JP2002082451A - 多段階エッチング方法 - Google Patents

多段階エッチング方法

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JP2002082451A
JP2002082451A JP2001163964A JP2001163964A JP2002082451A JP 2002082451 A JP2002082451 A JP 2002082451A JP 2001163964 A JP2001163964 A JP 2001163964A JP 2001163964 A JP2001163964 A JP 2001163964A JP 2002082451 A JP2002082451 A JP 2002082451A
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Japan
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etching
etching solution
concentration
etched
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JP2001163964A
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English (en)
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Masahiro Kokuni
昌宏 小國
Mitsuyoshi Yokura
與倉  三好
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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  • ing And Chemical Polishing (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、エッチング方向の選択性に優れ、エ
ッチングされる膜の厚さ方向に対して異方的にエッチン
グすることができる上に、ばらつきなく均一に、かつ、
整った形状でエッチングする多段階エッチング方法を提
供せんとするものである。 【解決手段】本発明の多段階エッチング方法は、樹脂膜
を多段階でウエットエッチングする際に、アルカリ金属
化合物および脂肪族アミン化合物の少なくとも1種を含
有するエッチング液であって、かつ、該エッチング液中
のアルカリ金属化合物の含有濃度は、後段に向けて高い
濃度である濃度勾配を有し、該脂肪族アミン化合物の含
有濃度は、後段に向けて低い濃度である濃度勾配を有す
るエッチング液を用いてエッチングすることを特徴とす
るものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、配線基板に用いら
れる樹脂膜に対するウエットエッチングに用いるエッチ
ング液並びにこのエッチング液を用いたエッチング方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリイミドなどの樹脂をエッチン
グする方法としては、ヒドラジンを主成分とする溶液を
用いてウエットエッチングする方法が開示されており、
(特開平5−202206号公報)、他に水酸化カリウ
ムを用いたエッチング方法が開示されている(特開平5
−301981号公報)。
【0003】しかしながら、通常のウエットエッチング
方法ではエッチングの方向に選択性を持たせることが困
難であり、エッチングされる膜の横方向と厚さ方向とが
同程度にエッチングされてしまい、エッチングされる膜
が厚くなるにつれて微細なパターンのエッチングが困難
となっていた。例えば50μm厚の膜をエッチングしよ
うとする場合、通常のウエットエッチング方法では10
0μmφ以下の径の孔をあけることは不可能であった。
また、微細なパターンになるほどエッチングに要する時
間が長くなり、エッチングのばらつきが大きくなる問題
も有していた。
【0004】いずれにしても、配線基板に用いられる樹
脂膜に対するウエットエッチングにおいて、多段階でエ
ッチングする方法は採用された例はない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる多段
