JP2002073106A - プロセス制御方法 - Google Patents

プロセス制御方法

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JP2002073106A
JP2002073106A JP2000265336A JP2000265336A JP2002073106A JP 2002073106 A JP2002073106 A JP 2002073106A JP 2000265336 A JP2000265336 A JP 2000265336A JP 2000265336 A JP2000265336 A JP 2000265336A JP 2002073106 A JP2002073106 A JP 2002073106A
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cycle
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JP2000265336A
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Hisafumi Sasaki
尚史 佐々木
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Yokogawa Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】抄紙機の幅方向のプロファイル制御で、むだ時
間や時定数が長いために設定値変更などの場合に安定す
るまでに時間がかかり、生産効率の低下を招いていた。
また、紙切れ通紙後や銘柄変更後では操作量が振り切れ
ることがあり、整定までに時間がかかって生産効率が低
下していた。このような課題を解決する。 【解決手段】最終値の定理からプロセス量が有限時間で
整定する条件を求め、この条件からコントローラの伝達
関数を確定して、この伝達関数によってそのプロセスを
制御する制御操作量を演算・出力するようにした。ま
た、操作量が振り切れたときに、設定値とプロセス量の
差である偏差量を過去の制御周期で振り切れて出力でき
なかった操作量で補正するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、有限整定応答法
を用いたプロセス制御方法に関し、特に抄紙機の幅方向
の紙厚プロファイル制御に用いて好適なプロセス制御方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図10に抄紙機の紙厚(CLP)プロフ
ァイルの制御装置の構成を示す。抄紙された紙51はキ
ャレンダー53で紙全体の平滑化と紙厚プロファイルの
調整が行われ、リール55に巻き取られる。このとき、
リール55の直前に設置されたCLPセンサ54で紙5
1の幅方向の紙厚のプロファイルが測定される。CLP
センサ54は片道30秒程度のスピードで紙51を幅方
向にスキャン(往復走行)する動作を繰り返し、紙51
の紙厚のプロファイルを測定する。
【0003】このCLPセンサ54の出力であるCLP
測定信号は測定演算部56に入力され、最大60Hz程
度のスピードでデジタル信号に変換される。このように
して、片道走行毎に最大1200点のCLP測定データ
が得られる。この片道走行毎に得られるCLP測定信号
の集まりをCLPプロファイルといい、紙51の幅方向
の断面を表したものとして、紙の品質制管理に用いられ
る。CLPプロファイルは印刷用紙で特に重要視され、
例えば、新聞用紙では平均紙厚80μmに対してばらつ
きの最大値と最小値の差であるRを1μm以下に抑えな
ければならないとされる。
【0004】このCLPプロファイルは制御演算部57
に入力されて熱風ヒータ52を制御する制御操作量が演
算される。この制御操作量はインターフェイス盤58を
介して熱風ヒータ52に入力される。熱風ヒータ52は
40〜400℃の熱風をキャレンダー53に吹きつけ、
この径を熱膨張によって変えることにより、CLPプロ
ファイルを調整する。熱風ヒータ52は75〜100m
mのピッチで複数のゾーンに区切られており、これらの
ゾーン毎に熱風の温度設定を変えることにより、キャレ
