JP2002116144A - 油膜検知装置 - Google Patents

油膜検知装置

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JP2002116144A
JP2002116144A JP2000311148A JP2000311148A JP2002116144A JP 2002116144 A JP2002116144 A JP 2002116144A JP 2000311148 A JP2000311148 A JP 2000311148A JP 2000311148 A JP2000311148 A JP 2000311148A JP 2002116144 A JP2002116144 A JP 2002116144A
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light
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reflected laser
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JP2000311148A
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Shinya Kasai
信弥 河西
Hitoshi Mizuguchi
人史 水口
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YAMAGATA DKK CORP
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、価格を廉価とすることの可能な単
純な構造を有し、かつ、設置,保全,管理などを容易に
行なうことができる油膜検知装置を提供することを目的
とする。 【解決手段】 油膜検知装置は、検知水面100にレー
ザ光を照射するレーザ光源21と、検知水面100から
の反射レーザ光を捕光する捕光器22と、この捕光器2
2に取り付けられた受光器23と、レーザ光源21や受
光器23を動作させる作動部4と、受光器23による受
光量が所定の値より大きいときに油膜を検知したと判断
する演算処理部52とを有し、捕光器22が、入射する
光を乱反射させる積分球26を具備している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油膜の有無を検知
する油膜検知装置計に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、油の流出を監視し、また、油によ
る水質の汚染を防止する目的で、石油備蓄基地や上水道
用水源地などにおいて、様々な油膜検知装置が使用され
てきた。
【0003】これらの油膜検知装置は、検知水面にレー
ザ光を照射し、反射するレーザ光(適宜、反射レーザ光
と略称する。)を測定し、検知水面の反射率の変化(通
常、油膜面の反射率は、水面の反射率の約1.5倍であ
る。)によって、油膜の有無を検知している。
【0004】また、従来の油膜検知装置は、検知水面の
水位が大きく変動しても油膜を検知できるように、大掛
かりな放物面鏡や各種レンズを組み合わせて、反射レー
ザ光を受光器に集光させていた。このため、油膜検知装
置は、検知水面がたとえば4m程度上下する場合でも、
油膜を検知できるものの、構造が非常に複雑かつ大型と
なってしまい、販売価格も高額であった。
【0005】ところで、油漏れする可能性のある複数の
場所に、油膜検知装置を取り付けることが、費用的な理
由で困難な場合は、たとえば、排水が集まる流路に、油
膜検知装置を一台設置して、複数の場所の油漏れをまと
めて監視することがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、排水の集まる
流路にのみ、油膜検知装置を設置した場合は、警報が発
せられても、先ず、油漏れした場所を見つけ出す必要が
あった。このため、油漏れした場所を見つけるのに手間
取ると、対策が間に合わずに、海や河川に大量の油を流
出させてしまうといった問題があった。