階エッチングにおいて、エッチング方向の選択性に優
れ、エッチングされる膜の厚さ方向に対して異方的にエ
ッチングすることができる上に、ばらつきなく均一に、
かつ、整った形状でエッチングする多段階エッチング方
法を提供せんとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を
解決するために、次のような手段を採用するものであ
る。すなわち、本発明の多段階エッチング方法は、樹脂
膜を多段階でウエットエッチングする際に、アルカリ金
属化合物および脂肪族アミン化合物の少なくとも1種を
含有するエッチング液であって、かつ、該エッチング液
中の該アルカリ金属化合物の含有濃度は、後段に向けて
高い濃度である濃度勾配を有し、該脂肪族アミン化合物
の含有濃度は、後段に向けて低い濃度である濃度勾配を
有するエッチング液を用いてエッチングすることを特徴
とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明は、前記課題、つまりエッ
チング方向の選択性に優れ、エッチングされる膜の厚さ
方向に対して異方的にエッチングすることができる上
に、ばらつきなく均一に、かつ、整った形状でエッチン
グする多段階エッチング方法について、鋭意検討し、ア
ルカリ金属化合物あるいは脂肪族アミン化合物あるいは
これらの両方が含有されているエッチング液を用いて、
多段階でエッチングする方法であって、しかも、アルカ
リ金属化合物は、後段に向けて高くなる濃度勾配で、脂
肪族アミン化合物は、その逆の濃度勾配を有するエッチ
ング液でエッチングしてみたところ、かかる課題を一挙
に解決することを究明したものである。
【0008】本発明の多段階エッチングに使用するエッ
チング液は、アルカリ金属化合物とアミン化合物のどち
らか一方あるいは両方を含有したエッチング液を使用す
る。かかるエッチング方法をさらに具体的に説明する
と、n段階目に使用するエッチング液中のアルカリ金属
化合物含有濃度が(n+1)段階目に使用するエッチン
グ液中のアルカリ金属化合物含有濃度よりも高い、ある
いはn段階目に使用するエッチング液中の脂肪族アミン
化合物含有濃度が(n+1)段階目に使用するエッチン
グ液中の脂肪族アミン化合物含有濃度よりも低い、ある
いはn段階目に使用するエッチング液中のアルカリ金属
化合物含有濃度が(n+1)段階目に使用するエッチン
グ液中のアルカリ金属化合物含有濃度よりも高く、か
つ、n段階目に使用するエッチング液中の脂肪族アミン
化合物含有濃度が(n+1)段階目に使用するエッチン
グ液中の脂肪族アミン化合物含有濃度よりも低いという
特徴的なエッチング液を用いて多段階でエッチングする
ものである(ここでnは1以上の整数である)。
【0009】かかるエッチング液は、均一であることが
好ましいが、場合によっては不均一であってもよい。ア
ルカリ金属化合物としては水酸化カリウム、水酸化リチ
ウム、水酸化ナトリウムなどが挙げられるが、これらに
限定されない。また、脂肪族アミン化合物としてはプロ
ピルアミン、ヘキシルアミン、エチレンジアミン、トリ
エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、プロピレ
ンジアミン、ピペラジン、ピペリジン、エタノールアミ
ン、n−プロパノールアミン、イソプロパノールアミ
ン、n−ブタノールアミン、ジエタノールアミンなどが
挙げられるが、これらに限定されない。これら以外には
例えば芳香族アルコール、脂肪族アルコール、尿素、ケ
トン類、エーテル類、水、電子供与剤などを添加するこ
とが可能である。具体的にはフェノール、ベンジルアル
コール、ヒドロキノン、メタノール、エタノール、プロ
パノール、ブタノール、ヘキサノール、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、
トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、
ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、
テトラプロピレングリコール、アセトン、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、ジエチルエーテルなどが挙げられる
が、これらに限定されない。具体的な組み合わせとして
