JP2002105928A - 護岸用ブロック、およびそれを使用する法面工法 - Google Patents

護岸用ブロック、およびそれを使用する法面工法

Info

Publication number
JP2002105928A
JP2002105928A JP2000297384A JP2000297384A JP2002105928A JP 2002105928 A JP2002105928 A JP 2002105928A JP 2000297384 A JP2000297384 A JP 2000297384A JP 2000297384 A JP2000297384 A JP 2000297384A JP 2002105928 A JP2002105928 A JP 2002105928A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
block
main body
shape
thickness direction
revetment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000297384A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3755806B2 (ja
Inventor
Yasusaburo Nitta
泰三郎 新田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TOEI CONCRETE IND CO Ltd
TOEI CONCRETE INDUSTRIAL CO Ltd
Original Assignee
TOEI CONCRETE IND CO Ltd
TOEI CONCRETE INDUSTRIAL CO Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TOEI CONCRETE IND CO Ltd, TOEI CONCRETE INDUSTRIAL CO Ltd filed Critical TOEI CONCRETE IND CO Ltd
Priority to JP2000297384A priority Critical patent/JP3755806B2/ja
Publication of JP2002105928A publication Critical patent/JP2002105928A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3755806B2 publication Critical patent/JP3755806B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)
  • Revetment (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 自然で強度ある造成を可能とする上、植物の
植生や生息動物の生態系を極めて早期に回復することが
できる、新規な構造からなる護岸用ブロック、およびそ
れを使用した新規な法面工法を提供する。 【解決手段】 平面輪郭形に隅切欠き部2,2,……を
有するブロック本体11に露出金具部21,21,……
を突設すると共に、略中央に貫通状とした定着部4を形
成した上、ブロック本体11上面に、互いの交叉する部
分を不連続状とした所定高さの凸条部5,5,……を突
設してなる護岸用ブロック1である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】この発明は、護岸等のための法面形成技
術に関するものであり、従来より行われているコンクリ
ートブロックを使用した護岸整備にあっては、その水辺
環境を人工化してしまって、周辺生態系を少なからず変
質させてしまうものであったが、この発明は、河川、ダ
ム、港湾、道路の法面、根固工等を含む施設を、従前ま
でと同等以上の耐久強度を確保しながら、特に、自然な
地形の造成を可能とする上、施工以前の植物の植生や生
息動物の生態系を極めて早期に回復することができる、
新規な構造からなる護岸用ブロック、およびそれを使用
した新規な法面工法を提供しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】我が国における治水事業は、都市の飛躍
的な発展とは裏腹に大幅に立ち遅れてしまっていて、既
に完成されているかのように見える堤防であっても、そ
の多くのものは高さや幅等といった基本的な堤防機能が
必ずしも十分に充足していないだけではなく、洗掘から
堤防を保護する護岸や根固め等といった堤防の構造強度
に係わる堤防付帯機能についも、補強が必須と見做され
るような重要な箇所においても、未だ手付かずのままで
経過してしまっているところも多く、それだけでも多く
の都市部が洪水の脅威に晒されているとしなければなら
ない上に、浸水を許容してきた多くの遊水池や低地、お
よび降雨を貯溜、浸透させる丘陵や森林原野が次々に造
成、宅地化され、新興都市部やその周辺における遊水機
能や保水機能は極端に低下してしまっていて、短時間の
中にその流水量は増大し、洪水発生時間までの時間が極
めて短縮化され、一旦集中豪雨に見舞われた流域等で
は、その洪水対策に万全を期す間もなく、整備の遅れた
箇所から一気に決壊して高密度な都市部に襲い掛り、確
実に都市機能を麻痺させ、尊い人命にまで被害が及んで
しまうといった具合に、現在の都市部は、水害に対して
明らかに脆弱なものとなっている。
【0003】このような治水事業の立ち遅れ対策とし
て、比較的施工効率が良く、施工業者も多い上、構造強
度上にも秀れている等、信頼性があり、経済的でもある
等の理由から、極最近に至る多くの護岸施設は、現場打
ちコンクリート構造のものや工場で大量生産可能なコン
クリートブロックを用いたものとしての施工が推奨さ
れ、少しでも立ち遅れの解消に繋ぐべき努力が長年に渡
って続けられてきていた。しかし、これらコンクリート
で法面を固めてしまう堤防は、立ち遅れ対策とはいうも
のの、その河川流域の自然環境を著しく変貌させて浄化
作用を減殺させ、水質の汚濁を招くことに相違がないに
も拘らず、特にコンクリートブロックを使用した護岸等
の場合には、洗掘等によってその基礎部が一部にでも沈
