JP2002116358A - 光ファイバテープ心線及びその製造方法 - Google Patents

光ファイバテープ心線及びその製造方法

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JP2002116358A
JP2002116358A JP2000305181A JP2000305181A JP2002116358A JP 2002116358 A JP2002116358 A JP 2002116358A JP 2000305181 A JP2000305181 A JP 2000305181A JP 2000305181 A JP2000305181 A JP 2000305181A JP 2002116358 A JP2002116358 A JP 2002116358A
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optical fiber
curable resin
ultraviolet
coating layer
ultraviolet curable
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English (en)
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Kazumasa Oishi
和正 大石
Tomoyuki Hattori
知之 服部
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C25/00Surface treatment of fibres or filaments made from glass, minerals or slags
    • C03C25/10Coating
    • C03C25/104Coating to obtain optical fibres
    • C03C25/1065Multiple coatings

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  • Organic Chemistry (AREA)
  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass Fibres Or Filaments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 十分に高い単心分離性及び強度を有してお
り、水中若しくは多湿雰囲気下で使用される場合であっ
ても伝送損失の増加が十分に防止された光ファイバテー
プ心線、並びにその光ファイバテープ心線を効率よく且
つ確実に得ることが可能な光ファイバテープ心線の製造
方法を提供すること。 【解決手段】 光ファイバ素線2a〜2dを第一の紫外
線硬化樹脂からなる内側一括被覆層3a〜3fで被覆し
て一体化して多心ユニット4とし、多心ユニット4の外
周面を第二の紫外線硬化樹脂からなる外側一括被覆層5
で被覆してなる光ファイバテープ心線1において、第一
及び第二の紫外線硬化樹脂がそれぞれ同一の紫外線硬化
性樹脂を含有する樹脂組成物を硬化させて得られる引張
り強度35〜65MPaの紫外線硬化樹脂であり、且つ
内側一括被覆層が、実質的に、互いに隣接する前記光フ
ァイバ素線の外周面とそれらの共通接線とにより構成さ
れる空隙にのみ配置されていることを特徴とする光ファ
イバテープ心線。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光ファイバテープ心
線及びその製造方法に関するものであり、より詳しく
は、互いに並列に配置された複数本の光ファイバ心線が
一体化された光ファイバテープ心線に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、複数本の光ファイバ素線を並
列に配置し、これらを一括被覆層で被覆して一本の光フ
ァイバ心線とした光ファイバテープ心線が知られてい
る。
【0003】図3(a)は従来の光ファイバテープ心線
の一例を示す模式断面図である。図3(a)において、
光ファイバテープ心線1は、互いに並列に配置された4
本の光ファイバ素線2a〜2dと、これらの光ファイバ
素線を被覆して一体化する一括被覆層6と、で構成され
ている。このような光ファイバテープ心線においては、
一括被覆層6を分断することにより光ファイバ素線2a
〜2dを単心に分離することが可能となっている。
【0004】また、近年になって加入者系光ファイバケ
ーブルの導入が急速に進められており、より高い単心分
離性とより高い強度とを有する光ファイバテープ心線の
開発が進められている。例えば、特開平1−24520
6号公報、特許第2763028号公報、特許第283
9691号公報等には、複数の光ファイバ素線を一括被
覆層で被覆、一体化して多心ユニットとし、さらに多心