は、例えば以下が挙げられるが、これらに限定されな
い。 (1)アルカリ金属化合物/水(例えば水酸化カリウム
/水、水酸化ナトリウム/水)、(2)アルカリ金属化
合物/アルコール(例えば水酸化カリウム/メタノー
ル、水酸化ナトリウム/メタノール、水酸化カリウム/
エタノール、水酸化ナトリウム/エタノール、水酸化カ
リウム/エチレングリコール、水酸化ナトリウム/エチ
レングリコール)、(3)脂肪族アミン化合物/水(例
えばエタノールアミン/水、エチレンジアミン/水、ジ
エタノールアミン/水)、(4)脂肪族アミン化合物/
アルコール(例えばエタノールアミン/メタノール、エ
タノールアミン/エタノール、エタノールアミン/エチ
レングリコール、エタノールアミン/グリセリン、エチ
レンジアミン/メタノール、エチレンジアミン/エタノ
ール、エチレンジアミン/エチレングリコール、エチレ
ンジアミン/グリセリン、ジエタノールアミン/メタノ
ール、ジエタノールアミン/エタノール、ジエタノール
アミン/エチレングリコール、ジエタノールアミン/グ
リセリン)、(5)脂肪族アミン化合物/ケトン類(例
えばエタノールアミン/アセトン、エタノールアミン/
メチルエチルケトン、エタノールアミン/メチルイソブ
チルケトン、エチレンジアミン/アセトン、エチレンジ
アミン/メチルエチルケトン、エチレンジアミン/メチ
ルイソブチルケトン、ジエタノールアミン/アセトン、
ジエタノールアミン/メチルエチルケトン、ジエタノー
ルアミン/メチルイソブチルケトン)、(6)脂肪族ア
ミン化合物/アルカリ金属化合物/アルコール(例えば
エチレンジアミン/水酸化カリウム/エタノール、エタ
ノールアミン/水酸化カリウム/エチレングリコール、
エチレンジアミン/水酸化カリウム/エチレングリコー
ル、エタノールアミン/水酸化カリウム/エタノール、
エチレンジアミン/水酸化ナトリウム/エタノール、エ
タノールアミン/水酸化ナトリウム/エチレングリコー
ル、エチレンジアミン/水酸化ナトリウム/エチレング
リコール、エタノールアミン/水酸化ナトリウム/エタ
ノール)、(7)脂肪族アミン化合物/アルカリ金属化
合物/水(例えばエチレンジアミン/水酸化カリウム/
水、エタノールアミン/水酸化カリウム/水、エチレン
ジアミン/水酸化ナトリウム/水、エタノールアミン/
水酸化ナトリウム/水)、(8)脂肪族アミン化合物/
アルカリ金属化合物/アルコール/水(例えばエチレン
ジアミン/水酸化カリウム/エチレングリコール/水、
エタノールアミン/水酸化カリウム/エチレングリコー
ル/水、エチレンジアミン/水酸化ナトリウム/エチレ
ングリコール/水、エタノールアミン/水酸化ナトリウ
ム/エチレングリコール/水、エチレンジアミン/水酸
化カリウム/グリセリン/水、エタノールアミン/水酸
化カリウム/グリセリン/水、エチレンジアミン/水酸
化ナトリウム/グリセリン/水、エタノールアミン/水
酸化ナトリウム/グリセリン/水)。
【0010】上記のようなエッチング液を用いて多段階
エッチングを行う際、m段階のエッチングのどの段階で
上記濃度差を変えたエッチングを実施するかは特に限定
されないが、通常は早い段階から実施するのが好まし
く、かつ、できるだけ多くの段階で連続して実施するこ
とが好ましい。(ここでmは2以上の整数、nは1以上
の整数であり、m≧n+1である。)その意味から、1
段階目と2段階目に実施し、続けて3段階目以降も実施
することが好まれる。濃度差に関してはエッチングする
樹脂膜の種類によって異なるので一概に言えないが、好
ましくはn段階目のエッチング液の含有濃度と(n+
1)段階目のエッチング液の含有濃度の差が1%以上で
あり、より好ましくは含有濃度差が2%以上である。と
りわけアルカリ金属化合物の場合には、含有濃度差が5
%以上であることが好ましい。この場合、濃度差を一定
にする必要はなく、必要に応じて適宜変更させることが
好ましい。但し、アルカリ金属化合物は樹脂膜を分解す
るのに有効であるが、極端に濃度が高すぎると必要以上
にエッチングされてしまい、逆に極端に濃度が低すぎる
と分解効率が下がり実用的でないため、含有濃度として
は1〜99%、好ましくは5〜95%の範囲がよい。と
りわけアルカリ金属化合物の場合には極端な高濃度だと
固形物が析出して濃度が変化する可能性があるため、含
有濃度は5〜85%の範囲が選ばれる。濃度の異なるエ
ッチング液を使用することで、まず高濃度のエッチング