下現象を来してしまうと致命的な倒壊に至ってしまうた
め、急流箇所は固よりのこと、洪水による決壊を考慮し
た安全面から河川改修の全域に渡る範囲までを、コンク
リートによる三面張護岸とせざるを得なくなっており、
コンクリートによる治水事業を推進すればする程、自然
環境を悪化させてしまうという悪循環に陥っているのが
現状である。
【0004】そこで、最近では、こうした現状を打開す
る必要性が問い直され、治水事業の立ち遅れからくる緊
急時の水害対策についての重要性と同様、あるいはそれ
以上の判断から、平常時における河川の環境問題を重視
し、河川は自然環境の一部であって、河川流域は自然公
物であるとの基本理念に基づき、安全対策としての河川
改修と共に、自然環境の保全と、豊かで潤いのある多様
な環境創出とを合わせて実現可能にする河川利用や治水
事業が必要で、地域住民に親しまれる多自然型や親水性
を配慮した河川環境の整備、改修へと軌道修正され、治
水、利水、環境に適った護岸の施工が推進されるように
なってきている。
【0005】そうした動きを代表する事例として、間伐
材を利用して格子状に組み合わせたものや、雑木の枝を
束ねた粗朶等、木質素材からなるものを幾つも連ねた
り、升目が形成されるように並べる等して木工土留めや
木工沈床を形成し、コンクリートと略同等の耐久強度を
有する土砂や石等と組み合わせていくようにした護岸構
造が見直され、現実に多数施工されるようになってお
り、その結果、河岸には草木が茂る自然な景観が蘇り、
様々な動植物の生息も確認され始めるようになると共
に、河川の浄化作用も確実に進行し、水質の改善に大い
に役立ってきていること等も報告されているが、これら
間伐材の組合せ利用も粗朶の敷設も、かってコンクリー
トが登場する以前に普通に採用されていた手法であっ
て、確かに自然に優しい構造の実現には適っているもの
の、極めて施工効率が悪い上、その構造如何、特に根固
め如何によっては護岸強度を極端に低下させたり、ある
いは護岸強度を確立するまでに相当の期間を要し、その
間の安全面に支障を来してしまうといった不都合を生じ
てしまうものであった。
【0006】この発明は、以上のような状況に対処し、
人々に親しまれる自然な景観と、動植物の繁殖に適する
自然環境との実現に支障を来すことなく、且つコンクリ
ート製の護岸施設のように強固であって、洪水による洗
掘や度重なる波浪等による崩壊もなく、更には軟弱な地
形や地盤の沈降等に対しても十分耐え得るだけの構造強
度を持つようにした護岸構造の実現が可能にならないも
のかとの判断から、逸速くその開発、研究に着手し、長
期に渡る試行錯誤と幾多の試作、実験とを繰り返してき
た結果、今回、遂に新規な構造からなる護岸用ブロック
と、それを使用した新規な法面工法とを実現化すること
に成功したものであり、以下では、図面に示すこの発明
を代表する幾つかの実施例と共に、その構成を詳述して
いくこととする。
【0007】
【発明の構成】図面に示すこの発明を代表する実施例か
らも明確に理解されるように、この発明に包含される護
岸用ブロックは、基本的に次のような構成から成り立っ
ているものである。即ち、平面輪郭形が少なくとも三隅
に夫々隅切欠き部を有する多角形様のブロック本体とな
し、該ブロック本体の各隅切欠き部に夫々露出金具部を
突設、形成すると共に、同ブロック本体略中央には、そ
の肉厚方向に貫通状とするか、一部肉厚方向に薄肉部を
残した陥没状とするかした定着部を形成した上、その周
囲となるブロック本体上面には、直線状または曲線状、
あるいは直線と曲線を組み合わせてなり、互いに交叉す
る部分があれば不連続状とした所定高さの凸条部を突
設、形成してなる如く構成された護岸用ブロックであ
る。
【0008】この基本的な構成からなる護岸用ブロック
を、より具体的な構成のものとして示すと、平面輪郭形
が、四隅には夫々四半円形状の隅切欠き部、各辺略中央
には夫々半円形状の端切欠き部を有する正方形様のブロ
ック本体となし、該ブロック本体の各隅切欠き部に夫々
露出金具部を突設、形成すると共に、同ブロック本体略
中央には、その肉厚方向に貫通状とするか、一部肉厚方
向に薄肉部を残した陥没状とするかした円形状の定着部
を形成した上、その周囲となるブロック本体上面には、
平面略井桁状であって、同井桁の交叉部を不連続状とし
た所定高さの凸条部を突設、形成してなる構成を要旨と
した護岸用ブロックということができる。
【0009】更に具体的には、平面輪郭形が少なくとも
四隅に隅切欠き部を有する正方形様のブロック本体とな
し、該ブロック本体の各隅切欠き部に夫々露出金具部を
突設、形成すると共に、同ブロック本体略中央には、そ
の肉厚方向に貫通状とするか、一部肉厚方向に薄肉部を
残した陥没状とするかした定着部を形成した上、その周
囲となるブロック本体上面には、平面略井桁状であっ
て、同井桁の交叉部を不連続状とした所定高さの凸条部
を突設、形成してなるものとし、同一平面内に同一構造
のブロック本体を当接状に連続して敷き詰めたときの、
隣接する四個のブロック本体における各一個ずつの隅切
欠き部が隣接、対峙して形成される空間内に夫々突出状
となっている四個の露出金具部を、別体の連結金具でま
とめて連結するよう構成を要旨とする護岸用ブロックで
あるということもできる。
【0010】ブロック本体は、地中に定着して法面を補
強、強化する機能を果たすものであって、所定範囲に敷
き詰められた複数個を互いに連結、一体化させ、崩壊や
脱落を阻止できる構造としなければならず、その平面形
状を、三角形様、矩形様または六角形様等、不要な隙間
を然程形成することなく、略隣接状に敷き詰めることが
できる多角形様のものに形成されていなければならず、
河岸、海岸等の土中、河床、海底、湖底等の水中に定着
し易く、不用意に浮上してしまわないだけの充分な重量
と耐久強度とを有するコンクリート製のものとなし、そ
れらの機能を有するものであれば通気、通水性を有する
ポーラス構造とすることも可能であって、後述するとお
り、土中への定着を強化する凹凸形状や粗朶を設置する
ための木製小杭を打設可能とする装着孔を形成したもの
とする必要がある。
【0011】隅切欠き部は、ブロック本体の角部に切欠
き状の凹欠部を形成し、その空間部内に露出金具部を設
置可能とし、隣接するブロック本体相互を連結状とする
ための空間を実現する機能を果たすものであり、少なく