【0007】そして、かかる流出事故を現実的に防止す
るためには、油膜検知装置の構造を単純化して、価格を
廉価とし、油の流出する可能性がある多くの場所に設置
できるようにする必要がある。また、油膜検知装置など
の価格を廉価としても、複数の油膜検知装置を設置する
際に、たとえば、設置するための電源工事や、設置後の
維持管理業務に多額の費用を必要としては効果が減殺さ
れてしまうので、油膜検知装置は、設置,保全,管理な
どを容易に行なうことができる構成とすることが望まし
い。
【0008】本発明は、上記問題を解決すべく、価格を
廉価とすることの可能な単純な構造を有し、かつ、設
置,保全,管理などを容易に行なうことができる油膜検
知装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明の請求項1に記載の油膜検知装置は、検知水
面にレーザ光を照射するレーザ光源,前記検知水面から
の反射レーザ光を捕光する捕光器及びこの捕光器で捕光
した光を受光する受光器を備えたセンサ部と、前記受光
器による受光量が所定の値より大きいときに油膜を検知
したと判断する制御部とを有する油膜検知装置であっ
て、前記捕光器が、前記捕光器に入射する光を乱反射さ
せる積分球を具備した構成としてある。
【0010】このようにすると、大掛かりな放物面鏡や
各種レンズを組み合わせなくても、ある一定範囲から反
射される光を積分球に取り込んで乱反射させて、この光
(明るさ)を受光器で間接的に捕捉することができるの
で、構造を単純化することができる。
【0011】また、請求項2記載の発明は、上記請求項
1記載の油膜検知装置において、前記積分球内に、前記
反射レーザ光が前記受光器に直接入射しないように、遮
光板及び/又は光拡散部材を設けた構成としてある。
【0012】このようにすると、受光器が、より拡散さ
れた光を受光できるので、測定精度が向上する。
【0013】また、請求項3記載の発明は、上記請求項
1又は2記載の油膜検知装置において、前記制御部が、
受光器の測定結果を出力する作動部と、前記出力信号を
受信して油膜の有無を判断する演算処理部,警報部を有
する警報送出手段とを備えた構成としてある。
【0014】このようにすると、センサ部及び作動部を
警報送出手段と異なる場所に設置することが可能とな
り、遠隔地における油の流出などを検知することができ
る。
【0015】また、請求項4記載の発明は、上記請求項
3記載の油膜検知装置において、前記センサ部と作動部
を複数有し、前記演算処理部が、複数の作動部からの出
力信号を受信して処理する構成としてある。
【0016】このようにすると、複数の油膜検知装置を
設置する場合に、これらの油膜検知装置に対して、一つ
の演算処理部を設ければよいので、集中管理を行なうこ
とができる。
【0017】また、請求項5記載の発明は、上記請求項
1〜4のいずれかに記載の油膜検知装置において、前記
制御部が、太陽電池及びバックアップ電源を有する構成
としてある。
【0018】このようにすると、電源設備がない場所に
も、油膜検知装置を設置することができる。
【0019】また、請求項6記載の発明は、上記請求項
1〜5のいずれかに記載の油膜検知装置において、前記
制御部が、レーザ点灯時の受光器出力とレーザ消灯時の
受光器出力から反射レーザ光測定値を算出する構成とし
てある。
【0020】このようにすると、反射レーザ光でない光
(適宜、外光と略称する。)の影響をキャンセルするこ
とができるので、精度良く反射レーザ光を測定すること
ができる。
【0021】また、本発明の請求項7に記載の油膜検知
装置は、上記請求項1〜6のいずれかに記載の油膜検知
装置が、センサ部を支持する支持部材および該支持部材
を固定するフレームを備えた構成としてある。
【0022】このようにすると、レーザ光源と捕光器を
油膜検知場所に容易に設置できる。
【0023】また、請求項8記載の発明は、上記請求項
7記載の油膜検知装置において、前記支持部材が、支持
棒の突設されたボールと、このボールを回転自在に収納
するホルダーと、前記ボールを固定する固定部材とから
なっている。
【0024】このようにすると、レーザ光源と捕光器
を、液面に対して精度良くかつ容易に取り付けることが
できる。
