JP2002107332A - 二酸化炭素センサ、およびその製造方法 - Google Patents

二酸化炭素センサ、およびその製造方法

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JP2002107332A
JP2002107332A JP2000299314A JP2000299314A JP2002107332A JP 2002107332 A JP2002107332 A JP 2002107332A JP 2000299314 A JP2000299314 A JP 2000299314A JP 2000299314 A JP2000299314 A JP 2000299314A JP 2002107332 A JP2002107332 A JP 2002107332A
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metal
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oxide
dioxide sensor
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Shizuko Kumazawa
志津子 熊澤
Noriyoshi Nanba
憲良 南波
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用開始後のドリフトが少なく、安定して高
精度な二酸化炭素センサ、およびその製造方法を提供す
る。 【解決手段】 検知極と対極とがそれぞれ固体電解質に
接して設けられ、前記固体電解質がアルカリ金属イオン
および/またはアルカリ土類金属イオン導電体を含有
し、前記検知極が金属酸化物層と集電体とを有する二酸
化炭素センサであって、金属酸化物層と固体電解質との
界面にリン酸塩が存在する二酸化炭素センサとした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、室内外の環境制
御、施設園芸等の農工業プロセス、防災、生体表面の代
謝機能の測定等のバイオ関連分野や医療分野などに使用
される二酸化炭素センサとそのエージング方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、空調の普及に伴う室内空気の汚染
の検知、畜産における施設内空気の汚染の検知、園芸施
設における植物の成長制御、各種工業プロセスなどを中
心に、二酸化炭素センサに対するニーズが高まってお
り、種々の方式の二酸化炭素センサが提案されている。
【0003】具体的には、例えば、赤外線吸収方式の二
酸化炭素センサが実用化されている。しかし、この方式
のセンサは、装置が大きいこと、高価であることなどか
ら、普及するには至っていない。また、半導体を用いた
センサも提案されているが、このセンサは二酸化炭素の
選択性に劣るため、二酸化炭素のみの濃度を測定するこ
とが困難である。
【0004】これに対して、小型で安価なセンサとし
て、固体電解質を用いたものがいくつか提案されてい
る。
【0005】丸山ら{第10回固体イオニクス討論会講
演要旨集69(1983)}は、二酸化炭素と解離平衡
を形成する炭酸カリウムなどの固体電解質に一対の電極
を形成し、一方に濃度既知の基準ガスを接触させて、雰
囲気ガスの濃度差による起電力を測定する濃淡分極型セ
ンサを提案している。また、丸山らは、このような濃淡
分極型センサの他、NASICON(ナトリウムスーパ
ーイオン伝導体:Na 3Zr2Si2PO12)などのアル
カリ金属イオン伝導性の固体電解質に一対の電極を形成
し、一方に炭酸ナトリウムなどの二酸化炭素と解離平衡
を形成する金属炭酸塩層を設けて検知極とし、他方を二
酸化炭素不感応性電極とした、いわゆる起電力検出型セ
ンサも提案している。
【0006】特公平4−79542号公報では、二酸化
炭素と解離平衡を形成する金属塩の金属イオン導電性を
有する固体電解質に一対の電極を形成し、一方の電極を
上記金属塩で被覆し、もう一方の電極および残余の固体
電解質表面にガス遮断層で被覆している二酸化炭素セン
サが提案されている。
【0007】特開平7−63726号公報では、アルカ
リイオン伝導体からなる固体電解質に、電子および酸素
イオンの伝導体である固体基準極を圧着させた固体基準
極型二酸化炭素センサが提案されている。
【0008】固体電解質を用いた小型で安価な二酸化炭
素センサの問題点としては、まず材料として使用される
金属炭酸塩が湿度の影響を受けやすいことがある。この
問題を解決するためには、センサ素子のガス検知部以外
