JP2002128133A - シュリンクラベル - Google Patents

シュリンクラベル

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JP2002128133A
JP2002128133A JP2000328242A JP2000328242A JP2002128133A JP 2002128133 A JP2002128133 A JP 2002128133A JP 2000328242 A JP2000328242 A JP 2000328242A JP 2000328242 A JP2000328242 A JP 2000328242A JP 2002128133 A JP2002128133 A JP 2002128133A
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shrink label
layer
cyclic olefin
polymer
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Yasuo Ose
泰生 大瀬
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Fuji Seal Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低温収縮性に優れたシュリンクラベルを得
る。 【解決手段】 シュリンクラベルは、ベースフィルムの
少なくとも一方の面に印刷層が設けられたシュリンクラ
ベルであって、前記ベースフィルムが、ガラス転移温度
(Tg)が60〜80℃の範囲にある非晶性環状オレフ
ィン系重合体からなる層を少なくとも表面に有する一軸
又は二軸配向フィルムで構成され、且つ前記ベースフィ
ルムを75℃の温水中に10秒間浸漬したときの主配向
方向Xにおける熱収縮率が25〜50%である。ベース
フィルムが、プロピレン系重合体からなる中心層と、該
中心層の両面に積層されたガラス転移温度(Tg)が6
0〜80℃の範囲にある非晶性環状オレフィン系重合体
からなる表面層とで構成されていてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、容器等に熱収縮に
より装着されるシュリンクラベル、特に、薄肉のポリエ
チレンテレフタレート製容器用として好適な低温収縮性
に優れたシュリンクラベルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリエチレンテレフタレート製ボ
トル(PETボトル)などの容器に装着するシュリンク
ラベルとして、ポリ塩化ビニル系重合体からなるベース
フィルムを用いたものが使用されてきた。しかし、ベー
スフィルムがポリ塩化ビニル系重合体で形成されたラベ
ルは廃棄後の焼却時に有毒ガスやダイオキシンを発生す
るという問題があるため、近年ではポリオレフィン系の
シュリンクラベルの使用が検討されている。
【0003】しかし、従来のポリオレフィン系シュリン
クラベルは、低温収縮性が低く、高い収縮温度(例えば
100℃以上)が必要なために、近年広く利用されてい
る薄肉のPETボトルに対して用いた場合、該PETボ
トル容器が変形するおそれがある。また、容器内の内容
物が加熱により変質しやすいものである場合には、使用
しにくい。なお、低温(例えば70〜80℃程度)で収
縮させた場合、全く又はほとんど収縮せず、収縮したと
しても容器に対する密着性が不足している。さらには、
外観特性や印刷特性が劣ることがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、低温収縮性が優れたシュリンクラベルを提供するこ
とにある。本発明の他の目的は、容器が薄肉のポリエチ
レンテレフタレート製ボトルであっても、熱収縮の際の
熱による容器の熱変形及び内容物の変質を防止すること
ができるシュリンクラベルを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するため鋭意検討した結果、ベースフィルムを特
