JP2002111304A - スリット装荷型フイルタ - Google Patents

スリット装荷型フイルタ

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JP2002111304A
JP2002111304A JP2000293774A JP2000293774A JP2002111304A JP 2002111304 A JP2002111304 A JP 2002111304A JP 2000293774 A JP2000293774 A JP 2000293774A JP 2000293774 A JP2000293774 A JP 2000293774A JP 2002111304 A JP2002111304 A JP 2002111304A
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JP
Japan
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notch
slit
frequency
substrate
circuit board
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JP2000293774A
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English (en)
Inventor
Yukinori Mizuguchi
幸則 水口
Sadahiro Tani
貞宏 谷
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Sharp Corp
Electromagnetic Compatibility Research Laboratories Co., Ltd.
Original Assignee
Sharp Corp
Electromagnetic Compatibility Research Laboratories Co., Ltd.
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Publication date
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  • Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)
  • Structure Of Printed Boards (AREA)
  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 対策部品を不要にし、低コストで対策部品の
取付けスペースを不要にし得るスリット装荷型フイルタ
を提供する。 【解決手段】 プリント基板1のグラウンド面に信号配
線3と直交する方向に切り欠き部2を形成してフイルタ
を構成し、切り欠き部2の長さを変化させることにより
通過特性を変化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はフイルタに関し、
特に多層回路基板を備えた各種電子機器に使用され、所
定周波数の信号を減衰させるスリット装荷型フイルタに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来のプリント基板では、同一基板上の
回路ブロック間のクロストークや干渉を避けるために、
ノイズの発生源となる回路や、ノイズの影響を受けやす
い回路を接地電極であるグランド面にスリットを設ける
ことにより分離している。そのような例は、たとえば特
開平8−153937号公報に示されている。
【0003】また、プリント基板の信号配線の特定の周
波数を除去する手段として、フイルタや磁性シールドな
どを使用した対策がおこなわれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】プリント基板のグラン
ド面にスリットを設けると、プリント基板での電源・グ
ランド構造での共振が起こり、共振周波数ではスリット
による回路分離が無効になることがある。また、プリン
ト基板の信号配線の特定周波数を除去するためには、フ
イルタや磁性シールドなどを使用した対策が行われてい
る。
【0005】しかし、これらの部品は誘電体や磁性体な
どが必要となり、コストが高くなる。また、これらの部
品を搭載するスペースが基板上に必要となるが、近年の
電子機器の小型化,高密度化の観点からこのスペースの
小型化の要求がある。
【0006】それゆえに、この発明の主たる目的は、対
策部品を不要にし、低コストで対策部品の取付けスペー
スも不要にし得るスリット装荷型フイルタを提供するこ
とである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、基板の表面
または基板内に信号配線が形成され、基板裏面または基
板内に接地電極が形成され、接地電極には信号配線と交
差するように切り欠き部が形成されることにより所定の
周波数信号を減衰させることを特徴とする。
【0008】また、切り欠き部は直線状で信号配線と直
交していることを特徴とする。さらに、信号配線はデジ
タル信号を伝送することを特徴とする。
【0009】さらに、切り欠き部の長さを調整すること
により、減衰周波数を設定することを特徴とする。
【0010】さらに、切り欠き部の長さをデジタル信号
の繰り返し周波数の3倍の周波数の波長の約半分に調整
することを特徴とする。
【0011】さらに、切り欠き部は、それぞれの長さが
