JP2002084023A - 光ファイバアンプ、励起光源モジュール及び光システム - Google Patents

光ファイバアンプ、励起光源モジュール及び光システム

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JP2002084023A
JP2002084023A JP2001195608A JP2001195608A JP2002084023A JP 2002084023 A JP2002084023 A JP 2002084023A JP 2001195608 A JP2001195608 A JP 2001195608A JP 2001195608 A JP2001195608 A JP 2001195608A JP 2002084023 A JP2002084023 A JP 2002084023A
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optical
optical fiber
light
light source
wavelength band
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Application number
JP2001195608A
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English (en)
Inventor
Takeji Yamaguchi
武治 山口
Hideo Aoyanagi
秀雄 青柳
Toshiaki Tsuda
寿昭 津田
Yuichiro Irie
雄一郎 入江
Etsuji Katayama
悦治 片山
Takeo Shimizu
健男 清水
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】装置の小型化、コストダウン化を図ることがで
き、光ファイバの取りまわしが簡便で融着箇所を増やさ
ず、収納性や取り扱いに優れた光ファイバアンプ、励起
光源モジュール及び光システムを提供する。 【解決手段】本発明の光ファイバアンプは、励起光を出
力する励起光源1と、励起光源1から出力された励起光
を第1の光ファイバ2に供給することによって、第1の
光ファイバ2に入力された信号光を増幅して出力する光
増幅部3とを有し、励起光源1と光増幅部3とを接続す
る第2の光ファイバ9に設けられ、光増幅部3側からの
信号光を第2の光ファイバ9中のクラッドモードに放射
させて減衰させる長周期グレーティングなどの光フィル
タ10を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバアン
プ、励起光源モジュール及び光システムに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、光ファイバアンプは、エルビウ
ム(Er)などの希土類元素がドープされた光ファイバ
を用いることにより、光ー電気変換を伴わずに光信号を
増幅することができる。
【0003】図10は、従来の光ファイバアンプFA2
の構成を示すブロック図である。図10に示すように、
従来の光ファイバアンプFA2は、励起光を出力する励
起光源1と、その励起光源1から出力された励起光を第
1の光ファイバ2に供給することによって、第1の光フ
ァイバ2に入力された信号光を増幅して出力する光増幅
部3とを有する。
【0004】励起光源1は半導体レーザモジュール(L
Dモジュール)などが用いられ、例えば、980nm帯
の励起光を出力する。
【0005】第1の光ファイバ2は、例えば1550n
m帯の信号光を増幅する場合には、エルビウム(Er)
がドープされたエルビウムドープ光ファイバが用いられ
る。
【0006】光増幅部3は、信号光が入力する入力端子
4と、増幅された信号光が出力する出力端子5と、入力
端子4側から出力端子5側の方向だけ信号光を伝送さ
せ、反対方向への伝送を防止する第1のアイソレータ6
及び第2のアイソレータ7と、第1の光ファイバ2内を
伝送する信号光と励起光源1から第2の光ファイバ9内
を伝送して供給された励起光とを合波する光カプラなど
の光合波器8とを有する。
【0007】入力端子4から入力された信号光は、第1
のアイソレータ6を介して第1の光ファイバ2内を伝送
し、光合波器8に入力される。一方、励起光源1から出
力された励起光は、第2の光ファイバ9、光合波器8を
介して光ファイバ2に入力される。
【0008】光ファイバ2は入力された励起光により励
起状態になり、信号光を増幅する。増幅された信号光
は、光合波器8、第2のアイソレータ7を介して出力端
子5から出力される。
【0009】従来の光ファイバアンプFA2では、光増
幅部3からの光が漏れて第2の光ファイバ9を介して励