定のポリマーからなる層を有するフィルムで構成し、且
つベースフィルムの熱収縮率を特定の範囲に設定する
と、低温収縮性が優れたシュリンクラベルが得られるこ
とを見出し、本発明を完成した。
【0006】すなわち、本発明は、ベースフィルムの少
なくとも一方の面に印刷層が設けられたシュリンクラベ
ルであって、前記ベースフィルムが、ガラス転移温度
(Tg)が60〜80℃の範囲にある非晶性環状オレフ
ィン系重合体からなる層を少なくとも表面に有する一軸
又は二軸配向フィルムで構成され、且つ前記ベースフィ
ルムを75℃の温水中に10秒間浸漬したときの主配向
方向Xにおける熱収縮率が25〜50%であるシュリン
クラベルを提供する。
【0007】本発明では、ベースフィルムが、プロピレ
ン系重合体からなる中心層と、該中心層の両面に積層さ
れたガラス転移温度(Tg)が60〜80℃の範囲にあ
る非晶性環状オレフィン系重合体からなる表面層とで構
成されているシュリンクラベルが好ましい。
【0008】また、本発明では、印刷層が反応型ウレタ
ン系インキにより形成されていてもよい。
【0009】本発明のシュリンクラベルとしては、方向
Xが周方向となるように筒状に形成されていることが好
適である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、必要に応じて図
面を参照しつつ詳細に説明する。図1は本発明のシュリ
ンクラベルの一例を示す概略断面図、図2は本発明のシ
ュリンクラベルの他の例を示す概略断面図である。図3
は図1のシュリンクラベルを被装着物(容器)に装着す
る際の状態を示す概略斜視図である。なお、同一の部材
や部分には同一の符号が付されている。
【0011】図1のシュリンクラベル1は、ベースフィ
ルム2と、ベースフィルム2の一方の面に設けられた印
刷層3とで構成されており、該ベースフィルム2は、ガ
ラス転移温度(Tg)が60〜80℃の範囲にある非晶
性環状オレフィン系重合体からなる一軸又は二軸配向フ
ィルムで構成されている。
【0012】前記非晶性環状オレフィン系重合体には、
(A)エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセ
ン、4−メチル−1−ペンテンなどのα−オレフィンと
少なくとも1種の環状オレフィンとの共重合体(以下、
「環状オレフィン共重合体」と称することがある)、及
び(B)環状オレフィンの開環重合体又はその水添物が
含まれる。
【0013】前記重合体(A)及び(B)における環状
オレフィンとしては、例えば、ビシクロ[2.2.1]
ヘプト−2−エン(ノルボルネン)、テトラシクロ
[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、ヘキ
サシクロ[6.6.1.13,6.1 10,13.02,7.0
9,14]−4−ヘプタデセン、オクタシクロ[8.8.
0.12, 9.14,7.111,18.113,16.03,8
12,17]−5−ドコセン、ペンタシクロ[6.6.
1.13,6.02,7.09,14]−4−ヘキサデセン、ヘプ
タシクロ−5−イコセン、ヘプタシクロ−5−ヘンイコ
セン、トリシクロ[4.3.0.12, 5]−3−デセ
ン、トリシクロ[4.3.0.12,5]−3−ウンデセ
ン、ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7
9,14]−4−ペンタデセン、ペンタシクロペンタデカ
ジエン、ペンタシクロ[4.7.0.12,5.08,13
9,12]−3−ペンタデセン、ノナシクロ[9.10.
1.14,7.113,20.115,18.02 ,10.012,21.0
14,19]−5−ペンタコセンなどの多環式環状オレフィ
ン等が挙げられる。これらの環状オレフィンは、環に、
メトキシカルボニル、エトキシカルボニル基などのエス
テル基、メチル基などのアルキル基、ハロアルキル基、
シアノ基、ハロゲン原子等の置換基を有していてもよ
い。