ンダー53の幅方向の径を変えてCLPプロファイルを
調整する。
【0005】ここで、CLPプロファイル制御で用いる
ゾーン対応プロファイルについて、図11を用いて説明
する。この図において、61は熱風ヒータであり、幅方
向にN個のゾーンに分割されている。62は紙厚の測定
点を表したものであり、Pt個の測定点がある。通常、
ゾーンの数よりも測定点の数が多いので、1つのゾーン
に複数個の測定点が対応する。この図では、1つのゾー
ンに5個の測定点が対応していることを表している。抄
紙機の規模によるが、通常Nは50〜100程度であ
る。また、Ptはフレームの長さによって異なるが、最
大1200である。
【0006】CLPプロファイルPRF(j)は各測定
点のCLP測定値PRV(i)からそれらの全体の平均
値を差し引いた値であり、下記(1)式によって定義さ
れる。
【0007】i番目のゾーンの中心に位置するCLPプ
ロファイルの測定点をそのゾーンの位置対応といい、P
C(i)で表す。熱風ヒータの機械的な幅と紙厚の測定
点の間隔とから1つのゾーンに含まれる測定点の数が定
まり、この数をAP個とする。後の議論を簡単にするた
めにAPは奇数とし、その計算値が偶数の場合は1を加
えて奇数になるようにする。
【0008】ゾーンiのゾーン対応CLPプロファイル
をZP(i)とし、下記(2)式で定義する。 CLPプロファイル制御とは、熱風ヒータを制御して各
ゾーンのCLPプロファイルZP(i)をできるだけ平
坦にする制御のことをいう。
【0009】次に、CLPプロファイル制御について、
図12に基づいて説明する。コントローラ71には紙厚
の偏差量E(s)が入力され、操作量W(s)が演算・
出力される。この操作量W(s)はホールド部72を介
してプロセス73に入力される。プロセス73の出力は
紙厚C(s)であり、この値がコントローラ71に帰還
される。G(s)、H(s)、P(s)はそれぞれコン
トローラ71、ホールド部72、プロセス73の伝達関
数である。
【0010】プロセス73の伝達関数P(s)は、むだ時間
+1次遅れ系で近似することができる。ある抄紙機でス
テップ応答法により測定したところ、むだ時間=5分、
時定数=8分、プロセスゲイン=0.1μm/%という
値が得られた。
【0011】このような制御を行うために、従来はサン
プル値PI制御が用いられていた。すなわち、下記
(3)式によってゾーンiの制御操作変更量ΔW
n(i)を演算していた。 ここにおいて、 である。
【0012】図13に、ステップ応答結果からの代表的
なPIゲインの決定方法であるChien-Hrones-Reswick法
による、ステップ状の外乱に対するプロセスの応答のシ
ュミレーションの結果を示す。横軸は制御周期を単位と
した時間(スキャン数)である。なお、むだ時間Lを3
00秒、時定数Tを480秒とし、比例帯幅=167×
L/T、積分時間TI=Tとした。これは20%行き過
ぎの応答時間を最小にする設定である。
【0013】図13で、81は制御偏差、82は操作量
の変化を表す。この図からわかるように、80%応答に
25スキャン(750秒)、90%応答に45スキャン
(1350秒)を要しており、応答性がかなり悪いこと
がわかる。
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな抄紙機のプロファイル制御方法には、次のような課
題があった。
【0014】前述したように、抄紙機ではむだ時間が3
00秒、時定数が480秒と制御周期(30秒)に比べ
て長くなり、設定値を変更したときの応答性が悪くな
る。そのため、紙切れ通紙後や銘柄を変更した後でCL
Pプロファイルの偏差が外乱のために大きくなって製品
の規格値を外れた場合、制御による整定時間が長くな
り、生産効率の低下を招くという課題があった。
【0015】また、CLPプロファイル制御ではプロセ
スゲインが熱風ヒータのフルレンジで10μm程度に設
定されているが、紙切れ通紙後や銘柄変更後等ではCL
Pプロファイルの最大値と最小値との差であるRは5〜
10μm程度になる場合がある。このよう場合には制御
中に操作量がしばしば0%または100%に振り切れて
しまうが、サンプルPI制御ではこのような場合の制御
偏差の整定性を考慮していないので、結果として0でな