異なる複数の切り欠き部を含み、減衰周波数が広帯域で
あることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】図1はこの発明の一実施形態のス
リット装荷型フイルタを示し、特に図1(a)は配線面
を示し、図1(b)は接地電極となるグラウンド面を示
す。
【0013】図1において、プリント基板1はマイクロ
ストリップ構造の基板であり、基板材質と寸法などを表
1に示す。
【0014】
【表1】
【0015】図1に示すように、切り欠き部2が信号配
線3に直交する方向にグラウンド面に形成される。図中
のLa,Lbは切り欠き部2の長さで、それぞれマイク
ロストリップ線路より上の部分,下の部分の長さを表し
ている。また、図中のP1とP2はポート番号を表して
いる。このとき、切り欠き部2がない場合の線路の特性
インピーダンスは約50Ωになる。
【0016】図1の基板のモデルを図2に示す。モデル
はマイクロストリップ線路と、切り欠き部2を表す伝送
線路および切り欠き部2を表す伝送線路とマイクロスト
リップ線路の電流による磁界結合を想定した理想トラン
スで構成した。なお、切り欠き部2を表す伝送線路の伝
搬定数は切り欠き部2と同形状のスロットラインと同じ
伝搬定数を使用している。
【0017】図3はこの発明で構成したプリント基板1
の測定装置およびその接続方法を示す図である。図1に
示す基板の線路の両端にSMAコネクタを接続する。コ
ネクタは基板のグランド面から装着されている。このコ
ネクタを通して、基板はネットワークアナライザに接続
されている。このとき、切り欠き部2の形状が長方形
で、幅1mmで、長さ(図1中のLa+Lb)を35m
m,50mm,65mm,80mmと変えた場合の線路
の通過特性(S21)の測定結果を図4に示す。切り欠
き部2は基板中央(La=Lb)に形成した。なお、図
中“なし”はグランド面に切り欠き部2を形成していな
い場合を表している。
【0018】図4から切り欠き部2が存在するとある種
の共振現象が現れ、通過特性が著しく悪くなる周波数帯
域が存在し、切り欠き部2が長くなればなるほど共振周
波数が低周波側にシフトしていることが確認できる。
【0019】次に、通過特性が悪くなる一次の共振周波
数と切り欠き部2の長さの関係を図5に示す。図5から
この共振周波数と切り欠き部2の長さは反比例の関係に
あることが確認できる。
【0020】以上の結果から、切り欠き部2の長さの調
整で通過特性での阻止周波数帯域を任意にすることがで
きる。
【0021】また、図2のモデルの計算値と測定値の通
過特性S21の比較グラフを図6に示す。モデルの計算
は高周波回路シミュレータを使用した。このときの切り
欠き部2の形状は幅1mm、長さ80mm(La=LB
=40mm)である。
【0022】図7に示すプリント基板1の通過特性S2
1の測定結果を図8に示す。プリント基板1の定数は表
1と同様であり、測定も図3と同様に行った。測定は切
り欠き部2がある場合とない場合との2種類について行
った。
【0023】図9中の終端抵抗R2における電力スペク
トラムを高周波回路シミュレータを利用して計算した結
果を図10に示し、計算条件の概略を図9に示す。図1
0の切り欠き部なしはグラウンド面に切り欠き部2を形
成していない場合を示す。
【0024】図9の計算条件はデジタル信号の伝送を想
定し、図11に示すパルス波形を入力信号とし、信号配
線の入力端をR1=10Ω、出力端をR2=1kΩで終端
した。なお、図9の信号配線部分は図7で示しているプリ
ント基板1の切り欠き部2がある場合とない場合の測定
値(Sパラメータ)を利用した。また、計算は10次高
調波(3.7GHz)まで行った。
【0025】図10から3次高調波(1.1GHz)の
電力スペクトラムがグラウンド面に切り欠き部2を形成
することにより減少していることが確認できる。また、
図7の通過特性が悪くなる周波数帯域と3次高調波の周
波数とが一致していることも確認できる。このとき周波
数1.1GHzにおける波長の長さは波長短縮率(図7
の条件では0.56)を考慮すると約150mmとな
る。一方、切り欠き部2の長さは100mmであるが、
波長短縮率(図7の条件では0.71)を考慮すると約
71mmとなり、3次高調波の波長の約半分の長さであ
る。
【0026】以上の結果から、この発明によるフイルタ
を適用する信号線の基本周波数の3波長の約半分にスリ
ットの長さを設定することにより、該当信号の高調波成
分をフイルタの共振周波数近傍で充分減衰可能なことが
確認できる。
【0027】図12は切り欠き部を複数組み合わせた基
板の概略を示す図である。プリント基板1の定数は前述
の表1と同様である。図12に示すように、切り欠き部
2を3本形成(切り欠き1、切り欠き2、切り欠き3)
した。切り欠き1〜3の幅は全て1mmであり、それぞ
れポート1から100mm,105mm,110mm離
れれた位置に、長さ100mm,110mm,120m
mで形成した。このとき、信号配線に対して、切り欠き
部2の長さが配線上部と下部で等しく(La=Lb)な
るように形成した。
【0028】図5と同様の方法で通過特性S21を測定
した。その測定結果を図13に示す。図13において、
切り欠き1はグラウンド面に切り欠き1のみを形成した
場合、切り欠き1+2は切り欠き1と切り欠き2とを形
成した場合、切り欠き1+2+3は切り欠き1と切り欠
き2と切り欠き3とを形成した場合を表している。図1
3から長さの異なる切り欠き部を複数形成することによ
り、過度特性での阻止周波数を広域化することが可能で
あることを容易に確認できる。
【0029】また、この発明はプリント基板の信号配線
3に対応するグラウンド面に信号配線3と交わる形状で