【0014】前記環状オレフィン共重合体(A)は、例
えば、前記α−オレフィンと環状オレフィンとを、ヘキ
サン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、ベンゼ
ン、トルエン、キシレンなどの炭化水素系溶媒中、いわ
ゆるチーグラー触媒やメタロセン触媒などの触媒を用い
て重合することにより得ることができる。このような環
状オレフィン共重合体(A)は市販されており、例え
ば、商品名「アペル」(三井化学(株)製)などが使用
できる。
【0015】前記環状オレフィンの開環重合体又はその
水添物(B)は、例えば、前記環状オレフィンを、モリ
ブデン化合物やタングステン化合物を触媒としたメタセ
シス重合(開環重合)に付し、通常、得られたポリマー
をさらに水添することにより製造できる。このような重
合体(B)は市販されており、例えば、商品名「アート
ン」(日本合成ゴム(株)製)、商品名「ゼオネック
ス」(日本ゼオン(株)製)、商品名「ゼオノア」(日
本ゼオン(株)製)などが使用できる。
【0016】好ましい非晶性環状オレフィン系重合体
は、前記環状オレフィン共重合体(A)である。なかで
も、エチレンとビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エ
ン(ノルボルネン)又はテトラシクロ[4.4.0.1
2,5.17,10]−3−ドデセンとの共重合体が好まし
く、特にエチレン含有量が60〜85モル%(とりわけ
70〜80モル%)の範囲のものが好ましい。
【0017】非晶性環状オレフィン系重合体のガラス転
移温度(Tg)は、60〜80℃であり、好ましくは6
0〜75℃、さらに好ましくは60〜70℃程度であ
る。ガラス転移温度が80℃を越えると、低温熱収縮性
が低下し、また、熱収縮後に自然収縮(後収縮)が生じ
る場合がある。なお、本発明では、Tgは65〜75℃
(特に70℃程度)である場合が多い。非晶性環状オレ
フィン系重合体のガラス転移温度(Tg)は、モノマー
成分(例えば、環状オレフィンなど)の種類やその配合
割合などにより調整することができる。
【0018】前記非晶性環状オレフィン系重合体は単独
で又は2種以上混合して使用できる。ベースフィルム2
は、さらに必要に応じ、溶剤シール性等を損なわない範
囲で他のポリマーを少量含んでいてもよく、また、フィ
ルム同士のブロッキングを防止するため、無機微粒子を
含んでいてもよい。
【0019】前記無機微粒子としては、例えば、シリ
カ、アルミナ、酸化亜鉛、酸化マグネシウムなどの無機
酸化物;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどの炭酸
塩;ケイ酸カルシウム、ガラスビーズ、タルク、クレ
ー、マイカなどのケイ酸塩などが挙げられる。無機微粒
子の平均粒径は、特に制限されず、例えば、1〜10μ
m、好ましくは2〜5μm程度である。無機微粒子の量
は、特に制限されず、例えば、前記ベースフィルム2
(非晶性環状オレフィン系重合体からなる層)の構成成
分全量に対して、例えば0.05〜1.0重量%、好ま
しくは0.08〜0.8重量%程度である。
【0020】ベースフィルム2の厚みは、例えば30〜
80μm、好ましくは40〜60μm程度である。
【0021】本発明において、ベースフィルムは、必ず
しも前記非晶性環状オレフィン系重合体からなる層のみ
で構成されている必要はなく、前記非晶性環状オレフィ
ン系重合体からなる層を少なくとも表面に有していれば
よい。
【0022】例えば、図2に示されるシュリンクラベル
11は、ベースフィルム12と、ベースフィルム12の
一方の面に設けられた印刷層3とで構成されており、該
ベースフィルム12は、プロピレン系重合体からなる中
心層4と、該中心層4の両面に積層されたガラス転移温
度(Tg)が60〜80℃の範囲にある非晶性環状オレ
フィン系重合体からなる表面層5,5で構成されてい
る。このようなラベルでは、表面層5,5を前記非晶性
環状オレフィン系重合体で形成するため、該非晶性環状
オレフィン系重合体の利点を生かせるとともに、高価な