液でかなりの部分をエッチングし、その後に濃度の低い
エッチング液で仕上げることが可能となり、樹脂膜の厚
さ方向に異方的にエッチングでき、均一で整った形状の
エッチングが可能となる。高濃度のエッチング液の方が
エッチング効率に優れているが、エッチング速度の制御
が困難であり、単一のエッチング液だけでは形状を整え
ることが困難であるのに対し、低濃度のエッチング液の
方はエッチング速度は遅いが、その分全体を均一にエッ
チングできる利点を有するので、高濃度のエッチング液
から順に低濃度のエッチング液へと使い分けていくこと
で効率よくかつ均一なエッチングが実現できる。具体例
としては、まず含有濃度が60%のエッチング液でエッ
チングを行い、次に含有濃度40%のエッチング液、含
有濃度30%のエッチング液で順にエッチングする方法
が有効である。
【0011】また、脂肪族アミン化合物は樹脂膜の分解
物を溶解させるのに有効であるが、濃度が極端に高すぎ
ると樹脂膜の(厚さ方向と直交する)横方向へのエッチ
ングが選択的に進んでしまい、極端に低すぎると樹脂膜
の分解物の溶解性が悪くなるので、含有濃度としてはや
はり1〜99%、好ましくは5〜95%である。まず低
濃度のエッチング液で樹脂膜の厚み方向に異方的にエッ
チングを進行させておき、その後に高濃度のエッチング
液を用いることで形状を整えることができるので、低濃
度のエッチング液から順に高濃度のエッチング液へと使
い分けていくことで効率よくかつ均一なエッチングが実
現できる。具体例としては、まず含有濃度が5%のエッ
チング液でエッチングを行い、次に含有濃度10%のエ
ッチング液、含有濃度20%のエッチング液で順にエッ
チングすると有効である。
【0012】更に、アルカリ金属化合物と脂肪族アミン
化合物を併用する方法も有効であり、併用した場合はそ
れぞれの機能の相乗効果が期待できる。
【0013】エッチング液の温度に関しては、エッチン
グされる樹脂膜の性質に大きく依存し、エッチング液組
成にも依存するが、好ましくは10〜90℃、より好ま
しくは30〜80℃である。あまり温度を上げ過ぎると
エッチング中にエッチング液組成が変化してしまい、逆
に温度が低すぎるとエッチングの効率が下がるので上記
範囲が好ましい。
【0014】ウエットエッチングの方法としては、エッ
チング液にエッチングされる膜を浸漬する方法、エッチ
ング液をエッチングされる膜に噴射する方法などが挙げ
られる。エッチング液を噴射する場合には、通常スプレ
ーノズルを吹き出し口の先端に取り付け、圧力により吹
き出す方法が用いられる。
【0015】かかるスプレーノズルの形状については、
特に限定はないが、例えば(株)共立合金製作所のミニ
ミスト、ラウンドミスト、空気噴射ノズル、デスケーリ
ングノズル、QCノズル、フラットスプレーノズル、ワ
イドフラットノズル、長円吹ノズル、斜方フラットノズ
ル、サイドスプレーノズル、フルコーンノズル、角吹ノ
ズル、楕円吹ノズル、渦巻ノズル、ホロコーンノズル、
洗浄用ノズル、ニードルジェットノズルなどを用いるこ
とができるが、これらに限定されるものではない。かか
るノズルは、単独でも複数個使用してもよく、また異な
る種類のノズルを組み合わせて使用してもよい。
【0016】吹き出す圧力についてもエッチングされる
膜の種類や厚みなどによって大きく異なるが、例えば9
000〜10000000Pa の圧力で噴き出すこと
が考えられる。噴き出す方向は通常エッチングされる膜
の厚さ方向であるが、場合によってはエッチング膜の横
方向や斜め方向から噴射することも考えられる。
【0017】また、ウエットエッチング時に超音波を付
加する方法も有効である。超音波の発生には通常公知の
振動子が用いられる。これらの振動子の周波数は特に限
定されないが、好ましくは10〜1000kHz、より
好ましくは20〜600kHzである。これらの振動子
は単独あるいは複数個用いられる。超音波の方向として
は、通常はエッチングされる膜の厚み方向であるが、場
合によってはエッチング膜の横方向や斜め方向から超音
波を当てることも考えられる。
【0018】更に、ウエットエッチング時に紫外線を照
射する方法も有効である。照射する紫外線の波長領域と
しては特に限定されないが、好ましくは200〜500
nmである。この場合、光源の全波長を照射してもよ
く、フィルターなどをを用いて特定波長の紫外線だけを
照射してもよい。例えばi線(365nm)やg線(4
36nm)だけを照射したり、逆にこれらの波長だけを