ユニットの複数本を別の一括被覆層で被覆して一体化し
た光ファイバテープ心線が開示されている。このような
構成を有する光ファイバテープ心線においては、光ファ
イバテープ心線の強度と分断性(単心分離性)とを両立
させるために、複数本の光ファイバ素線を一体化する一
括被覆層と多心ユニットを一体化する一括被覆層とはそ
れぞれ硬さや強度の異なる材料で構成されているのが一
般的である。
【0005】ところで、従来の光ファイバテープ心線に
おいては、上記のいずれの構造を有する場合であって
も、水中若しくは多湿雰囲気下で使用された場合に伝送
損失が増加しやすいという問題があった。例えば、従来
の光ファイバテープ心線を60℃程度の温水中に長時間
浸漬した場合には、光ファイバ素線と一括被覆層との界
面が部分的に剥離し、この剥離した部分に水が溜まって
部分的膨れ(ブリスター)が生じやすくなり、その結
果、光ファイバ素線がその永手方向にマイクロベンドを
受けて伝送損失が増加してしまう。
【0006】そこで、かかる現象を回避すべく種々の提
案がなされている。例えば、特開平7−311324号
公報には、光ファイバ素線の被覆層として着色紫外線硬
化樹脂からなる着色層を設け、さらにこれらの光ファイ
バ素線の複数本を紫外線硬化樹脂からなる一括被覆層で
被覆して一体化した光ファイバテープ心線において、着
色層と一括被覆層との間の密着力を光ファイバ素線1本
当たりの引抜力で5〜20g/mmとすることにより光
ファイバテープ心線の伝送損失の増加を防止する技術が
開示されている。
【0007】上記従来の光ファイバテープ心線におい
て、着色層と一括被覆層との間の密着力は、通常、着色
層及び一括被覆層の粘着力に依存するものであり、各層
の表面硬化度の調節や着色剤への離型剤の添加によって
制御されるものである。したがって、このような方法で
は、着色層と一括被覆層の間の密着力を高めると水中も
しくは多湿環境下での伝送損失増加防止効果が向上する
が、その反面、光ファイバ素線を単心に分離する際に一
括被覆層が剥がれにくくなったり過剰の力を加えてガラ
スファイバを破損したりするなど、単心分離性及び強度
が低下してしまう。
【0008】また、着色層と一括被覆層との間の密着力
を各層の表面硬化度により制御する場合、各層の形成工
程において樹脂を硬化させる際に照射する紫外光の強度
を一定に保つ必要があるが、実際には、紫外線の照射に
伴って被照射物(樹脂原料を含む塗工液など)から発生
する揮発物が紫外線照射装置内の石英管に付着したり、
紫外線を集光するためのミラーが加熱されて反射率が低
下するなどの現象が起こるため、紫外線の強度は経時的
に低下してしまう。したがって、大量の光ファイバテー
プ心線を製造する際に、それぞれの光ファイバテープ心
線における着色層と一括被覆層との間の密着力を一定に
保つには、紫外線照射装置の洗浄や冷却を頻繁に行って
紫外線の強度を制御する必要があり、効率が著しく低下
してしまう。
【0009】また、特開平9−33773号公報には、
一括被覆層の吸水率を全体として1.5%以下である光
ファイバテープ心線が開示されている。しかしながら、
このような光ファイバテープ心線であっても、着色層と
一括被覆層との間にブリスター(水滴)が発生して部分
的膨れを生じてしまい、伝送損失の増加を防止する上で
未だ十分なものではなかった。
【0010】さらに、実開昭61−56612号公報に
は、図3(b)に示すように、一括被覆層6a〜6f
が、互いに隣接する光ファイバ素線の外周面とそれらの
共通接線とにより構成される空隙にのみ配置された、い
わゆるエッジボンディング型の光ファイバテープ心線が
開示されているが、このような光ファイバテープ心線に
おいては、テープ心線両端部及び上下面において光ファ
イバ素線が露出しているため、テープスロット型ケーブ
ルに用いた場合に側圧による伝送損失の増加を生じたり
製造時や敷設作業時に心線間で割れが生じやすいといっ
た問題を有していた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来技術
の有する課題に鑑みてなされたものであり、十分に高い
単心分離性及び強度を有しており、水中若しくは多湿雰
囲気下で使用される場合であっても伝送損失の増加が十
分に防止された光ファイバテープ心線、並びにその光フ
ァイバテープ心線を効率よく且つ確実に得ることが可能
な光ファイバテープ心線の製造方法を提供することを目
的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、複数本の光ファイ
バ素線を内側一括被覆層で被覆して一体化して多心ユニ
ットとし、さらに前記多心ユニットの外周面を外側一括
被覆層で被覆してなる光ファイバテープ心線において、
内側一括被覆層及び外側一括被覆層の材料として、それ
ぞれ同一のオリゴマーを含有する紫外線硬化性樹脂を硬
化させて得られる引張り強度35〜65MPaの紫外線
硬化樹脂を用い、且つ内側被覆層が、実質的に、互いに
