JP2002083583A - 電 池 - Google Patents

電 池

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JP2002083583A
JP2002083583A JP2000269665A JP2000269665A JP2002083583A JP 2002083583 A JP2002083583 A JP 2002083583A JP 2000269665 A JP2000269665 A JP 2000269665A JP 2000269665 A JP2000269665 A JP 2000269665A JP 2002083583 A JP2002083583 A JP 2002083583A
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terminal
battery
flange portion
pressing spring
shape
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Application number
JP2000269665A
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Katsuhiko Okamoto
勝彦 岡本
Toshiaki Kojima
敏明 小島
Kazuya Okabe
一弥 岡部
Hiroshi Yufu
宏 油布
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Yuasa Corp
Original Assignee
Yuasa Corp
Yuasa Battery Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特に大型電池において、エネルギー密度が高
く、高温多湿や振動等過酷な使用環境下においても、長
期にわたって端子付近の気密性を確実に保ち、電池性能
を維持することができる電池を提供することを目的とす
る。 【解決手段】 外装体は端子フランジ部に対応した凸部
を有し、端子の自由回転を防止しうる形状を有し、端子
が取り付け時に変形しうる性質を有する構成とすること
で、上記課題を解決できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電池の端子構造に
関するものであり、特にリチウム電池等非水電解質電池
のような、高度な密閉性が要求される電池の端子構造に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯情報端末等の技術の進歩に伴
い、小型電池の需要が高まっている。しかし一方、コン
ピュータシステムやビルディングの等に設置される非常
用無停電電源に用いる据置形電池や電気自動車(以下、
EVと記す)等の電動車輛に用いる移動用電源としての
電池等、数十〜数百Ahの、中〜大容量の電池が求めら
れるようになってきた。例えば、EV用電池において
は、100A(アンペア)以上の大電流負荷に耐える高
出力特性、高エネルギー密度、さらにはメンテナンスフ
リーの高信頼性密閉性が要求される。これらに用いられ
る電池系としては、鉛蓄電池の他、ニッケルカドミウム
蓄電池、ニッケル−水素蓄電池等のアルカリ系電池につ
いて開発がなされており、さらに高エネルギー密度と長
寿命を兼ね備えた電池系として、リチウム電池について
も開発が進められている。
【0003】このような高出力特性を得るため、端子自
体の電気抵抗、端子と電極や外部連結部材との接触抵抗
等を最小限に抑えることが求められる。また、前記高信
頼性密閉性を確保するには、特に端子部分の気密・液密
性が求められる。とりわけ、リチウム電池においては、
極めて高度な密閉性が要求される。即ち、前記鉛電池や
アルカリ電池等の水系密閉形電池では、たとえ気密が充
分でなく、電池内部と外部との間で水分の侵入や侵出が
あったとしても、電池性能には何ら悪影響を及ぼさな
い。ところが、リチウム電池において、外部からの水分
の侵入があると、電池性能が大きく低下する原因とな
る。特に、良好な電池性能を与える電解質塩であるLi
PF6等を用いた場合には、前記水分侵入による悪影響
の程度は極端である。このため、一般的なリチウム電池
は、金属電槽缶と蓋とをレーザー溶接等により封止し、