カットした紫外線を照射することも可能である。更に、
エッチング中に適宜紫外線の波長を変化させてもよい。
【0019】かかる紫外線を照射するためのランプとし
ては、例えば低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧
水銀ランプ、DEEP UVランプ、フラッシュUVラ
ンプ、ショートアークメタルハライドランプなどを使用
することができるが、これらに限定されない。紫外線の
光量としては、エッチングされる膜の種類や厚みに依存
するが、作業時間を考えて照射時間が最大で60分以内
になるような光量が好ましい。例えば0.01〜10W
/cm2の範囲が考えられるが、これらに限定されな
い。紫外線の照射方向は通常エッチングされる膜の厚さ
方向であるが、場合によってはエッチング膜の横方向や
斜め方向から照射することも考えられ、全方向から照射
してもよい。
【0020】次に、本発明に用いられる樹脂膜の材質と
しては、ポリイミド(例えば東レ・デュポン(株)製
「カプトン」、宇部興産(株)「ユーピレックス」、鐘
淵化学工業(株)製「アピカル」など)、ポリアミド
(例えば東レ(株)製「ミクトロン」など)、PPS
(ポリフェニレンサルファイド)、PET(ポリエチレ
ンテレフタレート、例えば東レ(株)製「ルミラー」な
ど)、液晶ポリマー(例えば東レ(株)製「シベラ
ス」、ポリプラスチックス(株)製「ベクトラ」、日本
石油化学(株)製「ザイダー」など)などを使用するこ
とができるが、これらに限定されるものではない。上記
樹脂は単独で用いられても2種以上をブレンドしたり貼
り合わせたりしたものでもよい。また、樹脂膜中に種々
の添加剤を加えたものでもよい。添加剤としては、例え
ば難燃剤などのフィラー、ガラスクロスなどが挙げられ
るが、これらに限定されない。これらの中ではとりわけ
主としてポリイミド、ポリアミド、あるいは液晶ポリマ
ーからなる樹脂膜が好ましい。上記樹脂膜は適当な大き
さに裁断されたものでも帯状のものでもよい。また、支
持体として別の材質に貼りつけらていたり、接着されて
いてもよい。この場合の支持体としては金属などの導電
物質、樹脂、ガラス、木材、紙、シリコンウエハーなど
を使用することができる。これらの支持体の中では金属
などの導電物質が好ましく、このような導電物質はその
ままメッキの際の導電層に使用することもできる。
【0021】かかる樹脂膜の厚みは特に限定されず、用
途に合った厚みを選択して使用することができるが、好
ましくは5〜500μm、より好ましくは10〜100
μmである。薄すぎるとハンドリングが困難となり、厚
すぎるとその分微細な孔を形成するのが困難となるので
上記範囲が好ましい。
【0022】次に、本発明である多段階エッチング用エ
ッチング液を用いたウエットエッチングの一連の手順に
ついて説明するが、この手順に限定されるものではな
い。
【0023】まず、樹脂膜上の両側にクロムをスパッタ
し、その後に電解メッキを施すことに銅層を樹脂膜の両
側に形成する。形成された両側の銅層にフォトレジスト
を塗布し、その内の片方のフォトレジストを微細孔形成
パターンに従って露光・現像する。この際、パターンと
反対側のフォトレジストはそのまま残す。次に、フォト
レジストのパターンに従って露出した銅をエッチングに
より除去する。銅エッチング終了後、両側のフォトレジ
ストを除去する。このようにして準備された材料を用
い、銅のパターンに従ってまず1段階目のエッチング液
(アルカリ金属含有濃度の高いエッチング液あるいは脂
肪族アミン化合物含有濃度の低いエッチング液)にてエ
ッチングを行い、引き続いて2段階目のエッチング液
(アルカリ金属含有濃度の低いエッチング液あるいは脂
肪族アミン化合物含有濃度の高いエッチング液)にてエ
ッチングを行う。3段階以上のエッチングの場合、更に
引き続いて対応するエッチング液にてエッチングを行
う。
【0024】本発明のエッチング液で処理された樹脂膜
は、エッチングのパターンに応じた貫通孔があいてい
る。この貫通孔に導通を取るための金属(銅やアルミニ
ウムなど)を埋め込むことにより、樹脂膜の両面の導通
を取ることが可能となる。更に樹脂膜の両方の表面に配
線を施すことにより、両面の導通が取れた2層配線の配
線板が得られる。
【0025】本発明によれば、導通を取るための孔を形
状よく微細化することができるので、それだけ配線に使