い制御偏差であるオフセットを残してしまい、生産効率
の低下を招くという課題もあった。
【0016】従って本発明が解決しようとする課題は、
有限整定応答法を適用して、応答性のよい制御方法を提
供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために、本発明のうち請求項1記載の発明は、最終値
の定理からプロセス量が有限時間で整定する条件を求
め、この条件から前記コントローラの伝達関数を確定し
て、この伝達関数によって当該プロセスを制御する制御
操作量または制御操作変更量を演算するようにしたもの
である。整定時間を早くすることができる。
【0018】請求項2記載の発明は、現在の制御周期お
よび過去の制御周期の偏差量、および過去の制御周期の
制御操作量から現在の制御周期の制御操作量を演算する
ようにしたものである。整定時間を早くすることができ
る。
【0019】請求項3記載の発明は、請求項1または請
求項2記載の発明において、下記の演算式から制御操作
量Wnを演算するようにしたものである。 整定時間を早くすることができる。
【0020】請求項4記載の発明は、現在の制御周期お
よび過去の制御周期の偏差量、および過去の制御周期の
制御操作変更量から現在の制御周期の制御操作変更量を
演算するようにしたものである。整定時間を早くするこ
とができる。
【0021】請求項5記載の発明は、請求項1または請
求項4記載の発明において、下記演算式から制御操作変
更量ΔWnを演算するようにしたものである。 整定時間を早くすることができる。
【0022】請求項6記載の発明は、最終値の定理から
プロセス量が有限時間で整定する条件を求め、この条件
から前記コントローラの伝達関数を確定して、この伝達
関数によって当該プロセスを制御する制御操作変更量を
演算し、またこの伝達関数に入力する偏差量を前回以前
の制御周期で出力できなかった制御操作変更量で補正す
るようにしたものである。制御操作変更量がコントロー
ラが出力できる限界を超える場合でも、的確に制御でき
る。
【0023】請求項7記載の発明は、現在および過去の
制御周期の偏差量、および過去の制御周期の制御操作変
更量に関連する値から現在の制御周期の制御操作変更量
を演算し、また前記偏差量を前回以前の制御周期で出力
できなかった制御操作変更量に関連する値で補正するよ
うにしたものである。制御操作変更量がコントローラが
出力できる限界を超える場合でも、的確に制御できる。
【0024】請求項8記載の発明は、請求項6または請
求項7記載の発明において、下記演算式に基づいて制御
操作変更量ΔWnを演算するようにしたものである。 制御操作量が操作レンジをオーバーしても正確に制御で
きる。
【0025】請求項9記載の発明は、請求項5または請
求項8記載の発明において、プロセスの時定数をT0
サンプル時間をTとして、kの値を下記不等式を満たす
値に設定するようにしたものである。 k×T>T0/2
【0026】請求項10記載の発明は、請求項1ないし
請求項9記載の発明において、この制御方法を、抄紙機
の幅方向のプロファイル制御に用いるようにしたもので
ある。時定数の大きい抄紙機の幅方向のプロファイル制
御に用いて特に効果が大きい。
【0027】
【発明の実施の形態】以下に、図に基づいて本発明を詳
細に説明する。図1は、図12の閉ループのブロック図
を開ループのブロック図に書き直したものである。この
図では、紙厚の設定値R(s)はD(s)の伝達関数を
有するコントローラ11に入力される。このコントロー
ラ11の出力はHP(s)の伝達関数を有するプロセス
12に入力され、このプロセス12から実際の紙厚C
(s)が出力される。以下、この図の導出について説明
する。
【0028】図12のホールド部72の伝達関数H
(s)は下記(4)式で表される。 また、前述したように、プロセス73はむだ時間と1次
遅れ系で表されるので、その伝達関数P(s)は下記
(5)式になる。
【0029】図12から、 が成立するので、これらの式を整理すると、 になる。これをC(s)についてまとめると、 になる。この式と図1を比較すると、 と置くことにより、図12は図1のブロック図に書き直
せることがわかる。
【0030】次に、図1のプロセス12をz変換する。