隣接する前記光ファイバ素線の外周面とそれらの共通接
線とにより構成される空隙にのみ配置される場合に、単
心分離性及び強度を高水準に維持しながら水中若しくは
多湿雰囲気下での伝送損失の増加が十分に防止されるこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。
【0013】すなわち、本発明の光ファイバテープ心線
は、互いに並列に配置された複数本の光ファイバ素線を
第一の紫外線硬化樹脂からなる内側一括被覆層で被覆し
て一体化して多心ユニットとし、前記多心ユニットの外
周面を第二の紫外線硬化樹脂からなる外側一括被覆層で
被覆してなる光ファイバテープ心線において、前記第一
の紫外線硬化樹脂及び前記第二の紫外線硬化樹脂がそれ
ぞれ同一のオリゴマーを含有する紫外線硬化性樹脂を硬
化させて得られる引張り強度35〜65MPaの紫外線
硬化樹脂であり、且つ前記内側一括被覆層が、実質的
に、互いに隣接する前記光ファイバ素線の外周面とそれ
らの共通接線とにより構成される空隙にのみ配置されて
いることを特徴とするものである。
【0014】また、本発明の光ファイバテープ心線の製
造方法は、互いに並列に配置された複数本の光ファイバ
素線を第一の紫外線硬化樹脂からなる内側一括被覆層で
被覆して一体化して多心ユニットを得る第一のステップ
と、前記多心ユニットの外周面を第二の紫外線硬化樹脂
からなる外側一括被覆層で被覆する第二のステップと、
を含む光ファイバテープ心線の製造方法において、前記
第一の紫外線硬化樹脂及び前記第二の紫外線硬化樹脂と
してそれぞれ同一のオリゴマーを含有する紫外線硬化性
樹脂を硬化させて得られる引張り強度35〜65MPa
の紫外線硬化樹脂を用い、且つ前記内側一括被覆層を、
実質的に、互いに隣接する前記光ファイバ素線の外周面
とそれらの共通接線とにより構成される空隙にのみ配置
することを特徴とするものである。
【0015】本発明によれば、光ファイバテープ心線の
内側一括被覆層及び外側一括被覆層の材料として、それ
ぞれ同一のオリゴマーを含有する紫外線硬化性樹脂を硬
化させて得られる引張り強度35〜65MPaの紫外線
硬化樹脂を用いることによって、内側一括被覆層と外側
一括被覆層との間の相溶性が向上するので、これらの層
を構成する樹脂に過剰な粘着性を付与することなく密着
性を高めることができる。また、従来の光ファイバテー
プ心線において一括被覆層を形成する場合、互いに隣接
する光ファイバ素線の隣接部周辺において樹脂が硬化し
にくいことが問題であったが、本発明においては、内側
被覆層を、実質的に、互いに隣接する前記光ファイバ素
線の外周面とそれらの共通接線とにより構成される空隙
にのみ配置することによって、光ファイバ素線の隣接部
周辺においても内側一括被覆層の形成を効率よく且つ確
実に行うことができる。さらに、このように内側一括被
覆層で一体化された多心ユニットを所定の引張り強度を
有する外側被覆層で被覆することによって十分に高い強
度が付与される。従って、本発明の光ファイバテープ心
線によって、十分に高い単心分離性と十分に高い強度と
を維持しながら、水中もしくは多湿環境下での伝送損失
の増加を十分に防止することが可能となる。さらには、
このように優れた特性を有する本発明の光ファイバテー
プ心線は、上記本発明の製造方法によって効率よく且つ
確実に得ることが可能なものである。
【0016】なお、ここでいう引張り強度とは、JIS
K7127に規定される方法に準拠して測定される
「引張破壊強さ」をいう。すなわち、本発明にかかる引
張り強度とは、紫外線硬化樹脂を用いて厚さ約200μ
mのJIS2号ダンベル型試験片を作製し、引張速度5
0mm/minで試験片を引っ張り、試験片が破断した
際に得られる荷重値を試験片の断面積で除することによ
って算出される値[MPa]をいう。
【0017】本発明においては、前記第一の紫外線硬化
樹脂が、前記樹脂組成物を酸素濃度1〜10容量%の雰
囲気中で硬化させて得られるものであることが好まし
い。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、場合により図面を参照しつ
つ、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
なお、図面中、同一又は相当部分には同一符号を付する
こととする。
【0019】本発明の光ファイバテープ心線は、互いに
並列に配置された複数本の光ファイバ素線を第一の紫外
線硬化樹脂からなる内側一括被覆層で被覆して一体化し
て多心ユニットとし、前記多心ユニットの外周面を第二
の紫外線硬化樹脂からなる外側一括被覆層で被覆してな
る光ファイバテープ心線において、前記第一の紫外線硬
化樹脂及び前記第二の紫外線硬化樹脂がそれぞれ同一の
オリゴマーを含有する紫外線硬化性樹脂を硬化させて得
られる引張り強度35〜65MPaの紫外線硬化樹脂で
あり、且つ前記内側一括被覆層が、実質的に、互いに隣
接する前記光ファイバ素線の外周面とそれらの共通接線