用できる面積が増え、結果として高密度の配線板を形成
することができる。高密度配線板は、パソコン用マザー
ボードといった大きな基板からCSP(チップスケール
パッケージ)用インターポーザといった小さな基板まで
幅広い用途に使用することができる。
【0026】
【実施例】以下、実施例により、本発明を詳細に説明す
るが、本発明はこれらの例によって限定されるものでは
ない。
【0027】実施例1及び比較例1 ポリイミドフイルム「カプトンEN」、「ユーピレック
スS」、「アピカルNPI」、ポリアミドフイルム「ミ
クトロン」、液晶ポリマーフイルム「ベクトラCX」の
50μm厚樹脂膜にクロムスパッタ、銅スパッタ、メッ
キを施して厚さ5μmの銅箔を両面に形成した。
【0028】この銅箔の両面に(株)ヘキスト製ポジ型
フォトレジスト「AZ P4000」をスピンコーター
で塗布し、ホットプレート上で100℃、3分乾燥し
た。次に、50及び100μmφの円形パターンを含ん
だマスクを使い、片面をg線用ステッパーにて300m
J/cm2露光し、AZ 400Kデベロッパーを水で
5倍希釈した現像液を用いて3分間現像し、マスクに合
った50及び100μmφの円形パターンを形成した。
【0029】パターン形成されたフォトレジストを銅エ
ッチングマスクとし、エッチング液として40℃の塩化
鉄水溶液を用い、(株)共立合金製作所製フルコーンノ
ズル(型番1/4KSFHS0665)から圧力196
133Paで噴射しながら5分間エッチングして銅をパ
ターン加工した。
【0030】銅のエッチング終了後、フォトレジストを
除去し、今度はパターン加工した銅をマスクとし、水酸
化カリウム50g、水50gで構成されるエッチング液
(A)を70℃で用い、10分間浸漬させ、38kHz
の超音波を照射しながらエッチングした。次に、水酸化
ナトリウム30g、水70gで構成されるエッチング液
(B)を70℃で用い、10分間浸漬させ、ウシオ電機
(株)製高圧水銀ランプを用いて10mW/cm2 で紫
外線を銅マスク面に照射しながらエッチングした。
【0031】結果は表1に示す通りであり、異方的にき
れいな形状でかつ均一にエッチングすることができた。
【0032】なお、表1で示されるテーパー角とは異方
性の尺度であり、テーパー角の値が小さい程樹脂膜の厚
さ方向に異方的にエッチングできていることを示す。完
全に厚み方向にエッチングできた場合、テーパー角は0
度となる。テーパー角は[テーパー角]=tan
-1([上下孔径差]/2/[樹脂膜厚み])の計算で求
められる。
【0033】比較例1 実施例1において、エッチング液(B)を用いずにエッ
チング液(A)のみを用いる(すなわちエッチング液
(B)の代わりにエッチング液(A)を用いる)以外は
実施例1と同様にしてエッチングを行った。
【0034】結果は表1の通りであり、異方的にエッチ
ングされず、不均一であり、形状も良くなかった。
【0035】比較例2 実施例1において、エッチング液(A)を用いずにエッ
チング液(B)のみを用いる(すなわちエッチング液
(A)の代わりにエッチング液(B)を用いる)以外は
実施例1と同様にしてエッチングを行った。
【0036】結果は表1の通りであり、異方的にエッチ
ングされず、不均一であり、形状も良くなかった。
【0037】実施例2 実施例1において、エッチング液(B)の代わりに水酸
化カリウム20g、水30g、エチレンジアミン10
g、エチレングリコール40gで構成されるエッチング
液(C)を用いた以外は全て実施例1と同様にしてエッ
チングを行った。
【0038】結果は表1に示す通りであり、異方的にき
れいな形状でかつ均一にエッチングすることができた。
【0039】
【表1】
【0040】実施例3 実施例1において、エッチング液(A)の代わりにエチ
レンジアミン20g、水40g、エチレングリコール4
0gで構成されるエッチング液(D)を用い、エッチン
グ液(B)の代わりにエタノールアミン60g、水40
gで構成されるエッチング液(E)を用いる以外は全て
実施例1と同様にしてエッチングを行った。
【0041】結果は表2に示す通りであり、異方的にき
れいな形状でかつ均一にエッチングすることができた。
【0042】比較例3 実施例3において、エッチング液(E)を用いずにエッ
チング液(D)のみを用いる(すなわちエッチング液
(E)の代わりにエッチング液(D)を用いる)以外は
全て実施例3と同様にしてエッチングを行った。