とも上方と側方の一部とを開放して凹欠状に形成され、
複数個のブロック本体の隅切欠き部同士を隣接、対峙さ
せたときに、露出金具部とは別体に形成された連結金具
を、上方から露出金具部に取り着け可能な程度の空間を
確保できる寸法、形状のものに設定されていなければな
らず、製造上あるいは取り扱い上等の観点からは、全て
の隅切欠き部が、互いに同じ形状のものに形成され、し
かも土中への定着強度にもばらつきを生じさせることの
ないようにした構成のものとするのが望ましい。
【0012】露出金具部は、各ブロック本体に形成され
た隅切欠き部に突設、形成されていて、別体の連結金具
により、隣接状となる他のブロック本体のそれと一まと
めにされた連結構造を実現可能とする機能を果たすもの
であって、少なくともブロック本体の吊り上げに耐える
だけの充分な強度を有するものとしなければならず、別
体の連結金具を用いて連結可能な略環状に形成するのが
望ましいが、隣接する露出金具部に直接的に繋着可能な
鈎状、あるいは開閉可能な南京錠のように連結および離
脱ができる係合金具状としたもの等とすることもできる
上、一方を鈎状とし、これに対峙する他方側のものが、
先の鈎形状部を係合可能とする環状のもの等に形成する
ようにしたものでも差し支えはない。
【0013】端切欠き部は、地中に埋設されたときに、
ブロック本体周縁部が周囲の土や石等に噛合状となって
摩擦力を高め、定着力を強化する機能を果たすものであ
り、上下肉厚方向に貫通状あるいは陥没状をなす形状と
しなければならず、凹欠形状あるいは凹凸形状として、
地下側と地上側とを連通させる空間が確保されるように
し、透水性や通気性を確保して生態系を維持可能な構造
とするのが望ましく、隣接するブロック体同士の対峙す
る周縁部分同士が、互いに移動不可能な状態に噛合する
凹凸形状を有するものとすることが可能である外、薄肉
部を有する陥没状に形成された場合には、一部適所に粗
朶を設置するための木製その他の杭を打ち込むのに最適
となるような、上下肉厚方向に貫通する小孔を穿孔した
構造とすることができる。
【0014】定着部は、ブロック本体の略中央部に、上
方に敷き詰められた土や石等の一部を収容し、地中への
定着力を高めると共に、敷設された土や石等が容易に流
出、離脱してしまうことがないよう、ブロック本体上へ
の定着力を強化し得るようにする機能を果たすものであ
って、特にその平面形に制限はないものの、製造上ある
いは取り扱い上、製品外観状等の点を考慮すれば、先の
隅切欠き部が寄せ集まって形成される空間形状のものに
略等しいか相似するものに形成すべきであり、それらは
上下方向に貫通したものとすることが可能である外、上
下肉厚方向の略中央もしくは底部側に薄肉部を形成した
陥没状のものとすることもでき、更に、その薄肉部に上
下に貫通する小孔を穿孔し、木製その他の小杭を打ち立
て可能な構造のものとすべきである。
【0015】凸条部は、ブロック本体上側面を、上層に
敷き詰める土や石に対して噛合状として地中への定着具
合を強化し、逆にそれら上層に敷き詰めた土や石等の流
出、離脱を阻止する機能を果たすものであり、上層の土
や石の連続性を確保するよう、ブロック本体中央部の定
着部を囲む不連続な凸形状とするよう形成しなければな
らず、一部が連続し、他の一部が不連続となる波形を含
む曲線状や直線状に配置された凸条型に形成すべきであ
って、強い定着力を得るのには、直交する二方向に平面
略井桁状に配置し、その交叉部を不連続状とした所定高
さに突設してなるものとするのが望ましい。
【0016】連結金具は、当接状に敷き詰めた複数個の
護岸用ブロックの各露出金具部を一まとめに連結するこ
とができ、その結果、敷き詰めた複数個の護岸用ブロッ
ク全体が一枚板状の一体的なものに連結されてしまうよ
うにする機能を果たすものであり、護岸用ブロックに加
わる外力によって不用意に離脱したり、破損してしまう
ことのない充分な強度を有するものとしなければなら
ず、護岸用ブロックの敷設現場にて容易に装着可能な構
造のものを採用すべきであって、溶接やカシメ作業等を
必要とせず、手作業もしくはスパナレンチ等の一般的な
工具を使用して簡単且つ短時間の中に装着することがで
きる構造を有するものに形成すべきであり、場合によっ
ては、シャックル等公知の連結金具で代用することも勿
論可能である。
【0017】
【関連する発明】上記した護岸用ブロックに関連し、こ
の発明には、上記したとおりの構成からなるこの発明の
護岸用ブロックを使用する法面工法も包含しており、そ
の構成の要旨とするところは、基本的に次のとおりのも
のである。即ち、施工範囲となる地面を平滑状に整地
し、その地面に直接、あるいは定着用のマットを敷設
し、複数個の護岸用ブロックを当接状に連続して敷き詰
め、各一個ずつの隅切欠き部が隣接、対峙して形成する
空間内に夫々突出状となっている複数個の露出金具部
を、別体の連結金具でまとめて連結し、全体を一体的に
連結した上、隣接するブロック本体の端切欠き部同士が
隣接、対峙して形成される空間内、および各ブロック本
体の略中央に貫通状に形成した定着部、またはブロック
本体肉厚方向に陥没状に形成した定着部に穿設された小
孔の全ての箇所、あるいは適宜選択した箇所に木製小杭
を打ち立てると共に、凸条部の高さ付近まで土、砂利、
石等を敷き詰め、突出状となった木製小杭間に、適宜束
ねられた粗朶を掛け渡し状に絡み付けて柵状となすよう
にした法面工法である。
【0018】また、この基本的な構成からなる法面工法
は、更に具体的には、施工範囲となる地面を平滑状に整
地し、その地面に直接、あるいは定着用のマットを敷設
し、複数個の護岸用ブロックを当接状に連続して敷き詰
め、各一個ずつの隅切欠き部が隣接、対峙して形成する
空間内に夫々突出状となっている複数個の露出金具部
を、別体の連結金具でまとめて連結し、全体を一体的に
連結した上、隣接するブロック本体の端切欠き部同士が
隣接、対峙して形成される空間内、および各ブロック本
体の略中央に貫通状に形成した定着部、またはブロック
本体肉厚方向に陥没状に形成した定着部に穿設された小
孔の全ての箇所、あるいは適宜選択した箇所に木製小杭
を打ち立てると共に、凸条部の高さ付近まで土、砂利、
石等を敷き詰め、突出状となった木製小杭間に、適宜束
ねられた粗朶を掛け渡し状に絡み付けて柵状となすよう
構成し、該粗朶によって囲まれた範囲内およびその周辺