H(s)、P(s)に前記(4)、(5)式を代入して
変換すると、下記(6)式が得られる。 この変換により、図1のコントローラ11,プロセス1
2は図2のようにコントローラ111、プロセス121
に変換される。
【0031】図2において、C(z)が整定時間(k+
m)T(kは自然数)で有限整定するためには、最終値
の定理より、あるa1,a2,,,,ak-1k,A0につ
いて、 が成立することが、必要十分条件である。
【0032】この(8)式より、 となる。この式を(7)式に代入すると、 になる。この式からG(z)の形を求めると下記(9)
式になる。
【0033】ここで、 とおくと、 従って、下記(10)式が成立する。
【0034】この(10)式から、有限整定応答法によ
る制御演算式は次のようになる。
【0035】従って、制御タイミングnにおける操作制
御量Wnは、次のようになる。 この(11)式を制御操作変更量ΔWnに書き換える
と、下記(12)式になる。 従って、この(12)式に基づく制御操作変更量ΔWn
によって制御を行うと、応答性を高めることができる。
【0036】CLPプロファイル制御では、しばしば操
作量が0〜100%を振り切れ、これが制御性の悪化を
招く場合が多い。以下に、このような場合でも有限時間
で整定する制御アルゴリズムを提案する。
【0037】今、位置型の上限操作リミットをL(Lは
正)とすると、Wn+ΔWn>Lのとき、実際の操作量を
Δwn aとおくと、 となる。但し、Wn、ΔWnは前記(11)および(1
2)式で与えられる。つまりWn+ΔWnのうち一部しか
出力することができない。
【0038】従って、制御操作変更量ΔWnのうち出力
できなかった分をΔwn bとおくと、 の関係が成立する。この関係は、操作下限リミットの場
合にも同様に成立する。
【0039】この(13)式を変形して、 とし、前記(12)式に代入すると、 になる。この(14)式を変形すると、 となる。
【0040】この(15)式から、 とおいたときに、は偏差En bに対する有限整定コントロ
ーラGCの操作量とみなすことができる。このとき、 であり、操作リミットLは意識しなくてもよい。すなわ
ち偏差を実際の偏差EnではなくEn bとみなすことで、操
作リミット付きの操作量ΔWn aを操作リミットを考慮し
ない操作量と同じように考えることができる。
【0041】従って、前記(15)式を下記(16)式
のように変更する。 但し、 である。この(16)式が有限整定することは明らかで
ある。
【0042】図3に、前記(12)式で定義される制御
演算式における、ステップ外乱が与えられたときの応答
シミュレーションの結果を示す。この図において、21
は制御偏差、22は操作量である。また、前記(7)、
(8)式のkを10としており、そのため整定時間はL
+kT=600秒になる。更に、図13と同じくむだ時
間を300秒、時定数を480秒、サンプリング時間を
30秒としてシミュレーションしている。
【0043】この図からわかるように、20スキャン
(600秒)で100%応答しており、図13と比べる
とかなり改善されていることがわかる。このように、有
限整定応答法を用いると、サンプル値PI制御では実現
できない100%応答が理論上は可能になる。
【0044】kの最小値は1であるので、最短の整定時
間はk=1とおくとL+T=330秒になる。しかし、
ステップ外乱に対する1回目の操作変更量ΔW1は、 になるので、k=1とすると、ΔW1=47.61=4
761%になり、現実的ではない。実際には、k×T>
0/2(T0=時定数)を満たすようにkの値を設定し
なければならない。
【0045】図4に、操作量のリミット値を1.5(1
50%)としたときの、ステップ応答に対するシミュレ
ーション結果を示す。(12)式に基づいて制御操作変
更量を演算するとこのリミット値にかかってしまうの
で,前記(16)式によって操作量を求めるようにす
る。なお、むだ時間=300秒、時定数=480秒、サ
ンプリング時間=30秒、k=10の条件は図3と同じ
である。また、前記(16)式のmを10とする。従っ
て、理論上の整定時間は(k+m)T=600秒にな
る。また、図3と同じく21は制御偏差、22は操作量
である。