起光源1に到達する場合がある。光増幅部3から漏れた
光は、励起光源1の発光作用を乱す雑音成分になるとと
もに、励起光源1内の反射点(例えば光ファイバの端
部)から反射して反射戻り光となり、光増幅部3の増幅
作用を乱す雑音成分にもなる。
【0010】また、本発明者の行った実験によれば、9
80nm帯LDモジュールを用いた励起光源1における
1545nm帯の波長の光の反射率は、機種によって−
5dB〜−13dBまでばらついた。これは多くの98
0nm帯LDモジュールが特に1550nm帯での反射
を考慮しないで設計されているためである。そのため、
光増幅部3に戻る反射戻り光の光量もばらつくことにな
り、光の増幅作用を調整することは非常に困難となる。
もし1550nm帯の反射を考慮して、LDモジュール
やLDモジュール内のレーザチップの設計を変更する
と、LDモジュールの他の特性(例えば出力パワーな
ど)が制限されてしまうことになる。
【0011】そこで、励起光源1と光合波器8との間に
光アイソレータを設け、その光アイソレータによって、
光増幅部3からの戻り光が第2の光ファイバ9内を透過
するのを防止する技術が考えられる(以下、従来例1と
いう)。
【0012】また、励起光源1と光合波器8との間にW
DMカプラを設け、そのWDMカプラのポートのうち上
記光増幅部3からの戻り光を出力するポートを無反射終
端する終端器を接続する技術が提案されている(以下、
従来例2という)。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】従来例1では、光アイ
ソレータが高価なものであり、サイズが大きいため、光
ファイバアンプFA2の製造コストがかかり、大型化す
るという問題がある。また、光アイソレータの光学部品
を保持するホルダなどは鉄系の合金で作られているが、
その鉄系の合金が980nm帯の光成分を吸収するの
で、980nm帯の励起光源1を用いる場合には、光ア
イソレータを設けることができないという問題がある。
【0014】従来例2では、WDMカプラは光ファイバ
を2×1の構成にする必要があるため、装置内での光フ
ァイバの取りまわしが不便になったり、融着箇所が増え
るなどの問題があった。また、WDMカプラは補強用の
スリーブ部がほぼ必須であり、その分体積が増したり、
硬いスリーブ部で太さが変わってしまうため、装置内で
の収納や取り扱いが不便であるという問題がある。
【0015】このように、光増幅部や励起光源などの光
装置同士を光ファイバなどの接続手段を介して接続した
光システムでは、同様の問題が起きる可能性を常にはら
んでいる。
【0016】本発明は、装置の小型化、コストダウン化
を図ることができ、光ファイバの取りまわしが簡便で融
着箇所を増やさず、収納性や取り扱いに優れた光ファイ
バアンプ、励起光源モジュール及び光システムを提供す
ることを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の光ファイバアン
プは、励起光を出力する励起光源と、その励起光源から
出力された励起光を第1の光ファイバに供給することに
よって、前記第1の光ファイバに入力された信号光を増
幅して出力する光増幅部とを有する光ファイバアンプに
おいて、前記励起光源と光増幅部とを接続する第2の光
ファイバに設けられ、光増幅部側からの信号光を前記第
2の光ファイバ中で、例えばクラッドモードに放射させ
るなど減衰させる光フィルタを有する、ことを特徴とす
るものである。
【0018】前記光増幅部は、第1波長帯の信号光を増
幅し、前記励起光源は、前記第1波長帯とは異なる第2
波長帯の励起光を出力し、前記光フィルタは、前記第1
波長帯の信号光を前記第2の光ファイバ中で、例えばク
ラッドモードに放射させるなど減衰させるとともに第2
の波長帯の励起光を透過させてもよい。
【0019】前記光フィルタは長周期グレーティングで
あってもよい。
【0020】前記光フィルタは、光透過損失がピークと
なる中心波長が互いに間隔を隔てて異なる、複数の長周
期グレーティングを直列に配列して構成されているか又
はグレーティング周期を一方の端部から他方の端部まで
連続的に変化させたチャープトグレーティングであって
もよい。
【0021】本発明の励起光源モジュールは、励起光を
出力する励起光源を有し、その励起光源から出力された
励起光を光増幅部の第1の光ファイバに供給することに
よって、前記第1の光ファイバに入力された信号光を増
幅させる励起光源モジュールにおいて、前記励起光源と
光増幅部とを接続する第2の光ファイバに設けられ、光
増幅部側からの信号光を前記第2の光ファイバ中で、例
えばクラッドモードに放射させるなど減衰させることを
特徴とするものである。
【0022】前記光増幅部は、第1波長帯の信号光を増