付近を覆土、均整締固め状となし、その上層に植物種子
を適宜播種してなる播種ネット体もしくは播種シート体
を敷設、定着させるようにした構成を要旨とする法面工
法であるということができる。
【0019】更に、他の表現で示すならば、施工範囲と
なる地面を平滑状に整地し、その地面に直接、あるいは
定着用のマットを敷設し、複数個の護岸用ブロックを当
接状に連続して敷き詰め、各一個ずつの隅切欠き部が隣
接、対峙して形成する空間内に夫々突出状となっている
複数個の露出金具部を、別体の連結金具でまとめて連結
し、全体を一体的に連結した上、隣接するブロック本体
の端切欠き部同士が隣接、対峙して形成される空間内、
および各ブロック本体の略中央に貫通状に形成した定着
部、またはブロック本体肉厚方向に陥没状に形成した定
着部に穿設された小孔の全ての箇所、あるいは適宜選択
した箇所に木製小杭を打ち立てると共に、凸条部の高さ
付近まで土、砂利、石等を敷き詰め、突出状となった木
製小杭間に、適宜束ねられた粗朶を掛け渡し状に絡み付
けて柵状となすよう構成し、該粗朶によって囲まれた範
囲内およびその周辺付近に栗石を充填状に敷き詰め、定
着させたものとする法面工法であるということもでき
る。
【0020】施工範囲となる地面は、当該護岸用ブロッ
クを用いた法面工法を実施可能な地形の全てを含むもの
であって、具体的には、河岸、河床、ダム、海岸、港
湾、および道路の法面等であるということができ、例え
ば護岸工、法留工、法覆工、根固工、水制工、護床工、
暗渠排水工等を対象とし、複数の護岸用ブロックを別体
の連結金具で連結する構造とすることにより、傾斜地か
ら平坦な土地への連続する地面にも設置可能である外、
連結金具による連結部分が充分な屈撓性を発揮し得るの
で、急流や洪水等によって洗掘が発生し易い場所や、不
等沈下の発生し易い軟弱地盤等についても、その施工範
囲の対象とすることが可能である。
【0021】定着用マットは、護岸用ブロック間の隙間
から土砂を流失させてしまったり、洗堀による崩壊して
しまったりすることを阻止し、複数の護岸用ブロックと
地面との間に介在して護岸用ブロックの無用な沈み込み
や、ズレ動きを阻止し、あるいは水の浸透を防止する等
の機能を果たすものとすることができ、護岸用ブロック
や覆土等による荷重を受けて破損してしまうことのない
充分な強度を有するものを採用すべきであり、天然繊維
素材や合成繊維素材等からなる透水性のあるシートを使
用したり、合成ゴムや合成樹脂からなる防水シート等を
用いることが可能である。
【0022】小杭は、護岸用ブロックの土や石等が敷き
詰められた何れかの箇所に、貫を形成する粗朶の束を支
柱状に支持する機能を果たすものであって、粗朶を絡め
て作られる柵状体を支持するに充分な寸法および強度を
有する木製素材からなるものを選択すべきであり、加工
木材や集成材を用いることも可能ではあるが、資源の有
効利用からして間伐材等、比較的利用価値の少ない天然
木材によるものとし、その先端部を打ち込み容易な先鋭
状に削り取ったものとして使用するのが望ましいといえ
る。
【0023】粗朶は、小杭間に掛け渡し状に絡み付けら
れ、柵状の貫部分を形成する機能を果たすものであり、
適度な透水性を有すると共に、堅固なる粘質性をもつ木
質素材を採用するものであり、自然に生息する広葉樹、
具体的には、栗、楢、クロモジ、牛殺し、ツバキ、マン
サク、樫、カエデ、サクラ、エゴ、リョウブ、ナナカマ
ド等、多様な雑木の枝から、小杭間に掛け渡し状に取着
可能な程度の長さ寸法のものに略切り揃えられたものを
適宜直径となるように一まとめにした上、それら適所
を、針金、ビニール紐、ロープ、藁縄等を用いて束ね、
不用意に崩壊、分離してしまうことがないようしたもの
とし、土中に埋入されて適宜期間を経過すると自然に定
着して植生、繁茂し、再び雑木となって粗朶の原材料に
活用できるものとなる。
【0024】播種ネットおよび播種シート体は、法面工
法を施した地面の表層に草花や草木等を繁殖させ、施工
後の早期の中に植物の根が法面を補強し、且つ動植物の
生態系を復元する機能を果たすものであり、生分解性を
有する素材からなるネットやシート体に、植物種子を含
む塗料を吹き付け塗装したものや、植物種子を含む粘着
剤を付着、乾燥させてなるもの等、既にこの主の用途に
供されているものの使用が可能であり、植物が充分に根
付くまでの間、簡単に移動してしまわないよう、杭や重
石等で確り定着させるよう敷設しなければならない。以
下、図面に示すこの発明を代表する幾つかの実施例につ
いて具体的な説明を加えることにより、この発明がより
明確に把握できるようにする。
【0025】
【実施例1】図1の護岸用ブロックの斜視図、図2の護
岸用ブロックを設置する状態の斜視図、および図3の護
岸用ブロック同士の連結構造の斜視図に示される事例
は、四隅に隅切欠き部を有する正方形様の平面輪郭形に
形成したブロック本体に形成したものであって、この発
明の基本的構成な構成を兼ね備えた護岸用ブロックの代
表的な一実施例を示すものであり、護岸用ブロック1
は、平面輪郭形状が一辺を約1m前後の寸法に設定され
た正方形様であって、上下肉厚寸法が約160mmのコ
ンクリート製ブロック本体11からなり、その四隅に
は、夫々半径120〜150mm程度の四半円形状とな
る平面扇形状の隅切欠き部2,2,……が上下肉厚方向
に渡り形成され、また、外郭側壁部を形成する各四辺の
略中央には、同様に半径120〜150mm程度の平面
半円形状の半円扇形状をなす、端切欠き部3,3,……
を上下肉厚部分に渡って形成してなるものである。
【0026】隅切欠き部2,2,……の上下左右略中央
の壁面部には、基部をブロック本体11内に埋設状に埋
め込む状態に一体化された、略U字型状の露出金具部2
1,21,……を、ブロック本体の正方形様の対角線方
向へ向けて突出するよう設け、ブロック本体11の中央
には、直径240〜300mm程度の平面円形状の定着
部4を上下肉厚方向に貫通するよう形成し、該定着部4
の周囲となるブロック本体上面には、幅120mm程
度、高さ120mm程度に設定された直線状の凸条部
5,5,……を、平面略井桁状の配置とし、交叉部の一
方を不連続状に分断したものに突設、形成している。
【0027】複数の護岸用ブロック1,1,……は、図
2中に示すように,平滑状に整地された地上に整然と整
列状に敷き詰められた状態に敷設可能であり、図3に示