を密閉したり、センサをヒータにより加熱して作動温度
を高くして、湿度の影響を低減しなければならない。上
記のセンサの作動温度は400〜700℃と高温であ
る。作動温度が高いと、センサ全体の消費電力が大き
く、また、材料の熱劣化が起こる等の問題が生じてく
る。また、数百℃の熱は、たとえ小さなヒータからであ
ってもセンサ周辺を加温し、空気の対流を発生するな
ど、測定環境に微妙な影響を与えてしまうという問題も
ある。
【0009】さらに、金属炭酸塩が湿度の影響を受けや
すいため、センサの使用停止時には素子を乾燥雰囲気中
で保存する必要がある。さらには、使用時に、停止中に
素子に進入した水分の除去等のためにベーキングが必要
で、センサの出力電圧が安定するまでに長時間要し、作
業性やエネルギー的な問題が存在する。これらはセンサ
を高温で動作させる場合には、不可避な問題であり、よ
り低い温度で動作するセンサが求められている。
【0010】この問題に対して、S.Breikhinら[Applied
PhysicsA 57, 37-43(1993)]は、固体電解質と半導体と
を接合させた二酸化炭素センサを報告している。この二
酸化炭素センサは、検知極としてSbやVをドープした
SnO2半導体を用い、これに固体電解質としてナトリ
ウムイオン導電体であるNASICONを接合させ、検
知極の反対側に参照極としてNaxCoO2を配置してい
る。この二酸化炭素センサは低温(−35℃〜室温)作
動が可能であるが、応答が見られるまで4分以上かかっ
てしまうという問題がある。また、耐湿性も悪く、相対
湿度(湿度)によって応答時間や感度が変化してしま
い、安定した性能を得ることが困難である。
【0011】こうした実状に鑑みて、本発明者等は、先
に検知極と対極とがそれぞれNASICON等の固体電
解質に接して設けられており、検知極が集電体を備え、
かつ好ましくは所定の金属酸化物を含有する金属酸化物
層を備え、炭酸水素イオン存在下の検知極により、二酸
化炭素の検知を行う二酸化炭素センサを提案している
(特願平10−96604号、特願平10−27260
8号、特願平10−272609号、特願平10−27
2610号等)。
【0012】このような二酸化炭素センサでは、製造後
の特性変化、つまりドリフトが問題となる。すなわち、
製造直後の特性と、それから数時間使用したときの特性
の変化が大きく、製造直後のセンサを使用するときに
は、数時間ごとの調整を行うか、あるいは大きな変動幅
を見越した設計を行う必要があった。
【0013】このため、精度を要する用途に使用するこ
とが難しく、二酸化炭素センサの応用範囲を狭める要素
となっていた。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、使用
開始後のドリフトが少なく、安定して高精度な二酸化炭
素センサ、およびその製造方法を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
の本発明により達成される。 (1) 検知極と対極とがそれぞれ固体電解質に接して
設けられ、前記固体電解質がアルカリ金属イオンおよび
/またはアルカリ土類金属イオン導電体を含有し、前記
検知極が金属酸化物層と集電体とを有する二酸化炭素セ
ンサであって、金属酸化物層と固体電解質との界面にリ
ン酸塩が存在する二酸化炭素センサ。 (2) 前記リン酸塩は、EPMA解析データのうち、
少なくともPのX線平均強度が1以上得られる量が存在
している上記(1)の二酸化炭素センサ。 (3) 上記(1)または(2)の二酸化炭素センサを
得る方法であって、素子構造が完成した後に、湿度40
%RH以上、炭酸ガス濃度1000ppm 以上の雰囲気下
でエージング処理を行う二酸化炭素センサの製造方法。 (4) 検知極と対極を開放状態にするか、100kΩ
以上の抵抗で接続するか、1mA以下の微弱電流を通電す
るか、あるいは処理雰囲気のCO2 濃度に対して発生す
る起電圧値と同じレベルの電圧を印加してエージングを
行う上記(3)の二酸化炭素センサの製造方法。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明の二酸化炭素センサは、検知極と対極とが
それぞれ固体電解質に接して設けられ、前記固体電解質
がアルカリ金属イオンおよび/またはアルカリ土類金属
イオン導電体を含有し、前記検知極が金属酸化物層と集
電体とを有する二酸化炭素センサであって、金属酸化物
層と固体電解質との界面にリン酸塩が存在するものであ
る。
【0017】このように、金属酸化物層と固体電解質と
の界面にリン酸塩を存在させることにより、ドリフト量
を小さく抑えることができる。
【0018】また、このようなセンサは、湿度40%R