幅し、前記励起光源は、前記第1波長帯とは異なる第2
波長帯の励起光を出力し、前記光フィルタは、前記第1
波長帯の信号光を前記第2の光ファイバ中で、例えばク
ラッドモードに放射させて減衰させるとともに、第2の
波長帯の励起光を透過させる。
【0023】前記光フィルタは長周期グレーティングで
あってもよい。
【0024】前記光フィルタは、光透過損失がピークと
なる中心波長が互いに間隔を隔てて異なる、複数の長周
期グレーティングを直列に配列して構成されているか又
はグレーティング周期を一方の端部から他方の端部まで
連続的に変化させたチャープトグレーティングであって
もよい。
【0025】本発明の光システムは、第1波長帯の光を
発する第1光装置と、第2の波長帯の光を発する第2光
装置とが接続手段により接続され、前記第1光装置が発
した第1波長帯の光は前記接続手段を通して前記第2光
装置に混入させず、第1光装置が発した第1波長帯の光
が前記接続手段もしくは前記第2光装置から前記第1光
装置に戻らせず、かつ前記第2光装置から発した第2波
長帯の光を、前記接続手段を通して前記第1光装置に伝
送する光部品を備えていることを特徴とするものであ
る。
【0026】本発明によれば、励起光源(第2光装置)
と光増幅部(第1光装置)とを接続する第2の光ファイ
バ(接続手段)に、光増幅部側からの光を第2の光ファ
イバ中で減衰させる光フィルタ(光部品)を設けたの
で、光増幅部からの光が漏れて第2の光ファイバを介し
て励起光源に到達するのを防止することができ、また、
たとえ励起光源内の反射点(例えば光ファイバの端部)
から反射しても、その反射戻り光が光増幅部に到達する
のを防止することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。なお、図10に示す従来の光
ファイバアンプFA2と同一の構成要素は同一の符号を
付して説明を適宜省略する。
【0028】図1は、本発明の実施の形態に係る光ファ
イバアンプFA1の構成を示すブロック図である。図1
に示すように、本発明の実施の形態では、励起光源1と
光増幅部3とを接続する第2の光ファイバ9に光フィル
タ10を有することを特徴としている。この光フィルタ
10は、光増幅部3側からの光を第2の光ファイバ9中
のクラッドモードに放射させて減衰させることができ
る。そして、励起光源1と光フィルタ10とにより励起
光源モジュール11を構成している。
【0029】光フィルタ10としては、光ファイバのコ
ア部の光軸方向の屈折率が周期的に変化する屈折率縞を
有する長周期ファイバグレーティング(LPG)が用い
られる。LPGは、通常の反射を目的とした短周期グレ
ーティングに比べるとグレーティング周期が100倍程
度大きい約100μm〜約1000μmになっているも
のである。
【0030】LPGを製造する場合、図2(A)に示す
ように、まず、ゲルマニウムをドープした石英からなる
コア部12を有する光ファイバ13の上部に長周期マス
ク14(金属板に複数個の細窓を所定の間隔を隔てて形
成したり、石英ガラス板に誘電体多層膜を蒸着して形成
する)を配置し、次いで、その長周期マスク14の上か
ら紫外光15(例えばアルゴンレーザ)を照射する。紫
外光15が照射されたコア部12は、その屈折率が高め
られてコア部12に屈折率縞12aが形成される。以上
の工程を経てLPGが形成される。
【0031】このLPGを用いた光フィルタ10では、
図2(B)に示すように、励起光源1からの波長λ2
(例えば980nm帯)の励起光は光ファイバの導波モ
ードを透過し、光増幅部3から漏れた波長λ1(例えば
1550nm帯)の信号光は光ファイバのクラッドモー
ドに放射され減衰する。また、たとえ波長λ1の光が励
起光源1から反射戻り光として戻ってきたとしても、光
フィルタ10によって再度減衰されることになるので、
光増幅部3内に戻る光の量を著しく低減することができ
る。
【0032】ここで、グレーティング周期について以下
に説明する。図7(A)は光ファイバのグレーティング
周期と光ファイバのカップリング波長との関係を示すグ
ラフである。
【0033】図7(A)の特性線a〜jに示すカップリ
ング波長は光透過損失の極値(ピーク)となる波長であ
るので、本明細書では、上記カップリング波長を1次モ
ードからN(ここではN=10)次モードの光透過損失
ピーク波長と呼ぶ。なお、同図では、特性線aが1次モ
ード、特性線bが2次モード、特性線cが3次モード、
特性線dが4次モードというように、図の右側から順
に、1,2,3,4・・・10次モードの光透過損失ピ
ークを示している。なお、図7(A)に示す値は25℃
における値である。
【0034】図7(A)に示すように、例えば光ファイ
バに形成するグレーティング周期(ファイバグレーティ
ング周期)を150μm〜約580μmにすることによ