されるように,敷き詰めた四個の護岸用ブロック1,
1,……の互いの隣接、対峙状に配置する露出金具部2
1,21,……を、シャックルからなる別体の連結金具
6でまとめ、一体的に連結することが可能な構造として
ある。
【0028】
【実施例2】図6の陥没状の定着部を有する護岸用ブロ
ックの斜視図に示される事例は、この発明の護岸用ブロ
ックに包含される他の実施例を示すものであり、底部壁
面を略平面正方形状とし、防水性を確保可能とするよう
構成されたものであり、護岸用ブロック1は、底面側の
肉薄部41,41,……を除く基本形状を、図1に示し
た前述の護岸用ブロックと同様とし、隅切欠き部2,
2,……、端切欠き部3,3,……、および定着部4の
夫々を陥没状に形成し、上下肉厚約50mm前後の肉薄
部41,41,……を形成し、中央の定着部4の中心部
分には、肉薄部41を上下肉厚方向に貫通する直径20
〜50mm程度の小孔42を穿孔したものに形成された
ものとなっている。
【0029】
【作用】以上のとおりの構成からなるこの発明の護岸用
ブロック1は、図2の護岸用ブロックを設置する状態の
斜視図、図4の設置した護岸用ブロック上に覆土した状
態の斜視図、図5の護岸用ブロックに粗朶を施す状態の
斜視図に、各工程が示される護岸用ブロックを使用する
法面工法によって施工可能である。即ち、図2中に示す
ように施工範囲となる傾斜した地面を平滑状に整地した
上、設置当初のブロックの沈下を防ぐと共に、透水性を
確保できる厚地の天然繊維からなるフェルト状のマット
7を敷設し、施工範囲の敷地下端に沿って、図示してい
ない止水矢板を所定深さまで打設し、同止水矢板上端に
下面に形成された嵌合用溝部を噛合状とするようにして
法留ブロック8,8,……を設置するか、または、該止
水矢板上端に型枠を組み付け、その型枠にコンクリート
ミルクを流し込み、法留ブロック8,8,……を直接的
に打設形成する。
【0030】こうして直線状に配列された法留ブロック
8,8,……を基準とし、一端面を当接させるようにし
て、図1に示す護岸用ブロック1,1,……の複数個を
連続して敷き詰め、隣接し対峙する隅切欠き部2,2,
……が形成する空間内に夫々突出状となっている複数個
の露出金具部21,21,……を、シャックルからなる
別体の連結金具6で一体的にまとめ、ある程度の角度範
囲で屈撓性を確保した状態に連結し、施工範囲に渡って
敷設された護岸用ブロック1,1,……全体を一体化す
る。
【0031】図4中に示すように、平面半円形に形成さ
れた端切欠き部3,3を対峙させることによって形成さ
れる略円筒形状の空間部と、定着部4,4,……の夫々
の中心付近に、所定高さの木製小杭43,43,……を
打ち立てると共に、各端切欠き部3,3,……で形成さ
れる空間部および定着部4,4,……を含む凸条部5,
5,……の高さ付近まで土を敷き詰めた後、図5中に示
すように、突出状となっている木製小杭43,43,…
…の隣接するもの同士の間に、適宜束ねられた粗朶4
4,44,……を掛け渡し状に絡み付け、要所要所を縄
や蔓等を用いて柵状となるよう縛り付けて組み立て、木
製小杭43,43,……と粗朶44,44,……とによ
って組み立てられた柵構造の範囲内、およびその周辺付
近に土、砂、栗石等を敷き詰め、均整締固め状とし、必
要に応じてその上層に草花の種子を定着させた図示して
いない種子シートを敷設する。
【0032】また、図6に示すように、隅切欠き部2,
2,……、端切欠き部3,3,……および定着部4の底
面付近に肉薄部41を形成した護岸用ブロック1を敷設
する場合にも、図2ないし図5に示した工程と略同様の
敷設が可能であり、護岸用ブロック1,1,……の下層
に敷設するマット7に天然ゴムや合成樹脂等の素材から
なるシートを用いれば透水を防ぐものとなり、木製小杭
43,43,……を打ち立てる際には、定着部4の小孔
42に打ち立て、隅切欠き部2,2,……および端切欠
き部3,3,……が形成する空間部内には、木製小杭4
3,43,……の下端が薄肉部41に達する深さまで埋
設し、粗朶44,44,……を柵状に装着することが可
能である。
【0033】
【効果】以上のとおり、この発明の護岸用ブロックによ
れば、工場生産されたブロックを輸送および敷設する際
に、四隅に設けられた露出金具部をクレーン等で吊り下
げ移動させ、施工範囲に隣接するよう敷き詰め、対峙状
に配置された複数個の露出金具部を別体の連結金具でま
とめて連結することにより、隣接するブロック同士が、
所定角度範囲で屈撓可能な状態で一体化され、設置場所
に沈下等の地形の変動が生じても、不用意にブロックが
剥がれたり、沈み込んで法面が崩壊してしまうことを防
止することができ、端切欠き部や定着部に土や石等を充
填した状態に地中に埋設すれば、地表と、ブロック本体
を挟んだ地下との土壌を連続したものとして、強固な定
着構造を形成することができる上、定着部や端切欠き部
が形成する空間部に小杭を打ち立て、粗朶を絡み付け、
粗朶柵工や粗朶沈床等を形成可能な構造なので、生態系
を分断することがなく、自然環境にもやさしい法面を造
りだすことができるという秀れた特徴を得ることができ
るものである。
【0034】また、この発明の護岸用ブロックを用いた
法面工法によれば、複数の護岸用ブロックを敷き詰めた
状態で連結し、地中に埋設状とすることによってコンク
リートブロックによる強固な法面を形成することができ
る上、該護岸用ブロックの定着部および端切欠き部が形
成する空間部の夫々に小杭を打ち立て、各小杭間に粗朶
を絡み付けることにより、コンクリートブロックだけで
は得ることができなかった自然の生態系を確保すること
ができる法面を実現することができ、施工後には良好な
自然環境を回復することが可能となり、更に、粗朶柵工
を施した範囲に土や砂、栗石等を充填、敷設したものと
して、水際や河床等において土壌の流失や洗掘を防止
し、水生植物の繁殖を促し、良好な魚礁を作り出すもの
となり、河川の自然な浄化作用を引き出し、汚濁の発生
を抑えて清浄な水質に保つことができるようになる外、
陸上に設置した部分では、粗朶柵工を埋設した上層に、
播種ネット体や播種シート体を敷設、定着させたものと
して極めて早期の中に、改修前と同等の自然環境を回復
させることができるという秀れた効果を発揮するものと
なる。
【0035】特に、実施例に説明した護岸用ブロック、