【0046】図4から明らかなように、この場合も,整
定時間は30スキャン(600秒)より延びているもの
の,やはり有限整定していることがわかる。つまり、操
作量の理論値が、コントローラの操作量のリミットを越
えている場合でも、前記(16)式に基づいて操作量を
演算することにより、短時間で整定させることができ
る。
【0047】図5に、実際の制御の様子を示す。この図
は、77番、5番および21番ノズルの対応するCLP
プロファイルと該当するノズル操作量のトレンドグラフ
であり、31がCLPの偏差(μm)、32が操作量
(%)である。(a)〜(c)のいずれの場合も、15
〜17分でCLP偏差が0.5μm以下に収束してい
る。特に、(c)は0%側に操作量が振り切れている場
合の例である。引き戻しが若干遅くなっているが、17
分で0.5μmまで収束している。
【0048】図6から図8は、図5と同じ制御における
ノズル対応CLPプロファイルとノズルの操作量の表示
画面を並べたものである。これらの図で、41はCLP
プロファイル、42は操作量であり、横軸はノズルの番
号を表す。また、図6は制御開始前と開始直後、図7は
制御を開始してから13分後と19分後、図8は制御を
開始してから27分後と制御が安定したときの状態であ
る。なお、最後の制御安定時のグラフは、制御を開始し
てから52分経過後の結果である。
【0049】これらの図からわかるように、図6の制御
開始前および直後ではかなりのノズルの操作量が0%あ
るいは100%に振り切れている。しかしながら、図7
の制御を開始してから19分後では、CLPプロファイ
ルの最大値と最小値の差であるRは1.9になり、2.
0を下回っている。制御が安定したときは、Rは0.5
と小さくなっている。
【0050】図9は従来のPI制御の場合の各ノズル対
応のCLPプロファイルと、該当するノズルの操作量の
トレンドグラフであり、図5と対照するために図示した
ものである。この図で、(a)は75番ノズル、(b)
は80番ノズルの値であり、33はCLPの測定値、3
4は操作量である。CLPが0.5μmまで収束するの
に23〜30分要しており、また操作量の変化も緩やか
である等、図5に比べてかなり劣っていることがわか
る。
【0051】なお、この実施例では抄紙機の幅方向のプ
ロファイル制御に適用したが、それに限定されることは
ない。他のむだ時間あるいは時定数の長い操作端を用い
る幅方向制御に適用が可能である。
【0052】また、幅方向制御に限らず、むだ時間、時
定数が長いサンプル値制御系に応用することができる。
【0053】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明によれば、次の効果が期待できる。
【0054】請求項1記載の発明によれば、最終値の定
理からプロセス量が有限時間で整定する条件を求め、こ
の条件から前記コントローラの伝達関数を確定して、こ
の伝達関数によって当該プロセスを制御する制御操作量
または制御操作変更量を演算するようにした。むだ時
間、時定数が長いプロセスでも、短時間で整定させるこ
とができるという効果がある。
【0055】請求項2記載の発明によれば、現在の制御
周期および過去の制御周期の偏差量、および過去の制御
周期の制御操作量から現在の制御周期の制御操作量を演
算するようにした。むだ時間、時定数が長いプロセスで
も、短時間で整定させることができるという効果があ
る。
【0056】請求項3記載の発明によれば、請求項1ま
たは請求項2記載の発明において、下記の演算式から制
御操作量Wnを演算するようにした。 むだ時間、時定数が長いプロセスでも、短時間で整定さ
せることができるという効果がある。
【0057】請求項4記載の発明によれば、現在の制御
周期および過去の制御周期の偏差量、および過去の制御
周期の制御操作変更量から現在の制御周期の制御操作変
更量を演算するようにした。むだ時間、時定数が長いプ
ロセスでも、短時間で整定させることができるという効
果がある。
【0058】請求項5記載の発明によれば、請求項1ま
たは請求項4記載の発明において、下記演算式から制御
操作変更量ΔWnを演算するようにした。 むだ時間、時定数が長いプロセスでも、短時間で整定さ
せることができるという効果がある。
【0059】請求項6記載の発明によれば、最終値の定