り、波長0.9μm(900nm)〜1.6μm(16
00nm)の範囲内で、複次数モードの光透過損失ピー
ク波長を形成することができる。また、ファイバグレー
ティング周期を変えることにより、各次数モードの25
℃におけるピーク波長を自在に決定することができる。
【0035】例えば、グレーティング周期を約440n
mとした場合、図7(B)に示すように、1次モードか
ら5次モードの光透過損失ピーク波長が形成され、設定
次数モードを4次モードとすると、4次モードの光透過
損失ピーク波長は約1510nmとなり、設定次数モー
ドの次の次数モードである5次モードの光透過損失ピー
ク波長は1610nmよりも長波長側(同図では約16
40nm)となり、伝送帯域のうちの長波長側(154
0nm〜1610nm)においては、光透過損失特性の
最大値と最小値との差が0.5dB以下でほぼフラット
化する。このようなLPGは、グレーティング作製の
際、光ファイバのジャケットを剥きガラス部が露出する
が、その部分を再びジャケットで覆い直すリコート技術
を利用すれば、見た目は普通のファイバと同じであるの
で、収納や取り扱いを通常のファイバと同様に行うこと
ができる。
【0036】図3(A)及び(B)は、光フィルタ10
のグレーティング形成部16を保護する保護部材17の
例を示す。図3(A)に示す保護部材17を適用した例
が図3(C)、(E)であり、図3(B)に示す保護部
材17を適用した例が図3(D)、(F)である。図3
に示すように、LPGでは、グレーティング形成部16
を石英材料からなる保護部材17内に収容するのが好ま
しい。この保護部材17によってグレーティング形成部
16が外部からの影響を受けることを防止でき、光透過
損失特性を保持することができる。
【0037】保護部材17は、図3(A)、(E)に示
すように円柱形状に形成し、グレーティング形成部16
を保持する溝部17aを形成してもよく、図3(B)、
(F)に示すように、一対の半割スリーブを向かい合わ
せに当接させて円筒形状としてもよい。図3(C)、
(D)に示すように、各保護部材17の両端側とグレー
ティング形成部16とは接着剤18により固定されてい
る。
【0038】図4は、980nm帯LDモジュールのピ
グテールファイバの先にLPGを装着した場合における
透過率特性を示すグラフである。ここで、LPGは、長
さ22mm、中心波長(光透過損失がピークとなる波
長)は1545nmとする。
【0039】図4に示すLPGの透過率特性は一方向の
光の伝送に関するものであり、励起光源1からの反射戻
り光がある場合、LPGを2回通過することになるの
で、dB換算で図4の倍の透過率となる。
【0040】例えば1539nm〜1551nmまでの
12nmの範囲で透過率は−6dB以下が得られている
から、この波長範囲で反射率が最大(−5dB)のLD
モジュールを使ったとしても、−5dB+(−6dB)
×2=−17dBの損失が得られることになるので、全
体として12dBも改善されることになる。
【0041】また、本発明者は、中心波長(光通過損失
がピークとなる波長)がおよそ1545nmの長周期グ
レーティング(LPG)のサンプルを2つ試作し(以
下、サンプルS1、サンプルS2という)、1550n
m帯の波長の光の反射率を測定する実験を行った。サン
プルS1及びサンプルS2の通過損失をそれぞれ図8
(A)、(B)に示す。サンプルS1、S2の1550
nm帯における通過損失は、図8に示すように、約ー1
5dB前後である。
【0042】図9は、本発明者の行った実験方法を説明
するための説明図である。図9に示すように、第1〜第
4のポートP1〜P4を備えた光カプラ19を用意し、
1550nm帯の信号光源20からの光が光アイソレー
タ21を通って光カプラの第1のポートP1に入力さ
れ、2分岐され、第2のポートP2と第4のポートP4
から出力される。980nm帯LDモジュール22から
の光が光カプラ19の第2のポートP2に入力され、同
様に第1のポートP1と第3のポートP3から出力され
る。
【0043】光カプラ19の第3のポートP3から出力
された光は、光アイソレータ23を介して光出力測定器
24に入力される。また、光カプラ19の第4のポート
P4から出力された光は光アイソレータ25を介して無
反射終端している。なお、図10中、Lは光ファイバで
ある。
【0044】光出力測定器24により、980nm帯L
Dモジュール22の1550nm帯の光の反射率を、9
80nm帯LDモジュール22と光カプラ19との間に
長周期グレーティングのサンプルS1、S2を装着する
前(図10(A)参照)と装着した後(図10(B)参
照)について、それぞれ測定した。
【0045】
【表1】 表1は、実験結果を示す。表1からわかるように、サン
プルS1を装着した場合には、装着する前に比べ27.