H以上、炭酸ガス濃度1000ppm以上の雰囲気下でエ
ージング処理を行うことにより得られる。
【0019】このように、高湿度、高炭酸ガス濃度の雰
囲気下でエージングを行うことにより、固体電解質、金
属酸化物層と気相(CO2 )との三相界面における界面
物質(リン酸塩)の生成反応が促進される。
【0020】エージング処理は二酸化炭素センサの完成
後に行われる。二酸化炭素センサの完成とは、少なくと
も検知極と対極とがそれぞれ固体電解質に接して設けら
れ、この固体電解質がアルカリ金属イオンおよび/また
はアルカリ土類金属イオン導電体を含有し、前記検知極
が金属酸化物層と集電体とを有する構成が完成し、かつ
検知極の金属酸化物層に炭酸水素塩が含浸されている状
態をいう。
【0021】このとき、カバーは装着されていてもよい
し、装着されていなくてもよい。カバーが装着されてい
る場合には、少なくとも外部雰囲気に二酸化炭素センサ
が曝されるような状態になっていればよい。
【0022】エージングの条件としては、湿度が40%
RH以上、好ましくは60%RH以上、特に80%RH
以上である。その上限としては高い程良く、特に限定さ
れるものではないが、実用的な湿度の上限は95%RH
程度である。炭酸ガス濃度は、1000ppm 以上、好ま
しくは5000ppm 以上、特に10000ppm 以上であ
る。その上限としては、高い程良く、100%であって
もよい。
【0023】このときの温度条件は、室温でもよいが、
好ましくはセンサを動作させる温度、特に50〜100
℃が好ましい。
【0024】また、エージングの際には検知極と対極と
を開放状態にするか、100kΩ以上の抵抗で接続して
もよい。あるいは、1mA以下、特に10μA以下の微弱
電流を通電してもよい。あるいは、処理雰囲気の炭酸ガ
ス濃度に対して発生する起電圧値と同レベルの電位を印
加してもよい。
【0025】処理時間としては好ましくは0.5時間以
上、より好ましくは1時間以上、さらに好ましくは24
時間以上、特に72時間以上処理する。その上限として
は特に限定されるものではないが、60日以上経過する
とそれ以上の効果は期待できなくなる。
【0026】このようにして作成されたセンサは、反応
生成物である界面物質、特にリン酸塩が固体電解質、金
属酸化物層、気相(CO2 )の三相界面近傍に存在す
る。このため、特性変化、つまりドリフトを著しく低下
させることができる。素子構成により異なるが、通常、
エージング処理を行わない素子に比べ、エージング後の
ドリフトを10〜80%程度低下させることができる。
【0027】リン酸塩の存在は、通常EPMAで確認す
ることができる。このとき、In23 表面のEPMA
解析データのうち、NaおよびPのX線平均強度がそれ
ぞれNa:10以上、特に20以上、さらには40〜7
0(カウント)、P:1以上、特に3以上、さらには6
〜10(カウント)程度であることが好ましい。このと
きの測定条件としては、例えば、測定電圧:20kV、測
定時間:50msec、プローブカレント:1.0×10-7
mA程度とすればよい。
【0028】本発明の二酸化炭素センサは、検知極と対
極とがそれぞれ固体電解質に接して設けられ、前記固体
電解質がアルカリ金属イオンおよび/またはアルカリ土
類金属イオン導電体を含有し、前記検知極が金属酸化物
層と集電体とを有する。
【0029】<固体電解質>本発明の二酸化炭素センサ
では、固体電解質に金属イオン導電体としてアルカリ金
属イオンおよび/またはアルカリ土類金属イオン導電
体、好ましくはナトリウムイオン導電体を用いる。固体
電解質は対極が検知極と同じ環境にさらされると、起電
力がとれなくなることから、ガス透過性のないものが好
ましい。また、電子導電性のないものが好ましい。
【0030】このようなイオン導電体としては、例え
ば、Na1+xZr2Six3-x12(x=0〜3)で表さ
れるNASICON(具体例としてNa3Zr2Si2
12など)、Na3Zr2PSi2212、Li1.4Ti
1.6In0.4312、等が挙げられる。これらは化学量
論組成から多少偏倚していてもよい。固体電解質として
は、ナトリウムイオン導電体が好ましく、Na、Zr、
SiおよびPの複合酸化物が好ましく、中でも、NAS
ICONが好ましく、特に好ましくは、Na3Zr2Si
2PO12であるが、化学量論組成から多少偏倚していて
もよい。
【0031】固体電解質の作製法としては、通常用いら
れている固相法、ゾルゲル法、共沈法等のいずれでもよ
く、好ましくは固相法が用いられる。
【0032】固体電解質には、金属イオン導電体以外
に、イオン導電性を妨げない程度の補強剤として、酸化
アルミニウム(Al23)、酸化ケイ素(SiO2)、
