JP2002078535A - 航空機用配膳車 - Google Patents

航空機用配膳車

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JP2002078535A
JP2002078535A JP2000269624A JP2000269624A JP2002078535A JP 2002078535 A JP2002078535 A JP 2002078535A JP 2000269624 A JP2000269624 A JP 2000269624A JP 2000269624 A JP2000269624 A JP 2000269624A JP 2002078535 A JP2002078535 A JP 2002078535A
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Ushio Itakura
潮 板倉
Toshihisa Kasuya
寿久 粕谷
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Jamco Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 食事サービスなどの稼動中には取り外し自在
のカバーを取り付けることにより、配膳車の耐空性の耐
火規定を満足させつつ特殊耐火性素材製外壁の損傷、汚
染を防止するとともに、清掃を容易とする。 【解決手段】 航空機用配膳車1は、特殊耐火性素材で
構成する箱型の本体10と、本体の両側外壁面に配設す
るスタッド20と、箱型本体の側壁面を被覆する布帛で
構成されるカバー体50とを備え、カバー体50は本体
10にスタッド20を挿入させる切欠部とスタッド20
に掛け止める紐体による係止手段により着脱可能に構成
されている。そして、少なくとも航空機が離着陸する間
はカバー体50は配膳車の本体10から取り外されて、
箱型本体の外壁面は特殊耐火性素材が露出する構成を有
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、航空機内で使用す
る配膳車に関する。
【0002】
【従来の技術】乗客定員が20人以上の航空機にあって
は、天井・側壁の内張板、ラバトリーの外板など、少な
くとも離着陸時に客室内面に露出する面は厳しい耐火性
要件に適合する特殊な素材を使用することが耐空性審査
要領で規定されている。規定される要求項目の1つとし
て墜落時の火災発生防止などのための燃焼特性がある。
これは、素材に熱エネルギーをかけたときの最大発熱
量、および総発熱量の制限に関する規定である。この規
定によると、最大発熱量は65Kw/m以下、総発熱
量65Kw・min/m以下となっている。
【0003】この規定は、旅客機における乗客への食事
のサービスを行っている配膳車の外壁にも適用されてい
る。そこで、配膳車の外壁は最大発熱量、および総発熱
量の制限規定の厳しい要求を満足する特殊な耐火性素材
で形成されていた。しかし、配膳車は狭い客席通路を通
過するため、客席やその他の内装品に衝突したり、側壁
が擦れて配膳車の外壁は損傷し易かった。また、食事サ
ービス作業中に、スープ、汁物などによる外壁の汚染が
激しかった。また、このような特殊な耐火性素材で構成
される配膳車の外壁の修理、修正は経費がかかり、ま
た、洗浄作業は手間のかかる作業となっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、食
事サービスなどの稼動中には配膳車に取り外し自在のカ
バーを取り付けることにより、耐空性の耐火規定を満足
させつつ特殊耐火性素材製外壁の損傷、汚染を防止する
とともに、清掃を容易とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の航空機用配膳車
は、特殊耐火性素材で構成する箱型の本体と、本体の両
側外壁面に配設するスタッドと、箱型本体の側壁面を被
覆する布帛で構成さ、周縁に筒状部を形成するカバー体
とを備え、カバー体は本体に着脱可能に構成されてい
る。そして、カバー体の着脱は筒状部に挿入される紐体
と紐体を露出させる切欠部により本体側壁の端縁部分に
複数個配設されるスタッドを掛け止める、あるいは、ス
タッドを挿入するはと目孔にスタッドを挿入させること
により行われる構成を具備する。そして、少なくとも航
空機が離着陸する間はカバー体は配膳車の本体から取り