非晶性環状オレフィン系重合体の使用量を低減でき、コ
スト的に有利となる。
【0023】前記プロピレン系重合体としては、プロピ
レンを構成モノマーとして含む重合体、例えば、エチレ
ン−プロピレンランダム共重合体などが挙げられる。こ
のエチレン−プロピレンランダム共重合体において、エ
チレンとプロピレンの比率は、例えば、前者/後者(重
量比)=2/98〜5/95程度である。
【0024】前記中心層4は、いわゆるタッキファイ
ヤ、例えば、石油樹脂、テルペン系樹脂、ロジン系樹
脂、クマロン・インデン樹脂、スチレン樹脂などを含ん
でいてもよい。これらのタッキファイヤの量は、中心層
4の構成成分全量に対して、例えば5〜30重量%程度
である。中心層4の厚みは、例えば20〜70μm、好
ましくは30〜40μm程度である。
【0025】表面層5,5を構成する非晶性環状オレフ
ィン系重合体としては、前記と同様のものを使用でき
る。表面層5,5は、さらに必要に応じ、溶剤シール性
等を損なわない範囲で他のポリマーを少量含んでいても
よく、また、フィルム同士のブロッキングを防止するた
め、無機微粒子を含んでいてもよい。無機微粒子の種
類、平均粒径は前記と同様である。無機微粒子の量は、
前記表面層5,5(非晶性環状オレフィン系重合体から
なる層)の構成成分全量に対して、例えば0.05〜
0.50重量%、好ましくは0.08〜0.30重量%
程度である。表面層5,5の厚みは、それぞれ、例えば
1〜14μm、好ましくは6〜10μm程度である。
【0026】本発明では、中心層4と表面層5,5との
厚みの比は、例えば、中心層の厚み:表面層の厚み=1
5:1〜2:1程度、好ましくは5:1〜3:1程度の
範囲から選択することができる。
【0027】前記ベースフィルム2又は表面層5のうち
印刷層3側の表面には、印刷性を向上させるため、コロ
ナ放電処理、プラズマ処理、火炎処理、酸処理などの慣
用の表面処理を施してもよい。また、ベースフィルム
2、中心層4、表面層5,5には、必要に応じて、滑
剤、充填剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯
電防止剤、難燃剤、着色剤などの各種添加剤を添加して
もよい。
【0028】なお、前記ベースフィルム2、中心層4及
び表面層5,5はそれぞれ複数の層で構成することもで
きる。また、中心層4と表面層5,5との間に、剛性、
自然収縮性等を損なわない範囲で他の樹脂層を設けても
よく、ベースフィルム2、表面層5の表面には、損傷防
止等のため、アクリル系樹脂などからなるオーバーコー
ト層を設けてもよい。
【0029】本発明におけるベースフィルムは、単層フ
ィルムや積層フィルムを製造する際に用いられる慣用の
方法、例えば、押出法、共押出法などにより製造でき
る。例えば、図1に示されるベースフィルム2は、ベー
スフィルム2を形成する樹脂を含む樹脂組成物をTダイ
を備えた押出機を用いて溶融押出しし、冷却ロールによ
り冷却した後、延伸処理することにより得ることができ
る。また、図2に示されるベースフィルム12は、中心
層4を形成する樹脂を含む樹脂組成物と、表面層5,5
を形成する樹脂を含む樹脂組成物とを、Tダイを備え、
合流方式がフィードブロック2種3層型の押出機を用い
て溶融押出しし、冷却ロールにより冷却した後、延伸処
理することにより得ることができる。図2に示されるベ
ースフィルム12では、中心層4及び表面層5,5が何
れもオレフィン系重合体で形成されているので、接着剤
を用いることなく積層が可能であるが、必要に応じて接
着用の層を介在させてもよい。なお、Tダイに代えて環
状ダイを用いることもできる。
【0030】延伸は、テンター方式、チューブ方式の何
れの方式で行うこともできる。延伸処理は、通常、80
〜150℃程度の温度で、幅方向(横方向;TD方向)
に4〜8倍、好ましくは5〜7倍程度延伸することによ
り行われる。なお、必要に応じて、例えば長さ方向(縦
方向;MD方向)にも、低い延伸倍率(例えば1.5倍
程度以下)で延伸処理を施すことができる。本発明にお
