JP2002115561A - 防音構造ケーシングの吸気ダクト構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドア壁面に吸気口を開口しても、空気通路の
長さを十分にとれて騒音を減衰させる。 【解決手段】 吸気口８を開口した内部収納機器点検用
のドア４内壁面に沿って設けたドア部空気通路１０とド
ア４上部の天井壁２内面に沿って設けた天井部空気通路
１１とで空気通路９を構成し、天井部空気通路１１の吸
気入口１１ｅを、ドア閉塞時のドア部空気通路１０の吸
気出口１０ｅと接続する位置に合致するよう形成した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、内部に、エンジン
と、該エンジンにより駆動される発電機、コンプレッ
サ、油圧ポンプ等の動力供給源を収納したエンジン作業
機の防音構造ケーシングの吸気ダクト構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】例えば、特許第２７１１９８９号掲載公
報及び同第３０１８２２６号掲載公報に示されるよう
に、エンジン作業機は、防音構造のケーシング内に、エ
ンジンと、該エンジンにより駆動される発電機を収納
し、エンジンの吸気用やエンジン及び発電機を冷却する
ために、ケーシング内に空気を導入する吸気ダクトを、
ケーシング内部の収納機器点検用のドアに開口する吸気
口と、該吸気口からドア内壁面に沿って設けた吸気案内
板にて形成される空気通路とで構成している。また、機
種によっては、ケーシング天井壁内面に沿って空気通路
を形成し、側壁に吸気口を開口するものもある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、ドア壁面に
吸気口を開口するダクトは、空気通路の長さを十分にと
れないため、騒音の減衰量が少ない。また、側壁に吸気
口を開口するダクトは、天井壁内面の空気通路の長さを
ある程度とれるが、吸気口の位置が人の耳元高さに近
く、騒音値が大きく感じられる。さらに、ルーフ部開口
から雨水を吸い込んだ場合、ケーシング内に上部から水
が垂れることがある。

【０００４】そこで本発明は、ドア壁面に吸気口を開口
しても、空気通路の長さを十分にとれて騒音を減衰させ
ることができる防音構造ケーシングの吸気ダクト構造を
提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ため、本発明は、内部収納機器点検用のドアに開口する
吸気口と、該吸気口からドア内壁面に沿って設けた吸気
案内板にて形成される空気通路とを有する防音構造ケー
シングの吸気ダクト構造において、前記空気通路をドア
内壁面に沿って設けたドア部空気通路と前記ドア上部の
天井壁内面に沿って設けた吸気案内板にて形成した天井
部空気通路とで構成し、該天井部空気通路の吸気入口
を、前記ドア閉塞時のドア部空気通路の吸気出口と接続
する位置に合致するよう形成したことを特徴としてい
る。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示される実
施形態例に基づいて説明する。ケーシング１は、天井壁
２及び前側壁３を含む４面の側壁内面と、前側壁３に設
けられた内部収納機器点検用の観音開きのドア４，４の
内面にそれぞれ吸音材を貼着して、防音構造に形成され
ている。開閉用のラッチ５を備えた一方のドア４には、
ケーシング１内に収納したエンジン等の機器６冷却用の
吸気ダクト７の吸気口８が開口している。

【０００７】吸気ダクト７の空気通路９は、吸気口８裏
側のドア４内壁面に設けられた箱形のドア部空気通路１
０と、ドア４の上部の前側壁３内面から天井壁２内面に
沿って設けられた天井部空気通路１１とで構成されてい
る。ドア部空気通路１０は、下部吸気案内板１０ａ、左
右の吸気案内板１０ｂ、上部吸気案内板１０ｃ及び内部
吸気案内板１０ｄとから形成され、上部吸気案内板１０
ｃに吸気出口１０ｅを開口している。