【0043】結果は表2に示す通りであり、異方的にエ
ッチングされず、不均一であり、形状も良くなかった。
【0044】比較例4 実施例3において、エッチング液(D)を用いずにエッ
チング液(E)のみを用いる(すなわちエッチング液
(D)の代わりにエッチング液(E)を用いる)以外は
全て実施例3と同様にしてエッチングを行った。
【0045】結果は表2に示す通りであり、異方的にエ
ッチングされず、不均一であり、形状も良くなかった。
【0046】実施例4 実施例3において、エッチング液(D)の代わりに水酸
化ナトリウム20g、エチレンジアミン15g、水35
g、エチレングリコール30gで構成されるエッチング
液(F)を用いる以外は全て実施例3と同様にしてエッ
チングを行った。 結果は表2に示す通りであり、異方
的にきれいな形状でかつ均一にエッチングすることがで
きた。
【0047】
【表2】
【0048】実施例5 実施例1と同様の樹脂膜を用い、まず実施例1と同様に
して銅マスクを形成した。銅マスク形成後、水酸化カリ
ウム33g、水34g、エチレングリコール22g、エ
チレンジアミン11gで構成されるエッチング液(G)
を70℃で用い、ウシオ電機(株)製高圧水銀ランプを
用いて10mW/cm2 で紫外線を銅マスク面に照射
し、(株)共立合金製作所製フルコーンノズル(型番1
/4KSFHS0665)から圧力195000Paで
10分間銅マスク面に噴射させながらエッチングした。
次に、水酸化ナトリウム10g、水35g、エチレング
リコール40g、エチレンジアミン15gで構成される
エッチング液(H)を70℃で用い、10分間浸漬さ
せ、100kHzの超音波を銅マスク面に照射し、かつ
ウシオ電機(株)製高圧水銀ランプを用いて10mW/
cm2 で紫外線を銅マスク面に照射しながらエッチング
した。
【0049】結果は表3に示す通りであり、異方的にき
れいな形状でかつ均一にエッチングすることができた。
【0050】実施例6 実施例1において、エッチング液(B)を用いてエッチ
ングを行った後、更に水酸化カリウム10g、水90g
で構成されるエッチング液(I)を70℃で用い、5分
間浸漬させてエッチングした。
【0051】結果は表3に示す通りであり、異方的にき
れいな形状でかつ均一にエッチングすることができた。
【0052】実施例7 実施例3において、エッチング液(E)を用いてエッチ
ングを行った後、更にエタノールアミン70g、水30
gで構成されるエッチング液(J)を70℃で用い、5
分間浸漬させてエッチングした。
【0053】結果は表3に示す通りであり、異方的にき
れいな形状でかつ均一にエッチングすることができた。
【0054】実施例8 実施例5において、エッチング液(H)を用いてエッチ
ングを行った後、更に水酸化ナトリウム5g、水30
g、エチレングリコール45g、エチレンジアミン20
gで構成されるエッチング液(K)を70℃で用い、5
分間浸漬させてエッチングした。
【0055】結果は表3に示す通りであり、異方的にき
れいな形状でかつ均一にエッチングすることができた。
【0056】
【表3】
【0057】実施例9 実施例6において、エッチング液(I)を用いてエッチ
ングを行った後、更に水酸化カリウム5g、水95gで
構成されるエッチング液(L)を70℃で用い、5分間
浸漬させてエッチングした。
【0058】結果は表4に示す通りであり、異方的にき
れいな形状でかつ均一にエッチングすることができた。
【0059】実施例10 実施例7において、エッチング液(J)を用いてエッチ
ングを行った後、更にエタノールアミン80g、水20
gで構成されるエッチング液(M)を70℃で用い、5
分間浸漬させてエッチングした。
【0060】結果は表4に示す通りであり、異方的にき
れいな形状でかつ均一にエッチングすることができた。
【0061】実施例11 実施例8において、エッチング液(K)を用いてエッチ
ングを行った後、更に水酸化ナトリウム3g、水30
g、エチレングリコール47g、エチレンジアミン20
gで構成されるエッチング液(N)を70℃で用い、5
分間浸漬させてエッチングした。
【0062】結果は表4に示す通りであり、異方的にき
れいな形状でかつ均一にエッチングすることができた。
【0063】
【表4】
【0064】実施例12 実施例1において、エッチング液(A)の代わりに水酸
化カリウム45g、尿素5g、水50gで構成されるエ
ッチング液(O)を用い、エッチング液(B)の代わり