【0025】また、請求項9記載の発明は、上記請求項
1〜8記載の油膜検知装置において、前記制御部が、前
記油膜検知装置からの反射レーザ光測定値を継続的に入
力し、N−1番目に入力した反射レーザ光測定値に対す
るN番目に入力した反射レーザ光測定値の増加率が、所
定の値を超えるか否かを判断し、前記増加率が所定の値
を超えたときは、前記N−1番目に入力した反射レーザ
光測定値を油膜判定の基準値として記憶し、その後、入
力した反射レーザ光測定値の前記基準値に対する増加率
が、前記所定の値を超えるか否かの判断をM回行ない、
前記所定の値を超えると判断した判断回数が、所定の回
数に達したときは、油膜が存在すると判断する構成とし
てある。
【0026】このようにすると、液面に油膜が存在する
か否かを、正確に検知することができ、たとえば、外光
の影響による誤検知を効果的に防止することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につい
て、図面を参照して説明する。図1は、本発明における
油膜検知装置の要部の構造を説明するための概略図を示
している。同図において、油膜検知装置1は、センサ部
2と制御部3とからなっている。
【0028】ここで、センサ部2は、レーザ光源21,
捕光器22,受光器23,センサ部筐体24及び保護ガ
ラス25とで構成してある。
【0029】レーザ光源21は、センサ部筐体24内部
に固定され、検知水面(油膜面)100に所定の照射角
度で、レーザ光を照射する。なお、「所定の照射角度」
とは、照射したレーザ光が、検知水面(油膜面)100
で反射し、その反射レーザ光が捕光器22に入射する照
射角度をいうものとする。また、レーザ光は、一般的
に、計測用に用いられるヘリウム・ネオン・レーザ光
(赤色)を使用しているが、これに限定するものではな
い。
【0030】また、油膜検知装置1は、構造を単純化す
るために、検知水面(油膜面)100の水位変動に対し
て、レーザ光源21の照射角度を自動調節する機構を設
けていない。このため、レーザ光源21と検知水面(油
膜面)100との距離がほぼ一定の場合にのみ油膜を検
知する。
【0031】捕光器22は、検知水面(油膜面)100
で反射した反射レーザ光が入射するように、センサ部筐
体24内部に固定してある。また、捕光器22は、反射
レーザ光が入射する開口部が穿設され、かつ、受光器2
3が埋設された積分球26としてある。ここで、「積分
球」とは、入射した光を乱反射させる内表面を有する中
空球体をいうものとする。
【0032】このようにすると、入射した光が、積分球
26の内部で平均化されて一様な明るさを発するので、
大掛かりな放物面鏡や各種レンズを組み合わせなくて
も、この明るさ(光)を受光器で測定することにより、
入射した光を精度良く測定することができる。
【0033】ここで、好ましくは、積分球26の開口部
に、中空筒状のガイド27を反射レーザ光の光軸と一致
するように突設するとよく、このようにすると、積分球
26に入射する外光を低減することができ、反射レーザ
光のみを精度良く測定することができる。
【0034】また、受光器23は、反射レーザ光の光軸
と直交する積分球26の内表面に埋設するとよく、この
ようにすると、反射レーザ光が、受光器23に直接入射
することを防止することができる。
【0035】さらにまた、積分球26により十分に乱反
射され、一様な明るさとなる前の光が、受光器23に入
射しないように、たとえば、受光器23の周辺に遮光板
28を設けるとよく、このようにすると、より乱反射さ
れた光を受光器が測定するので、測定精度を向上させる
ことができる。なお、図示してないが、遮光板28の代
りに受光器23の受光面を覆うように光拡散部材を設け
ても、同様の効果を得ることができることは、勿論であ
る。
【0036】また、捕光器22の反射レーザ光の開口部
を広くすると、より大きな水位変動に対応できるが、外
光が多く入射して反射レーザ光測定の分解能が低下する
ので、両者のメリット,デメリットを比較して開口部寸
法を決定する必要がある。なお、本実施形態において
は、レーザ光源21から約50cm下方の検知水面(油
膜面)100が、約±10cm水位変動しても、油膜検