とにより構成される空隙にのみ配置されていることを特
徴とするものであり、十分に高い単心分離性と十分に高
い強度とを維持しながら、水中もしくは多湿環境下での
伝送損失の増加を十分に防止することを可能とするもの
である。
【0020】図1は本発明の光ファイバテープ心線の好
適な一実施形態を示す模式断面図である。図1におい
て、光ファイバテープ心線1は互いに並列に配置された
4本の光ファイバ素線2a〜2dを備えている。光ファ
イバ素線2a〜2dのうちの隣接する2本はそれぞれ互
いに接しており、実質的にそれらの外周面と共通接線と
により構成される空隙にのみ配置された、第一の紫外線
硬化樹脂からなる内側一括被覆層3a〜3fによって一
体化されて多心ユニット4を構成している。さらに、多
心ユニット4の外周面は第二の紫外線硬化樹脂からなる
外側一括被覆層5で被覆されている。
【0021】ここで、内側一括被覆層3a〜3fを構成
する第一の紫外線硬化樹脂及び外側一括被覆層5を構成
する第二の紫外線硬化樹脂は、それぞれ同一のオリゴマ
ーを含有する紫外線硬化性樹脂を硬化させて得られるも
のであり、これらの引張り強度は35〜65MPaの範
囲内であることが必要である。第一の紫外線硬化樹脂及
び第二の紫外線硬化樹脂とがそれぞれ同一のオリゴマー
を含有しない紫外線硬化型樹脂を硬化させて得られるも
のである場合には、内側一括被覆層と外側一括被覆層と
の間の密着力が低下してしまい、水中若しくは多湿環境
下での伝送損失の増加を十分に防止することができな
い。また、第一の紫外線樹脂及び第二の紫外線硬化樹脂
のうちのいずれか一方でもその引張り強度が65MPa
を超えると単心分離性が不十分となり、他方、35MP
a未満であると光ファイバテープ心線の強度が不十分と
なってケーブル製造時又は敷設後の作業時等において少
しの歪みに対しても光ファイバ素線が破損しやすくな
る。
【0022】また、本発明にかかる第一の紫外線硬化樹
脂は、上記の紫外線硬化性樹脂を酸素濃度1〜10容量
%の雰囲気中で硬化させて得られるものであることが好
ましい。樹脂組成物を硬化させる際の雰囲気中の酸素濃
度が1容量%未満であると、紫外線硬化性樹脂の硬化が
過剰に進行しやすくなり、その結果、得られる第一の紫
外線硬化樹脂の接着力が不十分となり内側一括被覆層と
外側一括被覆層との間の密着力が低下して剥離が生じる
など強度が不十分となる傾向にある。また、紫外線硬化
性樹脂としてアクリル系樹脂を用いる場合には、このよ
うに酸素濃度の低い雰囲気中で硬化を行うと嫌気性重合
が起こりやすくなり、その結果、塗布装置などにおいて
ダイス詰まりを生じやすくなる。他方、酸素濃度が10
容量%を超えると、樹脂の内・外部にわたって硬化が不
十分となり、光ファイバ素線と内側一括被覆層との間の
密着力が低下する傾向にある。
【0023】さらに、本発明にかかる第一の紫外線硬化
樹脂及び第二の紫外線硬化樹脂のヤング率は、それぞれ
600〜1000MPaであることが好ましい。前記第
一の紫外線硬化樹脂及び前記第二の紫外線硬化樹脂のう
ちのいずれか一方でもそのヤング率が400MPa未満
であると、側圧等の外力を受けた場合に光ファイバ素線
が破損して伝送損失の増加が起こりやすくなる傾向にあ
り、特に、前記第二の紫外線硬化樹脂のヤング率が40
0MPa未満であるとテープ心線の表面にベタツキが生
じる傾向にある。他方、紫外線硬化樹脂のヤング率が1
000MPaを超えると、樹脂を硬化させる際の収縮応
力が増加して光ファイバ素線が破損しやすくなり、その
結果、伝送損失が増加する傾向にある。なお、ここでい
うヤング率とは、JIS K 7127に規定される方
法に準拠して測定される「引張割線弾性率」をいう。す
なわち、本発明にかかるヤング率とは、紫外線硬化樹脂
を用いて厚さ約200μmのJIS2号ダンベル型試験
片を作製し、引張速度1mm/minで試験片を引張
り、2.5%歪みを生じるのに要した荷重値を試験片の
断面積で除することにより算出される値[MPa]をい
う。
【0024】本発明において、前記第一の紫外線硬化樹
脂及び前記第二の紫外線硬化樹脂の材料として用いられ
る紫外線硬化性樹脂に共通して含有されるオリゴマー
は、紫外線硬化性樹脂の主成分であり、通常、分子鎖の
両端部に反応性基(炭素−炭素二重結合を有する炭化水
素基など)を有する高分子化合物が用いられる。ここ
で、本発明で用いられるオリゴマーとしては、得られる
紫外線硬化樹脂が上記の条件を満たす限り特に制限はな
いが、ウレタンアクリレート系オリゴマーを用いると、
水中若しくは多湿環境下での伝送損失増加防止効果がよ
り向上するとともに強度と単心分離性とをより高水準で
両立することができるので好ましい。このようなオリゴ
マーとしては、具体的には、下記のオリゴマーA、B:
オリゴマーA:ポリテトラメチレングリコール(PTM
G)、トリレンジイソシアネート(TDI)及びヒドロ
キシエチルアクリレート(HEA)の共重合体オリゴマ
ーB:ポリプロピレングリコール(PPG)、トリレン