【０００８】天井部空気通路１１は、ドア４上部の前側
壁３内面に設けられた前側壁吸気案内板１１ａと、天井
壁２内面の機器６上部に設けられた天井壁側吸気案内板
１１ｂと、該天井壁側吸気案内板１１ｂと前側壁吸気案
内板１１ａとの間に設けられた内部吸気案内板１１ｃと
で形成され、天井部空気通路１１内に突出する内部吸気
案内板１１ｃの上部に仕切板１１ｄを設けて、天井部空
気通路１１をラビリンス状に形成して、天井部空気通路
１１の長さを長くしている。

【０００９】また、前側壁吸気案内板１１ａに吸気入口
１１ｅを、天井壁側吸気案内板１１ｂに吸気出口１１ｆ
をそれぞれ開口し、吸気入口１１ｅは、ドア４閉塞時の
ドア部空気通路１０の吸気出口１０ｅと接続する位置に
合致するよう形成されている。吸気入口１１ｅ周囲に
は、ドア４閉塞時に、ドア４の上部吸気案内板１０ｃが
密着するパッキン１２が設けられている。これにより、
ドア４を閉じた状態でドア部空気通路１０に天井部空気
通路１１が連続する空気通路９が形成される。ドア側空
気通路１０及び天井部空気通路１１のそれぞれの吸気案
内板には吸音材が貼着されている。

【００１０】このように構成することにより、ドア４を
閉じた状態では、ドア部空気通路１０と天井部空気通路
１１とが連続した空気通路９となり、空気通路９の長さ
が従来よりもはるかに長くなるから、図１に矢印で示さ
れるように、エンジン等の機器６から発生する騒音は、
天井部空気通路１１の吸気出口１１ｆから天井部空気通
路１１の仕切板１１ｄにて屈曲されて、吸気入口１１ｅ
からドア部空気通路１０の吸気出口１０ｅを通過して吸
気口８から外部に排出されるので、騒音の通過距離が長
くなり、各空気通路の吸気案内板に貼着された吸音材に
減衰される量が多くなって、騒音を減少させることがで
きる。また、ドア４に吸気口８を開口することにより、
開口面積を大きくとれ、適正風量を確保できる。さら
に、吸気口８がドア４に開口することにより、吸気口の
位置が下方になり耳元騒音を減少できる。

【００１１】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の防音構造
ケーシングの吸気ダクト構造は、吸気口を開口した内部
収納機器点検用のドア内壁面に沿って設けたドア部空気
通路とドア上部の天井壁内面に沿って設けた吸気案内板
にて形成した天井部空気通路とで空気通路を構成し、天
井部空気通路の吸気入口を、ドア閉塞時のドア部空気通
路の吸気出口と接続する位置に合致するよう形成したの
で、ドアを閉じた状態では、ドア部空気通路と天井部空
気通路とが連続して空気通路の長さを十分にとれるか
ら、内部収納機器から発生する騒音の通過距離が長くな
り、騒音の減衰量が多くなって騒音を減少させることが
できる。また、吸気口の位置が下方になり耳元騒音を減
少できる。さらに、ドアに吸気口を開口することによ
り、開口面積を大きくとれ、適正風量を確保できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 図２のＩ−Ｉ断面図

【図２】 ケーシングの正面図

【符号の説明】

１…ケーシング、２…天井壁、３…前側壁、４…ドア、
７…吸気ダクト、８…吸気口、９…空気通路、１０…ド
ア部空気通路、１０ｅ…ドア部空気通路の吸気出口、１
１…天井部空気通路、１１ｅ…天井部空気通路の吸気入
口

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 内部収納機器点検用のドアに開口する吸
   気口と、該吸気口からドア内壁面に沿って設けた吸気案
   内板にて形成される空気通路とを有する防音構造ケーシ
   ングの吸気ダクト構造において、前記空気通路をドア内
   壁面に沿って設けたドア部空気通路と前記ドア上部の天
   井壁内面に沿って設けた吸気案内板にて形成した天井部
   空気通路とで構成し、該天井部空気通路の吸気入口を、
   前記ドア閉塞時のドア部空気通路の吸気出口と接続する
   位置に合致するよう形成したことを特徴とする防音構造
   ケーシングの吸気ダクト構造。