酸化ジルコニウム(ZrO2)、炭化ケイ素(Si
C)、窒化ケイ素(Si34)、酸化鉄(Fe23)等
が質量百分率で50%以下含有されていてもよい。これ
らは化学量論組成から多少偏倚していてもよい。
【0033】<検知極>本発明の二酸化炭素センサで
は、検知極は、金属酸化物層と集電体とから成る。
【0034】<検知極の金属酸化物層>金属酸化物層
は、金属酸化物として、電子導電性を有するものを含有
することが好ましく、酸化インジウム(In23)、酸
化スズ(SnO2)、酸化コバルト(Co34)、酸化
タングステン(WO3)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化鉛
(PbO)、酸化銅(CuO)、酸化鉄(Fe23、F
eO)、酸化ニッケル(NiO)、酸化クロム(Cr2
3)、酸化カドミウム(CdO)、酸化ビスマス(B
23)、酸化マンガン(MnO2、Mn23)、酸化
イットリウム(Y23)、酸化ジルコニウム(Zr
2)、酸化アンチモン(Sb23)、酸化アルミニウ
ム(Al23)、酸化ランタン(La23)、酸化セリ
ウム(CeO2)、酸化プラセオジム(Pr611)、酸
化ネオジム(Nd23)、酸化銀(Ag2O)、酸化リ
チウム(Li2O)、酸化ナトリウム(Na2O)、酸化
カリウム(K 2O)、酸化ルビジウム(Rb2O)、酸化
セシウム(Cs2O)、酸化マグネシウム(MgO)、
酸化カルシウム(CaO)、酸化ストロンチウム(Sr
O)および酸化バリウム(BaO)のいずれか一種以上
を含有することが好ましい。中でも、酸化インジウム、
酸化スズ、酸化コバルト、酸化タングステン、酸化亜
鉛、酸化鉛、酸化銅、酸化鉄、酸化ニッケル、酸化クロ
ム、酸化カドミウム、酸化ビスマス、酸化ジルコニウ
ム、酸化アルミニウムが好ましく、特に、酸化インジウ
ム、酸化スズ、酸化銅、酸化亜鉛が好ましく、本発明の
効果を得る上では、酸化インジウムが最も好ましい。た
だし、酸化リチウム、酸化ナトリウム、酸化カリウム、
酸化ルビジウム、酸化セシウム、酸化マグネシウム、酸
化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウムを用
いると応答がよくなるが、湿度の影響を受けやすいの
で、他の金属酸化物と組み合わせて用いることが好まし
い。なお、これらは化学量論組成から多少偏倚していて
もよい。
【0035】また、金属酸化物層は、金属酸化物の他
に、金属炭酸水素塩および/または金属炭酸塩を含有さ
せてもよい。これにより安定なペーストを塗布して検知
極を形成できるために、検知極の固体電解質に対する密
着性がよくなり、応答速度が向上する。しかも、検知極
の形成時にスクリーン印刷等の作業が容易になるため、
生産性が向上する。さらには、電極の強度も強くなる。
この場合の金属炭酸水素塩および/または金属炭酸塩の
量は、固体電解質と検知極との間に介在させるこれら化
合物の量(後述)の範囲内であればよく、分割して加え
ることができる。
【0036】検知極の金属酸化物層の形成方法は特に限
定されないが、通常、金属酸化物粉末、金属炭酸水素塩
粉末および/または金属炭酸塩粉末のペーストを固体電
解質に塗布し、用いる金属酸化物、金属炭酸水素塩、金
属炭酸塩の融点、または分解点以下の温度で2時間程度
加熱処理して乾燥させて形成することが好ましい。用い
る金属酸化物、金属炭酸水素塩、金属炭酸塩の平均粒径
は10nm〜100μmが好ましい。ペーストの溶媒とし
ては、金属酸化物、金属炭酸水素塩および/または金属
炭酸塩が溶解したり、反応したりしない有機溶媒で、室
温蒸気圧が比較的低く、作業性がよいものであればよ
い。特に、α−テルピネオール、エチレングリコール、
グリセリン等が好ましい。スラリーの粘度は0.1〜100,0
00Pが好ましい。
【0037】また、金属酸化物層は薄膜プロセスにより
多孔質に形成させてもよい。
【0038】金属酸化物層はガス透過性であることが好
ましいため、多孔質であることが好ましい。細孔径は
0.01〜100μm が好ましい。
【0039】<検知極の集電体>本発明の二酸化炭素セ
ンサは、検知極に集電体を用いる。
【0040】集電体に用いる金属は、金、白金、銀、ル
ビジウム、ロジウム、パラジウム、イリジウム、ニッケ
ル、銅、クロム等のいずれか1種以上であればよい。
【0041】集電体は多孔質金属であることが好まし
い。集電体が多孔質であると、検知極自体がガス拡散層
として働くため、さらに迅速な応答が得られるようにな
る。
【0042】多孔質金属としては、金属メッシュ、ある
いは、金属の粉末ペーストを圧着またはスクリーン印刷
して構成する粉末電極が好ましい。特に、粉末電極が好