知装置1が正常に作動できるように設定した。
【0037】なお、捕光器は、上記構成に限定するもの
ではない。たとえば、図2(a)に示すように、球面状
の乱反射面と、この乱反射面と一体成形した反射レーザ
光を入射させるガイド孔と、光拡散部材であるすりガラ
スを介して乱反射された光を受光する、乱反射面に埋設
された受光器とで構成した直六面体の捕光器でもよい。
このようにすると、乱反射面とガイド孔の製造コストを
低減できる。なお、この捕光器の外形は、直六面体に限
定するものではなく、たとえば、円柱状の形状としても
よいことは、勿論である。
【0038】また、たとえば、同図(b)に示すよう
に、円筒状のガイドの先端に、複数の受光器を、受光面
が多面球を形成するように配設した構成の捕光器でもよ
い。このようにすると、複数の受光器の出力を合計する
ことにより、入射した光を精度良く測定することができ
る。
【0039】また、たとえば、図3(a)に示すよう
に、内面が乱反射する半球状の乱反射部材と、この乱反
射部材の中心から下方に突設された円筒状のガイドと、
この乱反射部材の下面に配設された受光器と、受光器の
上面に、配設したすりガラスとで構成した捕光器でもよ
い。このようにすると、ガイドから入射した光を、乱反
射させて、複数の受光器の出力を合計することにより、
入射した光をより精度良く測定することができる。
【0040】さらにまた、たとえば、図3(b)に示す
ように、筒状の光拡散空間と、この光拡散空間と一体成
形した反射レーザ光を入射させるガイド孔と、ガイド孔
の内側端部に設けたすりガラスと、すりガラスを介して
拡散された光を受光する、光拡散空間の反ガイド孔側に
設けた受光器とで構成した直六面体の捕光器でもよい。
このようにすると、捕光器の構造を単純化でき、かつ、
すりガラスにより拡散された光を精度よく測定すること
ができる。なお、光拡散空間の形状は、筒状に限定する
ものではなく、たとえば、樽状の形状であってもよい。
【0041】また、図1に示すように、センサ部筐体2
4の下面には、保護ガラス25が取り付けてあり、レー
ザ光源21,捕光器22及び受光器23にほこりなどが
直接付着することを防止してある。このようにすると、
センサ部2の故障を防止するとともに、保全を容易に行
なうことができる。
【0042】制御部3は、同図に示すように、レーザ駆
動ユニット41,アンプ42,コンパレータ43,動作
表示器44,出力信号発信器45,太陽電池46及びバ
ックアップ電源47とからなる作動部4と、受信部5
1,演算処理部52,警報表示器53及び警報信号送出
部54とからなる警報送出手段5とで構成してある。
【0043】ここで、レーザ駆動ユニット41は、レー
ザ光源21を常時点灯させるのではなく、点滅させる構
成としてある。このようにすると、レーザ光源21の使
用寿命を長くすることができる。たとえば、本実施形態
においては、レーザ光源21は、一秒点灯,四秒消灯を
繰り返すように設定してある。
【0044】アンプ42は、受光器23と電気的に接続
してあり、受光器23から電圧信号を入力し、増幅す
る。
【0045】コンパレータ43は、アンプ42と電気的
に接続してあり、レーザ光源21の点灯時の電圧信号か
ら消灯時の電圧信号を減じて、反射レーザ光による出力
信号を算出する。このようにすると、反射レーザ光でな
い光(外光)の影響を相殺することができ、精度良く反
射レーザ光を求めることができる。
【0046】出力信号発信器45は、上記反射レーザ光
による出力信号を、警報送出手段5に発信する。このよ
うに、出力信号発信器45は、警報送出手段5へ、出力
信号を有線によらない無線発信によって送信するので、
作動部4から警報送出手段5までの信号配線工事を行な
わなくても、センサ部2と作動部4を遠隔地へ設置する
ことができ、遠隔地における油の流出などを検知するこ
とができる。なお、有線を使用して、出力信号を送信し
てもよいことは勿論である。
【0047】また、作動部4は、太陽電池46及びバッ
クアップ電源47を有しており、このようにすると、電
源設備がない場所にも、油膜検知装置を設置することが
できる。
【0048】警報送出手段5は、図1に示すように、出
力信号発信器45が発信する出力信号を受信する受信部