およびそれを使用する法面工法は、上記した特徴に加
え、平面正方形様の護岸用ブロック1の一辺を約1メー
トル前後という寸法に設定したことにより、それよりも
大型もしくは小型に形成された他ブロックよりも敷設作
業を効率的に行うことができる上、図1および図3に示
したように、定着部4および対峙させた端切欠き部3,
3によって形成される空間部の形状を直径240〜30
0mm程度の略円筒形状に揃えた構造とすることによ
り、地中に埋設された場合の敷設範囲に渡る上下地層の
連結強度を均等なものにすると共に、全体的な透水性を
均質なものとすることができるので、法面強度の確保と
自然環境の保全との双方を同時に実現可能とすることが
できるという効果が得られるものとなる。
【0036】また、平面略井桁状に形成した凸条部5,
5,……の交叉部を不連続状としてあって、敷設範囲に
渡る上層覆土の連結強度を確保すると共に、水捌けを良
くした法面形成の実現が可能になり、更に、定着部4お
よび端切欠き部3,3によって形成された空間部の夫々
に打ち立てられた木製小杭43,43,……間に、粗朶
44,44,……を掛け渡す状態に絡み付けた構造とし
てあって、木製小杭43,43,……を地面に直接打ち
立てた粗朶柵工に比較し、格段に強い定着力を期待でき
るものとすることができるので、多自然型の施設として
注目されながら、これまで洗掘や沈降に対する耐久強度
の面で不安があり、設置不可能とされていたような箇所
にも、十分な強度を確保した上、自然に優しい粗朶柵工
の実現が容易になるという卓越した特徴を有するものと
なっている。
【0037】叙述の如く、この発明の護岸用ブロック、
およびそれを使用する法面工法は、その新規な構成によ
って所期の目的を遍く達成可能とするものであり、しか
も製造も容易であって、従前からのコンクリートブロッ
クを敷設しただけの法面施設に比較し、洗掘や沈降に対
する耐久強度に秀れ、長期的な観点からして遥かに経済
的なものとすることができる上、施工作業の効率自体も
大幅に高めることができ、費用の削減と工期の短縮とを
確実に達成可能にするものであり、自然環境の保全にも
大いに威力を発揮することから、遅れ気味の治水事業の
推進に何等支障を来すこともなく、しかも利水、環境保
全という本来護岸に必要であった筈の機能も十分満足さ
せることができるようにする護岸構造として、河川管理
者や建設業界は固よりのこと、一般市民からも高い評価
が得られるものとなって、広範に渡って利用、普及して
いくものと予想される。
【図面の簡単な説明】
図面は、この発明の護岸用ブロック、およびそれを使用
する法面工法の技術的思想を具現化した代表的な幾つか
の実施例を示すものである。
【図1】護岸用ブロックの構造を示す斜視図である。
【図2】護岸用ブロックを法面に敷き詰める作業を示す
斜視図である。
【図3】護岸用ブロックの連結構造を示す斜視図であ
る。
【図4】木製小杭を打ち立てた状態を示す法面の斜視図
である。
【図5】粗朶を柵状に設置した状態を示す斜視図であ
る。
【図6】底面部付近に肉薄部を形成した護岸用ブロック
を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 護岸用ブロック 11 同 ブロック本体 2 隅切欠き部 21 同 露出金具部 3 端切欠き部 4 定着部 41 同 肉薄部 42 同 小孔 43 同 木製小杭 44 同 粗朶 5 凸条部 6 連結金具(シャックル) 7 マット 8 法留ブロック

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平面輪郭形が少なくとも三隅に夫々隅切
    欠き部を有する多角形様のブロック本体となし、該ブロ
    ック本体の各隅切欠き部に夫々露出金具部を突設、形成
    すると共に、同ブロック本体略中央には、その肉厚方向
    に貫通状とするか、一部肉厚方向に薄肉部を残した陥没
    状とするかした定着部を形成した上、その周囲となるブ
    ロック本体上面には、直線状または曲線状、あるいは直
    線と曲線を組み合わせてなり、互いに交叉する部分があ
    れば、当該交叉部分において不連続状とした所定高さの
    凸条部を突設、形成してなるものとしたことを特徴とす
    る護岸用ブロック。
  2. 【請求項2】 平面輪郭形が、四隅には夫々四半円形状
    の隅切欠き部、各辺略中央には夫々半円形状の端切欠き
    部を有する正方形様のブロック本体となし、該ブロック
    本体の各隅切欠き部に夫々露出金具部を突設、形成する
    と共に、同ブロック本体略中央には、その肉厚方向に貫
    通状とするか、一部肉厚方向に薄肉部を残した陥没状と
    するかした円形状の定着部を形成した上、その周囲とな
    るブロック本体上面には、平面略井桁状であって、同井
    桁の交叉部分を不連続状とした所定高さの凸条部を突
    設、形成してなるものとしたことを特徴とする護岸用ブ
    ロック。
  3. 【請求項3】 平面輪郭形が少なくとも四隅に隅切欠き
    部を有する正方形様のブロック本体となし、該ブロック
    本体の各隅切欠き部に夫々露出金具部を突設、形成する
    と共に、同ブロック本体略中央には、その肉厚方向に貫
    通状とするか、一部肉厚方向に薄肉部を残した陥没状と
    するかした定着部を形成した上、その周囲となるブロッ
    ク本体上面には、平面略井桁状であって、同井桁の交叉
    部分を不連続状とした所定高さの凸条部を突設、形成し
    てなるものとし、同一平面内に同一構造のブロック本体
    を当接状に連続して敷き詰めたときの、隣接する四個の
    ブロック本体における各一個ずつの隅切欠き部が隣接、
    対峙して形成される空間内に夫々突出状となっている四
    個の露出金具部を、別体の連結金具でまとめて連結する
    ようにしたことを特徴とする護岸用ブロック。
  4. 【請求項4】 定着部は、ブロック本体肉厚方向に薄肉
    部を残した陥没状のものであって、該薄肉部の略中央に
    は、その肉厚方向に貫通する小孔の穿設されてなるもの
    とした、請求項1ないし3何れか記載の護岸用ブロッ
    ク。
  5. 【請求項5】 施工範囲となる地面を平滑状に整地し、
    その地面に直接、あるいは定着用のマットを敷設し、複