ましい。金属メッシュは、保持力があればメッシュサイ
ズは特に制限されない。
【0043】スクリーン印刷とは、金属粉末をペースト
状にしたものをメッシュ状スクリーンを通して基板に塗
布する方法であり、この場合、金属粒子が互いに連結し
た多孔質電極が形成される。このとき使用する金属粉末
の平均粒径は10nm〜100μm 、特に10nm〜10μ
m の範囲であることが、良好な印刷ができるので、好ま
しい。また、ペーストの溶媒としては、用いる金属が溶
解、反応しない有機溶媒で、室温蒸気圧が比較的低く、
作業性がよいものであればよい。特に、α−テルピネオ
ール、エチレングリコール、グリセリン等が好ましい。
スラリーの粘度は0.1〜100,000Pとすることが好まし
い。
【0044】また、金属酸化物層の上面に集電体金属粉
末のペーストを塗布し、リードを取ることも好ましい。
【0045】多孔質電極の細孔径は0.5〜500μm
が好ましい。
【0046】なお、これらの金属材料をスパッタするこ
とにより、表面が多孔質状態となる電極を形成すること
も可能である。スパッタガスにはAr、He、O2、N2
等のいずれかを用いることが好ましく、成膜中の圧力は
0.1〜66.5Pa(0.1〜500mTorr)の範囲
が好ましい。また、抵抗加熱蒸着によっても電極表面を
多孔質にすることができる。
【0047】また、検知極自体がガス拡散層となり、さ
らに迅速な応答が得られるようにするために、集電体は
金属酸化物層を挟んで固体電解質に対向して設けてもよ
い。
【0048】<金属炭酸水素塩および/または金属炭酸
塩>固体電解質の表面に金属炭酸水素塩および/または
金属炭酸塩を担持させることによって、二酸化炭素の検
出に必須の炭酸水素イオンの生成がさらに促進され、感
度、応答速度、選択性などの応答性が向上する。なお、
金属炭酸塩は、二酸化炭素、水分と反応して金属炭酸水
素塩となり、二酸化炭素に由来する炭酸水素イオンの生
成を促進すると考えられる。いずれにせよ、二酸化炭素
センサとして機能上は、炭酸水素イオンの存在が重要で
ある。
【0049】金属炭酸水素塩としては、例えば、アルカ
リ金属の炭酸水素塩などがあり、炭酸水素ナトリウム
(NaHCO3)、炭酸水素カリウム(KHCO3)、炭
酸水素ルビジウム(RbHCO3)、炭酸水素セシウム
(CsHCO3)等が挙げられる。これらは1種を用い
ても2種以上を併用してもかまわない。中でも、炭酸水
素ナトリウム、炭酸水素カリウム、特に炭酸水素ナトリ
ウムを用いることが好ましい。
【0050】また、金属炭酸塩としては、例えば、炭酸
リチウム(Li2CO3)、炭酸ナトリウム(Na2
3)、炭酸カリウム(K2CO3)、炭酸ルビジウム
(Rb2CO3)、炭酸セシウム(Cs2CO3)、炭酸マ
グネシウム(MgCO3)、炭酸カルシウム(CaC
3)、炭酸ストロンチウム(SrCO3)、炭酸バリウ
ム(BaCO3)、炭酸マンガン(Mn(CO32、M
2(CO33)、炭酸鉄(Fe 2(CO33、FeCO
3)、炭酸ニッケル(NiCO3)、炭酸銅(CuC
3)、炭酸コバルト(Co2(CO33)、炭酸クロム
(Cr2(CO33)、炭酸亜鉛(ZnCO3)、炭酸銀
(Ag2CO3)、炭酸カドミウム(CdCO3)、炭酸
インジウム(In2(CO33)、炭酸イットリウム
(Y2(CO33)、炭酸鉛(PbCO3)、炭酸ビスマ
ス(Bi2(CO33)、炭酸ランタン(La2(C
33)、炭酸セリウム(Ce(CO33)、炭酸プラ
セオジム(Pr6(CO311)、炭酸ネオジム(Nd2
(CO33)等が挙げられる。金属炭酸塩は1種を用い
ても2種以上を併用してもよい。中でも、炭酸リチウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムを用いることが好ま
しい。また、金属炭酸水素塩と併用する場合、用いる金
属炭酸水素塩と同じ金属の炭酸塩を用いることが好まし
い。
【0051】特に、固体電解質の可動イオン種と同じ金
属の炭酸水素塩、炭酸塩を用いることが好ましい。
【0052】金属炭酸水素塩および/または金属炭酸塩
は、2種以上を併用してもよく、この場合、金属炭酸水
素塩同士あるいは金属炭酸塩同士であってもよく、ま
た、金属炭酸水素塩と金属炭酸塩とを併用することもで
きる。
【0053】金属酸化物、金属炭酸水素塩および/また
は金属炭酸塩の付加量は、素子構成や大きさなどに応じ
て、適宜決定すればよい。
【0054】金属炭酸水素塩および/または金属炭酸塩
を固体電解質と検知極(好ましくは金属酸化物層)との
間に介在させる、すなわち固体電解質表面に担持させる
には、金属炭酸水素塩および/または金属炭酸塩の飽和
〜過飽和状態の水溶液を用いて、固体電解質表面に化合