51と、出力信号を入力して油膜の有無を判断する演算
処理部52と、演算処理部52が油膜を検知した際に、
警報を表示する警報表示器53と、警報信号を送出する
警報信号送出部54とで構成してある。なお、警報表示
器53と警報信号送出部54は、警報を発する警報部と
して機能する。
【0049】ここで、油膜検知装置が、センサ部2と作
動部4を複数有し、演算処理部52が、複数の作動部4
からの出力信号を受信して処理する構成とするとよく、
このようにすると、たとえば、図4(a)に示すよう
に、複数のタンクに設置されたセンサ部2と作動部4に
対して、一つの警報送出手段5を設ければよいので、集
中管理を行なうことができる。
【0050】また、上記のように、警報送出手段5を共
用化したときは、警報表示器53は、同図(b)に示す
ように、各油膜検知装置ごとの警報ランプ53aを有す
る構成とするとよく、このようにすると、どのタンクか
ら油が漏れたかを容易に確認することができる。
【0051】次に、油膜検知装置1の設置状態につい
て、図面を参照して説明する。図5は、本発明における
油膜検知装置の設置状態を説明するための概略図を示し
ている。同図において、油膜検知装置1は、センサ部2
と、作動部4と、センサ部2および作動部4が取り付け
られる油膜検知装置設置手段6と、作動部4から分離可
能な警報送出手段5とで構成してある。
【0052】油膜検知装置設置手段6は、三つ以上の脚
部を有するフレーム61と、センサ部2をフレーム61
に取り付けるボールジョイント部62と、脚部の先端に
設けられた油膜検知装置設置手段6を検知水面(油膜
面)100に浮かせるための浮き63と、油膜検知装置
設置手段6の移動を制限するロープ64とで構成してあ
る。
【0053】フレーム61は、センサ部2及び作動部4
が取り付けられる取り付け板と、この取り付け板に突設
された四つの脚部(脚部二つは、図示せず。)とからな
っている。そして、この脚部の長さは、油膜検知装置設
置手段6が検知水面(油膜面)100に浮いた状態で、
センサ部2と検知水面(油膜面)100の距離が油膜検
知に適する長さとしてある。
【0054】ボールジョイント部62は、フレーム61
の取り付け板の下面に固定してあり、センサ部2をフレ
ーム61に連結する支持部材である。ここで、好ましく
は、ボールジョイント部62は、図6(a)に示すよう
に、一方の先端にセンサ部2が取り付けられ、もう一方
の先端にボール62aが取り付けられた支持棒62b
と、ボール62aを回転自在に保持するボールホルダー
62c,62dと、ボール62aの回転を固定する固定
ねじ62eとで構成してある。
【0055】このようにすると、ボール62aの中心に
対して、センサ部2を所望する角度に合わせながら、固
定ねじ62eを締め付けることによって、精度良くかつ
容易にセンサ部2をフレーム61に対して取り付けるこ
とができる。つまり、センサ部2は、センサ部2が検知
水面(油膜面)100に対して垂直に位置するときに、
レーザ光源21からのレーザ光が捕光器22に入射する
構成となっているので、検知水面(油膜面)100に対
して垂直に取り付けられる必要がある。
【0056】また、同図(a)に示すように、センサ部
2の側面に、吊るされた鎖(図示せず)と、水平状態の
ときにこの鎖が嵌通する穴(図示せず)とを有する簡易
水平器を設けるとよく、このようにすると、センサ部2
の取り付け角度を容易に確認することができる。
【0057】また、油膜検知装置設置手段6は、検知水
面(油膜面)100に浮くので、センサ部2と検知水面
(油膜面)100の距離は、検知水面(油膜面)100
の水位が変動しても変化しないので、水位が変動する検
知水面(油膜面)100に対しても、油膜を検知するこ
とができる。
【0058】なお、上記油膜検知装置設置手段6の代り
に、たとえば、油備蓄用タンクの側面やコンクリート壁
にボールジョイント部62を介して、センサ部2を取り
付ける構成とすることができることは、勿論である。
【0059】次に、上記油膜検知装置1の動作につい
て、図面を参照して説明する。図7は、本発明における
油膜検知装置の作動部の動作を説明するための概略フロ
ーチャート図を示している。また、図8は、本発明にお