外されて、箱型本体の外壁面は特殊耐火性素材が露出す
る構成を有する。
【0006】本発明の航空機用配膳車は、カバー体の筒
状部に取り付け扞を挿入して該取り付け扞を本体側壁に
取り付けて被覆すると共に、本体側壁に配設する係合具
にカバー体の下端を係け止めて取付ける構成を有する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面により
説明する。 実施の形態1 図1は本発明の配膳車の斜視図、図2はカバー体を外し
た配膳車の斜視図、図3はカバー体の斜視図である。
【0008】配膳車1は両側壁板11A,11B、天井
板13、底板15、および後面板17を組合わせて前面
を開閉扉19とした断面コの字型を形成した箱型の配膳
車本体10と、配膳車本体10を搬送するための底板1
5に配設される車輪7とを備えている。また、天井板1
3の上面には作業用の把手14が取り付けられている。
【0009】配膳車1を構成する両側壁板11A,11
B、天井板13、後面板17、底板15は、少なくとも
その外表面を、耐空性審査要領に規定されている条件を
満足する特殊な耐火性素材(以下、特殊耐火性素材とい
う)、例えば、フェノール樹脂を用いた複合材(ハニカ
ムパネル)で形成されている。
【0010】この実施例に示す配膳車1は特殊耐火性素
材の表面に、通常の配膳車の外壁に添付される装飾用の
壁紙は貼着されておらず、特殊耐火性素材が露出されて
いる。配膳車1の本体10の両側壁板11A,11Bの
特殊耐火性素材の表面にスタッド20を配設する。スタ
ッド20は頭部21と支柱部23を有し、側壁板11
A,11Bの端縁に沿って複数個所に配設されている。
この実施例では側壁板11A,11Bの上下端縁に沿っ
て3ヶ所、側端縁の中央位置に1ヶ所配設している。
【0011】配膳車1には着脱自在なカバー体50を装
備する。カバー体50は洗濯可能な布帛で構成される。
カバー体50はほぼ配膳車1の側壁板11A,11Bと
同形状をなしている。カバー体50の全周縁は折り曲げ
て筒状部51を形成し、この筒状部51には紐体60を
挿入する。また、カバー体50は本体10の側壁板11
A,11Bのスタッド20配設個所に対応する部分にカ
バー体50を湾曲状に切断した切欠部55を形成してい
る。すなわち、このように構成するカバー体50は切欠
部55から紐体60が露出している。・・・図4参照
【0012】カバー体50の配膳車本体10の側壁板1
1A,11Bへの着脱を説明する。本体10の側壁板1
1A(11B)上をカバー体50で被覆し、スタッド2
0に対応するカバー体50の切欠部55から露出する紐
体60をスタッド20の支柱部23に掛けて取付ける。
そして、カバー体50を本体10から外す場合は、紐体
60をスタッド20から外すことで、完了する。
【0013】このように構成される配膳車1は、航空機
内の通路を通って食事サービスなどの稼動時は、配膳車
1の本体10の側壁11A,11Bのスタッド20にカ
バー体50の紐体60を掛けて、カバー体50を配膳車
本体10に着装する。このとき、配膳車1は内部に収容
されるトレイの取り出し部である開閉扉19面が開放さ
れているので、食事サービスの動作にカバー体50が支
障を来たすことが無い。
【0014】もちろん、カバー体50は配膳車本体10
の後壁面17をも被覆する構成としても良い。また、紐
体を伸縮性を有する紐体とすることにより、スタッドと
の掛け止めの操作性が向上する。また、図5に示すよう
に、はと目孔550とする。そして、スタッド20をは
と目孔550に挿入させることにより、カバー体50の
本体10への取付が完了する。この実施例はカバー体の
構成が容易となる。もちろん、図6に示すように、スタ
ッドに換えて本体側に雄雌型スナップ570を配設し、
カバー体に対応するスナップ560を取りつけることに
より、スナップ止めによるカバー体の取付型も可能であ
る。
【0015】実施の形態2 この実施の形態は、図7,8に示すように、カバー体5
0の周縁に設けられている筒状部51の1辺に取り付け
扞500を挿入している。取り付け扞500は長尺体
で、金属製、合成樹脂製の棒形状をなしている。そし
て、取り付け扞500の両端部を本体に取付ける。カバ
ー体50は取り付け扞500に垂れ下がった状態で本体
10の側壁11A,11Bを被覆する。また、カバー体
50の下部の側壁面への係止はスタッドと切欠部・紐体
との掛け止め、はと目孔との係合、あるいは鉤状ファス
ナーによる係合等の手段が実行できる。
【0016】この実施の形態で示す配膳車1は、航空機
内の通路を通って食事サービスなどの稼動時は、配膳車
1の本体10の側壁11A,11B面に、取り付け扞5
00を架け渡しカバー体50で配膳車本体10の側壁1
1A,11Bを被覆する。取り付け扞500から吊り下
がったカバー体50は適宜係止具により壁面に装着され
る。もちろんこの形態でのカバー体も食事サービスの動
作に支障を来たすことが無い。
【0017】以上のように、配膳車1は、サービス稼動
中はカバー体50が特殊耐火性素材が露出する側壁面を
保護しているので、側壁11A,11Bが客席、内装品
などに衝突しても、特殊耐火性素材で形成される外壁面
が損傷されることが無い。また、スープ、汁物などによ
る汚染物は布帛製カバー体50に吸収されて本体10の
特殊耐火性素材の外壁を汚染することが無い。そして、
サービス終了後はカバー体50を本体10から取り外
し、折り畳んで収納スペースに収納する。その後、使用
済み客席用テーブルクロス等と共に、洗濯処理されて、
繰り返し使用される。
【0018】このように、特殊耐火性素材で構成される
配膳車1は、離着陸時など耐空性審査要領に規定されて
いる間は、カバー体50を取り外した状態で厨房設備内
に設置されている。そして、食事サービス時には配膳車
本体10に客席用テーブルクロスなどと共に収納個所に
収納されていたカバー体50を装着して特殊耐火性素材
面を被覆して使用するので、配膳車の外壁の損傷、汚染
が軽減され、配膳車の修理、清掃の手間が省ける。
【0019】また、配膳車1は特殊耐火性素材面が露出
している側壁に対して、使用時にはカバー体を被覆する
構成であるので、壁面に装飾用の壁紙を貼着する必要が
無くなり、装飾用壁紙の交換、破損部分の修理、および
壁紙張り替え費用が削減できる。
【0020】
【発明の効果】本発明の配膳車は、航空機の耐空性審査
要領における規定を満足させながら、かつ、メンテナン
ス作業およびメンテナンス費用の削減を図ることができ
る。また、カバー体の取付、取り外しが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る配膳車の斜視図。
【図2】カバー体を外した配膳車の全体説明図。
【図3】カバー体の斜視図。
【図4】係止手段の拡大説明図。
【図5】他の係止手段の拡大説明図。
【図6】係止手段をスナップとした説明図。
【図7】他のカバー体の実施の形態例を示す斜視図。
【図8】カバー体を取付けた配膳車の斜視図。
【符号の説明】
1 配膳車 7 車輪 10 配膳車本体 11A、11B 側壁 13 天井板 15 底板 17 後面板 19 開閉扉 20 スタッド 21 頭部 23 支柱部 50 カバー体 51 筒状部 55 切欠部 60 紐体 500 取り付け扞 550 はと目孔

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 特殊耐火性素材で構成する箱型の本体
    と、箱型本体の両側壁面に着脱自在に配設する布帛より
    なるカバー体とを備え、 前記本体は両側外壁面にスタッドを配設し、前記カバー
    体はその周縁に筒状部を形成し、紐体を挿入すると共
    に、適宜個所に紐体が露出する切欠部を有し、前記本体
    のスタッドを切欠部に挿通して紐体をスタッドに掛け止
    めることにより、カバー体を本体側壁に装着可能とする
    と共に、少なくとも航空機が離着陸する間はカバー体は
    配膳車の本体から取り外されて、箱型本体の外壁面は特
    殊耐火性素材が露出することを特徴とする航空機用配膳
    車。
  2. 【請求項2】 特殊耐火性素材で構成する箱型の本体
    と、箱型本体の両側壁面に係合手段により着脱自在に配
    設する布帛よりなるカバー体とを備え、 前記カバー体はその周縁に筒状部を形成し、1辺の筒状
    部に取り付け扞を挿入し、該取り付け扞を本体側壁に取
    付けることによりカバー体で本体側壁を被覆すると共
    に、少なくとも航空機が離着陸する間はカバー体は配膳
    車の本体から取り外されて、箱型本体の外壁面は特殊耐
    火性素材が露出することを特徴とする航空機用配膳車。
  3. 【請求項3】 前記カバー体の適所にはと目孔を設け、
    側壁面に配設する係合具に係合させるよう構成されてな
    る請求項1または2記載の航空機用配膳車。
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