さらに端子部においては、ハーメチックシールと呼ばれ
るガラスやセラミックを焼結した材料を用い、気密性を
完全なものにするといった工夫がなされている。しかし
ながら、レーザー溶接は専用の大がかりな装置を必要と
し、ハーメチックシールは特殊技術を用い、極度に高価
であることから、リチウム電池を安価に提供する上での
甚大な障害となっていた。
【0004】従来、アルカリ電池用端子として、種々の
形状のものが提案されている。 例えば実開昭49−8
8221号公報には、図7に示すように、ネジ締め固定
方式の端子が提案されている。61は合成樹脂製の蓋
板、62は端子であり、端子62を蓋体61に固定する
ためのネジ山62dを設けた端子棒62aの下端に、端
子フランジ部分62b及び極板のリード板を接続する集
電部62cを切削等により一体に成形するか、又は別作
して溶接等によって一体化形成したものである。端子6
2を形成する材質は、アルカリ系電池に適用する場合、
一般には鋼材にニッケルめっき、あるいはニッケル合金
等の耐食性金属である。端子62は、蓋板61に設けた
極柱挿通孔61aに、端子棒62aが合成ゴム又は合成
樹脂製の環状絶縁物63a、63bと共に挿通され、金
属ワッシャー64を介して前記端子棒62aに設けたネ
ジ山62dにナット65をネジ締めして蓋体61に締着
固定される。この例では、外部端子は端子棒62aの上
部に設けた段部62eと端子ネジ部62fによって形成
され、段部に有孔連結板を配設、ネジ止めして接続でき
る形式となっている。前記の各電池系では、端子を上述
のように蓋板にネジ締め固定する方式が多用され、一体
化した端子の採用によって発電要素から外部端子部分ま
での電気抵抗の低減を図っている。
【0005】しかしながら、このような構造では、端子
を蓋板に固定すると共に環状絶縁物を加圧するナット及
び端子棒のネジ切り等の加工、さらにナットの締め付け
作業を必要とする等、作業を繁雑化する欠点があるとの
理由から、本願出願人は実開昭54−171143号公
報において、図8に示すように、ベント形アルカリ蓄電
池用として、前記極柱締め付け用のナット61を用いず
に、中央開口部を有する環状スプリングを用いて端子を
固定する方法を提案した。図9(a)は、該公報に示さ
れたベント形アルカリ蓄電池の側面要部断面図であり、
同(b)は、前記環状スプリングの斜視図である。端子
72は端子棒72a、蓋板71の下面に当接する円形鍔
状の段部72b、集電部72cから成り、前記端子棒7
2aは蓋板71に設けた挿通孔71aを通って外部に突
出しており、端子棒72aと挿通孔71aとの間を気密
に保持するためのゴム状環状絶縁物73を蓋板71の環
状段部71bに載置し、その上面に座金74を載置す
る。次いで環状スプリング75の中央開口部75aを端
子棒72aに挿入し、圧入貫通させて、スプリング上端
部75bを端子棒72aの中間周縁部に設けた環状溝7
2dに挿入固定させると共に、端子72の段部72bと
の間で環状スプリング75の弾性力によって、蓋板71
と座金74の間に狭持した環状絶縁物73を押圧して半
径方向に変形させ、その延出部73aを端子棒周縁に当
接させ、前記端子棒72aと蓋板71の挿通孔71aと
の間隙を埋めて気密性を保ちながら、端子72を蓋板7
1に固定させている。なお、環状スプリング75には、
図8(b)に示すように上端(開口部)側に切り込み7
5dを設けると、スプリング機能が向上する。
【0006】さらに、特開平9−115500号公報に
は、環状押圧バネと呼ばれる環状押圧バネを用いる方法
が提案されている。図9(a)は、該公報に示されたア
ルカリ蓄電池の側面要部断面図であり、図9(b)は、
前記環状押圧バネ6の平面図及び断面図である。端子2
は、極板のリード板を接続する集電部2gと、上面が平
板状のフランジ部2bと、このフランジ部上面2bfに
垂直に突出形成されたポール部2aとからなり、前記フ
ランジ部2bは係合部を有し、外装体1の下面には前記
係合部に係合する突起状の回転阻止部4が設けられ、こ
れらにより端子2の回転を防止し、前記ポール部2a
は、蓋体71に設けた端子孔から上方に突出しており、
該ポール部2aを取り囲むようにフランジ部上面2bf
と蓋体71下面間に環状パッキング3が配設され、該ポ
ール部2aの外径に対して僅小な内径の開口部を有する
環状押圧バネ6をポール部2a上方から圧入し、該環状
押圧バネ6の弾性力によって、前記フランジ部2b上面
と蓋体71下面間に介在する前記環状パッキング3を上
下方向に圧縮して、端子2を蓋体71に密封固定できる
位置に該環状押圧バネ6をポール部2aの外周縁に係止
させ、前記電槽を密閉した構成が提案されている。前記
環状押圧バネ6は、図9(b)に示すように、開口部6
aに続いて押圧力を発生する切込み6cを入れた斜面部
6d及び蓋体71を通じて押圧力を伝える外周平面部6
bからなり、ポール部2a表面に係止する開口部切口6
eがある。
【0007】しかしながら、前記従来技術の端子構造を
例えば容量が15Ah以上で端子径が8mm以上の中〜
大型の電池に適用した場合には、次の点で問題があっ
た。
【0008】第一に、高エネルギー密度が求められるリ
チウム電池において、端子形状が大きいことが電池のエ
ネルギー密度低下に及ぼす影響は無視できないものがあ
った。電池が大型になると、使用時に取り出される電流
が大きいことから、端子についても大型の端子径を有す
るものを用いる必要があるためである。
【0009】第二に、上記のように端子径が大きくなる
と、端子や端子部品を取り付ける際の締め付けトルクが
強く掛かるようになるので、前記締め付けの最終段階で
端子が同時に回転してしまい、充分な締め付けが得られ
ず、気密性が不十分となることがあった。
【0010】第三に、水系電池と異なり、高度な気密性
が要求される非水系電池に従来の端子構造を用いると、
気密の長期信頼性に問題があった。特に、ビルディング
の無停電電源等、長寿命が要求されるリチウム電池で
は、5〜10年、もしくはそれ以上の寿命を求められて
いるからである。特に、温度変化が激しい環境や振動の
ある環境では、端子付近の気密性が低下しやすいといっ
た問題点があった。
【0011】第四に、上記従来例で用いる環状押圧バネ
が、温度変化が激しい環境や振動のある環境では、使用
中に緩んでくることがあった。特に端子径が大型になる
と、前記環状押圧バネ6の外周平面部6bの面積が大き
くなり、これに伴って、開口部切口6eがポール部2a
にくい込む力が大きくなることが原因となっていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑みてなされたものであり、電池の高エネルギー密度
を損なうことがなく、高度な気密性を確保しうる端子有
した電池を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、本発明の電池は、請求項1に記載したように、外装
体が発電要素を収納し、前記外装体の一部に端子が取り
付けられている電池において、前記端子はフランジ部を
有し、前記外装体は、前記端子フランジ部を少なくとも
部分的に収容しうる凸部を有していることを特徴として
いる。
【0014】また、本発明の電池は、請求項2に記載し
たように、前記フランジ部の水平断面形状が、楕円形、
多角形、または楕円形と多角形の組合せからなる形状で
あって、且つ、前記凸部が前記フランジ部の端子軸を中
心とした自由回転を防止しうる形状を有していることを
特徴としている。
【0015】また、本発明の電池は、請求項3に記載し
たように、前記端子は、力学的力によって前記フランジ
部の少なくとも一部が変形しうる性質を有することを特
徴としている。
【0016】また、本発明の電池は、請求項4に記載し
たように、前記端子は、力学的力によって前記フランジ
部の水平断面形状の外径寸法を増加させる方向へ変形し
うる物理形状を有することを特徴としている。
【0017】また、本発明の電池は、請求項5に記載し
たように、前記端子部分に環状押圧バネが圧入され、前
記端子と前記環状押圧バネとを接着固定したことを特徴
としている。
【0018】また、本発明の電池は、請求項6に記載し
たように、前記端子部分に環状押圧バネが圧入され、前
記端子及び/又はその近傍に、前記環状押圧バネの圧入
方向からの戻りを抑えるような固定部材を設けたことを
特徴としている。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明するが、本発明はこれらの記載により限定
されるものではない。
【0020】外装体に取り付けられる端子は、前記外装
体との電気的導通を避けるように、例えば絶縁体を介し
て取り付けてもよいし、前記外装体と電気的に導通状態
であってもよい。前記外装体内部に収容される端子フラ
ンジ部の形状は任意である。前記端子を前記外装体に取
り付ける部位については限定されない。前記外装体が電
槽部と蓋部からなる場合、前記蓋部に前記端子を取り付
けると、組立作業が容易である点で好ましい。
【0021】正極端子及び負極端子に用いる端子2は、
耐食性の良電導体であることが好ましい。例えば、正極
端子にはアルミニウムまたはアルミニウム合金を、負極
端子には銅、銅合金または銅にニッケルをメッキしたも
のを用いることができるが、これに限定されるものでは
ない。図1(a)に、本発明の端子形状の一例を示す。
端子2は、円板状のフランジ部2bと、該フランジ部分
2bから上方に垂直に突出形成され、ねじ部を有するポ
ール部2aとからなり、前記フランジ部2bの上面には
環状溝2cが形成されている。前記環状溝2cには、環
状パッキング3が挿入され、前記フランジ部2bと外装
体1とを絶縁している。また、前記端子ポール部2aの
外径に対して僅小な内径の開口部を有する環状押圧バネ
6を端子棒上方から圧入し、該環状押圧バネ6の弾性力
によって、前記環状パッキング3を上下方向に圧縮して
端子を蓋に密封固定できる位置に前記環状押圧バネ6を
係止させ、前記電槽を密閉している。
【0022】環状押圧バネ6について、図6に詳細な構
造を示す。材質としては、例えばバネ用ステンレス鋼板
あるいはバネ鋼板を用いてもよい。該環状押圧バネ6
は、端子ポール部の外径よりも僅かに小径とした開口部
6aを持ち、切込みを有する斜面部6d及び押圧力を加
えるための外周平面部6cが設けられている。
【0023】次に、蓋に端子を固定する構成と方法につ
いて、実施例に基づき、手順を追って説明する。シート
状の正極板及び負極板を、樹脂製の微多孔膜よりなるセ
パレータを介し、前記正極板及び負極板の端縁部を各極
板のそれぞれ両端縁部より突出させるように長円筒形に
巻回して極群状の発電要素を得る。
【0024】前記発電要素の両端縁部にそれぞれ、あら
かじめ端子を接続してあるリード集合板を接続したの
ち、前記発電要素を金属ケースの外装体の中に納め、位
置決め後端子を固定する。次いで、端子取り付け用穴、
開裂弁及び注液口を有する蓋の端子取り付け用穴に前記
端子を挿入し、固定する。
【0025】外装体1である蓋上面と前記環状押圧バネ
6外周平面部6cとの絶縁を取るため、樹脂リング9を
用い、さらに蓋下面とフランジ部2bの絶縁を取るた
め、環状パッキング3としてOリングを用いる。蓋から
外部露出した端子2のポール部2aに環状押圧バネ6の
開口部6aを圧入することにより、前記フランジ部2b
上面と蓋下面間の環状パッキング3を上下方向に圧縮さ
せる。前記環状押圧バネ6の押圧力により開口部切口6
eを端子2のポール部2b表面に食い込ませ、開口部6
aを食い込み部8の位置でポール部2aに係止させるこ
とによって、端子2を外装体1である蓋に密封固定して
いる。
【0026】請求項1の記載にいう、端子のフランジ部
を少なくとも部分的に収容しうる凸部については、例え
ば2個の端子を有する電池の場合、それぞれの端子に対
応する2個の凸部を設けてもよく、2個のフランジ部を
収容するような1個の凸部を設けてもよい。
【0027】前記凸部の形状については、曲面状、円錐
状、円筒状、直方体状、角柱状、角錐状等が例示される
が、これらに何ら限定されるものではなく、外装体の加
工性、加工コスト、外観上のデザイン等の要因に基づい
て任意に選択することができる。但し、前記凸部は外装
体外部に向かって凸部を形成するものである必要があ
る。
【0028】このような凸部を設けない従来法によれ
ば、前記端子を取り付ける部分の外装体が平板状のと
き、図6(b)のような構成となり、フランジ部2b周
囲にデッドスペースが生じる。この結果、電池の体積エ
ネルギー密度を低下させる原因となり、電池が大型であ
るほど、その程度は甚大である。しかしながら、本発明
によれば、図6(a)のようにフランジ部2b周囲のデ
ッドスペースを低減することができるので、発電要素1
0を収容しうる容積を大きくすることができ、電池の体
積エネルギー密度を高めることができる。また、電池上
部は端子2および端子フランジ部分2bを収容している
凸部以外が空き空間となるので、その部分に電池の制御
回路等を配置収容することが可能となる。また端子2が
凸部によって位置規制されているので、ポール部2aは
側面からの力に対する強度が向上する。
【0029】なかでも、前記凸部の深さを前記フランジ
部の高さと略同一とし、及び/または前記凸部の上面形
状を前記フランジ部の水平断面形状と略同一とすると、
前記エネルギー密度を最大限に高めることができる点で
好ましい。例えば、蓋を図2のように加工し、凸部を形
成させてもよい。
【0030】請求項2の記載にいう、フランジ部の水平
断面形状については、真円であると、該フランジ部の自
由回転が容易となる点で好ましくないが、真円以外であ
れば何ら限定されるものではない。例えば、真円の一部
に切り込みを入れた形状であってもよい。前記凸部の形
状は、前記端子の360度以上の回転を阻止するもので
あればよい。このためには、前記凸部の最小径は、該フ
ランジ部の最大径よりも小さく設定する必要があり、こ
の範囲内において前記凸部形状と前記フランジ部の水平
断面形状との組合せは任意である。ここで、前記フラン
ジ部が前記凸部の形状に阻まれずに回転しうる角度は小
さいほど好ましく、前記凸部の水平断面形状と、前記フ
ランジ部の水平断面形状とを相似形とするとさらに好ま
しく、前記相似の比は、前記凸部が前記フランジ部の充
分な収容を阻止しない範囲において可能な限り1に近い
ことが最も好ましい。 例えば、蓋に形成する凸部を図
3のように正方形とし、フランジ部2bの形状も角を丸
く成形した略正方形としてもよい。
【0031】このように、端子のフランジ部の360度
以上の回転を阻止する構成とすることにより、例えば、
端子ねじ部に端子接続板をネジ締め固定する場合、前記
ネジ締めに充分な力を加えることができるので、長期の
気密性が達成され、電池の使用中に振動等の原因でネジ
締め部分の密封性が低下するといった虞れを低減でき
る。また、環状押圧バネの圧入時や単セルを集合するた
めの接続バーを端子ねじ部分に接続する際の締め付け時
において、端子が回転することを防止でき、発電要素に
対して悪影響を与えることも防止できる。
【0032】請求項3の記載にいう、力学的力によって
フランジ部の少なくとも一部が変形しうる性質は、上記
気密性をより確実にするために有効である。前記力学的
力は、端子を外装体に取り付ける際に与えられる力によ
ることが望ましい。例えば、前記端子を外装体に挿入ま
たはねじ込む際に与えられる力、あるいは、前記端子を
外装体に挿入後、前記外装体から外部露出した端子極柱
部分に掲載されたねじ部分にナットをねじ込む際に与え
られる力、あるいは、前記ナットをねじ込むことにより
フランジ部が前記外装体に押し当てられることによる力
とすることができるが、これらに限定されるものではな
い。前記力学的力によるフランジ部の変形をもって、例
えば外装体の一部等を前記フランジ部が圧迫することに
より、端子取り付け部の気密性が増す。
【0033】例えば、ポール部2aに環状押圧バネ6を
圧入するときに、フランジ部2b上面の環状溝2cの外
周部分側面が外側にわずかに広がるようにしてもよい。
【0034】このような性質を得る手段については、何
ら限定されるものではないが、例えば、フランジ部分2
bの厚さを従来用いられているものよりも薄くすること
によって達成してもよい。即ち、一般に、フランジ部の
厚さは、端子径の寸法に対して20〜40%の値のもの
が多用されているが、これに対して該フランジ部の厚さ
を20〜80%とすることで達成できる。この方法によ
れば、環状押圧バネの圧入時押さえ圧力を変更すること
なく、外周部分を広げることが可能になる点で好まし
い。20%以下とすると、該フランジ部分の強度が不十
分であり、80%以上とすると、外周部分の変形が少な
く、本発明の効果が十分に得られない。また、この値は
材質によっても大きく変化し、アルミニウムまたはアル
ミ合金では50〜60%、銅、ニッケル、鉄またはそれ
らの合金においては40〜50%程度とすると良い。
【0035】前記フランジ部が変形する部分の近傍に、
別途シール材を配置しておくと、端子取り付け部の気密
をより確実にすることができる点で好ましい。さらに、
端子と外装体との電気的導通を避ける必要がある場合に
おいては、前記シール材を、例えば樹脂シート等、絶縁
性の材料とすると、絶縁効果を同時に兼ね備えることが
できる点で好ましい。
【0036】また、請求項4に記載したように、前記変
形が、フランジ部の水平断面形状を増加させる方向への
変形となるように構成すれば、外装体の一部が前記フラ
ンジ部の外周を覆うように収容する構成とした場合、該
変形により、フランジ部が、該フランジ部の外周を覆っ
ている外装体を圧迫することができるので、前記気密性
を簡便な方法で増加させることができる。この場合にお
いても、任意のシール材を前記変形部分に用いてもよ
い。
【0037】具体的な実施形態の一例について、図1
(a)に基づいて説明する。外装体1の一部がフランジ
部2bの周囲を取り囲むように加工され、配置されてい
る。前記外装体1と前記フランジ部2bとの間に、絶縁
性のシール材5を介在させている。ポール部2aのねじ
部分に上方からナットをねじ込むことにより、端子2は
外装体1からの外部露出を助長させる方向に引き上げら
れる。このとき、図1(b)に示すように、フランジ部
2bのうち外装体1に設けられた端子取り付け孔付近を
支点として、該フランジ部2bが変形する。この例で
は、前記変形は、例えば平板状であるフランジ部2bの
周縁部が湾曲してフランジ部2b底面が凹面となる方向
への変形である。該変形により、フランジ部2bと外装
体1とに挟まれたシール材5が圧迫される。これによ
り、端子取り付け部の気密がより確実となる。
【0038】本図の例では、環状パッキングを挿入する
ための環状溝2cが設けられているので、前記溝の内周
側近傍を中心とした変形が生じる。この場合、環状溝2
cが、本発明の変形を助長しうる物理形状を兼ねてい
る。
【0039】図1(c)は、前記フランジ部2bの変形
を助長させるための物理形状をさらにフランジ部2b周
縁近傍に施した例である。フランジ部2b上面の周縁部
近傍に、フランジ部2bの輪郭に略対応した溝7を設け
てある。前記溝7は、フランジ部2bの全周に対応して
相似形に設けてもよく、一部に設けてもよい。フランジ
部2bが真円形でかつ均一な厚さを有する場合、前記溝
7を同心円状に設けると、前記変形が一様に生じるた
め、外装体1の端子取り付け孔に対して均一な気密が得
られる点で好ましい。フランジ部2bの水平断面形状が
多角形等、非円形の場合、全周に対応した溝は、必ずし
も均一な変形が得られるとは限らない。この観点から、
前記溝7等の物理形状を設ける場所や深さ等を適宜調整
することが望ましい。
【0040】請求項5にいう、端子と環状押圧バネとの
接着固定の方法としては、何ら限定されるものではな
く、例えば、レーザー溶接、抵抗溶接等の方法を適宜選
択して用いることができる。
【0041】端子の材質が表面硬度の比較的柔らかいも
のであった場合、また逆に表面硬度の非常に硬いもので
あった場合、環状押圧バネの食い込み部分が長期間の使
用においてせり上がってくる虞れがあり、電池の気密性
が低下する虞れがあるが、このような構成によれば、電
池の使用中等に、例えば電池の内圧が激しく変化した
り、著しい振動が加わることがあっても、前記環状押圧
バネの端子への食い込み部分のせり上がりが防止できる
ので、端子部分の気密性を長期にわたって保つことがで
きる。
【0042】請求項6にいう、固定部材を設ける方法に
ついては何ら限定されるものではなく、端子ポール部の
外径に対応する環状物を環状押圧バネの上方から挿入す
る等の方法を用いることができる。ここで、前記環状物
は端子ポール部に設けられたねじに対応するナットとす
ると、固定が容易である点で好ましい。例えば、図4に
示すように、内側にねじを施した断面がコの字状のキャ
ップ型ナット等を用いてもよい。
【0043】さらに、前記ナット挿入後、前記端子と前
記ナットとを接着固定すると、固定が確実となる点でさ
らに好ましい。この場合の接着固定の方法としても、何
ら限定されるものではなく、例えば、レーザー溶接、抵
抗溶接等の方法を適宜選択して用いることができる。
【0044】また、端子接続板を前記端子に配置するこ
とによって前記端子接続板が前記環状押圧バネを押さ
え、固定する方法を用いると、前記端子接続板が前記固
定部材の役割を兼ね備えることができ、電池の総高を低
く押さえることができるので、エネルギー密度の高い電
池を提供することができる点で好ましい。同時に、前記
ナット等による固定部材の上方に端子接続板を配置する
方法に比べ、電流取り出し時の導通経路を短くすること
ができるので、端子部分による電圧ドロップを最小限に
抑えることができる点で好ましい。ここで、前記端子接
続板の固定を確実にするために、前記端子と前記端子接
続板と接着固定してもよく、または上方からさらに固定
部材を挿入してもよい。
【0045】このような構成によれば、環状押圧バネが
上方に変位することを防ぐことができるので、電池の使