切り欠き部2を形成する構造のため、基板構造が多層基
板の場合にも適用することができる。また、グラウンド
面や信号配線3は基板内部に形成されていてもよい。
【0030】今回開示された実施の形態はすべての点で
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求
の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味お
よび範囲内でのすべての変更が含まれることが意図され
る。
【0031】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、接地
電極に切り欠きを形成したことにより、フイルタなどの
対策部品を不要にでき、コストを下げることができる。
また、対策部品を搭載するスペースも不要となるので基
板の小型化、高密度化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施形態の切り欠き部およびマ
イクロストリップ線路を有するプリント基板を示す図で
ある。
【図2】 図1に示した実施形態のプリント基板を高周
波シミュレータを用いて解析する場合のモデルを示す図
である。
【図3】 図1に示したプリント基板の通過特性を測定
するための測定装置およびその接続を示す図である。
【図4】 この発明の実施形態のプリント基板を図3の
測定系で測定した結果の一例を示す図である。
【図5】 図4の測定結果の通過特性が悪くなる周波数
と切り欠き部の長さの関係を表す図である。
【図6】 図2に示したモデルを用いて通過特性を計算
した結果および図3の測定系での測定結果を比較した結
果を表す図である。
【図7】 切り欠き部およびマイクロストリップ線路を
有するプリント基板を示す図である。
【図8】 図7のプリント基板を図3の測定系で測定し
た結果を表す図である。
【図9】 図7のプリント基板の電力スペクトラムを高
周波回路シミュレータを用いて解析する場合のモデルを
示す図である。
【図10】 図9の終端抵抗R2における電力スペクト
ラムを高周波回路シミュレータを用いて解析した結果を
表す図である。
【図11】 図9のモデルの入力信号波形を示す図であ
る。
【図12】 複数の切り欠き部およびマイクロストリッ
プ線路を有するプリント基板を示す図である。
【図13】 図12のプリント基板を図3の測定系で測
定した結果を表す図である。
【符号の説明】
1 プリント基板、2 信号切り欠き部、3 信号配
線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷 貞宏 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 5E338 AA02 AA03 BB75 CC02 CC06 CD25 EE11 EE22 5E346 AA15 AA35 AA51 BB02 BB04 BB07 BB11 BB20 FF45 HH22 HH24 HH31 5J006 HB03 HB12 JA02 JA34 LA03 MA04 NA08

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の表面または基板内に信号配線が形
    成され、前記基板裏面または基板内に接地電極が形成さ
    れ、 前記接地電極には前記信号配線と交差するように切り欠
    き部が形成されることにより所定の周波数信号を減衰さ
    せることを特徴とする、スリット装荷型フイルタ。
  2. 【請求項2】 前記切り欠き部は直線状で前記信号配線
    と直交していることを特徴とする、請求項1に記載のス
    リット装荷型フイルタ。
  3. 【請求項3】 前記信号配線はデジタル信号を伝送する
    ことを特徴とする、請求項2に記載のスリット装荷型フ
    イルタ。
  4. 【請求項4】 前記切り欠き部の長さを調整することに
    より、減衰周波数を設定することを特徴とする、請求項
    3に記載のスリット装荷型フイルタ。
  5. 【請求項5】 前記切り欠き部の長さを前記デジタル信
    号の繰り返し周波数の3倍の周波数の波長の約半分に調
    整することを特徴とする、請求項3に記載のスリット装
    荷型フイルタ。
  6. 【請求項6】 前記切り欠き部は、それぞれの長さが異
    なる複数の切り欠き部を含み、減衰周波数が広帯域であ
    ることを特徴とする、請求項3に記載のスリット装荷型
    フイルタ。
JP2000293774A 2000-09-27 2000-09-27 スリット装荷型フイルタ Pending JP2002111304A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007198975A (ja) * 2006-01-27 2007-08-09 Kyocera Corp 両端開放形半波長共振器およびこれを用いた誘電定数測定方法
JP2010045128A (ja) * 2008-08-11 2010-02-25 Ihi Corp 多層プリント基板
JP2014165424A (ja) * 2013-02-27 2014-09-08 Toshiba Corp 電子回路および電子機器
JP2015061258A (ja) * 2013-09-20 2015-03-30 株式会社東芝 Ebg構造体、半導体デバイスおよび回路基板

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Effective date: 20030630