    数個の護岸用ブロックを当接状に連続して敷き詰め、各
    一個ずつの隅切欠き部が隣接、対峙して形成する空間内
    に夫々突出状となっている複数個の露出金具部を、別体
    の連結金具でまとめて連結し、全体を一体的に連結した
    上、隣接するブロック本体の端切欠き部同士が隣接、対
    峙して形成される空間内、および各ブロック本体の略中
    央に貫通状に形成した定着部、またはブロック本体肉厚
    方向に陥没状に形成した定着部に穿設された小孔の全て
    の箇所、あるいは適宜選択した箇所に木製小杭を打ち立
    てると共に、凸条部の高さ付近まで土、砂利、石等を敷
    き詰め、突出状となった木製小杭間に、適宜束ねられた
    粗朶を掛け渡し状に絡み付けて柵状となすようにしてな
    る、請求項1ないし4何れか記載の護岸用ブロックを使
    用した法面工法。
  6. 【請求項6】 施工範囲となる地面を平滑状に整地し、
    その地面に直接、あるいは定着用のマットを敷設し、複
    数個の護岸用ブロックを当接状に連続して敷き詰め、各
    一個ずつの隅切欠き部が隣接、対峙して形成する空間内
    に夫々突出状となっている複数個の露出金具部を、別体
    の連結金具でまとめて連結し、全体を一体的に連結した
    上、隣接するブロック本体の端切欠き部同士が隣接、対
    峙して形成される空間内、および各ブロック本体の略中
    央に貫通状に形成した定着部、またはブロック本体肉厚
    方向に陥没状に形成した定着部に穿設された小孔の全て
    の箇所、あるいは適宜選択した箇所に木製小杭を打ち立
    てると共に、凸条部の高さ付近まで土、砂利、石等を敷
    き詰め、突出状となった木製小杭間に、適宜束ねられた
    粗朶を掛け渡し状に絡み付けて柵状となすよう構成し、
    該粗朶によって囲まれた範囲内およびその周辺付近を覆
    土、均整締固め状となし、その上層に植物種子を適宜播
    種してなる播種ネット体もしくは播種シート体を敷設、
    定着させたものとしてなる、請求項1ないし4何れか記
    載の護岸用ブロックを使用した法面工法。
  7. 【請求項7】 施工範囲となる地面を平滑状に整地し、
    その地面に直接、あるいは定着用のマットを敷設し、複
    数個の護岸用ブロックを当接状に連続して敷き詰め、各
    一個ずつの隅切欠き部が隣接、対峙して形成する空間内
    に夫々突出状となっている複数個の露出金具部を、別体
    の連結金具でまとめて連結し、全体を一体的に連結した
    上、隣接するブロック本体の端切欠き部同士が隣接、対
    峙して形成される空間内、および各ブロック本体の略中
    央に貫通状に形成した定着部、またはブロック本体肉厚
    方向に陥没状に形成した定着部に穿設された小孔の全て
    の箇所、あるいは適宜選択した箇所に木製小杭を打ち立
    てると共に、凸条部の高さ付近まで土、砂利、石等を敷
    き詰め、突出状となった木製小杭間に、適宜束ねられた
    粗朶を掛け渡し状に絡み付けて柵状となすよう構成し、
    該粗朶によって囲まれた範囲内およびその周辺付近に栗
    石を充填状に敷き詰め、定着させたものとしてなる、請
    求項1ないし4何れか記載の護岸用ブロックを使用した
    法面工法。
JP2000297384A 2000-09-28 2000-09-28 護岸用ブロック、およびそれを使用する法面工法 Expired - Fee Related JP3755806B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000297384A JP3755806B2 (ja) 2000-09-28 2000-09-28 護岸用ブロック、およびそれを使用する法面工法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000297384A JP3755806B2 (ja) 2000-09-28 2000-09-28 護岸用ブロック、およびそれを使用する法面工法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002105928A true JP2002105928A (ja) 2002-04-10
JP3755806B2 JP3755806B2 (ja) 2006-03-15

Family

ID=18779506

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000297384A Expired - Fee Related JP3755806B2 (ja) 2000-09-28 2000-09-28 護岸用ブロック、およびそれを使用する法面工法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3755806B2 (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100406812B1 (ko) * 2002-09-23 2003-11-21 상원개발산업주식회사 격자형 망태블럭
KR100870825B1 (ko) * 2007-04-09 2008-11-27 최숙경 방패연 키형 식생 블럭
CN103046559A (zh) * 2011-10-13 2013-04-17 王文斌 内置钢筋骨架连锁防护混凝土砌块
CN103074901A (zh) * 2013-01-28 2013-05-01 河海大学 大坡角护坡的砌块结构及其护坡方式
KR101494898B1 (ko) * 2014-07-03 2015-02-17 (주)도정건설 하천용 인공 어초
KR200476577Y1 (ko) * 2014-09-18 2015-03-11 제일콘텍 주식회사 사면안정용 식생블록
CN105064277A (zh) * 2015-07-15 2015-11-18 隗寿宏 生态水工河床用砌块结构
CN106088116A (zh) * 2016-08-04 2016-11-09 苏州汇诚智造工业设计有限公司 一种人字形护坡植草砖及其制造和施工方法