用中等に、例えば電池の内圧が激しく変化したり、著し
い振動が加わることがあっても、環状押圧バネの弛みを
防止できる。
【0046】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、外装体
は、端子フランジ部を少なくとも部分的に収容しうる凸
部を有しているので、電池の体積エネルギー密度を高め
ることができ、端子近傍の電池外スペースを有効に用い
ることが可能になる。
【0047】また、端子が自由回転しないように構成さ
れているので、端子の締め付けを確実にすることがで
き、また、端子に外力が加わっても、極群等にねじり応
力が加わらず、内部短絡の発生や電池性能の低下を防止
でき、電池の耐久性を長期にわたり保持できる。
【0048】また、端子の取り付け時に、端子の一部が
変形するように構成されているので、端子取り付け部分
の気密をより確実にすることができる。
【0049】また、環状押圧バネのせり上がりを防ぐよ
うに、接着固定され、及び/または、固定部材が設けら
れているので、長期にわたって電池の気密を確実に保つ
ことができる。
【0050】以上、気密性、耐漏液性、端子固定強度性
にすぐれ、長期間安定した性能を維持できる密閉形電池
を提供することができるので、工業的価値は極めて大で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明電池の端子付近要部断面図である。
【図2】本発明電池の蓋部要部斜視図である。
【図3】本発明電池の端子付近斜視図である。
【図4】本発明電池の端子付近要部断面図である。
【図5】環状押圧バネの上面図及び断面図である。
【図6】従来電池及び本発明電池の断面図である。
【図7】従来電池の端子付近要部断面図である。
【図8】従来電池の端子付近要部断面図及び環状押圧バ
ネの斜視図である。
【図9】従来電池の端子付近要部断面図及び環状押圧バ
ネの上面図と断面図である。
【符号の説明】
1 外装体 2 端子 2a ポール部 2b フランジ部 2c 環状溝 3 環状パッキング 5 シール材 6 環状押圧バネ 7 溝 10 発電要素 11 固定部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 油布 宏 大阪府高槻市古曽部町二丁目3番21号 株 式会社ユアサコーポレーション内 Fターム(参考) 5H011 AA02 DD09 5H022 AA09 BB03 BB11 CC02 CC08

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外装体が発電要素を収納し、前記外装体
    の一部に端子が取り付けられている電池において、前記
    端子はフランジ部を有し、前記外装体は、前記端子フラ
    ンジ部を少なくとも部分的に収容しうる凸部を有してい
    ることを特徴とする電池。
  2. 【請求項2】 前記フランジ部の水平断面形状が、楕円
    形、多角形、または楕円形と多角形の組合せからなる形
    状であって、且つ、前記凸部が前記フランジ部の端子軸
    を中心とした自由回転を防止しうる形状を有しているこ
    とを特徴とする請求項1記載の電池。
  3. 【請求項3】 前記端子は、力学的力によって前記フラ
    ンジ部の少なくとも一部が変形しうる性質を有すること
    を特徴とする請求項1または2に記載の電池。
  4. 【請求項4】 前記端子は、力学的力によって前記フラ
    ンジ部の水平断面形状の外径寸法を増加させる方向へ変
    形しうる物理形状を有することを特徴とする請求項3記
    載の電池。
  5. 【請求項5】 前記端子部分に環状押圧バネが圧入さ
    れ、前記端子と前記環状押圧バネとを接着固定したこと
    を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電池。
  6. 【請求項6】 前記端子部分に環状押圧バネが圧入さ
    れ、前記端子及び/又はその近傍に、前記環状押圧バネ
    の圧入方向からの戻りを抑えるような固定部材を設けた
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の電
    池。
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