ジイソシアネート(TDI)及びヒドロキシエチルアク
リレート(HEA)の共重合体等が挙げられる。
【0025】本発明において使用される紫外線硬化性樹
脂には、通常、オリゴマー(好ましくはウレタンアクリ
レート系オリゴマー)の他に希釈モノマー及び光開始剤
が添加される。前記希釈モノマーとしては、具体的に
は、N−ビニルピロリドン、エチレンオキサイド変性ビ
スフェノールAジアクリレート、イソボルニルアクリレ
ート、フェノキシエチルアクリレート及びこれらのうち
の2種以上の混合物を用いることができる。また、前記
光開始剤としては、イルガキュア184(チバ・スペシ
ャルティ・ケミカルズ製)等の従来より公知のものを使
用することができる。さらに、本発明においては、第一
の紫外線硬化樹脂及び第二の紫外線硬化樹脂の材料とし
て、上記の各成分の種類及び配合量が同一の樹脂組成物
を用いることが特に好ましい。
【0026】本発明にかかる外側一括被覆層の膜厚は、
好ましくは15〜70μmであり、より好ましくは15
〜40μmであり、さらに好ましくは20〜35μmで
ある。外側一括被覆層の膜厚が前記下限値未満である
と、少しの側圧に対しても光ファイバ素線のガラスファ
イバが破損しやすくなるなど強度が不十分となる傾向に
ある。他方、外側一括被覆層の膜厚が前記上限値を超え
ると、層が分断されにくくなって単心分離性が低下する
傾向にある。
【0027】本発明おいて使用される光ファイバ素線と
しては特に制限はなく、従来より公知のものを使用する
ことができるが、通常、ガラスファイバを樹脂からなる
被覆層で被覆し、さらに樹脂からなる着色層で被覆した
ものが用いられる。そして、本発明においては、光ファ
イバ素線と内側一括被覆層との間の密着力は、好ましく
は0.1〜10g/cmであり、より好ましくは0.1
〜5g/cmであり、さらに好ましくは0.5〜1.5
g/cmである。光ファイバ素線と内側一括被覆層との
間の密着力が前記下限値未満であると、水中若しくは多
湿環境下で使用する際に光ファイバ素線と内側一括被覆
層との間にブリスター(水滴)が生じて伝送損失が増加
する傾向にある。他方、光ファイバ素線と内側一括被覆
層との間の密着力が前記上限値を超えると、単心分離性
が低下する傾向にある。なお、ここでいう密着力とは、
180度ピール試験において測定される値[g/cm]
をいう。
【0028】このような構成を有する本発明の光ファイ
バテープ心線は十分に高い強度を有しており、製造時及
び敷設後の作業時において光ファイバテープ素線が破損
されにくいばかりでなく、水中若しくは多湿環境下で使
用する場合であっても伝送損失の増加を十分に防止する
ことができるものである。また、本発明の光ファイバテ
ープ心線は十分に高い単心分離性を有しており、外側一
括被覆層5を分断して光ファイバテープ心線1から光フ
ァイバ素線2aを分離する作業などを容易に且つ確実に
行うことができる。
【0029】なお、図1には4本の光ファイバ素線を備
える4心型光ファイバテープ心線を示したが、本発明の
光ファイバテープ心線が備える光ファイバ素線の数に特
に制限はなく、2心型、6心型、8心型などとしてもよ
い。
【0030】次に、本発明の光ファイバテープ心線の製
造方法について説明する。
【0031】本発明の製造方法は、互いに並列に配置さ
れた複数本の光ファイバ素線を第一の紫外線硬化樹脂か
らなる内側一括被覆層で被覆して一体化して多心ユニッ
トを得る第一のステップと、前記多心ユニットの外周面
を第二の紫外線硬化樹脂からなる外側一括被覆層で被覆
する第二のステップと、を含む光ファイバテープ心線の
製造方法において、前記第一の紫外線硬化樹脂及び前記
第二の紫外線硬化樹脂としてそれぞれ同一のオリゴマー
を含有する紫外線硬化性樹脂を硬化させて得られる引張
り強度35〜65MPaの紫外線硬化樹脂を用い、且つ
前記内側一括被覆層を、実質的に、互いに隣接する前記
光ファイバ素線の外周面とそれらの共通接線とにより構
成される空隙にのみ配置することを特徴とするものであ
る。このような構成を有する本発明の製造方法は、後述
する製造装置を用いて好適に実施することができる。
【0032】図2は本発明の光ファイバーテープ心線の
製造方法において使用される製造装置の一例を示す概略
構成図である。図2に示す装置においては、先ず、光フ
ァイバ素線繰り出し用サプライ201から集線装置20
5を経て塗布装置206へと複数本の光ファイバ素線2
が移送される。ここで、サプライ201は、巻回した光
ファイバ素線2を送り出すための回転可能な複数のリー
ル202と、各リール202から移送される光ファイバ
素線2に張力(通常数十g程度)を付与してたわみを防
止するダンサローラー203と、リール202の個数に
対応した溝を有しており複数の光ファイバ素線を一定の
間隔をもって並列させると共にこれらの移送方向を固定
するガイドローラ204とを備えている。このようにし
て搬送される複数本の光ファイバ素線2は、集線装置2
05と塗布装置206との間で紙面に対して垂直な方向