JP6209704B1 (ja) * 2017-07-07 2017-10-04 前田工繊株式会社 防災ブロックマット
JP2018048441A (ja) * 2016-09-20 2018-03-29 国立大学法人 琉球大学 消波ブロック
CN115030098A (zh) * 2022-07-04 2022-09-09 中国人民解放军陆军勤务学院 一种用于天然边坡的防冲刷装置及布设方法
CN117845833A (zh) * 2024-03-07 2024-04-09 西安理工大学 一种水利工程边坡的抗冲击结构及其应用

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100406812B1 (ko) * 2002-09-23 2003-11-21 상원개발산업주식회사 격자형 망태블럭
KR100870825B1 (ko) * 2007-04-09 2008-11-27 최숙경 방패연 키형 식생 블럭
CN103046559A (zh) * 2011-10-13 2013-04-17 王文斌 内置钢筋骨架连锁防护混凝土砌块
CN103074901A (zh) * 2013-01-28 2013-05-01 河海大学 大坡角护坡的砌块结构及其护坡方式
KR101494898B1 (ko) * 2014-07-03 2015-02-17 (주)도정건설 하천용 인공 어초
KR200476577Y1 (ko) * 2014-09-18 2015-03-11 제일콘텍 주식회사 사면안정용 식생블록
CN105064277A (zh) * 2015-07-15 2015-11-18 隗寿宏 生态水工河床用砌块结构
CN106088116A (zh) * 2016-08-04 2016-11-09 苏州汇诚智造工业设计有限公司 一种人字形护坡植草砖及其制造和施工方法
JP2018048441A (ja) * 2016-09-20 2018-03-29 国立大学法人 琉球大学 消波ブロック
JP6209704B1 (ja) * 2017-07-07 2017-10-04 前田工繊株式会社 防災ブロックマット
JP2019015108A (ja) * 2017-07-07 2019-01-31 前田工繊株式会社 防災ブロックマット
CN115030098A (zh) * 2022-07-04 2022-09-09 中国人民解放军陆军勤务学院 一种用于天然边坡的防冲刷装置及布设方法
CN115030098B (zh) * 2022-07-04 2024-02-09 中国人民解放军陆军勤务学院 一种用于天然边坡的防冲刷装置及布设方法
CN117845833A (zh) * 2024-03-07 2024-04-09 西安理工大学 一种水利工程边坡的抗冲击结构及其应用
CN117845833B (zh) * 2024-03-07 2024-05-28 西安理工大学 一种水利工程边坡的抗冲击结构及其应用

Also Published As

Publication number Publication date
JP3755806B2 (ja) 2006-03-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5697736A (en) Seawalls and shoreline reinforcement systems
US6893193B2 (en) Self-anchoring fiber block system
US5160215A (en) Ground surfacing and erosion control device
US9644334B2 (en) Methods of and systems for controlling water flow, breaking water waves and reducing surface erosion along rivers, streams, waterways and coastal regions
US8448279B2 (en) Ecologically-sound waterway culvert restoration
JP2002105928A (ja) 護岸用ブロック、およびそれを使用する法面工法
KR100860748B1 (ko) 허니셀 녹화공법
JPH04504151A (ja) 透水形防波堤
KR200426893Y1 (ko) 생태계 보호를 위한 목재방틀
JP2002201627A (ja) 砂防又は護岸工事方法、並びに、砂防又は護岸用構造物
JP3373448B2 (ja) 自然石連結構造物
KR100828222B1 (ko) 육각형상의 다기능 블럭
KR200300440Y1 (ko) 친환경 구축력 옹벽블록
KR100743550B1 (ko) 세굴방지블럭
KR101684340B1 (ko) 연안의 세굴방지구조 및 그것의 설치방법
KR102264637B1 (ko) 바이오 폴리머 피복 다공성 골재를 이용한 콘크리트 블록 존치형 수변사면 침식방지 구조체 및 그 시공방법
JP2696072B2 (ja) 護岸護床用ブロック
JP2852879B2 (ja) 河川用覆土ブロックおよびコンクリート覆土ブロック護岸
AU2015258319B2 (en) Erosion prevention arrangement
JP2001003335A (ja) 自然石連結ブロックおよび自然石連結構造物
KR200356111Y1 (ko) 호안블록
KR200262761Y1 (ko) 하천 제방 도로의 콘크리트 블록구조
KR200429763Y1 (ko) 세굴방지블럭
JP5408725B2 (ja) 生物共生用護岸パネル材及び生物共生型護岸
JP3016040U (ja) 前面空積み背面練り積み土留擁壁

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051104

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20051115

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20051216

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees