (ja) 希土類ボンド磁石の製造方法および希土類ボンド磁石
JPH09232132A (ja) 希土類ボンド磁石、希土類ボンド磁石用組成物および希土類ボンド磁石の製造方法
WO2023038135A1 (ja) ボンド磁石用磁石材料及び磁石
JP2000228850A (ja) 希土類樹脂磁石埋設型回転子の製造方法
WO2021251071A1 (ja) 磁石合金、ボンド磁石およびこれらの製造方法
JP2986611B2 (ja) Fe−B−R系ボンド磁石
JP2002343623A (ja) 可撓性シート状磁石成形体及びその製造方法