に互いに並列に配置されている。
【0033】塗布装置206に接続された加圧タンク2
07にはオリゴマーを含有する紫外線硬化性樹脂が収容
されており、加圧タンク207から塗布装置206に紫
外線硬化性樹脂が供給されて光ファイバ素線2に塗布さ
れる。さらに、紫外線照射装置208において、紫外線
硬化性樹脂塗布後の光ファイバ素線2に紫外線を照射し
て紫外線硬化性樹脂を硬化させることによって、第一の
紫外線硬化樹脂(引張り強度:35〜65MPa)から
なる内側一括被覆層が、実質的に、互いに隣接する光フ
ァイバ素線の外周面とそれらの共通接線とで構成される
空隙にのみ形成されて複数本の光ファイバ素線を備える
多心ユニット4が得られる。ここで、紫外線照射装置2
09における上記の硬化処理は、酸素濃度1〜10容量
%の雰囲気中で行うことが好ましい。雰囲気の酸素濃度
が1容量%未満であると、硬化反応が過剰に進行しやす
くなり、その結果内側一括被覆層の表面の接着力が低下
して剥離を生じるなど強度が不十分となる傾向にある。
また、紫外線硬化性樹脂としてウレタンアクリレート系
樹脂等のアクリル系樹脂を用いる場合には嫌気性重合が
起こりやすくなり、その結果、紫外線の僅かな照射によ
っても硬化してしまい装置の出口でダイス詰まりを生じ
てしまう。他方、雰囲気の酸素濃度が増加すると内側一
括被覆層表面の接着力が向上する傾向にあるが、10容
量%を超えると内側一括被覆層内部の硬化が不十分であ
ったり内側一括被覆層表面の接着力が不十分となったり
して所望の特性が得られにくくなる傾向にある。
【0034】なお、本発明においては、塗布装置206
と紫外線照射装置208とを接続箱209により連結し
て気密構造とし、これらの内部に窒素ガス等の不活性ガ
スと上記の濃度の酸素ガスとの混合ガスで置換すること
が好ましい。接続箱209を用いて塗布装置206と紫
外線照射装置208との間を気密構造とすると、樹脂の
硬化工程における雰囲気の酸素濃度の制御が簡便且つ容
易となる傾向にある。なお、塗布装置206と接続箱2
09との連結部、及び接続箱209と紫外線照射装置2
08との連結部にはゴム等の弾性体を用いることができ
る。また、必要に応じて、接続箱209に混合ガスを導
入するための吹き込み口や混合ガスを放出させるための
排気口を設けてもよい。
【0035】次に、上記第一の紫外線硬化樹脂の材料に
用いたオリゴマーと同一のものを含有する紫外線硬化性
樹脂がタンク207’から塗布装置206’に供給され
て、塗布装置206’においてその紫外線硬化性樹脂が
多心ユニット4に塗布される。そして、紫外線照射装置
208’において紫外線硬化性樹脂の硬化により第二の
紫外線硬化樹脂(引張り強度:35〜65MPa)から
なる外側一括被覆層が形成されて、本発明の光ファイバ
テープ心線1が得られる。ここで、外側被覆樹脂を作製
する際の条件としては特に制限はないが、紫外線照射装
置208’における雰囲気の酸素濃度を1〜10容量%
とすることが好ましい。
【0036】このようにして得られた光ファイバテープ
心線は、ガイドローラ210、送り出しキャプスタン2
11、巻き取り張力ダンサー212を経て、巻き取り装
置213にてリール215に巻き取られる。リール21
5に巻き取られる光ファイバテープ心線1の張力は巻き
取り張力ダンサー212より所望の値に設定することが
可能であるが、通常、数十〜数百gである。
【0037】
【実施例】以下、実施例及び比較例に基づいて本発明を
より具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら
限定されるものではない。 (紫外線硬化性樹脂)以下の実施例及び比較例において
は、それぞれ以下に示す組成を有する紫外線硬化性樹脂
A、Bを用いて光ファイバテープ心線を作製した。
【0038】紫外線硬化性樹脂A オリゴマー:ポリテトラメチレングリコール(PTM
G)、トリレンジイソシアネート(TDI)及びヒドロ
キシエチルアクリレート(HEA)の共重合体 希釈モノマー:N−ビニルピロリドン及びエチレンオキ
サイド変性ビスフェノールAジアクリレートの混合物 光開始剤:イルガキュア184(チバ・スペシャルティ
・ケミカルズ製)。
【0039】紫外線硬化性樹脂B オリゴマー:ポリプロピレングリコール(PPG)、ト
リレンジイソシアネート(TDI)及びヒドロキシエチ
ルアクリレート(HEA)の共重合体 希釈モノマー:イソボルニルアクリレート及びフェノキ
シエチルアクリレートの混合物 光開始剤:イルガキュア184(チバ・スペシャルティ
・ケミカルズ製)。
【0040】実施例1 図2に示す装置を用いて、以下に示す手順に従って図1
に示す構造を有する光ファイバテープ心線を作製した。
【0041】光ファイバ素線としては、外径125μm
のシングルモードの光ファイバ裸ガラスをウレタンアク
リレート系紫外線硬化樹脂からなる層で二重に被覆し、
さらにその上から紫外線硬化樹脂からなる着色層で被覆
したもの(外径:250μm)を用いた。この光ファイ