ける油膜検知装置の警報送出手段の動作を説明するため
の概略フローチャート図を示している。
【0060】図7において、油膜検知装置1の作動部4
は、レーザ駆動ユニット41が予め設定された時間だけ
動作し、レーザ光源21からレーザ光を点灯する(ステ
ップS1)。このようにすると、レーザ光源21の寿命
を延ばすことができる。
【0061】続いて、捕光器22に反射レーザ光が入射
し、受光器23は、反射レーザ光と外光の合わさった光
を受光し、アンプ42によって、このときの受光器出力
A(mV)を測定する(ステップS2)。
【0062】次に、レーザ駆動ユニット41は、レーザ
光源21への出力を中止して、レーザ光を消灯する(ス
テップS3)。この状態で、捕光器22には、外光のみ
が入射する。
【0063】続いて、受光器23は、外光のみの光を受
光し、アンプ42によって、このときの受光器出力B
(mV)を測定する(ステップS4)。
【0064】そして、コンパレータ43は、受光器出力
A(mV)から受光器出力B(mV)を引いて、反射レ
ーザ光測定値C(mV)を算出する(ステップS5)。
このようにすると、外光の影響を排除することができる
ので、精度良く反射レーザ光を測定することができる。
【0065】次に、出力信号発信器45は、反射レーザ
光測定値C(mV)を出力信号として、警報送出手段5
に発信する(ステップS6)。そして、ステップS1に
もどって、同様の動作を繰り返す。
【0066】このように、油膜検知装置1のセンサ部2
及び作動部4は、反射レーザ光を精度良く測定すること
ができ、一般的に、水面に対するレーザ光の反射率を1
とした場合に、反射率が約1.5倍に増加する油膜面の
有無を検出することができる。
【0067】次に、図8に示すように、油膜検知装置1
の警報送出手段5は、受信部51が、出力信号発信器4
5からの反射レーザ光測定値C(mV)を受信する
(ステップS11)。なお、Nは、自然数とする。
【0068】続いて、演算処理部52は、先に入力した
(N−1回目における)反射レーザ光測定値C
N−1(mV)で、最新の(N回目における)反射レー
ザ光測定値C (mV)を除して、C(mV)/C
N−1(mV)が判定値、たとえば、1.3(これに限
定するものではない。)より小さいか否かを判断する
(ステップS12)。ここで、判定値を1.3としたの
は、太陽光線の照射状態や検知水面の波の有無などの影
響などを考慮したものである。
【0069】そして、C(mV)/CN−1(mV)
が判定値1.3より小さいときは、ステップS11にも
どって、同様の動作を繰り返す。
【0070】また、ステップ12において、C(m
V)/CN−1(mV)が判定値1.3より大きいとき
は、演算処理部52は、このCN−1(mV)の値を油
膜判定の基準値(分母)として記憶する(ステップS1
3)。
【0071】続いて、警報送出手段5は、受信部51
が、出力信号発信器35からの反射レーザ光測定値C
(mV)を、CN+1=M(mV)として受信する(ス
テップS14)。なお、Mは、自然数とする。
【0072】続いて、演算処理部52は、油膜判定の基
準値として記憶した反射レーザ光測定値CN−1(m
V)で、最新の(M回目における)反射レーザ光測定値
(mV)を除して、C(mV)/CN−1(m
V)が判定値1.3(これに限定するものではない。)
以上か否かを判断する(ステップS15)。
【0073】そして、C(mV)/CN−1(mV)
が判定値1.3より小さいときは、演算処理部52は、
Mが、たとえば、20(これに限定するものではな
い。)であるか、すなわち、CN−1(mV)を油膜判
定の基準値として検知した回数が20回に達したか否か
を判断する(ステップS16)。ここで、ステップS1
6において、Mが20回に達していないときは、ステッ
プS14にもどる。
【0074】これに対し、Mが20回に達したときは、
油膜は存在しないものと判断して、油膜判定の基準値と
して記憶したCN−1(mV)をリセットして、ステッ
プS11にもどる(ステップS18)。
【0075】また、ステップS15において、C(m
V)/CN−1(mV)が判定値1.3より大きいとき
は、演算処理部52は、C(mV)/CN−1(m