けるベースフィルムには、このように、一方向のみに延
伸された一軸配向フィルム、及び主に一方向に延伸さ
れ、且つ該方向と直交する方向に若干延伸された二軸配
向フィルムが含まれる。こうして得られるベースフィル
ム2,12は、幅方向(主に延伸処理を施した方向)に
配向性を有し、該方向に熱収縮性を示す。
【0031】本発明のシュリンクラベルでは、前記ベー
スフィルム2,12を75℃の温水中に10秒間浸漬し
た後の主配向方向X(主に延伸処理を施した方向;前記
の場合幅方向)における熱収縮率(以下、「熱収縮率
A」という場合がある)が25〜50%、好ましくは3
0〜40%程度である。熱収縮率は、例えば、非晶性環
状オレフィン系重合体のモノマー成分を単独で又は複数
組み合わせることにより調整することができる。特に、
モノマー成分を複数組み合わせて用いる場合は、モノマ
ー成分(例えば、環状オレフィンなど)の配合比率又は
配合割合によっても調整することが可能である。また、
前記熱収縮率Aは、ベースフィルム2や中心層4、表面
層5,5を構成する樹脂の種類、延伸倍率等の延伸条件
などを適宜選択することにより調整できる。
【0032】本発明では、ベースフィルムがこのような
物性を有するため、低温、低熱量で熱収縮が可能であ
る。このため、例えば、湾曲面を有する容器にも簡易に
しかも密着性よく装着できる。なお、熱収縮率Aは下記
式で表される。 熱収縮率A(%)=[{(方向Xの元の長さ)−(方向
Xの浸漬後の長さ)}/(方向Xの元の長さ)]×10
【0033】本発明のシュリンクラベル1,11は、上
記のようにして得られたベースフィルム2,12の少な
くとも一方の面に、グラビア印刷等の慣用の印刷法によ
り所望の画像、文字を印刷して印刷層3を形成すること
により製造できる。そして、印刷層3を形成した後、通
常、所望の幅の長尺帯状に切断し、例えば印刷面を内側
にして、ベースフィルム2のうち前記方向Xが周方向と
なり、ベースフィルム2,12の前記方向Xと直交する
方向Yが長さ方向となるように筒状に丸め、ベースフィ
ルム2,12が露出した両端辺を溶剤や熱融着等で接着
した後、必要に応じて所望の長さに切断することによ
り、筒状のシュリンクラベルとすることができる。
【0034】前記印刷層3を形成する際の印刷インキと
しては、特に限定されず、慣用の印刷インキを使用でき
るが、耐熱性に優れたインキ、例えば、ウレタン系イン
キ、アクリル系インキ、ビニル系インキなどが挙げら
れ、その中でも、反応型のウレタン系インキを用いるの
が好ましい。この反応型ウレタン系インキには、ビヒク
ルを構成する樹脂として、ポリイソシアネートプレポリ
マー硬化剤と、ポリエーテルポリオール、ポリエステル
ポリオール、アクリルポリオール、エポキシポリオール
などのポリオールとを組み合わせて用いる2液型のイン
キが含まれる。
【0035】本発明のシュリンクラベルの好ましい態様
では、印刷層3を内側とし、前記方向Xが周方向となる
ように筒状に形成され、有機溶剤でセンターシールされ
ている。このようなラベルは、円筒状胴部を有する容器
に容易に装着できると共に、ヒートシールされたラベル
のように皺が生じることがなく、また光沢に優れ、美麗
な外観を呈する。
【0036】前記有機溶剤としては、例えば、ペンタ
ン、ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサ
ン、ベンゼン、トルエンなどの炭化水素;塩化メチル、
塩化メチレン、クロロホルム、塩化エチル、1,2−ジ
クロロエタン、塩化プロピルなどのハロゲン化炭化水
素;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブ
チルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、
テトラヒドロフラン、ジオキサンなどの鎖状又は環状エ
ーテル;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサ
ノンなどのケトン;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチ
ルなどのエステルなどが挙げられる。これらの中でも、
沸点が20〜70℃程度、特に25〜50℃程度の有機
溶媒が作業性等の点で好ましい。
【0037】本発明のシュリンクラベルでは、ベースフ
ィルムが、前記非晶性環状オレフィン系重合体からなる
層を少なくとも表面に有しているため、従来のベースフ
ィルムをプロピレン系重合体で形成する場合と比較し
て、低温収縮性が優れている。また、優れた光沢を有
し、透明性も良好であるため、印刷が美麗である。さら
に、熱収縮の際、収縮速度が速い上、熱源を離した後、
経時しても緩むことが少なく、フィット性(密着性、締
め付け性)に優れる。加えて、前記非晶性環状オレフィ
ン系重合体が非晶性且つバルキーな基を有するためか、
有機溶剤により容易にシールできる。このため、皺など
が生じにくく見栄えが良好である。さらに、腰が強いた
め、製造ライン速度を速めることができ、生産性を向上
できると共に、薄肉化できるのでコストダウンも可能で
ある。
【0038】上記のようにして得られた筒状のシュリン
クラベル1,11を自動ラベル装着装置に供給し、必要
な長さに切断した後、通常内容物を充填した被装着物6
(例えば、PETボトルなどのプラスチック製又はガラ
ス製の瓶状容器など)に連続的に被嵌し、低温の所定温
度のスチーム(例えば、70〜90℃、好ましくは75
〜85℃程度)や熱風トンネル(例えば、100〜20
0℃程度で数秒間〜数十秒間)を通過させて熱収縮させ
ることにより、該シュリンクラベル1,11を被装着物
6に装着できる。この際、被装着物6に被嵌したラベル
は低温での熱収縮性に優れるので、被装着物6の肩部の
形状などにも適合して密着する。
【0039】本発明のシュリンクラベルは、薄肉のポリ
エチレンテレフタレート製ボトルなどの熱変形を生じや
すい容器に対して用いても、熱収縮時の熱による容器の
熱変形を抑制又は防止することができる。また、熱変質
しやすい内容物を有する容器に対して用いても、熱収縮
時の熱による内容物の熱変質を抑制又は防止することが
できる。
【0040】なお、本発明のシュリンクラベルは、ポリ
オレフィン系樹脂を用いているため、ポリエステル(ポ
リエチレンテレフタレート)とは比重が異なっており、
ポリエチレンテレフタレート製ボトルに対して用いて
も、リサイクル時にシュリンクラベルのプラスチック成
分であるポリオレフィン系樹脂と、ボトルのポリエチレ
ンテレフタレートとを分離することができる。また、ポ
リオレフィン系樹脂はリサイクルを容易とするために設
けられるミシン目の引き裂き性がポリエステルに比べて
良好である。従って、本発明のシュリンクラベルを用い
ると、PETボトルのリサイクルを容易に行うことがで
きる。
【0041】
【発明の効果】本発明のシュリンクラベルは、ベースフ
ィルムの少なくとも表面が特定の樹脂で構成され、且つ
ベースフィルムの熱収縮率が特定の範囲に設定されてい
るため、低温収縮性に優れている。従って、熱変形しや
すい薄肉のポリエチレンテレフタレート製ボトルに対す
るシュリンクラベルとして有用である。さらに、良好な
光沢を有し、熱収縮の際のフィット性に優れ、しかも溶
剤により容易にシールできるという効果を奏する。
【0042】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいてより詳細に
説明するが、本発明はこれらの実施例により限定される
ものではない。
【0043】実施例1 エチレン−プロピレンランダム共重合体(エチレン含有
量4.5重量%、(株)グランドポリマー製)100重
量部と、水添石油樹脂(商品名「アルコンP140」、
荒川化学工業(株)製)30重量部との混合物(a1)
と、非晶性環状オレフィン系重合体(商品名「ゼオノア
750R」、密度1.0g/cm3、Tg70℃、日本
ゼオン(株)製)100重量部と、無機微粒子(無定形
シリカ、平均粒径2〜3μm)0.5重量部との混合物
(b1)を、押出機を用いてTダイから温度280℃で
押出しし、次いで110℃で幅方向(TD方向)に5.