物の所定量を含浸させて、これらの化合物の混合物層を
形成してもよいし、金属炭酸水素塩および/または金属
炭酸塩のペーストを用いて固体電解質表面に所定量塗布
し、焼き付けて、さらに水(イオン交換水等)を滴下す
るなどして混合層を形成してもよい。水の滴下量は、固
体電解質1cm2当たり0.001ml〜1ml程度である。
ペーストとするときのバインダーとしてはセルロースな
いしセルロース誘導体(例えばエチルセルロース)等が
用いられ、溶媒としてはα−テルピネオール等が用いら
れる。ペーストにする場合の上記化合物の平均粒径はい
ずれも10nm〜100μm が好ましく、スラリーの粘度
は0.1〜100,000Pが好ましい。
【0055】以上のような製法をとるときも、通常、金
属酸化物層が焼成により形成されるため、水(水溶液あ
るいは水を用いたペーストであってもよい。)の付与を
検知極の固定後に行う必要がある関係上、検知極の集電
体および金属酸化物層は多孔質であるのが一般的である
が、多孔質であるときは、検知極を形成してから、上記
水溶液ないしペーストを、検知極を介して通過させるこ
とにより、固体電解質上に担持させるようにしてもよ
い。このような場合、上記化合物が検知極(特に金属酸
化物層)に一部残存するが、残存してもさしつかえな
く、特性上はむしろ好ましい。なお、上記化合物を付加
する順序はいずれであってもよく、場合によっては予め
混合してから付加してもよい。
【0056】また、上記化合物の混合層を形成した場
合、上記化合物が固体電解質界面および検知極(特に金
属酸化物層)界面に拡散すると考えられるが、拡散して
もさしつかえなく、特性上はむしろ好ましい。
【0057】<対極>本発明の二酸化炭素センサでは、
対極に金属または金属酸化物を用いる。用いる金属また
は金属酸化物は、上述の検知極の集電体と同じ金属また
はそれらの酸化物、金属酸化物層と同じ金属酸化物のい
ずれか1種以上であればよい。対極に金属酸化物を用い
ることにより、共存ガスの影響が軽減し、高い二酸化炭
素選択性が得られる。また、耐湿性が向上し、特に低温
での測定時の湿度の影響が軽減する。
【0058】対極は、集電体と同じく、多孔質金属また
は多孔質金属酸化物が好ましい。特に、金属酸化物の粉
末ペーストを圧着またはスクリーン印刷して構成する粉
末電極が好ましい。金属メッシュは、保持力があればメ
ッシュサイズは特に制限されない。粉末電極を形成する
ためのペーストに用いる金属粉末、金属酸化物粉末の平
均粒径は10nm〜100μm 、特に10nm〜10μm が
好ましい。また、ペーストの溶媒としては、用いる金属
または金属酸化物が溶解、反応しない有機溶媒で、室温
蒸気圧が比較的低く、作業性がよいものであればよい。
特に、α−テルピネオール、エチレングリコール、グリ
セリン等が好ましい。スラリーの粘度は0.1〜100,000P
とすることが好ましい。
【0059】多孔質電極の細孔径は0.5〜500μm
が好ましい。
【0060】<二酸化炭素濃度の測定方法>本発明のセ
ンサは、二酸化炭素存在下では、二酸化炭素と水分とに
由来する炭酸水素イオン(HCO3 -)が、検知極の金属
酸化物表面または固体電解質表面に形成されると考えら
れる。通常、これらすべてに形成されると考えられる。
そして、この炭酸水素イオンの解離平衡を電解質の可動
イオンの活量に変換して、二酸化炭素濃度の変化を起電
力として検出する。固体電解質にNASICONを用い
た場合、HCO3 -が固体電解質表面、検知極の固体電解
質表面または金属酸化物表面のいずれに形成されても、
電解質中の可動イオンであるNa+が、HCO3 -に引き
寄せられ、検知極近傍に移動する。また、イオン伝導性
に優れる金属酸化物表面にHCO3 -が形成されると、電
解質中の可動イオンであるNa+が金属酸化物層中に侵
入する。このとき、NaHCO3が生成する場合もあ
る。また、検知極中の固体電解質成分も可動イオンの供
給体として働き、二酸化炭素濃度の変化が固体電解質の
金属イオンの活量変化により速やかに変換される。
【0061】炭酸水素イオンが電子伝導性に優れる金属
酸化物表面に形成される場合、金属酸化物が導電体とし
て作用し、起電力が発生する。電子伝導性に優れる金属
酸化物としては、例えば、酸化インジウム、酸化スズ、
酸化コバルト、酸化タングステン、酸化亜鉛、酸化鉛、
酸化銅、酸化鉄、酸化ニッケル、酸化クロム等が挙げら
れる。
【0062】炭酸水素イオンがイオン伝導性に優れる金
属酸化物表面に形成される場合、前述の通り、固体電解
質中の可動イオン種が金属酸化物中に侵入することによ
り、起電力が発生する。イオン伝導性に優れる金属酸化
物としては、例えば、酸化ビスマス、酸化セリウム等が
挙げられる。
【0063】なお、形成される炭酸水素イオンは、検知
極の金属酸化物表面または固体電解質表面に直接吸着な
いし結合していても、検知極の固体電解質成分の表面、
金属酸化物表面または固体電解質表面の−OH基に直
接、または水(H2O)を介して吸着ないし結合してい
てもよい。
【0064】本発明のセンサにおいて、二酸化炭素の測
定に、HCO3 -が関与していることは、赤外吸収スペク
トル(IR)や質量分析の結果から確認される。
【0065】また、測定の際の湿度の影響を少なくし、
かつドリフトを低減する上では、金属酸化物として酸化
インジウムを用いることが好ましいが、その機構につい
ては明らかでない。さらに、室温〜100℃の温度で結
晶水をもつ金属塩を固体電解質表面に存在させることに
よって、測定の際の湿度の影響が少なくなり、かつドリ
フトの低減化が図られるが、室温〜100℃の温度で結
晶水をもつ金属塩の結晶水の付加状態の変化などが関与
していると考えられる。
【0066】<センサ構造>本発明の二酸化炭素センサ
の構成例を、図1に示す。図1は金属酸化物層4と集電
体5とから成る検知極3および対極6を固体電解質2の
一方の面上に設けている非分離型の二酸化炭素センサ1
である。非分離型は、集電体の形成やリードの取り出し
をプロセス上簡便にでき、製造工程が簡略化されるの
で、生産効率が高くなり、好ましい。また、素子の小型
化が可能である。そして、固体電解質2と集電体5との
間には、金属炭酸水素塩および/または金属炭酸塩が介
在している。このとき、固体電解質2と金属メッシュか
らなる集電体5中に侵入した金属酸化物層4との界面
に、この化合物が存在していればよく、固体電解質2お
よび/または金属酸化物層4を含む集電体5に拡散して
含有される形で存在していてもよい。
【0067】図1は、検知極3および対極6からはそれ
ぞれリード線が引き出されて、電位差計に接続されてい
る。さらに所定の動作温度に保持するためのヒータ7を
備えていてもよい。そして、検知極3と対極6の間を開
放するか、抵抗、電流源(R)で接続して、あるいは雰
囲気中のCO濃度に対して発生する起電圧と同じ電圧
を印加してエージングを行う。
【0068】本発明の二酸化炭素センサの寸法は特に限
定されないが、検知極が形成される表面を固体電解質の
上面としたとき、通常、固体電解質の厚さは1μm〜5m
m程度、固体電解質の上面の面積は1μm2〜200mm2
度である。また、検知極の厚さは0.1〜100μm程
度、検知極の面積は0.5μm2〜200mm2程度であ
る。また、対極の厚さは0.1〜100μm程度、対極
の面積は0.5μm2〜200mm2程度である。
【0069】本発明の二酸化炭素センサの最適作動温度
は、センサ素子を構成する材料や共存ガスの種類等によ
っても異なるが、−70℃〜200℃、好ましくは−7
0℃〜150℃、より好ましくは−50℃〜120℃の
範囲である。これより高い温度では、おそらく吸着水分
が減少し、炭酸水素イオンが形成されにくいために、二
酸化炭素濃度に対する起電力の変化が小さくなり、二酸
化炭素濃度を測定できなくなってくる。高温で測定不能
になったセンサも、室温程度まで温度を下げると性能が
回復し、応答が見られるようになる。本発明の二酸化炭
素センサは、従来の固体電解質を用いた二酸化炭素セン
サよりも低温で作動することができ、消費電力の低減が
可能である。また、高温にしなくてよいので、ヒータの
熱による測定環境の変化も十分小さくすることができ
る。
【0070】また、本発明の二酸化炭素センサは、応答
性もよく、1秒〜3分で応答が得られる。
【0071】素子構成において、ヒーターは室温作動可
能なセンサにおいては不要であるが、季節による温度差
を考慮するとヒーターをつけることが好ましい。
【0072】
【実施例】図1に示すように、ペレットの上面、つまり
検知極と同一面内の固体電解質表面に、Ptメッシュ
(100メッシュ)を検知極と接しないように設けて対
極とした。
【0073】固体電解質のNASICON(具体的には
Na3Zr2Si2PO12)ペレット(10mm径、1mm厚
さ)の上面約半分より小さい領域の上面に集電体のAu
メッシュ(100メッシュ)を設けた。
【0074】次に、NASICONペレットの上面約半
分の領域になるように、In23粉末(平均粒径:50
nm)50mgに、5%(質量百分率)のエチルセルロース
とα−テルピネオールとを混合したものを加えて混合
し、ペースト状にしもの(粘度は10,000〜100,000P)を
塗布し、焼き付けた。
【0075】NaHCO3粉末(平均粒径:0.1〜1
00μm )と水とを混合し、水溶液にしたものを上記の