V)が判定値1.3より大きくなった判断回数が、たと
えば、12(これに限定するものではない。)回以上あ
るか否かを判断する(ステップS18)。ここで、判断
回数が12回より少ないときは、ステップS16にもど
る。
【0076】これに対し、判断回数が12回に達したと
きは、警報送出手段5は、警報ランプ53aが点灯し、
警報信号送出部54が、外部に警報信号を送出する(ス
テップS19)。
【0077】次に、ステップS17にて、記憶したC
N−1(mV)およびC(mV)/CN−1(mV)
が判定値1.3より大きくなった判断回数をリセット
し、ステップS11にもどり、新たに油膜検知を行な
う。
【0078】ここで、油膜検知装置1は、新たに油膜検
知を始めるが、油膜が存在する状態では、これ以上に検
知水面(油膜面)100の反射率は増加しないので、再
度油膜検知の警報を発することはない。ただし、この場
合には、たとえば、点灯中の警報ランプ53aが手動で
リセットされないがぎり点灯させ、所定時間ごとに、警
報信号を送出する方法とすることもできる。
【0079】このようにすると、油膜検知装置は、制御
部の演算処理部が、液面に油膜が存在するか否かを、精
度良く検知することができ、たとえば、外光の影響によ
る誤検知を効果的に防止することができる。
【0080】上述したように、本実施形態における油膜
検知装置1によれば、捕光器22として積分球を用いて
いるので、大掛かりな放物面鏡や各種レンズを組み合わ
せなくても、積分球内部で乱反射した光を受光器で間接
的に捕捉することができるので、構造が単純化され、価
格を廉価とすることができる。また、油膜検知装置1
は、油膜の検知に限定するものではなく、反射率の異な
る複数の物体の検知に使用できることは、勿論である。
【0081】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
おける油膜検知装置によれば、捕光器に積分球を用いる
ことによって、構造を単純化し、販売価格を廉価とする
ことができる。また、本発明における油膜検知装置によ
れば、一つの警報送出手段が、複数の油膜検知装置から
の反射レーザ光測定値を受信し、油膜の検知を判断し警
報を発するので、設置,保全,管理などを容易に行なう
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明における油膜検知装置の要部の
構造を説明するための概略図を示している。
【図2】図2は、本発明における油膜検知装置の捕光器
の応用例を説明するための概略断面図を示しており、
(a)は第一応用例を、(b)は第二応用例を示してい
る。
【図3】図3は、本発明における油膜検知装置の捕光器
の応用例を説明するための概略断面図を示しており、
(a)は第三応用例を、(b)は第四応用例を示してい
る。
【図4】図4は、本発明における油膜検知装置を説明す
るための概略図を示しており、(a)は油膜検知装置の
設置例の外観図を、(b)は警報表示器の正面図を示し
ている。
【図5】図5は、本発明における油膜検知装置の設置状
態を説明するための概略図を示している。
【図6】図6は、本発明における油膜検知装置のボール
ジョイント部の構造を説明するための概略図を示してお
り、(a)は正面方向の断面図を、(b)は側面方向の
断面図を示している。
【図7】図7は、本発明における油膜検知装置の作動部
の動作を説明するための概略フローチャート図を示して
いる。
【図8】図8は、本発明における油膜検知装置の警報送
出手段の動作を説明するための概略フローチャート図を
示している。
【符号の説明】
1 油膜検知装置 2 センサ部 3 制御部 4 作動部 5 警報送出手段 6 油膜検知装置設置手段 21 レーザ光源 22 捕光器 23 受光器 24 センサ部筐体 25 保護ガラス 26 積分球 27 ガイド 28 遮光板 41 レーザ駆動ユニット 42 アンプ 43 コンパレータ 44 動作表示器 45 外部出力信号発信器 46 太陽電池 47 バックアップ電源 51 受信部 52 演算処理部 53 警報表示器 53a 警報ランプ 54 警報信号送出部 61 フレーム 62 ボールジョイント部 62a ボール 62b 支持棒 62c,62d ボールホルダー 62e 固定ねじ 63 浮き 64 ロープ 100 検知水面(油膜面)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G059 AA05 BB04 CC14 EE02 GG01 GG07 HH02 JJ16 JJ25 JJ26 KK01 LL04 MM01 MM05 MM10 PP04