1dB改善され、サンプルS2を装着した場合には、2
6.4dB改善されている。従って、980nm帯LD
モジュール22と光カプラ19との間に長周期グレーテ
ィングを装着することにより、980nm帯LDモジュ
ール22の1550nm帯の光の反射率が著しく減少し
ていることがわかる。
【0046】本発明の実施の形態によれば、励起光源1
と光増幅部3とを接続する第2の光ファイバ9に、光増
幅部3側からの光を第2の光ファイバ9中のクラッドモ
ードに放射させて減衰させる光フィルタ10を設けたの
で、光増幅部3からの光が漏れて第2の光ファイバ9を
介して励起光源1に到達するのを防止することができ、
また、たとえ励起光源1内の反射点(例えば光ファイバ
の端部)から反射しても、その反射戻り光が光増幅部3
に到達するのを防止することができる。その結果、励起
光源1の発光作用を乱す雑音成分や光増幅部3の増幅作
用を乱す雑音成分を低減させることができ、光ファイバ
アンプFA1及び励起光源モジュール11の信頼性を向
上させることができる。
【0047】また、光フィルタ10としてLPGを用い
た場合、ファイバグレーティングは非常に小型で安価で
あり、スリーブ部が不要となる場合が多いので、装置の
小型化及びコストダウン化を図ることができる。
【0048】図5(A)は本発明の他の実施の形態に係
る光ファイバアンプFA1に用いられる光フィルタ10
の構成を示すブロック図であり、(B)は光フィルタ1
0の透過率特性を示すグラフである。
【0049】図5(A)に示すように、本発明の他の実
施の形態では、中心波長がそれぞれ1535nm、15
45nm、1555nmである3個のLPG10a、1
0b、10cをそれぞれ直列に接続して配列することを
特徴としている。この場合、正味の透過率は図5(B)
に示すようになり、−6dB以上の透過率を持つ波長幅
は30nm以上に拡大することができる。
【0050】図6は、長さ2mmのLPGを11段、直
接に接続した場合の透過率特性を示すグラフである。こ
こで、11個のLPGの中心波長は、1535〜155
5nmまで2nmおきに設定した。LPGのトータルの
長さは22nmで図4の結果を得たときと同じである。
多段に接続することにより、同じLPGの長さでも−6
dBの透過率を得るための波長範囲は、1536nm〜
1553nmまでの17nmに広げることができる。多
段接続の段数を増やすことは、LPGの片側からもう一
方の片端までグレーティング周期を連続的に変化させる
こと(いわゆるチャープトグレーティング)とほぼ等価
である。チャープトグレーティングは反射率を広帯域に
低減させるために効果的である。
【0051】本発明は、上記実施の形態に限定されるこ
とはなく、特許請求の範囲に記載された技術的事項の範
囲内において、種々の変更が可能である。
【0052】上記の実施の形態では、光フィルタ10と
してLPGを用いているが、クラッドモードを形成する
手段であれば、これに限定されるものではない。例えば
反射型の2次のグレーティングを形成しても、同様な効
果は得られる。
【0053】また、グレーティングを用いなくても、例
えば光ファイバのコアプロファイルを制御し、光ファイ
バに一定の曲げを与えてもよい。光ファイバに曲げを与
えることによりコア部の屈折率が変化するので、980
nm帯の光はほぼ透過するが、1550nm帯の光は放
射モードに結合するという状態を作ることも可能であ
る。なお、光ファイバを曲げると、短波長側の光から取
り出されるので、この方法では、短波長側の光を減衰さ
せる場合に適用される。
【0054】さらに、放射モード光はクラッド中を漂い
導波モードとは結合しないが、クラッド中に含まれてし
まう光まで問題にする場合には、クラッドとジャケット
の間に光増幅部3からの光を吸収する材料を挟めば、ク
ラッドモード光を吸収することができる。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、励起光源と光増幅部と
を接続する第2の光ファイバに、光増幅部側からの光を
第2の光ファイバ中のクラッドモードに放射させて減衰
させる光フィルタを設けたので、光増幅部からの光が漏