バ素線の4本を、光ファイバ素線繰り出し用サプライの
4個のリールに巻回し、集線装置、塗布装置へと順次移
送した。
【0042】(内側一括被覆層の形成)次に、塗布装置
においてこれらの光ファイバ素線に上記の紫外線硬化性
樹脂Aを塗布し、さらに紫外線照射装置において、酸素
濃度0容量%の雰囲気中で紫外線硬化性樹脂Aを硬化さ
せて、隣接する光ファイバ素線の外周面とそれらの共通
接線とで構成される空隙にのみ内側一括被覆層を形成し
て、4心ユニットとした。
【0043】(外側一括被覆層の形成)さらに、上記の
4心ユニットの外周面上に紫外線硬化性樹脂Aを塗布
し、硬化させて外側一括被覆層を形成して、4心型光フ
ァイバテープ心線(厚み:300μm)を得た。このよ
うにして得られた光ファイバテープ心線を、巻き取り装
置のリールに巻き取り張力150gで巻き取った。
【0044】実施例2 内側一括被覆層の形成工程において、酸素濃度1容量%
の雰囲気中で紫外線硬化性樹脂Aを硬化させたこと以外
は実施例1と同様にして、図1に示す構造を有する光フ
ァイバテープ心線を得た。
【0045】実施例3 内側一括被覆層の形成工程において、酸素濃度10容量
%の雰囲気中で紫外線硬化性樹脂Aを硬化させたこと以
外は実施例1と同様にして、図1に示す構造を有する光
ファイバテープ心線を得た。
【0046】実施例4 内側一括被覆層の形成工程において、酸素濃度8容量%
の雰囲気中で紫外線硬化性樹脂Aを硬化させたこと以外
は実施例1と同様にして、図1に示す構造を有する光フ
ァイバテープ心線を得た。
【0047】比較例1 実施例1と同様の光ファイバ素線の4本を互いに並列に
配置し、紫外線硬化性樹脂Aを塗布した。次に、これら
の光ファイバ素線に酸素濃度0容量%の雰囲気中で紫外
線を照射し、紫外線硬化性樹脂Aを硬化させて被覆層を
形成して、図3(a)に示す構造を有する光ファイバテ
ープ心線を得た。
【0048】比較例2 実施例1と同様の光ファイバ素線の4本を互いに並列に
配置し、紫外線硬化性樹脂Aを塗布した。次に、これら
の光ファイバ素線に酸素濃度0容量%の雰囲気中で紫外
線を照射して紫外線硬化性樹脂Aを硬化させ、隣接する
光ファイバ素線の外周面とそれらの共通接線とで構成さ
れる空隙にのみ被覆層を形成して、図3(b)に示す構
造を有する光ファイバテープ心線を得た。
【0049】比較例3 外側一括被覆層の形成工程において紫外線硬化性樹脂B
を用いたこと以外は実施例2と同様にして、図1に示す
構造を有する光ファイバテープ心線を得た。
【0050】比較例4 内側一括被覆層の形成工程において、酸素濃度0容量%
の雰囲気中で紫外線硬化性樹脂Aを硬化させたこと以外
は実施例1と同様にして、図1に示す構造を有する光フ
ァイバテープ心線を得た。
【0051】このようにして得られた実施例1〜4及び
比較例1〜4の各々について、内側一括被覆層(比較例
1、2の場合は一括被覆層)及び外側一括被覆層の材料
及び引張り強度、内側一括被覆層の樹脂を硬化させる際
の酸素濃度、引張り強度を表1に示す。なお、表中の各
層の材料の欄において、「A」は上記紫外線硬化性樹脂
A、「B」は上記紫外線硬化性樹脂Bをそれぞれ意味す
る。
【0052】
【表1】
【0053】次に、実施例1〜4及び比較例1〜4の光
ファイバテープ心線について、以下に示す試験を行っ
た。
【0054】(温水特性評価試験)各光ファイバテープ
心線1000mをコイル状に巻回して直径300mmの
束とし、60℃温水中に浸漬させたまま14日間保持し
た。その後、各光ファイバテープ心線の4本の光ファイ
バ素線の伝送損失を、光パルス試験機(OTDR、安藤
電気製、波長:1.55μm)を用いて測定した。各光
ファイバテープ心線の4本の光ファイバ素線のうち伝送
損失が最大のものについての結果を表2に示す。
【0055】(単心分離性評価試験)被検者が人手で長
さ1mの各光ファイバテープ心線を分断して単心の光フ
ァイバ素線に分離する作業を行い、そのときの作業容易
性について評価した。その結果を表2に示す。
【0056】(側圧特性評価試験)#240のサンドペ
ーパーを胴表面に貼り付けた胴径約300mmのボビン
上に各光ファイバテープ心線を張力300gで巻回させ
た後の伝送損失を、光パルス試験機(OTDR、安藤電
気製、波長:1.55μm)を用いて測定した。各光フ
ァイバテープ心線の4本の光ファイバ素線のうち伝送損
失が最大のものについての結果を表2に示す。
【0057】(捻回特性評価試験)光ファイバテープ心
線100mmを張力300gで張り、一方の端を10回
又は20回捻った後、光ファイバテープ心線における割
れ、被覆層の剥離等の損傷の有無を顕微鏡で観察した。
その結果を表2に示す。
【0058】
【表2】
【0059】表2に示す通り、実施例1〜4の光ファイ
バテープ心線においては、いずれも温水中で使用した場
合にも伝送損失の増加が十分に防止されていることが確
認された。また、これらの光ファイバテープ心線はいず
れも十分に高い強度と十分に高い単心分離性とを有して
いるものであった。