に水酸化ナトリウム25g、尿素5g、水70gで構成
されるエッチング液(P)を用いる以外は全て実施例1
と同様にしてエッチングを行った。
【0065】結果は表5に示す通りであり、異方的にき
れいな形状でかつ均一にエッチングすることができた。
【0066】実施例13 実施例3において、エッチング液(D)の代わりにエチ
レンジアミン20g、水40g、尿素5g、エチレング
リコール35gで構成されるエッチング液(Q)を用
い、エッチング液(E)の代わりにエタノールアミン6
0g、尿素5g、水35gで構成されるエッチング液
(R)を用いる以外は全て実施例3と同様にしてエッチ
ングを行った。
【0067】結果は表5に示す通りであり、異方的にき
れいな形状でかつ均一にエッチングすることができた。
【0068】実施例14 実施例5において、エッチング液(G)の代わりに水酸
化カリウム33g、水33g、エチレングリコール20
g、尿素3g、エチレンジアミン11gで構成されるエ
ッチング液(S)を用い、エッチング液(H)の代わり
に水酸化ナトリウム10g、水34g、エチレングリコ
ール38g、エチレンジアミン15gで構成されるエッ
チング液(T)を用いる以外は全て実施例5と同様にし
てエッチングを行った。
【0069】結果は表5に示す通りであり、異方的にき
れいな形状でかつ均一にエッチングすることができた。
【0070】
【表5】
【0071】
【発明の効果】本発明を用いれば、配線用基板を異方的
にエッチングでき、均一にエッチングでき、整った形状
でエッチングできる。従って、微細な孔を所望の大きさ
で多数形成できる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】樹脂膜を多段階でウエットエッチングする
    際に、アルカリ金属化合物を含有するエッチング液であ
    って、かつ、該エッチング液中のアルカリ金属化合物含
    有濃度が後段に向けて高い濃度である濃度勾配を有する
    エッチング液を用いてエッチングすることを特徴とする
    多段階エッチング方法。
  2. 【請求項2】樹脂膜を多段階でウエットエッチングする
    際に、脂肪族アミン化合物を含有するエッチング液であ
    って、かつ、該エッチング液中の脂肪族アミン化合物含
    有濃度が後段に向けて低い濃度である濃度勾配を有する
    エッチング液を用いてエッチングすることを特徴とする
    多段階エッチング方法。
  3. 【請求項3】樹脂膜を多段階でウエットエッチングする
    際に、アルカリ金属化合物と脂肪族アミン化合物とを含
    有するエッチング液であって、かつ、該エッチング液中
    のアルカリ金属化合物含有濃度と脂肪族アミン化合物含
    有濃度が、後段に向けて、前者は高い濃度勾配で、後者
    は低い濃度勾配であるエッチング液を用いてエッチング
    することを特徴とする多段階エッチング方法。
  4. 【請求項4】樹脂膜を多段階でウエットエッチングする
    ためのエッチング液であり、アルカリ金属化合物を含有
    したエッチング液であり、1段階目に使用するエッチン
    グ液中のアルカリ金属化合物含有濃度が2段階目に使用
    するエッチング液中のアルカリ金属化合物含有濃度より
    も高いことを特徴とする多段階エッチング用エッチング
    液。
  5. 【請求項5】樹脂膜を多段階でウエットエッチングする
    ためのエッチング液であり、脂肪族アミン化合物を含有
    したエッチング液であり、1段階目に使用するエッチン
    グ液中の脂肪族アミン化合物含有濃度が2段階目に使用
    するエッチング液中の脂肪族アミン化合物含有濃度より
    も低いことを特徴とする多段階エッチング用エッチング
    液。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9909063B2 (en) 2010-11-03 2018-03-06 3M Innovative Properties Company Polymer etchant and method of using same

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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