5倍テンター延伸することにより、(b1)/(a1)/
(b1)の3層構成を有する厚み50μm(中心層(a
1)の厚み:34μm、表面層の厚み:各8μm)のベ
ースフィルムを得た。
【0044】このベースフィルムから10cm×10c
m(幅方向(TD方向)の長さ×長さ方向(MD方向)
の長さ)の試験片を切り取り、この試験片を75℃の温
水中に10秒間浸した後、ベースフィルムの幅方向(T
D方向)の長さを測定し、前記式により熱収縮率Aを求
めたところ、熱収縮率Aは32%であった。
【0045】前記で得られたベースフィルムの一方の表
面に反応型ウレタン系インキを用いて8色からなるデザ
インのグラビア印刷を施して印刷層を形成するととも
に、他方の面に損傷防止のためにアクリル系樹脂からな
るオーバーコート層を形成し、ロール状に巻回した。得
られた印刷ロールを所定の幅にスリットして複数個のロ
ール状物とした後、各ロール状物を巻き戻し、ベースフ
ィルムの幅方向(TD方向)が周方向となるように筒状
に丸めて両端部を有機溶剤(テトラヒドロフラン)で接
着し、長尺筒状のシュリンクラベル連続体を得た。この
シュリンクラベル連続体を自動ラベル装着装置に供給
し、各ラベルに切断した後500mlのPETボトル容
器に被嵌し、スチームトンネル(温度80℃)を通過さ
せて熱収縮させることにより、前記容器に装着したとこ
ろ、装着仕上がりは良好であった。
【0046】比較例1 非晶性環状オレフィン系重合体として、商品名「アペル
APL6509」、密度1.02g/cm3、Tg80
℃、三井化学(株)製)を用いたこと以外は、実施例1
と同様にして、3層構成を有する厚み50μmのベース
フィルムを得た。
【0047】このベースフィルムから10cm×10c
m(幅方向(TD方向)の長さ×長さ方向(MD方向)
の長さ)の試験片を切り取り、この試験片を80℃の温
水中に10秒間浸した後、ベースフィルムの幅方向(T
D方向)の長さを測定し、前記式により熱収縮率Aを求
めたところ、熱収縮率Aは22%であった。
【0048】前記で得られたベースフィルムを、実施例
1と同様にして、長尺筒状のシュリンクラベル連続体を
得た後、スチームトンネル(温度80℃)を通過させて
熱収縮させることにより、容器に装着したところ、ラベ
ルは収縮するものの、装着仕上がりは不良であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシュリンクラベルの一例を示す概略断
面図である。
【図2】本発明のシュリンクラベルの他の例を示す概略
断面図である。
【図3】図1のシュリンクラベルを被装着物に装着する
際の状態を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
1,11 シュリンクラベル 2,12 ベースフィルム 3 印刷層 4 中心層 5 表面層 6 被装着物
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29K 23:00 B29K 23:00 55:00 55:00 B29L 9:00 B29L 9:00 23:00 23:00 Fターム(参考) 3E086 AA22 AB03 AC33 AD04 AD16 BA04 BA15 BA33 BB59 BB67 BB90 CA11 4F100 AA20 AA20H AK02 AK02A AK02E AK07D AK51 AK64 AL03 AT00A BA02 BA03 BA06 BA10A BA10B BA10C BA13 DA11 EH17 EH46 EJ37 EJ37A EJ37D EJ37E EJ38A EJ38D EJ38E GB90 HB31B HB31C JA03 JA05A JA05D JA05E JA12A JA12D JA12E JL12 JN21 YY00A YY00D YY00E 4F210 AA11 AA49 AG03 AG08 AH81 RA03 RC02 RG01 RG05 RG09 RG27

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベースフィルムの少なくとも一方の面に
    印刷層が設けられたシュリンクラベルであって、前記ベ
    ースフィルムが、ガラス転移温度(Tg)が60〜80
    ℃の範囲にある非晶性環状オレフィン系重合体からなる
    層を少なくとも表面に有する一軸又は二軸配向フィルム
    で構成され、且つ前記ベースフィルムを75℃の温水中
    に10秒間浸漬したときの主配向方向Xにおける熱収縮
    率が25〜50%であるシュリンクラベル。
  2. 【請求項2】 ベースフィルムが、プロピレン系重合体
    からなる中心層と、該中心層の両面に積層されたガラス
    転移温度(Tg)が60〜80℃の範囲にある非晶性環
    状オレフィン系重合体からなる表面層とで構成されてい
    る請求項1記載のシュリンクラベル。
  3. 【請求項3】 印刷層が反応型ウレタン系インキにより
    形成されている請求項1又は2記載のシュリンクラベ
    ル。
  4. 【請求項4】 方向Xが周方向となるように筒状に形成
    された請求項1〜3の何れかの項に記載のシュリンクラ
    ベル。
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