れて第2の光ファイバを介して励起光源に到達するのを
防止することができ、また、たとえ励起光源内の反射点
(例えば光ファイバの端部)から反射しても、その反射
戻り光が光増幅部に到達するのを防止することができ
る。その結果、励起光源の発光作用を乱す雑音成分や光
増幅部の増幅作用を乱す雑音成分を低減させることがで
き、光ファイバアンプ及び励起光源モジュールの信頼性
を向上させることができる。
【0056】また、光フィルタとしてLPGを用いた場
合、ファイバグレーティングは非常に小型で安価であ
り、スリーブ部が不要となる場合が多いので、装置の小
型化及びコストダウン化を図ることができる。また、グ
レーティング作製の際、光ファイバのジャケットを剥き
ガラス部が露出するが、その部分を再びジャケットで覆
い直すリコート技術を利用すれば、見た目は普通のファ
イバと同じであるので、収納や取り扱いを通常のファイ
バと同様に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る光ファイバアンプの
構成を示すブロック図である。
【図2】(A)は本発明の実施の形態に係る光ファイバ
アンプに用いられるLPGの製造方法を説明するための
説明図、(B)はLPGの動作を説明するための説明図
である。
【図3】光フィルタのグレーティング形成部を保護する
保護部材の例を示し、(A)及び(B)は斜視図、
(C)及び(D)は側面断面図、(E)及び(F)は正
面断面図である。
【図4】980nm帯LD(レーザダイオード)モジュ
ールのピグテールファイバの先にLPGを装着した場合
における透過率特性を示すグラフである。
【図5】(A)は本発明の他の実施の形態に係る光ファ
イバアンプに用いられる光フィルタの構成を示すブロッ
ク図であり、(B)は光フィルタの波長に対する透過率
の関係を示すグラフである。
【図6】長さ2mmのLPGを11段、直接に接続した
場合の透過率特性を示すグラフである。
【図7】(A)は光ファイバのグレーティング周期と光
ファイバのカップリング波長との関係を示すグラフ、
(B)は光ファイバのグレーティング周期を約440n
mとした光ファイバに形成される光透過損失特性を示す
グラフである。
【図8】(A)はサンプルS1の通過損失を示すグラフ
であり、(B)はサンプルS2の通過損失を示すグラフ
である。
【図9】本発明者の行った実験方法を説明するための説
明図である。
【図10】従来の光ファイバアンプの構成を示すブロッ
ク図である。
【符号の説明】
FA1:光ファイバアンプ 1:励起光源(第2光装置) 2:第1の光ファイバ 3:光増幅部(第1光装置) 4:入力端子 5:出力端子 6:第1のアイソレータ 7:第2のアイソレータ 8:光合波器 9:第2の光ファイバ(接続手段) 10:光フィルタ(光部品) 11:励起光源モジュール 12:コア部 12a:屈折率縞 13:光ファイバ 14:長周期マスク 15:紫外光 16:グレーティング形成部 17:保護部材 18:接着剤 19:光カプラ 20:信号光源 21:光アイソレータ 22:980nm帯LDモジュール 23:光アイソレータ 24:光出力測定器 25:光アイソレータ L:光ファイバ S1,S2:長周期グレーティングのサンプル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 津田 寿昭 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 入江 雄一郎 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 片山 悦治 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 清水 健男 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 Fターム(参考) 2H049 AA34 AA59 AA62 AA66 5F072 AB09 AK06 JJ01 JJ08 KK07 KK30 PP07 RR01 YY17

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】励起光を出力する励起光源と、その励起光