In23層に含浸させ、固体電解質上に担持させるよう
にし、その後乾燥して検知極を作製した。
【0076】最後に、それぞれの電極からリード線を接
続し、図1のような二酸化炭素センサを得た。
【0077】得られた二酸化炭素センサに対して、表1
に示すような条件でエージング処理を行った。得られた
エージング処理を行った各サンプル、およびエージング
処理を全く行わない比較サンプルについて起電力の変化
率を次のようにして調べた。
【0078】CO2濃度1000ppmの被検ガスを用い、
30℃40%RH条件下で、センサが平衡状態に達して
から500時間後の起電力(EMF)を調べ、初期値か
らの変化率(%)を求めた。結果を表1に示す。
【0079】
【表1】
【0080】<実施例2>実施例1において、リン酸塩
の存在を確認するために、NaHCO3 水溶液を添加し
ない素子を形成した。そして、エージング条件をCO
2 :1000ppm 、相対湿度:50%RH、温度:70
℃、時間:90時間としてエージング処理を行いIn2
3 表面のナトリウムおよびリン濃度をEPMA(日本
電子製JCMA−733)により測定した。また比較サ
ンプルとして、エージングを行わないサンプルも同様に
して測定した。このときの測定条件は、測定電圧:20
kV、測定時間:50msec、プローブカレント:1.0×
10-7mAとした。また、測定範囲はx、yそれぞれ15
0とし、1画素1μm として測定した。
【0081】その結果、X線平均強度は、発明サンプル
がNa:53.5(カウント)、P:8.0(カウン
ト)であったのに対し、比較サンプルではNaや、Pを
殆ど確認できなかった。併せて解析結果を図2,3に示
す。なお、図2はエージングを行ったサンプル、図3は
エージングを行わないサンプルのNa、PのEPMA解
析結果であるX線のカウント値をドット毎に色分けして
表示したものを明度に置き換えて示したものである。
【0082】X線平均強度、図2,3から明らかなよう
に、本発明サンプルでは明らかにNa、Pの存在が明確
に確認でき、リン酸塩(Na3PO4 )が形成されてい
ることがわかる。
【0083】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、使用開始
後のドリフトが少なく、安定して高精度な二酸化炭素セ
ンサ、およびその製造方法を提供することができる。
【0084】また、このようなエージング方法により得
られ、優れた特性と安定性を有する二酸化炭素センサを
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の分離型二酸化炭素センサの一構成例を
示す断面図である。
【図2】実施例2のエージングを行ったサンプルのN
a、PのEPMA解析のX線のカウント値をドット毎に
色分けして表示したものを明度に置き換えて示した図で
ある。
【図3】実施例2のエージングを行わないサンプルのN
a、PのEPMA解析のX線のカウント値をドット毎に
色分けして表示したものを明度に置き換えて示した図で
ある。
【符号の説明】
1 二酸化炭素センサ 2 固体電解質 3 検知極 4 金属酸化物層 5 集電体 6 対極 7 ヒータ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検知極と対極とがそれぞれ固体電解質に
    接して設けられ、前記固体電解質がアルカリ金属イオン
    および/またはアルカリ土類金属イオン導電体を含有
    し、前記検知極が金属酸化物層と集電体とを有する二酸
    化炭素センサであって、 金属酸化物層と固体電解質との界面にリン酸塩が存在す
    る二酸化炭素センサ。
  2. 【請求項2】 前記リン酸塩は、EPMA解析データの
    うち、少なくともPのX線平均強度が1以上得られる量
    が存在している請求項1の二酸化炭素センサ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2の二酸化炭素センサを
    得る方法であって、 素子構造が完成した後に、湿度40%RH以上、炭酸ガ
    ス濃度1000ppm 以上の雰囲気下でエージング処理を
    行う二酸化炭素センサの製造方法。
  4. 【請求項4】 検知極と対極を開放状態にするか、10
    0kΩ以上の抵抗で接続するか、1mA以下の微弱電流を
    通電するか、あるいは処理雰囲気のCO2 濃度に対して
    発生する起電圧値と同じレベルの電圧を印加してエージ
    ングを行う請求項3の二酸化炭素センサの製造方法。
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