理からプロセス量が有限時間で整定する条件を求め、こ
の条件から前記コントローラの伝達関数を確定して、こ
の伝達関数によって当該プロセスを制御する制御操作変
更量を演算し、またこの伝達関数に入力する偏差量を前
回以前の制御周期で出力できなかった制御操作変更量で
補正するようにした。制御操作変更量がコントローラが
出力できる限界を超える場合でも、的確に制御できると
いう効果がある。
【0060】請求項7記載の発明によれば、現在および
過去の制御周期の偏差量、および過去の制御周期の制御
操作変更量に関連する値から現在の制御周期の制御操作
変更量を演算し、また前記偏差量を前回以前の制御周期
で出力できなかった制御操作変更量で補正するようにし
た。制御操作変更量がコントローラが出力できる限界を
超える場合でも、的確に制御できるという効果がある。
【0061】請求項8記載の発明によれば、請求項6ま
たは請求項7記載の発明において、下記演算式に基づい
て制御操作変更量ΔWnを演算するようにした。 制御操作量が操作レンジをオーバーしても正確に制御で
きるという効果がある。
【0062】請求項9記載の発明によれば、請求項5ま
たは請求項8記載の発明において、プロセスの時定数を
0、サンプル時間をTとして、kの値を下記不等式を
満たす値に設定するようにした。 k×T>T0/2 現実的な操作量を設定できるという効果がある。
【0063】請求項10記載の発明によれば、請求項1
ないし請求項9記載の発明において、この制御方法を、
抄紙機の幅方向のプロファイル制御に用いるようにし
た。時定数の大きい抄紙機の幅方向のプロファイル制御
に用いて特に効果が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】フィードバック制御系を開ループに変換したブ
ロック図である。
【図2】図1の制御系をz変換したブロック図である。
【図3】本発明の制御方法のステップ応答特性を示す図
である。
【図4】操作量が振り切れる場合のステップ応答特性を
示す図である。
【図5】本発明を実際のプロセスに適用したときの特性
を示す図である。
【図6】本発明を実際のプロセスに適用したときの特性
を示す図である。
【図7】本発明を実際のプロセスに適用したときの特性
を示す図である。
【図8】本発明を実際のプロセスに適用したときの特性
を示す図である。
【図9】従来のサンプルPI制御の特性を示す図であ
る。
【図10】抄紙機の構成を示す構成図である。
【図11】ゾーン分割を説明するための図である。
【図12】従来の抄紙機の制御装置の構成図である。
【図13】従来のサンプルPI制御の特性を示す図であ
る。
【符号の説明】
11 コントローラ 111 コントローラ 12 プロセス 121 プロセス

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】設定値とプロセス量との偏差量をコントロ
    ーラに入力して制御操作量を演算し、この制御操作量を
    プロセスに入力してそのプロセスを制御するプロセス制
    御方法において、最終値の定理からプロセス量が有限時
    間で整定する条件を求め、この条件から前記コントロー
    ラの伝達関数を確定して、この伝達関数によって当該プ
    ロセスを制御する制御操作量または制御操作変更量を演
    算するようにしたことを特徴とするプロセス制御方法。
  2. 【請求項2】設定値とプロセス量との偏差量をコントロ
    ーラに入力して制御操作量を演算し、この制御操作量を
    プロセスに入力してそのプロセスを制御するプロセス制
    御方法において、現在の制御周期および過去の制御周期
    の偏差量、および過去の制御周期の制御操作量から現在
    の制御周期の制御操作量を演算するようにしたことを特
    徴とするプロセス制御方法。
  3. 【請求項3】整数mをプロセスのむだ時間と制御周期の
    比とし、整数kを整定時間と制御周期の比から前記整数
    mを差し引いた値として、コントローラが出力する今回
    の制御操作量Wnを下式に基づいて演算するようにした
    ことを特徴とする請求項1または請求項2記載のプロセ