【0060】これに対して、比較例1の光ファイバテー
プ心線においては、温水中で使用した場合にブリスター
が発生して伝送損失が増加した。また、比較例2、4の
光ファイバテープ心線は単心分離性に劣り、加えて、1
0回捻回後に内側一括被覆層と外側一括被覆層との間に
剥離が見られるなどその強度も不十分であった。さらに
また、比較例3の光ファイバテープ心線は、側圧特性評
価試験において伝送損失が顕著に増加したり、捻回特性
評価試験において10回捻回後に損傷が認められるなど
強度が不十分であった。
【0061】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によって、十
分に高い単心分離性と十分に高い強度とを有しており、
水中若しくは多湿雰囲気下で使用される場合であっても
伝送損失の増加が十分に防止された光ファイバテープ心
線を得ることが可能となる。また、本発明の製造方法に
よって、上記の優れた特性を有する本発明の光ファイバ
テープ心線を効率よく且つ確実に得ることが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ファイバテープ心線の好適な一実施
形態を示す模式断面図である。
【図2】本発明の光ファイバテープ心線の製造方法にお
いて用いられる製造装置の一例を示す概略構成図であ
る。
【図3】(a)及び(b)はそれぞれ従来の光ファイバ
テープ心線の一例を示す模式断面図である。
【符号の説明】
1…光ファイバテープ心線、2、2a〜2d…光ファイ
バ素線、3a〜3f…内側一括被覆層、4…多心ユニッ
ト、5…外側一括被覆層、6、6a〜6f…一括被覆
層、201…光ファイバ繰り出し用サプライ、202、
215…リール、203、212…ダンサローラ−、2
04、210、214…ガイドローラー、205…集線
装置、206、206’…塗布装置、207、207’
…加圧式タンク、208、208’…紫外線照射装置、
209…接続箱、211…キャプスタン、213…巻き
取り装置。
フロントページの続き Fターム(参考) 2H001 BB19 DD23 DD35 KK17 KK22 MM01 2H050 BA01 BA18 BB33Q BB33S BC03 BD05 4G060 AA01 AA03 AC12 AC15 AD22 AD43 AD51 CB09 CB22

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに並列に配置された複数本の光ファ
    イバ素線を第一の紫外線硬化樹脂からなる内側一括被覆
    層で被覆して一体化して多心ユニットとし、前記多心ユ
    ニットの外周面を第二の紫外線硬化樹脂からなる外側一
    括被覆層で被覆してなる光ファイバテープ心線におい
    て、 前記第一の紫外線硬化樹脂及び前記第二の紫外線硬化樹
    脂がそれぞれ同一のオリゴマーを含有する紫外線硬化性
    樹脂を硬化させて得られる引張り強度35〜65MPa
    の紫外線硬化樹脂であり、且つ前記内側一括被覆層が、
    実質的に、互いに隣接する前記光ファイバ素線の外周面
    とそれらの共通接線とにより構成される空隙にのみ配置
    されていることを特徴とする光ファイバテープ心線。
  2. 【請求項2】 前記第一の紫外線硬化樹脂が前記樹脂組
    成物を酸素濃度1〜10容量%の雰囲気中で硬化させて
    得られるものであることを特徴とする、請求項1に記載
    の光ファイバテープ心線。
  3. 【請求項3】 互いに並列に配置された複数本の光ファ
    イバ素線を第一の紫外線硬化樹脂からなる内側一括被覆
    層で被覆して一体化して多心ユニットを得る第一のステ
    ップと、 前記多心ユニットの外周面を第二の紫外線硬化樹脂から
    なる外側一括被覆層で被覆する第二のステップと、を含
    む光ファイバテープ心線の製造方法において、 前記第一の紫外線硬化樹脂及び前記第二の紫外線硬化樹
    脂としてそれぞれ同一のオリゴマーを含有する紫外線硬
    化性樹脂を硬化させて得られる引張り強度35〜65M
    Paの紫外線硬化樹脂を用い、且つ前記内側一括被覆層
    を、実質的に、互いに隣接する前記光ファイバ素線の外
    周面とそれらの共通接線とにより構成される空隙にのみ
    配置することを特徴とする光ファイバテープ心線の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 前記第一のステップにおいて、前記樹脂
    組成物を酸素濃度1〜10容量%の雰囲気中で硬化させ
    て前記第一の紫外線硬化樹脂を得ることを特徴とする、
    請求項3に記載の光ファイバテープ心線の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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