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検知水面にレーザ光を照射するレーザ光
    源,前記検知水面からの反射レーザ光を捕光する捕光器
    及びこの捕光器で捕光した光を受光する受光器を備えた
    センサ部と、 前記受光器による受光量が所定の値より大きいときに油
    膜を検知したと判断する制御部とを有する油膜検知装置
    であって、 前記捕光器が、前記捕光器に入射する光を乱反射させる
    積分球を具備したことを特徴とする油膜検知装置。
  2. 【請求項2】 前記積分球内に、前記反射レーザ光が前
    記受光器に直接入射しないように、遮光板及び/又は光
    拡散部材を設けたことを特徴とする請求項1記載の油膜
    検知装置。
  3. 【請求項3】 前記制御部が、受光器の測定結果を出力
    する作動部と、前記出力信号を受信して油膜の有無を判
    断する演算処理部,警報部を有する警報送出手段とを備
    えたことを特徴とする請求項1又は2記載の油膜検知装
    置。
  4. 【請求項4】 前記センサ部と作動部を複数有し、前記
    演算処理部が、複数の作動部からの出力信号を受信して
    処理することを特徴とする請求項3記載の油膜検知装
    置。
  5. 【請求項5】 前記制御部が、太陽電池及びバックアッ
    プ電源を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれ
    かに記載の油膜検知装置。
  6. 【請求項6】 前記制御部が、レーザ点灯時の受光器出
    力とレーザ消灯時の受光器出力から反射レーザ光測定値
    を算出することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに
    記載の油膜検知装置。
  7. 【請求項7】 上記請求項1〜6のいずれかに記載の油
    膜検知装置が、センサ部を支持する支持部材および該支
    持部材を固定するフレームを備えたことを特徴とする油
    膜検知装置。
  8. 【請求項8】 前記支持部材が、支持棒の突設されたボ
    ールと、このボールを回転自在に収納するホルダーと、
    前記ボールを固定する固定部材とからなることを特徴と
    する請求項7記載の油膜検知装置。
  9. 【請求項9】 前記制御部が、 前記油膜検知装置からの反射レーザ光測定値を継続的に
    入力し、 N−1番目に入力した反射レーザ光測定値に対するN番
    目に入力した反射レーザ光測定値の増加率が、所定の値
    を超えるか否かを判断し、 前記増加率が所定の値を超えたときは、前記N−1番目
    に入力した反射レーザ光測定値を油膜判定の基準値とし
    て記憶し、 その後、入力した反射レーザ光測定値の前記基準値に対
    する増加率が、前記所定の値を超えるか否かの判断をM
    回行ない、 前記所定の値を超えると判断した判断回数が、所定の回
    数に達したときは、油膜が存在すると判断することを特
    徴とする請求項1〜8記載の油膜検知装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2833122A4 (en) * 2012-03-30 2015-12-02 Dkk Toa Corp DEVICE FOR DETECTING AN OIL FILM
CN113899726A (zh) * 2021-10-14 2022-01-07 大连海事大学 一种用于油膜油种鉴别的便携式被动荧光***

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