    ス制御方法。 但し、En、En 1、En k、En (k+1)をそれぞれ今
    回、前回、k回前、(k+1)回前の制御周期の偏差
    量、Wn-1、Wn 2、Wn (m+1)、Wn (m+k+1)をそれ
    ぞれ前回、前々回、(m+1)回前、(m+k+1)回
    前の制御周期の制御操作量とし、α、Kを定数とする。
  4. 【請求項4】設定値とプロセス量との偏差量をコントロ
    ーラに入力して制御操作量を演算し、この制御操作量を
    プロセスに入力してそのプロセスを制御するプロセス制
    御方法において、現在の制御周期および過去の制御周期
    の偏差量、および過去の制御周期の制御操作変更量から
    現在の制御周期の制御操作変更量を演算するようにした
    ことを特徴とするプロセス制御方法。
  5. 【請求項5】整数mをプロセスのむだ時間と制御周期の
    比とし、整数kを整定時間と制御周期の比から前記整数
    mを差し引いた値として、コントローラが出力する今回
    の制御操作変更量ΔWnを下式に基づいて演算するよう
    にしたことを特徴とする請求項1または請求項4記載の
    プロセス制御方法。 但し、En、En 1、En 2、En k、En (k+1)、En
    (k+2)をそれぞれ今回、前回、前々回、k回前、(k
    +1)回前、(k+2)回前の制御周期の偏差量、ΔW
    n-1、ΔWn (m+1)、ΔWn (m+k+1)をそれぞれ前回、
    (m+1)回前、(m+k+1)回前の制御周期の制御
    操作変更量とし、α、Kを定数とする。
  6. 【請求項6】設定値とプロセス量との偏差量をコントロ
    ーラに入力して制御操作量を演算し、この制御操作量を
    プロセスに入力してそのプロセスを制御するプロセス制
    御方法において、最終値の定理からプロセス量が有限時
    間で整定する条件を求め、この条件から前記コントロー
    ラの伝達関数を確定して、この伝達関数によって当該プ
    ロセスを制御する制御操作変更量を演算すると共に、前
    記伝達関数に入力する偏差量を前回以前の制御周期で出
    力できなかった制御操作変更量に関連する値で補正する
    ようにしたことを特徴とするプロセス制御方法。
  7. 【請求項7】設定値とプロセス量との偏差量をコントロ
    ーラに入力して制御操作量を演算し、この制御操作量を
    プロセスに入力してそのプロセスを制御するプロセス制
    御方法において、現在の制御周期および過去の制御周期
    の偏差量、および過去の制御周期の制御操作変更量に関
    連する値から現在の制御周期の制御操作変更量を演算す
    ると共に、前記偏差量を前回以前の制御周期で出力でき
    なかった制御操作変更量で補正するようにしたことを特
    徴とするプロセス制御方法。
  8. 【請求項8】整数mをプロセスのむだ時間と制御周期の
    比とし、整数kを整定時間と制御周期の比から前記整数
    mを差し引いた値として、コントローラが出力する今回
    の制御操作変更量ΔWnを下式に基づいて演算するよう
    にしたことを特徴とする請求項6または請求項7記載の
    プロセス制御方法。 n、En 1、En 2、En k、En (k+1)、En
    (k+2)をそれぞれ今回、前回、前々回、k回前、(k+
    1)回前、(k+2)回前の制御周期の偏差量、α、K
    を定数とする。また、Lをコントローラが出力できる上
    限操作リミットとして、 Δwn a、Δwn bを下式で与えるものとする。 但し、Δwn-i a、Δwn-i bはそれぞれi制御周期前の値と
    する。
  9. 【請求項9】プロセスの時定数をT0、サンプル時間を
    Tとして、kの値を下記不等式を満たす値に設定したこ
    とを特徴とする請求項5または請求項8記載のプロセス
    制御方法。 k×T>T0/2
  10. 【請求項10】この制御方法を、抄紙機の幅方向のプロ
    ファイル制御に用いたことを特徴とする請求項1ないし
    請求項9記載のプロセス制御方法。
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