    源から出力された励起光を第1の光ファイバに供給する
    ことによって、前記第1の光ファイバに入力された信号
    光を増幅して出力する光増幅部とを有する光ファイバア
    ンプにおいて、 前記励起光源と光増幅部とを接続する第2の光ファイバ
    に設けられ、光増幅部側からの信号光を前記第2の光フ
    ァイバ中で減衰させる光フィルタを有する、 ことを特徴とする光ファイバアンプ。
  2. 【請求項2】前記光増幅部は、第1波長帯の信号光を増
    幅し、 前記励起光源は、前記第1波長帯とは異なる第2波長帯
    の励起光を出力し、 前記光フィルタは、前記第1波長帯の信号光を前記第2
    の光ファイバ中のクラッドモードに放射させて減衰させ
    るとともに、第2の波長帯の励起光を透過させる、 ことを特徴とする請求項1に記載の光ファイバアンプ。
  3. 【請求項3】前記光フィルタは長周期グレーティングで
    あることを特徴とする請求項1又は2に記載の光ファイ
    バアンプ。
  4. 【請求項4】前記光フィルタは、光透過損失がピークと
    なる中心波長が互いに間隔を隔てて異なる複数の長周期
    グレーティングを直列に配列して構成されているか又は
    グレーティング周期を一方の端部から他方の端部まで連
    続的に変化させたチャープトグレーティングであること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の光ファイバアン
    プ。
  5. 【請求項5】励起光を出力する励起光源を有し、その励
    起光源から出力された励起光を光増幅部の第1の光ファ
    イバに供給することによって、前記第1の光ファイバに
    入力された信号光を増幅させる励起光源モジュールにお
    いて、 前記励起光源と光増幅部とを接続する第2の光ファイバ
    に設けられ、光増幅部側からの信号光を前記第2の光フ
    ァイバ中で減衰させる光フィルタを有する、 ことを特徴とする励起光源モジュール。
  6. 【請求項6】前記光増幅部は、第1波長帯の信号光を増
    幅し、 前記励起光源は、前記第1波長帯とは異なる第2波長帯
    の励起光を出力し、 前記光フィルタは、前記第1波長帯の信号光を前記第2
    の光ファイバ中のクラッドモードに放射させて減衰させ
    るとともに、第2の波長帯の励起光を透過させる、 ことを特徴とする請求項5に記載の励起光源モジュー
    ル。
  7. 【請求項7】前記光フィルタは長周期グレーティングで
    あることを特徴とする請求項5又は6に記載の励起光源
    モジュール。
  8. 【請求項8】前記光フィルタは、光透過損失がピークと
    なる中心波長が互いに間隔を隔てて異なる、複数の長周
    期グレーティングを直列に配列して構成されているか又
    はグレーティング周期を一方の端部から他方の端部まで
    連続的に変化させたチャープトグレーティングであるこ
    とを特徴とする請求項5又は6に記載の励起光源モジュ
    ール。
  9. 【請求項9】第1波長帯の光を発する第1光装置と、第
    2の波長帯の光を発する第2光装置とが接続手段により
    接続され、 前記第1光装置が発した第1波長帯の光は前記接続手段
    を通して前記第2光装置に混入させず、第1光装置が発
    した第1波長帯の光が前記接続手段もしくは前記第2光
    装置から前記第1光装置に戻らせず、かつ前記第2光装
    置から発した第2波長帯の光を、前記接続手段を通して
    前記第1光装置に伝送する光部品を備えていることを特
    徴とする光システム。
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JP2007220779A (ja) * 2006-02-15 2007-08-30 Fujikura Ltd マルチモードファイバ、光増幅器及びファイバレーザ

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